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2009年05月22日号

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2009年05月22日号
調査第二部
お問い合わせ:03-3233-7753
Mail: [email protected]
古江晋也
≪来週のポイント≫
20 日、日本経団連は大手企業の夏の賞与の集計結果(1 回目)を公表。前年夏比▲19.39%(75 万
4,009 円)と 59 年の調査以来最大の減少幅となった。なかでも、世界的な景気後退を反映して輸出型製
造業が大きく落ち込んでおり、賞与の下落が個人消費の更なる低下につながるとの懸念がある。こうした
なか、今週は 27 日に「貿易統計(4 月)」、28 日に「商業販売統計(4 月)」、29 日に「完全失業率・有効求
人倍率(4 月)」、「家計調査(4 月)」、「消費者物価指数(全国 4 月と都区部 5 月)」、「鉱工業生産(4 月)」、
「住宅着工統計(4 月)」など、日本経済の足元を見極める上での重要な経済指標が公表される。
一方、米国では 20 日、FRB が公表した FOMC 議事録において、当局者は景気後退がより深刻となり、
失業率が 2010 年末まで高水準が続くとの見通しを示していることがわかった。さらに、21 日に公表された
失業保険継続受給者数(週次)は 666 万 2,000 人増と過去最高水準を記録。米国経済が依然厳しい状況
にあることが浮き彫りとなった。また、ビッグスリー最大手の GM は 19 日に労組等との債務削減交渉が難
航していることが明らかにされたが、21 日には一転、労組と債務削減で暫定合意したことが報道された。
市場関係者の間には、同社が破産法 11 条を申請するとの観測も高まっており、来週の交渉動向が注目
される。こうしたなか、26 日には「S&P/ケース・シラー住宅価格指数(3 月)」、「消費者信頼感指数(5
月)」、27 日に「中古住宅販売件数(4 月)」、28 日に「耐久財消費受注(4 月)」、「新築住宅販売件数(4
月)」、29 日に「国内総生産(GDP)改定値(1~3 月期)」が発表される。
来週のスケジュール(5/25~5/29)
月 日
国内の予定
5 月 26 日(火)
白川日銀総裁講演
「月例経済報告」関係閣僚会議
「全産業活動指数」(3月)
「企業向けサービス価格」(4月)
5 月 27 日(水)
「貿易統計」(4月)
5 月 28 日(木)
「内閣府地域経済動向」(5月)
「商業販売統計」(4月)
5 月 29 日(金)
「完全失業率・有効求人倍率」(4月)
「家計調査」(4月)
「消費者物価指数」(全国4月、東京都区部5
月中旬)
「鉱工業生産」(4月)
「住宅着工統計・建設工事受注額」(4月)
5 月 25 日(月)
海外の予定
米 祝日(メモリアルデー)
英 祝日(スプリング・バンクホリデー)
独 「Ifo 景況感指数」(5月)
米 「S&P/ケース・シラー住宅価格指数」(3月)
米 「消費者信頼感指数」(5月)
世界貿易機関(WTO)総会(~27 日)
米 「住宅価格指数」(3月)
米 「中古住宅販売件数」(4月)
米 「耐久財新規受注」(4月)
米 「新築住宅販売件数」(4月)
OPEC臨時総会(於ウィーン)
米 「国内総生産(GDP)改定値」(1-3月)
米 「シカゴ購買部協会景気指数」(5月)
米 「ミシガン大学消費者信頼感指数」(改定値、5
月)
農林中金総合研究所
無断転載を禁ず。本資料は、信頼できると思われる各種データに基づき作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するも
のではありません。本資料は情報提供を目的に作成されたものであり、投資のご判断等はご自身でお願い致します。
1
1.来週発表予定の経済指標予測
4 月の貿易統計【5 月 27 日(水)8:50】
<当社予測>出超額:原系列200億円(3月:103億円)、季調済▲100億円(3月:▲971億円)
3 月の実質輸出には持ち直しの動きも見られたが、輸出物価の下落が続いていることから、4 月上中旬
の通関実績も踏まえれば、輸出金額は前年比▲42.1%になると予想する。一方、原油など資源価格が
前年比で大幅なマイナスとなっていること、さらには内需悪化などによる輸入数量の減少などにより、輸
入金額も前年比▲38.3%と大幅に減少すると思われる。その結果、通関貿易収支は 200 億円の黒字と
予想する。(田口)
4 月の雇用統計【5 月 29 日(金)8:30】
<当社予測>完全失業率:4.9%(3月:4.8%)、有効求人倍率:0.49倍(3月:0.52倍)
企業倒産件数の増加や第三次活動指数の低下などが示すように、依然として雇用環境の厳しさが続
いている。また、3 月は雇用者が前月比▲47 万人と大幅に減少した一方、完全失業者は同+25 万人増
となった。企業が雇用に慎重になっている中、求職者が職探しに時間がかかることを考慮すると、労働
関連指標は引き続き厳しい内容となると考える。(田口)
4 月の家計調査・実質消費支出【5 月 29 日(金)8:30】
<当社予測>全世帯:前年比▲1.5%(3月:▲0.4%)、勤労者世帯:同▲1.0%(3月:0.7%)
4 月の自動車販売(軽を含む乗用車、前年比▲24.5%)、全国百貨店売上高(同▲11.3%)などの消費
関連指標は、減少ペースの緩和も見られたものの、大幅な悪化状態は依然として続いている。09 年に
入ってから消費マインドの持ち直しの動きも続いている一方で、雇用・所得環境は逆に一段と悪化する
など、消費抑制効果が働いている。(南)
4 月全国、5 月東京都区部の消費者物価【5 月 29 日(金)8:30】
<当社予測>5月東京 総合:前年比▲0.3%(4月:▲0.2%)、コア:同▲0.1%(4月:0.0%)
4月全国 総合:前年比▲0.1%(3月:▲0.3%)、コア:同 0.1%(3月:▲0.1%)
全国 4 月分は、前年の揮発油税など道路特定財源に対する暫定税率失効の影響により、消費者物価
全体として 0.4%pt ほど押し上げられる効果がある。しかし、物価押上げ要因であった食料品の値上げ
圧力が解消する方向にあるほか、航空運賃・パック旅行や電気・ガス料金の引き下げなどもあり、全体と
しては小幅上昇に留まるだろう。先行き 5 月以降は、本格的に下落圧力が強まることが予想される。(南)
4 月の鉱工業生産【5 月 29 日(木)8:50】
<当社予測>前月比2.0%(3月:1.6%)、前年比▲33.3%(3月:▲34.2%)
4 月の製造工業生産予測指数は前月比 4.3%と 2 ヵ月連続のプラスが見込まれている(ちなみに、5 月
分もプラス見通し)。中国向け輸出が底堅さを取り戻しつつあるとされるなど、最近発表される経済指標
からは底入れ時期を模索する動きも見られ始めている。とはいえ、欧米など先進国経済は依然弱い動き
を続けるなど、本格的な回復はまだ見通せる状況にはない。なお、先行き 5、6 月分の製造工業生産予
