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木造住宅・建築物の振興施策 - 木のまち・木のいえ推進フォーラム

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木造住宅・建築物の振興施策 - 木のまち・木のいえ推進フォーラム
木造住宅・建築物の振興施策
平成22年9月18日
成 年
国土交通省 住宅局
木造住宅振興室
世界人口の推移
資料:国連人口基金東京事務所(2009年6月)
2
我が国の人口の推移
3
我が国の人口の超長期推移
4
人口上位国の推移(推計)
人口:百万人(○数字は順位)
1950年
国名
人口
2008年
人口
平均年齢
2010年
平均年齢
2050年
2025年
人口
人口
平均年齢
中国
①
555
23.9
①
1,336
34.9
②
1,446
②
1,409
45.0
イ ド
インド
②
372
21.3
②
1,186
25.0
①
1,447
①
1,658
38.6
アメリカ
③
158
30.0
③
309
36.5
③
355
③
402
41.1
ロシア
④
103
25.0
⑨
142
37.9
⑨
128
⑮
108
45.3
日本
⑤
84
22.2
⑩
128
45.1
⑫
122
⑯
103
57.0
インドネシア
⑥
80
20.0
④
234
28.2
④
271
④
297
41.1
ドイツ
⑦
68
35 4
35.4
⑮
83
44 2
44.2
⑲
80
74
49 4
49.4
ブラジル
⑧
54
19.2
⑤
194
28.5
⑤
229
254
40.4
イギリス
⑨
51
34.6
62
40.0
65
69
43.4
イタリア
⑩
47
29.0
59
43.8
58
55
50.4
バングラディシュ
⑪
44
20.0
⑦
161
23.5
⑧
206
⑧
254
35.1
パキスタン
⑭
37
21 2
21.2
⑥
167
22 1
22.1
⑥
225
⑤
292
34 1
34.1
ナイジェリア
⑮
34
19.1
⑧
151
18.1
⑦
210
⑥
289
28.0
エチオピア
18
17.9
⑭
85
18.2
⑩
125
⑩
183
27.8
コンゴ
12
18.1
⑲
65
16.1
⑭
107
⑨
187
22.5
2,535
23.9
6,800
29.2
9,100
38.1
世界全体
8,000
⑦
(総務省統計局)
6
◇我が国の人 は
◇我が国の人口は2005年から減少に転じる。
年から減少
転じる。
人口・世帯数の推移
◇世帯数は2015年まで増加を続けるものの、2005年以降、世帯増加が急激に鈍化。
(いずれも推計による)
【自然増加数(出生数-死亡数)の推移】
千人
1 500
1 000
2005年 人口減少に
(△10,000人)
500
0
1970
1975
1980
1985
1990
1995
2000
2005
- 500
(資料)平成17年 人口動態統計の年間推計[厚生労働省]
【人口・世帯数の推移及び将来推計】
(千世帯)
60,000
実績値
一般世帯
150,000
推計値
49,063
46,782
50,000
(千人)
50,139
50,476
50,270
49,643
140,000
,
43 900
43,900
40,670
40,000
33,596
35,824
30,297
123,611
30,000
世帯数ピーク
(2015年)
37,980
125,570
126,926
127,768
127,176
125,430
121,049
119,270
117 060
117,060
20,000
10,000
130,000
122,735
120 000
120,000
111,940
人 口
104,665
人口ピーク
(2004年)
127,790千人
110,000
0
100,000
1970
(S45)
1975
(S50)
1980
(S55)
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
2005
(H17)
2010
(H22)
2015
(H27)
2020
(H32)
(資料)実績値:国勢調査[総務省] (2004年(H16)は国勢調査による補完補正後の推計人口)
推計値:日本の将来推計人口(2006年12月推計)、日本の世帯数の将来推計[全国推計](2003年10月推計) [国立社会保障・人口問題研究所]
2025
(H37)
7
住宅政策の変遷
S20
S50
住宅難の解消
S43
住宅不足
約420万戸
量の確保から質の向上
量の確保から質の向上へ
S48
全国で住宅総数が
世帯総数を上回る
S63
H15
全都道府県で住宅総数が
世帯総数を上回る
S48 石油ショック
最低居住水準未満世帯
が1割を下回る
全国の世帯の約半分が
誘導居住水準を達成
S59 四号特例の施行
木造建築士を制度化
H7 阪神・淡路大震災
M7 7
M7.7
死者6,434人、家屋倒壊10万戸超
S34 伊勢湾台風 壁量規定強化
死者不明5,098人、住宅被害833,965戸
宅被害
(H15.10月~)
(S25)
住宅金融公庫
証券化支援事業
(H17)
(S26)
(H5)
公営住宅
(低額所得者向け)
(H13)
特定優良賃貸住宅
(中堅所得者向け)
高齢者向け
優良賃貸住宅
(S56)
(S30)
日本住宅公団
地域住宅
交付金制度
(H11)
住宅・都市整備公団
都市基盤整備公団
(H10)
建築基準の性能規定化
(H16)
都市再生機構
(H12)
住宅性能表示制度
(S41)
住宅建設五箇年計画
五箇年間の住宅建設目標
(公的資金住宅の事業量)
3期(S51)
居住水準
の目標
4期(S56)
住環境
水準目標
5期(S61)
誘導居住
水準目標
住生活基本法の制定、住生活基本計画の策定
S23 福井地震
M7.1
死者3,769人、家屋倒壊36,184戸
H12 市場重視・ストック重視へ
市場重視 スト ク重視 H18
8期(H13)
住宅性能水準
増改築見通し
8
住宅事情と住宅政策の概要
住宅事情・住宅市場の概況
住宅政策の基本体系
○住宅ストックと世帯数の推移
住宅数
世帯数
(万戸)
(万世帯)
5,759
4,997
○公的賃貸住宅のストック数
公営
218.3
(資料) H20年住宅・土地統計調査[総務省]
61.1%
0%
住生活基本法の制定(平成18年6月)
国民の豊かな住生活の実現を図るため、住生活の安定の確保及び向上の促進に関
する施策について、基本理念、国等の責務、住生活基本計画の策定等を定める。
(資料)国土交通省調査(H20年度)
○持ち家・借家率
2008年
(万戸)
地優賃
都市機構
一般型 高齢者型
15.8
3.3
74.4
20%
40%
持ち家
35.8% 3.0%
60%
80%
○住宅ストックの質
・戸当たり床面積の国際比較
借家
100%
不詳
(資料) H20年住宅・土地統計調査[総務省]
住生活基本計画(全国計画)の策定(平成18年9月 )
・エネルギー起源CO2の部門別構
成
産業部門
運輸部門
業務その他部門
482
1990年度
217
13.0%減
8.5%増
420
2008年度
0
家庭部門
164
41.3%増
34.7%増
236
200
400
エネルギー転換部門
127 68
15.5%増
232
600
172
800
1000
1200
・住宅の耐震性
全体
持家
7.8%
10.6%
耐震性なし
約1050万戸
借家
S56
以前
3.9%
耐震性あり
約650万戸
※基本的なバリアフリー化(「手すりの設置」「段差の解
※基本的なバリアフリ
化(「手すりの設置」「段差の解
消」「広い廊下幅の確保」)がなされた住宅の割合
○新設住宅着工戸数の推移
1,042
[万戸]
120
1,285
1,249
1,213
1,193
1,174
1,173
1,146
800
住宅政策の主要課題
○既存住宅・リフォーム市場の整備
○環境に優しい住宅・建築物の整備
○耐震改修等の促進
季節調整済年率換算値
○高齢者の居住の安定確保
104.4
100
881
765
良好な居住環境の形成
110
1,039
1,036
1,000
845
耐震化率 約79%
(資料)国土交通省資料
1,400
1,214
※平成20年の推計値
S57以降
耐震性あり
約3250万戸
(資料)平成20年住宅・土地統計調査[総務省]
1,200
総戸数
約4950万戸
耐震性あり 約3900万戸
耐震性なし 約1050万戸
S57
以降
