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事 業 計 画 書 - 社会福祉法人まりも会

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事 業 計 画 書 - 社会福祉法人まりも会
事
業
計
画
書
平 成 26 年 度
自
至
平 成 26 年 4 月 1 日
平 成 2 7 年 3 月 31 日
社会福祉法人まりも会
救護施設
くるめ園
1
平成 26 年度事業計画
社会福祉法人
く
まりも会
る
め
園
運営方針
平成20年9月のリーマンショック以降、特に生活困窮者の問題が深刻化し、平成25
年10月の生活保護受給者は216万人、保護率は1.70%で、過去最高を更新し以降増
加傾向が続いています。特に稼動世帯である「その他世帯」の受給者が増加しています。
このような社会情勢の中で、生活保護制度の見直しや、生活保護受給に至る前の生活困
窮者自立支援制度の構築が進められ、平成25年12月に生活保護法の一部を改正する法
律と生活困窮者自立支援法が成立しました。
生活保護法の改正の内容は、就労による自立の促進、不正・不適正受給対策の強化、医
療扶助の適正化等が挙げられます。生活困窮者自立支援法は、生活保護に至る前の自立支
援策の強化を図るため、自立相談支援事業の実施、離職により住宅を失った方に対する住
居確保給付金の支給、就労準備支援や就労訓練事業の実施等を謳っています。特に、生活
保護受給にいたる以前の、地域の中で孤立している生活困窮者に対し、相談窓口を設置し
自立支援を行っていく事に力を注いでいます。
全国救護施設協議会では、こうした国の施策に呼応し、平成25年度事業計画の重点項
目に「救護施設が取り組む生活困窮者支援」を掲げ、救護施設利用者と共に地域の生活困
窮者に対する支援を積極的に行っていく事に取り組んでいます。救護施設に制度化されて
いる事業に加え、法人独自に取り組みを行っている事業もあります。
また、厚生労働省は、精神科病院の社会的入院患者の退院を促進し、地域生活への移行
に向けた中間施設として、救護施設を積極的に利用する事を勧めています。全救協として
も厚労省の方針に沿って、救護施設利用者、とりわけ精神障害者の地域生活移行にむけて、
制度化されている事業や独自事業を活用し積極的に取り組みを進めています。
くるめ園は開設以来、重い障害をもつ事により生活困窮に陥っている人達を受け入れ、
QOLの向上を目指し生活支援を行って来ました。全国の救護施設の中で、職員配置やス
キル、諸設備等が整っているくるめ園でなければ行えない、重度障害者に対する支援を脈々
と続けてきた歴史があります。
前述した社会情勢における国の施策と全国救護施設協議会の大きな方針の中で、救護施
設くるめ園が社会的に果たしてきた役割と、今後、担っていくべきことについて改めて認
識していく事が求められていると言えます。それは一朝一夕で語られるものではなく、多
くの議論を重ねていく必要があります。
くるめ園の財政面については、平成24年度に設置された社会保障審議会の「生活困窮
者生活支援の在り方に関する特別部会」において、生活困窮者に対する支援体制の見直し
に向けた議論がされ、平成25年8月から3年間で約670億円の生活保護基準額等の見
直し(減額)を行う事になりました。その事に伴い、施設利用者の入所保護基準について
2
も、平成25年8月から減額になりました。今後、平成27年度まで継続的に引き下げが
行われるため、くるめ園の生活保護費収入への影響が懸念されるところです。今後、国の
動きに注目していきます。
近年、くるめ園が特に力を入れて取り組んできた事は以下の通りです。
法人・くるめ園の基本理念、運営方針をよく認識し、利用者の特性を理解した利用者本
位の福祉サービスを提供する。丁寧な接遇、言葉遣いで利用者と接することと、それを日々
確認できるようにすること。サービスの提供に偏りを解消するための業務マニュアルの作
成。介護マニュアルの作成を含めた事故防止に対する取り組み。精神障害者に対するメン
タルケアの充実。研修を通して職員の資質の向上。
