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中期財政計画
中期財政計画 (平成28~32年度) 平成27年 10 月 富士見市 目 次 1 計画策定について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 2 計画の基本的事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 3 普通会計の歳入見込額 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 4 普通会計の歳出見込額 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・5 5 基金の残高見込額 6 地方債の残高見込額 7 今後の財政運営について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・9 1 計画策定について 市では、 「健全な財政運営に関する条例(平成24年4月施行)」に基づき、将来に わたって計画的な財政運営を行っていくため、毎年度、総合計画(実施計画等)と整 合性を図った上で中期的な財政見通しに基づく財政計画を策定することとしていま す。 このたび、平成28年度から平成32年度の5年間の中期財政計画を策定いたしま したので、条例に基づき、議会へ報告するとともに、市民の皆様に公表するものです。 2 計画の基本的事項 (1) 前提条件 社会経済環境や税制などについては、策定時点の状況を基本とし、金額は予算 総額ベースで算出しています。 なお、消費税率については、平成29年4月より10%になるものとして積算 しております。 (2) 対象会計 計画の会計は、統計や財政指標等の基礎となっている普通会計とします。 本市における普通会計とは、一般会計及び鶴瀬駅西口土地区画整理事業特別会 計、鶴瀬駅東口土地区画整理事業特別会計をまとめて1つの会計としたものです。 (3) 計画期間 平成28年度から平成32年度までの5年間とします。 (4) 計画の見直し 経済動向や本市の実施計画等を踏まえ、毎年度見直しをします。 -1- 3 普通会計の歳入見込額 平成27年度当初予算額をベースに、過去の実績や今後の変動要因、制度改正等の 増減要素を考慮して推計しています。 市税については、 「ららぽーと富士見」に係る固定資産税(家屋)や法人市民税が 増加する一方で、固定資産税等の評価替えに伴う減少などにより、ほぼ横ばいで推移 するものと見込んでいます。 繰入金については、実施計画等で予定されている事業に対し、特定目的基金を繰入 れるほか、歳入歳出の乖離(財源不足)に対しては、財政調整基金を繰入れることで 対応を図っています。 地方消費税交付金については、消費税率が平成29年4月より10%になるものと して推計しております。 地方交付税のうち、普通交付税は総額(出口ベース)を試算し、今後の市税等の推 計に基づく基準財政収入額への影響や、交付税措置のある地方債の借入れに伴う基準 財政需要額への影響などを踏まえて推計しています。 国・県支出金については、社会保障費の伸びに対する国県負担金、補助金の増額を 見込むとともに、実施計画等で見込まれる収入を反映させて推計しています。 市債のうち、建設地方債は実施計画等を踏まえて借入額を推計し、臨時財政対策債 は各年度14億円としています。なお、平成31年度以降については、実施計画を策 定していないため平成30年度を基本に個別要因を除いた形で推計しております。 (単位 区 分 百万円) 平成 28 年度 平成 29 年度 平成 30 年度 平成 31 年度 平成 32 年度 自主財源 17,069 16,868 16,759 16,614 17,140 市税 14,590 14,648 14,368 14,428 14,481 繰入金 721 587 958 756 1,229 繰越金 253 253 253 250 250 その他 1,505 1,380 1,180 1,180 1,180 16,529 15,757 15,744 14,930 14,905 地方譲与税等 1,839 2,154 2,299 2,299 2,299 地方交付税 3,300 3,100 3,000 3,000 3,000 国・県支出金 7,391 7,340 7,125 7,031 7,006 市債 3,999 3,163 3,320 2,600 2,600 計 33,598 32,625 32,503 31,544 32,045 依存財源 合 -2- 区 分 市 税 推 計 方 法 等 ◆個人市民税、法人市民税、固定資産税、都市計画税、軽自動車税、市たばこ税など 個人市民税 ・普通徴収から特別徴収への切り替えの平年度化による増を見込む ・過去の実績等を踏まえ給与所得額の増を見込む 法人市民税 ・地方法人税の創設に伴う法人税割の引き下げによる減を見込む ・ 「ららぽーと富士見」開業に伴う増を見込む 固定資産税 ・住宅用地の措置特例の廃止に伴う増を見込む 