住宅セーフティネットの充実
・平成22年度中に改訂を予定(閣議決定)
【耐震性が不十分な住宅ストック(推計)】
・住宅のバリアフリー
化
住宅市場の環境整備
78.4
(資料) 環境省報道発表資料(2009.4.30)、京都議定書目標達成計画(2008.3.28)
〈資料〉平成20年住宅・土地統計調査[総務省] 等
注)床面積は 補正可能なものは壁芯換算で補正を
注)床面積は、補正可能なものは壁芯換算で補正を
行った。(米×0.94、独仏×1.10)
良質な住宅ストックの形成
及び将来世代への承継
775
720
当面の課題
97.7
97.5
94.0
87.6
87.4
90
86.3 85.4
600
78.9
77 1
77.1
74.6
74.0
80
400
81.9
79.4 7 9 .3
79.2
76 3
76.3
71.1
68.8
70
○「賃借人の居住の安定を確保するための家賃債務保証業の
業務の適正化及び家賃等の取立て行為の規制等に関する法
律案」について
○建築基準法の見直し等について
200
60
0
S38 S39 S40 S41 S42 S43
H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21
(年度)
10月 12月
H20年
2月
4月
6月
8月
H21年
10月 12月
2月
4月
H22年
(資料)住宅着工統計(国土交通省)
○昇降機等に係る事故への対応について
9
住生活基本法・住生活基本計画における木造住宅の位置付け
住生活基本法
第7条(国及び地方公共団体の責務)
2 国は、基本理念にのっとり、住宅の品質又は性能の維持及び向上に資する技術に関する研究開発を
促進するとともに、住宅の建設における木材の使用に関する伝統的な技術の継承及び向上を図るた
め、これらの技術に関する情報の収集及び提供その他必要な措置を講ずるものとする。
住生活基本計画(全国計画)
第2 基本的な施策
1 良質な住宅ストックの形成及び将来世代への継承
良質な住宅
成 び将来世
継
①住宅の品質又は性能の維持及び向上
○地球温暖化問題や廃棄物問題等の環境問題に対応して、省エネルギー性能をはじめとする住宅の
環境性能の向上を図るとともに 住宅における自然エネルギ の利用の促進 森林吸収源対策として
環境性能の向上を図るとともに、住宅における自然エネルギーの利用の促進、森林吸収源対策として
の住宅への地域材利用の促進、再生建材の利用の促進や住宅の建設・解体等により生じる廃棄物の
削減及び適正処理を図る。
○地域の気候・風土
○地域の気候
風土、歴史、文化等に応じた良質な住宅の供給を促進する。
歴史 文化等に応じた良質な住宅の供給を促進する
3 多様な居住ニーズが適切に実現される住宅市場の環境整備
○良質な住宅の生産 供給体制及び住宅の適正な管理体制を確立する観点から、技術開発、建材等の
○良質な住宅の生産・供給体制及び住宅の適正な管理体制を確立する観点から、技術開発、建材等の
標準化、技能者の育成等による木造住宅に関する伝統的な技術の継承・発展、地域材を活用した木
造住宅の生産体制の整備等を推進する。
10
住生活基本法と住生活基本計画の概要
住宅建設五箇年計画(S41年度より8次にわたり策定:8次計画はH17年度で終了)
◇5年ごとの公営・公庫・公団住宅の建設戸数目標を位置づけ
社会経済情勢の著しい変化
『量
量』か
ら『質』
へ
・住宅ストックの量の充足
住宅ストックの量の充足
・本格的な少子高齢化と人口・世帯減少 等
住生活基本法の制定(平成18年6月)
国民の豊かな住生活の実現を図るため、住生活の安定の確保及び向上の促進に関する施策につ
いて、基本理念、国等の責務、住生活基本計画の策定等を定める。
(基本理念) ・現在及び将来の住生活の基盤となる良質な住宅の供給等
・住民が誇りと愛着を持つことのできる良好な居住環境の形成
・民間活力、既存ストックを活用する市場の整備と消費者利益の擁護及び増進
・低額所得者、高齢者、子育て家庭等の居住の安定の確保
住生活基本計画(全国計画)を閣議決定(平成18年9月)
・10年間(平成18年度~27年度)における目標、基本的な施策等を定める。
・住宅の位置付けを明記。
『 住宅は、人生の大半を過ごす欠くことのできない生活の基盤であり、・・・(中略)・・・都市や街並みの重要な構成要素であり、安全、環境、福祉、文化といっ
た地域の生活環境に大きな影響を及ぼすという意味で社会的性格を有するものである。このように、住宅は、個人の私的生活の場であるだけでなく、豊か
な地域社会を形成する上で重要な要素であり、(以下略)』
・基本的な方針として「ストック重視の施策展開」を記載。
基本的な方針として「ストック重視の施策展開」を記載。
(「住宅を作っては壊す」社会から「いいものを作って、きちんと手入れして、長く大切に使う」社会へと移行)
・「住生活の質の向上」に関するアウトカム目標を設定。
(アウトカム目標の例)
基礎的安全性
住宅の新耐震基準適合率 【75%(H15)
【75%(H15)⇒90%(H27)】
90%(H27)】
地球環境対策
住宅の省エネルギー対策率(二重サッシ等使用率) 【18%(H15⇒40%(H27)】
循環型市場形成
既存住宅の流通シェア 【13%(H15)⇒23%(H27)】
住宅の利活用期間(滅失住宅の築後平均年数) 【約30年(H15)⇒約40年(H27)】
11
長期優良住宅法・基本方針における木造住宅の位置付け
長期優良住宅の普及の促進に関する法律
※ 下線部分は、衆議院での修正(全会
下線部分は、衆議院での修正(全会一致)
致)
第3条(国、地方公共団体及び事業者の努力義務)
4 国は、長期優良住宅の普及を促進するため、住宅の建設における木材の使用に関する伝統的な技術を含め、長期使用構造等に係
る技術に関する研究開発の推進及びその成果の普及に努めなければならない。
第4条(基本方針)
3 国土交通大臣は、基本方針を定めるに当たっては、国産材(国内で生産された木材をいう。以下同じ。)の適切な利用が確保される
ことにより我が国における森林の適正な整備及び保全が図られ 地球温暖化の防止及び循環型社会の形成に資することにかんがみ
ことにより我が国における森林の適正な整備及び保全が図られ、地球温暖化の防止及び循環型社会の形成に資することにかんがみ、
国産材その他の木材を使用した長期優良住宅の普及が図られるよう配慮するものとする。
長期優良住宅の普及の促進に関する基本的な方針
二 長期優良住宅の普及の促進のための施策に関する基本的事項
2 長期優良住宅の普及を促進するための各種施策
(7) 研究開発の推進
長期優良住宅の普及を促進するため 住宅の建設における木材の使用に関する伝統的な技術を含め 住宅の構法 材料 施工技術
長期優良住宅の普及を促進するため、住宅の建設における木材の使用に関する伝統的な技術を含め、住宅の構法、材料、施工技術
の開発及び維持保全技術の開発を行うとともに、その成果の普及に努めることとする。併せて、交換された部材や設備の再利用を進め
て住宅関連の産業廃棄物を減少させるための研究開発や成果の普及を図るよう努めることとする。
四 その他長期優良住宅の普及の促進に関する重要事項
2 住宅の建設における木材の使用に関する伝統的な技術の継承及び向上への配慮に係る事項
長期優良住宅の普及の促進のための施策を講ずるに当たっては、住生活基本法の趣旨を踏まえ、地域材の利用、技能者の育成な
ど、住宅の建設における木材の使用に関する伝統的な技術の継承及び向上に配慮する。
3 国産材その他の木材を使用した長期優良住宅の普及への配慮に係る事項
国産材(国内で生産された木材をいう。以下同じ。)の適切な利用が確保されることにより我が国における森林の適正な整備及び保全
が図られ、地球温暖化の防止及び循環型社会の形成に資することにかんがみ、国産材その他の木材を使用した長期優良住宅の普及
が図られるよう配慮する。
12
長期優良住宅認定基準のイメージ(木造戸建住宅)
劣化対策
耐震性
数世代にわたり住宅の構造躯体が使用で
きること
極めて稀に発生する地震に対し、継続利用の
ための改修の容易化をはかるため、損傷のレ
ベルの低減をはかる。
劣化対策等級3に加えて、
・床下及び小屋裏の点検口を設置。
床 及
屋裏 点検 を設置。
・床下空間に330mm以上の有効高さを確保。
次
次のいずれかの措置を講じる。
ずれか 措置を講じる
・免震建築物であること。
・大規模地震時の地上部分の各階の安全限界変
形の当該階の高さに対する割合をそれぞれ1/40
以下とする。(層間変形角を確認)
・耐震等級(倒壊等防止)の等級2とする。
耐震等級(倒壊等防止)の等級2とする