これらの事は、利用者が安心して生活を送る上で大変重要な内容であり、それを具現化
していくために平成26年度も更に重点的に取り組みを進めていきます。また、平成26
年度は、前述した国の施策や全救協の事業計画等を踏まえながら、くるめ園として地域生
活移行支援を重点項目に掲げ、地域で自立したいという利用者の自己実現に向けた取り組
みを重視していきます。また、そうした取り組みを通して、地域の福祉ニーズに目を向け
ていく契機にできればと思います。
この基本方針に沿って、平成26年度の事業計画は、平成25年度に掲げた3年間の中
期計画をベースに、以下の項目を中期計画として定めます。更に平成26年度に具体的に
取り組む内容を記します。
重点項目
中期計画(3年)として
1.法人及びくるめ園の理念を再認識し理解と周知を図る
※園の生活の主体者である利用者が安心・安寧な生活を送るために、一人ひとりの人
権を尊重し、その基本となる丁寧な言葉遣いや呼称・態度で接する事を常に心がけ
る。日々確認するために標語として掲示し確実に身に着けていく。
2.利用者から求められている職員の質の向上を目指し特に接遇や技術面において満足度
の高いサービスの提供を目指す
※利用者に対する言葉遣いや態度に加え介護技術の向上を意識し、自己研鑽を積むと
共に、職員が相互に協力し、全ての職員が満足度の高い適切な支援が行える事を目
指す。
3.精神障害をもつ利用者へのメンタルケアを充実させ安心・安寧な生活が送れるよう支
援を行う
※精神障害者の疾病に対する理解と適切な対応について、嘱託医や主治医、地域の社
会資源との連携を大切にしながら、職員全体が習得し、統一した対応が行える事を
目指す。
4.リスクマネジメントに取り組み事故の防止に努める
※特に事故の大半を占める服薬ミスと転倒・転落事故の発生を抑制する。
5.介護業務及び業務全般に関するマニュアルの整備を進める
3
※すでに取り組んでいる介護・業務マニュアルを完成させ、職員全体で活用していく。
6.くるめ園の運営について中長期計画の作成に取り組む
※法人と共に、まりも会ビルの中長期的なメンテナンス計画や、くるめ園の事業継続
計画について検討を進める。
7.研修の充実を図る
※利用者支援を行う上で実践的な技術を学ぶ研修や、障害や疾病に関する専門的な知
識を習得できる研修に積極的に参加し、園内の研修にも取り入れていく。
救護施設協議会の大会や研修会に参加し、社会福祉の情勢、生活保護制度の動向な
どについて学ぶと共に、事例検討など様々な情報を共有し実践に役立てて行く。
8.地域生活への移行を希望する利用者に対し実現に向け中長期的な支援を行う
※地域生活移行は現代の社会的ニーズであり、利用者にとって人生をかけた大きな取
り組みである。くるめ園が過去に地域の関係機関と連携し取り組んできた実績を踏
まえ、今後実現可能な方法を改めて検討していく。個別支援計画のアセスメントに
おいて、地域生活移行について利用者の希望・要望を的確に把握することから始め、
個別支援計画に盛り込み、実現に向け、関係機関と協力しながら取り組みを進めて
いく。具体的な取り組みとして、措置機関や地域の福祉事務所への相談、小平市障
害者自立支援センターへの相談、地域のNPOにおける訓練プログラムやアパート
での体験コーナーの利用紹介、障害者用都営住宅の申し込みや民間アパート探しな
ど、必要な支援を検討していく。また、金銭管理方法や日常の生活指導、調理実習
など、自立生活に向け園内で支援できる事に取り組んでいく。利用者の意向を適切
に把握しながら、段階的に順序立てて支援していく。
平成26年度計画(当年度の取り組み内容)
1.法人及びくるめ園の理念を再認識し理解と周知を図る
利用者の人権尊重の考えに立った支援や接遇については、平成22年度より継続的に援
助会議など職員間で話し合う機会を設け、より浸透していくよう取り組みを進めてきた。
更に接遇の改善に向けて、平成24年度より、ケアワーカー室にくるめ園の基本理念と
利用者支援を行う上で特に改善を行いたい項目について標語として掲示し、日々確認でき
るようにしている。特に利用者に対する呼称は、この間の取り組みで、さん付けが定着し
つつある。平成26年度も引き続き同内容を掲示し、呼称に止まらず、態度・言葉遣いが
