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資料3(PDF:3948KB)
資料3
コミュニティバス(くるりんバス)再編計画原案(案)
内容
1. 背景 .................................................................................................................................................. 1
2. コミュニティバス(くるりんバス)の現状 ........................................................................... 2
3. コミュニティバス(くるりんバス)の再編に関する運行コンセプト ............................. 5
4. 運行ルートの検討 ......................................................................................................................... 7
4.1 見直しの方向性 ..................................................................................................................... 7
4.2 ルート案の検討にあたっての課題.................................................................................. 11
4.3 ルート案の検討 ................................................................................................................... 18
4.4 再編ルート ........................................................................................................................... 29
5. 運行サービス水準について ...................................................................................................... 35
5.1 料金 ........................................................................................................................................ 35
5.2 運行時間帯 ........................................................................................................................... 36
6. 運行継続基準について .............................................................................................................. 37
6.1 運行継続基準について ...................................................................................................... 37
6.2 PDCA サイクルの進め方について .................................................................................... 38
1. 背景
立川市のコミュニティバス(くるりんバス)は、平成 14 年に運行開始、平成 17 年に西ル
ートの新設と既存ルートの一部変更、平成 24 年に西西ルートと西東ルートの新設等を行い、
運行開始から約 13 年が経過している。
その間に、立川基地跡地のまちづくり等に伴う路線バス網の変化や、少子化、高齢化の進
行等の社会経済情勢の変化など、外部環境が変化しており、コミュニティバス(くるりんバ
ス)においても、これらの変化に対応した運行ルート等の見直しが必要となっている。
そこで、立川市では地域の実情に即した輸送サービスの実現に必要となる事項を協議する
ために、公募による市民、利用者の代表者、交通事業者、運輸局、立川警察署、学識経験者
等によって構成される「立川市地域公共交通会議」を設置した。
コミュニティバス(くるりんバス)の再編については、「立川市地域公共交通会議」にお
いて、平成 26 年 7 月から平成 27 年 11 月まで 11 回(うち書面会議 2 回)開催し、コミュニ
ティバス(くるりんバス)の課題や運行コンセプト、運行ルート、運行サービス水準、運行
継続基準等について検討を行った。
1
2. コミュニティバス(くるりんバス)の現状
現在の路線バスおよびコミュニティバス(くるりんバス)の主な現状について、現状整理や市民アンケート(平成
25 年 10 月実施)、利用者アンケート(平成 25 年 12 月実施)等より、運行・運営実態、ならびに利用状況、市民・
利用者の意向について、以下のようにまとめられる。
路
線
バ
ス
く
る
り
ん
バ
ス
運行・運営実態
利用状況
市民・利用者の意向
 立川駅を起終点とする路線が大半で駅北側の
南北路線が特に多い。
 西砂町・一番町地区は昭島駅の路線バスの方が
多く、栄町・若葉町地区の市境付近は国立駅の
路線バスの方が多く運行している。
 バス利用者数は H20 年のピーク時から約 2 割減少しており、特に
立川バスの駅と団地を結ぶ比較的短い路線の減少が顕著である。
 市は H27 年から人口減少期に入り、今後、益々、公共交通利用者
の減少が危惧される。
 「終発の時間」「バス停環境」「運行情報のわかりやすさ」に関して、
満足度が低く重要度が高いことから、これらの改善を求められている。
 「立川駅以外の鉄道駅、モノレール駅へのアク
セス」、「日常生活における身近な足」として
の役割を担うために、平成 14 年 12 月に運行を
開始し、これまで3回、路線再編・拡大してい
る。
