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Android版マニュアル - 兵庫県立大学大学院 応用情報科学研究科
防災アプリ HYO-GO (hazard(ハザード)と Yukue(行方)の Oshirase(お知らせ)へ Go) (Hazard and Your Own safety or danger information notifying application - GO) 利用の手引き 兵庫県立大学応用情報科学研究科 有馬昌宏・川向肇・力宗幸男研究室 android 版ユーザ用安危情報送信アプリの利用法 1.アプリのインストール Google Play にアクセスして「HYO-GO」と検索すると「HYO-GO 安否確認アプリ」が表示される ので、これをダウンロードしてインストールして下さい。 図 1 HYO-GO のインストール画面 図2 HYO-GO のホーム画面 (アプリ起動時の最初の画面) 2.アプリの画面構成と使い方 2.1 ホーム画面(アプリ起動時の最初の画面)の構成と機能 ①「安全」または「危険」のどちらかのボタンをタップすると、設定した自分の Gmail アドレスから、 事前に設定した⒑箇所までの送信先アドレスに「安全」または「危険」のメールを送信します。 ②GPS 機能をオンにしていると、現在地の緯度・経度を表示し、 「地図」ボタンをタップすると android に搭載されている Google Map アプリを起動して現在地を中心とする地図を表示します。 ③GPS 機能をオフにしていると、緯度・経度は「不明」と表示します。また、 「地図」ボタンをタッ プするとエラーのポップを表示します。 ④後述する「現在地安全性確認アプリ」を android にインストールしている場合は、 「現在地安全確 認」ボタンをタップすると、現在地安全性確認アプリを起動します。 ⑤○×モードを有効にすると、 「安全」か「危険」の選択ではなく、○か×のどちらかを選択する○× モードに切り替わります。このモードは、平常時にイベントに参加するかどうかや、ある提案に賛 成するかどうかなどを回答する際に利用できます。なお、○×モードの場合には、メールは学校や 勤務先や自主防災組織などの公式組織の危機管理用のメールアドレスのみに送信されます。 図3 送信先設定画面 2.2 図4 自分の情報の設定画面 送信先画面の構成と機能 ①安危と現在地の情報に関するメールを送る相手のメールアドレスを登録・修正・追加・削除する画 面です。 ②管理者のメールアドレスの欄には、学校、勤務先、自主防災組織など、自分の所属する組織の管理 者から指定された Gmail のメールアドレスを登録します。 ③メールアドレスを登録できるのは、所属する組織の管理者から指定されたメールアドレスを含めて、 最大で 10 件までです。 ④登録するメールアドレスは、家族や友人など安危を知らせたい人のメールアドレスで、管理者が指 定するメールアドレスは Gmail のメールアドレスでなければなりませんが、管理者から指定される メールアドレス以外の、家族や友人・知人などのメールアドレスには、サービス提供者の指定はあ りません。 2.3 設定画面の構成と機能 ①発信用の自分自身のメールアドレスと更新用のパスワードを登録します。 ②現在のバージョンで使用可能なのは、Gmail、Yahoo!Mail、Outlook のアカウントで、メールアド レスのドメイン名が@gmail.com、@yahoo.co.jp、@outlook.jp、@outlook.com、@hotmail.com、 @hotmail.co.jp のみとなっています。 ●発信用のメールアドレスを登録する際の一般的な注意事項 ・本アプリの発信用として登録するメールアドレスは、「安全性の低いアプリ」のインストールを 避けたい場合や、フリーメールのサービス提供企業からメールで送られてくる情報提供サービス が不要である場合は、Outlook のメールアドレスを利用されることを推奨します。 ・識別番号は、学校、勤務先、自主防災組織などの公式組織で危機管理担当者が組織の成員の安危 および安否確認を行う際に、キーとして利用するユニークな番号です。