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管網計算システム Multi-WSN Ver2.4 Operation

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管網計算システム Multi-WSN Ver2.4 Operation
管網計算システム
管網計算システム MultiMulti-WSN
Ver2.4
Operation Manual
(オペレーション マニュアル)
操作概要書
はじめに
本マニュアルでは、
「管網計算システム
管網計算システム MultiMulti-WSN」
WSN」について管網図(管網配管)の作成から出力帳票印
刷までの操作方法および計算概要について解説しております。
お使いになる前
いになる前に
本マニュアルは、プログラムのインストールが完了し、「キーディスク」パスワードを登録、または「ネ
ット認証」コードを登録され、プログラムが正常に起動することをご確認された後にご利用下さい。
尚、プログラムのインストールにつきましては、パッケージ商品内に同封されております「プログラムイ
ンストールマニュアル(全商品共通)」を、また「ネット認証システム」対応版を導入されましたお客様は
「ネット認証システムセットアップマニュアル」を先にご一読下さい。
「ネット認証システム」とは、弊社商品をLAN環境下においてサーバ/クライアントパソコンで運用が
可能となるシステムです。ご利用の場合は、別途費用が発生します。
INDEX
第1章 「動作環境とメインメニュー画面」 ..................... 5
1. 推奨動作環境.................................................. 5
2. メインメニュー画面............................................ 5
1) メニューバー ......................................................... 5
2) ツールバー ........................................................... 6
3) コマンドバー ......................................................... 6
4) タブ ................................................................. 6
5) ステータスバー ....................................................... 6
6) ワークシート ......................................................... 6
第2章 「操作概要」 ......................................... 7
1. コマンドバーの概要............................................ 7
2. ツールバーの概要............................................. 11
1) ツールバーの項目 .................................................... 11
2) ツールバーの機能 .................................................... 11
3. 管網図の作成と各種機能....................................... 14
1) 新規および開くの選択。 .............................................. 14
2) 基本データ入力 ...................................................... 14
3) 基図読込み方法 ...................................................... 16
4) 管網図の作成方法 .................................................... 16
4)-1 動水頭節点の配置 ..................................................16
4)-2 流量節点の配置....................................................16
5) 管路に折点を追加 .................................................... 18
6) 管路長の自動計算について ............................................ 21
7) 管路データの変更 .................................................... 22
8) 動水頭節点データの入力 .............................................. 24
9) 流量節点データの入力 ................................................ 24
10) 管路データ一覧表の活用 ............................................. 25
11) 名称リストの登録 ................................................... 26
12) 入力データの印刷 ................................................... 26
2
12)-1 ページ設定.......................................................27
12)-2 印刷設定.........................................................27
13) 計算の実行 ......................................................... 28
13)-1 管路比較計算の詳細...............................................28
13)-2 管路比較検討一覧表の詳細.........................................29
14) 流速検索機能 ....................................................... 31
15) 縦断図の作成 ....................................................... 31
16) 計算書の印刷 ....................................................... 32
17) 平面図の印刷 ....................................................... 33
18) 縦断図の印刷 ....................................................... 35
19) 計算書解析部の Word 出力 ............................................ 36
20) データの保存方法 ................................................... 37
21) 計算結果値をCSV形式で保存 ....................................... 37
4. CSV形式データの読込み..................................... 38
1) CSVデータの読込み ................................................ 38
2) CSVデータの作成 .................................................. 39
3) CSVデータファイルの保存 .......................................... 39
4) CSVデータファイルの読込み ........................................ 39
5) CSVデータファイル読込み時の注意点 ................................ 40
第3章 「メニューバーの機能」 .............................. 41
1.
2.
3.
4.
ファイル(F)/管種データマネージャー(Y).................. 41
表示(V)/ラスター色の変更(X)............................ 41
コマンド(C)/背景スケール(Q)/背景スケール入力(Z)..... 42
オプション(O)項目機能..................................... 42
1) 背景図編集(V) .................................................... 42
2) 設定(Z) .......................................................... 42
3) 流量節点用(W)
【オプション機能】 ................................... 44
3)-1 上水道給水量計算システム(概要) ..................................44
3)-2 かんがい用水量集計システム(概要) ................................45
4) ベクター背景図用(X)および作図用(Y)【オプション機能】 ........... 45
4)-1 ベクター背景図用(X)/DXFファイル取込み(Z) .................45
4)-2 作図用(Y)/DXFファイル出力(Z) .............................46
4)-3 DXFファイル出力の概要..........................................46
第4章 「プログラムの計算概要」 ............................ 48
1. 適用基準と計算概要........................................... 48
1) 適用基準 ............................................................ 48
2) 対象管種 ............................................................ 48
3) 損失水頭について .................................................... 48
4) 平均流速について .................................................... 48
5) ヘーゼン・ウィリアムス公式 .......................................... 49
6) マニング公式 ........................................................ 49
7) ウェストン公式 ...................................................... 49