測指数は、前月比でそれぞれ 5.0%、▲4.0%と、一進一退の見通しとなると思われる。(南)
4 月の新設住宅着工戸数【5 月 29 日(金)14:00】
<当社予測>前年比:▲24.3%(3月:▲20.7%)、戸数(季調済年率換算):87.4万戸(3月:88.8万戸)
家計を取り巻く所得環境の先行き悪化懸念から住宅購入意欲は大きく減退。大都市圏のマンション販
売が引き続き低迷していることに加え、「持家」、「貸家」も大きく落ち込んでいる。建築確認件数も大きく
減少していることから新設住宅着工戸数は 5 ヵ月連続の前年比マイナスを予想する。(古江)
農林中金総合研究所
2
2.株式市場
◎相場概況
(09/05/18~09/05/22前場)
渡部 喜智
【米国(NY)市場】 (09/05/15~09/05/21)
前週末15日はミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)の上昇(65.1→5月:67.9)は好感されたものの、材料出
尽くし感に伴う利益確定売りに加え、原油安でエネルギー関連株が下落し、主要指数は反落。週明け18日は
ゴールドマン・サックスとJPモルガン、モルガン・スタンレーの公的資金の返済申請、銀行株の投資判断引上げや
資金調達の報道、米住宅関連用品小売り大手ローズの決算が予想を上回ったことなどが買い材料となり、引けに
かけ一段高し大幅反発。19日は4月住宅着工件数の過去最低への落ち込み(ただし、一戸建ては2カ月連続増
加)や商業用不動産の価格下落、GMの労組等との交渉難航が嫌気され、狭いレンジの動きを経てダウ平均は小
幅下落で終了したが、ナスダック総合は小幅続伸。20日はバンク・オブ・アメリカの前日引け後の増資(135億ドル)
表明やガイトナー財務長官の不良資産買取の6週間以内開始の発言から一時は直近高値を更新したが、パソコ
ン最大手HPの決算下振れや連邦公開市場委員会・議事録での実質成長率見通し下方修正の判明が売りを誘
い、引けにかけ小幅下落に転じた。21日は4月景気先行指数が上昇やGMの労組との拠出義務削減の暫定合意
の報道は好材料となったが、新規失業保険申請件数の増加やユーロ・ドル為替でのドルなどが悪材料となり、主
要指数は続落し、ダウ平均は8,292.13㌦(前週末比では+23.49㌦上昇)、ハイテク比率の高いナスダック総合は
1,695.25ポイント(前週末比では+15.11上昇)で終了した。
【東京市場】 (09/05/18~09/05/22前場)
週明け18日は前週末の米国株の下落を受け小安く始まった後ジリ安展開となり、日経平均は前場に一時9,000円
割れ。新型インフルの国内感染拡大も相場心理を圧迫したが、後場に入り下げ渋り辛うじて9,000円台を維持して
引けた。19日は前日の米国株高、円高一服により国際優良株に買い戻しが入ったことや商品市況の上昇を背景
に資源関連株が買われたことなどにより、前日の下げを埋める大幅反発となった。20日は発表された1~3月期
GDPが前期比年率▲15.2%と過去最悪の落ち込み幅だったが、予想の範囲内で大きな売り材料とはならず終日
堅調推移。ただし買い上げ材料乏しく、主要指数は小幅高で終了。21日は前日の米国株安やドル円相場の94円
台前半への円上昇、新型インフルの関東地方での確認などが嫌気され、3日ぶりの反落。22日前場はドル円相場
の一時1ドル=93円台への円の上昇を受け輸出関連を中心に売り優勢での始まり、日経平均は100円超下げる
場面もあったが、売りが一巡した後は下げ渋り、日経平均は9,256.80円(前週末比では▲8.22円安)、TOPIXは
878.02ポイント(前週末比では▲3.63下落)で引けた。東証33業種中、前週末比上昇は17業種。
◎来週の相場予想
(09/05/25~09/05/29)
月末経済指標の発表やビッグスリーGMの経営再建計画の最終提出期限に向けた交渉動向が注目されるととも
に、為替の不安定化リスクが懸念要因。神経質な相場展開を予想する。
の(円)
TOPIX業種(33)別 前週末比変化率
日経平均株価の日足グラフ
9,500
TOPIX
水産・農林
鉱業
建設
食料品
繊維
紙パ
石油石炭
ゴム
化学
ガラ・土
鉄鋼
非鉄
金属
機械
電気機器
輸送用機器
精密機器
その他工業
不動産
陸運
海運
空運
倉庫・運輸
情報通信
電気ガス
サービス
医薬
卸売
小売
証券等
保険
その他金融
銀行
9,000
8,500
8,000
7,500
7,000
3/11 3/18 3/26
4/2
4/9
4/16 4/23
25日移動平均線
25日移動平均+5%
50日移動平均線
100日移動平均線
(億株)
35
出来高 株数
30
出来高 金額
5/1
東証一部 出来高
5/13 5/20
25日移動平均-
(千億円)
35
30
25
25
20
20
15
15
10
10
5
5
3/11 3/18 3/26
4/2
4/9
4/16 4/23
5/1
5/13 5/20
-8% (資料)Bloombergデータより農中総研作成
-6% -4% -2% 0%
2%
4%
6%
8%
●決算発表 (変更になることがありますのでご注意ください)
米国(S&P500構成銘柄等)-(5/27)ステープルズ、オートゾーン、ポロ・ラルフローレン (5/28)デル、コストコホール
セール、ブラウン・フォーマン、シアーズ・HDなど
日本-(5/28)パーク24 (5/29)SUMCOなど
3
3.債券市場
田口さつき
◎相場概況(5/18~5/22前場)
長期金利(新発10年国債利回り)は、週初、株安などを受け1.405%まで低下。その後、週半ばにかけては、
株価が上昇したものの、5年債の入札が順調だったことなどで1.42%を挟んでもみ合った。週後半も、日銀金
融政策決定会合を控えた様子見から狭いレンジで推移した。週末は、国債需給悪化懸念から21日に米長期
金利が上昇したことを受け、国内長期金利は1.45%まで一時上昇したが、その後は再び1.4%台前半でのも
み合いに。
今週の5年債入札は、表面利率が前回の0.8%と前回(0.9%)から引き下げられ、応札倍率は2.64倍と前回
(2.80倍)を下回ったが、テールは2銭と前回(3銭)から縮小し、市場は順調な結果と受け止めた。今週のイー
ルドカーブは、中~超長期ゾーンで小幅上昇。(22日12:00時点:新発10年国債(#300)利回り1.435%(先週
末比+0.010%)、債先(6月限)136円72銭(先週末比▲32銭)。
◎来週の相場予想(5/25~5/29前場)
景気の先行きが不透明である一方、国債の需給悪化懸念も強く、長期金利は1.4%台での推移が続くと予
想する。来週は、鉱工業生産など月末の重要指標が発表される他、白川日銀総裁講演なども予定されてい
る。米国については、住宅関連指標等に加え、入札前後の米長期金利の動向にも気をつけたい。
日本国債のイ-ルドカー ブ(週末)
(%)
2.5
2.0
09/05/22
09/05/15
09/04/24
1.5
09/02/20
08/11/21
イールドスプレッド
0.7
0.6
0.5
0.4
1.0
0.3
