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2007年06月08日号
農林中金総合研究所 2007 年 6 月8日号 調査第二部 お問い合わせ:03-3243-7355 Mail: [email protected] ≪来週のポイント≫ 11 日に 1∼3 月期の「GDP 第二次速報」が発表される。4 日に発表された 1∼3 月期の法人企業統計 では、全産業の設備投資額(名目ベース、ソフトウェア含む)が堅調であったことを主因に、GDP 成長率 は上方修正されるとの見方が大勢である。また 12 日に発表される「企業物価(5 月)」では、旺盛な内外需 要に支えられて鉄鋼や化学製品などが押し上げ要因となり、底堅く推移すると思われる。その他経済指 標としては 13 日に「鉱工業生産(4 月・確報値)」、「工作機械受注(5 月・確報値)」、15 日に「第三次産業 活動指数(4 月)」が発表される。また、14∼15 日に日銀・金融政策決定会合が開催される。今回も金融 政策の現状維持が確実視されているが、今後の追加利上げ時期を巡り、会合後に開かれる福井総裁の 記者会見に注目が集まる。 米国では 5 日、バーナンキ FRB 議長が衛星回線を通じた国際通貨会議(南アフリカ)において、住宅 市場の減速はやや長く経済の足を引っ張るという内容の発言を行った。今後、住宅市場の低迷が景気に どのような影響を与えるのかが、注目される。こうした状況のなか、13 日には「輸入物価指数(5 月)」、「小 売売上高(5 月)」、「企業在庫(4 月)」、14 日には「地区連銀経済報告」、「生産者物価指数(5 月)」、15 日には「消費者物価指数(5 月)」、「鉱工業生産(5 月)」、「ミシガン大学消費者信頼感指数(6 月)」が発 表され、今一度、景気の足元を確認しておきたい。 財務省・FRB 関連では、11 日にシカゴ連銀総裁、12 日にポールソン財務長官、シカゴ連銀総裁、13 日にニューヨーク連銀総裁、15 日にアトランタ連銀総裁、バーナンキ FRB 議長、サンフランシスコ連銀総 裁の講演、スピーチ等が予定されている。 来週のスケジュール(6/11∼6/16) 月 日 国内の予定 海外の予定 6 月 11 日(月) 国内総生産(GDP1−3月期2次速報) 米 シカゴ連銀総裁、スピーチ 6 月 12 日(火) 5年債入札 企業物価指数(5月) 中古車販売台数(5月) 国際収支(4月) 鉱工業生産(4月確報) 工作機械受注額(5月確報) 米 米 米 米 米 米 米 米 米 EU EU 米 米 米 米 米 米 米 米 6 月 13 日(水) 6 月 14 日(木) 流動性供給入札 日銀、金融政策決定会合(∼15 日) 6 月 15 日(金) 日銀「金融経済月報」 福井・日銀総裁、定例記者会見 第3次産業活動指数(4月) 資金循環勘定(1−3月期速報) 毎月勤労統計(4月確報) 6 月 16 日(土) 岩田・日銀副総裁、講演 ポールソン財務長官、パネル討論会に出席 グリーンスパン前FRB議長、スピーチ シカゴ連銀総裁、講演 輸入物価指数(5月) 小売売上高(5月) 企業在庫(4月) 地区連銀経済報告(ベージュブック) ニューヨーク連銀総裁、スピーチ 生産者物価指数(PPI)(5月) 欧州中央銀行(ECB)月報(6月) 消費者物価指数(CPI)(5月) 消費者物価指数(CPI)(5月) ニューヨーク連銀製造業景気指数(6月) 経常収支(1−3月期) 鉱工業生産・設備稼働率(5月) ミシガン大学消費者信頼感指数(6月) アトランタ連銀総裁、スピーチ バーナンキFRB議長、スピーチ サンフランシスコ連銀総裁、パネル討論会出席 農林中金総合研究所 無断転載を禁ず。本資料は、信頼できると思われる各種データに基づき作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するも のではありません。本資料は情報提供を目的に作成されたものであり、投資のご判断等はご自身でお願い致します。 1 / 14 1.来週発表予定の経済指標予測 1~3 月期の GDP 第二次速報(2 次 QE) 【6 月 11 日(月)8:50】 <当社予測>実質GDP:前期比+0.8%(1次QE:同+0.6%) 名目GDP:前期比+0.5%(1次QE:同+0.3%) GDPデフレーター:前年比▲0.2%(1次QE:▲0.2%) 4 日に発表された 1~3 月期の法人企業統計によれば、全産業の設備投資額(名目ベース、ソフトウェア 含む)は前年比+13.6%と堅調な伸びとなり、GDP1 次速報や機械受注などとは異なる方向性を示した。 この要因によって、1 次 QE では前期比▲0.9%であった民間企業設備投資(実質ベース)は同+0.2%へ 上方修正されるだろう。この結果、GDP 成長率も同+0.8%へ引き上げられるものと予想する。(南) 4 月の国際収支統計 【6 月 13 日(水)8:50】 <当社予測>経常収支:原系列 1兆8,500億円、前年比+40.0%(3月:3兆3,172億円、同+36.9%) 季節調整済 1兆9,000億円、前月比▲21.6%(3月:2兆4,244億円、同+63.3%) 4 月の貿易統計によれば輸出額は前年比+8.2%と、緩やかながらも減速しつつあるが、一方の輸入額 が同+3.5%と伸び悩んだことから、国際収支統計の貿易収支は前年比+36.8%の 1.0 兆円と予想する。 また、所得収支も対外資産残高が累増していることや円安の影響もあり、前年比+17.8%の 1.3 兆円の黒 字になると見込む。経常収支全体としては 1.9 兆円の黒字(前年比+40.0%)を予想。(田口) 5 月の企業物価 【5 月 14 日(月)8:50】 <当社予測>国内企業物価:前年比+2.2%(4月:+2.2%)、前月比+0.6%(4月:0.8%) 前年の水準が高いことから、非鉄金属価格の前年比上昇率は縮小しており、電子部品価格も低調だが、 旺盛な内外需要に支えられて市況堅調な鉄鋼や原材料価格の転嫁圧力の強い加工食品、化学製品 などが押上げ役となり、国内企業物価は 2 ヶ月連続の+2%台の上昇になると予想する。(田口) 4 月の第三次産業活動指数 【6 月 15 日(金)8:50】 <当社予測>前月比+1.2%(3月:▲2.2%) 4 月は電力・ガス・熱供給・水道業(大口電力需要量は前月比▲1.1%、内閣府による季調値)が低下す るものの、全体の 26%を占める卸売・小売業(商業販売統計:卸売業は前月比+8.4%、小売業は同 +0.4%)が上昇することが見込まれることから、第三次産業活動指数は前月比+1.2%と 2 ヶ月ぶりのプラ スを予想する。(木村) 農林中金総合研究所 2 / 14 2.