長期に利用される構造躯体において対
応しておくべき性能
計画的な維持管理
必要な断熱性能等の省エネルギー
必要な断熱性能等の省
ネルギ
性能が確保されていること。
建築時から将来を見据えて、定期的な点検・
建築時から将来を見据えて
定期的な点検・
補修等に関する計画が策定されていること
・省エネルギー対策等級4
・構造耐力上主要な部分、雨水の浸入を防止する
部分及び給水・排水設備について点検の時期・
内容を定めること。
・少なくとも10年ごとに点検を実施すること。
維持管理・更新の容易性
構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備に
ついて、維持管理(清掃・点検・補修・更新)を容易
に行うために必要な措置が講じられていること。
・維持管理対策等級(専用配管)等級3
居住環境
住戸面積
良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること。
・75㎡以上(2人世帯の一般型誘導居住面積水準)、かつ、住戸内の
一つの階の床面積が40㎡以上
※地域の実情に応じて引上げ・引下げを可能とする。ただし、55㎡(1
人世帯の誘導居住面積水準)を下限とする。
良好な景観の形成その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること。
13
木造住宅と環境
○ 木造住宅の振興は、地域材の利用を通じた健全な森林の育成による水源のかん養や山地災害の
防止、ひいては京都議定書上の森林吸収源対策にも貢献。
○ 持続可能な資源である木材の利用による環境負荷軽減の観点からも重要。
健全な森林の育成
木造住宅を巡る木材の循環
O2
水源のかん養
山地災害の防止
二酸化炭素の吸収
酸化炭素の吸収
など
光合成
CO2
C
C
森林
木造住宅
木材
木造住宅
C
解体後
熱利用
C
木造住宅1棟に
蓄えられている炭素量
7tC
日本の森林の炭素量
7.8億t
C
C C
C C C
CO2換算で25.7t
C
C
C
C C
14
「木のまち・木のいえ推進フォーラム」による住宅・建築物への木材利用推進
○ 我が国においては利用可能な森林資源が充実期を迎えており、持続可能な森林経営に留意した木
材利用の促進が必要。
○ また、木造住宅・建築物の建設振興は、大工・工務店、林業・木材産業など地場の幅広い産業の振
興や 地域の活性化に資する
興や、地域の活性化に資する。
○ このため、産学官の結集により住宅・建築物への木材利用の一層の促進に向けた取組を展開するこ
とを目的として「木のまち・木のいえ推進フォーラム」を設立。
H21.2.27 設立大会
(於 東京国際フォーラム)
木のまち・木のいえ推進
木のまち
木のいえ推進
フォーラム ホームページ
http://www.kinomachikinoie.jp/
木のまち・木のいえリレー
フォーラム
(写真:第4回リレ フォ ラム(東京))
(写真:第4回リレーフォーラム(東京))
15
「木のまち・木のいえ推進フォーラム」のアクション
木材利用の促進
フォーラムによる 木造住宅・建築の普及
良質で長寿命な
木造住宅ストックの形成
のための5つのアクション
木材の可能性をひろげる
製品・技術の開発
次世代への木造技術の
伝承・担い手の育成
・ 長期優良木造住宅に係る
期優良木造住宅 係る 環境整備
・ 長期優良住宅に対応する
期優良住宅 対応する 耐久性等の
耐久性等
・ 木造建築に関する
木造建築
す 高度な技術を 有す
を 実施
高い木製品を 開発
る 人材を 育成
・ 住宅生産者と 木材生産者と の交流
・ 木材利用が低位な分野( マン ショ ン
・ 木造住宅の主要な担い手である 中小
会を 開催
内装材など ) での製品を 開発
住宅生産者の技術力の向上を 支援
やすく
木材がより利用しやすく
木材が
り利
なる環境づくり
木造住宅・建築物
造住宅 建築物
に関する積極的な情報発信
・ 学校など の公共施設の木造化
の公共施設の木造化・ 木質
・ 国産材情報や各種支援措置情報が検索
でき る システ ムを 整備
化の推進、 技術基準の検討・ 分析
・ 伝統的構法によ る 木造住宅に係る 環
境整備を 実施
・ 消費者・ 次世代への「 木の文化」 「 木
造の文化」 の再発信
後援
国土交通省、林野庁
http://www.kinomachikinoie.jp
16
木のまち・木のいえ推進フォーラム
~
情報掲載会員のご案内 ~
H22.9.2
◆情報掲載会員に ご登録いただくと・・・
ご登録いただくと
木のまち・木のいえ推進フォーラムのホームページにて各地で開催されるイベントや助成制度等の情報発信が可能
です。
登録時に設定いただいたパスワードをご利用いただき、専用管理画面にて個別操作が出来ます。
【発信情報例】
○イベント情報ナビ:講習会・イベント開催の告知、参加者募集 等
○助成制度の募集情報:助成金募集、事業募集 等
◆HP掲載例
http://www.kinomachikinoie.jp
【助成制度の募集情報(抜粋)】
各情報掲載会員のホームページへ
リンクします
17
木のまち・木のいえ推進フォーラム
~
情報掲載会員のご案内 ~
◆HPによる情報掲載会員の登録手続き方法
◆情報掲載会員の登録条件
【①条件なし】
・大学(学部単位)、法人登録をしている各種学校、国
及び国の関係する機関等 学術会議に登録されて
及び国の関係する機関等、学術会議に登録されて
いる学術団体等
・地方公共団体(課単位)、公的試験場・団体
・顔の見える木材での家づくり グループ50選
(参考: http://iezukuridb.howtec.or.jp/index.html )
・一般社団法人木を活かす建築推進協議会(事務局)
会員
【②条件付】 所定の申込書が必要
・幹事が活動に積極的に関わっており、推薦する団体
・フォーラム企画委員会で適切であると認められた団体
【③単独情報】
・幹事がフォーラムの活動として掲載が適切であると考
え、広報したいもの。
・フォーラム企画委員会で掲載が適切であると認めら
れたもの。
【既に団体・法人会員にご登録いただいている場合】
こちらのURLより移行手続きを行うことができます。
→ https://www.kinomachikinoie.jp/request_entry
https://www kinomachikinoie jp/request entry
1)登録時に設定いただいたユーザー名(メールアドレス)
とパスワードを入力いただき、会員ログインしてく
ださい。
2)「情報掲載会員への変更を事務局へ依頼する」フォー
2)「情報掲載会員への変更を事務局へ依頼する」フォ
ムに必要事項を入力し、『確認の上、送信する』ボタン
を押してください。
3)事務局にて内容を確認した後、改めてご連絡差し上げ
ます。
【まだ団体法人会員にご登録いただいていない場合】
こちらのURLより新規登録手続きができます。
https://www kinomachikinoie jp/event entry html
→ https://www.kinomachikinoie.jp/event_entry.html
1)入力フォームに必要事項をご記入いただき、『確認す
る』ボタンを押してください。
2)入力内容をご確認の上、『上記内容で送信する』ボタン
を押してください。
3)事務局にて内容を確認した後、改めてご連絡差し上げ
ます。
○ お問い合わせ先 (フォ
(フォーラム事務局)
ラム事務局)
一般社団法人 木を活かす建築推進協議会
〒107-0052 東京都港区赤坂2-2-19 アドレスビル5F
電話: 03-3560-2882
FAX: 03-3560-2878
メール: forum‐[email protected]
18
“木の家づくり”から林業再生を考える委員会
“木の家づくり”を通じて、森林・林業の再生、低炭素社会の実現等を図るためには、林業・木材産業関係者から住宅生産者に至るまでの連
携した取組が必要。
このため、これらの関係者が一堂に会して今後の取組の方向性等について検討する場として、国土交通省では、関係省庁との協力のもと、
ため れら 関係者が 堂 会
今後
組 方向性等
検討する場と
国土交通省 は 関係省庁と 協力 もと
「“木の家づくり”から林業再生を考える委員会」を設置。
第1回委員会(平成22年3月15日)の主な内容
委員長
養老孟司
東京大学名誉教授
委員長代理
天野礼子 作家
○養老委員長: 参勤交代論 からみた林業再生について
○養老委員長:“参勤交代論”からみた林業再生について