0.5
0.2
12/31
1/31
2/28
5Y-2Y
0.0
3M 6M 1Y 2Y 3Y 4Y 5Y 6Y 7Y 8Y 9Y 10Y 15Y 20Y 30Y
4/30
20Y-10Y
新 発10年 物国 債利 回り
1.50
0.4
1.45
0.3
1.40
0.2
3/31
10Y-5Y
1.35
0.1
1.30
0.0
-0.1
3M 6M 1Y 2Y 3Y 4Y 5Y 6Y 7Y 8Y 9Y 10Y 15Y 20Y 30Y
先週 差
先 月差
3ヵ 月前差
表面利 率
発行 予定額
3.0兆円
2009/4/6
2009/4/27
(資料)Bloombergデータより農中総研作成
◎国債入札結果(価格競争入札のみ)
銘柄(回号)
5/19 TB(2M、#26)
5/19 JGB(5Y、#81R)
1.25
2009/3/13
募入 決定額
応 募額
3兆 2,651.7億 円 16兆 2,812億円
応 札倍率
平 均価格
最低 価格 最 高利回 り
4.99倍
99.9670円
99.9670円
0.1912%
0.8%
2.0兆円
1兆8,329億 円
4兆 8,369億 円
2.64倍
99.9900円
99.9700円
0.8060%
5/20 TB(3M、#27)
5.7兆円
5兆3,187億 円
21兆 7,590億円
4.09倍
99.9506円
99.9500円
0.2006%
5/21 JGB(#46、10Y、#270~ #296
0.15兆円
1,497億円
8,055億円
5.38倍
:20Y、#43~ #75)
◎入札予定
5/26
20年利付国債
0.9兆円程 度
5/27
5/28
国庫短期証券(3ヶ月、#28)
2年利付国債
5.7兆円程 度
2.0兆円程 度
4
4.外国為替市場・商品市況
荒木謙一・古江晋也
◎相場概況(5/18~5/22前場)
【外国為替市場】
週初のドル円相場は、米国の三つの金融機関が公的資金を返済するとの観測からドルキャッシュの
需要が後退し、円は一時94円半ばと3月下旬以来の水準にまで上昇。しかしその後は急速な円高に
対する巻き返しなどもあり、円は96円台に反落。週央から週後半にかけては20日、FRBが公表した
FOMC議事録において景気後退がより深刻となるとの懸念や米財政赤字拡大による米国債の格下げ
観測から円は93円台に突入。週末は94円台前半で推移している。
一方、対ユーロは週初、先週末に発表された1~3月期のユーロ圏GDPが統計開始以来のマイナス
成長を記録したことを受け一時は1ユーロ=126円台後半を記録。その後は130~131円台前半の狭い
レンジで推移。週末は1ユーロ=131円前半で推移。ユーロドル相場は、週末は1ユーロ=1.39ドル台
半ばで推移。
【商品市況】
原油相場は週初、ナイジェリアの武装勢力による燃料輸送妨害の脅迫的予告や、米国の製油所火
災発生を受け、供給不安から反発した。週央にかけ、米エネルギー省の週間統計で原油在庫が市場
予想以上に減少(2週連続)したことから続伸し、一時6ヵ月ぶりに1バレル=62ドル台を回復。週末にか
けては株安を嫌気して若干下げたものの、1バレル=61ドル台で底堅く推移している。週末の金相場
は、1トロイオンス=953ドル台で推移している。
◎来週の相場予想(5/25~5/29)
来週米国では26日には「S&P/ケース・シラー住宅価格指数(3月)」、「消費者信頼感指数(5月)」、
27日に「中古住宅販売件数(4月)」、28日に「耐久財消費受注(4月)」、「新築住宅販売件数(4月)」が
発表される。なかでも住宅関連指標が事前予測を大きく下回れば更なる円高になることも考えられる。
円/ドル・レート
(円/ドル)
93
93
円
高
95
95
97
円/ユーロ・レート
(円/ユーロ)
119
50日移動
平均
123
119
円
高
123
97
127
99
101
103
2009/02/27
127
99
25日移動
平均
2009/03/27
円
安
2009/04/24
131
50日移
動平均
101
131
135
103
2009/05/22 2009/02/27
(1万コントラクト)シカゴIMM円ポジション(先物のみ)
(円/ドル)
▲ 10
115
(円ショートポジション)
▲8
110
▲6
▲4
105
▲2
0
100
2
95
4
6
90
円ポジション(左軸)
8
円ドル(右軸)
(円ロングポジション)
10
85
08/5 08/7 08/8 08/10 08/12 09/2 09/4
(注)1コントラクト=1250万円
円
安
25日移
動平均
(US$/B)
65
2009/03/27
135
2009/04/24
2009/05/22
原油価格の動向(WTI先物、期近)
60
55
50
45
40
09/03/20
09/04/17
09/05/14
(資料)Bloombergデータから農中総研作成
農林中金総合研究所
5
5.指標分析・注目点
①今週のレビュー
南 武志
18 日、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは日本国債(自国通貨建て)の格付けを Aa3 か
ら Aa2 へと、1 ノッチ引き上げ、見通しも「安定的」とした。09 年度補正予算や今後予想される歳入欠陥に伴っ
て大量の国債発行が見込まれる中での格上げであり、格下げが噂される米国債(財務省証券)との政治的配
慮を指摘する意見もある。実際のところ、20 日には与謝野財務・経財・金融相は、「骨太 2006」で公約とした
2011 年度までのプライマリーバランスの黒字化目標の達成は不可能になったとの見解を示しているように、日
本の財政再建努力は振り出しに戻ったとの見方もないわけではない。なお、ムーディーズによれば、今回の日
本の公的債務増が短中期的な債務返済能力に影響を与えることはない、とのことである。
一方、Aaa であった日本国債の外貨建て格付けは、逆に Aa2 へ 2 ノッチ格下げされた。一般的にソブリンの
信用力は外貨建てで見るのが妥当であることを考慮すれば、そもそも外貨建てと自国通貨建てとの格付け格
差が相当程度あったこと事態が異例だったほか、前述のように「配慮」を指摘されることも格付け会社の中立性
が幻想に過ぎないことの証左であろう。信頼性のある各付け情報は、金融資本市場のインフレで、不可欠なも
のである。ムーディーズを始めとする格付け会社は、米サブプライム問題で失墜した格付け情報の信頼性を取
り戻す努力が求められる。
以下、今週発表された主要な経済指標を振り返ってみたい。最も注目された 1~3 月期の GDP 第一次速報
が公表されたが、経済成長率は前期比▲4.0%、同年率▲15.2%と、戦後最悪を記録した。内容的には、輸出
の大幅な落ち込み(前期比▲26.0%)に加え、民間消費や民間設備投資の更なる悪化(同▲1.1%、同▲
10.4%)といった民間需要の弱さが目に付いた。なお、これまでの内外の各種政策発動や原材料価格の大幅
下落に伴う交易条件の改善などの効果により、4~6 月期以降はプラス成長に転じるとの見方が濃厚となってい