より丁寧に行えるよう職員間で点検し支援に反映できるよう努める。
2.利用者から求められている職員の質の向上を目指し、特に接遇や技術面において満足
度の高いサービスの提供を目指す
接遇に関しては、上記1の通り特に丁寧な言葉遣いについて、自己点検と職員相互に注
意し合い改善に向け取り組んでいく。平成25年度の福祉サービス第三者評価の利用者聞
取り調査結果から、接遇については、一定の改善が見られているという評価を受けること
が出来た。さらに接遇全般について、利用者の満足度をより得られるよう努めていく。
4
また、新人職員が増えたため、リーダー職員の指導を中心に介護技術の習得や向上にむ
け取り組むと共に、障害状況から高い介護技術を要する利用者に対し、安全・安心な介護
方法について検討し、共有していく。
3.精神障害をもつ利用者へのメンタルケアを充実させ、安心・安寧な生活が送れるよう
支援する
身体障害に併せ精神障害をもつ利用者の入所が増え、メンタルケアの充実が重視されて
いる。近年、高次脳機能障害の利用者の入所があり、対応方法について専門的知識が更に
求められている。
平成25年度より就任した新しい精神科嘱託医及び各利用者の主治医の指導の下、精神
障害をもつ利用者の疾病や特性を理解し、適切な支援が行えるよう取り組んでいく。
また、東京都多摩精神保健福祉センターを社会資源として位置付け、必要に応じて相談
を行うと共に同センターの主催する研修に積極的に参加していく。
平成26年度は、高次脳機能障害についての研修を計画する。
4.リスクマネジメントに取り組み事故の防止に努める
事故の大半を占めている利用者の転倒・転落や服薬ミスに対し、改善策を検討し実施し
てきた。結果、全体的に事故は減少傾向にあるが、服薬ミスに関しては増加傾向にある。
今後更に服薬介助及び見守りの徹底、誤薬、飲み忘れ防止のため職員相互のチェック体制
を強化していく。転倒・転落事故の対策については、見守り体制を強化し、車椅子などの
補装具の見直し、安全ベルトの工夫・着用の勧め、安全なベッドや柵の選定などを継続し
て行う。
また、平成25年度は事故防止の観点から、日中、夜間の介護業務の流れについて再点
検を行い、事故の発生が比較的多い起床介護についてマニュアルの作成に取り組んできた。
作成に時間を要し完成に至っていないため、平成26年度も継続して作成を進める。
近年、腰椎捻挫や頸肩腕症など介護業務中の職員の怪我が増えている。職員の蓄積疲労
もあることから、職場の安全や介護業務の負担軽減など、取り組むべき課題は沢山あるた
め、改善策を検討していく。ラジオ体操(腰痛予防体操)の実施、腰コルセットの着用、
介護用ホイストの使用などが提案されているため、平成26年度は導入が可能なものを検
討していく。
5.介護業務及び業務全般に関するマニュアルの整備を進める
事故対策委員会における、前記の起床介護のマニュアルの作成に加え、これまで取り組
みが不十分だった介護業務全般のマニュアルについて、また、間接業務など業務全般のマ
ニュアルの作成を平成26年度も継続して進め、完成を目指す。事故防止と併せ、職員間
の共通認識の元、利用者に対しより快適で適切なサービスの提供が行えるよう取り組んで
いく。
5
6.くるめ園の運営について中長期計画の作成に取り組む
まりも会ビルのメンテナンスを行いながら事業を継続していくために、以前から、くる
め園及びまりも園の施設設備計画が課題になっている。その後、具体的な取り組みが行わ
れていないため、まりも会ビル2施設の施設設備計画を含めた将来の事業継続計画につい
て、展望を明らかにしながら検討を進めていく必要がある。
また、まりも会ビル中長期メンテナンス計画は、くるめ園・まりも園の将来の展望と密
接に関わるため、劣化が進む諸設備(とりわけ高額な箇所)については、劣化の状態を把
握し、緊急度の高いものから順次修繕について検討していく。
7.研修の充実を図る
研修への参加を可能な限り進め、職員の資質向上とサービスの充実に努める。
くるめ園の研修は、アンケート結果を受け、利用者支援を行う上で対応について苦労を
している点を重視し、特に障害や疾病に対する知識や支援技術等について、学ぶ事が出来