8) 管網水理計算法(節点水頭法) ........................................ 50
3
第5章 「補足資料」 ........................................ 51
1. 背景図のラスターサイズについて............................... 51
1) 管網計算システムで読込み可能な背景図(ラスタデータ)のサイズ ........ 51
2. 計算書「流量(計算上)」の解釈................................ 52
3. その他の損失の縦断図......................................... 53
4. 手計算との計算誤差について................................... 54
1) 計算結果の状況 ...................................................... 54
2) まとめ .............................................................. 55
4
第1章 「動作環境と
動作環境とメインメニュー画面
メインメニュー画面」
画面」
本章では、本プログラムをご利用になる上での推奨動作環境と、プログラム起動後のメインメニュー画面
に表示される各種ボタンおよびコマンドバーについて解説致します。
1.推奨動作環境
本プログラムを快適にご利用頂くためのシステム環境は以下の如くです。
特にご利用になるマウスにつきましては、スクロールボタン付マウスをお勧め致します。
1. 本
体 :Pentium/Celeron 233MHz 以上を搭載したパーソナルコンピュータ
2. HD容量 :ハードディスク容量 100MB 以上(データ容量により増加します)
3. メ
4. O
モ リ:128MB 以上
S :Windows98/Me/XP/2000/NT4.0
5. ドライブ :CD-ROM ドライブおよび FD ドライブ各々1機必須
6. 画面解像度:1024×768 を推奨
7. マ
ウ ス:インテリジェントマウスを推奨(管網図作成において、画面移動等をツールバーの
操作なしに直接スクロールボタンで操作できます。
)
注)ディスプレイフォントサイズのご注意:本商品を Windows 上で正常に動作させるためには、Windows
の画面のプロパティ「設定/詳細」項目で、ディスプレイのフォントサイズを必ず「小さいフォント」
として下さい。「大きいフォント」の場合、操作画面上のボタン等が正常に表示されない場合がありま
す。
2.メインメニュー画面
メインメニュー画面
プログラム起動後のメインメニュー画面および各種ボタンの呼び名は以下の如くです。
<マウス操作表現上の意味>
本マニュアルでクリックとは、マウスの左ボタンクリックを指します。
ドラッグとはマウスの左ボタンを押したままの状態で移動させる事を指します。
右ボタンクリックの場合は右クリックと表示しています。
<各項目の機能概要>
1) メニューバー
各項目をクリックすると、プルダウンメニューが表示され機能選択が可能です。メニューバー上の主
要な機能は、操作性を考慮しツールバーやコマンドバーに同じ機能が配置されています。
5
2) ツールバー
管網計算において、使用頻度の高い操作をボタン化し配置されています。
管網図作成中や計算後に、各種ボタンをクリック(ボタンの反転表示)することにより、その機能を
有効とする事ができます。選択した機能を終了する場合は、再度そのボタンをクリックするか、その他
の機能ボタンをクリックします。
3) コマンドバー
管網計算を行う基本的操作ボタンです。上側よりコマンドバーを順次実行することにより、管網図の
作成から印刷までが可能となります。
4) タブ
プログラム起動時、ワークシートは空白の表示画面となり、タブには「平面図」として表示されてい
ます。
管網図はこの平面図上で作成します。縦断図を作成すると縦断図のタブが追加表示されます。
5) ステータスバー
選択した項目について、その情報を表示する項目です。例としては、管網図で管路にマウスを合わせ
るとその管路情報(管種・管径・流速係数)が表示されます。
6) ワークシート
管網図の作成や管路データを登録するときの作業エリアをいいます。グラフィカルイメージで管網図
を作成しますので、解像度の高い画面表示(1024×768 以上)をお勧めします。
6
第2章 「操作概要」
操作概要」
管網計算を行う上で、頻繁に使用されるコマンド類の操作概要について解説致します。
本コマンドの操作方法を十分理解されることにより、管網(配管)作図から印刷実行までの作業をスムー
ズに行う事が可能です。
1.コマンドバーの
コマンドバーの概要
管網計算は、コマンドバーを上側より順次実行する事により管網図の作成から印刷までの操作が行えるよ
うになっています。コマンドバーは、マウスでクリック(反転)して有効となり、もう一度クリックして無
効となります。
新規
開く
「新規」は、ワークシート上のデータをクリア(削除)し、新規作成状態とな
ります。
「開く」は、既作成データファイルを読込む場合に使用します。
基本データ入力
管網計算に必要な基本データを入力します。新規の場合は、最初に入力を行っ
た方が以降の操作が楽になります。
基図読込み
基図(bmp/jpg 等)を背景図として読込み、管網配管を作成する場合に使用し
ます。
読込み可能な画像サイズ(制限事項)につきましてはP51 を参照下さい。
尚、基図(背景図)を読込まなくても管網図の作成は可能です。
動水頭節点追加
ワークシート上でクリック 1 回につき、1 個の動水頭節点を作成します。
複数の動水頭節点の作成が可能です。
流量節点追加
ワークシート上でクリック 1 回につき、1 個の流量節点を作成します。
流量節点には、
「負(-)
」入力もでき、流入節点とする事も可能です。
節点移動
ワークシート上で一旦配置した「動水頭節点」および「流量節点」を移動した
い場合に使用します。各節点作成時においても、その節点をドラッグして移動す
る事も可能です。
管路追加
配置した節点間に管路(画面上は実線表示)を作成します。設定は、始点の節
点をクリックし、次に接続先の節点をクリックすれば管路が実線で接続表示され
ます。
この場合、節点の選択として上・下流を考慮する必要はありません。
以下同様に、順次始点と終点の節点をクリックして管路を繋いでいきます。
(尚、この時点で管種は、
「基本データ入力」で選択した管種が採用されています。)
管路データ設定
管路データの初期値は「基本データ入力」で設定した管種が適用されますが、管路データを個々に
変更する場合、このコマンドにより変更が可能です。
節点管路削除
ワークシート上で設定している節点および管路を削除する場合に選択します。削除したい節点をク
リックすると、節点に繋がっている管路も削除されますが、管路をクリックすると、管路のみが削除
されます。尚、節点や管路作成時でも、節点(管路)にマウスカーソルを合わせ、右クリックでショ
ートカットメニューを表示させ、削除する事も可能です。
7
折点追加
管路(実線)に対して、より現況(基図)に
合わせた管路(配管)を配置したい場合に選択
します。
設定は、折れ点を作成したい管路(実線)上
でマウスカーソルをドラッグ、移動先でマウス
ボタンを離せば折れ点が作成されます。尚、折
れ点の設定数は無制限です。
折点移動 折点削除
作成した管路の折れ点を移動または削除す
る機能です。尚、本機能は「折点追加」時に作
成した折れ点にマウスカーソルを合わせ、ドラ
ッグで移動、右クリックで削除も可能です。
8
下記コマンドバーの機能は、前頁のコマンドバーを使用して作成した管網図に対して
操作が可能となります。
動水頭節点リスト
動水頭データを登録します。節点番号を確認して「地盤高」
「管心深」
「動水位」
を(m)で入力します。
流量節点リスト
流量節点データを登録します。各節点の「地盤高」および「管心高」を入力し、
流出量が発生する節点では、その流出量データを入力します。尚、基準流出量を
元に、一定倍率で流出量を複写する機能ボタンも配置されています。
管路リスト
作成した管路データ情報(節点番号の始点-終点、呼び径、自動計算された管路
長、流速係数、管種名)が画面表示されます。また本リスト上で、
「折れ点数」の
項目より、折れ点への増減圧や各種損失係数の指定が可能となります。
名称リスト
「動水頭節点」
「流量節点」「管路」の各々に、名称を登録できます。
入力データ印刷
入力データ(設計条件)を印刷する場合に利用します。バーをクリックすると
プレビュー画面が表示され、入力データの内容確認後印刷が可能です。
計算開始
管網図の作成および入力データの登録後に計算を行います。計算後に「簡易計
算結果」が表示されます。判定が OUT の場合は、
「詳細」ボタンが表示されますの
で、クリックすると、計算結果詳細の確認、比較検討が可能となります。
流速検索
計算実行後、流速の検索条件を指定して、管路の情報検索が可能です。
縦断図作成
縦断図の作成を行います。
作成したい縦断図の管路節点をクリック(黄色反転)、次に管路(実
線部分)を選択(青色反転)して、終了管路の節点をクリックすれば、
縦断図を作成します。
尚、縦断図は複数の作成が可能で、作成後はタブに「縦断図 1、2、
3・・・」と表示されます。削除はそのタブ上にマウスカーソルを合
わせ、右クリックでショートカットメニュ-を表示させ削除する事が
できます。
印 刷
計算結果を印刷します。印刷は、プ
レビュー画面を表示後、印刷が可能で
す。プレビュー画面では、ヘッダー・
フッターの指定が可能です。
平面図印刷
管網図および計算結果一覧表の出
力フォームの設定を行った後、印刷プ
レビュー画面で内容確認、平面図の印
刷が可能です。
9
縦断図印刷
縦断図の印刷を行います。作成したい縦断図の中から印刷したい路線を選択し、スケールの設定を
行い、プレビュー画面で内容を確認後、印刷する事ができます。
上書き保存
「開く」ボタンで既存データを読込み、データ修正計算実行を行ったデータファイルを、同じファ
イル名で保存します
名前を付けて保存
新規、または既存ファイルを読込んだデータに対して、新規に名前を付けて保存します。選択する
と保存するファイル名を指定するダイアログボックが表示されます。
CSV形式で保存
計算結果データをCSV形式で保存する事が可能です。作成したファイルは表計算ソフト等で読込
みが可能となります。
10
2.ツールバーの
ツールバーの概要
ツールバーの項目では、使用頻度の高い操作をボタン化し配置しています。
管網図作成中や計算実行後に、各種ボタンをクリック(反転表示)して、その機能を使う事が可能です。
選択した機能を終了するには、再度ボタンをクリックするか、その他のボタンをクリックする事で解除で
きます。
1) ツールバー
ツールバーの
の項目
ツールバーには、22 個のボタンが配置されています。(下図)
ツールバー自体は、ドラッグする事により移動が可能です。
2) ツールバー
ツールバーの
の機能
各項目のツ-ルバーの機能は以下の如くです。
① 機能:画面表示されている商品タイトル文字を非表示して、作業領域を広く使える機能です。
② 機能:ワークシート上でマウスカーソルをドラッグすることで表示範囲を移動できます。
③ 機能:ワークシート上でマウスカーソルをドラッグすることで表示画像を拡大縮小できます。
拡大する場合はワークシート上で左から右へドラッグし、その逆で縮小します。
④ 機能:作成した管網図が、全て表示されるように表示倍率を変更します。
(背景図サイズは無視)
⑤ 機能:ラスタデータで読込んだ基図の表示、非表示を行う機能です。
(下図参照)
起動時は、クリックされている状態で基図は表示されています。
⑥ 機能:ベクターデータで読込んだ基図の表示、非表示を行う機能です。
