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専門試験Ⅰ(鉄道土木) 問題 - 公益財団法人 鉄道総合技術研究所

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専門試験Ⅰ(鉄道土木) 問題 - 公益財団法人 鉄道総合技術研究所
鉄道設計技士試験
平成 21 年度
専門試験Ⅰ(鉄道土木) 問題
財団法人 鉄道総合技術研究所
鉄道技術推進センター
鉄道設計技士試験事務局
無断転載を禁じます
問 1 から問 20 までは必須問題です。受験者全員が解答して下さい。
問1
次の文章は、
「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」に基づき定められた「移動等円滑化
のために必要な旅客施設又は車両等の構造及び設備に関する基準」および「移動等円滑化の促進に関する基本
方針」について述べたものである。正しい記述には○を、誤った記述には×を解答欄に記入しなさい。
① 1 日当たりの平均的な利用者数が 3,000 人以上である鉄道駅及び軌道停留場については、平成 22 年まで
に、原則としてすべてについて、エレベーター又はエスカレーターを高低差 5 [m]以上の鉄道駅及び軌道
停留場に設置することを始めとした段差の解消等の移動等円滑化を実施することを目標とする。
② 移動等円滑化された経路は、乗降場ごとに 1 つ以上設けなければならない。
③ 移動等円滑化された経路を構成する通路の幅は、140 [cm]以上であること。ただし、構造上の理由により
やむを得ない場合は、通路の末端の付近の広さを車いすの転回に支障のないものとし、かつ、50 [m]以内
ごとに車いすが転回することができる広さの場所を設けた上で、幅を 120 [cm]以上とすることができる。
④ 移動等円滑化された経路を構成する傾斜路の勾配は、12 分の 1 以下であること。ただし、傾斜路の高さ
が 50 [cm]以下の場合は、8 分の 1 以下とすることができる。
⑤ 鉄道駅のプラットホームの縁端と鉄道車両の旅客用乗降口の床面の縁端との間隔は、
鉄道車両の走行に支
障を及ぼすおそれのない範囲において、できる限り小さくしなければならない。この場合において、構造
上の理由により当該間隔が大きいときは、旅客に対しこれを警告するための設備を設けること。
問2
次の文章は、騒音について述べたものである。下線部が正しい記述には○を、誤った記述には下線部に入れ
るべき正しい語句または数値を解答欄に記入しなさい。
① 騒音は一般に様々な周波数により構成されている。騒音問題において周波数分析を行う場合、周波数
1 [Hz]単位で分析せず、対象とする周波数範囲をある周波数帯域に分けて分析する。周波数分析によく用
いられる 1/3 オクターブバンドとは、
周波数帯域の上限の周波数が下限の周波数の 3 倍になる周波数の範
囲である。
② 耳の感度は 4,000 [Hz]付近がもっとも良く、これよりも周波数が低くなる、あるいは高くなるに従って悪
くなる。騒音問題では、人の複雑な聴感特性を簡略化した SLOW 特性という聴感特性が定められ、近似
的にこの特性を通して人は音を聴いていると見なしている。
③ バラスト軌道は、スラブ軌道に比べて列車走行時に生じる転動騒音の騒音レベルが小さい。これは、バラ
スト部の吸音効果によるものである。
④ ある定められた時間における騒音エネルギーを総計して、
秒単位で時間平均した騒音レベルを等価騒音レ
ベルといい、変動する騒音を測定時間内で定常騒音に換算した騒音レベルである。
⑤ ある機械から発生する音をある点で測定したら、騒音レベルは 60 [㏈]であった。同一条件のもとで、同
じ機械を 10 台運転すると同じ測定点での騒音レベルは 80 [㏈]になる。
- 1 -
問3
次の文章は、環境に関する国際標準規格について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解
答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) ( ① )規格は、スイスの非政府機構が策定した国際規格である。本機構には、各国の標準化機関が会員と
なっており、電気関係を除くあらゆる分野において、国際的な規格や標準類を策定する活動を行ってい
る。
(2) ( ① )規格のうち、環境に関連する国際規格が 14000 シリーズである。このシリーズの中核をなす
( ① )14001 は、組織が自主的に作成して実施する環境( ② )システムの仕様および利用の手引きとなる規
格である。
(3) ( ① )14024 は、環境に配慮した商品の選択の目安となる( ③ )の第三者認証に関する規格であり、我が国
では日本環境協会が認証する( ④ )マークがこれにあたる。
(4) 製品やサービスを購入する際に、環境を考慮して、必要性をよく考え、環境への負荷ができるだけ少な
いものを選んで購入することを( ⑤ )購入といい、我が国では平成 13 年 4 月に( ⑤ )購入法(国等による環
境物品等の調達の推進等に関する法律)が施行されている。
問4
次の文章は、鉄道構造物等設計標準・同解説(土構造物)における土構造物の施工について述べたものである。
( )の中に入れるべき適切な語句または数値を下の語群から 1 つ選び、その記号を解答欄に記入しなさい。
(1) 切土部において、外部から表面水が流入しやすい場所には、( ① )に排水溝を設けるものとする。
(2) 切土および素地の路床の表面には、排水工設置位置に向かって( ② )%程度の適切な排水勾配を設ける。
(3) 切土のり面のコンクリート吹付による保護工は( ③ )岩石のり面に用いられる。
(4) 盛土を締め固める際の一層ごとの平均仕上がり厚さは、( ④ ) [cm]程度を標準とする。
(5) 盛土構築後は、路盤の施工開始までの放置期間を十分にとることで、供用後の盛土の( ⑤ )が生じないよ
うにする。
語群: ア 1、 イ 3、 ウ 5、 エ 15、 オ 30、 カ 50、
キ のり面中央、 ク 割れ目が顕著な、 ケ のり肩付近、 コ 湧水のある、
サ 路盤噴泥、 シ 残留沈下、 ス 湧水のない、 セ のり尻付近、 ソ 崩壊
問5
次の文章は、部材の変位および応力度について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句または
数値を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句または数値が入るものとする。
