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017シュプール
あらゆるところで検査をしてお り、検査員は最終までの間に 3回 の検査 を行 います。 性能についてですが、狂 う物 は早 く、素材の うちに狂 いを取 る。製品にしてから一切狂 いの ない よ うな仕上げにしな くてはならない。変形 した り、狂 いが出るのは、何処かの工程で何かまずい ところ があるか ら結果 として、そうい う物が生 まれるわけです。元 を断たなければいかんとい うのが考え方 であ ります。 スキーには張 りがあって、少 し捻 じれているから直 した りす ると、直せば一旦は直 りますが、使 う と元に戻 ります。ですから、不適正な物 は不適正な物 しかできない とい うことでござい ます。ネオフ レックスエ ッジは、 ユニティーゃ子供用スキーに使 ってお り、ネオフレックスエ ッジには切れ目が入 っ てお り、力が加 わると開いて滑走面が伸ばせる構造で、わずかな力でスキー操作が楽にできる対象 の スキーには使用 してお ります。 昭和40年 代 から50年 にかけては、全種 にこのエ ッジを使用 してお りました。 最近、 新たにカーボ ン強化プラスチックとい うカーボ ン繊維 を上級機種 に使 ってお ります。他社は、 金型 も外注 しているようですが、私共は自社で加工 した物を使用 してお ります。ですか ら、不具合が 出てもす ぐ対応 で きます。 カー ビングスキーを世界に先駆 けて開発。これは平成 6年 に手掛け、 平成 8年 に販売 してお ります。 ツインキール構造は、足元が しっか りしてい ますか ら、切れとエ ッジのとらえが良い とい う構造で 特許を持 ってい ます。 我が社が芯材 としているのは広葉樹 であ ります。広葉樹 は、スキーのためには非常 にいい材料で、 しつと りとした感 じ、振動吸収性、強度など大変優れてお ります。 主に使 っているのは、ブナ・イタヤ・ メープル・サワグルミ・楢 ・桜 桐 などで、乾燥 は 1年 半か ら2年 は 自然乾燥 してから人工乾燥 します。スキー材 の合水率は 8%ま でに して使ってお り、それぞ れの材料 を組み合 わせ低温プ レス成型接着 します。 私共 は加熱温度65度 で、時間60分 加熱圧締をいた します。熱 をかければかけるほど歪みが出るので、 このような方法でやっ ‐ てお ります。一般的には温度120度 、時間20分 が多 い ようでご ざい ます。最終工程 で、製品番号を確定するわけです。最終検 査は、 熟練 した職人が一台一台、 手や指の感覚でおこない ます。 創業以来、木を使い放題使 って きましたが、そんなことから 木 に感謝 しようと1∞ 年 の記念事業 と して、長野の「森 の里親 ‐ 制度」に加入 し、下草刈 りなど社員総出で作業 してお ります。 スキーは地域、季節が限られるスポーッで、都会から行 くと 経済的にもお金のかかるスポーッです。 止めてい くスポー 昨年、 ツ白書 を見 ます と、ス キーは比率 と して高い所 にあるんですね。 理由としては、体力的な衰え、仲間がい ない、経済的な面が一番大 きい と出てお りましたが、変動性 が高いスポー ッでござぃ ます。 スキーメーカー として考える事 は、徹底 したお客様趣向、お客様 に楽 しんで もらえる、良か った な あ と言 つて もらえる物 を作 り続ける。大変制約 の多 い仕事であ りますが、 拡大 を急 ぐよりも、 着実に、 ス ピーデイー にいかなければならない と思 ってお ります。 そのためには、背伸 び しない、身の文 に合 った経営 をしてい くのが本当 じゃないのか と思 ってお り ます。 これか らも皆 さんに喜 んで もらえる、後味 の良 いスキーづ くりをしていかな くてはならない と思 っ てい ます。 -102- 1