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不適正経理問題への取組状況 [PDFファイル/165KB]

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不適正経理問題への取組状況 [PDFファイル/165KB]
不適正経理問題への取組状況
1
牽制・チェック機能
実
施
内
容
業者からの通報制度の創設と特別会計事務検査実施体制の整備[指導課]
・
平成22年4月に制定した「神奈川県職員による不適正経理に関する外部通報処理要綱」
に基づき、物品購入契約や工事請負契約その他の契約において、職員から事業者に預け金
の作成や物品の差し替えなどの不正な指示に応じるよう要求された場合に、業者(営業担
当者等)からの通報を専用電話及び電子メールアドレス等で受け付ける窓口を設置してい
る。
・
外部通報事案があった場合には、会計局指導課長をチームリーダーとする特別会計事務
検査を実施することとしている。
内部通報制度の活用促進[総務局総務室]
通報制度が業務改善に役立つ前向きな制度であることや通報者は保護されること、外部
の弁護士への通報も可能であること、また、不正の恐れの段階での情報提供でもよいこと
など、制度の趣旨や内容を庁内イントラへの掲載や研修により改めて周知徹底し、通報を
促している。
会計事務検査の強化[指導課]
・
従来の定期検査、臨時検査に加え、不適正な経理処理が危惧される所属を速やかに検査
する随時検査を平成22年度から導入している。
・
定期検査においても、平成22年度から所属が管理している備品等の現物確認を行うとと
もに、入札回避の分割発注や、予算消化のためとみなされてもやむを得ない安易な随意契
約を指摘することとしている。
幹部職員によるモニタリング調査の実施[指導課]
・
会計管理システムの照会機能を用いた執行データにより、各局の幹部職員がモニタリン
グ(視点:翌年度執行、遡り執行、分割発注、少額発注の傾向、支出未済)を行ってい
る。
営業分野が広い業者と締結した契約における履行状況の監視[指導課]
・
会計事務検査において、平成22年度から物品購入、物品の賃貸借、物品の修理、複写サ
ービス、業務委託のうち2種類以上の契約を締結した業者について、契約総額や契約件数
が不自然に多い業者があるかどうか確認している。
会計システムの見直し[会計課、指導課、調達課]
・
システム上の牽制機能の充実や会計事務の効率化、経理事務担当職員の業務支援の強化
を図るため、平成26年度から2か年かけて開発した新会計管理システムを平成28年度から
稼動させた。
2
予算対応
実
施
内
容
「備品購入費」の予算計上の徹底[財政課(各局)]
事業推進上必要な「備品購入費」については、各局において適切な額を当初予算で計上
するよう周知徹底している。
年度中途の状況変化に対する予算対応の徹底[財政課、指導課]
100万円未満の節間流用については、現行制度で局長の許可で事業間流用が可能である
ため、この権限を活用した流用手続きについて、研修及び通知などにより、周知徹底して
いる。
事故繰越制度の適切な運用[財政課]
真にやむを得ない事情によって、年度内に納品が不可能となる場合には、ソフト事業に
ついても事故繰越を行うなど、制度を適切に運用している。
枠配分方式の周知徹底[財政課]
施設の維持運営費や局が主体的に見積もる事業に係る予算については、局の工夫と責任
で必要な事業・経費に計上できるよう枠配分しているので、このことを周知するととも
に、各局が責任を持って適正な予算を計上し執行するよう、毎年度の通知において徹底し
ている。
3
発注手続、納品検査体制等
実
施
内
容
物品調達の一元化[調達課]
・
出先機関について、不適正経理発生の温床となる、随意契約による特定業者との取引を
抑制するため、平成23年度から、地域版経常物品及びオープンカウンター方式見積合せ制
度を導入し、併せて入札事務を調達課で行うなど、調達事務の集約化を図っている。な
お、複数職員による納品検査と幹部職員によるモニタリング調査によるチェックが機能し
ていることを踏まえ、これらの取組を徹底することを前提に、10万以上20万円未満のあっ