○小池委員:現状認識と幾つかの問題提起(鳥の目と虫の目)
○古瀬委員:日本の森を守る地方銀行融資の会の取組
○天野委員長代理:日本に健全な森をつくり直す委員会の提言
○自由討議 他
第2回委員会(平成22年4月12日)の主な内容
委員
青木宏之 社団法人全国中小建築工事業団体連合会会長
○天野委員長代理:“二地域居住”をなぜ提案するのか
五十嵐敬喜 法政大学大学院政治学研究科教授
○小池委員:都市と農山村の往き通いの関係をつくる田園ハウスの提案
梅野博之 全国森林組合連合会常務理事
○川村委員:Iターンによる居住地選択の自由拡大と住宅建築
岡橋清元 清光林業株式会社代表取締役社長
○神田委員:これからの“木の家”と建築構造
川村誠
京都大学大学院農学研究科准教授
○小玉委員:パッシブデザインの現在
○田瀬委員:“生物多様性時代”の住まいの緑化計画
神田順
東京大学大学院新領域創成科学研究科教授
○自由討議 他
小池一三 町の工務店ネット代表
小玉祐一郎 神戸芸術工科大学環境・建築デザイン学科教授
第3回委員会(平成22年5月18日)の主な内容
竹内典之 京都大学名誉教授
田瀬理夫 株式会社プランタゴ代表
○二地域居住施策等に関する関係省庁の説明
田村豪勇 全国建設労働組合総連合中央執行委員長
○養老委員長:私が現代に“参勤交代論”を唱える理由
○天野委員長代理:二地域居住について
中島浩一郎 銘建工業株式会社代表取締役社長
○小池委員:都市部の週末の過ごし方
永田昌民 建築家/株式会社自然
建築家/株式会社自然エネルギー研究所代表取締役所長
ネルキ 研究所代表取締役所長
○自由討議 他
古瀬誠
株式会社山陰合同銀行取締役頭取
益子義弘 建築家/東京芸術大学名誉教授
第4回委員会(平成22年6月30日)の主な内容
豆原義重 国産材製材協会会長
(敬称略・五十音順) ○中島委員:輸出(出たり)・輸入(入ったり)で自給率50%
情報提供(HP)
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk4_000025.html
○豆原委員:製材業から安定供給を考える
○豆原委員
製材業から安定供給を考える
○竹内委員:放置林の生産力化
○岡橋委員:壊れない道づくり
○小池委員:元気な日本(元気な林業と工務店)復活のシナリオ
○自由討議、第一次とりまとめ素案 他
19 19
公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律について
Ⅰ.趣旨
趣旨
木材の利用の確保を通じた林業の持続的かつ健全な発展を図
り、森林の適正な整備及び木材の自給率の向上に寄与するため、
農林水産大臣及び国土交通大臣が策定する公共建築物における
国内で生産された木材その他の木材の利用の促進に関する基本方
針について定めるとともに、公共建築物の建築に用いる木材を円滑
に供給するための体制を整備する等の措置を講ずる。
Ⅱ.法律の内容
1 国の責務
国は、木材の利用の促進に関する施策を総合的に策定し、実施
するとともに、自ら率先してその整備する公共建築物における木
材の利用に努めなければならない。また、木造の建築物に係る建
築基準法等の規制について検討を加え、その結果に基づき、必
要な法制上の措置その他の措置を講ずるとともに、木材の利用
の促進に関する国民の理解を深めるよう努めなければならない。
※ 公共建築物とは、次のものをいう。
公共建築物とは 次のものをいう
① 国・地方公共団体が整備する公共の用等に供する建築物
② 国・地方公共団体以外の者が整備する建築物で①に準ず
るもの
2 地方公共団体の責務
方
体 責務
地方公共団体は、国の施策に準じて木材の利用の促進に関す
る施策を策定し、及び実施するよう努めるとともに、その整備する
公共建築物における木材の利用に努めなければならない。
3 基本方針の策定
農林水産大臣及び国土交通大臣は、国が整備する公共建築
物における木材の利用の目標等を内容とする、公共建築物にお
ける木材の利用の促進に関する基本方針を定めなければならな
い。
Ⅲ.施行期日
公布の日から起算して6月を超えない範囲内において政令で定める日
4 都道府県及び市町村における方針の策定
都道府県知事及び市町村は、それぞれ、当該都道府県及び市町
村が整備する公共建築物における木材の利用の目標等を内容とす
る、公共建築物における木材の利用の促進に関する方針を定めるこ
とができる。
5 公共建築物の建築に用いる木材を円滑に
供給するための体制の整備
(1)木材の製造を業として行う者は、公共建築物に適した木材を供
給するための施設整備等に取り組む計画(木材製造高度化計画)を
作成し、農林水産大臣の認定を受けることができる。
作成し、農林水産大臣の認定を受ける
とができる。
(2)木材製造高度化計画の認定を受けた場合には、林業・木材産業
改善資金助成法の特例等の措置を講ずる。
6 公共建築物における木材の利用以外の木
材の利用の促進に関する施策
国及び地方公共団体は、住宅における木材利用、公共施設に係
る工作物における木材の利用及び木質バイオマスの利用の促進の
ために必要な措置を講ずるよう努める。
平成22年5月26日公布(法律第36号)
20
公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律の概要
■ 第174回国会(常会)で成立した「公共建築物等に
おける木材の利用の促進に関する法律」の概要
■ 公共建築物等での木材利用事例
展示効果やシンボル性が高く、波及
効果の高い学校等の公共建築物等を地
域材により整備。
宮代町役場(埼玉県)
茂木中学校(栃木県)
特別養護老人ホーム ウエルプラザ洋寿荘(高知県)
21
木造住宅・建築物建設の現状
■ 住宅(居住)ストックの現状
○ ストックでは、全体の約6割が木造に居住。
スト クでは 全体の約6割が木造に居住
○ 新築では、
・住宅着工の約5割(戸数)が木造。
・非住宅建築物のうち木造は1割
非住宅建築物のうち木造は1割(床面積)程度。
総 数(A)
うち木造(B)
構成比(B/A)
2,924
59%
4,962
住宅数(万戸)
資料:住宅・土地統計調査(H20)
(千戸)
(%)
■ 最近10年間の住宅着工戸数
1,800
100
(万㎡)
■ 最近4年間の住宅・建築物着工床面積
12,000
着工戸数(千戸)
1,600
木造戸数(千戸)
非木造
構成比(%)
80
1,400
1,213
1,200
1,173
1,146
1,174
1,193
1,249
木造
10,000
1 285
1,285
8,000
1,036
1,039
56.3
5,112
60
3,742
3,696
1,000
45.2
43.8
44.2
45.1
45.4
43.7
43.3
48.8
47.4
6,000
2,359
775
800
40
600
548
514
506
529
542
545
556
7,255
4,000
506
493
437
400
6,351
5,753
5,094
20
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
H21
資料:住宅着工統計
4,417
641
535
529
5
9
建
築
物
建
築
物
建
築
物
0
0
4,081
4,938
2,000
200
0
5,976
住
宅
H18
住
宅
H19
住
宅
H20
463
建
築
物
住
宅
H21
資料:建築着工統計調査
用途別建築物の木造の割合
〈総計〉
〈床面積1,000m2以上〉
木造
木造
非木造
1%
99%
病院 ・診療所
39% 61%
病院 ・診療所
2,536棟
非木造
407棟
学校の校舎
2% 98%
学校の校舎
6% 94%
3,120棟
790棟
1%
99%
倉庫
24% 76%
倉庫
16,435棟
945棟
工場及び作業場
1% 99%
工場及び作業場
10% 90%
11 322棟
11,322棟
2 091棟
2,091棟
店舗
0.3%
99.7%
店舗
26% 74%
10,353棟
1,475棟
事務所
0.4%
0
4%
99.6%
事務所
25% 75%
13,466棟
1,064棟
0%
20%
40%
60%
80%
100%
0%
20%
40%
60%
80%
100%
資料:「建築統計年報」(国土交通省)
23
木造住宅・建築物の振興施策
~環境に優しく、質の高い木造住宅・建築物の実現に向けて~
施策の内容
現 状
● 木造住宅の現状
国民の8割以上が木造住宅を望んでい
るが、新設住宅着工のうち木造住宅の
割合は約5割に留まっているところ。
また、在来工法住宅における国産材の