学校であれば学籍番号、 学生番号、生徒番号などが、企業や団体であれば社員番号や職員番号が、自主防災組織であれば 固定電話あるいは携帯電話の下4桁の番号が、外国人観光客であればパスポート番号などが指定 されることになると思われます。家族や友人・知人などの非公式組織(身内や仲間内)の内部だ けで本アプリを利用する場合には、識別番号の入力は不要です。 ●Gmail を発信用のメールアカウントとして使用する場合の注意 ・本アプリで Gmail を発信用のメールアカウントとして使用する場合は、事前に、以下の手順に 従って Google アプリで「安全性の低いアプリの許可」を有効にするという付加的な設定をして おくことが必要になります。 ・ 「安全性の低いアプリの許可」を有効にしたくない場合は、Yahoo!Mail または Outlook のアカウ ントを取得して、Yahoo!Mail または Outlook のメールアドレスを発信用のアドレスとして使用 して下さい。 「安全性の低いアプリの許可」を有効にする手順 ①使用する Gmail のアカウントで、Google アプリボタンを押し、Google アプリの画面を表示します。 ②「アカウント」をタップして、アカウント画面に移行します。 ③アカウント画面の「ログインとセキュリティ」にアクセスします。 ④ログインとセキュリティ画面の「安全性の低いアプリの許可」を有効にします。 図5 Google アプリボタン 図6 アカウントを選択 図7 ログインとセキュリティ 図8 安全性の低いアプリの許可 ●Yahoo!Mail を発信用メールアドレスとして使用する場合の注意 ・本アプリは、SMTP という手順で Yahoo!Mail のサーバにアクセスしてメールを送ります。 Yahoo!Mail では、IMAP/SMTP の手順を使うと、Yahoo! BB 会員、セキュリティーパック購入者、 追加メールアドレス利用者以外の利用者は、無料の「Yahoo!デリバー」というサービスに自動的に 登録され、新製品などの情報がメールで送られてくるので注意して下さい。 ●Outlook を発信用メールアドレスとして使用する場合の注意 ・アカウントを登録する際に、国コード、電話番号、緊急用のメールアドレスを登録と Outlook.com アカウントの確認が必要です。これは自動プログラムによる迷惑メールの送信を防止するために必 要になっています。登録と確認を行わないと迷惑メールと判断されてメールを送信することができ ません。 2.4 3つの画面の遷移 ・タブをタップすることで、ホーム画面と連絡先画面と設定画面の間での移行が可能になります。 図9 タブのタップによる3つの画面の間での移動 3.アプリの初期設定 以下の手順でアプリの初期設定を行って下さい。 ①メール発信用の Gmail または Outlook または Yahoo!Mail のメールアドレスとそのメールアドレスを 取得した際のパスワードを用意します。 (利用できるメールアドレスを保有していない場合や本アプ リ専用の発信用メールアドレスとしたい場合は、メールアドレスを新規取得して下さい。 ) ②「設定」画面に移動して、自分自身のメールアドレスとパスワードと識別番号入力して保存ボタン をタップして、入力した情報を保存します。パスワードは表示と非表示の切り替えが可能です。 ③「保存しました」というポップが表示されれば、設定画面での初期設定は完了です。 図 10 自分自身の情報の設定画面 図 11 パスワードの表示と非表示の切り替え ④送信先画面に移動して、安危情報メールを送りたい相手のメールアドレスを最大で 10 件まで入力し て、保存ボタンをタップして下さい。 ・ 「管理者のメールアドレス」の欄には、所属する公式組織(学校や勤務先や自主防災組織や大使館・ 領事館など)の危機管理の担当者から指定された本アプリのみで利用する安否確認専用のメールア ドレスを入力して下さい。 ・公式組織で利用するのではなく、家族や友人・知人などの身内や仲間内の非公式組織で利用する のであれば、 「管理者のメールアドレス」の欄に入力する必要はありません。 ・ 「その他のメールアドレス」の欄には、安危情報を送りたい家族や友人・知人などのメールアドレ スを入力します。9件まで入力が可能です。 ⑤「保存しました」というポップがでれば、送信先画面での初期設定は完了です。 