 運賃は大人・子どもともに 100 円共通であり、
路線バスの最低運賃大人 180 円に比べて安い。
 運行間隔は 55 分~110 分と長く、覚えやすい
「ラウンドダイヤ(毎時間同じ時刻(毎時同分)
にバスが来るダイヤ)」とはなっていない。
 運行ルートの多くは、路線バスの運行ルートと
競合している。
 利用者数は運行ルートの拡大によって増加し
ているが、合わせて運行経費も増加し、市の補
助金も増加傾向となっている。
 利用者一人当たりの経費は 300 円で、運賃収入
を差し引くと 200 円が市からの補助金となっ
ており、財政規模が類似する他市と比較して
も、採算性が悪い状況である。
市
民
ア
ン
ケ
ー
ト
利
用
者
ア
ン
ケ
ー
ト
 利用したことのある市民は半数以下の 46%に止まっている。
 くるりんバスを主に利用しているのは路線バスの運行が少
ない、錦町、砂川町、上砂町、西砂町となっており、路線バ
スを一部補完している。
 くるりんバスの必要性については、利用者は「現在必要」の割合が 84%
と高いのに対して、非利用者は、「将来必要」が 73%と最も高く「現状
は不要であるが将来は必要」という意向が多い。
 利用者が少ない路線について、利用者は「路線の縮小・廃止はやむを得
ない」の割合が 23%に対して、非利用者は 46%と2倍となっており、効
率化を求めている。
 利用が多いのは女性(74%)の高齢者(44%)で、専業主婦・
主夫(32%)が多い。
 利用者の中で週一日以上利用する人が 68%となっており、
高齢者になるほど利用頻度が高い傾向である。
 利用者の目的は買い物が最も多く 34%を占めているが、次
いで通勤・通学が 26%を占め、通院や公共施設アクセスは
各 7%に止まっている。ただし、年齢が高くなるほど通勤・
通学が減り、買い物や娯楽、公共施設、通院の割合が高まる。
 運賃(100 円や回数券)は、満足度が高く重要度が低いが、ダイヤ(終
発、平日の運行本数)に関して満足度が低く重要度が高いことから、ダ
イヤの改善が求められている。
 利用する理由は、「運賃が安いから」が最も多いが、高齢者になると「自
宅からバス停が近いから」「目的地に直接行けるから」というルート設
定の理由が多くなる。
 公共交通での移動が困難な地域・施設があると回答した割合は半数以下
の 41%であり、その目的は、公共施設利用が 22%、次いで買い物が 21%
となっている。特に高齢者は公共施設へのアクセス要望が多い。
 土休日に比べて平日の方が高齢者(65 歳以上)の割合が
10%以上多く、平日の高齢者の足として利用されている。
 平日・土休日ともに利用距離が長い区間の利用者数が多
い。(女性センター⇔武蔵砂川駅、昭島駅⇔松中団地等)
乗
り
込
み
調
査
地
域
別
懇
談
会











立川市役所、立川駅へのアクセス【共通】
昭島駅、西武立川駅へのアクセス【西砂・一番】
東西方向の運行、モノレール接続【上砂・砂川】
立川駅・立川駅周辺へのアクセス【若葉・曙町】
路線バスの通っていないエリア 【曙町・栄町】
立川駅南側での東西方向アクセス【南地域】
他市コミュニティバスや路線バス
の多いバス停との接続
【南地域・一番町】
運賃は今と同じ 100 円が良い
【中央、北部中】
利便性が高ければ値上げも可
【南、北部西、北部中、北部東】
30 分間隔のダイヤが良い
【中央、北部東】
1 時間 1 本のラウンドダイヤが良い【南、北部東】
2
■現状の交通不便地域図
西西ルート
(6.7km)
西東ルート
(3.5km)
北ルート
(7.4km)
南ルート
(6km)
※バス路線については、現在のくるりんバスを除いた一般の路線バスのみを勘案
他市の事例等を参考に、以下のように交通不便地域を設定している。
■立川市の交通不便地域の基本的な考え方
以下の①、②の両方を満足しない地域
①バス停・鉄道駅・モノレール駅からの距離 300m以内
②バスの運行本数 1 時間に 1 方向 1 本程度以上(1 日 34 本以上)
3
◆設定の根拠
<バス停・鉄道駅・モノレール駅からの距離【300m】>
○今回のコミュニティバス(くるりんバス)再編計画における交通不便地域の設定にあたっ
ては、移動手段としての利便性の観点から、交通手段による違いを設けず路線バス、鉄道
駅、モノレール駅ともに一律の距離圏域とする。
○平成 14 年度のコミュニティバス導入検討時は、バス停からの距離を 300m として設定して
いる。また、バスサービスハンドブックにおいても 90%の方が抵抗感なく無理なく歩ける
距離を 300m 圏域としている。
○東京都内において交通不便地域を設定している市部では、その多くがバス停からの距離を
300m と設定しており、立川市においても同程度の水準を指標とする。
<バス運行本数【1日 34 本】>
○平成 14 年度の導入検討の際は運行本数 100 本/日未満(概ね 20 分に 1 本)を交通不便地
域としていたが、近年、コミュニティバスの運行基準を策定している自治体の多くが、最
低限の移動手段の確保の観点から、運行間隔のサービス水準を 1 時間に 1 本以上としてお
り、立川市においても同程度の水準を目標とする。
○立川市内のバスの運行状況をみると、6~22 時台の概ね 17 時間での運行が全体の 96.5%
を占めており、1 日あたりの運行本数では、1時間に1本程度運行とすると、片道本数で
17 本/日、往復で 34 本/日となる。
4
3. コミュニティバス(くるりんバス)の再編に関する運行コンセプト
コミュニティバス(くるりんバス)の現状を踏まえた課題、今後の検討の視点を勘案した
上で、コミュニティバス(くるりんバス)の再編に関する運行コンセプトとして、4つの方
針を定めた。
コミュニティバス(くるりんバス)の
今後の検討の視点
コミュニティバス(くるりんバス)の課題
①路線バスと競合
①さらに日常生活の身近な足となるル
ートに変更
⇒路線バスとの役割分担の明確化
⇒ルートの見直しが必要
例)・交通不便地域の解消
・公共施設、病院、商業施設等へ
のアクセス
②交通不便地域・生活密着施設へのアク
セス
運
行
ル
ー
ト
⇒交通不便地域へアクセスする路線と
して見直しが必要
⇒高齢者等の訪れる施設へアクセスす
る路線として見直しが必要
運
行
ル
ー
ト
③他市を含めた既存の公共交通との連携
⇒既存の公共交通網との連携によって
トータルとして利便性を向上するこ
とが必要
⇒隣接市との連携によってトータルと
して利便性を向上することが重要
②路線バスとの競合を避け、鉄軌道駅
等の既存公共交通と有機的に連携
例)・路線バスと競合しているルー
トの見直し
・立川駅以外の鉄道駅やモノレ
ール駅、路線バスの比較的運
行本数の多いバス停、他市の
コミュニティバスとの接続な