本機能はオプション商品「DXFファイルコンバータ」を導入されている場合に有効とな
ります。
⑦
⑧
⑨
⑩
⑪
機能:ベクターデータで読込んだ基図のレイヤー表示の切り替えを行います。(オプション機能)
機能:ワークシート上にグリッド表示を行う(ON)
、行わない(OFF)のボタンです。
機能:グリッド間隔を入力するボタンです。デフォルト値で 100mが設定されています。
機能:本ボタンが有効な場合、節点を配置する際、グリッド交点に自動的に配置されます。
機能:番号の表示を、節点番号で表示するか、動水頭節点・流量節点毎のインデックス値で表示
するかを切り替える事ができます。
管路リスト等の表示順序は作成順で、節点番号は影響を与えませんが、計算書は節点番号
を意識して行います。
⑫ 機能:動水頭節点について、その節点表現を「貯水槽」イメージで表示するか、丸番号表示する
かを選択する機能です。
(上図右)
11
⑬ 機能:作成した管路について管径毎に色分け表示をします。
起動時は、⑬ボタンが解除された状態となっており、全ての管径が黒色表示されます。
変更したいときは、⑬ボタンを有効とする事で、「管径色設定」ダイアログボックスが表示されます。
色を変更したい管径を選択し「色の変更」ボタンをリックすれば変更ができます。
このボタンを解除する事で、全ての管径が黒色表示に戻ります。(設定した色情報は残ります。)
⑭ 機能:管網計算実行後、流下方向を管網図上に表記する機能です。
流下方向ボタンの▼をクリックすると、設定した「流量の種類」の選択項目が表示される
ので、表示したい種類を選択して下さい。管路上に流下方向の矢印が表示されます。
⑮ 機能:管網計算実行後、動水位、有効水頭の値を画面上に表示する機能です。
番 )が表示されていますが、▼ボタンをクリックして動水位、有効水
初期状態では節点番号(○
頭への表示切り替えが可能です。
但し、本機能を使用するには「⑭の流下方向(流量の種類)」のボタンで、表示したい流量の
種類を選択しておく必要があります。
12
⑯ 機能:流速指定による管路の検索機能
管網計算実行後、全管路に対して流速条件を指定して、検索結果を表示します。
ボタンをクリックするとダイアログボックスが表示されますので、流量の種類(ケース)
を選択後検索したい流速条件を指定し、
「検索」ボタンをクリックすると、検索条件に合っ
た管路が表示されます。
(下図左)
⑰ 機能:水頭指定による管路の検索機能
管網計算実行後、水頭条件を指定して検索、その節点を表示する機能です。
要領は上記⑯と同様です。
(下図中央)
⑱ 機能:管種別管路長集計結果の表示
管網計算実行後、クリックすると管種管径毎に管路長を集計し表示します。
(下図右)
⑲ 機能:ラスター背景の縮尺を、2 点間の距離から指定できる機能です。
デフォルトでは、「スケール=1.0」(第3章 3.を参照)としています。
ここで指定された距離を元に、管路長を相対的に変更する機能です。
⑳ 機能:ラスター背景の縮尺を、既知の管路長から指定できる機能です。
ここで指定された管路長より、その他の管路長を相対的に変更する機能です。
21 ,○
22 機能:Undo、Redo 機能です。管網図作成中の作業状態を記憶する機能です。
○
21 ボタンをクリックし、
22 ボ
作業状態を「戻す(Undo)
」場合は○
「やり直す(Redo)」場合は○
タンをクリックします。
また、▼ボタンをクリックすることで履歴の指定が可能です。
<操作上のポイント>
1. ワークシート上では、マウスの左ボタンドラッグ操作で節点等の移動、または右ボタンクリックでショートカットメニュを表示させ
削除等の機能を利用できます。移動や削除コマンドバーを使用しなくてもこれらの編集が可能です。
2. 本プログラムでは管網図を作成せず、直接管路リストを作成して計算実行を行うことはできません。
基図の読込みをせず簡易的な計算を行う場合、白紙のワークシート上で、ラフイメージで管網図を作成し(必要節点数と管
路のみを作成)、その後に管路リストバーにて管路長を含めたデータの手直しを行い、計算実行が可能です。
その際、「グリッド表示」「グリッドに合わせる」の機能を利用することにより、作業がしやすくなります。
13
3.管網図の
網図の作成と
作成と各種機能
管網図の作成から計算実行までの基本操作について解説致します。
尚、ここで使用しております数値データ等について前後の関連性はありませんのでご了承下さい。
1) 新規
新規および
および開
および開くの選択
くの選択。
選択。
起動時は新規ワークシートが作成表示されている状態です。
(白紙の状態)
データ作成中(作業中)に新規バーをクリックすると、作成中のデータは消去さ
れてしまいますので、必要に応じてワークシートを保存し新規ワークシートを作成
して下さい。
既存ファイルを読込む場合は、開くバーをクリックしワークシートを読込みます。
2) 基本
基本データ
データ入力
データ入力
基本データ入力画面です。
入力データの作成は、左上端入力項目よ
り順次データを入力していきます。
計算書のタイトルを入力します。
計算書出力帳票の基本データ出力項目の
タイトル項目に表示されます。
計算タイプを選択します。選択項目は3種類です。
マニング:一般的に開水路系で使用される平均流速式です。
ウェストン:小口径(D50)給水配管で使用される損失水頭式です。
ヘーゼン・ウィリアムス:代表的配管系で使用される平均流速式です。
注)ウェストン公式は、樹枝状配管のみの計算が可能です。
計算タイプの右に配置されている
ボタンは、選択されている計算タイ
プの解析手法部分を印刷するボタンです。また、Word へ出力することもで
きますので解析文を修正することができます。
計算精度を指定します。
計算の選択方法および計算精度につきましては、
ボタンをクリック
して解説文を参照下さい。
流量の出力桁数を指定します。
静水位を入力します。
静水位により静水頭(静水位-地盤高)を縦断図に表示します。
流出量の種類数とその項目名(流出量名称)を入力します。
一つのワークシートで最大5種類の流出量が異なる計算が可能で
す。流出量の種類を選択し、その種類分の流出名称を登録します。
流出量の使用単位を選択します。デフォルトは「1/s」です。
管種の選択は、「標準管データ」▼ボタンをクリックして指定しま
す。ここで選択した管種が、管路データ作成時の標準管として適用さ
れますが、後で管路毎に変更する事も可能です。
(ここでは、何れかの管種を必ず選択して下さい。
)
14
計算に使用する管径の基準を選択します。
「呼び径」は基準書規定の呼び径を内径寸法とし、
「実内径」は登録されているデータベースより実
内径寸法を引用し計算を行います。
損失割増し係数を入力します。
(必要な場合)
管網配管に対して一律で損失水頭を割増する事が可能です。
例えば、割り増し損失水頭を全管網に対して 10%見込みたい場合は、
「1.1」と入力します。考慮し
ない場合は「1.0」(デフォルト値)とします。
尚、その他の各種損失水頭(流入、流出、わん曲、断面変化、バルブやポンプの増減圧)を個別に考
慮したい場合は、管路作成時の「折れ点」へ考慮する事が可能です。
(1) 管網計算結果後の判定基準となる許容最小(大)流速、許容平均流
速、有効水頭(必要高さおよび限界高さ)の入力を行います。
流速では、デフォルト値を入力されていますが、有効水頭について
は、判定値を入力して下さい。
本項目で指定した数値に対し、計算結果と比較して「OUT」「O
K」の判定を行います。
尚、「必要高さ」及び「限界高さ」の入力を「0(ゼロ)」とした場
合は、有効高について判定を行いませんのでご注意下さい。
(2) 「有効水頭」・「静水頭」の計算を行う算出
タイプを選択します。また、
「節点の高さ出力」
について、その出力方法を選択します。
<補足>
本項目の算出タイプを満足させるためには、動水頭節点データおよび流量節点データの項目において
「地盤高」および「管心深」の入力を行う必要があります。但し、本項目で算出タイプを設定していて
も、計算実行を行っていないときは、計画高は「管心深さ」で表示され、「静水頭」は表示されません。
また、縦断図でも静水頭は未表示となり、帯のみが表示されますので、基本データや入力データの変更
を行った場合は、必ず計算実行を行うようにして下さい。
<「地盤高さ」と「管心深さ」の関係は以下の図の如くです。>
15
3) 基図読込み
基図読込み方法
(1) 基図を読込んで管網図を作成する場合
基図読込みバーをクリックし背景図を読込みま
す。読込み可能な図形書式(拡張子)は
「bmp,jpg,emf,wmf」です。Gif および tiff ファ
イルは読込みができませんのでご了承下さい。尚、
基図無しでも管網配管の作成は可能です。
<補足>
bmp,jpg ファイルについて、読込み範囲の制限
が あり、 ピクセル単位では縦横約「10,000×
10,000」迄の読込みが可能です。
(PC 性能により
異なります)
(2) 基図を読込んだ状態です。
読込んだ基図を、移動、拡大縮小する場合もツール
バーのボタンの利用が可能です。
4) 管網図
管網図の
の作成方法
ワークシート上に管網図を作成する要領を解説致します。
4)-1 動水頭節点の配置
動水頭節点追加バーをクリックし、ワークシート上に、
動水頭節点を配置したい場所でクリックすると1個の青色
の動水頭節点(節点番号付)が作成されます。
同様に複数の動水頭節点の作成が可能です。
この時点で、節点をドラッグして移動、右クリックで節
点の削除もできます。
尚、ツールバーの「Undo」
「Redo」機能で、作業の直前の
操作を取り消したり、取り消した操作を戻したりすること
ができますので、管網図の作成にご利用下さい。
4)-2 流量節点の配置
流量節点追加バーをクリックし、ワークシート上に
流量節点を配置します。操作方法は「動水頭節点追加」
と同様です。
流量節点は水色で表示されます。
尚、節点をドラッグして移動、右クリックで節点の
削除も可能です。
節点を配置後、各節点の移動を連続して行いたい場
合は、節点移動バーで各節点をドラッグしてください。
16
(1) 管路の作成
設定した各節点間に管路(画面上の実線部)を作成
します。管路追加バーをクリックします。
設定方法は、先ず作成したい管路の開始節点をクリ
ックし、次に接続したい節点をクリックすれば、管路
が節点間で接続(実線)されます。
以下、同様に開始節点と終了節点をクリックして、
管路を順次作成していきます。
左図の節点番号⑧と⑨は管路作図をしていない状態
です。
管路の作成はどこから作成してもかまいません。
また、管種データ(管種名、管径等)は「基本データ入力」で設定した管種データが、初期値とし
て適用されますが、後で変更することも可能です。
「基本データ入力」で設定した管種と異なる管種を設定する場合は管路データ設定バーで行います。
一旦作成した、管路を削除する場合は、その管路上にマウスカーソルを置き、右クリックでショー
トカットメニューを表示させ削除が可能です。
また、管路の配置(ルート)をより現況に合わせたい場合は、折点追加バーをクリック後、管路上
にマウスカーソルを置き、ドラッグ操作で折点が作成されます。
(次ページを参照)
17
5) 管路
管路に
に折点を
折点を追加
管路追加バーで作成した管路は直線(実線)表示されますが、より現況(基図)に合わせた管路(配
管)を配置したい場合に折れ点機能を使います。また、折れ点には、その他の損失水頭等を考慮できま
す。
折点追加バーをクリックすると、画面表示
が変わり左図の如く節点が縮小表示され、管路
は細線で表示されます。
左下図では、節点番号②-⑦と③-④の管路に
ついて折れ点の設定をおこなっています。
<折点の設定方法>
(1) 直線表示されている管路上にマウスカー
ソルを合わせると管路が赤色表示されます。
(2) 管路が赤色で表示されている状態で管路
上の折れ点を追加したい場所をドラッグし