るが、仮にそうなったとしても一時的な現象に留まる可能性もないわけではない。結局のところ、世界最大の経
済大国である米国経済の動向が日本経済の行方を左右している構図に変わりはないだろう。
また、3 月の第三次産業活動指数は前月比▲4.0%と、2 ヵ月連続の低下。この低下率は、消費税率引上げ
直後の 1997 年 4 月(同▲6.0%)以来。また、前年比は▲6.8%と 8 ヵ月連続の低下であり、過去最大の低下率
を記録。3 月以降、鉱工業生産は底入れを模索し始めたものの、第三次産業は悪化が本格化しており、景気
回復が期待外れとなる可能性も強まってきたといえる。内容的には、卸売業が前月比▲11.2%と大きく低下、
指数全体を▲1.5%pt も押下げたほか、情
報サービス業(前月比▲18.8%)、通信業
主要産業活動の最近の推移
125
120
(同▲11.6%)、医療業(同▲4.2%)など、
115
ほとんどの業種で悪化が見られた。家計の
110
所得環境は引き続き悪化が見込まれるほか、
105
最近急速に感染拡大が広がりつつある新
100
95
型インフルエンザが「ヒト・モノ・カネ」の移動
90
制限を引き起こす可能性もあり、第三次産
85
業活動指数はしばらく傾向的に弱含みの
80
推移となる可能性が高い。
75
2002年
製造工業
対個人サービス業
情報通信業
2003年
2004年
第三次産業全体
小売業
2005年
2006年
対事業所サービス業
金融業
2007年
2008年
2009年
(資料)経済産業省 (注)2002年1月=100、3ヵ月移動平均
農林中金総合研究所
6
②欧州金融:フランス大手銀行の 09 年第 1 四半期決算状況
荒木
謙一
フランス大手金融機関 5 グループのうち、株式を上場している 3 グループの 09 年 1-3 月期決算
が出揃った。以下、資産規模順にその内容を追っていくことにする。
BNPパリバは、前年同期比+48%増となる 41 億ユーロの営業総利益を確保、最終利益では減益
となったものの、減益率は 3 グループの中で最も小さいものとなった。同グループはフランスと
イタリア(BNL バンカ・コメルシアーレ)で国内リテール・バンキングを展開するが、いずれの
部門も力強さを保った。なお同グループはベルギーおよびルクセンブルグにおけるフォルティス
銀行の事業の買収を進めており、経営統合後は預金高においてユーロ圏最大の金融グループにな
るとしている。
クレディ・アグリコルは営業総利益では前年同期比+21%増益を確保したが、最終利益は-77%の大
幅減益となった。この大幅減益の主因は、不動産資産管理およびその他の部門の不振である。同
部門の営業総利益が▲5.59 億ユーロ、最終利益が▲3.95 億ユーロ、それぞれ赤字となったのが響
いた。同グループは子会社カリヨンの事業再集中化を遂行中であり、新興市場株式関連デリバテ
ィブへのエクスポージャーの大幅なカットなどにより事業戦略に沿ったパフォーマンスを実現し
ているとしている。
ソシエテ・ジェネラルは 3 グループの中で唯一、営業総利益と最終利益がともに前年同期比で減益
となり、最終利益は赤字となった。コーポレートおよびインベストメントバンキング部門および
コーポレートセンター部門の営業総利益、純利益がともに赤字となり、全体の足を引っ張った形
だ。特に米国不動産市場の悪化の影響を受け▲15 億ユーロの損失・評価損を計上したことが響い
たとされている。主力のフランス国内ネットワーク部門もいまひとつ振るわず、同部門の営業総
利益は前年同期比でわずかに減少した。
クレディ・アグリコルとソシエテ・ジェネラルは 09 年 1 月に両グループの資産運用会社を合併
する方針を発表、欧州第 4 位の運用会社が誕生することとなっている。また資産規模で 4 位のケ
ス・デパルニュと 6 位のバンク・ポピュレールは、共同出資している投資銀行ナティクシスの業績悪
化が起因となって 08 年 10 月に合併協議を開始、フランス政府から 50 億ユーロの支援を受け 09
年 6 月 30 日をもって新しいグループを立ち上げることとしている。
第1表 フランス大手銀行グループの四半期決算の推移(単位:百万ユーロ)
08年1-3月期(a)
08年4-6月期
08年7-9月期
08年10-12月期
09年1-3月期(b)
(b)/(a)-1
営業総利益
BP
CA
2,790
892
2,665
102
2,979
875
542
1,452
4,129
1,083
+48.0%
+21.4%
SG
1,774
1,627
1,411
1,526
1,136
-36.0%
最終利益(グループ帰属純利益)
BP
CA
SG
1,981
892
1,096
1,505
76
644
901
365
183
▲1,366
▲309
87
1,558
202
▲278
-21.4%
-77.4%
NM
【出所】各銀行グループのホームページに掲載された資料より作成
BP:BNPパリバ、CA:クレディ・アグリコル、SG:ソシエテ・ジェネラル
農林中金総合研究所
7
6.今週の主なできごと
月
日
政治・財政
5 月 15 日(金)
・「エコポイント」制度が開始(~
2010 年 3 月)
・浜田防衛相:ソマリア沖の海賊
対策のため、18 日に海上自衛
隊の先遣隊、5 月下旬に同本隊
を派遣する命令を発令
5 月 16 日(土)
・民主党新代表に鳩山氏が選出
・厚生労働省:国内で空港検疫
時以外の新型インフルエンザ患
者が見つかり、日本の状況を
「国内発生早期」に引き上げる
・速見元日銀総裁が死去
・民主党:新役員人事が発表さ
れ、幹事長に岡田前副代表、代
表代行(選挙対策担当)に小沢
前代表がそれぞれ就任
・法制審議会民法成年年齢部
会:民法の成人年齢(20 歳)を
18 歳に引き下げることが適当だ
とする最終報告書の原案をまと
める
経済・金融
・みずほ FG:09 年 3 月期の連結
最終損益は 5,888 億円の赤字と
発表
・三井住友 FG:09 年 3 月期の連
結最終損益は 3,734 億円の赤字
と発表
・あおぞら銀行:09 年 3 月期の
連結最終損益は 2,425 億円の赤
字と発表
・西村日銀副総裁:日本金融学
会で講演し、金融機関への規制
強化について慎重な議論が必
要との考えを述べる
・欧州委員会:08 年の域内の排
出量取引による温暖化ガス排出
量は前年比 3.06%の減少と発
表
・米証券取引委員会(SEC)の複
数の職員にインサイダー取引の
疑いがあるとの報道
・スリランカ:政府軍の最終攻撃
により反政府武装勢力 LTTE の
指導者プラバカラン議長が死亡
し、内戦が終結
・豪韓が自由貿易協定(FTA)締
結に向け、第1回交渉を開く
・ゴールドマン・サックス、モルガ
ン・スタンレー、JP モルガン・チェ
ース:米政府から注入を受けた
公的資金合わせて 450 億ドルの
返済を申請したとの報道
5 月 21 日(木)
・裁判員法が施行され、「裁判員
制度」が開始される
・政府・日本政策投資銀行:6 月
に中堅・大企業向けに民間金融
機関と貸出額を折半する 4 兆円
規模の緊急融資制度を導入す
るとの報道
・全国郵便局長会総会:郵政民