ど、既存の公共交通を生かす
③利用しやすい運行ダイヤの導入
④効率的で利用しやすいダイヤ
⇒ 利用 しやす い 運行 ダイヤ にす ること
が必要
⇒財政負担も考慮した運行ダイヤに
することが必要
例)・ラウンドダイヤの導入
・平日と土休日ダイヤの区分
⑤財政負担の軽減
④運行経費(補助額等)の抑制(現状
を最大とする)
⇒路線バスとの競合性に考慮した運
賃とすることが必要
⇒財政負担も考慮した運賃とするこ
とが必要
そ
の
他
そ
の
他
例)・運賃の見直し(路線バス並み等
を基本とするなど)
・現在のくるりんバス車両5台の
有効活用
・利用 PR の促進
⑤PDCA サイクルによる運行ルート等の
継続的な改善
例)・再編後の利用状況、利用者ニー
ズ等を踏まえ運行ルート等の
柔軟な見直し
・一定の利用水準に達成しない路
線の廃止
5
コミュニティバス(くるりんバス)の再編に関する運行コンセプト
方針1
路線バスの補完
◇路線バスとのルート・運賃の競合を回避
◇鉄軌道駅、運行本数の多いバス停等への接続
◇運行本数の少ない既存路線バス網の補完
運
行
ル
ー
ト
等
の
再
編
に
向
け
て
◇路線バスとコミュニティバスの役割の明確化(連携)
方針2
市民生活密着施設へのアクセス
◇利用しやすいラウンドダイヤなどの設定
◇目的地(公共施設、病院、商業施設等)へ向けた効率的なルート
の設定
◇利用促進に向けた乗継利便性の向上
◇既存の路線バスや鉄道、モノレールでカバーできない移動を補完
方針3
交通不便地域の利便性向上
◇公共交通での移動手段が少ない地域をカバー
◇多様な世代が移動可能な公共交通の確保
◇高齢者の移動に配慮
◇道路整備等に併せたルート再編
持
続
性
の
確
保
に
向
け
て
方針4
持続性の確保
◇移動需要を踏まえたダイヤ設定(平日・土休日)
◇保有車両(5台)の有効活用
◇利用促進PR
◇持続可能な財政負担(現状を最大とする)
◇実態調査(乗降調査)の継続的な実施
◇データに基づく事業の定期的な点検
6
4. 運行ルートの検討
4.1
見直しの方向性
コミュニティバス(くるりんバス)の再編に当たっては、現在の運賃見直しも含めた中
で、路線バスとの共存・連携も視野に入れて、市民が利用しやすい・利用してみようと思
えるコミュニティバスとしていく必要がある。
そこで、再編に当たっては、以下の視点(ポイント)をもって検討した。
■地区ごとの再編の視点(ポイント)
(1)路線バス等との連携の強化
○コミュニティバスと路線バスの役割の明確化(連携)
○路線バスが運行している、もしくは運行できる可能性がある地区
(2)より利便性の高い運行サービスの提供
○現状の移動行動をふまえた運行
○路線バスの運行が、移動の目的(目的地)に対し効率的なルートとなっていない
地区
(3)交通不便地域の解消
○路線バスなどの公共交通による移動手段が乏しく、コミュニティバス等による対
応が必要な地区
■地区別の対応の方向性(短期は、10 年先を見据えつつ5年程度を想定)
対象地区
視点
(1)路線バス
等 との 連 携
の強化
(2)より利便
①西砂町
性の高い
地区
運行サービ
西
スの提供
ル
(3)
交通不便
ー
ト
地域の解
消
②上砂町
地区
現状及び課題(○)と対応の方向性(●)
短期
中長期
○昭 21-2・22-2・26-2 系統の
日中の運行本数が少ない
●対応の方向性
路線 西 砂 循 環 ・ 堀 向 線 の
バス ルート見直しの検討
日中の運行本数が減
コミュ
少する路線のコミュニ
ニティ
ティバス運行によるサ
バス
ービスの補完の検討
○整 備 計 画 等 に基 づき道 路 整
備が行われる予定
●対 応 の方 向 性 /道路整 備 と
合わせて路線バスの新設を検
討
(3)交通不便
地域の解
消
7
対象地区
③砂川町
地区
④幸町
地区
⑤若葉町
地区
視点
(3)交通不便
地域の解
消
(1) 路 線 バ ス
等 との 連 携
の強化
現状及び課題(○)と対応の方向性(●)
短期
中長期
○路線バスの運行が困難
●対応の方向性
玉川上水駅、砂川七番
コミュ
駅 での乗 継を考 慮 した
ニティ
コミュニティバス新規路
バス
線での対応の検討
※ただし、路線が長くなる場合、
ラウンドダイヤでの運行は困難
○立 31 系統は充実しているが、
立 31-2 系統は本数が少ない
(1 日 10 本)
●対応の方向性
路線 路 線 バスの増 便 による
バス 解消の検討
日中の運行本数が減
コミュ
少する路線のコミュニテ
ニティ
ィバス運行によるサービ
バス
スの補完の検討
○都市計画道路(立3・2・16 等)が整備
北
ル ⑥一番町 (1) 路 線 バ ス ●対応の方向性
ー
等 との 連 携
新設道路への路線バス
地区
路線
ト
の強化
の運行検討(ただし渋
バス
滞への対策が必要)
⑦栄町
地区
⑧曙町
地区
○不便地域は、主に自衛隊の駐屯地
○路線バスで、国立駅へのアクセスが可能
○道路幅員が狭く、小型バスの運行が困難
●対応の方向性/国立第二団
-
地 周 辺 は道 路 が未 整 備 。 今
後、道路整備等の検討が必
要(ワンボックス車両でも運行
困難)
○路線バスでも運行可能(ただし、短い区間での折り返し運行が課
題)
●対応の方向性
都市計画道路(立 3・
( 3 ) 交 通 不 便 ●対応の方向性
路線
2・10)整備と合わせて
地 域 の 解 路線
バス
路線バスの運行検討
路線バスの運行検討
消
バス
コミュ 隣 接 市 と共 同 で の コミ
ニティ ュ ニテ ィバ スの 運 行 を
バス 検討
8
対象地区
視点
現状及び課題(○)と対応の方向性(●)
短期
中長期
○立 86 系統は、2時間に 1 本程
度(一方向)しか運行されてい
ない時間帯がある
○立
72 系統(循環)は、1 時間
(1) 路 線 バ ス
⑨富士見
等 との 連 携 に 1 本程度(一方向)運行
町地区
●対応の方向性
の強化
路線 路線バスの維持・存続
バス の検討
南
ル
ー
ト
⑩錦町
地区
○立 65・73 系統は、2時間(約 110 分)に1本程度(一方向)しか
運行されていない
●対応の方向性
路線 路線バスの増便検討(錦町地区)
バス 路線バスの維持・存続の検討(羽衣町地区)
コミュ
ニティ 錦町地区は、コミュニティバスによる運行の継続の検討
(1) 路 線 バ ス バス
等 との 連 携
○みのわ通りの路線バス運行(将来)によるコミュニティバスの廃止
の強化
を検討
●対応の方向性
●対応の方向性
路線 新設道路での路線
コミュ
バス バスの運行検討
錦町地区コミュニティバス
ニティ
コミュ 隣 接 市 と の 共 同 に
による運行の継続の検討
バス
ニティ よるコミュニティバス
バス の運行検討
■その他の視点