(1) 部材の単位温度変化量当たりの長さ変化率は、一般に( ① )で表わされる。例えば、( ① )が 1.0×10-6/℃、
長さが 10 [m]の弾性棒部材に温度変化量 20℃を与えると、部材長は( ② ) [mm]伸びる。
(2) 部材に軸力が作用すると、材軸方向にひずみが生じると同時に、それと直交方向にもひずみは生じる。
このとき、材軸方向ひずみに対する直交方向ひずみの割合を( ③ )と呼ぶ。例えば、( ③ )が 0.2、断面積
が 100 [mm2]、ヤング率が 2×102 [kN/mm2]の部材に軸力 40 [kN]を作用させると、直交方向ひずみは( ④ )
となる。
(3) 曲げモーメントによって部材に生じる曲げ応力度は、平面保持の仮定を用いて算出される。例えば、断
面二次モーメントが 2×105 [mm4]の部材に曲げモーメント 1,000 [N・mm]が作用した場合、中立軸からの距
離が 100 [mm]の位置における引張曲げ応力度は( ⑤ ) [N/mm2]になる。
- 2 -
問6
次の図は、両端が壁に固定された棒部材 AD 間に 2 つの軸方向荷重 P1、P2 が作用している状態を示したもの
である。( )の中に入れるべき適切な数式または数値を解答欄に記入しなさい。ただし、棒部材の断面積は S、
ヤング率は E とする。
RA
A
lAB
B
lBC
P1 = 20[kN]
C
P2 = 40[kN]
lCD
D
RD
棒部材全体の鉛直方向の力のつり合い条件により、次式が成り立つ。
R A  20  40  RD  0
AB 間の引張力を PAB、BC 間の引張力を PBC、CD 間の引張力を PCD とすると、PAB = RA から、PCD は次式に
より求められる。
PCD  RA -( ① )
AB 間の伸び量をΔAB、BC 間の伸び量をΔBC、CD 間の伸び量をΔCD とすると、フックの法則により各区
間の伸び量は引張力に比例するので、ΔAB、ΔBC は次式より求められる。
ΔAB 
RA
l AB
ES
ΔBC = ( ② )
ここで、S = 5 [cm2]、E = 2×104 [kN/cm2]、lAB = 100 [cm]、lBC = 100 [cm]、lCD = 200 [cm]とし、全体の伸び量
が 0 [cm]であることを考慮すると、ΔAB+ΔBC+ΔCD = 0 から、RA の値は( ③ ) [kN]となる。
これより、ΔAB の値は( ④ ) [cm]、ΔCD の値は( ⑤ ) [cm]となる。
問7
次の文章は、分岐器の固定クロッシングについて述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解
答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) 固定クロッシングの一種である圧接クロッシングは、( ① )により一体化したノーズレールと( ② )とを
間隔材を介して接着し、ボルトで締結したクロッシングである。このクロッシングは、クロッシング前
後端を( ③ )継目とすることが可能であり、騒音・振動を低減することができる。
(2) マンガンクロッシングは、列車通過によって硬くなる性質、すなわち、( ④ )硬化性が極めて高いため、
耐摩耗性に優れている。
(3) 固定クロッシング部分を列車が通過する際には、車輪内面がガードレールあるいはクロッシングの( ② )
に接触し、衝撃力が発生する。この衝撃力を( ⑤ )と呼ぶ。
- 3 -
問8
次の文章は、ガードレール類について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句または数値を下
の語群から 1 つ選び、その記号を解答欄に記入しなさい。
(1) 脱線防止レールおよび脱線防止ガードは、( ① )が 1.2 未満となる曲線およびその他の脱線のおそれのあ
る箇所に設置する。
(2) 脱線防止ガードは脱線のおそれのある側の反対側のレールに設けることとし、走行レールとの間隔は、
( ② ) [mm]を基本とする。
(3) 安全レールは、一般に危険の大きい側の反対側のレールに設けるが、落石又は降雪の多い箇所に敷設す
る場合にあっては、危険の大きい側のレールの( ③ )に設ける。
(4) 踏切ガードは、踏切中に設置して列車の走行に必要な( ④ )を確保することが目的である。
(5) ポイントガードは、分岐器の( ⑤ )の摩耗を軽減することが目的である。
語群: ア トングレール、 イ リードレール、 ウ クロッシング、 エ 65、 オ 85、
カ 105、 キ バックゲージ、 ク フランジウェー、 ケ 車輪内面間距離、 コ 限界脱線係数、
サ 推定脱線係数、 シ 推定脱線係数比、 ス 軌間内側、 セ 軌間外側、 ソ 軌間内外両方
問9
次の文章は、道床バラストおよび路盤について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解答
欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) 道床バラストは、稜角に富み、内部( ① )が大きく崩れにくい砕石が最適である。
(2) 道床バラストの粒子の形状については、かつて道床バラストに関する標準示方書で感覚的な表現により
記述されていただけであったが、ある量のバラストをふるい分けし、残った粒子の寸法とふるいの寸法
を比較して( ② )度や細長度を数値化する手法が用いられるようになってきた。
(3) 土路盤は、良質な自然土または( ③ )等の単一層で構成される路盤である。( ③ )とは、岩石や玉石を破砕
機で割り、( ④ )をしていない砕石をいう。
(4) ( ⑤ )路盤は、アスファルトコンクリート、日本工業規格「道路用砕石」(JIS A 5001)の M-40、M-30、M-25
の規格に適合した砕石等を使用しており、繰り返し荷重に対する耐久性に優れている。
問 10
次の文章は、レールの摩耗について述べたものである。正しい記述には○を、誤った記述には×を解答欄に
記入しなさい。
① 曲線外軌レールは、車輪フランジからレールのゲージコーナに横圧を受けながら、車輪の回転に伴う大き
な滑りを受けるため、側摩耗が発生する。
② 摩耗量の抑制には、熱処理レールとともに、最近我が国で開発されたベイナイトレールが有効である。
③ 波状摩耗とは、レール上を車両が繰り返し走行することにより、レール表面がある一定の間隔に摩耗ある
いは塑性変形して形成される連続した凹凸のことである。
特に急曲線の外軌レールに発生する場合が多い。