使用割合は約3割。
木造住宅・建築物の普及
○ 長期優良住宅の普及
長期優良住宅 普及
中小住宅生産者による地域材を活用した
木造の長期優良住宅等の建設費の一部を
助成
○ 木造住宅関連事業者の活動支援
木造住宅関連事業者の連携による住宅供
給への取組について、優れた取組に対して
助成
長期優良住宅
○ 木造建築物の整備促進
● 木造建築物の現状
木造住宅市場の活性化
のための環境整備
先導的な設計・施工技術を導入する大規模
木造建築物等の建設費の一部を助成
建築着工のうち、木造建築物の割合は
25%。このうち大規模なもの(1,000㎡
以上)では1割に満たない。
地域木造住宅市場活性化推進事業
【H22予算 5.5億円(H20~)】
担い手育成
大工技能者に必要な知識、理論や技能を
修得させる研修の実施
木のまち・木のいえ整備促進事業
【H22予算 50億円(新規)】
○ 環境対策
● 大工・工務店の現状
在来工法住宅の約6割は中小の大工・
工務店が供給
工務店が供給。
リフォーム市場の活性化や住宅の長寿命
化等を図るため、一定の要件を満たす住
宅リフォームや先導的な長期優良住宅等
の費用の一部を助成
の費用の
部を助成
環境・リフォーム推進事業
環境
推進事業
【H22予算 330億円(新規)】
伝統構法を活かした木造住宅の生産体制強化の推進
【H22予算 3.7億円(H15~)】
大工・工務店の技術力向上
住宅・建築関係事業者の技術力向上を図るた
めの講習会を開催
○ 地球温暖化対策
● 就業者の現状
大工就業者は54万人で、25年前と比
べ約4割減。高齢化率も上昇。
エコリフォーム又はエコ住宅の新築をした場
合に 様々な商品・サービスと交換可能なエ
合に、様々な商品・サービスと交換可能なエ
コポイントが取得できる住宅版エコポイント制
度を創設
住宅版エコポイント制度
【H21二次補正予算 1,000億円】
住宅・建築関係事業者技術力向上支援講習会(H20~)
24
木のまち・木のいえ環境整備(国土交通省・林野庁)
〈事業のポイント〉
○地域における品質・性能の確かな地域材製品の供給体制の構築への支援
○木材の新たな活用を行うための施設整備への支援
具体の木造施設整備等への木材(材料)供給体制の構築を図り、木のまち・木のいえづくりを推進
林野庁事業
林野庁事業
地域における木のまち・木のいえ環境整備
地域における木のまち
木のいえ環境整備
木材・住宅産業関係者等からなる地域協議会の取り組みに対して支援
【支援対象の例】
○ 地域の実情に合わせた地域材認証の仕
組みの検討(分別管理の実証実験、表示ラ
ベリング手法の検討など)
○ プレカット加工部材の品質確保等の
検討、CAD入力技術者の育成。
木のまち・木のいえ環境モデル整備
木のまち
木のいえ環境モデル整備
都道府県向け交付金として、木材・住宅産業関係者に対して支援
【支援対象の例】
○ 木材製品の品質・性能を表示するグ
レーディングマシンの導入
デ
グ シ
導
○ 耐久性の高い防腐木材や防火制限地
域での利用が期待される不燃木材等を
生産する木材の薬剤処理加工施設の導
入
品質・性能の確かな地域材製品の供給体制の構築、木材の新しい活用の普及
国土交通省事業
「木のまち・木のいえ整備促進事業」による木造建築物等の整備
大規模な木造建築物の普及を図るため、先導的な設計・
施工技術を導入する一定のモデル的な木造建築物等の整
備に対する支援を実施
評価委員会の意見をふまえ
モデル的取組を選定
《評価委員会へ林野庁が参画》
木材(材料)供給計画、林野庁事業との関連性等を評価し、木造
建築物等のモデル事業として効果が大きいものと判断される建
築プロジェクトを採択
25
木のまち・木のいえ整備促進事業
【H23概算要求額:国費120億円】
《趣 》
《趣旨
再生産可能な循環資源である木材を大量に使用する住宅・
建築物の整備によって低炭素社会の実現に貢献するため、
先導的な設計・施工技術を導入する大規模木造建築物等や、
中小住宅生産者による地域材等を使 た木造の長期優良
中小住宅生産者による地域材等を使った木造の長期優良
住宅の整備に対し、その費用の一部を助成
「木のまち」の整備促進
先導的な設計・施工技術を導入する大規模木造建築物の建
設や内装木質化に要する費用の一部を助成
《補助の要件(先導的木造建築物) 》
構造・防火面の先導的な設計・
施工技術の導入
《木のまち・木のいえ》の整備による
低炭素社会の実現への貢献
《補助対象費用 》
■ 補助要件を満たすもののイ
メージ
木質化すること
による掛かり増
る掛 り増
し工事費用
調査検討費用
基準上特段の措置を要する一
基準上特段の措置を要する
定規模以上のもの
多数の者が利用する施設又は設
計・施工に係る技術等の公開等
木質ハイブリッド構造部材の使用
CO2
光合成
O2
O2
O2
C
中小住宅生産者による地域材を活用した木造の長期優良住
宅等の建設費の一部を助成
C
O2
C
C
C
C
C
C
「木のいえ」の整備促進
C
化石燃料
C
森林
C
C
C
C
C
《補助の要件 》
《補助対象費用 》
建設過程の公
長期優良住宅の認
開
定
所定の住宅履歴情
報の整備
長期優良住宅に
よる掛かり増し
工事費用
事費用
C
地域材使用によ
る掛かり増し費
用
C
C
木造建築物
C
C
C
長期優良住宅
調査・普及
評価・事務
技術基盤強化
26
「木のまち」の整備促進
○下記の要件を満たす木造建築物等の整備計画を公募し、学識経験者等の意見をふまえて選定されたものについて、
整備費のうち木質化することにより掛かり増しとなる工事費相当額、当該建築物の調査設計費等に対する一部助成を実
施。
事業の概要
《 補助の要件① 》
《 補助の要件② 》
建築基準上、構造・防耐火面の特段の措置を必要とする一定規模以上のものであること
防火地域
都市機能が集中し
都市機能が集中
ている地域
構造・防火面の先導的な設計・
施工技術の導入
防火地域周辺の商
業、業務、居住地区
準防火地域
階数
準防火地域
4
上
耐火建築物
3
構造
計算
なし
2
《 補助の要件③ 》
耐火建築物
多数の者が利用する施設又は設
計・施工に係る技術等の公開等
計
施工に係る技術等の公開等
準耐火建築物ほか
制限
なし
1
防火地域
500㎡
3,000m2
500m2
500㎡
1,000m2 500m2 100m2
1,500m2
3,000m2
補助
対象
その他地域
高さ13m以下かつ軒高9m以下
耐火
建築物
外壁・軒裏の一部を
防火構造
制限
なし
階数
4
上
3
高さ13m超または軒高9m超
耐火建築物ほか
準耐火建築物ほか
2
1
その他地域
3,000m2
1,000m2
1,000㎡
耐火建築物のイメージ
耐火建築物のイメ
ジ
《 補助金の額 》
木質化することによる掛かり増し
工事費相当額に係る補助金の算
定に当たっては、建設工事費の
2割以内(内外装のみを木質化
する場合は、建設工事費の5%
以内)の額とすることができる。
3,000m2
:通常の火災が終了するまで倒壊及び延焼を防止する性能を
通常の火災が終了するまで倒壊及び延焼を防止する性能を
有する建築物。
準耐火建築物のイメージ :通常の火災による延焼を抑制する性能を有する建築物。建築
物の規模や用途に応じて45分準耐火や1時間準耐火がある。
防火構造のイメージ
:周囲での通常の火災に対して30分間の防火性能を有する
外壁や軒裏。
27
建築基準法における木材利用の促進の取組み
○ 建築基準法では、火災から生命や財産を守る目的で一定の基準を設けているところであるが、法改正(平成10年改正、平成12年6
月施行)により基準の性能規定化を行い、木材を含む多様な材料や構造の選択を可能としているところ。
■ 耐火建築物に関する制限の緩和
■ 準耐火建築物に関する制限の緩和
従来、一定規模以上の学校や体育館、劇場、ホテル等は「耐火
建築物 とする必要があり 鉄筋 ンクリ ト等の不燃性の材料
建築物」とする必要があり、鉄筋コンクリート等の不燃性の材料
を用いた構造に制限され、木材を用いることができなかった。
平成10年改正により材料による制限を廃止し、火災が終了する
まで倒壊や延焼を起こさないことが確かめられれば、木材を用い
た構造でも「耐火建築物」とすることが可能となった。
従来、準防火地域内の3階建て共同住宅は耐火建築物とし
なければならず 木造で実現することが困難であ たが
なければならず、木造で実現することが困難であったが、一
定の防火上の基準(柱・はりが延焼しにくいこと、避難経路が
確保されていることなど)に適合すれば「準耐火建築物」で建
築することが可能となった。