るよう取り組んでいく。平成26年度は利用者の障害状況から、高次脳機能障害に対する
学習を進め、疾病について理解すると共に、職員間で適切な支援を行うことが出来るよう
取り組んでいく。
8.地域生活への移行を希望する利用者に対し実現に向け中長期的な支援を行う
地域生活への移行については、これまで希望する利用者への支援を行い、数名の利用者
の地域移行を叶えてきた。
重度障害をもつくるめ園の利用者が地域生活に移行する事は、様々な課題があり、容易
には実現しないことは事実である。しかし、個別支援計画を作成する中で、地域生活への
移行を希望・要望として挙げている利用者もいることから、本人の意向をよく把握し情報
提供を行いながらその可能性を探り、実現に向け中長期的な視点で支援を行う。
平成26年度は個別支援計画の作成にあたり、アセスメントをより重視し、地域生活移
行に向けて、利用者の希望・要望の適切な把握に努める事を進める。
各職域の支援計画
管理部門
1.[ 基 本 方 針 ]
福祉施設の目的は、利用者の援助向上や生活の質の充実にあるといっても過言ではな
い。この目的を達成するため生活部門をはじめ、他の部署と連携を図りながら各課題に
取り組む。
2.[ 事 業 計 画 ]
1)研修会への参加
6
各種研修会に事務部門からも出来る限り参加する。特に会計経理の知識・処理方法、
労務管理等についての研修を重点に置く。
2)事務部門の業務について
・東京都サービス推進費補助金、保護施設調査書等、諸々の事務手続きについて遺漏
なく事務作業を進める。
・法人事務局の指導を受けながら、まりも園事務所との協力・協働に努める。
・備品・消耗品類の価格の精査、コストの調整、予算執行率確認に努める。
3)諸設備・メンテナンス等について
今年度については下記の箇所の修繕工事及び備品の買い替えを行う。
これらの予算執行については、まりもビル建物維持管理とする。(前年度くるめ園負担
分 58%)
[ 修繕工事 ]
1
厨房ほか、冷蔵庫・冷凍庫清掃
108,000×按分
2
屋上キュービクル清掃
32,400×按分
3
屋上自家発電機のC点検
270,000×按分
4
ボイラ ー整 備(マ イコ ンメ ータ交 換、 一般 系・浴室 系2台)
432,000×按分
5
洗濯室床下ピット残水処理・清掃
238,680×按分
6
南側バルコニー柱タイル浮き補修
453,600×按分
(2F・3F各2本、1F1本の計5本)
7
消火器交換(計画的に更新)8本 廃棄含む
54,000×按分
8
高架水槽防虫網の交換
32,400×按分
9
地下雨水ポンプの更新
324,000×按分
10
まりもビル床、ワックス剥離作業
54,000×按分
11
生ごみ処理機ブロア交換
108,000×按分
12
厨房ダクト清掃
102,000×按分
13
東側植木剪定(サワラ・・・隔年)
0
14
貯水槽の清掃(隔年)
0
共有くるめ園負担分(按分率未定)
計
1
浴室サッシ交換
38,000
2
洗濯室大型洗濯機定期点検
80,000
単独工事
計
¥ 1,281,000
¥ 118,000
その他
緊急対応の必要な修繕箇所、交換、購入については、職員会議及び法人事
務局で検討し、利用者の日常生活・園運営に支障が起きないように対処す
る。
7
[ 固定資産・器具備品
買い替え ]
特になし
[ 保守点検等 ]
1
ホイスト定期点検
52,500
2
ナースコール点検
0
4)中長期的計画について
まりもビル中長期メンテナンス計画が円滑に行えるように、資金の確保に努める。
3.[ 職員について ]
◆福利厚生について
・独立行政法人福祉医療機構「社会福祉施設職員等退職手当共済制度」への継続加入。
・東京都社会福祉協議会従事者共済会への継続加入。
・入職3ヶ月後にユニフォーム等、業務において必要な物品を支給する。
◆健康管理
・一般生活習慣病健診(年1回)を行う。
・特殊健診(年1回)を行う。
・インフルエンザ予防接種を行う。
◆研修について(予定)
研修名
主催
摂食・嚥下障がいセミナー
関西看護出版
全国救護施設協議会施設長研修会
全社協
認知症の医学的理解とこれからの認知症ケア
都介護福祉士会
未定
都通研①
未定
多摩小平保健所
