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2015 年版 英国における問題点と要望 1/2 貿易・投資円滑化ビジネス

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2015 年版 英国における問題点と要望 1/2 貿易・投資円滑化ビジネス
2015 年版
英国における問題点と要望 1/2
英国における問題点と要望
区分
意見元
9 輸出入規制・関 時計協
税・通関規制
日商
No 問題点
問題点内容
(1) 輸入許可
・ワニ革の時計バンドを輸出する際には、日本でワシントン条約(CITES)に基づ ・輸出側の許可だけで輸入できるようにして ・ワシントン条約
く輸出許可を取る必要があるのに加え、更に輸入業者が輸入許可を取る必要が 欲しい。
あり、時間と手間がかかる。
・ATA カルネを使ったサンプルの場合には
そのつどの輸出・輸入許可を不要にして欲
しい。
・円建てでの直貿で、海外販売店は為替差益を得ているが、値上げの交渉は困 ・為替の安定、変動幅が 6 ヶ月で数%以内。
難。現地通貨建てでの海外子会社との親子間取引で、現在円安効果で特別価
格にて販売が可能だが、利薄の取引が多く、将来取引が続いて円高に振れた時
にたやすく損失が出てしまうほどの変動幅。
要望
準拠法
12為替管理
JMAA
(1) 急激な為替変動
14税制
JEITA
日機輸
(1) 利子に対する源泉 ・利子に対して 10%の源泉課税が行われる。
・日米租税条約と同様の改定(非課税化)を ・日英租税条約
地国課税の存在
お願いしたい。
(参考)
・租税条約上の軽減税率は、利子:10%。配当:10%(一般)、親子間:0%(持株比率 50%以上)、5%(持株割合 10%以上 50%未満で一定の要件を満た
すもの)。使用料:0%。軽減税率の適用については税務当局の事前承認が必要。
なお、日英両国は、両国間の投資・経済交流を促進し、国際的な脱税及び租税回避行為の防止を目的として、租税条約の更なる改正に向け交渉をして
きたが、2013 年 3 月 21 日、改正案について基本合意した。今回の改正では、投資所得(配当および利子)に対する課税をさらに軽減するとともに、税務
当局間の相互協議における仲裁制度の導入や相手国の租税を相互に徴収する仕組みが導入される見込み。
(http://ec.europa.eu/taxation_customs/taxation/company_tax/transfer_pricing/index_en.htm)
日商
(2) 二重課税リスク
日機輸
(3) 租税条約上の二重 ・現在の法律では二重課税を回避するために、両国当局に二重課税を解決、排
課税の解決に関す 除するための「最善の努力」を要請している。EU では、税務当局は 3 年間の二
る問題
重課税排除のための「相互受入手続き」を使用しており、日英条約の「最善の努
力」では不十分と思われる。
時計協
日機輸
(1) VISA の取得・延長 ・国際企業にとって、要員の迅速な派遣は、事業の円滑・効率的経営に不可欠で ・労働滞在許可証取得の簡素化、迅速化を ・UK Border Agency
の困難
あるが、企業内派遣者およびその家族に関する労働滞在許可証取得に時間と 要望する。
・入国管理法
・英国移民法
手間がかかっている。
・英国の労働 VISA 制度の運用が厳しい。
・労働 VISA 基準の緩和。
(例)基本的には日本企業からの出向者は 5 年間まで。年収 15 万ポンド以上の
場合に限り 9 年間まで延長可。
・Certificate of Sponsorship の取得に時間を要し、出向確定後、赴任までに時 ・ルールの簡素化。
間を要する。VISA 申請ルールが複雑で、わかりづらい。
・入国手続(書類審査、Entry Clearance 発行等)はフィリピンにて実施されてい ・東京での書類審査手続の実施。
るが、書類の郵送に時間が取られる上、審査所要期間がまちまちであり、駐在員 ・必要書類、内容の明確化。
の赴任日設定に支障が生じている。
16雇用
建機工
建産協
日機輸
日商
・特に移転価格税制においては、各国間のルールがまちまちで、見解が分かれる ・世界標準の移転価格税制(ガイドラインな
こともあり、当社グループとして二重課税リスクを抱えている。
ど)の法整備。
・事前確認制度の充実。
・OECD BEPS イニシアチブを通じて、二重 ・Various laws in each EU