株式市場 渡部 喜智 ◎相場概況 (6/4∼6/8前場) 【米国(NY)市場】 (6/1∼6/7) 前週末1日は5月非農業部門雇用者数が堅調に増加(15.7万人)の一方、コアPCEデフレータが前月比+0.1% に落ち着くとともに、小売最大手ウォルマートの自社株買いやダウ・ジョーンズの買収提案検討などを材料に続 伸。週明け4日は中国株急落に伴う売りをこなした後は、ウォルマートへの投資判断引上げや石油株の上昇、新 たなM&Aなどの個別材料から主要指数上昇。5日はバーナンキFRB議長の物価上昇警戒発言、予想を上回る ISM非製造業指数の上昇から長期金利上昇懸念が強まり、ダウは3日ぶり、ナスダックは7日ぶりの反落。6日も住 宅ローン申請件数減少や原油反発の中、金利上昇が売り材料となり住宅、公益などの金利敏感株を先頭に下 げ、大幅続落。さらに7日もインフレ懸念から長期金利が大幅上昇し主要指数は3日13日以来の大幅下落となりダ ウは13,266.73(前週末比▲401.38安)㌦、ナスダックも2,541.38(前週末比▲72.54安)ポイントで終了。 【東京市場】 (6/4∼6/8前場) 週明け4日は米株高や為替の円安、法人企業統計の設備投資額伸長などを支援材料に3日続伸とはなったが、 中国株の大幅下落を見て利益確定売り嵩み安値引け。しかし、5日は米国株の続伸を受けハイテク株先導で日 経平均は約3カ月ぶりに1万8000円台を回復。6日は小動き・方向感の無い展開で日経平均は小反落だったもの の1万8000円台を維持、TOPIXは商社や鉄鋼、非鉄、銀行が買われ5日続伸。7日の前場は欧米株安、長期金 利上昇などから軟調だったが、後場に入り円安方向への変化や株先の大口買いから切り返し、日経平均は反 発、TOPIXも6日続伸。しかし、8日前場は世界的金利上昇懸念から輸出関連銘柄が売られ急反落し日経平均 は17,756.79円(前週末比では▲216.63円高),TOPIXは1,751.61(同▲16.27高)ポイントで引けた。東証33業種 で前週末比上昇は10業種。 ◎来週の相場予想 (6/11∼6/15) 世界的金利上昇懸念が相場圧迫材料。米でPPI、CPIや地区連銀報告、日本でも企業物価が発表される。長期 金利が上昇一服、小康状態に入ることが株式相場の安定に必要。 (千円) 19.0 TOPIX業種(33)別 前週末比変化率 日経平均株価の日足グラフ TOPIX 水産・農林 鉱業 建設 食料品 繊維 紙パ 石油石炭 ゴム 化学 ガラ・土 鉄鋼 非鉄 金属 機械 電気機器 輸送用機器 精密機器 その他工業 不動産 陸運 海運 空運 倉庫・運輸 情報通信 電気ガス サービス 医薬 卸売 小売 証券等 保険 その他金融 銀行 18.5 18.0 17.5 17.0 16.5 25日移動平均線 16.0 50日移動平均線 2007/03/09 2007/04/09 (億株) 45 40 35 30 25 20 15 10 5 2007/03/09 25日移動平均+5% 25日移動平均-5% 100日移動平均線 2007/05/10 東証一部 出来高 2007/06/07 (千億円) 出来高 株数 出来高 金額 2007/04/09 2007/05/10 2007/06/07 50 45 40 35 30 25 20 15 10 -4% -2% 0% 2% 4% 6% 8% (資料)Bloombergデータより農中総研作成 ●決算発表 (変更になることがありますのでご注意ください) 米国(S&P500構成銘柄等)−(6/12)リーマン・ブラザーズ (6/14)アドビシステムズ、ベアスターンズ、GS な ど 日本−(6/14)東京ドーム (6/15)西松屋チェーンなど また、15日に「会社四季報」「日経会社情報」発売など 農林中金総合研究所 3 / 14 3.債券市場 田口さつき ◎相場概況(6/4∼6/8前場) 欧米の長期金利上昇や日銀の早期利上げ観測の強まりなどにより、今週も長期金利(新発10年債利 回り)は上昇。週初に発表された法人企業統計で設備投資が堅調だったことも金利上昇を後押しした。5 日に06年10月下旬以来の1.8%台にまで上昇した長期金利は、週後半はバーナンキFRB議長のインフレ 警戒姿勢や米単位労働コストの上方修正、ECBの利上げ継続示唆など、海外での金利上昇観測が強 まったこともあり、急上昇が続いた。8日には、前日の米長期金利が5.13%と06年7月以来の水準となった ことから、一時1.92%まで上昇した。 今週の10年債入札は表面利率が1.8%(06年11月以来)へ引き上げられたことから、応札倍率は3.20倍 (前回4.03倍)、テールは1銭 (前回は3銭)と順調な結果となった。また、10年物価連動国債は表面利率 が前回と同じ1.2%へ据え置かれたが、応札倍率は4.85倍(前回3.49倍)と好調だった。イールドカーブ は今週も中期ゾーンを中心に全般的に上昇。(8日11:00時点:新発10年国債(#286)利回り1.895%(-)、 債先(6月限)132円12銭(先週末比▲74銭)。 ◎来週以降の相場予想(6/11∼6/15) 欧米の金利上昇に国内金利が連動する傾向が強まっている。ただし、これまでの金利上昇で利上げ期 待は相当程度織り込まれてきたと見られる。また、来週は、米でバーナンキFRB議長を始めFRB関係者 の講演、米物価関連指標など重要なイベントを控えているため、長期金利の上昇は一服し、1.8%台で 小動きとなると予想する。国内では、クーポン1.5%が予想される5年債入札に注目する。 (%) 2.5 日本国債のイ-ルドカーブ(週末) イールドスプレッド 0.55 0.50 2.0 0.45 0.40 1.5 0.35 07/06/08 07/06/01 07/05/11 07/03/09 06/12/08 1.0 0.5 0.30 1/17 2/17 3/17 5Y-2Y 4/17 10Y-5Y 5/17 20Y-10Y 新発10年物国債利回り 1.95 1.90 0.0 3M 6M 1Y 2Y 3Y 4Y 5Y 6Y 7Y 8Y 9Y 10Y 15Y 20Y 30Y 1.85 0.40 1.80 0.30 1.75 0.20 1.70 0.10 1.65 0.00 1.60 -0.10 3M 6M 1Y 2Y 3Y 4Y 5Y 6Y 7Y 8Y 9Y 10Y 15Y 20Y 30Y 先週差 先月差 3ヵ月前差 1.55 2007/4/3 2007/5/3 2007/6/3 (資料)Bloombergデータより農中総研作成 ◎国債入札結果(価格競争入札のみ) 銘柄(回号) 6/5 FB(6M、#453) 6/5 JGB(10Y、#286) 表面利率 1.8% 6/6 FB(13W、#454) 表面利率 銘柄(回号) 6/7 JGB(10Y物、#12) 1.2% 発行予定額 2.0兆円 1.9兆円 