営化見直しに向けた政権交代を
目標とする 09 年度の事業計画
案を承認
・ローソン:am/pm の買収が白
紙になったとの報道
・トヨタ自動車:ハイブリッド車プ
リウスの新型を発売
・ムーディーズ:日本国債の格付
けについて「円建て」の引き上げ
と「外貨建て」の引き下げにより
両者を「Aa2」に統一したと発表
・三菱 UFJFG:09 年 3 月期の連
結最終損益は 2,570 億円の赤字
と発表
・JR 東海:4 月の東海道新幹線
の乗客数は前年同月比 11%減
と、阪神淡路大震災の影響があ
った 95 年 2 月の同 13%減、同
年 3 月の同 12%減に次ぎ過去 3
番目の下落率との報道
・日本経団連:大手企業による
夏のボーナス妥結額は前年比
19.39%減と過去最悪の下落幅
と発表
・三菱 UFJ 証券:顧客情報流出
問題で、被害者に「お詫びのし
るし」を渡すと発表
・三菱電機:2010 年 3 月期に人
件費や資材費等を計 400 億円
削減するとの報道
・野村証券:公認会計士によるイ
ンサイダー取引問題について、
同社社員にも任意調査が行わ
れていることを発表
5 月 22 日(金)
・新型インフルエンザ対策本部:
患者が発生した地域に一律の
対応を求めてきたこれまでの基
本的対処方針の見直しを決定
・住友商事:サウジアラビアで交
渉を進めていた 5,500 億円規模
の発電・造水プロジェクトを白紙
にしたとの報道
5 月 17 日(日)
5 月 18 日(月)
5 月 19 日(火)
5 月 20 日(水)
政府:新型インフルエンザに関し
て、空港での水際対策から国内
での感染者拡大防止へと重点
を移す方針を表明
・麻生首相:経済財政諮問会議
で、厚生労働省の二分割を検討
するように指示
・石川静岡県知事:静岡空港の
立ち木問題で辞表提出
・参院予算委員会:09 年度補正
予算案に関する質疑を開始
・内閣府:25 日に公表する月例
経済報告で、景気の基調判断を
3 年 3 カ月ぶりに上方修正すると
の報道
海外・その他
・インド下院選挙:与党連合が過
半数に迫る 260 議席(定員 545
議席)を獲得し、シン首相の続
投が報じられる
・経済協力開発機構(OECD):
日本農業の審査報告書で、コメ
の生産調整(減反)の縮小・廃止
を提言
・米オバマ大統領:全米規模で
自動車排ガス規制を行うと発表
・米バンク・オブ・アメリカ:普通
株の発行により約 135 億ドルを
調達すると発表
・米 FRB:09 年の経済成長率予
測を▲2.0~▲1.3 に下方修正
・アラブ首長国連邦:2010 年の
実現を目指す湾岸産油国の通
貨統合に参加しないことを決定
・米財務省:米ゼネラル・モータ
ー ズ ( GM ) の 金 融 関 係 会 社
GMAC に対して 75 億ドルの追加
資本注入を行うと発表
・米フロリダ州の貯蓄貸付組合
バンクユナイテッド・ファイナンシ
ャルが経営破綻
・S&P:英国債格付見通しを「安
定的」から「ネガティブ」に変更
農林中金総合研究所
8
7.内外経済指標の動向(グラフ編)
【日本】
(10億円)
(10億円)
対外証券投資(5/10~5/16)
2,000
1,500
1,000
500
0
▲ 500
▲ 1,000
▲ 1,500
(注)取得超(買い越し)は資
本の流出を表す
▲ 2,000
▲ 2,500
2008/12/5
2009/1/30
2009/3/27
株
中長期債
対内証券投資(5/10~5/16)
2,000
1,000
0
▲ 1,000
▲ 2,000
(注)取得超(買い越し)は
資本の流入を表す
▲ 3,000
▲ 4,000
2008/12/5
2009/1/30
短期証券
株
2009/3/27
中長期債
短期証券
外国株は20億円の買い越し(4週ぶり)。外国の中長期債 日本への証券投資について、株は1,393億円の売り越し(3
は250億円の買い越し(2週連続)、外国の短期債は440億 週ぶり)。一方、中長期債は4,232億円の売り越し(6週連
円の買い越し(2週連続)。
続)、短期債は1兆1,370億円の買い越し(2週ぶり)。
(%)
1次速報:GDP成長率(09年1~3月)
2.0
(%)
1.0
30
工作機械受注(3月速報)
50
15
25
▲ 1.0
0
0
▲ 2.0
▲ 15
(%)
0.0
▲ 25
▲ 3.0
▲ 30
▲ 4.0
▲ 5.0
07.1~3
08.1~3
実質 (季調 済)
名目 (季調 済)
09.1~3
GD Pデフレー ター(前 年同 期比 )
09年1~3月期のGDP(1次速報)は前期比▲4.0%(年率
▲15.2%)と戦後最大の下げ幅となった。昨年秋以降の金
融危機による輸出の落ち込みに加え、内需の急激な減少
も影響した。GDPデフレーターは前年比+1.1%。
(%)
5
設備稼働率指数の動向(3月) (2005年=100)
115
0
100
▲5
85
55
07/9
07/4
08/3
08/9
09/3
3月の鉱工業生産指数(季節調整済)の確報値は、前月
比1.6%と、速報値から変更なし。一方、製造工業稼働率
指数(同)は同+0.8%の61.0と6ヵ月ぶりに上昇。
07/10
08/4
▲ 75
08/10
▲ 100
09/4
3月の工作機械受注額は、前年比▲80.4%の251.8億円と
11ヵ月連続の減少。内需は同▲77.5%と15ヵ月連続で減
少。外需も同▲82.6%と11ヵ月連続で減少。前月比では
+19.9%と3ヵ月連続のプラス。
(00年=100)
第三次産業活動指数(3月)
(%)
112
3.0
110
1.5
108
0.0
106
▲ 1.5
▲ 3.0
前月比(季調済・右軸)
季調値(左軸)
102
▲ 15
07/3
▲ 60
06/10
70
稼働率(右軸)
06/9
▲ 45
104
鉱工業生産 前月比(左軸)
▲ 10
▲ 50
前月比(左軸)
前年比(右軸)
▲ 4.5
100
▲ 6.0
06/9
07/3
07/9
08/3
08/9
09/3
3月の第三次産業活動指数は、前月比▲4.0%と2ヵ月連
続のマイナス。卸売・小売業、情報通信業、医療,福祉、運
輸業等の低下が影響した。
9
7.内外経済指標の動向(グラフ編)
(%)
消費者態度指数(全国・一般世帯:4月)
55
10
(%)
首都圏マンション販売(4月)
90
0
85
▲ 10
80
45
▲ 20
75
40
▲ 30
70
35
▲ 40
65
▲ 50
60
▲ 60
55
50
30
25
20
06/10
▲ 70
06/10
07/4
07/10
08/4
08/10
(10億円)
1,000
全国百貨店売上高:前年比(4月)
(%)
6
(%)
800
0
700
▲3
0
600
▲6
▲5
500
▲9
▲ 12
前年比(右軸)
▲ 15
300
06/10
07/4
07/10
08/4
08/10
09/4
4月の全国百貨店売上高は前年比▲11.3%(店舗調整
後)の5,144億円と14ヵ月連続の前年割れ。主要5品目は
衣料品が同▲13.5%、身の回り品が同▲14.1%、雑貨が