例1/地域の維持・活性化(子育て・住みたい団地等)に資するバス路線の確保
例2/一団地の再生(まちづくりとの連携)
9
■地区別の対応方針(イメージ)
前に示した地域別の対応方針を図に示す。
①西砂町地区
○昭 21-2・22-2・26-2 系統の
日中の運行本数が少ない
↓
●西砂循環・堀向線のルート
見直しによる解消検討
●日中はコミュニティバスの
運行によるサービスの補完
検討
○整備計画等に基づき道路整
備が行われる予定
↓
●道路整備とあわせた路線バ
スの新設を検討
②上砂町地区
○路線バスの運行が困難
↓
●玉川上水駅、砂川七番駅での
乗継を考慮したコミュニティ
バスの新規路線で対応検討
○不便地域では無く
利用者数も少ない
③砂川町地区
○立 31 系統は充実しているが、立 31-2
系統は本数が少ない(1 日 10 本)
↓
●路線バスの運行本数増便検討
●日中の運行本数が減少する路線のコミ
ュニティバス運行によるサービスの補
完検討
④幸町地区
⑤若葉町地区
⑥一番町地区
○不便地域では無く、
路線バスと競合して
いる
○立 86 系統は、2時間に 1 本程度(一方向)
しか運行されていない時間帯がある
○立 72 系統(循環)は、1 時間に 1 本程度
(一方向)運行
↓
●路線バスの維持・存続の検討
⑦栄町地区
⑧曙町地区
○不便地域は、主に自衛隊の駐屯地
○路線バスで、国立駅へのアクセスが可能
○道路幅員が狭く、小型バスの運行が困難
↓
●道路整備等の検討が必要(ワンボックス車
両でも運行困難)
○路線バスでも運行可能(ただし、短い区間での
折り返し運行が課題)
↓
●路線バスの運行検討
●都市計画道路整備と合わせて路線バスの運行検
討
●隣接市と共同でのコミュニティバスの運行検討
⑨富士見町地区
鉄道駅、モノ レ ール駅から 30 0m以内 又は
路線バス 停から 300m 以内で 運行本数3 4本以上
鉄道駅、モノ レ ール駅から 30 0m以上 且つ
路線バス 停から 300m以内で 運行本数3 4本未満
鉄道駅、モノ レ ール駅、路線バス 停から 300m以上
○立 65・73 系統は、2時間(約 110 分)に1本程度(一
方向)しか運行されていない
○みのわ通りの路線バス運行(将来)によるコミュニティ
バスの廃止を検討
↓
●路線バスの増便検討(錦町地区)
●路線バスの維持・存続の検討(羽衣町地区)
●錦町地区は、コミュニティバスによる運行の継続の検討
●新設道路での路線バスの運行検討
●隣接市との共同によるコミュニティバスの運行検討
:現状のコミュニティバスで対応が求められるエリア
:コミュニティバスの運行の必要性を検討するエリア
⑩錦町地区
:新たにコミュニティバスの運行を検討するエリア
:路線バスでの運行の検討または将来の道路整備に合
わせてコミュニティバスの運行を検討するエリア
10
4.2 ルート案の検討にあたっての課題
コミュニティバス(くるりんバス)の再編に関する運行コンセプトの方針1~3について、課題を整理する。
(1) 各方針に基づく状況
平日調査時
【方針1】 路線バスの補完
○現在のコミュニティバス(くるりん
バス)の利用状況と路線バスの運行
状況から、路線バスとコミュニティ
バス(くるりんバス)の競合(ルー
ト及びOD(起終点))の状況をみ
る。
運行本数の多い路線
バスが近くに存在
<路線バスとの競合>
路線バスを補完す
る利用
○西西ルートの松中団地操車場⇔昭
島駅では、路線は競合していない
もののOD(起終点)が競合して
いる。
○北ルートでは、立川駅と北部地域
をつなぐ南北方向での移動が多く、
そのバス停の多くが路線バスのバ
ス停の近くに位置し競合している。
○南ルートの西部も同様に、路線バ
スと立川駅までのOD(起終点)が
発着地が路線バス
と競合
競合している。
<非効率な利用>
○武蔵砂川駅から女性総合センター
への区間は、長距離でのコミュニ
路線バスの運行本数が
多い区間を運行し、立
川駅までのOD(起終
点)が競合
ティバス(くるりんバス)の利用
が多い。一方、近くに運行本数の
多い路線バスがあり、路線バスの
補完を行うコミュニティバス(く
るりんバス)の役割を考えると非
効率な運行となっている。
<路線バスの補完>
○錦町の交通不便地域から立川駅南
口間で乗降する利用者が多く存在
する。
○また、北部地域の東西方向での利
路線バスと立川駅までの
OD(起終点)が競合
用もされており、このような区間
は路線バスとの競合がなく、補完
的な役割を果たしている。
路線バスを補完す
る利用
11
【方針2】 市民生活密着施設へのアクセス
○市民生活密着施設である、スーパー等の商業施設と、医療施設、公共施設と不便地域の関係をみる。
<商業施設との状況>
○商業施設は駅周辺やバス路線
の沿線に多く立地しており、交
通不便地域には商業施設が少な
武蔵砂川まで移動
する必要
い。
○一部、ロードサイド型の立地が
みられる。
武蔵砂川・砂川七番まで
移動する必要
砂川七番・玉川上水・若葉
町まで移動する必要
西武立川まで移動
する必要
立川駅周辺まで移
立川駅周辺まで行
立川駅周辺まで行
動する必要
く必要
く必要
タウンページでの記載・googlemap での目視確認により作成
12
<医療施設との状況>
○医療施設についても、駅周辺
やバス路線の沿線に多く立地
しており、交通不便地域には
施設が少ない。
バス路線沿線まで
移動する必要
モノレール沿線ま
モノレール沿線に
まで移動する必要
で移動する必要
バス路線沿線まで
移動する必要
立川駅周辺まで移
立川駅周辺まで移
動する必要
動する必要
立川市市民便利帳に記載されている一般社団法人立川市医師会会員の医療機関のうち、専門医を除いたものより作成
13
<公共施設との状況>
○公共施設については、一部、
保育所等は交通不便地域にも
立地しているが、地域学習館
などはバス路線の沿線に立地
社会教育・福祉施設が少なく、
また、市役所の出張所まで行く
必要があるが、公共交通での移
動手段がない
しているものが多い。
○特に立川市北部、西砂町四丁
市役所の出張所まで行く
必要があるが公共交通で
の移動手段がない
目~七丁目、武蔵砂川駅から
玉川上水駅までの西武線の北
部地域については、社会教
育・福祉施設の立地が少ない。
○住民票等の発行が可能な連絡
西部連絡所
所の箇所をみても、北部地域
には少なく、上砂町・砂川町・
幸町からは立川市役所または
窓口センターまで行く必要が
東部連絡所
ある。
窓口サービスセンター
富士見連絡所
錦連絡所
14
<第二回地域別懇談会での追加意見>
【参考-地域別懇談会での行きたい場所に関する意見】
<第一回地域別懇談会での意見>
○市内5地区を3回にわたって実施した地域別懇談会において、コミュニティバス(くるりんバス)に運