4.2兆円 募入決定額 応募額 1兆8,964.3億円 7兆6,913億円 1兆7,133億円 5兆4,819億円 3兆9,219.5億円 14兆4,665億円 応札倍率 平均価格 最低価格 最高利回り 4.06倍 3.20倍 3.69倍 99.6540円 99.9200円 99.8511円 99.6520円 99.9100円 99.8505円 発行予定額 募入決定額 応募額 応札倍率 0.5兆円 4,994億円 2兆4,201億円 4.85倍 0.6965% 1.810% 0.5940% 発行価格 応募者利回り 99.2500円 1.280% ◎入札予定 6/12 6/12 6/13 6/14 6/14 政府短期証券(2ヶ月、#455) 5年利付国債 政府短期証券(13週、#456) 割引短期国債(1Y、#422) 流動性供給入札(20Y、#38∼#60) 3.0兆円程度 2.0兆円程度 4.2兆円程度 1.4兆円程度 0.1兆円程度 農林中金総合研究所 4 / 14 4.外国為替市場・商品市況 古江晋也 ◎相場概況(6/4∼6/8前場) 【外国為替市場】 ドル円相場は5日、バーナンキFRB議長が衛星回線を通じた国際通貨会議(南アフリカ)において、住宅 市場の減速はやや長く経済の足を引っ張るという内容の発言を行ったことで円高に。週央から週末にかけ ては、米国株が続落したことを受けて円キャリートレード取引解消と噂される動きから円は続伸。週末は日 本株の軟調地合いもあり、1ドル=121円台前半で推移。 一方、対ユーロでは5日、ECB政策決定会合を控え、金利先高期待から1ユーロ=164円60銭の史上最高 値を更新した。しかし、6日、政策金利を4%に引き上げた後のトリシェECB総裁の発言から、年内にあと2度 の利上げが行われるとの思惑は後退し、円は反発した。週末は1ユーロ=162円半ばで推移。週末のユーロ ドル相場は、週末は1ユーロ=1.34ドル台前半で推移。 【商品市況】 原油相場は、週初、ナイジェリアで供給障害が生じる可能性があることを受けて上昇したが、その後は製油 所の生産が拡大するとの思惑から反落。週央から週末にかけては、トルコ軍がイラクに侵入したとの報道と 製油所が一部操業停止となったことを受けて1バレル=66ドル台に回復した。金相場は週末、1トロイオンス =658ドル台で推移。 ◎来週の相場予想(6/11∼6/15) ドル円相場は、米国株価や経済指標の動向を材料にしながらも、引き続き日米金利差を意識した展開が 続くと思われる。 円/ドル・レート (円/ドル) 116 円 高 25日移動 平均 117 118 119 120 121 50日移 動平均 122 123 2007/03/16 円 安 2007/04/13 2007/05/11 (円/ユーロ) 116 154 155 117 156 118 157 158 119 159 120 160 161 121 162 122 163 164 123 165 2007/06/08 2007/03/16 (US$/B) (1万コントラスト) シカゴIMM円ポジション(先物のみ) (円/ドル) 68 ▲ 25 124 (円ショートポジション) 円ポジション(左軸) ▲ 20 122 円ドル(右軸) 66 ▲ 15 120 ▲ 10 118 ▲5 116 154 155 25日移動 156 平均 157 50日移動 158 平均 159 160 161 円 162 安 163 164 165 2007/04/13 2007/05/11 2007/06/08 円 高 原油価格の動向(WTI先物、期近) 64 114 62 0 5 112 (円ロングポジション) 10 06/5 06/7 06/9 06/11 (注)1コントラスト=1250万円 円/ユーロ・レート 07/1 07/3 07/4 110 60 07/04/05 07/05/03 07/05/31 (資料)Bloombergデータから農中総研作成 農林中金総合研究所 5 / 14 5.指標分析・注目点 ①今週のレビュー 南 武志 4 日に発表された 1~3 月期の法人企業統計は、企業業績の集計としてみればあまり良くなかったが、これま でやや調整気味と認識されていた設備投資が堅調な数字を示すなど、足許の景気認識に対し多少の修正を 与えた。具体的には、全規模・全産業ベースの売上高は前期比+0.6%と 7 四半期連続の増収となったが、伸 び率は鈍化傾向にある。また、同じく経常利益は同▲0.5%と、2 四半期連続の減益であり、コスト高の影響が 顕在化している。特に、製造業では前期比ベースでは減収減益であり、停滞気味の鉱工業生産と整合的であ る。一方で、設備投資額は、前期比+2.8%(全規模・全産業ベース)と、06 年 10~12 月期と比べれば減速した ものの、底堅い数字と評価できる。また、8 日 (10億円) 115 機械受注 (船舶・電力を除く民需、左目盛) 建設工事受注 (民間発注、左目盛) 資本財出荷 (右目盛) 建設財出荷 (右目盛) に発表された 4 月の機械受注は前月比 1,100 +2.2%と、事前予想を下回ったが、4~6 月期 (2000年=100) 設備投資関連の指標 1,200 110 105 1,000 に前期比プラスとなる可能性を残す内容であ 900 った。ただし、06 年 7~9 月期以降の下向きの 800 方向性を押しとどめるほどの力強さは見られ 700 なかったことも実際のところであろう。こうした 600 100 95 90 2007年 2006年 2005年 2004年 2003年 2002年 2001年 2000年 1999年 1998年 80 1997年 中、マーケットでは早期利上げ観測が徐々に 85 (資料)経済産業省、国土交通省、内閣府 (注)3ヶ月移動平均。 強まっており、長期金利が大きく上昇している。なお、日銀は上振れリスクとして「設備投資などの過熱」を指摘 してきたが、現状の設備投資関連指標をみても、そうした状況とは程遠いことは間違いない。年度前半の景気・ 物価動向や当面の見通しを考慮すれば、「第 1 の柱(1~2 年先の経済・物価動向を見据えた政策判断)」によ る利上げの理屈付けは困難だろう。それでも、「第 2 の柱(中長期的に発生しうるリスクを評価した上での政策 判断)」を前面に押し立てて、8~9 月に追加利上げを断行する可能性には十分注意しておきたい。 以下、法季や機械受注以外に今週発表された主要経済指標を振り返ってみよう。4 月の景気動向指数によ れば、先行 DI は 20.0%と 6 ヶ月連続の 50%割れとなったが、一致 DI は 66.7%と 4 ヶ月ぶりに 50%超となり、 景気拡大局面が持続している可能性を示唆した。