せん物品については、平成28年度契約分からオープンカウンター方式又は所属での直接見
積合せの選択制としている。
納品検査体制の強化[指導課、調達課、財政課]
≪複数職員による検査の徹底≫
・
納品検査について、平成21年度から複数の職員(検査員及び検査補助員)による検査を
行うとともに、平成22年度からは全数検査を原則とし、関係書類に基づき納品物品との一
致を確認することとしている。
≪あっせん機関による納品検査の実施≫
・
複数職員による検査の徹底に加えて、経常物品やその他あっせん物品等については、あ
っせん機関である調達課が納品検査に立会うことができるほか、本庁機関における「文房
具・事務用品」及び「情報処理用機器材」に関する納品については、必要と認められる場
合には、調達課による検査が実施できる体制をとることにより、不適正経理の再発防止を
図っている。
随意契約に係る事務手続の明確化[指導課]
・
平成22年度から物品購入(本庁は10万円未満、出先機関は160万円以下)及び印刷の請
負である随意契約について、平成23年度から物品の賃貸借及び業務委託である随意契約に
ついて、見積書提出依頼書による決裁者の事前承認及び発注書による発注等を行うなど事
務手続きの明確化を図っている。
物品購入の計画執行の徹底[指導課、財政課、調達課]
・
発注が年度末に集中しないよう留意するとともに、可能な限り複数の品目をまとめる等
計画的な発注に努め、そのため在庫に過不足が発生しないよう適切な在庫管理に努めてい
る。
・
また、緊急時に速やかに発注・納品できる仕組みとして、執行伺票兼支出命令票(兼命
令)の活用範囲を拡大し、一部の経理事務について弾力的な執行を可能としている。
予算の節減、年度末における物品調達期限の設定と出先機関の予算の早期引き上げ[指導
課、財政課]
計画的に予算を執行し、年度内の事業完了を徹底するとともに、予算の使い切りとみな
されるような安易な執行はしないこととしている。また、年度内の納品等が危ぶまれる物
品調達は行わないよう、計画的な発注に努め、契約の締結は原則、2月末までに行うほ
か、出先機関の予算は、原則として3月中旬に引き上げている。
「備品」の基準額やあり方の見直し[指導課、財政課]
・
備品の基準額を平成23年度より2万円以上から5万円以上に引き上げるとともに、備品
の管理状況が一目で分かるようにするため、電子データによる備品台帳により管理を行っ
ている。
・
備品及び借用物品への管理シールの貼付を行うとともに、「備品の現物照合等実施要
領」に基づき平成24年度から年1回、現物照合を行っている。
財務会計制度と乖離する執行実態への対応の検討[財政課、指導課]
年度末から年度始めにかけての会計事務については、新旧両年度の事務が集中する等、
業務上の困難が生じていることから、円滑な執行を図るため、契約期間の開始日が4月1
日である契約の契約書について、契約の効力の遡及条項を設けることができる等の特例を
定め運用している。
随意契約結果の原則公表[会計課、指導課、調達課]
・
平成23年度からオープンカウンター方式見積合せによる契約(原則10万円以上のもの)
について、県のHPにおいて見積合せ実施の都度、結果公表している。
・ 上記以外の物品に係る随意契約の公表については、引き続き検討していく。
適切な工事発注区分の徹底[施設整備課]
各所営繕工事及び計画修繕工事については、適切な発注区分となるように、各所営繕工
事等のヒアリング、施工箇所の決定(内示)、技術審査の各段階において財産管理者へ指導
を行っており、研修会等でも周知徹底を図っている。
技術審査、技術協力体制の強化[営繕計画課、住宅営繕事務所]
各所営繕工事及び計画修繕工事については、平成22年度以降、
・
150万円を超え250万円以下の工事については簡略設計書、また、150万円以下の工事
については技術意見書を、営繕計画課(住宅営繕事務所)が作成し、財産管理者に送付
する。
・
250万円を超える工事については、設計書を営繕計画課(住宅営繕事務所)が作成
し、財産管理者に送付する。
など、技術協力体制を強化している。
見積合わせ業者数の増加と選定会議等の設置[施設整備課]
各所営繕工事及び計画修繕工事については競争性、透明性を確保するため、50万円以上