④ 摩耗限度によるレール交換周期は、曲線外軌レールの摩耗量により決定されている。
⑤ 曲線部外軌レールへの塗油はレールと車輪フランジの摩擦係数を大きく減少させ、摩耗軽減に寄与する。
- 4 -
問 11
次の文章は、軌道変位の検測手法等について述べたものである。正しい記述には○を、誤った記述には×を
解答欄に記入しなさい。
① 軌道検測車による軌道変位の検測項目には、高低変位、通り変位、軌間変位、水準変位、平面性変位があ
る。
② 高低変位、通り変位の検測手法には大きく分けて慣性測定法と差分法の 2 つの方法がある。慣性測定法の
特徴は、走行速度が遅いほど検測精度が高くなることである。
③ 差分法は、複数点でのレール変位の差を利用して軌道変位を求める方法で、正矢法やそれに類似の方法を
総称してこのように呼ぶが、偏心矢法は含まれない。
④ 慣性測定法は、加速度を 2 回積分すると変位が計算できるという物理法則を利用して、軸箱などに取り付
けた加速度計の出力から軌道変位を計算する方法である。
⑤ 新幹線軌道検測車用のレール左右変位の検出器として開発された光式変位測定装置は、
非接触方式である
ため冬季の積雪時でも測定可能である。
問 12
次の文章は、軌道変位とその管理について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解答欄に
記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) 軌道は列車の繰り返し荷重を受けて次第に変形し、車両走行面の不整が生じる。これを軌道変位と呼ぶ。
軌道変位は車両の走行安全性や、( ① )の良否に直結する重要な管理項目である。
(2) ( ② )変位とは、軌道面のねじれを表すもので、軌道の一定距離離れた 2 点間の( ③ )変位の代数差で表す。
(3) 軌道変位を整正する作業として、バラスト軌道においてはマルタイによる道床バラストつき固め作業が
行われるが、マルタイに設けられた検測弦によって軌道変位を整正する方法を( ④ )方式という。
(4) 絶対基準方式によるマルタイの施工では、( ④ )方式による施工よりも( ⑤ )の軌道変位整正が可能であり、
列車の高速化に伴う車両動揺の抑制に適した方法といえる。
問 13
次の文章は、ロングレールの管理について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解答欄に
記入しなさい。
(1) 道床横抵抗力を確保するためには、所定の( ① )および余盛りの確保に努め、不足している箇所には早急
に道床バラスト補充を実施する必要がある。さらに、道床バラスト交換作業、つき固め作業後は道床横
抵抗力が低下するのでコンパクタ等で締固めを実施する。
(2) ロングレール設定替えは、レール締結装置を緩解した後、レール位置を調整し、適当な設定温度の下に
レールを再締結する作業であり、高温時の軌道( ② )に対する安全性を確保し、低温時のレール破断時
( ③ )量を限度内に抑えること等を目的としている。
(3) バラスト軌道の急曲線にロングレールを敷設する場合に、道床横抵抗力を確保するためにまくらぎに取
り付ける器具を( ④ )という。
(4) 分岐器介在ロングレールでは、基本レールとトングレールの相対移動によって生じる食い違いを抑える
ために、必要により( ⑤ )やアンチクリーパが設置されている。
- 5 -
問 14
次の図は、
鉄筋コンクリート部材に生じる曲げひび割れの形態の例を示したものである。
正しい図には○を、
誤った図には×を解答欄に記入しなさい。ただし、図中の矢印は部材に加わる荷重の位置および向きを示して
いる。また、部材の断面寸法、配筋および材料は同一とし、重力の影響は無視するものとする。
①
②
③
④
⑤
問 15
次の文章は、フレッシュコンクリートの性質について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句
を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) 主に水量に左右されるフレッシュコンクリートの変形あるいは流動に対する抵抗性で示されるフレッシ
ュコンクリートの性質を( ① )という。
(2) ( ① )の程度を示す試験の 1 つとして( ② )試験がある。この試験は、試験用の容器にコンクリートを入
れ、突き棒で撹拌した後に垂直に容器を抜き取り、コンクリートの頂部の下がりを測定するものである。
(3) 前後の層のコンクリートの硬化の程度により、結合強度がほとんど期待できず、構造上の弱点となる打
継ぎ部分を( ③ )という。
(4) プラスチック収縮ひび割れは、コンクリート内部に対する表面の相対的な収縮によって生じ、散水や蒸
気養生がされていない場合、( ④ )に伴いコンクリート内部から表面へ移動する水分量よりコンクリート
表面からの蒸発量の方が大きいときに生じやすい。
(5) 同一配合のコンクリートでも、( ⑤ )の高いセメントを用いると、連行される空気量は減少する。
- 6 -
問 16
次の文章は、構造部材の断面性能について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を下の語群
から 1 つ選び、その記号を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) 断面の図心を通る任意の軸に関する( ① )は 0 になる。このため、( ① )は図心を求めるのによく使われ
る。
(2) 左右非対称な断面の部材に荷重を作用させる場合、その作用線が( ② )を通ればねじりが生じない。
(3) 曲げモーメント M により生じる部材断面の応力の最大値は、M を( ③ )で除すことで算出される。
(4) 断面二次モーメントが最大および最小となる図心を通る軸を断面の( ④ )と呼ぶ。また、断面の( ④ )に
関する( ⑤ )は 0 である。
語群: ア 不静定次数、 イ 断面一次モーメント、 ウ 断面相乗モーメント、 エ 部材係数、 オ 内心、
カ 断面極二次モーメント、 キ せん断中心、 ク 回転半径、 ケ 外心、 コ 断面二次半径、
サ 主軸、 シ 中立軸、 ス 断面係数
問 17
次の文章は、鉄道構造物等設計標準・同解説(耐震設計)における鋼構造物の耐震設計について述べたもので
ある。正しい記述には○を、誤った記述には×を解答欄に記入しなさい。
① L2 地震動のように非常に強い地震動を考慮する場合、構造系や材料の性質については、すべて非線形を