推奨:家族や友人・知人のメールアドレスを登録する前に、自分自身のメールアドレスだけを登録し て、自分自身のメールアドレスに安危メールがきちんと送られることを確認して下さい。設定 画面で入力したメールアドレスやパスワードが間違っていたり、送信先画面のメールアドレス におかしな文字列などが入っていると、メールの送信に失敗します。 制約:本アプリの現在のバージョンでは、 「管理者のメールアドレス」と「識別番号」は1件しか登録 できません。お勤めの方で勤務先と自主防災組織の両方に、社会人学生で学校と勤務先と自主 防災組織の3つの組織へというように、複数の公式組織への連絡には対応できておりませんの で、今後のバージョンアップ時に複数の「管理者のメールアドレス」とそのメールアドレスに 対応する「識別番号」を登録できるように検討します。 図 12 メールの送信相手の設定の画面 4.安危情報の送信 本アプリを起動し、ホーム画面で状況に応じて「安全」あるいは「危険」のいずれかのボタンをタッ プすることで、図 13 と図 14 に示すようなテンプレートのメールが、それぞれ送信先画面で登録した「管 理者のメールアドレス」と「その他のメールアドレス」に自動で送られます。 ・件名には、安全であれば「無事」 、危険であれば「危険」と表示して、識別番号も表示します。 ・内容には、安全であれば「無事です。 」 、危険であれば「危険です。 」と表示します。 ・GPS 機能が有効であれば「現在地」には現在地が、「現在地の URL」には Google map の現在地の URL が表示されます。この現在地の URL をタップあるいはクリックすると、Google map が表示さ れ、安危情報の送信者の現在地が地図上の中心に表示され、送信者がとこにいるかが確認できます。 ・GPS 機能が無効ならば「現在地」には不明と表示されます。 図 13 PC 画面に表示されるメールのテンプレートの内容 図 14 スマートフォン画面に表示されるメールのテンプレートの内容 ・メール送信が成功した場合には、 「メールを送信しました」とポップが表示されます。 ・メール送信が失敗した場合には、 「メールの送信に失敗しました」とポップが表示されます。 図 15 安危情報メールの送信成功と送信失敗の画面 初期設定しておけば、2 タップで 家族や友人だけでなく学校・勤務先にも安危メール送信! ①アプリアイコンをタップ ②安全か危険をタップ 安危情報送信完了 図 16 2 タップでメール送信 5.補足 5.1 GPS 機能の利用 GPS 機能をオンにしていると、本アプリをタップして起動した時点で表示されるホーム画面で現在地 の緯度と経度が表示されます。 この現在地の緯度と経度が表示された状態のホーム画面で、安全か危険のいずれかのボタンをタップ すると、位置情報がメールに追加されて送信されます。 危険が無い場合や防災訓練などの場合で、プライバシー保護などの理由でメールに現在地の位置情報 を含めたくない場合は、図 18 に示すように、GPS 機能を無効にした上で安全か危険のいずれかのボタ ンをタップして下さい。 GPS 機能が無効の場合 GPS 機能が有効の場合 図 17 GPS 機能が有効な場合と無効な場合の画面例 図 18 通知画面での GPS 機能のオンとオフの切り替え(Android 4.2 の場合) 5.2 ○×モード 平時に利用するモードで、学校や勤務先や自主防災組織などの公式組織の管理者のメールアドレスの みに○×で返事を送る場合に利用します。メールは、管理者のメールアドレスみに送信され、GPS 機能 を有効にしていても、プライバシー保護のために、位置情報はメールには含まれず、現在地を知られる ことはありません。○×モードを利用した場合には、その後、いつ災害が発生するかわからないので、 すぐに○×モードを解除しておいて下さい。 図 19 ○×モードでの送信 5.3 Google Map アプリの起動 本アプリでは、GPS 機能が有効(オン)の場合は、ホーム画面で地図ボタンをタップすることで Google Map が起動して、現在地を中心とした地図が表示されます。 GPS 機能が無効(オフ)の場合は、ホーム画面で地図ボタンをタップすると、 「GPS が起動していな い、もしくは、測位できていません」とのエラーメッセージがポップ表示されます。 