課税を排除するための多国間措置の制定 country and Japan
を要望する。この多国間措置により、租税
条約の再交渉の必要がなくなり、プロセス
のスピードアップにつながる。
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
2015 年版
区分
意見元
日機輸
日商
自動部品
No 問題点
問題点内容
英国における問題点と要望 2/2
要望
準拠法
・VISA(Tier-2 ICT)延長できる期間が最大 5 年、年収 15 万ポンド以上で最長 9 ・年収制限の撤廃。
年であるが、ポジションや職種によっては 5 年以上の長い滞在が必要なケースも・延長基準の緩和。
考えられるため、年収基準を撤廃願いたい。そもそも企業内転勤で滞在し、身元
保証されている駐在員に対して、期間制限を設けるのは両国にとって理にかな
わない。
・英国は外国からの年間労働者数制限を目的に、就労 VISA の総発給数を制限 ・多国籍企業の雇用者向け就労 VISA の発
している為、必要なスタッフが確保出来ない場合が想定される。日本からの出向 給条件を緩和して頂きたい。
者の大半が当てはまる第 2 階層(Tier2)の VISA 発給数は 27,000 人(2013 年 4
月∼2014 年 4 月)で事前に身元引受証書(COS)の申請が必要。申請数が
27,000 人を超えると特定要件を満たした者(不足職業等)が優先され、それ以外
は VISA 受給は困難となる。また、Tier 2 の最長滞在期間は 5 年(年収 5 万ポン
ドの場合は 9 年)と制限されており、プロジェクト計画遂行等に不都合が発生する
懸念がある。
(参考)
・英国内務省の国境移民局のウェッブサイト参照。(http://www.ind.homeoffice.gov.uk/)
日機輸
日商
(2) イミグレーション制 ・イミグレーション制度の頻繁な変更により、VISA 取得や維持するための制度理 ・現制度の一定期間の継続。
解に相当な労力と時間を要する。
度の頻繁な変更
・入国管理法・英国移民法
日機輸
(3) 事業譲渡に伴う雇 ・事業譲渡を行う法人が雇用している従業員を譲受する法人が雇用継続をする義 ・TUPE 撤廃。条件の緩和。
用継続義務
務があるため、より生産性の高いオペレーション提供・投資および外国企業進出
の足かせになっている。
・Transfer of
Undertakings
Protection of
Employment (TUPE, 英
国)
・2001/23/EC
19工業規格、基準 日商
安全認証
(1) たばこ製品の包装 ・オーストラリアで導入されているたばこ製品へプレーンパッケージ規制と同様の ・左記のとおり、プレーンパッケージ規制は ・the Children and
に係るプレーンパッ 規制の導入を検討しており、導入されれば商標の本質的役割である商品間の識 事業者の知的財産権を侵害し、ひいては Families Act 2014
ケージ規制(規制 別機能が著しく低下し、ビジネスの肝である「ブランド価値」が大きく毀損されるこ 健全な市場競争を通じた産業の発展を妨 ・Draft Statutory
内容は右記)
とにより、健全な市場競争が阻害される。具体的な懸念としては、製品間の区別 げる措置であると考えられる一方で、同規 Instrument
が困難なことから、消費者が意図しない製品を購入してしまうこと、消費者が低価 制の目的である、未成年者の喫煙防止等 (Standardised
格製品に移行すること、及び新規の市場参入が困難となることがあげられる。加 は、教育や罰則強化等の代替措置で達成 Packaging of Tobacco
えて、包装の簡素化により偽造が比較的に容易であることから、偽造品の増加も 可能と考えられることから、比例原則に沿 Products Regulations)
懸念としてあげられる。
った規制措置を実施して頂きたい。
(注)プレーンパッケージ規制とは、たばこ製品の包装について、形態、色等を ・日本政府に、左記の問題点を十分にご理
規格化する措置であり、具体的には、写真付きの警告表示の刷記(前面
解いただき、積極的な対処をお願いした
75%、後面 90%)を義務付けることにより包装上のスペースを大幅に制限した い。
上で、ロゴ等の図形商標の使用を禁止し、且つ文字商標についても規定のフ
ォントで所定の場所にのみ使用を可とするもの。
貿易・投資円滑化ビジネス協議会
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