上手に 運営する秘訣とは?

「交渉の秘訣」を分かりやすく解説
借り換えも視野に
今実践したい金利交渉二
経済情勢が日々変化している今は
金融機関から融資を受けるのも一筋縄ではいきません。
そんな金融機関から上手に融資を引き出すテクニックを伝授します。
都市銀行からも
有利な条件提示の
可能性あり！
のために借り手側が協力できて、
したいと思っています。実は、そ
関は金利を少しでも高くして貸出
能になります。例えば、前述した
き下げ交渉を有利に行うことも可
質金利をベースにして、金利の引
評価になります。さらに、この実
これは当然なのですが、金融機
しかも金利交渉も有利になる考え
内容では、金融機関としては金利
ですから、2％想定の融資であれ
方として、実質金利というものが
この実質金利とは、例えば1億
しかも、J現金を預けることは金
ば、表面的な金利を下げても損を
の支払いになります。この時に別
融機関にとっては担保を取ること
円の融資を受けたとします。金利
の金融機関に預けていた2000
になるため信用度も上がります。
することがないからです。
万円を、融資を受ける金融機関に
ですから、金利の引き下げ交渉を
ただし、この方法で預貯金をひ
移したとしましょう。すると、1
のような形ですが、契約上は1億
とつの金融機関に集め過ぎると、
行う時には、現金を多く預け入れ
円の借り入れのため、金利は20
他の金融機関との競争原理を活用
億円の借り入れがあっても、20
0万円で変わりません。このよう
した金利交渉がしづらくなってし
て、担当者にこのような実質金利
な場合、実質的な金利は200万
まうデメリットもあります。特に
00万円の預金が存在するため、
÷8000万円で2・5％になり
今は、融資の借り換えによって金
の話をしながら論理的に行うのが
ます。金融機関はこの考え方をす
利を下げるタイミングとしても非
差額が8000万円になります。
るため、融資を受ける時には、で
常にいい時笥なので幅広い視点で
良いと思います。
きるだけ現金を預けるとプラスの
実質的な借り入れは8000万円
が2％であれば、年間200万円
2・5％で融資しているのと同じ
メガバンクで融資担当
として業務に従事した
後に独立。「超優良物
件を格安で入手する不
動産投資法」など、賃
貸関連の著書も多い。
あります。
解説／長岐隆弘
24
bl
です。しかし、現実的には新規の
優良な貸出し先を求めているから
えているため、多くの金融機関が
もあり、市場に資金の流通量が増
というのも、アベノミクス効果
実際に、私の知人の会社員の兼
激しい競争原理が生まれます。
という気持ちが強いため、かなり
いても﹁格下には負けたくない﹂
上下関係にある金融機関などにお
第一地方銀行と第二地方銀行など
客の争奪戦は職烈です。例えば、
関係にある金融機関同士の優良顧
しかも、今まで相手にされなか
たといいます。
程度まで一気に下げることができ
うですが、直近の借り換えで2％
ローンで金利4・5％で借りたそ
最終的には某地方銀行のアパート
以前は融資を受けるのに苦労され
り換えを行った事例があります。
も気軽に行ってばかりいると、良
決断が必要になります。あまりに
なこともしっかり見据えた慎重な
目先の金利だけではなく、将来的
ですから、借り換えにおいては
も仕方ありません。
棄するのですから、借用を失うの
約時の約束を借り手側の事情で破
失となるわけです。そもそもの契
考えなければいけません。
優良な貸出し先を見つけるのが難
しいため、他行で実績のある顧客
った格上の都市銀行ですから、大
金融機関にとっては年2．5％で貸しているのと同じ
業大家さんが、某都市銀行から、
金利200万円÷実質借り入れ8，000万円＝年2．5％
の借り換えを積極的に行っている
借り入れ1億円一預金2，000万円＝実質借り入れ8，000万円
好な関係を築ける金融機関の数が
金融機関に2，000万円を預金したとすると…
家さんにとって借り換えの環境が
借り入れ1億円×金利年2％＝200万円
とても有利な条件を碇示されて借
●実質金利の考え方
わけです。特にお互いがライバル
に借り換えの話を持っていくのも
これまで敷居の高かった金融機関
ですから、大手の都市銀行など
ます。そして、複数の融資を受け
高いところにした方が良いと思い
金融機関は現状よりもグレードが
私は借り換えを実践する場合、
減り、結果的に自分の首を絞める
ひとつの方法です。ただし、融資
格段に良くなっていることが分か
を途中で打ち切ってしまうと、そ
ている時は、融資エリア的に問題
がなければ思い切ってすべての案
ことになりかねません。
れまで付き合っていた金融機関か
件を移し、新たな関係を築く道を
ります。
らの借用が下がってしまい、新た
選ぶのが得策だと考えています。
いずれにしても、金融機関は関
な融資を引き出すのは難しくなり
ます。一言でいえば離婚のような
元本は戻ってきても解約以降に見
ば5年など途中で解約されると、
金融機関からすれば、これが例え
を支払う事業計画がほとんどです。
年といった長い期間に渡って金利
アパートローンなどは20年や30
も自分なりの良好な関係作りを心
を購入するのも手です。みなさん
投資信託など相手が望む金融商品
せん。人間関係を深めるためには
向にあり、これは今でも変わりま
そもそも短期の貸出しは嫌がる傾
渡っている顧客ほど信用します。
係性が深く、付き合いが長期間に
込んでいた金利収入がなくなって
掛けてください。
状況になってしまうのです。
しまいます。まさに大きな機会損
25
華もこ±亘ニ・∫
ご二遥′二二ゞ￣■●▲−
．7ィ．．j