対人援助の基礎研修「対人援助の基礎∼より良
都立多摩総合精神保健福祉センター
い関係性を築くために」
第47回関東地区救護施設研究協議会
関救協
認知症について
都介護福祉士会
精神科領域の疾病の理解Ⅰ
都立多摩総合精神保健福祉センター
精神科領域の疾病の理解Ⅱ
都立多摩総合精神保健福祉センター
未定
エキスパートナース・フォーラム2014
未定
都通研②
対人援助技術研修「対人援助の実際」
都立多摩総合精神保健福祉センター
平成26年度中堅職員研修
東社協 都福祉人材センター
援助者のためのメンタルヘルスサポート
都立多摩総合精神保健福祉センター
関東地区救護施設職員研修会
関救協
第38回全国救護施設研究協議会大会
全救協
8
未定
都通研③
都救護部会研修会
関救協 三鷹市民協働センター
全国厚生事業団体連絡協議会研究会議
全社協
法人内研修
法人
未定
都立多摩総合精神保健福祉センター
高次脳機能障害について
北多摩北部地域高次脳機能障害者支
援ネットワーク他
認知症介護研修
東京都
その他
随時申し込みを行いながら参加していく。
生活部門
[基本方針]
くるめ園は創設以来、一貫して心身に障がいを持つ重度の障がい者の生活の場として
様々な実践を行ってきた。
園の主体者は、そこで生活する人々であることを認識し、高齢化・障がいの重度化及び
疾病の多様化という利用者の変化に適切に対応できるような体制作りと共に、利用者の生
活全般の質的向上を常に問い直す必要がある。
その為、毎年実施予定の福祉サービス第三者評価結果を有効に活用すると共に、苦情解
決に向けてさらに取り組む。
また、利用者の個々のニーズの把握や障がい状況などの把握を更に深める取り組みをし
ていく。
今後も、ここでの利用者に対する基本的ニーズ保障と、その生活が「同年令の人の通常
の生活に可能な限り近づける」ための取組みを、個別具体的な場面で進めていく。
1. くるめ園設立の基本理念を改めて確認し、個別具体的な場面でその実践方針の具体
化を図る。
2. 高齢化・重度化に伴う日常生活動作(ADL)低下に対応するため、現在理学療法
士を導入しているが、引き続きその内容のより一層の充実を図っていくと共に、
個々の利用者の障がい状況及び疾病などに応じた介護技術・医療的ケアの質的向上
に更に取り組んでいく。
3. 重度障がい者の生活圏の拡大を図るため、地域資源の活用、地域の作業所への通所
や地域移行への試みなど、多種多様な取り組みを進める。
4. 重度障がい者にとっての「生活の質」を高める為の取り組みを進める
5. 福祉サービス第三者評価結果の有効活用、利用者の苦情解決の取り組みを通して、
職員自らの自己点検活動についての取り組み、及びより良いサービス提供のあり方
9
を更に検討していく。また、利用者の人権を守るための様々な取り組みを行ってい
く。
6. 個別支援計画(アセスメント、利用者の希望・要望、ニーズ整理表、支援計画、モ
ニタリング)という流れに沿って実践し、個々の支援を充実させる。
7. 利用者の安心・安全・安寧を保障するための取り組みを更に進めていく。そのため
に事故報告・ヒヤリハット報告を分析し、対策を立てていく。場合によっては緊急
事故対策委員会を開き対策を検討し職員全体に周知していく。
8. ボランティアを始めとした社会資源の導入を積極的に行う。
9. 職員の資質向上のため、様々な研修に積極的に参加するとともに、くるめ園の状況
に見合った研修計画を策定する。
10.6 名の介護職員によるリーダーは、情報の収集、新任職員の教育、相談等を行って
いる。また、月 1 度のリーダー会議において課題を検討し、職員会議に提起し、課
題解決をしていく。
医務部門
健 康 に 関 す る 計 画
1.目
標
利用者の高齢化と共に障がいの重度化も進んでいる現在、体力や抵抗力の低下が著し
い状態である。年間を通して健康を維持する為の計画を立て、快適な日々の生活を提供
するように努める。また、異常を早期発見し適切な対応をする事で安心して過ごせるよ
うに努める。また、残存機能の低下を防ぐために整形外科医との連絡を密に行い対応を
図る。
特に、認知症及び精神障がいを伴う方への対策・対応については医療機関・関係機関