木造3階建て共同住宅(秋田県・萩の岱県営住宅)
耐火性能検証法による建築例(埼玉県・所沢市市民体育館)
28
建築基準法における木材利用の促進の取組み
○ 建築基準の性能規定化により、木材についても一定の防耐火性能が確認されれば使用できるように、逐次基準の見直しを行ってい
る。
例えば、平成16年7月、町家等の木造建築物について、伝統的工法による外壁や軒裏の仕様を、防火構造等として一般的な仕様と
して規定したところ。
■ 防火構造や準耐火構造の外壁や軒裏の例
■ 伝統的な町家のイメージ
○ 防火構造の外壁の例
土壁に焼杉板
土壁に焼杉板
(既に告示化)
隣地側外壁
隣地側外壁(裏返塗り
なしの土塗壁)
(裏返塗りなしの土塗壁)
土塗真壁造で裏返塗りをしないも
ので、塗厚40mm以上、ちりが15
塗厚
上 ちりが
mm以下
裏
返塗りをした土
裏返塗りをした
塗壁(既に告示化)
土蔵壁
木造のあらわし
軒裏
木造のあらわし軒裏
裏返塗 りなし の土
裏返塗りなしの
塗壁に下見板
土蔵壁に下見板
屋内側が土塗壁で塗厚30mm以
上 屋外側 厚さ
上、屋外側に厚さ12mm以上の下見
上
見
板張り
○ 準防火構造の外壁の例
土塗真壁造で塗厚さが30mm以上のもの
○ 準耐火構造の軒裏の例
出典:関西木造住文化研究会
野地板30mm
垂木
野地板(厚さ30mm以上)及
び垂木をそれぞれ木材で
造り、隙間の部分に木材の
面戸板(厚さ45mm以上)が
設けられた構造
面戸板45mm
29
建築基準法における木材利用の促進の取組み
○こんろ、固定式ストーブ、壁付暖炉等の火気を使用する設備を設置する空間であっても、平成21年4月より、一定
の条件内で、内装に木材を使用することができるようになった。
1.適用対象となる火気使用室
● 一戸建て住宅における火気使用室
2.規制の概要
● 従来の基準においては、火気使用室全体の内装を準不燃材料とすることとしていた。
従来の基準においては 火気使用室全体の内装を準不燃材料とすることとしていた
● 本告示の制定により、火気使用設備周辺については不燃材料による内装の強化や遮熱板の設置等の措置
を要求する代わりに、それ以外の部分については木材や難燃材料による内装を許容するものとした。
【例】固定式ストーブの事例
※橙色の線で囲まれた部分以外であれば、木材の使用が可能。
※Ls・Hsはストーブの規模によって決まる距離
Hs
Ls
Ls
:火源(ストーブ等)
:特定不燃材料による内装及び間柱・下地
30
設計者等への情報提供の実施
○ 木造建築物の設計上のポイントを用途別にまとめた事例集「木造建築のすすめ」を作成
し、設計者等への情報提供を実施 ( http://www.mlit.go.jp/common/000118671.pdf )
購入
http://www.kiwoikasu.or.jp/publication/top.php
「木のいえ」の整備促進~長期優良住宅普及促進事業~
○ 中小住宅生産者により供給される下記の要件を満たす長期優良住宅の建設費への助成(限度額100万円/戸)を実施。
中小住宅生産者により供給される下記の要件を満たす長期優良住宅の建設費への助成(限度額100万円/戸)を実施
○ 上記に加えて、地域材を活用した地域資源活用型の長期優良住宅の供給を促進するため、下記の要件を満たす地域
材活用に係る費用への助成(限度額100万円/戸に20万円/戸を上乗せ)を実施。
事業の概要
中小住宅生産者により供給される木造住宅で、下記の要件を満たす長期優良住宅に対する支援を実施
中小住宅生産者により
供給される木造住宅
《 補助の要件 》
長期優良住宅の認定
1戸当たり
建設費 1割以内
建設費の
割以内
かつ
100万円を限度
建設過程の公開によ
り、関連事業者や消費
者等を啓発
支
援
長期優良住宅
に補助
持続可能な森林経営に
資する地域材の活用
《 補助の要件 》
梁
1戸当たり
上記に加えて、
20万円を限度
に補助
所定の住宅履歴情報
の整備
支
援
地域材
柱・梁・桁・土台の過半において、
都道府県の認証制度などにより産
地証明等がなされている木材を
使用
桁
柱
土台
○ 中小住宅生産者による長期優良住宅の取組の普及促進
○ 地域材を活用した長期優良住宅の普及
32
長期優良住宅建築等計画の認定実績等
一戸建て住宅累計
戸建て住宅累計
87,525戸
(7月末時点)
(戸)
12,000
共同住宅等
《認定件数:全事業者》
一戸建ての住宅
10,000
9,422
《認定件数:全事業者》
9,586
普及促進事業交付申請
《中小工務店》
8,000
7,237
7,108
5,840
6,000
4,652
7,110
6,795
6,583
5,529
6,860
5,918
4,572
4,000
平成21年度
4,852件
2,366
2,000
12
115
6月
7月
406
789
1,166
833
519
298
714
233
418
808
1,051
0
平成21年
8月
9月 10月 11月 12月 1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
平成22年
33
「木造住宅施工能力向上・継承事業」
【H23概算要求額(新規):国費9 5億円】
【H23概算要求額(新規):国費9.5億円】
木造住宅の複雑な生産過程や維持管理・リフォーム技術等に関する幅広い知識・ノウハウ
を有する人材を育成するため、木造住宅の施工に関する住宅生産事業者の能力の向上
及び技術の継承に対する支援を行う。
● 木造住宅供給の担い手
在来工法住宅の約6割は中小の大工・工務店が
供給
供給。
住宅・建築関係事業者の技術力向上、木造住宅の施工に関する技術
の継承を図るための講習会、実技指導を実施
木造住宅の耐震診断・耐震改修に関する技術講習
構造計画講習
木造住宅の省エネ改修技術講習
● 大工就業者の現状
大工就業者は54万人で、25年前と比べ
約4割減。高齢化率も上昇。
木造住宅のリフォーム技術講習
木造住宅施工技術の実技指導及びこれと一体に
木造住宅施工技術の実技指導及びこれと
体に
行う基礎講習
等
34
地域に根ざした木造技術者の育成(検討中)
■ 基本的な考え方
・ 環境問題、国産材活用の推進など木造振興の重要性が高まっており、木材及び木造建築に精通した人材を育成す
る木造教育の実現が急務。また、既存住宅の増改築・リフォームについても、居住者の信頼に応えられる人材の育成
が重要。
が重要
・ 木造教育の実施にあたっては、木材と木造について設計者、大工等が共通に習得すべき内容のほか、地域の気候
風土、地域で生産される建材、伝統的な街並みデザイン等の知識及び実務技能など、地域の実情に即した教育を
地域毎に行うことも重要。
■ 検討内容
① 木材及び木造建築に関する教育プログラムの検討
次世代の木造建築の担い手を育成するため、専門学校、大学等の教育機関における木造教育のあり方及び職業
訓練のあり方等について検討を行う。
② 木材及び木造建築に関する教材の作成、これを活用した講習の実施
木材を扱う職業として、設計者や大工に最低限必要な木材等の知識を習得するため、木造住宅づくりに関わる職
種に共通の教材を作成する。また、地域の実情に即した教材の指定、教育プログラムの開発等への支援を行う。
③ 木造建築士試験の実施方法又は木造建築士免許授与の要件の検討
木造建築士を各地域の「木造住宅に精通した頼れる資格者」に進化させるため、都道府県と協力し、地域性等を
考慮した木造建築士の養成等について検討を行う。
※ 上記内容について、公募等により、全国数カ所の地域で先行的に実践する予定。
35
木造住宅・建築物の担い手育成 教科概要
設計
生産
リフォーム
●
文
化
教
養
●
デ
ザ
イ
ン
論
●
造
園
・
街
路
ィ
ー
ョ
ィ
●
芸
術
・
思
想
●
建
築
計
画
●
建
築
材
料
●
建
築
史
●
建
築
法
規
●
ま
ち
づ
く
り
教育機関等による自主啓発プログラム
●
木
造
の
納
ま
り
①
木
構
造
の
荷
重
の
流
れ
と
横
力
●
維
持
保
全
計
画
と
住
宅
履
歴
●
軸
力
と
基
礎
設
計
●
規
矩
術
と
施
工
図
●
仕
口
・
継
手
の
加
工
●
水
平
構
面
・
耐
力
壁
の
設
計
●
部
材
断
面
設
計
と
ス
パ
ン
表
木造架構の基礎知識
②
③
④
地
盤
と
基
礎
軸
組
と
は
耐
力
壁
と
水
平
構
面
⑤
接
合
部
●
道
具
の
種
類
と
手
入
れ
木
造
の
基
礎
知
識
●
加
工
機
械
技
術
●
板
図
と
木
拾
い
M
●
安
全
管
理
・
工