日本の景気指標として最も注目される鉱工業生産の 4 月分 は決して良い内容ではないが、比較対象となる 1 月分が大きく悪化していたことが幸いした格好となった。これ を受けて、内閣府は基調判断を「弱含み」から「一進一退」へ上昇修正している。 次に、金融関連の量的指標については、5 月のマネタリーベースは前年比▲5.7%(日本郵政公社分を除け ば同▲6.2%)と、13 ヶ月ぶりに一桁台のマイナスとなった。少なくともあと 2 ヶ月は前年比マイナスが続くものと 思われる。また、マネーサプライ統計によれば、M2+CD は前年比+1.4%と増加率を拡大させた。その内訳を見 ると、預金が同▲0.9%と減少が続く一方で、準通貨(定期性預金)は同+4.1%と伸び率を高める方向にある。 広義流動性は同+3.1%であり、国債・FB、金銭信託、投資信託に牽引される格好になっている。また、「貸出・ 資金吸収動向」によれば、銀行・信金の貸出総額は前年比+0.9%と、2 ヶ月連続の+1%割れ。都銀等では前 年割れとなるなど、貸出が堅調に増加する兆候は見られない。 最後に、6 月 4 日時点のレギュラーガソリン小売価格(石油情報センター『給油所石油製品市況週動向調 査』より)は前週から 1.4 円値上がりし、138.2 円(いずれも 1 リットルあたり)となった。昨年 8~9 月のピーク時よ りもまだ 6 円ほど安いが、想定されていた夏場の物価押下げ圧力はかなり解消されつつある。 農林中金総合研究所 6 / 14 ②指標分析:米国長期金利の上昇と市場参加者のインフレ予想 渡部 喜智 米国の長期金利の指標である財務省証券 10 年物利回りは 3 月中旬から緩やかな上昇基調にあった が,5 月下旬からペースが速まり,6 月 7 日に 5%台を超えて 5.13%となった。これは,06 年 7 月中旬以 来の水準である。 この背景には,米国景気の過度の弱気観測が後退し先行きの成長持ち直し期待が強まるとともに,世 界経済の成長が欧州,BRICsをはじめとして堅調という見方が信頼性を増してきたことがあげられよう。一 方,国際商品市況は今年 1 月後半を底に反発し,RJ CRB指数で見ても 1 割弱の反発となっている。原 油以外でも非鉄や穀物,コーヒー等のソフト・コモディティが高止まりしており,原材料高によるコストプッシ ュがインフレ懸念の一つとなっている。また、マネーサプライ(M 2 )も目途とされる 5%を超えて前年比 6.4%という水準にある。 このような長期金利の急上昇のなかで,米国の債券市場参加者のインフレ予想がどのように動いてい るか,を、①固定利付債と②物価連動債の利回り差から見てみよう。 インフレ率(予想)=名目金利(Yn)−実質金利(Yr)であるが、固定利付きの財務省証券 10 年物利回 りは名目金利であり、物価連動債は発行時から償還時までインフレ変動がカバーされる実質金利である。 よって、Yn-Yr=市場参加者のインフレ予想となるが、下図のように、①と②の利回り差は 5 月半ばの 2.3%台前半から 6 月 7 日には 2.447%まで拡大している。 市場参加者の将来のインフレ予想もインフレ楽観からインフレ警戒へ急速に切り返していることが分か る。なお、インフレ予想の上昇余地は残っていると思われ、その場合には一段の財務省証券 10 年物利回 りの上昇という形で反応することも考えておく必要があろう。 (%) 図 米国の物価連動債から見たインフレ予想動向 7 ①-② インフレ予想 ①固定利付10年国債利回り 6 ②物価連動債利回り 5 4 3 2 1 0 00/1 01/1 02/1 03/1 04/1 05/1 06/1 07/1 Bloomberg データから農中総研作成 農林中金総合研究所 7 / 14 6.今週の主なできごと 月 日 政治・財政 6 月 1 日(金) ・年金特例法案と社会保険庁改 革法案、可決され衆議院を通過 ・農林水産大臣後任:赤城徳彦 衆院議員 6 月 2 日(土) ・財務省の有識者会議:、財務省 の建物を高層化し、他省とあわ せた「合同庁舎」にする案など 2015 年度までに官庁の建物を売 却も含め再編する計画 ・厚生労働省:年金記録管理体 制について社会保険庁長官の責 任、第三者機関が調査 ・日韓政府:「脱北」4 人、韓国移 送で調整 6 月 3 日(日) 6 月 4 日(月) 6 月 5 日(火) ・社会保険庁改革法案、参院本 会議で審議入り ・田中康夫氏:新党日本の参院 選比例代表で出馬 ・日本と欧州連合(EU):温室効 果ガス排出量を半減することを 提案 ・安倍晋三首相、主要国首脳会 議(ハイリゲンダム・サミット)に出 席。 ・日本と欧州連合(EU)、税関相 互支援協定に仮署名 6 月 6 日(水) ・「株式会社日本政策投資銀行 法」が参院本会議で可決。2015 年までに完全民営化。 ・改正食品リサイクル法参院本会 議で可決 ・安倍晋三首相、米大統領・仏大 統領と会談 ・厚生労働省:2006年の出生率 1・32に回復 6 月 7 日(木) ・公務員制度改革関連法案は、 衆院本会議で可決 ・厚生労働省:コムスン介護事 業、グループ企業である日本シ ルバーサービスに譲渡の凍結指 導 6 月 8 日(金) ・2007 年版高齢社会白書:2055 年には人口の 4 割が 65 歳以上に 経済・金融 ・2006 年度法人税収 15 兆円超 に ・新銀行東京、累積損失 849 億円で資本金の7割に相当 海外・その他 ・日本の対外純資産 215 兆円、 16 年連続で世界一 ・ブッシュ米大統領、米軍のイラ ク駐留経費の支出を認める法案 に署名、同法成立 ・米ケネディ空港爆破テロ計画、3 人逮捕 ・主要国首脳会議(ハイリゲンダ ム・サミット)の開反対デモ数万人 規模に ・新興国の先進国向け投資マ ネー、最高の 77 兆円 ・経済連携協定を目指し、日欧 経済界が研究会を設置見通し ・住宅金融支援機構調べ:住 宅ローン金利、全期間固定型 の利用者が増加 ・中国:温暖化ガス削減の量的指 標受け入れず ・消費経済審議会:商品取引 での「証拠金(保証金)取引」 や、みそ、しょうゆなどの調味 料の訪問販売と通信販売など を特定商取引法の規制対象に 加える答申案をまとめた ・内閣府:労働生産性:日本は 米国の7割 、経済協力開発 機構(OECD)平均に届かず ・厚生労働省、コムスンが介護 報酬を不正請求していた件で 同社の指定介護事業所につい て来年 4 月以降、指定の更新 をしないよう都道府県に通知。 これを受け、グッドウィル・グル ープ、コムスン全事業をグルー プ企業である日本シルバーサ ービスに譲渡と発表。 ・野村証券:オーストラリア投資 銀行最大手のマッコーリー銀 行とコモディティー(商品)取引 業務提携 ・英ロイターとシカゴ・マーカン タイル取引所(CME)、日本で 外国為替取引の新サービス開 始 ・トヨタ自動車、ハイブリッド車 の世界販売台数が累計100 万台を突破したことを明らかに ・米連邦準備理事会(FRB)のバ ーナンキ議長:4∼6 月期以降の 成長率は、3%程度の潜在成長 率に近い水準まで回復するとの 見通しを示す ・富山県の漁船「第88豊進丸」ロ シア国境警備艇に拿捕される ・第33回主要国首脳会議(サミッ ト)開幕 ・欧州中央銀行(ECB)、政策金 利を 0.25%引き上げ、市場調節 金利は年 4.0%に。 ・米:2007年の国内総生産(GD P)実質成長率の見通しを、2. 3%成長に下方修正 ・コスタリカ、台湾との外交を断絶 し中国と国交を結ぶ ・ニュージーランド準備銀行(中 央銀行):政策金利年率 8.00%に ・台湾の李登輝前総統、靖国神 社を参拝 ・主要国首脳会議最大のテーマ である地球温暖化対策、温室効 果ガスの排出量を「2050年まで に少なくとも半減する」で合意 農林中金総合研究所 8 / 14 7.内外経済指標の動向(グラフ編) 【日本】 対外証券投資(5/27~6/2) (10億円) 1,000 対内証券投資(5/27~6/2) (10億円) 2000 (注)取得超(買い越し)は資 本の流出を表す (注)取得超(買い越し)は 資本の流入を表す 1500 500 1000 500 0 0 -500 -500 -1,000 2006/12/22 2007/2/16 株 2007/4/13 中長期債 2007/6/8 -1000 2006/12/22 2007/2/16 株 短期証券 2007/4/13 中長期債 2007/6/8 短期証券 外国株は192億円の売り越し(2週ぶり)。外国の中長期債は 日本への証券投資について、株は6,202億円の買い越し(5週連 4,511億円の買い越し(2週ぶり)、外国の短期債は201億円の売 続)。一方、中長期債は1,667億円の買い越し(7週連続)、短期 り越し(2週ぶり)。 債は21億円の売り越し(2週ぶり)。 (前年比%) 法人企業統計・設備投資(全産業) (前年比%) マネタリーベース(5月) 10 20 5 15 0 10 -5 5 -10 -15 0 -20 ▲5 03.1~3 04.1~3 05.1~3 06.1~3 07.1~3 1~3月期の設備投資額(ソフトウェアを除く)は前年同期比+ 14.2%と16期連続のプラス。製造業、非製造業ともに引き続き増 加し、業種では情報通信機械や一般機械、運輸、建設などで増 加。前期比では+2.8%と5期連続で増加した。 05/9 06/2 06/7 06/12 07/5 5月のマネタリーベース(日銀券、貨幣流通高、日銀当座預金の 合計値)は前年比▲5.7%の88兆7868億円。日銀当座預金残高 が同▲41.4%の8兆8833億円に減少したことが主因。ただし、量 的緩和政策が06年3月に解除されて1年以上経過し、マイナス幅 は縮小。 100 925 75 900 50 875 外貨準備高(5月) 850 25 0 04/10 05/4 (10億ドル) 景気動向指数(4月速報) (%) -25 04/11 825 05/4 先行指数 05/10 06/4 06/10 一致指数 07/4 800 04/11 05/5 05/11 06/5 06/11 07/5 一致指数は66.7%と、景気判断の目安である50%を4ヶ月ぶりに 5月末の外貨準備高は9111億3700万ドルで、前月末比▲44億 上回った。生産や販売関連の指標が改善したため。一方、先行 8600万ドルと5ヶ月ぶりに減少。米長期金利上昇(4月末4.622% →5月末4.888%)やユーロの米ドルに対する下落により外貨建 指数は20.0%と、6ヶ月連続で50%割れ。遅行指数は50.0%。 て証券の評価額が減少したため。 農林中金総合研究所 9 / 14 7.内外経済指標の動向(グラフ編) 工作機械受注(5月速報) (%) 20 (%) (%) (%) 機械受注(4月、船舶・電力を除く) 60 20 50 15 15 10 40 10 10 5 30 5 5 0 20 0 0 -5 10 -5 -10 0 -10 -10 -15 04/10 前月比(左軸) 前年比(右軸) 15 -15 04/11 05/5 05/11 06/5 06/11 07/5 20 -5 前月比(左軸) -10 前年比(右軸) -15 05/4 05/10 06/4 06/10 07/4 5月の工作機械受注額は、前年比+5.3%の1304億8600万円。 4月の機械受注・民需(船舶・電力を除く)は、前月比+2.2%と3ヶ このうち外需が同+12.1%と、伸びが鈍化したものの高水準の 月ぶりのプラス。製造業が同▲1.3%と減少継続したが、非製造 受注が継続している。一方、内需は▲1.6%と3ヶ月連続のマイナ 業は+5.9%と3ヶ月ぶりに増加。前年比では▲9.0%。 ス。 (%) 5 (%) 4.0 マネーサプライ:前年比(5月) M2+CD 広義流動性 貸出動向:前年比(5月) 3.0 4 2.0 3 1.0 0.0 2 -1.0 -2.0 1 -3.0 0 -1 04/11 前年比 -4.0 05/5 05/11 06/5 06/11 07/5 5月のM2+CD(現金、預金と譲渡性預金の合計)は前年比 +1.4%。また、郵便貯金や国債、投信などを含めた広義流動性 は同+3.1%。なかでも投信が同+26.7%と5ヶ月連続で前年比 20%台となった。 -5.0 04/11 05/5 05/11 特殊要因調整後 06/5 06/11 07/5 5月の銀行の貸出平均残高は前年比+0.9%と前月と同じ伸び 率。うち都銀等が同▲0.2%と2ヶ月連続のマイナス。地銀・地銀 Ⅱも同2.2%と伸び鈍化。貸出債権の流動化や償却など特殊要 因調整後の銀行貸出平均残高は、同+1.8%だった。 農林中金総合研究所 10 / 14 7.内外経済指標の動向(グラフ編) 【米国】 (千人) (千人) 新規失業保険申請件数(6月3日週) 370 (%) 350 2,700 330 2,600 310 2,500 (%) 週次小売売上高 (ICSC-UBS 小売調査6月2日週) 3.0 2,800 6 2.0 5 -0.5 1.0 0.0 3 ▲ 1.0 ▲ 2.0 2,400 290 2,300 270 06/5 06/8 06/11 週次 07/2 07/4 4週移動平均 4 2.3 2 1 ▲ 3.0 ▲ 4.0 06/12/12 0 07/01/23 07/03/06 07/04/17 前週比(左軸) 失業保険継続受給者(右軸) 07/05/29 前年比(右軸) 新規失業保険新規申請件数はBL事前予測(31.2万人)を下回る30.9万 前週比▲0.5%。前年比+2.3%。 人。前週比▲0.1万人減。4週平均移動は30.7万人。失業保険継続受給 者(5月27日週)は253.5万人。 (10万バレル) 週次ガソリン在庫(6月2日週) (10万バレル) 3,500 3,400 3,300 3,200 3,100 3,000 2,900 2,800 2,700 2,600 2,400 120 ミシガン大学消費者信頼感指数(5月:確報) 105.1 110 2,200 100 88.3 90 2,000 80 77.6 70 1,800 06/6 06/8 06/11 原油在庫(左軸) 07/2 60 06/5 07/5 06/7 06/9 06/11 総合指数 ガソリン在庫(右軸) 07/1 07/3 期待指数 07/5 現状指数 原油在庫は前週から+11.2万バレル増。予測では+12.5万バレルが見込 総合指数(確報)は88.3と4月の確報値(87.1)を上回った。現状指数(確 まれていた。ガソリン在庫は+351万バレル増、事前予測は+160万バレ 報)は速報(103.8)から105.1に上方修正されたが、先行きを示す期待指 数(確報)は速報(79.0)から77.6に下方修正された。 ルだった。稼働率は89.6%、前週と比べ▲1.45%低下。 6 ISM非製造業 景況感指数 (5月、単位:ポイント) 4 59.7 66 62 0 60 -2 58 -4 56 -6 54 -8 52 06/8 06/11 前年差(左軸) 07/2 ISM製造業 景況感指数 (5月、単位:ポイント) 64 2 06/5 58 07/5 ISM非製造業指数(右軸) ISM非製造業指数は、事前予測(53.0)を上回る59.7。9項目中、前月を 下回ったのは、受注残(50.0⇒48.0)、入荷水準(51.0⇒49.5)の2項目。 55.0 56 54 52 50 48 06/5 06/8 06/11 07/2 07/5 前月から+0.3ポイントの55.0、事前予測(54.0)を上回る。在庫(46.1)、顧 客在庫(48.0)が50を下回った。 農林中金総合研究所 11 / 14 7.内外経済指標の動向(グラフ編) (%) 製造業受注指数(4月、前月比) (%) 6 12 (%) 個人所得・個人支出(4月、前月比) 1.5 4 2 7 1.0 0.5 0 0.5 1 ▲2 2 0.0 ▲4 -3 ▲6 06/4 06/6 06/8 06/10 06/12 前月比(左軸) 07/2 07/4 個人所得 個人支出 ▲ 0.5 06/4 前年比(右軸) 06/8 06/12 07/4 前月比+0.3%。前年比は+1.0%。設備投資の先行指標である非国防資 4月の個人所得は前月比▲0.1%。うち、賃金・給与は同▲0.4%。個人 本財(除く航空機)は前月比+2.1%。3ヶ月平均年率は▲5.7%。 支出は同+0.5%。個人消費支出物価指数は前年同月比+2.2%。コアは 同+2.0%。貯蓄率は▲1.3%。 (%) 非農業部門労働生産性(1-3月期) (10億㌦) 8 (10億㌦) 消費者信用残高(4月) 2,700 10 25 2,600 20 2,500 15 2,400 10 2,300 5 6 1.0 4 2 0 1.8 -2 -4 05/3 05/9 06/3 非農業部門労働生産性(年率) 06/9 07/3 2,200 0 05/5 単位労働費用(年率) 05/11 06/5 消費者信用残高(左軸) 06/11 消費者信用残高(前月差・右軸) 4月の消費者信用残高は、前月から+26億㌦の2兆4290億㌦。3月の消 非農業部門労働生産性(確報)は前期比年率+1.0%と改定値(同 +1.7%)を下回った。また単位労働費用(同+0.6%⇒同+1.8%)は上方修 費者信用残高は速報値(+135億㌦)から上方修正(+140億㌦)された。 正、労働総投入量(同▲0.3%⇒▲0.4%)、生産(同+1.4%⇒同+0.6%) は下方修正された。 (%) 0.6 週平均労働時間・平均時間給(5月) (時間) 34.1 33.9 0.5 0.4 34.0 33.9 0.3 0.3 250 (千人) (%) 米国の完全失業率(5月) 200 157 150 4.7 100 33.8 50 0.2 33.7 0.1 33.6 0.0 33.5 06/4 06/8 平均時間給(左軸) 4.9 06/12 07/4 週労働時間(季調値:右軸) 平均時給は前月比+0.3%、前年比+3.8%。週平均労働時間は33.9時 間。 4.5 4.5 0 -50 4.3 06/4 06/7 06/10 非農業部門雇用者変化:前月比 07/1 07/4 製造業雇用者変化:前月比 完全失業率 失業率は前月と同じ4.5%。非農業部門雇用者は事前予想(前月比+13.2 万人)を上回る+15.7万人増。製造業雇用者は▲1.9万人減。 農林中金総合研究所 12 / 14 7.内外経済指標の動向(グラフ編) (%) (%) 卸売在庫(4月、前月比%) 1.2 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0.0 -0.2 -0.4 10 9 (100万台) 18 国内自動車販売(5月、年率換算) 17 16 8 7 6 06/6 06/9 前月比(左軸) 06/12 07/3 前年比(右軸) 企業在庫の4分の1を占める卸売在庫は、事前予測と同じ前月比 +0.3%。前年比は+7.1%。耐久財は、前月比▲0.5%、非耐久財は +1.6%。売上高在庫比率は1.12。 16.2 15 14 12.3 13 12 06/5 06/8 06/11 自動車販売台数総計 07/2 07/5 国産自動車販売 自動車販売は1620万台。国産自動車販売は前月から▲30万台減の 1230万台。ビッグ3比率は51.9%、日本車比率は36.8%。 農林中金総合研究所 13 / 14 内外金融市場データ (農中総研 調査第二部 経済金融Ⅰ班作成) 長期金利 短期金利 外国為替 日付 07/04/16 07/04/17 07/04/18 07/04/19 07/04/20 07/04/23 07/04/24 07/04/25 07/04/26 07/04/27 07/04/30 07/05/01 07/05/02 07/05/03 07/05/04 07/05/07 07/05/08 07/05/09 07/05/10 07/05/11 07/05/14 07/05/15 07/05/16 07/05/17 07/05/18 07/05/21 07/05/22 07/05/23 07/05/24 07/05/25 07/05/28 07/05/29 07/05/30 07/05/31 07/06/01 07/06/04 07/06/05 07/06/06 07/06/07 07/06/08 内外株価指数 1.695 133.70 1.383 0.511 0.504 1.695 133.75 