や現場職員と連携を取り共に取り組んでいく。
2.援助計画
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
年度当初に健康管理計画を立て、定期的に実施する。(計画表は別紙参照)再検査
や精密検査が必要な場合は嘱託医または、主治医の指示のもと通院し必要な治療を
受ける。
市役所からがん検診の案内があった場合には積極的に実施していく。
通院予定日を連絡会ノートに記載し付添者に現状の報告をし、主治医との連携をと
っていく(病状によっては、看護師も付添い病状の把握・指示を受ける)
病院より指示された治療食者(糖尿・高血圧)等に関しては、職員と利用者で話し
合い、対応について協議確認し、本人が納得をした上で実施する。
降圧剤を利用している利用者の血圧値を把握する。
排便困難な利用者に留意し、主治医の指示のもと適宜下剤投与や浣腸を実施する。
介護職員への医療的ケアの手技の指導。
3.内科嘱託医往診
月に1回定期検診を実施する以外に、急病が出た場合は電話連絡にて指示を仰ぐか往
診を要請する。
4.精神科嘱託医往診
月1回(第4木曜日)定期往診を実施し、精神科疾患のある利用者への対応方法や内
10
服処方等の指示を受ける。
5.整形外科医往診とPT来園
月2回のPTの来園時訓練指導を受ける。月1回の整形外科医往診時に診察・訓練指
導・処方指示を受ける。また、退院後等の ADL の変化時には主治医・PT と連携をと
りリハビリの指示を受ける。
6.施設内機能訓練
施設内機能訓練は、毎週、月曜日(女性対象)火曜日(男性対象)の午後を機能訓練
日として設定し(その他、木・日は2Fにて実施)整形外科医・理学療法士の指導を
受け、牽引・機能訓練を介護職員と共に実施する。
7.病院より処方された薬の管理
障がいの為に手が不自由であったり、又は確実に服薬できる方が少ない為、医務にて
薬を管理して1回分ずつ分包し、食後または指示された時間に服薬出来るようにする。
8.初診通院及び入院者が出た場合
(1) 病院・福祉事務所への事務連絡(医療券・その他)緊急の場合(付添いが必要なと
き)の職員の配置交渉、車の手配などをする。
(2) 施設内での緊急患者の対応が不可能な場合は嘱託医と相談するか、119番で救急
車を要請する。但し夜間の場合は夜勤者から状態を聞き取り、必要な指示を行う。
(3) 昼間の急変者の場合、症状の変化に応じ嘱託医または主治医の指示を受け速やかに
対応し、夜間の対応について夜勤者に状態・投薬など留意し対応するよう申送り、
翌朝夜間の状態の報告を受ける。
9.感染症対策
(1) 風邪を始めとする様々な感染症について、発症を未然に防ぐことを第一にして、日
常の目配り、気配りをしながら、手洗い、うがいを徹底していく。発症者が出たら
感染者を最小限におさえるようマニュアルにそって対策をとる。ペーパータオル、
ディスポ手袋・エプロン・消毒液を適宜使用し感染対策に努める。
(2) 職員に向けて感染症対策の情報提供を行う。
10.園内での処置・治療
(1) 病院より指示された治療・処置を適切に行う。
(2) 軽度の外傷・疼痛・排便困難者への浣腸・摘便等、医務室にて治療処置出来うるも
ので主治医・嘱託医より許可された者に対し適切に行う。
(3) 利用者の症状・治療・投薬・通院結果などは職員会議などで報告し、全職員に周知
する。
11.勤務体制
土・日曜・祝際日に関わらず9時から18時まで常時1人は出勤とする。緊急時の際
には随時対応する。
11
栄養調理部門
[基本方針]
1.
安全で衛生的で美味しい食事を提供する。
2.
他部署とも連携し、食事を通して、健康の維持・回復・体力低下から発生する二次
的疾患・合併症の予防や、肥満・生活習慣病の予防に寄与したい。
3.
食事が利用者にとって、視覚的にも味覚的にも満足できるものであるようにする。
四季折々の行事食をとりいれ、季節感のある食品を用いることで、楽しみのある食
事を提供することで、日々の生活に潤いをもたせる。
4.
災害等に備え、食糧の備蓄や対応方法の整理など体制の整備に努める。
事業計画
①質・量とも適正な食事が出来るように献立作成を行い、利用者が満足できる献立作成
に努力する。