都市計画税 ・開発等に伴う家屋の新増築の増を見込む ・新築住宅の軽減期間終了に伴う増を見込む ・評価替えによる家屋の減(H30)を見込む 軽自動車税 ・過去の実績等を踏まえ軽四輪乗用車の増を見込む ・税制改正による税率引き上げに伴う増を見込む 市たばこ税 繰入金 ◆財政調整基金、公共施設整備基金などの特定目的基金からの繰入金 財政調整基金 ・各年度の財源不足額を繰入れ その他特定 ・実施計画等で予定されている事業に対し、公共施設整備基金及び 目的基金 繰越金 その他 ・過去の実績等を踏まえ売渡本数の減を見込む まちづくり寄附基金を繰入れ ◆翌年度へ繰り越す決算剰余金 一般会計 ・2.5 億円を見込む 特別会計 ・各特別会計の実質収支の見込額を見込む ◆分担金及び負担金、使用料及び手数料、財産収入、諸収入など ・過去の実績を踏まえるほか、実施計画等で予定されている収入額を見込む 地方譲与 ◆地方消費税交付金、地方特例交付金など国から交付される財源 税 地方消費税 等 交付金 その他 ・消費税率について、平成28年度は 8%、平成29年度以降は 10% として見込む ・平成 27 年度当初予算額と同額を見込む -3- 区 分 地 方 交付税 推 計 方 法 等 ◆普通交付税及び特別交付税として国から交付される一般財源 普通交付税 ・地方交付税総額推計(出口ベース)に、歳入の推計を基礎とした基 準財政収入額への影響と、交付税措置のある地方債の基準財政需要 額への影響などを考慮し推計 特別交付税 国 県 支出金 市 債 ・過去の交付状況より 2 億円を見込む ◆負担金、補助金など特定の目的のため国や県から交付される財源 ・扶助費の伸びに対する国県負担金、補助金の増を見込む ・実施計画等で予定されている普通建設事業に係る補助金を見込む ◆建設地方債や臨時財政対策債など借入金による収入 建設地方債 臨時財政 対策債 ・実施計画等で予定されている普通建設事業に対する借入れを見込む ・各年度 14 億円と見込む -4- 4 普通会計の歳出見込額 平成27年度当初予算額をベースに、過去の実績や実施計画等で予定されている事 業などの増減要素を考慮して推計しています。 義務的経費のうち、人件費については職員の新陳代謝等を考慮し減少を見込んでい ますが、扶助費については生活保護費や障害介護給付費の伸びなどにより増加を見込 んでいます。また、公債費については今後予定されている実施計画事業に対する市債 の発行などを踏まえ増加を見込んでいます。 投資的経費については、実施計画等に基づき都市基盤整備費や公共施設の長寿命化 対策に要する費用を踏まえて推計しています。なお、平成31年度以降については、 実施計画を策定していないため平成30年度を基本に個別要因を除いた形で推計して おります。 (単位 区 分 百万円) 平成 28 年度 平成 29 年度 平成 30 年度 平成 31 年度 平成 32 年度 16,854 16,993 17,226 17,449 17,827 人件費 5,017 4,805 4,699 4,615 4,617 扶助費 9,225 9,439 9,657 9,881 10,110 公債費 2,612 2,749 2,870 2,953 3,100 投資的経費 4,885 3,395 3,317 2,039 2,039 物件費 4,710 4,692 4,722 4,742 4,791 補助費等 4,338 4,475 4,256 4,312 4,321 繰出金 2,590 2,649 2,711 2,781 2,846 その他 221 421 271 221 221 33,598 32,625 32,503 31,544 32,045 義務的経費 合 計 -5- 区 分 人件費 推 計 方 法 等 ◆職員給与、特別職給与、議員報酬など 職員給与 ・今後の見込まれる退職者数と新規採用予定者数、再任用予定者数 を踏まえて推計 退職手当負担金 特別職給与、 議員報酬など 扶助費 ・平成 27 年度当初予算額と同額を見込む ◆生活保護費や障害介護給付費、子育て支援などの社会保障関係費 生活保護費 ・過去の実績等を踏まえ毎年度 3.0%の増加を見込む 障害介護給付費 ・過去の実績等を踏まえ毎年度 1 億円の増加を見込む 保育所等入所 ・認可保育所の開設に伴い、平成 28 年度以降 1 億円の増加を見 児童委託 公債費 ・今後の負担金率の減少を踏まえて推計 込む ◆市債(借入金)の元利償還金に要する経費 ・これまでの借入金及び実施計画等の借入予定額を踏まえて推計 投資的 経 ◆道路や建物など資本の形成に要する普通建設事業費 ・実施計画等で予定されている主な事業 費 防災行政無線のデジタル化工事(同報系・継続費) 鶴瀬駅東口土地区画整理事業 普通建設事業費 市民文化会館舞台設備改修工事 市道第 5101 号線などの道路整備工事 市民総合体育館復旧・大規模改造工事 小中学校の校舎及び屋内運動場の大規模改造工事 物件費 ◆賃金、旅費、消耗品費、燃料費、委託料など ・平成 27 年度当初予算額をベースに、今後予定されている事業費を踏まえて推計 選挙や各種統計など -6- 区 分 補助費等 推 計 方 法 等 ◆負担金、補助金など他市町村・団体に対する現金的給付に係る経費 ・平成 27 年度当初予算額をベースに、今後予定されている事業費を踏まえて推計 入間東部地区消防組合、志木地区衛生組合などに対する負担金、 公共下水道雨水処理負担金など 繰出金 ◆国民健康保険特別会計や介護保険特別会計など、市の他の会計に支出する経費 国民健康保険 特別会計繰出金・ ・平成27 年度当初予算額と同額を見込む 基盤安定繰出金 介護保険 特別会計繰出金 後期高齢者医療 基盤安定繰出金 その他 ・第6期富士見市高齢者保健福祉計画に基づき推計 ・埼玉県後期高齢者医療広域連合の人口推計を基に推計 ◆建物などの維持補修費、基金への積立金、市民総合体育館に係る損害共済金、 予備費など -7- 5 基金の残高見込額 財政調整基金については、各年度の財源不足額を繰入れることとして推計していま す。公共施設整備基金については、公共施設の長寿命化対策等に対する財源として繰 入れを見込んでいます。その他の基金については、実施計画等で予定している繰入れ を見込んでいます。 (単位 基 金 区 分 百万円) 平成 28 年度 平成 29 年度 平成 30 年度 平成 31 年度 平成 32 年度 財政調整 取崩額 基金 年度末残高 公共施設 420 486 657 655 1,128 2,076 1,842 1,437 1,034 158 取崩額 300 100 300 100 100 整備基金 年度末残高 444 546 248 149 50 緑地保全 取崩額 0 0 0 0 0 基金 年度末残高 556 609 712 765 819 文化振興 取崩額 0 0 0 0 0 基金 年度末残高 66 66 67 67 67 まちづくり 取崩額 1 1 1 1 1 寄附基金 年度末残高 11 12 13 15 15 721 587 958 756 1,229 3,153 3,075 2,477 2,030 1,109 合 6 取崩額 計 年度末残高 地方債の残高見込額 実施計画等に基づき、今後予定している借入れを踏まえ推計しています。 平成28年度以降については、市民総合体育館の復旧・大規模改造工事や土地区画 整理事業などの都市基盤整備事業、公共施設の長寿命化対策など、多額の事業費を要 する事業が予定されているため、地方債残高は増加する見込みです。 (単位 会計区分 一般会計 百万円) 平成 28 年度 平成 29 年度 平成 30 年度 平成 31 年度 平成 32 年度 22,211 22,476 22,938 23,172 23,289 鶴瀬駅西口土地区画 整理事業特別会計 1,294 1,066 864 698 559 鶴瀬駅東口土地区画 整理事業特別会計 1,007 1,618 2,056 1,895 1,680 24,512 25,160 25,858 25,765 25,528 合 計 -8- 7 今後の財政運営について 市では、健全な財政の維持・向上を図るため、これまで自立的な税収基盤の整備や 負債の抑制など様々な財政健全化に向けた取組みを進めてきた結果、「健全な財政運 営に関する条例」で規定する財政運営判断指標の数値は、向上して参りました。 しかし、今回推計した今後5年間の財政見通しでは、市民総合体育館の復旧・大規 模改造工事や土地区画整理事業などの都市基盤整備事業、老朽化の進む公共施設の長 寿命化対策など多額の事業費を要する事業が今後予定されるとともに、市民生活に直 結した社会保障関係経費が引き続き増加傾向にあることを踏まえますと、今まで以上 に厳しい財政状況が続くものと見込まれます。 このような状況を踏まえ、引き続き、健全な財政状況の下で、市民ニーズや時代の 潮流に即した各種施策を着実に推進していくため、「第5次総合計画」や「健全な財 政運営に関する条例」に基づき、歳入では、新たなまちづくりや魅力あるまちづくり の推進による安定的な税収基盤の整備や収納対策の強化、国・県支出金や市債の効果 的な活用などにより所要財源の確保を図りながら、歳出では、実施計画等に基づき主 要施策の重点化や優先順位の明確化による計画行政の更なる推進、今後の人口動向を 踏まえた各公共施設の計画的な改修のほか、既存事業の効率化や改善などにより、市 民の信託に応えられる持続可能な財政構造を目指して参ります。 【参考】健全な財政運営に関する条例に基づく財政運営判断指標 指 標 名 ①財政力指数 ②経常収支比率 ③財政調整基金比率 ④地方債残高比率 ⑤債務償還可能年限 目 標 値 (H29 決算値) H26 決算値 H25 決算値 H24 決算値 0.800 0.759 0.753 0.749 88%以下 87.3% 85.6% 88.7% 12.5%以上 13.7% 14.7% 13.5% 110%以下 113% 111% 115% 4年以下 3.9年 4.1年 4.7年 -9- 中 期 財 政 計 画 平成27 年 10 月 発行 富士見市 編集 富士見市総合政策部財政課 〒354-8511 富士見市大字鶴馬1800番地の1 ℡ 049-251-2711(代表)