図 20 GPS 機能が有効時に地図ボタンをタップしたときの Google map アプリの自動起動 図 21 GPS 機能が無効時の地図ボタンをタップしたときのエラー表示 5.4 現在地安全性確認アプリの起動 全国の自治体が作成して公表しているハザードマップから、現在地が各種の災害ハザードから安全か どうかを判定して、文字や記号と地図で知らせてくれる現在地安全性確認アプリがインストールされて いれば、 「現在地安全確認」ボタンをタップすることで、この現在地安全性確認アプリを起動することが できます。ただし、現在地安全性確認アプリがインストールされていない場合には、 「対象のアプリが存 在しません」というエラーメッセージがポップ表示されます。 なお、現在地安全性確認アプリは、デジタル形式(shape ファイル形式など)でハザードマップがオ ープンデータとして提供されている群馬県前橋市でのみ利用可能な状況です。 図 22 現在地安全性確認アプリの起動とハザードマップ表示 図 23 現在地安全性確認アプリがインストールされていない場合のエラー表示 5.5 多言語対応 本アプリは、外国人観光客や母国で家族が心配している留学生にも利用してもらうべく、多言語対応 を検討していますが、現在は、日本語と英語に対応しているのみで、今後は、中国語(繁体字と簡体字)、 ハングル、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語などにも対応できるように検討している ところです。 図 24 英語化した本アプリの画面 言語については、 「設定」から「言語と入力」の画面へ移動し、 「地域/言語」で設定を変更することで 表示される言語を変更することが可能です。本アプリの外国人利用者は、android の言語として母国語を 設定していると考えられるので、本アプリを起動した時は、本アプリが設定された母国語に対応してい れば母国語で、対応していなければ英語で表示されているはずです。 図 39 設定画面での言語設定(Android 4.2) 5.6 管理者による安危・安否確認 災害に遭遇した際に、まずは家族や友人・知人に安危を連絡するのが自然の行動で、学校や勤務先や 自主防災組織などの公式組織への安危連絡はなされにくいという状況を踏まえ、家族や友人・知人への 安危連絡を2タップで簡便化するとともに、同時に学校や勤務先や自主防災組織などの公式組織へも安 危連絡ができればよいのではないかというアイデアのもとに、本アプリは開発されています。 公式組織の管理者は、少なくとも組織の成員の氏名と識別番号の対応表を CSV 形式(エクセルの表形 式)で保有していれば、管理者用に作成されたプログラムにより、送信されてくるメールの件名の「無 事」か「危険」かの文字列と識別番号から、無事な成員と危険な状態にある成員と未送信で安否確認が できない成員の3種類の最新の名簿を、Gmail のメールサーバにアクセスすることで、いつでもどこから でも、リアルタイムで獲得することができます。成員の保有しているスマートフォンの GPS 機能が有効 であれば、メール送信者の現在地も把握できます。また、ゼミや学科や担任や所属部門や地区あるいは 班・隣保などのデータも対応表に組み込んでおけば、ゼミ別、学科別、担任別、所属部門別、地区別、 班・隣保別というように、成員を分類して安危・安否名簿を作成することができ、危険な状態にある成 員やメール未送信者に限定して、それらの人々に限られた資源を集中して救助・救援や安否確認を行う ことが可能になります。 事前に管理者が用意する氏名と識別番号の対応表に、メールアドレスや携帯電話番号などのデータが 組み込まれていると、安否確認が迅速に行えますが、これらの対応表が漏出すると問題が生じますので、 十分な注意が必要となります。本アプリの管理者用のプログラムの最新版では、パスワードでセキュリ ティを確保していますが、万が一のために、対応表に事前登録されるメールアドレスや携帯電話番号な どは暗号化するなどのさらなるセキュリティ対策を講じるべく、アプリの改善を検討しています。 2015 年 12 月 16 日 問合せ先 〒650-0047 神戸市中央区港島南町7-1-28 計算科学センタービル 兵庫県立大学応用情報科学研究科 有馬昌宏 e-mail: [email protected] tel: 078-303-1901(兵庫県立大学神戸情報科学キャンパス事務室)