管路の形を変更します。(マウスで管路を摘
んで引き伸ばす要領です。
)
(3) 以後、順次管路の折れ点を追加して管路
を現況図の配置に近づけていきます。
折れ点を移動するには、その折れ点をド
ラッグして移動できます。折点移動バー機能と同等です。
折れ点の削除は、その折れ点で右クリックして削除が可能です。折点削除バー機能と同等です。
折れ点の設定が終了しました
ら、もう一度折点追加バーをク
リックします。標準画面(管路太
線表示)に戻ります。
設定した折れ点が、現況に合わ
せて表示されています。
(左図)
折れ点の設定数に制限はあり
ません。(基本的に無制限です。
)
折点移動バーをクリックすると、設定した折れ点の移動が可能です。
移動したい折れ点にマウスカーソルを合わせ、ドラッグして移動が可能です。
折点削除バーをクリックすると、設定した折れ点の削除が可能です。
削除したい折れ点にマウスカーソルを合わせ、クリックして削除が可能です。
18
(4) 折れ点 その他の損失係数の考慮
各管路の折れ点に対して、[折れ点][増減圧ポンプ][各種損失係数]の3種類の設定が可能です
設定方法は、設定したい管
路上にカーソルを置き(赤色
反転)
マウスの右ボタンをクリ
ックするとショートカット
メニューが表示されますの
で、そこから「折れ点リスト」
を選択すると、「折点情報一
覧表」が表示されますので、
ここで「折れ点タイプ」およ
びその値を入力します。
折れ点の番号は、管路節点
番号の始点から終点へ向か
った番号(1.2.3・・・)と
対応します。
「折点タイプ」の選択は、 にカーソルを合わせ、マウスをクリック
する毎に、表示が「折点」→「増減圧ポンプ」→「各種損失係数」→「減
圧弁」と切り替わります。
選択した「折点タイプ」に応じて、増減圧もしくは損失係数を入力します。
<折れ点に於けるその他の損失係数の考え方>
・折点タイプ(種類)の説明
[折れ点]・・・・・・エネルギーに影響を与えない通常の折れ点となります。
[増減圧ポンプ]・・・管路の入力方向に対するポンプ圧を入力します。
増圧減圧水頭(m)の設定が可能で、管路中央部にポンプマーク(P)が表示
されます。入力値は、節点番号に対して管路を作成した方向で決まります。
上図の⑤→⑥の流向の場合はプラス入力が増圧となり、逆の流向の場合には
減圧となります。
[減圧弁]・・・・・・管路に減圧を設定したい場合に選択します。
「減圧弁」は管路の結線方向ではなく、水の流れる方向に対して減圧します。
マイナス値が入力された場合は、
「折れ点情報一覧表」の「OK」ボタンをクリ
ックした際に、システムでプラス値に変換します。
注)節点間の許容水頭差以上に減圧しようとした場合は水が流れていない状
態とし、管路の流量を 0、動水勾配も 0%としています。
よって、平面図上では「×」印が表示されます。
[各種損失係数]・・・管路長摩擦損失以外の損失を考慮する場合損失係数を入力します。
[その他の損失]で考慮できる損失項目
1. わん曲による損失
2. 屈折による損失
3. 多節屈折(エルボ)による損失
4. バルブによる損失(仕切り弁としての機能は不可)
5. 羽根車形流量計による損失
6. 流入による損失 ※樹枝状配管時のみ(理由は下記参照)
7. 流出による損失 ※樹枝状配管時のみ(理由は下記参照)
本システムの各種損失水頭Hの算出は、管路内にある損失折れ点の係数の「f」を求め、H=f
19
×Hv から計算しています。
項目 6)、7)が樹枝状配管時のみの理由は、設計の段階で節点に対して水の流れが決まっている
ので流出入の判断が可能です。しかし管網配管の場合は、水の流れは水理計算を実行しないと分
からないため流出入による損失を設計段階では考慮できません。よって本システムでは、流出入
による損失は、樹枝配管のみとしています。
<流量節点の損失>
流量節点における損失は、現状考慮できま
せんので、必要な場合はその近辺に折れ点を
設置して損失係数を考慮するようにして下さ
い。
<増減圧ポンプと減圧弁の平面図上の表示>
平面図上では、増減圧ポンプと減圧弁は左図のように表
記されます。
平面図とは、メイン画面・印刷・DXF出力のすべてを
指します。
減圧弁
増減圧ポンプについて
流量方向に作用した入力値に符号(+、-)をつけて表
ポンプ
示します。
例)
②→⑧方向に管路を結びプラスの値を入力した場合。
流向
表記される記号
②→⑧
+
②←⑧
-
②→⑧方向に管路を結びマイナス値を入力した場合
流向
表記される記号
②→⑧
-
②←⑧
+
減圧弁について
すべてマイナス値で表示します。
20
6) 管路長
管路長の
の自動計算について
自動計算について
本プログラムでは節点を配置して、節点間の管路を作成すれば管路長は自動計算されます。
その算出基準は、背景スケール(1.0)、グリッド間隔(100m)にて計算表示されていますので、初期
設定では、スケールの確認および図形座標上の距離の指定を行う必要があります。
管路長をスケールに合わせる方法として以下の方法があります。
(1) 初期状態(デフォルト)のスケール
プログラム起動時の背景スケールは 1.0 となって
います。
尚、グリッド間隔はデフォルト値として 100mで表
示されますが、この場合のスケールとの関連性はあ
りませんので、グリッド表示は、背景図がないとき
の目安として利用するようにして下さい。
(2) 2点間距離でスケールを設定する方法
ワークシート上で 2 点間を指定して基準距離の設定
ができます。ツールバーより「①ボタン」をクリック
した後、マウスで基準となる 1 点をクリック、次に規
準距離とする 2 点目をクリックすれば、ダイアログボ
ックスが表示され、その 2 点間の距離を入力します。
以後は、その基準距離により管路長を自動計算しま
す。
(3) 規準とする管路の延長からスケールを設定する方法
ワークシート上で基準としたい管路を選択、管路
長を直接入力する方法です。
ツールバーより「②ボタン」をクリックした後、
ワークシート上の基準としたい管路をクリックす
るとダイアログボックスが表示されますので、その
管路長を入力します。
以後は、その管路長を基準として、その他の管路
の延長を自動計算します。
(4) 管路長の計算は平面(二次元)座標計算
管路長の計算は、平面座標計算により算出しています。
尚、配管落差がある場合の標高差については、本システムでは考慮できません。
21
7) 管路
管路データ
データの
データの変更
管路データ設定バーをクリックすると管種データのダイアログボックスが表示され、編集が可能とな
ります。
初期値としては、「基本データ入力」で登録した管種データが表示されています。
管種データを変更するには、先ずダイアログ
ボックスの「管種」▼から変更管種を選択した
後、ワークシート上の管路(実線部分)をマウ
スカーソルで選択(赤色反転)クリックすれば、
管路データが変更されます。
その他の管路も連続してクリックすれば、同
様に変更されます。
流速係数、粗度係数については直接入力で変
更可能です。
いちど設定した管路データの確認は、マウスカーソルを管路(実線)上に置くと、
管路が赤色反転しステータスバーに管種情報が表示されます。
また、管路上にマウスカーソルを合わせ、右クリックすると
左図のショートカットメニューが表示され「管路比較計算」
「管
路計算結果」
「管路リスト」
「管種データマネージャー」
「名称リ
スト」
「管路名称入力」
「折れ点リスト」
「管路削除」
「折点削除」
の機能が使えます。
22
(1) 「管路リスト」
(データ一覧/下左図)
設定した管路データが表示されます。
「データ一覧」では、管路長は自動計算表示されます。
また、管路上に設定した「折れ点数」の項目をクリックすると、「節点情報一覧表」(下右図)が表
示され、ポンプ等がある場合の「増圧減圧水頭」や、その他の損失水頭を考慮した指定が可能となり
ます。
(詳細は、折れ点で解説)
備考欄を右クリックすると管種及び管径の修正が可能です。ただし流速係数は変更されません。
(2) 「管種データベースマネージャー」
標準登録されている管種データベースの確認や
編集、新規登録が可能です。
(詳細は別途解説)
(3) 「名称リスト」/「管路名称入力」
管網上の、動水頭節点、流量節点、管路に対して名称の登録
が可能です。(コマンドバーの名称リストと同等)
入力の切り替えは、各項目のボタンをクリックして入力画面
を切り替えます。
ここで入力された名称は、計算書印刷時に名称欄に印刷表示
されます。
「管路名称入力」の入
力画面です。ここで入力
した管路名称は、名称リ
ストの「管路」の項目に
反映されます。
23
(4) 「管路削除」
管路の削除機能です。
管路を選択している状態で、本項目を実行すると管路が削除されます。
節点管路削除バーは作成した節点または管路をクリックすることにより削除が可能です。
8) 動水頭節点
動水頭節点データ
データの
データの入力
管路データの作成が終了しましたら、動水頭(m)のデータ入力を行います。
動水頭節点リストバーをクリックしま
す。
動水頭のデータを入力するダイアログ
ボックスが表示されます(左図)ので、節
点番号を確認して「地盤高」、「管心深さ」
および「動水位」を(m)で入力します。
設計基準となる、計算算出タイプは、こ
こで入力されました「地盤高さ」と「管心
深さ」を基準として計算を行います。
入力項目を選択した時点で、その節点番
号がワークシート上に赤色表示されます。
入力が終了したら「OK」ボタンをクリ
ックします。
9) 流量節点
流量節点データ
データの
データの入力
動水頭(m)の入力が終了しましたら、
次に流量(流出)データを入力します。
流量節点リストバーをクリックします。
流量節点データを入力するダイアログ
ボックスが表示されます(左図)ので、節
点番号を確認して「地盤高」、「管心深さ」
(m)を入力、また「流出量」を指定した
流量単位で入力します。
流出量は「基本データ入力」で設定した
「流出量の種類」の数だけ画面表示されま
すので、その項目分入力します。
入力項目を選択するとその節点番号が
ワークシート上に赤色表示されます。
流出量の入力欄には、流入量としても考
慮可能です。この場合は、流入量を「負(-)
の値」で入力します。
入力が終了したら「OK」ボタンをクリ
ックします。
「基準流量のコピー機能」
基準流量を元に一定倍率で流出量を複
写する「流出量自動計算」機能です。
(左図の電卓ボタン)
基準流量、変更流量、倍率を選択して
「OK」ボタンで複写を行います。
「オプション▼」
オプション商品を起動させる場合に使
用します。現在「上水道給水量計算シス
テム」がオプション商品として用意され
ています。
24
10) 管路データ
管路データ一覧表
データ一覧表の
一覧表の活用
管路リストバーをクリックすると管路データダイアログボックスが表示され、登録した管路情報(節
点番号の始点-終点、呼び径、自動計算された管路長、流速係数、管種、折れ点数)が表示されます。
「基本データ入力」で設定した管種が初期値として管路データ内で表示されていますが、変更する場
合は、変更したい備考欄にマウスカーソルを合わせ、右クリックすると管種選択メニューが表示されま
すので、項目別に選択することにより変更が可能となります。
尚、管種を変更する方法として以下の方法も可能です。
a) 管路データ設定バーで変更する。
管種、管径、流速係数、粗度係数の変更が可能です。
b) 管路データを表示して変更する。
ワークシートの管路上にマウスカーソルを合わせ(赤色反転)、その状態でクリックすると下記管
路データダイアログボックスが表示され、管種等の変更が可能となります。
このダイアログボックスでは、「データNo」▼を選択すれば連続して管路データを表示します。
「折れ点詳細」ボタンでは、折れ点にその他の損失係数等の考慮が可能です。
(1) 管路長の直接入力
管路長は、管網図作成段階で設定されたスケールに従い自動計算表示されますが、管路データ一