<第三回地域別懇談会での追加意見>
行してほしい箇所に関して意見をまとめると、概ね右図(イメージ)のとおりであった。
どの地区でも、立川市役所、
○どの地域でも、立川市役所、立川駅まで
直接運行してほしいとの意見が挙がった。 立川駅への運行要望が挙がっている
・150 円でも構わない
○また、地域別の特徴は以下のとおりである。
【西砂町・一番町周辺】
昭島駅・武蔵砂川駅
への運行要望
バス停位
置の変更
⇒・昭島駅、武蔵砂川駅への運行要望
東西方向の運行要望
モノレール・路線バス
との乗継
東航通りへの
運行要望
玉川上水駅への
運行要望
・立川駅までの運行本数の多い路線バ
スとの接続
・五日市街道の路線バスが運行してい
ない区間での運行
・150 円でも構わない
・シルバーパス利用者
⇒・武蔵砂川駅や若葉町周辺のクリニッ は 100 円
ク等への東西方向での移動
バス停の
設置
【上砂町・砂川町周辺】
・モノレールや路線バスへの乗り継ぎ
による立川駅方面への移動
南口への
乗り入れ
・玉川上水駅への運行
【若葉町周辺】
五日市街道の
運行要望
立川駅への運行本数の
多い路線バス(例:大山
団地)へ接続することで
移動手段を確保
⇒・立川駅への移動手段の確保
【曙町・栄町周辺】
⇒・立川駅への移動手段の確保
玉川上水駅へ
の運行要望
市役所への
運行要望
立川駅への運行要望
【南地域】
⇒・立川駅の南側だけでの運行
○一方、路線バスが運行している区間と競合
栄町・曙町から立川駅周
辺への運行要望
してコミュニティバス(くるりんバス)が
運行する必要はない、利用者が少ない、と
いった意見も挙がった。
北口への
運行要望
○ダイヤはラウンドダイヤがよい
○バス停環境を改善してほしい
<利用促進施策>
○子どもが車内アナウンスを行う
○バス停名称をわかりやすく変更
立川駅南側だけでの短
縮ルートの運行要望
○企業との連携による利用者への割引
○乗り継ぎバス停のアナウンス
バス停位
置の変更
○回覧での周知
○大きなルート図の作成
:運賃について
・150 円、180 円でも構わない
・IC カードを導入すべき
・回数券を導入すべき
・乗り継ぎ割引を導入すべき
15
【方針3】 交通不便地域の利便性向上
○地区別に交通不便地域の居住者の状況をみる。
高齢者の状況
○人口でみると、砂川町が交通不便地域に居住している割合が最も高く 43%であり、次
いで西砂町、錦町で高い割合となっている。
○また、高齢者人口でみると、錦町が交通不便地域に居住する高齢者の割合が最も高く、
次いで砂川町、柏町で高い割合となっている。
○これらの地域では特に交通不便地域の利便性向上が望まれる。
交通不便地域の高齢者人口割合
錦町
人口の状況
8%
砂川町
8%
柏町
7%
若葉町
7%
西砂町
6%
一番町
5%
曙町
5%
上砂町
4%
泉町
3%
幸町
3%
柴崎町
3%
高松町
3%
羽衣町
2%
栄町
2%
富士見町
交通不便地域の人口割合
1%
緑町
砂川町
43%
西砂町
1%
0%
5%
10%
15%
20%
41%
錦町
40%
緑町
38%
泉町
38%
柏町
35%
上砂町
30%
一番町
28%
若葉町
27%
曙町
24%
幸町
14%
高松町
14%
柴崎町
11%
羽衣町
11%
栄町
人口および高齢者数は平成 26 年 9 月の住民基本台帳データより作成
9%
富士見町
4%
0%
10%
20%
30%
40%
50%
16
(2) 各方針を踏まえたコミュニティバス(くるりんバス)の運行ルートの課題図
○ここまでに整理した各方針に基づく状況から、運行ルートに関する課題を以下のとおり図に示す。
特に対応が必要
他の交通手段へのアクセス
・西砂町、一番町から、武蔵
砂川駅やバス路線の多い大
山団地までのアクセス
特に対応が必要
昭島駅への運行要望
・交通不便地域である西砂
町四丁目~七丁目から、
生活圏である昭島駅ま
での運行要望
生活施設へのアクセス
・医療施設、商業施設等
へのアクセス
生活施設へのアクセス
・最も近い商業施設へ
のアクセス
モノレールへのアクセス
・立川駅までの移動手
段としてモノレール
へアクセス
非効率な路線の見直し
・路線バスとの競合排除
や、路線バスとの連携
を考慮した効率的な
運行が必要
生活施設へのアクセス・
立川駅へのアクセス要望
・医療施設、商業施設等へ
のアクセス
・立川駅までのアクセス
生活施設へのアクセス・
立川駅へのアクセス要望
・医療施設、商業施設等へ
のアクセス
・立川駅までのアクセス
特に対応が必要
17
4.3 ルート案の検討
(1) 運行すべき地域の比較
これまでに示してきた地区別の状況や地域別懇談会での意見等を踏まえ、コミュニティバスを運行すべき地区を以下のとおり比較する。
◎:コミュニティバスの運行の必要性が高い
地区別の状況
地区の運行必要性
地区
・交通不便地域の人口および人口割合が最も高く、
砂川町地区
◎
西武線北側では公共交通が運行しておらず、錦町
に次いでコミュニティバスの運行必要性が高い
地域である。
○:コミュニティバスの運行の検討が必要
ルートに対する考え・検討が必要な事項
◎
および人口割合も高いため、錦町、砂川町に次い
でコミュニティバスの運行必要性が高い地域で
路線バスとの関係性
・西武線北側の道路状況から、現状では片周りでの運
行であるが、交通不便地域を解消するため運行が必
・直接競合する路線はない。
要と考える。
・大型の路線バス車両では通行ができない地域であ
・西武線高架下の通行、西武線北側の道路の交通量等
る。
の確認の必要がある。
・交通不便地域の面積が広く、交通不便地域の人口
西砂町地区
△:コミュニティバスの運行の必要性が低い
・松中団地から昭島駅まで運行する路線バスとの競
・昭島駅までの運行要望等を考慮すると、現状の西西
ルートを基本とすることが望ましいと考える。
ある。
合。
・立川市が補助を行っている路線バス昭 15 循環(堀
向線)との関係性の整理。
・錦町三丁目~六丁目の交通不便地域を中心にルート
・交通不便地域の面積割合、人口、高齢者人口のい
錦町地区
◎
ずれの項目も高く、市内で最もコミュニティバス
の運行必要性が高い地域である。
を短縮した効率的な運行を行うことで利便性を向
上することが考えられる。
・路線バスの運行が少なく、競合する路線はない。
・朝夕の通勤時間帯には立川駅方面に向かう循環ルー
トとして運行するなども考えられる。
・一番町は路線バスの運行系統および本数が少な
く、住民 1 人あたりの路線バス運行本数が、錦町
上砂町地区・一番町地区
◎
に次いで低い地域である。
・上砂町では、交通不便地域の人口および人口割合
が高い。
・若葉町は交通不便地域の高齢者人口および高齢者
幸町地区・若葉町地区
◎