程
管
● ● ● ● 理
左 板 防 仕
官 金 水 上
今
さ
ら
聞
け
な
い
●
木
造
の
施
工
一
般
●
木
材
の
基
礎
知
識
●
木
造
の
施
工
手
順
①
日
本
の
木
●
木
材
の
品
質
・
寸
法
・
規
格
●
乾
燥
と
変
形
● ● ● ●
建 更 運 材
設 新 用 料
●
薬
剤
処
理
●
原
木
と
製
材
加
工
●
独
機 自
性
能 基
能
準
規
と
定
事
・ ● ● 業
仕 C 自 主
様 A 立 基
規 S 循 準
定 B 環
●
防
腐
・
防
蟻
●
合
板
類
●
集
成
材
・
積
層
材
建 築 材 としての 木 材 の 基 礎 知 識
⑤
③
④
ス
木
は木
連森
ト
の
水材
携林
と ・
と
ク
強
の木
都
と
い
つ造
市
し
き と
の
て
あの
連
の
弱
い つ
携
木
い
き
・
造
あ
地
建
い
域
築
②
担い手育成の範囲
大 学 ・専 門 学 校 等 を 卒 業 し た 技 術 者 の た め の 基 礎 自 主 啓 発 プ ロ グ ラ ム
ッ
●
国
際
化
・
地
域
維
持
管
理
と
●
仕
様
と
コ
ス
ト
● ● ●
保 C プ
護 A レ
塗 D カ
装 C
A
ト
●
エ
ン
ジ
ニ
● ● ア
接 メ リ
着 カ ン
接 ニ グ
合 カ ウ
ル
技
接 ド
術 合
」
●
社
会
・
制
度
メ
ン
テ
ナ
ン
ス
の
●
軸
組
と
伏
図
の
作
成
●
道
具
学
●
無
垢
材
」「
●
礼
儀
・
作
法
基
礎
知
識
建
築
一
般
●
一
般
診
断
法
●
木
造
の
設
計
と
デ
ザ
イ
ン
●
伝
統
技
術
●
加
工
技
術
「
一
般
教
養
●
介
護
保
険
●
精
密
診
断
法
●
許
容
応
力
度
計
算
●
設
計
製
図
と
C
A
D
連
携
●
乾
燥
技
術
●
廃
棄
●
断
熱
・
遮
熱
・
日
射
取
得
●
自
然
エ
ネ
ル
ギ
●
設
備
シ
ス
テ
ム
+
利 生
用 活
中
・
大
規
模
木
造
●
製
造
●
運
搬
)
●
寸
法
と
空
間
●
劣
化
と
耐
久
性
●
環
境
性
能
●
薬
剤
処
理
●
省
エ
ネ
ル
ギ
(
テ
●
診
断
法
●
耐
久
性
●
仕
上
技
術
●
木
造
の
納
ま
り
●
木
質
材
料
)
●
建
築
設
備
●
計
画
技
法
●
防
耐
火
性
能
●
施
工
技
術
●
合
理
化
工
法
材料
●
加
工
技 ●
● 術 防
耐
劣
火
化
(
●
建
築
施
工
●
性
能
向
上
●
増
改
築
法
令
●
構
造
安
全
性
● ●
構 棟
法 梁
学
● ●
営 経
業 営
と
● 資
顧 金
客 計
対 画
応
● ●
地 積
域 算
連 と
携 コ
ス
ト
ム
加工
ー
●
建
築
構
法
フ
リ
● ● ● ●
法 仕 構 材
令 様 法 料
●
施
工
計
画
ー
●
ア
イ
デ
ニ ン
ケ テ
● ● ●
耐 省 バ
震 エ リ
ネ ア
●
限
界
耐
力
計
算
●
混
構
造
の
● ● 計
合 シ 画
成
部 ル ●
材 等 金
の 物
構 設
造 計
● ● ●
木 ト 木
質 ラ 質
ラ ス 材
料
メ
ン
●
一
般
● 大
リ 工
フ 技
術
ッ
●
ラ
ン
ド
ス
ケ
ム
プ
ン の
能 確
力 立
基
礎
編
●
建
築
生
産
技
術
●
構
造
設
計
●
循
環
材料系
ッ
●
建
築
一
般
構
造
●
意
匠
設
計
施工系
ォー
●
創
造
性
と
論
理
性
シ
●
ま
ち
づ
く
り
構造系
ー
●
市
民
的
教
養
の
育
成
●
コ
ミ
ュ
技
術
者
●
建
築
の
社
会
性
計画系
●
大
工
技
術
● ●
構 修
造 復
と
文
化
財
ェ
●
建
築
倫
理
ー
●
人
間
と
環
境
●
リ
フ
ォー
●
日
本
の
文
化
環境
伝統木造
●
増
改
築
ー
中
堅
技
術
者
●
建
築
一
般
MAP
E
E
⑥
森
林
・
木
材
・
木
造
地
球
温
暖
化
防
止
に
お
け
る
木
造
住
宅
木造住宅の担い手の現状
○木造住宅の担い手である大工就業者数は減少傾向。
○在来木造住宅における機械プレカット率が増加。
(千人)
1,000
大工就業者数の推移
853
900
868
734
693
700
762
30
647
600
501
524
543
18
19
25
540
21
400
300
11
8
200
7
6
100
在来工法における機械プレカット率
0
(工場)
1 000
1,000
900
800
700
600
500
400
300
200
100
0
20
15
10
大工就業者数
5
60歳以上の割合
0
1950 1955 1960 1965 1970 1975
(%)
35
806
800
500
40
937
1980 1985 1990 1995 2000 2005
(総務省「国勢調査」)
(%)
100
874 881 888 867 877 858 869 871 871
837 847 848 830 90
84 84
80
81
76 79
70
62
60
58
483
52 55
50
45 48
41
40
37
30
142
20
機械プレカット工場数
10
8
機械プレカットのシェア
3
0
S60 H2 H8 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20
(全国木造住宅機械プレカット協会調べ) 37
プレカットを通じた木造住宅の信頼性向上方策に関する調査検討
木造住宅における生産工程の変化
従
来
現
設計者による意匠図等をもとに、大工が木材の架構方法を計画し
て柱・梁等の配置や寸法等を設計し(木拾い)、手作業にて加工し、
柱 梁等 配置や寸法等を設計し(木拾 ) 手作業に 加 し
現場での施工を実施
在
現場での施工を除く多くの工程をプレカット工
場が実施
住宅生産過程におけるプレカットの役割の拡大
○木造住宅における機械プレカット率は増加(H19年度 84%)
工場数
木造軸組住宅の機械プレカット工場数とプレカット率
1000
100%
888
881
874
900
877
867
869
858
871
871
800
76%
700
600
483
500
400
41%
37%
45%
48%
52%
55%
58%
837
79%
847
81%
848
90%
84%
80%
60%
40%
木材輸入商社等
20%
142
10%
8%
3%
S60
・木材製品の加工供給
0%
H2
H8
H9
H10
H11
H12
H13
H14
大工・工務店
プレカット工場
(約 850)
(約 114 千事業所)
設計事務所
50%
30%
100
0
製材工場
(約 8,000)
70%
62%
300
200
○プレカット工場は、木造住宅の生産過程においてその中核を担う
プレカット率
H15
H16
H17
H18
H19
全国木造住宅機械プレカット協会 推計
・伏図等の施工図の作成
・施主との調整
・必要な木材の仕入
・意匠図の作成
・組立のための木材加工
・確認申請
・加工木材の邸別出荷
・建材・住宅設備、各種工
事の発注
・現場管理
木造住宅生産におけるプレカット工場の課題
プレカットにおける木材の加工等については、詳細なルールが存在せず、加
工機械メーカーやプレカット工場の経験等によって決定されているのが実態
木材の加工方法等に起因し
た不具合の発生等
プレカット加工について、構造上の安全性確保や不具合発生防止のための木拾い、加工方法の改善策について検
討するとともに、それを基準(指針)として示し、プレカット工場における加工方法等の改善を促進
38
プレカット工場を中心とした木造住宅産業の新たな展開について
■ 基本的な考え方
・ 在来木造住宅における機械プレカット率は約9割。そのシェアは10年で約2倍に増加。
・ プレカット工場においては、加工だけでなく、材料の仕入れや伏図の作成など業務は多様化しており、
現場での施工を除く多くの工程をプレカット工場が実施している現状。
・ このような中で、安全・安心で良質な住宅を供給するという観点から、プレカット工場を中心とした木造
住宅産業のあり方について検討する。
■ 検討内容
以下の3つの内容について検討を行う。
① 長期優良住宅等の申請手続きの円滑化
長期優良住宅等 申請手続き 円滑化
建築基準法における型式部材等製造者の認証制度等を活用することにより、中小住宅生産者における長期優良
住宅の設計および申請手続きを円滑化。