覧表において直接入力する事も可能です。
但し、この場合でも管網図はダミーでもよいのでその節点数分を必ず作成しておきます。
また、入力値による、ワークシート上の管網図(描画)に反映はされません。
注)管路長を手入力し、その後ワークシート上で節点等を移動した場合、管路長は再計算され手入
力された管路長は、計算された値と書き換わってしまいますのでご注意下さい。
25
11) 名称リスト
名称リストの
リストの登録
動水節点、流量節点、管路に名称登録が可能です。
(文字数は全角 16 文字迄です)
入力方法として以下の2つの方法があります。
(1) 「名称リスト」バーをクリックして、名称リス
ト登録ダイアログボックスを表示して入力する
(左図)方法と、動水頭節点、流量節点、管路の
各ボタンをクリックし「名称登録リスト」を表示
させ、登録する方法があります。
(2) 各節点、各管路上においてマウスカーソルを合
わせ右クリック、ショートカットメニューを表示
させ、名称リストを選択しても名称登録が可能で
す。
12) 入力データ
入力データの
データの印刷
データ入力が完了した時点で、入力データの印刷が可能です。
入力データ印刷バーをクリックすると、下図の印刷プレビュー画面が表示され、
「印刷」ボタンで印刷
が可能となります。
印刷プレビューでは、左フレームにサムネイル画像が、右フレームにメイン画像が表示されます。
メイン画像に表示されているイメージは、サムネイル画像上に赤枠で表示されます。サムネイル画像
をクリックする事により、メイン画像を切り替えることが出来ます。
「次ページ」「前ページ」ボタンで
もメイン画像を切り替える事が出来ます。
右フレームにプレビュー表示されている 印刷帳票は、「拡大」
「縮小」ボタンで拡大縮小が可能です。
スクロールボタンつきマウスの場合には、右フレーム上でスクロールボタンを回転させる事により、マ
ウスの位置を中心に、拡大縮小をする事が出来ます。
同様に左フレーム上でスクロールボタンを回転させる事で、サムネイル画像の表示範囲をスクロール
させる事も出来ます。その際に、キーボードの「Shift」キーが押されていると、スクロールボタンの回
転に応じてページが切り替わります。
「ページ設定」ボタンでは、余白、ヘッダー・フッター等の設定が可能です。
「印刷」ボタンでは、マルチ印刷モード等の設定が可能となります。
26
12)-1 ページ設定
「ページ設定」ボタンでは、プリンターの設定や出力帳票のマージン(余白)、ヘッダー・フッター
の設定が可能です。
a) 「余白」の設定画面です。
① 「プリンター名」で使用するプリンターの設
定を行います。
また、出力用紙サイズおよび印刷方向の設定を
行います。
② 用紙マージン(余白)の詳細設定が可能です。
③ プロパティは選択されているプリンターの詳
細設定を行う事が出来ます。
④ マージン(余白)
、ヘッダー・フッターの設定
を標準値としたい場合は、「上記を標準値とし
て登録する」にチェックをつけて有効となりま
す。
b) 「ヘッダー・フッター」の設定画面です。
① ヘッダー・フッターの設定は、各文字列欄に
特殊文字もしくは規定記号を入力します。
指定可能な特殊文字は、以下の如くです。
&P:ページ番号
&n:総枚数
&d/&D:現在の日付(2003/1/8,平成 15 年 1 月 8 日)
&t/&T:現在の時間(10:25)
&f/&F :ファイル名(ファイル名/パス付き)
<使用例>
ページ/総枚数(例: 1/12・・12/12)を表
示させたい場合は「&P/&n」と入力します。
② 印刷開始ページの指定が可能です。
ページ番号にはマイナス値も入力できます。
入力値が 0 以下のページは、ページ番号が印刷
されませんので、ページ番号の開始ページを後
方へずらした印刷が可能です。この場合は、ず
れた位置からページ番号が 1 番からスタートし
ます。
c) 「フォント」の設定画面です。
① 出力帳票に対して、タブの項目別にフォントの
指定が可能です。また、文字色、文字サイズの
指定もできます。
フォントを変更する際に、日本語フォント以外
を選択、または、文字サイズを変更すると、出
力帳票上に、正常に文字が配置されない場合が
ありますのでご注意下さい。
12)-2 印刷設定
a) 「印刷」ボタンは、印刷帳票の出力に関する設
定を行います。
① プリンター名で使用するプリンターの確認を
行います。
プリンターの変更は、「ページ設定」ボタンの
余白タブにて行います。
② 印刷出力するページの範囲指定が可能です。
③ 特殊印刷機能では、マルチページ印刷が可能
です。
マルチモードより選択した項目により、通常計
27
算書1枚に 1 頁の印刷が、1枚の用紙に複数頁の印刷が可能となります。チェック用などで、
用紙の節約にご利用下さい
④ 2 部以上の出力を行う際には、部数の欄に必要な部数を指定します。その際、「□部単位で印
刷」にチェックマークを付けると 1 部づつ印刷が可能です。
⑤ チェックマークがない時には、ページ毎に入力された枚数分づつ印刷されます。
13) 計算の
計算の実行
入力データの作成が終了しましたら、計算実行を行います。
計算開始バーをクリックすると、管網計算を行い「簡易計算結果」が画面表示されます。
計算結果は「流出量の種類」の数だけ表示されます。
また、その判定は、基本データ入力で設定した許容流速、
許容平均流速、最小/最大余裕高さを満足していない場合に
「OUT」として表示されます。
判定結果が「OUT」の場合、
「詳細」ボタンをクリックする
と、「計算判定詳細」ダイアログボックスが表示されます。
内容確認後、「はい」のボタンをクリックすると、ワーク
シート上に、許容値を満足しない余裕高さ(有
効水頭)の節点、許容流速を満足しない管路が
管網図上に表示されます。
計算結果が許容値を満足しない場合、その管
路上にマウスカーソルを合わせ右クリックする
とショートカットメニューが表示されます。そ
こで「管路比較計算」を選択すると異なる管径
による比較検討を表示します。
13)-1 管路比較計算の詳細
計算開始を行い「簡易計算結果」を確認、
「詳細」ボタンで「計算詳細判定」を表示、その後「はい」
をクリックすると、ワークシートにその結果を表示します。
(下図参照)
ワークシートには、節点上で有効高さを満足しない場合は紫色表示し、許容流速等を満足しない場
合は流向矢印が赤色で表示されます。
28
計算結果が許容値を満足しない場合、その管路上にマウスカーソルを
合わせ、右クリックすると左図ショートカットメニュ―が表示され「管
路比較計算」の選択が可能となります。
管路比較検討一覧表については次ページを参照下さい。
また、節点上にカーソルを合わせ右クリックすると左図のショー
トカットメニュ―が表示されます。
「動水頭節点<->流量節点」により、流量節点を動水頭節点へ切
り替えが可能です。
13)-2 管路比較検討一覧表の詳細
「管路比較」一覧表では、選択している管路について管網計算の結果と許容値に対する判定結果を
表示しています。
また、その管種について標準登録されている管径一覧より計算シミュレーションを行い、その判定
結果を表示しています。
一覧表の管径(呼び径)欄では、有効水頭の許容範囲内に収まる動水勾配より求めた「最小・最大」
の管径(内径値)を上下端に表示、さらにその範囲内には、適用されている管種の基準呼び径を表示
し、それが許容値内であれば「OK」、許容値外であれば「OUT」として表示しています。
仮に、呼び径に「最小・最大」の 2 行しか表示されていない場合は、その管種では適用サイズが無
い事になります。
一覧表上では、許容値を満足していない管径(呼び径)について判定項目で「OUT」表示を行い、
満足している場合は「OK」の判定表示をしています。指定した許容値を満足させたい場合は、本比
較表の呼び径が「OK」の管路(呼び径)を選択、
「管径:」欄にその径が読込まれた事を確認して「管
径変更」ボタンをクリックすれば、管網図の管径が変更され管網全体の再計算行い、計算結果を再表
示します。
(上流側の管径変更に伴い、下流側の管網計算が再度実行され表示されます)
a) 「管路比較」検討を継続して行いたい時は、左上部にある「管路取得」をクリックすると、ワ
ークシート上にマウスカーソルが移動、別の管路を選択可能となります。
b) 「管路比較」計算一覧表上には、次の内容項目が表示されています。
29
・呼 び 径:比較検討対象としている管路の「呼び径」が、計算結果の「最小・最大」の範囲内
で納まる呼び径が、計算表示されています。
同一管種の基準呼び径の範囲内に、動水勾配の計算を満足するものがない場合には、
一覧表には「最小・最大」の計算内径のみが表示される事になります。
この場合は、許容値を満足する管径がその管種には無いという事になりますので、
管種等の変更が必要となります。
・内
径:管材の内径が(mm)単位で表示されます。
・流
速:比較検討時における計算流速です。本項目で管径等が変更された場合は、管網計算
が再実行され、流量が変化すれば流速も変化する事になります。
・動水勾配:流速同様、その比較検討時点の流量における動水勾配です。
・損失水頭:上記動水勾配から求まる摩擦損失水頭に、損失割り増し係数を乗じた値が表示され
ます。
・有効水頭:上記損失水頭より求まる有効水頭で、判定基準の項目になります。
・判
定:判定の基準は、流速が「最小流速」と「最大流速」の範囲内にあるか?
有効水頭が「最低余裕高」と「最高余裕高」の範囲内にあるか?です。
「平均流速」はこの判定基準では適用していません。
・現在との水頭差:比較検討前で使用していた管径(現状)と、比較検討してその他の管径を採
用した場合の水頭差を表しています。
比較検討表で、現状の管径は「現在との水頭差」は「0.000」と表示されています。
管径を変更すれば水頭が変化しますので、その差分をここで参考表示しています。
30
14) 流速検索機能
流速検索コマンドバーは、ツールバーの「⑯番」と同じ機能となります。
15) 縦断図の
縦断図の作成
縦断図(複数)の作成が可能です。
縦断図は計算実行前にも作成できますが、動水位の表示は計算実行後に可能となります。
(1) 縦断図の作成は以下の要領で行います。
a) 縦断図作成バーをクリックします。
ワークシート上で縦断図を作成したいスター
ト節点(始点節点 例-①)をクリックすると、
節点が黄色表示となり、その節点に繋がる管路
は青色表示され、さらにその管路の末端節点
(節点 例-⑥)が黄色表示されます。
「スター
ト節点を指定した後、その節点に繋がる管路が
連続している場合は、分岐がある節点まで自動
で縦断図作成の対象として青色反転します。
b) 節点⑥には4つの管路が接続(管路にマウスカーソルを重ねると赤色表示される)されていま
すのでいずれかの管路(例では⑥-⑪管路)をクリックすると、確定され節点⑪が黄色表示さ
れます。
同様に縦断図を作成したい管路を選択していき、最後に終点とする節点(例-⑱)をクリック
すると縦断図を作成する範囲が確定された事になります。同様にして複数の縦断図の作成が可
能です。
31
c) 縦断図の最終節点をクリックすると、ワークシート上にタグが表示され縦断図が表示されます。
1. 作成した縦断図はワークシート上のタブに「縦断図 1、2、3・・」と表示さ
れ、縦断図の表示切り替えは、そのタブをクリックして切り替えます。
2. 縦断図表示の縦横比 1:5 で表示していますが、水位線等の変化が少ない場
合は縦横比のスライドバーを操作して表示比率の変更が可能です。
3. 縦断図を終了し、通常のワークシート(平面図)に戻るには「平面図」のタブをクリックします。
その時点で、平面図のコマンドボ8タンが有効となります。
4. 計算終了後は、動水位を表示させることができます。ツールバー上の左図のボタンを切り替える
ことにより、該当する流出量の種類毎の動水位表示が可能です。
5. 縦断図(ワークシート)の削除は、縦断図のタブ上にマウスカーソルを合わせ、右クリックして
削除が可能です。