1.383 0.500 1.700 133.56 1.409 1.670 133.90 1.380 0.514 0.523 1.680 133.70 1.403 0.514 1.680 133.74 1.404 1.670 133.97 1.383 0.503 0.529 1.645 134.17 1.368 0.539 1.650 134.08 1.381 1.615 134.36 1.353 0.539 休場 休場 休場 休場 0.525 1.610 134.58 1.337 1.625 134.46 1.349 0.516 休場 休場 休場 休場 休場 休場 休場 休場 1.640 134.30 1.363 0.507 0.513 1.645 134.22 1.373 0.515 1.665 134.05 1.394 0.519 1.665 133.95 1.405 0.524 1.645 134.22 1.385 0.507 1.665 134.06 1.403 0.520 1.675 133.91 1.411 0.516 1.665 134.08 1.394 0.517 1.625 134.44 1.365 0.516 1.635 134.29 1.379 0.520 1.655 134.17 1.388 0.523 1.635 134.29 1.380 0.526 1.680 133.86 1.422 0.524 1.695 133.70 1.438 0.519 1.720 133.43 1.467 0.527 1.725 133.43 1.472 1.745 133.17 1.504 0.526 0.527 1.730 133.22 1.501 0.544 1.745 133.17 1.510 1.770 132.86 1.543 0.508 0.504 1.790 132.74 1.562 0.495 1.830 132.40 1.598 1.835 132.47 1.604 0.490 0.502 1.865 132.24 1.634 1.895 131.81 現在 0.6491 0.659 0.703 0.800 119.50 0.6491 0.660 0.703 0.810 119.31 0.6500 0.664 0.704 0.825 118.66 0.6491 0.664 0.704 0.820 117.95 0.6491 0.668 0.704 0.835 118.72 0.6491 0.668 0.705 0.835 118.33 0.6491 0.670 0.705 0.820 118.64 0.6491 0.671 0.706 0.825 118.50 0.6491 0.671 0.707 0.835 118.94 0.6500 0.672 0.708 0.815 119.41 休場 休場 0.674 休場 休場 0.6500 0.674 0.709 0.810 119.55 0.6500 0.671 0.710 0.815 119.99 休場 休場 0.671 休場 休場 休場 休場 0.671 休場 休場 0.6509 休場 0.710 0.820 119.94 0.6509 0.669 0.710 0.820 119.96 0.6509 0.667 0.711 0.830 119.84 0.6509 0.666 0.713 0.835 120.20 0.6500 0.666 0.715 0.835 119.88 0.6500 0.666 0.715 0.835 120.22 0.6500 0.667 0.716 0.835 120.23 0.6500 0.666 0.716 0.825 120.37 0.6500 0.667 0.717 0.820 120.95 0.6536 0.667 0.719 0.835 121.30 0.6536 0.668 0.720 0.845 121.29 0.6546 0.668 0.720 0.845 121.46 0.6564 0.668 0.720 0.855 121.83 0.6573 0.671 0.721 0.855 121.45 0.6573 0.674 0.726 0.865 121.36 0.6573 休場 0.728 0.870 121.69 0.6609 0.680 0.732 0.880 121.31 0.6682 0.684 0.736 0.870 121.63 0.6691 0.689 0.738 0.875 121.63 0.6709 0.691 0.740 0.880 121.90 0.6727 0.694 0.743 0.880 122.03 0.6746 0.694 0.744 0.885 121.76 0.6764 0.698 0.747 0.900 121.29 0.6782 0.704 0.751 0.900 120.98 0.6827 0.755 0.905 121.26 海外金利 その他 ユーロ 円ドル 金 利 円 ス ・スポッ ユーロ・ スワップ ポット ト 新発10 債先 無担保 TIBOR TIBOR 金利先物 ドル・ 日経平均 レート LIBOR円 年国債 10年物 コール ユーロ円 ユーロ円 (利回り) レート レート (225種) 5年物 3ヵ月 スポット 利回 中心限月 翌日物 3ヵ月 6ヵ月 中心限月 東京 東京 (円−円) レート 17:00 17:00 仲値 1.354 1.357 1.361 1.361 1.359 1.358 1.364 1.364 1.360 1.365 1.365 1.361 1.359 1.355 1.359 1.360 1.354 1.353 1.348 1.352 1.355 1.359 1.351 1.350 1.351 1.347 1.345 1.346 1.343 1.344 1.345 1.345 1.343 1.345 1.345 1.349 1.353 1.350 1.343 1.342 現在 161.98 161.55 161.25 160.24 161.64 160.60 160.94 161.63 162.23 162.41 休場 163.05 162.86 休場 休場 163.19 163.16 162.26 162.97 161.60 162.85 162.82 163.68 163.75 163.76 163.77 163.51 163.57 163.18 163.08 163.76 163.21 163.42 163.46 163.87 164.09 164.47 164.01 163.68 162.76 17,628.30 17,527.45 17,667.33 17,371.97 17,452.62 17,455.37 17,451.77 17,236.16 