② プレカット工場の技術力向上・技術者の育成
木材の仕入れから伏せ図等の施工図の作成まで、役割が増加しているプレカット工場の特徴を活かしたOJTによ
る人材育成を実施。
る人材育成を実施
③ 構造上の安全性確保・不具合発生防止
構造上の安全性確保や不具合発生防止のための木拾い、加工方法の改善策について検討するとともに、それを
基準(指針)として示し、プレカット工場における加工方法等の改善を促進。
39
住宅版エコポイント
三省合同事業 1,000億円(経済産業省、国土交通省、環境省)
■ エコポイントの発行対象
平成22年1月28日以降に 原則として 工事が完了し 引き渡された住宅が対象
平成22年1月28日以降に、原則として、工事が完了し、引き渡された住宅が対象
① エコリフォーム(平成22年1月1日~平成22年12月31日に工事着手したもの)
・ 窓の断熱改修(内窓設置(二重サッシ化)、ガラス交換(複層ガラス化))
外壁 天井又は床の断熱材の施工
・ 外壁、天井又は床の断熱材の施工
※ これらに併せて、バリアフリーリフォームを行う場合、ポイントを加算
② エコ住宅の新築(平成21年12月8日~平成22年12月31日に建築着工したもの)
・ 省エネ法のトップランナー基準(省エネ基準+α(高効率給湯器等))相当の住宅
・ 木造住宅(省エネ基準を満たすものに限る)
二重サッシ
複層ガラス
天井:グラスウール180mm
■ 発行ポイント数
① エコリフォーム(1戸あたり300,000ポイントを限度とする。)
内窓取付け・
外窓交換
大(2.8㎡~)
18,000ポイント
中(1.6㎡~2.8㎡)
12,000ポイント
小(0.2㎡~1.6㎡)
7,000ポイント
ガラス交換
(ガラスごと)
大(1.4㎡~)
7,000ポイント
中(0.8㎡~1.4㎡)
4,000ポイント
小(0.1㎡~0.8㎡)
2,000ポイント
外壁
100,000ポイント
屋根・天井
30,000ポイント
床
50,000ポイント
手すりの設置
5,000ポイント
段差解消
5,000ポイント
廊下幅等の拡張
25,000ポイント
外壁、屋根・天井、
床の断熱改修
バリアフリー改修
(50,000ポイントを限度とする。)
② エコ住宅の新築:1戸あたり300,000ポイント
■ エコポイントの交換対象
・商品券・プリペイドカード(環境寄付を行うなど環境配慮型のもの、公共交通機関利用カード)
・地域振興に資するもの(地域商品券、地域産品)
・省エネ・環境配慮に優れた商品
・新築住宅又はエコリフォームを行う工事施工者が追加的に実施する工事 など
開口部(窓):
アルミ二重サッシ
又は
アルミサッシ+
複層ガラス
外壁:
グラスウール
100mm
床:グラスウール100mm
省エネ基準を満たす住宅のイメージ
(戸建木造住宅・東京の例)
■ エコポイントの申請期限等
○ポイント発行の申請期限
エコリフォーム:H23.3.31
新築
:H23.6.30(一戸建て)
:H23.12.31(共同住宅等※)
※ただし、11階建て以上の共同住宅等についてはH24.12.31まで
○ポイントの交換申請期限
H25.3.31まで
(エコリフォーム、エコ住宅の新築問わず)
40
住宅リフォームの現状
○ 費用・積算基準や依頼業者を判断するための情報に対するニーズが高い
【住宅リフォームにおいて不足している情報】
0%
20%
40%
60%
80%
68.5%
74.1%
費用の目安や積算基準
38.0%
36.8%
29.9%
28.9%
25.6%
27.9%
26 5%
26.5%
17.9%
20.2%
17.4%
19.1%
19.4%
20.2%
12.9%
17.8%
12.4%
15.7%
16 4%
16.4%
14.6%
18.4%
依頼業者の目安や基準
リフォーム事例の情報
要望に応えられる業者紹介
工期・手順・チェックポイント等の情報
老朽度の診断、検査
材料・商品、設備等の情報
新築リフォームの費用比較
資金計画
リフォーム相談窓口
リフォ
ム相談窓口
要望に応えられる設計士紹介
その他
戸 建
マンション
2.0%
1.5%
(出所)住宅リフォーム潜在需要者の意識と行動に関する調査
[住宅リフォーム推進協議会]
41
サスティナブルな地域住宅産業としての工務店
• 元請としての契約責任
• 企業としての経営責任
• 担い手育成
• 社員教育、職人育成
• 木材と木造の専業
• 現場管理技術、技能者
• 法制度への対応
• 法的業務能力、資格者
• 住宅リフォーム
• 住まい手のQOLを考え
信頼関係を醸成
• 地域社会への貢献
• 地域住民の利益を考えた
経営者の意識
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海外のリフォーム窓口の事例(米国は各都市における生活サービス産業と認識)
http://www.franklinreport.com/
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【参考】「新成長戦略(基本方針)~輝きのある日本へ~」
(平成21年12月30日閣議決定)
住宅関連部分抜粋
2.6つの戦略分野の基本方針と目標とする成果
強みを活かす成長分野
(1)グリーン・イノベーションによる環境・エネルギー大国戦略
(快適性・生活の質の向上によるライフスタイルの変革)
エコ住宅の普及、再生可能エネルギーの利用拡大や、ヒートポンプの
普及拡大、LED や有機EL などの次世代照明の100%化の実現などによ
り、住宅・オフィス等のゼロエミッション化を推進する。これはまた、居住空
間の快適性・生活の質を高めることにも直結し、人々のライフスタイルを
自発的に低炭素型へと転換させる大きなきっかけとなる (略)
自発的に低炭素型へと転換させる大きなきっかけとなる。(略)
(2)ライフ・イノベーションによる健康大国戦略
(バリアフリー住宅の供給促進)
今後、一人暮らしや介護を必要とする高齢者の増加が見込まれており、
高齢者が居住する住宅内での安全な移動の確保や転倒防止、介助者の
負担軽減等のため、手すりの設置や屋内の段差解消等、住宅のバリアフ
リー化の促進が急務である。このため、バリアフリー性能が優れた住宅
取得や、バリアフリー改修促進のための支援を充実するとともに、民間事
業者等による高齢者向け バリ
業者等による高齢者向けのバリアフリー化された賃貸住宅の供給促進等
リ 化された賃貸住宅 供給促進等
に重点的に取り組む。
(中古住宅の流通市場、リフォーム市場等の環境整備)
また、「住宅を作っては壊す」社会から「良いものを作って、きちんと手
入れして、長く大切に使う」という観点に立ち、1,000 兆円の住宅・土地等
実物資産の有効利用を図る必要がある。このため、数世代にわたり利
用できる長期優良住宅の建設、適切な維持管理、流通に至るシステム
を構築するとともに、消費者が安心して適切なリフォームを行える市場
環境の整備を図る。また、急増する高齢者向けの生活支援サービス、
医療・福祉サービスと一体となった住宅の供給を拡大するとともに、リ
バースモーゲージの拡充・活用促進などによる高齢者の資産の有効利
用を図る。さらに、地域材等を利用した住宅・建築物の供給促進を図
る
る。
これらを通じて、2020 年までに、中古住宅流通市場やリフォーム市場
の規模を倍増させるとともに、良質な住宅ストックの形成を図る。
(住宅・建築物の耐震改修の促進)
現在、我が国の既存住宅ストック約4,700 万戸のうち、約25%に当たる
1,150 万戸が耐震性不十分と言われている。2036 年までに70%の確率
で首都直下地震が起こると言われており、阪神・淡路大震災の被害を考
えれば、尊い人命が住宅等の全壊・半壊による危機にさらされているの
が現状である。
このため、住宅等の耐震化を徹底することにより、2020 年までに耐震
性が不十分な住宅の割合を5%に下げ、安全・安心な住宅ストックの形
成を図る。
(4)観光立国・地域活性化戦略
~ストック重視の住宅政策への転換
~
(住宅投資の活性化)
住宅投資の効果は、住宅関連産業が多岐にわたり、家具などの耐久消
費財への消費などその裾野が広いことから、内需主導の経済成長を実現
するためには、今後とも住宅投資の促進は重要な課題である。
このため、1,400 兆円の個人金融資産の活用など住宅投資の拡大に向
けた資金循環の形成を図るとともに、住宅金融・住宅税制の拡充等によ
る省エネ住宅の普及など質の高い住宅の供給の拡大を図る。
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