16) 計算書の
計算書の印刷
計算書の印刷は、印 刷バーをクリックします。
印刷プレビュー画面が表示され、内容確認後印刷が可能です。
「ページ設定」「印刷」の機能
については、入力データの印刷
(P26~27)を参照下さい。
32
17) 平面図の
平面図の印刷
計算実行した管網図(平面図)と管網計算結果一覧表を印刷する機能です。
平面図印刷バーをクリックすると、平面図表示設定ダイアログボックスが表示されます。
(1) 「タイトル」を入力します。
平面図の帳票に表示されます。
(2) 「節点情報」は、各項目レ点
で表示対象となります。
「表示位置」とは管網計算一覧
表を帳票のどの位置に表示する
かを指定するボタンです。
(左図
例-上側を指定)
(3) 「管路情報」は、各項目をレ
点で表示対象となります。
(4) 「印刷範囲」は、平面図を作
成する範囲を指定します。
a) 表示範囲とは、ワークシ
ート上に表示されている
範囲が印刷対象となりま
す。
・管網図そのものがワークシート上に表示されている部分(範囲)のみが印刷対象となります。
b) データ範囲とは、全ての節点と管路が印刷対象となります。
・基図のサイズは無視し、管網図(節点・管路)の範囲のみが印刷対象となります。
c) ラスター範囲とは、読込んだ基図サイズを基準として印刷対象とします。
・基図のサイズが大きく、管網図がその一部しか使用していない場合でも基図のサイズで印刷し
ます。場合により管網図が重なって見づらくなる場合があります。)
(5) 「印刷スケール」とは、基図スケールを無視して用紙サイズに合わせて印刷を行う場合に「用紙に
合わせる」を選択し、スケール通りで印刷したい場合には「指定」でそのスケールサイズを入力しま
す。
注)管網平面図作成において管網節点が多数(50 個を越える)となり、1 枚の用紙に入り節点情報が
入りきらない場合は、印刷出力が不可となりますので、その場合は、印刷する用紙サイズを変更して
下さい。(例-A4 横→A3 横)
(6) 「流量タイプ」とは、基本データで指定した流量の種類が表示されますので、印刷対象とする項目
をレ点で指示します。
(7) 「ラスターを表示する」は、読込んだ基図を印刷する場合にはレ点を付けます。管網図の印刷表示
が基図の影響で見づらい場合、ラスター濃度の変更が可能です。
(8) 「管径毎に色分け」とは、管網図上で複数の異なる管径サイズが使用されてお
り、且つツールバー上の管径カラー設定(上図赤丸)で色分け指定をしている場合、
平面図にその色分け表示をするか否かの指定ができます。レ点を付けると有効と
なります。
カラー印刷、または白黒での濃度表示にご利用下さい。
(9) 「凡例」とは、管路使用色の符号の説明(下図)で、その符号を「縦長」に表
示するか「横長」に表示するかの指定を行います。表示位置については(10) を参
照下さい。下の図は横長の場合です。
(10) 「表示位置」とは、上記凡例図を出力帳票上のどの位置に配置するかの指定を
ラジオボタンで指定します。
(11) 「平面図の配置」とは、出力帳票上のセンタリング機能です。
(水平)は管網図を横方向の中央に配置し、
(垂直)は縦方向の中央に配置します。
両方向をセンタリングする場合は、両方にレ点を付けます。
33
以上の出力設定が終了しましたら「プレビュー」ボタンをクリックすれば、指定した平面図が表示さ
れます。
注)管網平面図作成において管網節点が多数(50 個を越える)となり、1 枚の用紙に入り節点情報リ
ストが入りきらない場合は、印刷出力が不可となります。(印刷枠からはみでて表示されます)その
様な場合は、印刷する用紙サイズを変更して、再度印刷イメージを確認して下さい。
(例-A4 横→A3 横)
34
18) 縦断図の
縦断図の印刷
縦断図作成バーで作成した縦断図を印刷します。
(1) 縦断図印刷バーをクリックすると縦断図印刷設
定ダイアログボックスが表示されます。
路線一覧から印刷したい縦断図を選択します。
(2) 用紙の向きを「横」としたい場合は、ここで「設
定」ボタンをクリックして、用紙位置を「横」とし
ておきます。
(3) 印刷スケールの考え方は、平面図の作成と同様
です。
(4) 節点番号の頭文字とは、縦断図出力時に節点名
称の頭に表示される文字で、任意に設定できます。
「印刷」ボタンをクリックすると、印刷プレビュ
ー画面に縦断図が表示されます。
縦断図プレビュー画面の
操作概要は、入力データ印
刷時の操作概要と同等で
す。
35
19) 計算書解析部の
計算書解析部の Word 出力
出力帳票のうち、解析手法のページについては Word への出力が可能です。
Word への出力が可能な帳票は計算のタイプごとに以下の範囲となります。
(1) Word 出力の範囲
a) マニング、ヘーゼン・ウィリアムス公式・・・計算書 1~3 ページ
b) ウェストン公式・・・・・・・・・・・・・・計算書 1 ページ
補足:Word への出力は計算書の水理解析ページ部分の範囲としております。
これは、水理解析手法について「土地改良仕様(パイプライン)を参考にしております。
よって、計算書内ではその基準書名を明記しておりますが、その他の基準(例-上水道)では
明記不要となる場合も考えられますので本機能を設けました。
(2) Word への出力方法
Word 出力は、基本データ入力画面の「計算タイプ」の項目から以下の方法で行います。
a) Word 変換ボタン
計算タイプの右に配置されている
ボタンをクリックします。
b) 印刷プレビュー画面が表示されます。ここで「RTF出力」および「Word 出力」の何れの
ボタンでもが可能ですが、以下のような特徴があります。
RTF出力:リッチテキストファイル形式の変換では高速にWordへ出力します。
Word出力 :マクロ言語により逐次変換を行いますので若干時間がかかります。
例)RTF出力
① 「RTF出力」ボタンをクリックします。
② RTFファイル保存画面が表示されますので、ファイル名を付けて「保存」をクリックしま
す。
③ 出力設定画面が表示されますので、ページ設定のいずれかを選択して「OK」ボタンをクリ
ックすると Word に設計書が表示されます。
36
20) データの
データの保存方法
作成したデータ(入力データおよび管路データ)を保存する場合、上書き保存と名前を付けて保存の
コマンドバーがあります。
(1) データの上書き保存
開 く バーで既存データを読込み、データを
修正、計算実行後同じファイル名で保存する場合
に使用します。
正常に保存されると、「ファイルに保存しまし
た」とのメッセージが表示されます。
尚、新規作成時をクリックした場合には、自動
的に「名前を付けて保存」に切り替わります。
(2) 名前を付けて保存
新規作成したデータや既存ファイルを読込み別
の名前でデータ保存する場合に使用します。
クリックすると保存するファイル名を入力するダイアログボックスが表示されますので、ファイル
名を入力して保存します。
尚、データファイル名の拡張子は「・・.tpa」となります。
21) 計算結果値を
計算結果値をCSV形式
CSV形式で
形式で保存
計算結果をCSV形式で保存する事が可能です。
CSV形式で保存バーをクリックした後、CSV形式フォーマットファイルの保存先を指定します。
作成したファイルは、表計算ソフト等で読込みが可能です。
(下図は Excel にてCSV形式で計算結果ファイルを読込んだ例です。)
以上がコマンドバーの操作概要です。
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4.CSV形式
CSV形式データ
形式データの
データの読込み
読込み
本システムでは、表計算などで、節点毎に流量計算を行った結果を、CSV形式のデータファイルを介し
て節点データ情報として読込む事が可能です。
1) CSV
CSVデータ
データの
データの読込み
読込み
CSVデータを読込むステップは以下の如くです。
(1) 本システムで管網図を作成しておきます。
CSVデータ作成時に必要なデータ項目は、
「節点数」「流量ケース数」です。
(2) 表計算ソフト等で、データ作成を行います。
Excel で作成される場合を想定して、標準フォーム(サンプル管網連動フォーム.xls)を用意してお
りますのでご利用下さい。
(製品版CD-ROM内の\sampledata\管網計算システム\フォルダに登録されています。
)
(3) Excel 等で作成したデータを、
「名前を付けて保存」で任意のファイル名を付けCSV形式で保存し
ます。
(4) 管網計算システムで、そのCSV形式ファイルを読込みます。
(5) 流量節点リスト上に、Excel 上で作成されたデータが読込まれます。
CSVデータ作
成時の注意点とし
て、管網計算シス
テム上の節点番号
と
CSVデータ内
の節点番号は、必
ず一致していなけ
ればなりません。
38
2) CSV
CSVデータ
データの
データの作成
ここでは Excel で作成する場合を想定しています。
左図は、標準フォーム(サンプル管網連動フォーム.xls)を Excel で開いた場合の画面です。
セル上の行1~4までは、解説エリアです。
データ入力は以下の如く規定していますので、
それ以外の入力は無効となりますのでご注意下
さい。
必ずセル「A5」から入力します。
<各セルの意味/固定セル領域>
A5 :連動する節点の数を入力します。
(整数)
B5 :流量ケースの数を入力します。(整数)
2ケース以上ある場合は、B 列とC列の
間に列を増やしてください。
A6~:節点番号を入力します。(管網上の節点
番号とあわせます。
)
B6~:流量を入力します。2ケース以上入力す
る場合は、1列挿入して C6~入力を同様
に行います。
C6~:地盤高さを入力します。
管心深さは入力するが、地盤高さを入力しない場合は、必ず
不要の場合は「-999」または「未入力」
地盤高さセルには「-999」を入力して下さい。
です。
「-999」を入力すると、管網計算上で登録されています流量節
D6~:管心深さを入力します。
点データ(当該項目)の値を変更しません。
空白データの場合は、「0.0」と判断して、管網計算上の節点デ
不要の場合は「-999」または「未入力」
ータ当該項目を「0.0」として上書き処理します。
です。
E6~:節点名称を入力します。
不要の場合は「-999」または「未入力」です。
3) CSV
CSVデータファイル
データファイルの
データファイルの保存
Excel 等で作成したデータは、ファイル保存ダイアログボックス上で「ファイル名」にわかりやすい
ファイル名を付け「ファイルの種類」でCSVを選択してデータの保存を行います。
(Excel データファイルでは読込みはできませんので注意下さい。)
4) CSV
CSVデータファイル
データファイルの
データファイルの読込み
読込み
管網計算システムでCSVデータファイルを読込む方法には、2通りの方法があります。
メニューバーの「流量節点CSVファイル読込み(c)」を選択する方法と、「流量節点リスト」より
「CSV読込み」ボタンをクリックする方法です。
どちらとも、選択した時点で「流量節点CSVファイルを開く」ダイアログボックス表示され、読込
み可能となります。
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5) CSVデータファイル
CSVデータファイル読込
データファイル読込み
読込み時の注意点
Excel 等で連動データを作成、CSVデータファイルを保存した後、引き続き「管網計算システム」
を起動させCSVデータを取り込む場合は、必ず「Excel プログラム」を終了して下さい。
Excel を起動している状態のままでは、作成した「CSVデータファイル」は Excel の管理下にあり、
読込み時に「エラー表示」がされますのでご注意下さい。
一度CSVデータとして読込んだデータファイルを再度、変更部分のみ修正して読込みたい場合など