考慮した解析法によらなければならない。
② 構造用鋼材の強度の特性値の基準となる基本強度は、構造物の形状・寸法等の要因とは無関係な、材料に
固有の引張強度を用いてよい。
③ L2 地震動に対する耐震設計で考慮する弾性加速度応答スペクトルのうち、スペクトル II は、既往の地震
において断層近傍解放基盤面で記録した地震動の弾性加速度応答スペクトルを平均した値が用いられる。
④ 鋼部材の荷重-変位曲線の包絡線において、最大水平抵抗荷重程度を維持する最大変位における損傷状況
としては、一般に、著しいき裂の発生が観察される。
⑤ 鋼部材の耐力および変形性能は、有限要素法等の計算手法を用いると精度よく算出することができるが、
簡便性のため、線材にモデル化して算出してもよい。
問 18
次の文章は、鉄道構造物等設計標準・同解説(基礎構造物・抗土圧構造物)における構造物の基礎について述
べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句または数値を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )
には同一語句または数値が入るものとする。
(1) 直接基礎は、十分な強度と厚さがある良質な支持層に支持させることが望ましい。ここでいう良質な支
持層とは、N 値( ① )以上の砂質土、N 値 20 以上の粘性土、( ② )のことである。
(2) 一般に、支持層の変化が著しい地盤条件での直接基礎の設計においては、各基礎間の( ③ )が問題となる
ことが多い。
(3) ニューマチックケーソンは、沈下の手段として( ④ )を行うと周辺地盤ならびに支持地盤を著しく緩める
ので、( ④ )沈下を行ってはならない。
(4) 軟弱な地盤においては、地下水位低下などによって杭基礎の周辺の地盤が沈下して基礎に( ⑤ )が発生し、
杭先端部に大きな応力が作用することがある。
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問 19
次の文章は、鉄道構造物等設計標準・同解説(基礎構造物・抗土圧構造物)における基礎の種類について述べ
たものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解答欄に記入しなさい。
(1) ライナープレートや吹付けコンクリート等により孔壁を保護し、人力や機械により掘削および土砂の排
出を行い、コンクリートを打設して設置する杭のことを( ① )という。
(2) ケーシングチューブにより孔壁を保護し、主としてハンマーグラブバケットを用いて掘削および土砂の
排出を行って構築する場所打ち杭のことを( ② )という。
(3) 幅に比して高さが低いため、ケーソン躯体を完成させてから掘削沈下を行う浅いケーソン基礎のことを
( ③ )という。
(4) 連続地中壁の各エレメントを継手を用いて井筒状に閉合し、頭部に頂版を設けて所要の支持力を得る形
式の基礎のことを( ④ )という。
(5) ケーソン内の土砂をクラムシェルやバケット等を用いて地上から掘削するケーソン基礎のことを( ⑤ )
という。
問 20
次の文章は、開削トンネル施工時の土留め支保工の点検について述べたものである。( )の中に入れるべき
適切な語句を下の語群から1つ選び、その記号を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句
が入るものとする。
開削トンネルの施工に当たっては、掘削の進行に伴う側圧の増大等により、( ① )、( ② )等の局部座屈や、
( ① )と( ③ )の取付け部、( ① )と( ② )の取付け部等に異常を生じることがあるので、日常の点検を怠っては
ならない。特に、( ④ )の土留め支保工は弱点となりやすいので、十分注意する。また、長雨、地震などの後
や、( ③ )背面で水道管や下水管の漏水があった場合は、土留め支保工が( ⑤ )ことが多いので、十分な点検が
必要である。
語群: ア 火打ち、 イ 隅角部、 ウ 近接部、 エ 鉛直けい材、 オ 水平けい材、
カ 緩む、 キ 覆工桁、 ク 切ばり、 ケ 腹起し、 コ けい材、
サ 座屈する、 シ 中間杭、 ス 土留め壁、 セ 交差部、 ソ たわむ
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問 21 から問 40 までは選択問題です。
1 群(問 21 から問 30 まで)から 5 問を選択して下さい。
2 群(問 31 から問 40 まで)から 5 問を選択して下さい。
合計 10 問を選択して、色付きの解答用紙に選択した問題番号を○で囲み、
その欄に解答を記入して下さい。
選択問題1群(問 21 から問 30 まで。この中から 5 問を選択して下さい。
)
問 21
次の文章は、脱線について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を下の語群から1つ選び、
その記号を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) ( ① )脱線が起こりやすいのは、輪重 P が小さく、横圧 Q が大きく、アタック角が( ② )場合である。
(2) 従来から、
フランジ角度が 60°、
車輪とレール間の( ③ )が 0.3 の場合のナダルの式の値である 0.94 に 15%
の余裕を見て、脱線係数 0.80 を( ① )脱線に対する安全性の目安値としてきた。
(3) 曲線部の外軌側レールの( ④ )に塗油すると、車輪とレール間の( ③ )が小さくなるので( ① )が起こりにく
くなる。
(4) 車両が急曲線を低速走行してカント超過状態となっている場合は、外軌側輪重が減少するとともに外軌
側横圧が( ⑤ )する。
語群: ア 滑り上がり、 イ 乗り上がり、 ウ ゲージコーナ、 エ 跳び上がり、 オ 頭側面、
カ 頭頂面、 キ 輪重比、 ク 接線力、 ケ 大きい、 コ 小さい、
サ 低下、 シ 潤滑係数、 ス 摩擦係数、 セ 凹凸、 ソ 増加
問 22
次の文章は、レール締結装置について述べたものである。下線部が正しい記述には○を、誤った記述には下
線部に入れるべき正しい語句を解答欄に記入しなさい。
① レール締結装置は、レールをまくらぎ等の支承体に定着させ軌間の保持を行うとともに、車両走行時に車
両が軌道に与える荷重や振動を下部構造に伝達する機能を有する。
② レールをまくらぎ等に弾性的に締結する方法として、
レール底部上面をばねのみで締め付ける方式を単純
弾性締結、