利用者の嗜好を尊重し、利用者からの要望を出来る限り献立に反映させる。

旬の食材を用い、行事食を折込み献立に変化をもたせる。

咀嚼や嚥下の状態にあわせて食品の選択や調理法の工夫を行う。

治療食や代替食は、普通食の献立を展開し物足りなさを感じないよう工夫する。
②大量調理衛生管理マニュアルに基づき、安全で衛生的な食事を作る。

原材料受入れ及び下処理段階における管理を徹底する。

加熱調理食品については中心部まで十分加熱し、食中毒菌等(ウイルスを含む)
を死滅させる。

加熱調理後の食品及び非加熱調理食品の二次汚染防止を徹底する。

食中毒菌が付着した場合に菌の増殖を防ぐため、原材料及び調理後の食品の温
度管理を徹底する。

器具類やフードスライサーの刃は熱風消毒保管庫で消毒する。

自主点検表や各種点検表を用いて、毎日衛生チェックを行う。

感染症予防のため、調理職員は手洗い・消毒等の厨房内の清潔、衛生に努める。

また、出勤時に個人衛生点検表を用いて健康管理を行い、毎月腸内細菌検査を
実施する。
③咀嚼・嚥下障害のある利用者が安全に食事が出来るよう支援する。

利用者の咀嚼・嚥下の状態にあわせて食品・調理方法を工夫する。

行事食など市販のソフト食などを活用し、視覚的にも満足が得られるよう工夫
する。
12

ソフト食の導入について検討を始める。

咀嚼・嚥下障害について講習会などで知識を深め、献立作成・調理に生かして
いく。
⑤食事懇談会の実施
利用者の食事に対する要望を反映させるため、年4回食事懇談会を実施する。
⑥関係調査の実施