は変更箇所のみの節点データを作成すれば読込みが可能となります。
40
第3章 「メニューバーの
メニューバーの機能」
機能」
メニューバーの機能は、殆どがツールバーやコマンドバーに配置されています。
ここでは、その他の主な機能について解説致します。
1.ファイル(F)
ファイル(F)/
(F)/管種データマネージャー
管種データマネージャー(Y)
データマネージャー(Y)
1) 管種データマネージャーは、標準登録されている管種データを編集
するためのツールです。
「管種データマネージャー」をクリックすると、管種一覧表ダ
イアログボックス(下図)が表示され編集が可能となります。
2) データ編集は、左フレームの「管種と記号」より管種を選択すると、
右フレームに登録されている呼び径が表示されますので、編集
したい「呼び径」をダブルクリックすると「管データ変更」ダ
イアログボックスが表示され、編集が可能となります。
また、右クリックしてショートカットメニューを表示させ、管
種の登録編集も可能です。
「管種の登録・編集」、
「記
号の登録・編集」、
「管データ
の登録・編集」は、メニュー
バーより、その編集項目を選
択しプルダウンメニューを
表示させれば、編集が可能と
なります。
補足説明:「エラーデータを開く」とは、保存したファイルを通常の「開く」で読込んだ際にエラーが発
生した場合、本項目からそのファイルを読込むとエラー回避が可能となる場合があります。但
し、背景図の情報は省略されます。通常は使用しない機能です。
2.表示(V)
表示(V)/
(V)/ラスター色
ラスター色の変更(X)
変更(X)
読込んだ基図(ラスタデータ)について、色の濃度や表示方法について指定ができます。
ラスタデータの基図の色が濃く管網図が見づら
い場合、
「ラスタ-色の変更」より基図の濃度や色合
いを変更することが可能です。
ワークシート上の何も無いところで、マウスの右
クリックでショートカットメニューを表示しても、
同様に「ラスター色の変更」が可能となります。
41
3.コマンド(C)
コマンド(C)/
(C)/背景スケール
背景スケール(Q)
スケール(Q)/
(Q)/背景スケール
背景スケール入力
スケール入力(Z)
入力(Z)
ワークシートの背景スケール(デフォルト値=1.0)について設定・変更が可能です。
ワークシート新規作成時の「背
景スケール入力(Z)」の初期値
は「1.0」となっています。
4.オプション(O)
オプション(O)項目機能
(O)項目機能
オプションプメニューには、以下の機能が登録されています。
・背景図編集機能(
「設定」で登録した画像編集ソフトが表示される)
・節点流量を自動計算させる為の「オプション商品」を起動させる項目
・DXFファイルの読込みを行う「ベクター背景図用」とDXFの出力を行う「作図用」の機能
・背景図の画像編集ソフト(ペイント系画像処理ソフト)の登録および印刷時の色指定を行う項目
以上の項目がオプションメニューに登録させています。
1) 背景図編集
背景図編集(V)
(V)
「背景図編集(V)
」選択すると、
「設定」項目で指定
した「画像編集ソフト」が表示されますので、その編集
ソフトをクリックすると背景図画像を編集可能となり
ます。
画像編集ソフトを終了すると、管網計算システムに戻
ります。
2) 設定
設定(Z)
(Z)
「設定(Z)」項目では 4 種類の項目設定が可能で
す。
(1) 画像編集ソフトの設定(タブ選定)
実行ファイル名の項目で「参照」ボタンをクリッ
クして、画像編集ソフトの実行ファイルを指定し
ます。また、そのアプリケーション名を記入し「登
録」ボタンをクリックして登録します。
登録終了したら、上記1)「背景図編集」項目にそ
の画像編集ソフトが登録されます。
(2) 印刷時の設定(タブ選択)
・出力文字列設定
管網計算書の1ページ目に基準書名を表示す
る場合にはチェックマークを付けてください。
・色設定
管網計算書の管網計算一覧表において、表を
見やすくするために、一覧表の行について網掛
け処理を行っていますが、プリンターの性能に
よっては、見にくくなる場合があります。
その様な場合、本項目で網掛けの濃度や色を指
定することができます。
設定が完了しましたら「登録」ボタンで終了し
ます。
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(3) 平面図印刷設定
平面図作成時管網が密となる場合など、節点同士
で重なったり、文字と重なったりして表示数値が
読みにくくなります。
その様な場合は、左図「平面図印刷設定」項目で、
文字の大きさや節点の大きさを調整することが可
能です。
設定は、▲▼ボタンをクリックして指定サイズを
決定します。
ここでは直接数値の入力はできません。
設定した内容を標準値とする場合は、
「標準設定と
して採用する」の項目をレ点チェックします。
(4) DXF出力設定
本項目は、オプション商品(DXFファイルコン
バータ)を導入されている場合に有効となります。
DXFファイル出力時、上記同様本項目で設定さ
れた出力サイズで、DXF変換の平面図が出力さ
れます。
(5) 縦断図関連
本項目では、縦断図出力時の流量、流速の出力桁
数の指定および縦断図の作成時のバンド設定が可
能です。
流量、流速の出力桁数の指定は、各項目において
▼ボタンで指定します。
縦断図のバンドの設定は、
「描画する」フレーム内
に表示されている項目が印刷対象となり、印刷し
ない項目は「描画しない」フレームに表示されま
す。各項目の移動は「→」
「←」ボタンで指定しま
す。また、縦断図で表示するバンド項目の順序は
「↑」
「↓」ボタンで指定します。
ここで設定した内容を標準値とする場合は、
「標準設定として採用する」の項目をレ点チェックします。
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3) 流量節点用
流量節点用(W)
(W)【オプション
【オプション機能
オプション機能】
機能】
現在「流量節点用(W)
」のオプション商品として、
「上水道給水量計算システム」
「かんがい用水量集
計システム」が商品化されていますが、そのオプション商品を導入されている場合は、このメニューよ
り起動が可能です。
オプション商品は、単独では起動せず本体プログラ
ムの「管網計算システム Multi-WSN」上から起動が可
能となります。
3)-1 上水道給水量計算システム(概要)
本システムは、最大給水量の算出方法「計画戸数から算出」
・
「総宅地面積と平均宅地面積から算出」
を指定して、各節点における給水量を計算し、管網計算システムの流量として連動します。
機能的には、時間係数の考慮や消火栓容量の計算も可能です。
尚、本機能の詳細につきましては、
「上水道給水量計算システム」のリーフレット、マニュアル等を
参照下さい。
44
3)-2 かんがい用水量集計システム(概要)
本システムは、かんがい区域(水田)における「代かき期」「普通期」および「管理用」の単位水
量を計算し、必要最大用水量の計算を行います。
集計はブロック単位や作業日毎に集計を行い、節点流量集計では、その結果を本体プログラムの管
網計算システムへデータ転送します。これによりかんがい用水量の管網計算が可能となります。
尚、本機能の詳細につきましては、「かんがい用水量集計システム」のリーフレット、マニュアル
等を参照下さい。
4) ベクター
ベクター背景図用
背景図用(X)
背景図用(X)および
(X)および作図用
および作図用(Y)
作図用(Y)【オプション
【オプション機能
オプション機能】
機能】
本機能は、「DXFファイルコンバータ」(オプション商品)を導入された場合にご利用できる機能です。
汎用CAD等で作成された地図データ(DXFファイル)を、管網図作成用の背景図として読込み「管網計算シ
ステム」で作成した、管路図(管路データ)や縦断図をDXFファイルとして出力が可能です。
4)-1 ベクター背景図用(X)/DXFファイル取込み(Z)
本項目は、ベクターデータ(DXFファイル)を管網計算システムへ取り込む場合に選択します。
「DXFファイル取込み(Z)」をクリックすると、DXFファイル選択ダイアログボックス(右
図)が表示されますので、取り込みたいDXFファイルを選択、図面スケールの入力を行い、
「更新
して終了」ボタンをクリックすれば、背景図画像が管網計算システムへ取り込まれます。
「レイヤー表示」機能を利用すれば、取り込む画像をレイヤー毎の指定も可能です。
尚、本機能の詳細につきましては、
「DXF
ファイルコンバータ」のリーフレット、マニ
ュアル等を参照下さい。
45
4)-2 作図用(Y)/DXFファイル出力(Z)
本項目は、「管網計算システム」で計算実行を行った後、作成した管路図(管路データ)や縦断図
をDXFファイルとして出力が可能な機能です。本項目で、出力されたDXFファイルデータは、汎
用CAD等で読込み画像編集が可能となります。
4)-3 DXFファイル出力の概要
DXFファイル出力は以下のステップで行います。
前ページのメニューバーより「DXFファイル出力(Z)」をクリックすると、作図データ作成ダイ
アログボックスが表示されます。下図は「平面図」を選択した場合の出力設定画面です。
① タイトル
平面図出力時のタイトル文字を入力します。
② 流量タイプ
基本データ入力で指定
し た 「流 出量 の 種類 」
(最大 5 種類)毎にD
XF出力が可能です。
③ 平面図/縦断図
作成したい図面の種類
を選択します。
④ 出力項目のレ点選択
DXFへ出力したい平面図情報をレ点で選択しま
す。
節点情報および管路情報の項目から出力範囲を選
択します。
⑤ 出力スケール
出力スケールを入力すると、管網図の大きさに対
して用紙サイズの大きさが参考値として表示され
ます。
⑥ プレビュー画面
上記出力条件の設定が
終りましたら「プレビュ
ー」ボタンで、DXF出
力画像のイメージ図を
確認できます。
左図は「縦断図」を選択した場合の出力設定画面で
46
す。
⑦ 出図路線
管網図で作成した「縦断図」の一覧表が表示されていますので、DXFファイルへ変換したい
縦断図を選択します。選択した「縦断図」の情報が「節点構成情報」内に表示されます。
その他の操作は平面図と同様です。
上記、DXFファイル出力の設定、プレビュー画面での確認が終りましたら、「ファイル出力(F)」ボ
タンをクリックしてDXFファイルとして保存します。
DXFファイルを保存する画面です。
ファイルの拡張子はDXFとなります。
尚、本機能の詳細につきましては、オプション商品「DXFファイルコンバータ」のリーフレット、
マニュアル等を参照下さい。
47
第4章 「プログラムの
プログラムの計算概要」
計算概要」
本章ではプログラムの計算概要について解説しております。
1.適用基準と
適用基準と計算概要
本システムは、上水道および農林系灌漑用パイプラインの計算に準拠した、定常的な水理現象の解析手法
にて「樹枝状配管」および「管網配管」の水理計算を行うシステムです。
1) 適用基準
上水道および農林系灌漑用パイプラインの計算に準拠
2) 対象管種
本システムでは、上水道、農業用パイプラインで使用される以下の標準登録管種を読込み管網計算が
可能ですが、管種データベースマネージャー機能にて新規管種の登録も可能です。
1. ダクタイル鋳鉄管
2. 鋼管
3. 塩化ビニル管
4. ポリエチレン管
5. 強化プラスチック複合管
3) 損失水頭
損失水頭について
について
管網計算の摩擦損失水頭は以下の式によって求めます。
ここで、
hf :摩擦損失水頭(m)
V :平均流速(m/s)
f :摩擦損失係数
g :重力の加速度(9.8m/s2)
D :管の直径(m)
4) 平均流速
平均流速について
について
水理計算に用いる平均流速の公式としては、特殊な場合を除き送配水管の計算に最も広く用いられて
いるヘーゼン・ウィリアムス公式を適用するとしています。