レール底部下面に弾性パッドを敷き上面からばねで締め付ける方式を無ら締式締結と称してい
る。
③ 無道床橋梁の長大レール区間に使用されるレール締結装置は、レール端の伸縮量が過大とならないこと、
レールの全軸圧が過大にならないこと等の条件を満足しなければならず、
レールをばねで押さえつける固
定タイプとレールふく進は防ぐが固定していない滑動タイプがある。
④ スラブ軌道等の直結軌道は、
バラスト軌道のコンクリートまくらぎ用レール締結装置と比較して大きな高
低調節量を確保することが必要である。
⑤ 軌道回路が設けられている区間では、PC まくらぎ用やスラブ用の締結装置の電気絶縁性が低いと軌道回
路の動作に影響を与える。
- 9 -
問 23
次の文章は、線路の勾配および縦曲線について述べたものである。正しい記述には○を、誤った記述には×
を解答欄に記入しなさい。
① 「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の解釈基準では、新幹線以外の普通鉄道の場合、列車の停止
区域における最急勾配は 5‰を標準とすることとしているが、車両の留置または解結をしない区域にあっ
ては、列車の発着に支障を及ぼすおそれのない場合に限り 10‰とすることができる。
② 平面曲線と縦曲線が競合する区間では、縦曲線がない場合に比べ、車両走行時における車輪の横圧が大き
くなり横圧輪重比が大きくなる可能性があるため、
必要に応じ直線区間より縦曲線半径を大きくしなけれ
ばならない。
③ 「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の解釈基準では、レール面と建築限界との間隔は 25 [mm]で
あり、
レール面と車両下部のばね上部分の車両限界との間隔は 75 [mm]であるため、
50 [mm]の余裕がある。
しかし、
勾配変化が凸形で縦曲線半径が小さい場合には、
車両の中央下部が最も接近することになるため、
この部分に十分な余裕があるか接近量の検討を行う必要がある。
④ 線路線形の決定に際し、機関車列車線路における本線の最急勾配は、当該線区の設計けん引重量を考慮し
なくとも設定することができる。
⑤ 縦曲線を走行中の車両の上下定常加速度は、車両質量の 2 乗に比例する。
問 24
次の文章は、列車走行に伴う騒音および振動について述べたものである。正しい記述には○を、誤った記述
には×を解答欄に記入しなさい。
① 列車走行に伴って発生する騒音には各種のものがあるが、
レール上を車輪が走行することによってその接
触部近傍から発生する騒音を特に転動音という。
② 軌道各部の弾性化は転動音の発生防止に特に有効であり、この弾性化において、軌道ばね係数を大幅に下
げることにより、地盤振動の低減にも効果を発揮する。
③ スラブ軌道では列車通過時の軌道の変形を抑えられるために、
一般にバラスト軌道に比べ騒音が低くなる。
④ 有道床弾性まくらぎは、端面、側面および下面に硬質ゴム等を貼り付けたまくらぎであり、騒音、振動低
減だけではなく軌道変位やレールふく進の抑制に効果がある。
⑤ 高架橋上のバラスト軌道構造において、道床下にバラストマットを敷設することは、構造物音の低減や高
架橋近傍の振動低減に効果がある。
問 25
次の文章は、レールの熱処理について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を下の語群から 1
つ選び、その記号を解答欄に記入しなさい。
(1) 熱処理レールとは、レールの( ① )に熱処理を施すことにより( ② )を微細パーライトに変えて耐摩耗性を
向上させたレールであり、圧延後のレールの( ③ )を利用して製造される。
(2) 分岐器のトングレールでは( ④ )による熱処理が施されているものがあり、同様の熱処理で製造される
( ⑤ )熱処理レールは、定尺区間の継目落ち対策に使用される。
語群: ア 端頭部、 イ 組成、 ウ 素材、 エ 頭部、 オ 瞬間焼入れ、
カ 底部、 キ 緩速焼入れ、 ク 腹部、 ケ 再加熱、 コ 保有熱、
サ 急速焼入れ、 シ 側部、 ス 組織、 セ ふく射熱
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問 26
次の文章は、鉄道構造物等設計標準・同解説(コンクリート構造物)における鉄筋コンクリート(RC)部材の設計
について述べたものである。下線部が正しい記述には○を、誤った記述には下線部に入れるべき正しい語句を
解答欄に記入しなさい。
① RC 部材の耐久性の検討に際し、コンクリートと鉄筋の応力度が条件を満たしたので、曲げひび割れ幅の
検討を省略した。
② せん断補強鋼材を用いない矩形断面の RC 棒部材のせん断耐力は、断面幅に比例すると仮定して計算した。
③ 曲げモーメント分布が直線となる柱部材に対して、
最大水平抵抗荷重程度を維持する最大変位時の設計応
答部材角を、躯体の曲げ変形による設計応答部材角と、部材接合部からの軸方向鉄筋の伸び出しによる部
材端部の設計応答回転角との和により求めた。
④ 曲げ耐力の算出に際し、コンクリートの応力-ひずみ関係を簡便に表現するため、e 関数法により矩形応
力分布を仮定した。
⑤ 疲労に関する安全性の照査では、変動作用によって部材断面に生じる複雑な変動断面力を、独立した変動
設計変動断面力を求めた。
断面力の集合に分解し、
これに疲労の蓄積に関するグッドマン線図を適用して、
問 27
次の文章は、薬液注入工法について述べたものである。正しい記述には○を、誤った記述には×を解答欄に
記入しなさい。
① 浸透注入とは土粒子の間隙を埋める水を追い出し、そこに薬液が浸透固化して、土粒子と一体化したサン
ドゲルを形成する注入形態で、溶液型の材料を使用する。
② 自然含水比が液性限界を上回るような超軟弱粘性土には、懸濁型の材料を注入することが有効である。
③ 溶液型注入材のうちアルカリ系無機注入材はアルカリ系注入材の主流となっているが、
アルカリ系有機注
入材に比べると安定性や固結強度は小さい。
④ 主材と助材を別々に注入管先端部のグラウトモニタまで送り、
そこで合流混合させ注入する方式を 1 ショ
ット方式といい、短いゲルタイムの薬液を使用する場合に用いられる。
⑤ 注入率とは、単位注入対象土量当たりの注入量の割合を百分率で表したものである。
問 28
次の文章は、鉄道構造物等設計標準・同解説(土構造物)における土構造の路床について述べたものである。
下線部が正しい記述には○を、誤った記述には下線部に入れるべき正しい語句または数値を解答欄に記入しな
さい。