250万円以下の工事については原則として見積合わせ業者数は3から4者とし、その選定
は執行所属が設置する選定会議等による。また、必要に応じて域外業者も選定に入れるな
どの工夫も行うこととし、研修会等で周知徹底を図っている。
履行確認の強化[施設整備課]
各所営繕工事執行要領及び計画修繕工事執行要領により、工事の履行確認は財産管理者
に加えて財産主管課(施設を所管する本課)が行っている。また、これら要領に基づく履
行確認の確実な実施のため、研修会等で周知徹底を図っている。
4
業者への周知、協力の要請等
実
施
内
容
不適正経理に関与した業者の取引からの排除[調達課]
・
職員の不正な指示に応じて不適正経理に関わった競争入札参加資格者に対し指名停止措
置を行うこととし、その情報を県のホームページに掲載している。
業者に対する県の財務会計制度に関する周知[指導課、調達課]
・
県の会計制度等を周知するため、ホームページに掲載している。
なお、掲載事項は次のとおり。
・県の不適正経理(原則、預け金と差し替え)に関与した場合は指名停止措置の対象とな
ること
・検査の実施時期、契約代金の支払時期
・見積書等、県との契約に関して作成・提出する書類には必ず自ら日付を記入すること
・コンピュータシステムで印字する請求書については、発行(提出)する日付を併せて印字
すること
・見積依頼方法等の変更
等
県が行う調査への取引業者の協力の要請 [指導課、調達課]
・
物品購入、物品の賃貸借及び一般業務委託を対象に、県と契約を締結する場合、県が実
施する調査に協力することを約定してもらうこととし、契約書、入札説明書等に条項を設
けている。
・
県のホームページにおいて、協力要請を行っている。
5
職員への研修等
実
施
内
容
重点指導事務所指定制度の実施 [指導課]
・
事務所の会計事務適正化の取組を支援し、会計事務に携わる職員の専門性を高めるた
め、「重点指導事務所指定制度」を実施し、指定した出先機関を継続的に訪問指導してい
る。
平成28年度は100所属を指定して実施
会計担当者への経理事務研修の充実 [指導課]
・
出納員・新任出納員、会計職員・新任会計職員を対象に、職務・実務研修及びシステム
研修を、大人数による講義形式、少人数によるゼミナール形式に区分して実施している。
新任出納員職務研修、出納員等実務研修、新任会計担当者職務研修、
会計担当者実務研修 等
・
平成24年度に上記に加え、特に会計事務に携わらない事業担当者に対し、会計事務に関
する理解を深めるための資料を作成し、職場研修などの機会を利用して周知している。
・
平成27年度からは新任管理職、新任主幹級職員に対して研修を実施している。
・
平成23年度から実施している事業担当者研修を、職員キャリア開発支援センターと共同
で会計事務基礎研修として平成28年度から実施する。
職員キャリア開発支援センターの研修の充実[人事課]
新採用職員、新任管理職、新任主幹級職員などを対象とした「階層別研修」及び「パワ
ーアップ研修」、「マネジメント研修」で、法令遵守や公務員倫理などコンプライアンスに
関する研修を実施し、職員の会計事務等の知識、能力を高めるとともに、不祥事防止や法
令遵守等の意識の向上を図っている。
(新採用職員研修)
不祥事防止、法令遵守に関する科目を設けるとともに、会計事務の仕組みなど基
礎的な仕事のやり方を徹底するための研修を実施している。
(その他階層別研修)
新任管理職、新任主幹級職員を対象に、不適切な事務処理の防止に関する研修を、
実施している。
(選択研修)
不祥事の事例を分析し、再発防止のための具体的方策等を検討・提案する、不祥
事防止のための「事故防止・コンプライアンス」研修を実施している。
職員の損害賠償責任(重過失)や再発の場合の処分の厳格化の周知徹底[総務局総務室、人事
課]
執行権限等を有する職員に重過失があった場合は地方自治法上の定めにより損害賠償責
任を問われることや、平成22年3月に実施した処分内容、不適正な経理処理により処分等
を受けた職員が、再度、同様の行為を行った場合、処分がより厳しくなることを庁内イン
トラの掲載により職員に周知徹底している。
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