残菜調査

栄養摂取量調査

嗜好調査
⑦災害に備え、食糧の備蓄や対応方法の整理など、体制の整備に努める。

非常食、飲料水を非常用倉庫にストックしておく。
常食
100 食(お粥 20 食含む)×3 食×3 日分
ペースト食 10 食
×3 食×3 日分
非常食品は常に賞味期限をチェックし、普段の献立に組み込み使用して補充する。

災害時提供マニュアルを整備する。

10 月の防災訓練にあわせて、介護職員も合わせて非常食提供の訓練を行う。
くるめ園災害時食事提供マニュアルに基づき、調理職員が出勤できないことを
想定し介護職員のみで食事提供が行えるような実践的な訓練を行う。

調理職員のみでも、非常用の熱源を利用した調理の訓練を行う。

災害時の食材確保のために食料の交換などが出来るよう、地域・近隣施設との
ネットワーク作りに取り組む。
平成26年度 年間予定
行 事 食
間食
4月
お好み外注食
5月
端午の節句 2 泊 3 日残留者食事会
懇談会・調査 等
食事懇談会
柏餅
6月
残菜調査
7月
七夕 土用丑の日
8月
納涼の夕べ
9月
秋のレクリエーション大会 お彼岸 中秋の名月
和菓子
嗜好調査
10 月
選択食
洋菓子
栄養摂取量調査
11 月
お好み外注食
12 月
クリスマス夕食会 冬至 大晦日
洋菓子
1月
正月 3 が日 七草粥 鏡開き 新年会 小正月
洋菓子
2月
節分 バレンタインデー
和菓子
3月
お好み食 お彼岸 桃の節句
食事懇談会
食事懇談会
桜餅
13
食事懇談会
年間行事計画
月別
予定行事内容
4月
食事懇談会
5月
菖蒲湯3.4.5日 重度者ミニドライブ8日or15日
清瀬療護園花見
2泊3日バス旅行26日∼28日
6月
合同俳句短歌の会19日
総合防災訓練4日
7月
8月
食事懇談会
9月
秋のレクレーション25日
10月
重度者ミニドライブ9日or12日
納涼の夕べ2日
食事懇談会
12月
障がい者の日の集い
1月
食事懇談会
学芸大学文化祭
クリスマス夕食会
正月三が日1日∼3日
合同レクレーション大会
2月
合同室内ゲーム大会16日
1泊2日旅行15日∼16日
総合地震防災訓練1日
11月
小平団地夏祭り
新年度事業計画案
柚子湯21日∼23日 総合防災訓練3日
新年会
生活費使途計画案作成
1年のまとめ
生活費使途計画案編成
総合夜間想定防災訓練
18日
3月
事業報告及び決算
利用者懇談会12日
クラブ活動等の計画
毎月
生花の会
絵画の会
習字の会
園芸の会、園内散髪
園内美容
隔月
俳句会
毎週
学習の会
歌の会
パソコンクラブ
14
料理クラブ
ウェース作業
利用者の状況(平成26年2月までの実績)
定員
利用者
利用率
平均年齢
1級
2級
3級
1級
2級
3級
1度
2度
3度
4度
男
286
285
99.6
63.9
18
6
1
0
3
1
1
2
1
1
女
264
264
100
63.7
14
8
1
1
2
0
1
3
3
4
計
550
549
99.8
63.8
32
14
2
1
5
1
2
5
4
5
※ 1級から3級は左が身体障害、右が精神障害、1度から4度は知的障害を記載。
※ 2障害又は3障害が重複している方が約4割入所。
職員配置計画
配置基準
平成 26 年度配置計画
常勤
非常勤
職員
職員
平成 25 年 4 月 1 日現在
計
常勤
非常勤
職員
職員
計
介護職員
28.5
26
5
31
26
5
31
看護職員
2
2
1
3
2
1
3
生活指導員
3
3
0
3
3
0
3
1
1
1
1
事務職員
2
3
0
3
3
0
3
栄養士
1
1
0
1
1
0
1
調理員
3.5
4
3
7
4
3
7
41
40
9
49
40
9
49
機能訓練指導員
施設長
1
副施設長
計
15
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