① 切土および素地における路床の範囲とは、施工基面以下 3 [m]までのうち軌道を除いた地盤部をいう。
② 路床範囲の地盤に N 値 4 未満の層は存在していないので地盤改良の検討は行わなかったが、路床表面の
K30 値が所定の値を満足しないので路床改良の範囲を改良層と原地盤の 2 層系弾性モデルで解析し、改良
深さを設定した。
③ 路床改良を石灰安定処理工法あるいはセメント安定処理工法で行う場合の安定材の添加量は、材齢 28 日
における現場強度と室内強度との比の 1:0.8 を考慮して設定する。
④ 凍上現象は、地盤の土質が細粒であり、水の供給が十分にあり、地盤の温度が 0℃以下という 3 つの条件
が同時に満足したときに生じる。
⑤ 寒冷地において切土および素地の路床土が凍上しやすい土質の場合には、
凍結深さまで凍上を起こしにく
い材料で置き換えるか、または凍上させない対策を講じる。
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問 29
次の文章は、鉄道構造物等維持管理標準・同解説(鋼・合成構造物)における橋梁の全般検査について述べた
ものである。( )の中に入れるべき適切な語句を下の語群から 1 つ選び、その記号を解答欄に記入しなさい。
なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) リベット、ボルトのゆるみや脱落などの変状が発生する可能性が高い箇所としては、振動を伴う付帯物
の連結部、縦桁と横桁の連結部、( ① )以上の高力ボルト使用部が挙げられる。
(2) 溶接部および母材の変状に対する調査項目としては、補鋼材上下端溶接部のき裂、縦桁と横桁の( ② )
のき裂などが挙げられる。下路桁における床組では、部材が複雑に連結されていることなどから疲労き
裂が発生しているケースが多く、特に桁の( ② )では( ③ )が大きく、疲労き裂が発生しやすいので注意
が必要である。
(3) 支承部の変状に対する調査項目としては、支承位置のずれおよび傾斜、アンカーボルトの抜けおよび破
断、( ④ )取付溶接の変状などが挙げられる。
(4) すべての構造形式において、著しい( ⑤ )を伴う部材やたわみ差の生じる連結材、沓座の破損箇所等では
( ③ )が生じやすく、疲労き裂が発生しやすい。
語群: ア F10T、 イ F11T、 ウ F12T、 エ 温度差、 オ フランジ、
カ ソールプレート、 キ 中央部、 ク 引張力、 ケ ベッドプレート、 コ 切欠部、
サ せん断力、 シ ガゼットプレート、 ス 応力集中、 セ 面外変形
問 30
次の文章は、鉄道構造物等設計標準・同解説(都市部山岳トンネル)における一次支保について述べたもので
ある。( )の中に入れるべき適切な語句を下の語群から 1 つ選び、その記号を解答欄に記入しなさい。
(1) 地山内にロックボルトを挿入することにより、地山の特性が改善され、地山のせん断抵抗力が増大し、
地山降伏後の残留強度も増大する。これをロックボルトの( ① )効果という。
(2) 緩んでいない領域までロックボルトを打設することにより、地山強度の低下あるいは耐荷能力の低下が
抑制され、結果的に緩みを抑止する。これをロックボルトの( ② )効果という。
(3) 鋼製支保工のつなぎ材のうち、( ③ )方式は、施工時のボルト締結作業を省略し、掘削時の施工性向上を
図ることができる。
(4) 全面定着型ロックボルトのねじ部と素材部の機械的性質(降伏・破断荷重)が等しいのは( ④ )棒鋼であ
る。
(5) 吹付けコンクリートは、全断面にわたって設計吹付け厚以上でなければならないとする「( ⑤ )」の考え
方がある。
語群: ア タイロッド、 イ 切梁、 ウ アーチ形成、 エ さや管、 オ 外力の配分、
カ 最小吹付け厚、 キ 地山改良、 ク 全ねじ、 ケ ねじり、 コ 異形、
サ 最大吹付け厚、 シ 内圧、 ス 縫付け、 セ 平均吹付け厚、 ソ 締付け
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選択問題 2 群(問 31 から問 40 まで。この中から 5 問を選択して下さい。
)
問 31
次の文章は、分岐器の構造について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解答欄に記入し
なさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) 我が国の片開き分岐器は、曲線( ① )側にスラックを付けているため、基準線の( ② )レール側にポイント
前端のスラックの逓減区間が入り、構造的軌道変位が生じる。
(2) 50N 側線用分岐器では、( ③ )構造と呼ばれるポイント構造が用いられている。これは、トングレール後
端部の継目板と間隔材の間にカラーを用いて隙間を設け、ポイント転換の際トングレールが滑りながら
回転する構造となっている。
(3) トングレールと( ② )レールを一体化してヒール部の継目を無くしたポイントを( ④ )ポイントという。
(4) 耐久性の劣る溶接クロッシングに代わって開発された圧接クロッシングおよび NEW クロッシング等は、
( ⑤ )鋼を用い、溶接・熱処理等により製作される。
問 32
次の文章は、レールの損傷について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解答欄に記入し
なさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) レール頭頂面からゲージコーナにかけて発生する典型的なレール損傷には、( ① )および( ② )があり、い
ずれもレールと車輪との( ③ )疲労によって生成する。
(2) ( ② )は、ゲージコーナ部に発生し、反ゲージ側にまで進展することはほとんどなく、レール折損に結び
つくケースは少ないが、( ① )は水平裂から枝分かれして底部方向へ向かう( ④ )を形成してレール折損を
引き起こすおそれがあり、これを効率的に見つけるため、( ⑤ )による定期的な検査が行われている。
問 33
次の文章は、施工基面および軌道中心間隔について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句ま
たは数値を解答欄に記入しなさい。
(1) 施工基面とは、路盤の高さを示す( ① )な基準面をいい、それに対して排水勾配を設けたものを( ② )と
呼んでいる。
(2) 施工基面幅を拡幅する際、高築堤の場合には、使用開始後の盛土支持地盤の( ③ )や盛土本体の圧縮沈下