但し、管水路系の組織の一部を構成する開水路の水理計算では、原則としてマニング公式を使用する
としています。
(農林「パイプライン」基準)
その為、本システムでは、基本データ設定時に「ヘーゼン・ウィリアムス公式」または「マニング公
式」の何れかを選択可能としています。
尚、パイプライン機構上の分類と配管区分で区分するとすれば以下の表となります。
パイプライン形式
配管形式
●クローズドタイプ
管網配管
●オープンタイプ
樹枝状配管
適用平均流速公式
ヘーゼン・ウィリアムス公式
マニング公式
マニング公式
ヘーゼン・ウィリアムス公式
注)オープンタイプおよびセミクローズドタイプのパイプラインは樹枝状とし、管網配管とはしない。
(「パイプライン」基準書 第 3.3 設計上の留意すべき項目P115)
●セミクローズドタイプ
樹枝状配管
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5) ヘーゼン
ヘーゼン・
・ウィリアムス公式
ウィリアムス公式
ヘーゼン・ウィリアムスの公式は以下の式で表されます。
ここで、
V
C
R
I
:平均流速(m/s)
:流速係数
:径深(m)
:動水勾配
上記式より円形管について次の式が導かれます。
ここで、
D
hf
Q
L
:口径(m)
:摩擦損失水頭(m)
:流量(m3/s)
:管路長(m)
6) マニング
マニング公式
公式
マニングの公式は以下の式で表されます。
ここで、
V
n
R
I
:平均流速(m/s)
:祖度係数
:径深(m)
:動水勾配
上記式より円形管の満流時ついて次の式が導かれます。
ここで、
D :口径(m)
Q :流量(m3/s)
7) ウェスト
ウェストン
ン公式
ウェストの公式は、わが国の上水道給水管(径 50mm 以下)の計算に用いられている摩擦損失水頭の算
出公式です。以下の式で表されます。
49
8) 管網水理計算法
管網水理計算法(
(節点水頭法)
節点水頭法)
農林「パイプライン」基準書では、管網水理計算法として、ハーディ・クロス法(流量法)と節点水
頭法(水位法)の2種類を解説しています。
(1) ハーディ・クロス法(流量法)
管網を構成する各管路の流量および流向を仮定し、この仮定流量をもとにして流量の反復補正計算
を行い、流量、流向および損失水頭を求める方法です。
但し、ハーディ・クロス法は管網配管のみ適用される手法と記載しています。
(2) 節点水頭法(水位法)
管網を構成する各管路の節点の水頭を仮定し、節点間を結ぶ管路の流量を節点動水頭で表す流量式
と、各節点に接続する各管路の流量が満たすべき節点方程式により連立方程式をたて、この連立方程
式を解くことにより節点の動水頭、流量および流向を求めます。
ハーディ・クロス法は管網配管のみ適用しているのに対して、節点水頭法は、管網配管だけでなく
樹枝状配管にも対応可能なため、本システムでは利用範囲が広く汎用性のある「節点水頭法」を水理
計算法として用いています。
ヘーゼン・ウィリアムスの公式における節点水頭法の解析方法は以下の如くです。
50
第5章 「補足資料」
補足資料」
本章では、計算の考え方等について「補足資料」として解説しております。
1.背景図の
背景図のラスターサイズについて
ラスターサイズについて
(Windows 98,Windows Me でご使用の場合)
1) 管網計算システム
管網計算システムで
システムで読込み
読込み可能な
可能な背景図(
背景図(ラスタデータ)
ラスタデータ)のサイズ
弊社「管網計算システム」はラスタデータ(jpg,bmp 等)であれば背景図として読込みが可能ですが、
読込める背景図の画像サイズについては Windows 上の制約があり、以下のピクセルサイズの制限が生じ
ますのでご了承ください。
(1) ピクセル数が縦・横ともに 10,000 を超える場合はその背景図を読込むことができません。
(2) 読込み制限はピクセル数により影響されますので、色数による影響はありませんが、ファイルサイ
ズが大きくなるとシステムの動作が重くなる可能性があります。
(3) 用紙サイズ別に読込可能な解像度を下表に記載いたします。
用紙サイズ
(mm)
A4
(297×210)
A3
(420×297)
A2
(594×420)
A1
(841×594)
A0
(1188×841)
読込可能解像度
(dpi)
ドット数
(横×縦)
(ピクセル)
800
9,354×6,614
600
9,921×7,015
400
9,354×6,614
300
9,933×7,015
200
9,354×6,622
51
2.計算書「
計算書「流量(
流量(計算上)
計算上)」の
」の解釈
管網計算システム
管網計算システムの
システムの出力帳票節点データ
出力帳票節点データ「
データ「流量(
流量(計算上)
計算上)」の
」の解釈について
解釈について
管網計算における流量の計算は、節点間における流入量=流出量という基本式から成立っています。
しかしながら、計算上で求まるところの流量は、計算精度の問題(表示桁数)も含め必ずしも流入量
と流出量が一致しない場合が発生します。そのため、その誤差をシステム上でどのように表現するかが
問題となります。当初弊社システムでは「流量計算誤差」として出力帳票上に表示しておりましたが、
適切な表現では無いとのご意見もあり
現在では、上記(丸印)の如く、その節点データの流量にその流量誤差分を考慮(補正)するように
しました。
(管路流量を補正すると、全体の管網流量計算に影響を与えるので節点流量で補正としました。
また、節点流量(計算上)を4桁で表記しているのは、累積誤差の発生原因を分かり易くするためです。)
<概略イメージ図で解説すると以下のようになります>
管路Aの流量を「95.0 l/s」として、節点①では「5.0 l/s」を消費するとし、計算精度上の問題も含
めB管路では「39.9999 l/s」C管路では「50.0000 l/s」となる場合、流量関係式では「0.0001」の誤
差が生じる事となります。
この誤差を、B管路、またはC管路流量に加えることにより、動水勾配が変化してしまい、各節点で
の水頭に誤差が生じてしまいます。弊社システムで
は、その誤差を、節点流量で補正(消費流量がある
場合には、その流量に加え、無い場合はその誤差を
表示)を行うようにしました。
「管路流量に誤差を加えると、Q=A・Vの基本
式より流速が変化してしまい、そのため動水勾配に
影響を与える事になるためです。
(流速係数、管径、
が固定のため勾配が影響を受ける)よって「計算上」
との表現を用いています。
」
尚、管路計算データ一覧表では、流量の桁表示を少数第 3 位までとしていますので、その誤差が 0.0001
の場合などでは、見かけ上一致しないケースも発生致します。
流量(計算上)の算出式は
QP=ΣQin - ΣQout
で求まります。
QP
:節点流量(計算上)
ΣQin :その節点における流入量の合計(白地)
ΣQout:その節点における流出量の合計(灰地)
52
3.その他
その他の損失の
損失の縦断図
折れ点にポンプやその
ポンプやその他
やその他の損失を
損失を考慮した
考慮した場合
した場合の
場合の縦断図上の
縦断図上の表示
折れ点にポンプの増減圧やその他の損失係数を考慮した場合、縦断図上にその動水位が反映されます
が損失係数値が小さい場合等では、縦断図上では殆ど変化を確認することが出来ない場合があります。
この様な場合は、縦断図上でスケールを拡大して確認して下さい。
53
4.手計算との
手計算との計算誤差
との計算誤差について
計算誤差について
システムの
システムの計算値と
計算値と手計算値との
手計算値との差
との差について
管網計算を実行後、計算書に表記されている計算式を用いて動水勾配の手計算を行うと、計算書内
に表記している計算値と異なる場合があります。これは、弊社システムが節点水頭法という解析手法
を用いている関係上理論式から導き出された動水勾配式と比較した場合に微妙な誤差が発生する要因
となっております。
管網計算の水理解析には、一般的に「ハーディ・クロス法(流量法)
」と「節点水頭法(水位法)」
があります。弊社システムでは、網配管となる管網だけではなく樹枝状となる配管も計算が可能とす
るため「節点水頭法」という理論を用いて計算を行っています。本手法は汎用性のある解析手法とし
て広く利用されています。一方「ハーディ・クロス法」は、管網となる配管しか適用できないという
問題もあり弊社では使用しておりません。
解析の概要につきましては、「土地改良基準書「パイプライン」」P195 を参照ください。
1) 計算結果
計算結果の
の状況
下記計算書結果表示では動水勾配(I)は
下記計算式を用いています。
「パイプライン」基準書 P.202(7.3.5)
Q=0.27853×C×D2.63×I0.54
………(1)
I=(hi-hj)/L
………(1-a)
ここに、
hi、hj:i 点、j 点の動水位
L
:i-j 間の区間距離
「hi-hj」は基準書に記載している摩擦損失水頭を表します。
V=Q/Aと満管流速の考え方から、A=πD2/4なり、
V=4Q/(πD2)
……… (2)
ここでπ=3.141592654
(1)式と(2)式より、Vの式を導き出します。
VπD2=4×0.27853×C×D2.63×I0.54
V=0.35463541×C×D0.63×I0.54
………(3)
また、(1)式のIを左辺になるように変形すると、
I=10.66632601×C(-50/27)×Q(50/27)×D(-263/54)
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………(4)
本システムの動水勾配「I」は、仮定した水頭差を距離で除算(1-a)し、(1)式により流量Qを求めて
いるため、実際には(4)式を用いていません。さらに、基準書 P.169(7.2.3.a-d)では、小数点2~3桁
に丸めた式となっており、Iの乗数値も小数点2桁に丸まっています。そのため、動水勾配Iを手計算
により求まる場合は、本システムとは逆の過程で数値を求めているので基準書の式で計算すると計算結
果に誤差を生じてしまいます。
具体的な比較計算例
基準書 P.169(7.2.3b)&(7.2.3.d)と上記(1)&(4)を比較してみます。
諸元は C=110, D=0.300(m), I=1.000(‰) とします。
基準書計算で行った場合
(7.2.3.b)式 Q=0.279×110×0.32.63×0.0010.54=0.031(m3/s)
(7.2.3.d)式 I=10.67×110-1.85×0.3-4.87×0.0311.85=1.016(‰)
本システムで計算を行った場合
(1)式 Q=0.27853×110×0.32.63×0.0010.54=0.031(m3/s)
(4)式 I=10.66632601×110(-50/27)×0.031(50/27)×0.3(-263/54)=1.000(‰)
2 ) まとめ
基準書の式ではI=1.000(‰)からQを求めて、そのQからIを求めると 1.000(‰)になりませんが、
本システムの計算式では諸元通り 1.000(‰)となります、この結果から基準書 P.169 の式は簡易的な
計算式であることが分かります。
本システムでは導入式を記載する必要性から、基準書 P.169 の式を計算書 P.1 に記載しております
が、実際の計算処理は P.2 以降の節点水頭法による定常流況の解析手法に準じて計算を行っています。
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管網計算システム Multi-WSN
Ver2.4
オペレーションマニュアル
操作概要書
初
版 発 行 平成13年 2月 1日
:
第 10 版 発 行 平成16年 3月10日
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