同▲14.6%、家庭用品が同▲16.2%、食料品が同▲4.8%
と3ヵ月連続全項目で前年割れ。
08/10
09/4
契約率(右軸)
東京地区百貨店販売:前年比(4月)
10
3
売上高(左軸)
08/4
4月の首都圏のマンション契約戸数は、前年比▲6.4%の
1,697戸。新規発売戸数は同▲8.5%の2,621戸と20ヵ月連
続の減少。契約率は同+1.6ptの64.7%。一方、繰越販売
在庫数は同▲16.5%の8,791戸と3ヵ月連続で減少した。
900
400
07/10
契約戸数:前年比(左軸)
09/4
4月の消費者態度指数(一般世帯)は前月から+3.5ptの
32.4と4ヵ月連続の改善。「暮らし向き」(同+2.7pt)、「収入
の増え方」(同+1.4pt)、「雇用環境」(同+5.0pt)「耐久消費
財の買い時判断」(同+4.8)の全ての意識指標が前月に比
べて改善した。
50
07/4
5
▲ 10
▲ 15
06/10
07/4
07/10
08/4
08/10
09/4
4月の東京地区(23区内:店舗数調整後)の百貨店売上高
は、前年比▲11.9%の1,320億円と14ヵ月連続で前年割
れ。主要5品目は衣料品が同▲14.8%、身の回り品が同
▲12.0%、雑貨が同▲17.8%、家庭用品が同▲19.7%、食
料品が同▲6.5%と軒並みマイナスになった。
10
7.内外経済指標の動向(グラフ編)
【米国】
(千人)
750
(千人)
新規失業保険申請件数(5月17日週)
700
650
週次
600
550
失業保険継続受給者(右軸)
7,000
4週移動平均
3
3
2
2
5,500
5,000
1
4,500
450
400
4,000
3,500
350
300
08/5
3,000
2,500
08/10
09/1
3,800
3,000
原油在庫(左軸)
2,800
3,400
ガソリン在庫(右軸)
2,600
3,200
2,400
3,000
2,200
2,800
2,000
2,600
1,800
2,400
1,600
08/8
08/10
09/1
09/4
1
0
▲1
▲1
▲2
▲2
▲3
08/11/25
▲3
09/01/06 09/02/17
前週比(左軸)
09/03/31 09/05/12
前年比(右軸)
前週比▲1.2%。前年比▲0.3%。
(10万バレル)
週次ガソリン在庫(5月16日週)
3,600
08/5
-0.3
0
09/4
新規失業保険新規申請件数は63.1万人と前週(64.3万人)から
減少したが、事前予測(62.5万人)を上回った。4週移動平均は
62.9万人。また、失業保険継続受給者(5月17日週)は666.2万
人。
(10万バレル)
(%)
6,500
6,000
500
08/8
週次 小売売上高(季調値)
(ICSC-Goldman Sachs 小売調査、5月16日週)
(%)
ミシガン大学消費者信頼感指数(5月:速報)
80
70
60
50
総合指数
期待指数
現状指数
40
08/5
08/8
08/11
09/2
09/5
原油在庫は前週から▲210.5万バレル減の3億6852.4万バレル。 総合指数は市場予測(67.0)を上回る67.9。現状指数は66.2と前
ガソリン在庫は前週から▲433.7万バレル減の2億395.4万バレ
月(68.3)を下回った。また、先行きを示す期待指数は69.0と前月
ル。
(63.1)を上回った。
カンファレンスボード景気先行指数
(4月、前月比%)
(%)
1.5
(%)
104
1.5
1.0
103
1.0
0.5
102
0.5
0.0
101
1.0
0.0
100
▲ 1.0
99
▲ 1.5
98
▲ 2.0
前月比(左軸)
指数(右軸)
▲ 2.0
97
08/4
08/6
08/8
08/10
08/12
09/2
09/4
0.3
▲ 0.5
▲ 0.5
▲ 1.5
消費者物価指数 (4月、前月比%)
▲ 1.0
08/4
08/8
08/12
コアCPI(食品&エネルギー除く)
09/4
総合
前月比+1.0%と事前予測(同+0.8%)を上回る。10項目中、
総合は前月比変わらず、前年比は▲0.7%となり1955年以来で最
S&P500種株価指数、ミシガン大学消費者マインド指数など7項目 大のマイナス。食品及びエネルギーを除いたコア部分は前月比
がプラス。
+0.3%、前年比は+1.9%。
11
7.内外経済指標の動向(グラフ編)
07/11
08/05
08/11
住宅市場指数(全体)
現状指数
将来(6ヶ月販売見通し)指数
客足指数
住宅着工件数(4月、年率)
(%)
全米ホームビルダー協会:住宅市場指数
45
40
35
30
25
20
15
10
5
07/05
(千戸)
20
1,200
10
1,000
0
800
▲ 10
600
400
▲ 20
09/05
08/05
08/07
08/09
08/11
民間住宅着工:前月比(左軸)
住宅建設許可件数(年率右軸)
09/01
09/03
住宅着工件数(年率:右軸)
5月の住宅市場指数は16に上昇(前月は14)。現状指数は14(前 住宅着工件数は、事前予測(年換算520千戸)を下回る458千
月は12)、向こう6ヶ月間の販売見通し指数は27(前月は24)と改 戸、前月比▲12.8%。先行指標である建設許可件数は前月比▲
善。
3.3%の494千戸。
(%)
(%)
鉱工業生産動向(4月、単位%)
6.0
82.0
4.0
80.0
2.0
78.0
76.0
0.0
-0.5
▲ 2.0
74.0
72.0
▲ 4.0
69.1
鉱工業生産 前月比(左軸)
▲ 6.0
設備稼働率(右軸)
▲ 8.0
08/4
08/8
70.0
68.0
08/12
150
100
50
0
▲ 50
▲ 100
07/03
07/09
08/03
対米 外国証券を除く投資
08/09
-22.6
08/5
09/03
対米 外国証券投資
対米 証券投資合計
海外の投資家の買い越し額は+558億ドルと事前予測(+325億ド
ル)を上回った。
08/8
08/11
09/2
09/5
5月の製造業景況指数は▲22.6と前月(▲24.4)からマイナス幅が縮小し
たが、事前予測(▲18)を下回る。雇用指数は▲26.8と前月(▲44.9)か
ら改善。新規受注は▲25.9と前月(▲24.3)よりマイナス幅が拡大し低
迷。
(億㌦)
対米 証券投資(3月)
200
フィラデルフィア連銀サーベイ (5月)
5
0
▲5
▲ 10
▲ 15
▲ 20
▲ 25
▲ 30
▲ 35
▲ 40
▲ 45
09/4
鉱工業生産は前月比▲0.5%と事前予測(同▲0.6%)を上回る。
自動車を除く製造業は前月比▲0.4%。設備稼働率は69.1%。
(10億㌦)
(ポイント)
北米 半導体製造装置BBレシオ(4月)
(倍)
1.2
1.1
1.0
0.9
0.8
0.7
0.6
0.5
0.4
0.3
0.2
20
18
16
14
12
10
8
6
4
2
0
07/4
07/10
半導体装置 受注額(左軸)
08/4
08/10
09/4
BB(受注÷出荷)レシオ(右軸)
国際半導体製造装置協会発表の4月の北米地区半導体製造装