17,429.17 17,400.41 休場 17,274.98 17,394.92 休場 休場 17,669.83 17,656.84 17,748.12 17,736.96 17,553.72 17,677.94 17,512.98 17,529.00 17,498.60 17,399.58 17,556.87 17,680.05 17,705.12 17,696.97 17,481.21 17,587.59 17,672.56 17,588.26 17,875.75 17,958.88 17,973.42 18,053.81 18,040.93 18,053.38 17,756.79 TOPIX 終値 1,725.60 1,716.11 1,730.71 1,706.93 1,710.07 1,705.63 1,706.16 1,687.34 1,703.41 1,701.00 休場 1,693.25 1,704.22 休場 休場 1,733.03 1,732.63 1,745.01 1,736.99 1,723.09 1,730.99 1,712.55 1,711.89 1,707.27 1,695.69 1,710.67 1,731.54 1,740.08 1,738.11 1,715.54 1,724.38 1,737.90 1,733.75 1,755.68 1,767.88 1,772.84 1,776.56 1,778.50 1,779.72 1,751.61 NYダウ 工業株 30種平均 ナスダック 総合 12,720.46 12,773.04 12,803.84 12,808.63 12,961.98 12,919.40 12,953.94 13,089.89 13,105.50 13,120.94 13,062.91 13,136.14 13,211.88 13,241.38 13,264.62 13,312.97 13,309.07 13,362.87 13,215.13 13,326.22 13,346.78 13,383.84 13,487.53 13,476.72 13,556.53 13,542.88 13,539.95 13,525.65 13,441.13 13,507.28 休場 13,521.34 13,633.08 13,627.64 13,668.11 13,676.32 13,595.46 13,465.67 13,266.73 2,518.33 2,516.95 2,510.50 2,505.35 2,526.39 2,523.67 2,524.54 2,547.89 2,554.46 2,557.21 2,525.09 2,531.53 2,557.84 2,565.46 2,572.15 2,570.95 2,571.75 2,576.34 2,533.74 2,562.22 2,546.44 2,525.29 2,547.42 2,539.38 2,558.45 2,578.79 2,588.02 2,577.05 2,537.92 2,557.19 休場 2,572.06 2,592.59 2,604.52 2,613.92 2,618.29 2,611.23 2,587.18 2,541.38 米国 NY 財務省 LIBOR 独国 証券 ドル 10年物 金先物 10年物 3ヵ月 国債利回 ・期近 国債利回 4.735 4.680 4.650 4.664 4.670 4.640 4.620 4.650 4.696 4.692 4.622 4.636 4.642 4.672 4.638 4.626 4.634 4.662 4.638 4.672 4.694 4.702 4.710 4.752 4.800 4.782 4.824 4.847 4.839 4.857 4.857 4.882 4.868 4.888 4.952 4.927 4.991 4.964 5.130 5.149 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 休場 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 休場 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 5.36 休場 5.36 4.207 4.182 4.154 4.197 4.203 4.180 4.163 4.188 4.220 4.220 4.154 4.149 4.210 4.230 4.195 4.212 4.195 4.208 4.214 4.217 4.269 4.299 4.303 4.312 4.311 4.322 4.338 4.381 4.369 4.387 4.392 4.402 4.399 4.422 4.461 4.456 4.496 4.461 4.545 690.10 688.20 689.10 684.30 692.00 690.60 684.20 684.10 674.90 681.80 683.50 677.30 675.10 684.40 689.70 690.40 687.40 682.50 667.00 672.30 670.10 674.50 661.50 657.20 662.00 663.80 659.90 662.60 653.30 655.30 休場 657.20 652.50 661.00 671.20 670.70 669.60 669.30 660.10 659.60 WTI 期近 63.61 63.10 63.13 61.83 63.38 65.89 64.58 65.84 65.06 66.46 65.71 64.40 63.68 63.19 61.93 61.47 62.26 61.55 61.81 62.37 62.46 63.17 62.55 64.86 64.94 66.27 64.97 65.77 64.18 65.20 休場 63.15 63.49 64.01 65.08 66.21 65.61 65.96 66.93 66.74 OPEC バス ケット 価格 63.93 62.99 61.84 61.85 62.06 62.92 66.74 63.50 64.03 63.89 N.A. 64.65 63.61 63.11 N.A. 61.89 62.01 62.12 62.23 63.03 63.68 63.63 64.42 65.14 65.88 66.10 66.50 66.18 66.74 66.50 66.00 65.37 64.21 64.34 64.47 65.63 66.18 N.A. N.A. (Bloomberg データから作成) 最終日は午前12:00現在。 農林中金総合研究所 14 / 14