人口割合が高い地域である。特に国分寺市との境
の若葉町一丁目、二丁目周辺は立川駅へのアクセ
スが困難である。
曙町地区
○
富士見町地区
△
栄町地区
△
・立川駅までは近いものの国分寺市との境に路線バ
スが運行していない地域が存在する。
・交通不便地域の面積および人口が他の地区と比べ
て低くコミュニティバスの運行必要性が低い。
・交通不便地域の面積および人口が他の地区と比べ
て低くコミュニティバスの運行必要性が低い。
・市営一番町北住宅周辺および一番町二丁目周辺の交
通不便地域をカバーするルートが考えられる。
・西武立川駅への乗り入れの必要性を検討する必要が
・直接競合する路線はない。
ある。
・東西方向の移動要望や、立川駅までのアクセス手段
の確保のためモノレールへの乗り継ぎを可能とす
・直接競合する路線はない。
るルートが考えられる。
・路線バス車両での通行が可能であり、バス事業者と
・玉川上水駅南口、若葉町団地でのバス停設置の可能
協議をする必要がある。
性を確認する必要がある。
・大型の路線バスでは運行できない地域であり、立川
駅への運行要望に対応したルートが考えられる。
・立川駅北口でのバス停設置を確認する必要がある。
・現状のルートの大半が交通不便地域外を運行してい
る。
・コミュニティバスでも運行可能な道路が限られてお
り非効率な運行となる。
・将来的には、都市計画道路の整備にあわせた路線バ
スでの運行、他市と連携したコミュニティバスの運
行等を検討する。
・路線バスの運行本数増加等についてバス事業者と協
議をする必要がある。
・通行可能なルートの大半が路線バスと競合してい
る。
18
(2) 再編ルート案
① 砂川ルート
a. 概要
■砂川ルート(武蔵砂川駅南口~玉川上水駅北口~武蔵砂川駅南口) 〔循環型 約 7.4km〕
・駅が遠く商業施設等も少ない砂川町において東西方向のアクセスを可能とする新たなルート
・交通安全上から天王橋経由とする。
商業施設
商業施設
スーパー
医療施設
総合病院
診療所
公共施設
主要施設
児童福祉施設
保育所
図書館
文化施設
福祉施設等
地域学習館等
郵便局
19
b. 設定理由
交通不便地域の人口割合
i.交通不便地域居住者の移動手段を確保
・立川市内の交通不便地域人口の 17%を占
め、交通不便地域人口、交通不便地域人口
割合ともに最も高い砂川地区の公共交通
による移動手段を確保する。
砂川町
7,058
錦町
6,737
西砂町
3,902
17.14%
16.36%
9.47%
一番町
3,620
若葉町
3,335
8.10%
上砂町
3,269
7.94%
柏町
3,219
7.82%
曙町
2,633
幸町
1,888
8.79%
6.39%
4.58%
高松町
1,331 3.23%
柴崎町
1,137 2.76%
羽衣町
1,014 2.46%
栄町
951 2.31%
富士見町
887 2.15%
泉町
178 0.43%
緑町
24
0%
0.06%
5%
10%
15%
20%
ii.通行可能な道路による最低限の移動手段の確保
・西武線沿線の道路は、道路幅員が狭く、現在のコミュニティバス車両による運行が困難な
道路が多い。現状で通行可能な道路の運行により、最低限の移動手段を確保する。
通行可能で繋がっている道路
は限定的であり、走行可能な
箇所が限られている
iii.東西方向の移動・鉄道駅へのアクセス要望に対応
・砂川町には商業施設等も少なく、東西方向への移動手段の確保により日常の買い物等
への足を確保してほしいとの要望が挙がっている。また、玉川上水駅やモノレール駅
(砂川七番)へのアクセス手段の確保による都心方向への移動の利便性を向上してほ
しいとの意見もあった。
20
② 西砂ルート
a. 概要
■西砂ルート(昭島駅北口~西武立川駅南口~松中団地) 〔往復型 約 6.7km〕
・基本的には現ルートとおおむね同じルート
・西武立川駅へは北口ではなく、駅前広場とスーパーのある南口に乗り入れ
商業施設
商業施設
スーパー
医療施設
総合病院
診療所
公共施設
主要施設
児童福祉施設
保育所
図書館
文化施設
福祉施設等
地域学習館等
郵便局
21
b. 設定理由
交通不便地域の面積(実数)
i.交通不便地域をカバー
・交通不便地域の面積が最も広く、不便地域
西砂町
の面積割合も錦町に次いで高い地域であ
砂川町
一番町
・近年、新たに住宅等も建設されている地域
であり移動手段の確保が必要である。
70.77
34.1%
錦町
る。
65.15
46.4%
42.71
29.3%
柏町
35.1%
若葉町
30.1%
34.77
上砂町
25.0%
33.55
幸町
18.3%
曙町
101.11
45.0%
25.6%
40.42
31.60
25.25
高松町 19.6% 16.38
柴崎町 10.4% 13.89
泉町 12.3% 13.52
羽衣町 15.3% 11.49
富士見町 4.8% 8.33
栄町 6.1% 7.38
緑町
0.57
0.9%
0
20
40
60
80
100
120
ii.昭島駅への運行要望に対応
・西砂町の方々は、立川駅周辺や立川市役所に行く際に、一度昭島駅まで移動して JR に乗
り継いで移動しており、また、都心にアクセスする場合も昭島駅を利用していることから、
昭島駅までの運行を望んでいる。
22
③ 錦ルート
a. 概要
■錦ルート(立川駅南口~錦町~立川駅南口 〔循環型 約 6.0km〕
・現在の南ルートを交通不便地域が多い錦町へのアクセスに絞ったルート
商業施設
商業施設
スーパー
医療施設
総合病院
診療所
公共施設
主要施設
児童福祉施設
保育所
図書館
文化施設
福祉施設等
地域学習館等
郵便局
23
b. 設定理由
i.交通不便地域をカバー・高齢者の移動手段を確保
・交通不便地域に占める高齢者人口割合が市内
で最も高い。
交通不便地域の高齢者割合
錦町
・これまでは自転車等により立川駅周辺の商業
砂川町
施設までアクセス可能であったが、今後の高
若葉町
齢化の進行に伴い移動が困難になる方が増加
一番町
することが想定され、公共交通手段の確保が
柏町
必要な地域である。
1,351
1,262
813
8.75%
7.92%
621
7.15%
561
曙町
7.00%
549
上砂町
5.96%
467
幸町
4.94%
387
柴崎町
16.09%
10.37%
686
西砂町
273 3.48%
高松町
250
3.19%
羽衣町
231
2.95%
富士見町
17.23%
2.72%
213
栄町
162 2.07%
泉町
15
緑町
0.00%
0%
0.19%
5%
10%
15%
20%
ii.効率的な運行による利便性の向上
・現在の南ルートは、富士見町から立川駅北側、羽衣町、錦町へと運行しており、運行距離が