置(3ヵ月移動平均)の受注/販売比率(BBレシオ)は0.65倍と3ヶ
月連続で上昇。受注額(3ヵ月移動平均)は、2.53億ドル。
農林中金総合研究所
12
内外金融市場データ
(農中総研 調査第二部 経済金融Ⅰ班作成)
長期金利
金 利
スワップ
新発10
債先
レート
年国債 10年物
5年物
利回
中心限月
(円-円)
仲値
09/03/30
09/03/31
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1.325
1.340
1.330
1.370
1.420
1.475
1.425
1.450
1.475
1.450
1.465
1.450
1.430
1.450
1.445
1.470
1.450
1.430
1.430
1.420
1.450
1.410
休場
1.430
1.395
休場
休場
休場
1.410
1.450
1.460
1.450
1.450
1.430
1.425
1.405
1.420
1.420
1.425
1.435
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138.15
138.15
137.81
137.41
137.00
137.08
136.85
136.53
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136.70
136.56
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136.70
136.81
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137.04
137.21
137.26
137.15
136.67
137.30
休場
136.99
137.47
休場
休場
休場
137.31
136.76
136.70
136.74
136.50
136.94
137.04
137.31
137.17
137.18
137.01
136.72
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1.032
1.036
1.006
1.018
1.008
1.006
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休場
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休場
休場
休場
0.933
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0.976
0.962
0.965
0.934
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0.922
短期金利
無担保
コール
翌日物
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0.088
0.101
0.100
0.103
0.100
0.097
0.096
0.100
0.105
0.109
0.109
0.103
0.103
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0.102
0.101
0.104
0.105
0.108
0.109
休場
0.113
0.102
休場
休場
休場
0.109
0.104
0.104
0.096
0.104
0.099
0.100
0.101
0.100
0.104
0.100
外国為替
円ドル
・スポット
TIBOR 金利先物
TIBOR
レート
LIBOR円
ユーロ円 (利回り)
ユーロ円
東京
3ヵ月
6ヵ月 中心限月
3ヵ月
17:00
現在
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休場
0.551
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休場
休場
休場
0.544
休場
0.543
0.5946 0.541
0.5923 0.539
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0.5862 0.533
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0.735
0.734
0.728
0.728
0.728
0.727
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0.722
0.722
0.721
0.720
0.718
0.718
0.717
0.716
0.715
0.714
0.714
0.713
0.713
0.706
休場
0.706
0.705
休場
休場
休場
0.703
0.702
0.701
0.698
0.696
0.695
0.694
0.693
0.693
0.693
0.693
0.550
0.555
0.545
0.545
0.550
0.560
0.560
0.560
0.555
0.535
0.535
0.535
0.515
0.520
0.520
0.515
0.510
0.500
0.480
0.490
0.485
0.470
休場
0.465
0.455
休場
休場
休場
0.450
0.465
0.465
0.465
0.490
0.490
0.495
0.480
0.480
0.470
0.470
0.470
96.18
98.31
98.62
99.13
99.79
101.17
100.55
99.67
100.15
100.47
100.66
99.64
98.76
98.65
99.40
99.04
98.02
98.16
98.16
97.08
96.73
95.88
休場
97.67
99.27
休場
休場
休場
98.92
99.39
98.28
97.65
96.41
95.55
95.29
95.39
96.68
95.99
94.77
94.13
内外株価指数
ユーロ
ドル・
スポット
レート
ユーロ
円・
スポット
レート
東京
17:00
現在
日経平均
(225種)
1.317
1.333
1.326
1.336
1.343
1.353
1.324
1.325
1.328
1.315
1.320
1.328
1.327
1.316
1.307
1.296
1.294
1.294
1.305
1.325
1.313
1.300
1.325
1.328
1.331
1.325
1.340
1.332
1.332
1.340
1.359
1.364
1.366
1.356
1.355
1.347
1.363
1.367
1.379
1.392
126.74
130.52
130.17
131.39
134.03
136.90
134.30
131.45
133.34
131.91
132.90
132.41
130.64
129.86