を考慮する。
(3) 軌道中心間隔とは、隣接する軌道の中心間の距離をいい、列車動揺、線路の軌道変位、列車すれ違いの
時の( ④ )に対する安全、乗客および乗務員が車両の窓から顔や手を出した場合の安全などを考慮して定
める。
(4) 「鉄道に関する技術上の基準を定める省令」の解釈基準では、新幹線以外の普通鉄道の軌道中心間隔に
ついて、線間に待避する場合の軌道中心間隔は、本線の直線における軌道中心間隔を( ⑤ ) [mm]以上拡
大したものとするよう定めている。
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問 34
次の文章は、バラスト軌道の沈下特性について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解答
欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) バラスト軌道の軌道整備後における初期沈下終了後の沈下過程では、まくらぎ下のバラストの( ① )が沈
下要因の主体である。
(2) 軌道の沈下量 y は次式で表される。係数( ② )は初期沈下終了後の漸進的な沈下進みを表わし、バラスト
軌道の強度評価指標として用いられる。
y   (1  e  x )   x
x : 荷重繰返数
 、  、  : 係数
(3) 漸進的な沈下進みは、まくらぎ下面圧力と( ③ )に依存する。これは、( ③ )によりバラストの摩擦力が低
下し、バラストの( ① )による沈下が促進されることによる。
(4) 軌道各部の弾性化は、列車荷重の( ④ )効果と振動の低減効果が期待できるが、弾性化した部分よりも上
部の振動は若干増加する傾向を持つ。
(5) 軌道変位進みの抑制には、ロングレール化やレール削正による凹凸の低減化により( ⑤ )を抑制すること
が効果的である。
問 35
次の文章は、バラスト軌道の設計について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解答欄に
記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) まくらぎに作用する左右方向の力が、そのまくらぎが持つ道床横抵抗力を大幅に上回ると、まくらぎの
滑動現象が生じる。この現象は「急激な( ① )」と呼ばれ、走行安全性の観点から、軌道構造に対する( ② )
の設定要因として考慮されてきた。
「急激な( ① )」に対する照査については、軌道構造の差異や荷重の発生状態等を考慮し、まくらぎごと
の( ③ )およびレール圧力を用いて次式により行う方法がある。
Qr1 - Qr2
go + μ(Pr1 + Pr2)
Qr1、Qr2
Pr1、Pr2
go
μ
a
:
:
:
:
:
<a
外軌側、内軌側の( ③ )
外軌側、内軌側のレール圧力
無載荷時の道床横抵抗力
まくらぎとバラスト間の( ④ )
安全率を表す係数
(2) 犬くぎの抜け上がりに対する照査については、左右方向の著大荷重により発生する( ⑤ )を算出し、次
式により行う方法がある。
θr <
θr
δlim
Pr1
Dp2
b3
δlim + Pr1 / Dp2
b3 / 2
(タイプレートなしの場合)
:( ⑤ )
: 犬くぎの抜け上がり限度
: 外軌側のレール圧力
: まくらぎの圧縮ばね係数
: レール底部幅
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問 36
次の文章は、コンクリート構造物の耐震設計について述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句
を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るものとする。
(1) 従来の耐震設計法であった震度法は、想定地震に対して構造物が( ① )状態にあることを確認する設計法
である。
(2) 現在の鉄道構造物の耐震設計法では、地震動による構造物の( ② )の最大値(応答値)を求め、その応答
値が構造物としての目標とすべき耐震性能を満足することを確認することを基本とし、大規模地震に対
して( ② )性能を高め、損傷の発生および( ③ )を許容している。この理由は、非常に大きな地震に対し
ては部材などの損傷や( ③ )を許容する方が合理的であり、経済的な設計が可能となるからである。
(3) ラーメン高架橋など一般的な鉄道構造物については、あらかじめ多くの動的解析を行って作成されたグ
ラフから簡易に応答値を求めることができ、この設計法を( ④ )という。この方法は、構造物の固有周期
と( ⑤ )をパラメータとして応答( ③ )率を計算し、同一の応答( ③ )率の点を結んで得られるグラフから
応答値を読み取るようにしたものである。
問 37
次の文章は、鉄道構造物等設計標準・同解説(シールドトンネル)におけるシールドトンネルの覆工の設計に
ついて述べたものである。( )の中に入れるべき適切な語句を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )
には同一語句が入るものとする。
(1) 土圧の算定に際し、( ① )土においては、土圧と水圧が別々に作用するものとする。
(2) セグメントリング上半部に作用する鉛直土圧は等分布荷重とし、土の強度定数を評価できる場合には
Terzaghi の( ② )式により計算してよい。
(3) 地盤反力は、全周ばねモデルを用いる場合、セグメントリングの( ③ )量に比例して発生するものとし、
( ③ )量に地盤反力係数を乗じて求める。
(4) セグメントの設計では、施工条件を考慮し、ジャッキ推力や裏込め注入圧、テール内におけるセグメン
トの自重等から適切な( ④ )荷重を設定して行う。
(5) セグメント覆工の横断方向断面力は、セグメント本体を梁に、セグメントの継手を( ⑤ )として、隣接す
る 2 リング以上を考慮した構造モデルにより算定する。
問 38
次の文章は、開削トンネルの土留壁の設計および掘削底面の安定について述べたものである。( )の中に入
れるべき適切な語句を解答欄に記入しなさい。
(1) 土留め壁の設計において、土留め壁を有限長の梁、切ばりを弾性ばね、根入れ部の地盤をその受動抵抗
を上限値にもつ弾塑性ばねとしてモデル化し、掘削順序に従って逐次計算していく方法を( ① )という。
(2) 粘性土等の難透水性地盤の下に被圧帯水層がある地盤を掘削する場合に、被圧地下水によって掘削底面
が膨れ上がる現象を( ② )という。