長く運行頻度が 1 時間 50 分に 1 本と利便性の低いルートであった。
・交通不便地域である錦町のみに運行箇所を絞り、効率的なルートとすることで、より不便な
地域での利便性向上を図る。
路線バスが運行している地域
をコミュニティバスが運行
24
④ 一番ルート
a. 概要
■一番ルート(西武立川駅北口~松中団地~西武立川駅北口) 〔循環型 約 3.5km〕
・市営一番町北住宅周辺や松中団地北部地域から、最短かつスーパーのある西武立川駅を結ぶ
新規ルート
商業施設
商業施設
スーパー
医療施設
総合病院
診療所
公共施設
主要施設
児童福祉施設
保育所
図書館
文化施設
福祉施設等
地域学習館等
郵便局
b. 設定理由
i.交通不便地域の解消
・市営一番町北住宅周辺やエステート立川一番町周辺地域は周辺に商業施設もなく日
常生活での買い物も不便な地域である。
・この周辺の交通不便地域を解消するため公共交通の運行が必要である。
ii.鉄道駅・商業施設へのアクセスの確保
・西武立川駅では、新たに駅前広場が整備され、それに伴い南口に商業施設も立地し
ている。
・周辺に商業施設が不足している地域から西武立川駅へのアクセス手段を確保するこ
とで、日常生活での利便性向上、都心へのアクセスの確保を図る。
25
⑤ 北東ルート
a. 概要
・若葉町の交通不便地域を解消し玉川上水駅に接続するルート
・路線バスの回送ルートの営業運転も視野に入れたルート
a. 設定理由
交通不便地域の高齢者割合
錦町
i.高齢者の移動手段を確保
・若葉町は交通不便地域に占める高齢者人口割合が
錦町、砂川町に次いで多く、高齢者人口密度は立
1,351
砂川町
1,262
若葉町
813
一番町
川市内で最も高い。
路線バスが 1 日 34 本以下と少ない本数でしか運行
していない。
8.75%
曙町
7.00%
549
5.96%
467
・今後の高齢化の進行を考えると、移動困難者が増
幸町
加することが考えられ、公共交通手段の確保が必
柴崎町
要となる。
高松町
250
3.19%
羽衣町
231
2.95%
富士見町
4.94%
387
273 3.48%
2.72%
213
・地域別懇談会等において、立川駅まで直接アクセ
栄町
162 2.07%
スできなくとも、玉川上水駅やモノレールまでア
泉町
15
クセスができれば、その後は乗り継ぎによる移動
緑町
0.00%
が可能であるとの意見が挙がっており、東西方向
7.15%
561
上砂町
ii.東西方向への移動手段の確保
7.92%
621
西砂町
0%
0.19%
5%
への移動手段が求められている。
本ルートについては、路線バスでの運行として協議を進めている
(ルートの詳細は現在検討中)
26
16.09%
10.37%
686
柏町
・若葉町 2 丁目・3 丁目周辺では立川・国立方面への
17.23%
10%
15%
20%
⑥ 曙ルート
a. 概要
■曙ルート(女性総合センター~立川駅北口~曙町3丁目) 〔循環型 約 4.0km〕
・立川駅まで近いものの国分寺市との境に路線バスが運行していない地域があり、交通不便地
域の解消を図る新たなルート
・立川駅北口でのバス集中を避けるため、起終点は女性総合センターとする。
商業施設
商業施設
スーパー
医療施設
総合病院
診療所
公共施設
主要施設
児童福祉施設
保育所
図書館
文化施設
福祉施設等
地域学習館等
郵便局
27
b. 設定理由
i.交通不便地域の解消
・曙町 2 丁目、3 丁目は立川駅に近く利便性が高い地域である一方、一般の路線バスが運行
可能な道路がなく、公共交通での移動が困難な地域である。
・都営曙町 3 丁目曙アパート等では高齢化が進んでおり、徒歩や自転車での立川駅周辺への
移動が困難な高齢者も増加していることから、公共交通による移動手段の確保が必要であ
る。
ii.周辺企業の通勤の足
・今回検討している路線沿線には、ぎょうせいデジタル、東京ガスなどの企業も立地してい
る。
・平日の朝夕の時間帯は通勤目的での利用も想定できる。
ぎょうせい
デジタル
東京ガス
28
4.4 再編ルート
再編後の運行ルートは、地域公共交通会議等で協議した以下の 5 ルートとする。
・西砂ルート(既存ルート)<西西ルート>
・一番ルート(新規ルート)<西東ルート>
・砂川ルート(新規ルート)<北西ルート>
・曙ルート (新規ルート)
・錦ルート (既存ルート)<南東ルート>
西砂ルート
(6.7km)
一番ルート
(3.5km)
砂川ルート
(7.4km)
曙ルート
(4.0km)
錦ルート
(6km)
(予定)
▼想定する車両
車両(日野ポンチョ)
ロングボデー
ショートボデー
仕様
2ドア
座席:11、立席:24
1ドア
座席:10、立席:18
29
対応ルート
一番、曙
西砂、砂川、錦
西砂ルート
(往復型:片道 約 6.7km)
松中団地操車場
駅前広場に、新規
バス停を設置予定
西武立川駅南口
凡
例
起終点となるバス停
新規バス停設置予定区域
路線バスと共用バス停
くるりんバス既存バス停
既認可区間
路線延長区間
運行方向(往)
運行方向(復)
昭島駅北口
30
一番ルート
新規バス停を3箇所程度設置予定
(循環型:一周 約 3.5km)
松中団地操車場
凡
例
起終点となるバス停
新規バス停設置予定区域
路線バスと共用バス停
くるりんバス既存バス停
既認可区間
路線延長区間
運行方向(往)
西武立川駅北口
31
玉川上水駅北口
砂川ルート
(循環型:一周 約 7.4km)
新規バス停を 4 箇所程度
設置予定
武蔵砂川駅南口
凡
例
起終点となるバス停
新規バス停設置予定区域
路線バスと共用バス停
くるりんバス既存バス停
既認可区間
路線延長区間
運行方向(往)
32
曙ルート
(循環型:一周 約 4.0 ㎞)
新規バス停を 5 箇所程度
設置予定
凡
例
起終点となるバス停
新規バス停設置予定区域
路線バスと共用バス停
くるりんバス既存バス停
既認可区間
路線延長区間
運行方向(往)
運行方向(復)
女性総合センター
立川駅北口
33
凡
錦ルート
例
起終点となるバス停
新規バス停設置予定区域
(循環型:一周 約 6.0km)
路線バスと共用バス停
くるりんバス既存バス停
既認可区間
既認可区間※検討中
(ショートカットのルート)
路線延長区間
運行方向(往)
運行方向(復)
立川駅南口
34
5. 運行サービス水準について
5.1 料金
(1) 基本運賃
大人 180 円、小人 90 円と設定する。(IC・現金は同額料金)
■運賃の考え方
・持続可能な地域公共交通としていくために収支率の予測を勘案する。
・再編ルートには、路線バスの補完・持続性の確保等のコンセプトから、路線バス
の初乗り運賃とする。
・ルートによって運賃を変えることは、利用者のわかりにくさ、地域の不公平が生じる