130.11
128.60
126.84
126.90
127.71
128.07
127.35
124.88
休場
130.64
131.88
休場
休場
休場
131.11
133.15
133.74
133.30
132.07
129.90
129.67
128.41
131.59
130.84
130.58
130.98
8,236.08
8,109.53
8,351.91
8,719.78
8,749.84
8,857.93
8,832.85
8,595.01
8,916.06
8,964.11
8,924.43
8,842.68
8,742.96
8,755.26
8,907.58
8,924.75
8,711.33
8,727.30
8,847.01
8,707.99
8,726.34
8,493.77
休場
8,828.26
8,977.37
休場
休場
休場
9,385.70
9,432.83
9,451.98
9,298.61
9,340.49
9,093.73
9,265.02
9,038.69
9,290.29
9,344.64
9,264.15
9,256.80
TOPIX
終値
NYダウ
工業株
30種平均
789.54 7,522.02
773.66 7,608.92
793.82 7,761.60
826.69 7,978.08
831.36 8,017.59
830.97 7,975.85
832.60 7,789.56
815.26 7,837.11
841.81 8,083.38
845.97 休場
848.97 8,057.81
843.42 7,920.18
835.25 8,029.62
832.04 8,125.43
845.57 8,131.33
848.30 7,841.73
830.72 7,969.56
829.96 7,886.57
839.50 7,957.06
830.05 8,076.29
833.10 8,025.00
811.99 8,016.95
休場
8,185.73
837.79 8,168.12
846.85 8,212.41
休場
8,426.74
休場
8,410.65
休場
8,512.28
885.93 8,409.85
895.35 8,574.65
900.45 8,418.77
885.43 8,469.11
888.75 8,284.89
862.66 8,331.32
881.65 8,268.64
859.71 8,504.08
879.76 8,474.85
886.30 8,422.04
881.44 8,292.13
878.02
海外金利
ナスダック
総合
1,501.80
1,528.59
1,551.60
1,602.63
1,621.87
1,606.71
1,561.61
1,590.66
1,652.54
休場
1,653.31
1,625.72
1,626.80
1,670.44
1,673.07
1,608.21
1,643.85
1,646.12
1,652.21
1,694.29
1,679.41
1,673.81
1,711.94
1,717.30
1,719.20
1,763.56
1,754.12
1,759.10
1,716.24
1,739.00
1,731.24
1,715.92
1,664.19
1,689.21
1,680.14
1,732.36
1,734.54
1,727.84
1,695.25
その他
米国
独国
財務省 LIBOR
10年物
証券
ドル
国債利
10年物 3ヵ月
回
国債利回
2.712 1.21
2.663 1.19
2.654 1.18
2.766 1.17
2.885 1.16
2.922 1.16
2.897 1.15
2.856 1.14
2.921 1.13
2.923 休場
2.858 休場
2.785 1.12
2.764 1.11
2.830 1.11
2.945 1.10
2.836 1.10
2.897 1.10
2.940 1.10
2.919 1.09
2.990 1.07
2.908 1.05
3.007 1.04
3.107 1.03
3.119 1.02
3.153 1.01
3.151 休場
3.159 0.99
3.161 0.97
3.334 0.96
3.286 0.94
3.165 0.92
3.173 0.91
3.120 0.88
3.088 0.85
3.134 0.83
3.230 0.79
3.243 0.75
3.191 0.72
3.364 0.66
3.344
NY
金先物
・期近
WTI
期近
3.026 915.50 48.41
2.994 922.60 49.66
2.994 926.10 48.39
3.160 907.40 52.64
3.221 895.60 52.51
3.218 871.50 51.05
3.217 882.20 49.15
3.214 884.80 49.38
3.257 882.20 52.24
3.250 休場
休場
3.252 894.70 50.05
3.199 890.90 49.41
3.142 892.80 49.25
3.176 879.30 49.98
3.270 867.40 50.33
3.149 887.00 45.88
3.140 882.10 46.51
3.209 891.80 48.85
3.222 905.90 49.62
3.191 913.60 51.55
3.161 907.40 50.14
3.141 892.80 49.92
3.131 900.50 50.97
3.178 891.20 51.12
3.170 888.20 53.20
3.243 902.20 54.47
3.211 904.30 53.84
3.240 911.00 56.34
3.380 915.50 56.71
3.447 914.90 58.63
3.388 913.50 58.50
3.407 923.90 58.85
3.343 925.90 58.02
3.305 928.40 58.62
3.365 931.30 56.34
3.358 921.70 59.03
3.438 926.70 59.65
3.433 937.40 62.04
3.370 951.20 61.05
952.30 61.59
OPEC
バス
ケット
価格
47.72
46.65
47.18
50.00
51.20
51.90
50.96
50.25
52.26
休場
51.92
51.07
51.17
51.55
51.45
49.59
48.49
48.51
48.60
49.97
49.21
48.70
49.98
50.36
50.41
52.11
52.71
54.09
56.05
56.35
56.11
56.76
57.16
55.99
56.37
55.86
57.52
N.A.
N.A.
N.A.
(Bloomberg データから作成) 最終日は午前11:30現在。
農林中金総合研究所
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