(3) 地下水位の高い砂質土地盤や被圧された砂質土地盤を掘削する場合に、掘削底面から水と土砂が湧き出
して掘削底面下の地盤が受動抵抗を失い、土留め壁の安定性を損ねることがある。このような現象を( ③ )
という。また、何らかの原因で水みちが形成され、水と土砂が噴出する現象を( ④ )という。
(4) 柔らかい粘性土地盤を掘削する場合に、掘削底面下の土の強度不足から掘削底面が隆起し、土留め壁の
背面地盤で大きな地上面沈下が生じることがある。このような現象を( ⑤ )という。
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問 39
次の文章は、鉄道構造物等設計標準・同解説(土構造物、耐震設計)における補強土について述べたものであ
る。( )の中に入れるべき適切な語句を解答欄に記入しなさい。なお、同一番号の( )には同一語句が入るもの
とする。
(1) 盛土や盛土補強土壁の L2 地震時滑動変形量の計算は、一般に計算の簡便性から( ① )法を用いる。この
方法は、すべり土塊を剛体として考え、すべりに対する運動方程式から滑動量を計算する方法である。
(2) 補強土の壁面工に作用する主働土圧を求めるには、( ② )法を用いる。なお、L2 地震時においては、修
正物部・岡部の地震時主働土圧の考え方を( ② )法に適用している。
(3) 切土補強土壁の補強材の補強効果は、想定すべり面に対する配置角度によって大きく異なる。補強材の
長手方向が土に作用する( ③ )の方向に一致しているときに最も補強効果が大きくなる。
(4) 切土補強土壁の補強材の種類において、地山の強度が小さく掘削規模が大きいほど( ④ )が経済的となり、
地山の強度が大きく掘削規模が比較的小さい場合にはネイリングが経済的となる。なお、その中間の有
効径を有する補強材にマイクロパイリングがある。
(5) 切土補強土壁の完成形の内的・外的安定の照査において、背面地盤表面が( ⑤ )地盤の場合には、テンシ
ョンクラックを考慮する。
問 40
次の図は、トラス構造に接合した部材に荷重が作用している状態を示したものである。①から⑤の各部材に
作用する力の値を解答欄に記入しなさい。ただし、各節点は摩擦のないピン接合とし、部材の質量および変形
は無視するものとする。なお、力の値は、単位を[kN]とし、引張力を正とする。また、値は、根号(ルート記
号)を用いて表記してよい。
2[kN]
2[kN]
2[kN]
④
2[kN]
②
2[kN]
⑤
③
30゜
①
(等間隔)
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鉄道設計技士試験
平成 21 年度
専門試験Ⅰ(鉄道土木) 解答例
無断転載を禁じます
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平成 21 年度 鉄道設計技士試験 専門試験Ⅰ(鉄道土木) 解答例
問 1 ① ×、 ② ○、 ③ ○、 ④ ×、 ⑤ ○
問 2 ① 21/3、 ② A、 ③ ○、 ④ ○、 ⑤ 70
問 3 ① ISO、 ② マネジメント、 ③ 環境ラベル、 ④ エコ、 ⑤ グリーン
問 4 ① ケ、 ② イ、 ③ ス、 ④ オ、 ⑤ シ
問 5 ① 線膨張係数、 ② 0.2、 ③ ポアソン比、 ④ 0.0004、 ⑤ 0.5
R  20
問 6 ① 60、 ② A
l BC 、 ③ 35、 ④ 0.035、 ⑤ -0.05
ES
問 7 ① ガス圧接接合、 ② ウィングレール、 ③ 溶接、 ④ 加工、 ⑤ 背面横圧
問 8 ① シ、 ② オ、 ③ セ、 ④ ク、 ⑤ ア
問 9 ① 摩擦角、 ② 扁平、 ③ クラッシャラン、 ④ 粒度調整、 ⑤ 強化
問 10 ① ○、 ② ×、 ③ ×、 ④ ○、 ⑤ ○
問 11 ① ○、 ② ×、 ③ ×、 ④ ○、 ⑤ ×
問 12 ① 乗心地、 ② 平面性、 ③ 水準、 ④ 相対基準、 ⑤ 長波長
問 13 ① 道床肩幅、 ② 座屈、 ③ 開口、 ④ 座屈防止板、 ⑤ 移動防止金具
問 14 ① ×、 ② ×、 ③ ○、 ④ ○、 ⑤ ×
問 15 ① コンシステンシー、 ② スランプ、 ③ コールドジョイント、 ④ ブリージング、 ⑤ 粉末度
問 16 ① イ、 ② キ、 ③ ス、 ④ サ、 ⑤ ウ
問 17 ① ×、 ② ○、 ③ ×、 ④ ×、 ⑤ ○
問 18 ① 30、 ② 岩盤、 ③ 不同沈下、 ④ 減圧、 ⑤ ネガティブフリクション
問 19 ① 深礎杭、 ② オールケーシング杭、 ③ 1 ロットケーソン、 ④ 連壁井筒基礎、
⑤ オープンケーソン
問 20 ① ケ、 ② ク、 ③ ス、 ④ イ、 ⑤ カ
問 21 ① イ、 ② ケ、 ③ ス、 ④ ウ、 ⑤ ソ
問 22 ① ○、 ② 二重弾性、 ③ 小返り、 ④ ○、 ⑤ ○
問 23 ① ○、 ② ×、 ③ ○、 ④ ×、 ⑤ ×
問 24 ① ○、 ② ×、 ③ ×、 ④ ×、 ⑤ ○
問 25 ① エ、 ② ス、 ③ コ、 ④ キ、 ⑤ ア
問 26 ① ○、 ② ○、 ③ ○、 ④ 等価応力ブロック、 ⑤ マイナー則
問 27 ① ○、 ② ×、 ③ ○、 ④ ×、 ⑤ ○
問 28 ① 路盤、 ② ○、 ③ 0.6、 ④ ○、 ⑤ ○
問 29 ① イ、 ② コ、 ③ ス、 ④ カ、 ⑤ セ
問 30 ① キ、 ② ス、 ③ エ、 ④ ク、 ⑤ カ
問 31 ① 内軌、 ② リード、 ③ 滑節、 ④ 弾性、 ⑤ レール
問 32 ① シェリング、 ② きしみ割れ、 ③ ころがり接触、 ④ 横裂、 ⑤ 超音波探傷
問 33 ① 水平、 ② 路盤面、 ③ 圧密沈下、 ④ 風圧、 ⑤ 700
問 34 ① 側方流動、 ②  、 ③ 道床振動加速度、 ④ 分散、 ⑤ 輪重変動
問 35 ① 通り変位、 ② 横圧限度、 ③ レール横圧力、 ④ 摩擦係数、 ⑤ レール小返り角
問 36 ① 弾性、 ② 変形、 ③ 塑性、 ④ 非線形スペクトル法、 ⑤ 降伏震度
問 37 ① 砂質、 ② 緩み土圧、 ③ 変位、 ④ 施工時、 ⑤ ばね
問 38 ① 弾塑性法、 ② 盤ぶくれ、 ③ ボイリング、 ④ パイピング、 ⑤ ヒービング
問 39 ① ニューマーク、 ② 2 ウェッジ、 ③ 最小主応力、 ④ ダウアリング、 ⑤ 粘性土
問 40 ① 3 3 、 ② -6、 ③ 0、 ④ -4、 ⑤ 2
(注) 語句記述式問題については、上記以外にも正解のある場合があります。
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