ため全ルート共通とする。
(2) 割引サービス
・割引サービスについては、以下のものを導入する。
割引サービス
回数券
考え方
・現在も約 46%の利用があり、広く浸透しているため継続する
・(例)1000 円で 90 円×12 枚つづり(約 7%割引)
・一般の路線バスに適用されているものと同様のサービス
【サービス概要】
・1ヶ月間(毎月1日~末日)の PASMO・Suica で支払ったバスの運賃額 1
バス利用特典サービス
円ごとに 1 バスポイントがカードに記録され、ポイントに応じて「特典バ
スチケット」がカード内につく。
・特典バスチケットは次回 PASMO・Suica でバスを利用する際に自動的に運
賃として使用される。具体的には 1,000 バスポイントごとに、カード内に
特典バスチケット 100~330 円分が付与(累計では 100~1740 円)される。
障害者割引
・大人 90 円、小人 50 円
35
5.2 運行時間帯
・運行時間については、ルート別に以下のように設定する。
ルート
西砂
既存
一番
新規
運行
曜日
運行時間帯
備考
平日・
平日は 7 時台~20 時台
土休日
土休日は 9 時台~20 時台
平日のみ
7 時台~20 時台
・現行の運行曜日は平日・土休日で、運行時
間は 8 時台~19 時台である。
・朝・夕の通勤・通学利用を想定している
・循環型であり路線長も長く、かつ道路条件
砂川
新規
平日のみ
から住宅地内をカバーするルートではない
9 時台~17 時台
ことから、通勤通学時間帯の運行は行わな
い。
曙
新規
錦
既存
平日のみ
7 時台~17 時台
・朝は通勤の利用を想定している。
平日・
平日は 7 時台~20 時台
・現行の運行曜日は平日・土休日で、運行時
土休日
土休日は 9 時台~20 時台
間は 7 時台~19 時台である。
※原則として、運行頻度は1時間に1便(1往復、1周)程度を想定しているが、基本的には
1 ルート 1 台で運行できる便数を確保するものとする。ただし、需要の大きさや利用状況
等によっては、特定の時間帯に増便・減便をするなどの対応を行うこともある。
36
6. 運行継続基準について
運行再編後に PDCA サイクルに従って、継続的に改善を図っていくが、その際に継続または廃
止を判断する基準として運行継続基準を設定する。
6.1 運行継続基準について
(1) 運行継続基準の導入
・今回の再編では、運行継続基準を定めて、PDCA サイクルによる、継続的な運行の見直しを検討
していく。
・他市においても、コミュニティバスの運行を継続するか否かの基準を定めて、その基準を満た
さない場合は廃止も含めた見直しを行う事例がある。
(2) 運行継続基準として設定する評価項目
・今回の再編では、「収支率」を運行継続基準として設定する。
・他市においても主に、「収支率」が多く使われている。
・収支率以外にも「輸送人員」や「満足度」などの評価項目も想定できるが、「輸送人員」は路線
の走行距離と関連するので、輸送人員が多くても不効率な長距離路線である場合の適正な評価が
難しい。
・また「満足度」については、事業採算面の観点からは適正な評価項目とはならない。(運行本数
や運賃が高いサービスレベルのため満足度が高くても、著しく不採算な路線である可能性有り)
・以上のことから、立川市においても「収支率」を評価基準として設定する。
収支率 = 運賃等収入※1 ÷ 運行経費※2
×100
※1:広告収入も含む
※2:車両の償却費や土地借り上げ料は含まない。(車両費の支払終了前後で収支率が大きく変
動するため。また土地代もルートによっては不要となる。このように時間軸やルート等の
都合に関係なく一貫して適切な評価を行うために対象外とする。)
・今回の再編においては、収支率が 30%を上回る場合は運行を継続するものとする。
■収支率 30%に設定する根拠
・平成 19 年度までは全ルートが 30%以上であった。
・平成 25 年度には全体で 30%を下回ることになった。
⇒前回の再編(H24.7)前の水準を目指す数値として、ルートごとに収支率 30%を最低目標ラインとして設定する。
⇒地域公共交通の事業継続性を確保し、持続可能な交通環境を構築するため、5年後には PDCA サイクルによって 40%まで改善する 。
37
6.2 PDCA サイクルの進め方について
(1) 実証運行から本格運行への流れ
・ルート再編にあたっては、実証運行を行いながら各ルートの「収支率」を継続基準として、本格
運行に移行することとする。
・運行継続基準としての収支率は、30%とする。
実証運行(1年間)
収支率 30%以上
Yes
No
利用者が増え
ており、継続
基準の達成が
見込める
No
地域公共交通
会議で改善策
実施の承認
No
Yes
実証運行延長
(半年間)
収支率 30%以上
No
地域公共交通
会議で実証運
行終了の承認
Yes
Yes
地域公共交通
会議で実証運
行延長の承認
経費削減や
利用者増の
改善策が検
討できる
実証運行
終了
No
Yes
実証運行
終了
No
Yes
実証運行延長
(1年間)
実証運行
終了
No
収支率 30%以上
地域公共交通
会議で実証運
行終了の承認
Yes
地域公共交通
会議で本格運
行の承認
地域公共交通
会議で本格運
行の承認
地域公共交通
会議で本格運
行の承認
本格運行開始
本格運行開始
本格運行開始
実証運行
終了
※PDCA サイクルとは、計画(Plan)を実行(Do)し、評価(Check)して改善(Act)に結びつけ、
その結果を次の計画に生かすプロセス。
38
(2) 本格運行後の流れ
・本格運行後についても、毎年各ルートの「収支率」を継続基準として、本格運行路線を継続する
かを判断する。
・以下のようにPDCAサイクルによって改善を図っても、最長で2年連続で継続基準を満たさな
いルートについては、廃止することとする。
・第 4 次長期総合計画の基本計画において収支率の目標値を 40%としているため、今後 5 年間の間
に収支率が 40%となることを目標として取り組むこととする。
本格運行(1年間)
収支率 30%以上
経費削減や利
用者増の改善
策が検討でき
る
No
Yes
No
地域公共交通
会議で本格運
行終了の承認
Yes
地域公共交通
会議で改善策
実施の承認
本格運行
終了
No
Yes
改善運行
(1年間)
本格運行
終了
No
収支率 30%以上
地域公共交通
会議で本格運
行終了の承認
Yes
地域公共交通
会議で本格運
行の承認
地域公共交通
会議で本格運
行の承認
本格運行継続
本格運行継続
39
本格運行
終了
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