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白井委員提出資料(PDF:315KB)

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白井委員提出資料(PDF:315KB)
資料3
日本21世紀ビジョングローバル化
ワーキングループ第3回会合報告
慶應義塾大学
白井早由里
1
日本の課題
• アジア地域でのリーダーシップの強化
(1)南アジアへの支援の強化=>貿易・投資拡大
=>円圏形成へ
(2)ASEAN+3枠組みでの金融協定の強化(外貨ス
ワップに加え、地域経済モニタリング枠組みの推
進;地域債券市場育成において日本の貢献を促進;
通貨バスケットの推進)
(3)地域経済統合:対内直接投資の推進
• 日本国内政策(人口・労働政策):シンガポールの事
例
2
アジア発展途上地域での課題
• ミレニアム目標の達成努力(教育、医療)
• 貧困削減努力(貧困比率ではインド、ネパール、ラオスが最大)
• 地域内の所得格差に向けた縮小努力
(例)1人当たり実質所得(99):南アジア418ドル、日本32,000ドル、
NIES10,987ドル
(1)貿易自由化における進展度の格差縮小努力
(例、99)バングラデッシュ(32%)、インド(24%)、ミャンマー(2%)Ù韓国
(78%)、中国(40%)、カンボジア(86%)、ベトナム(97%)
(2)FDI流入における進展度の格差縮小努力
(例)NIESと中国で急増 =>南アジア経済圏の確立努力
(3)将来予想される深刻な環境問題への取り組み
3
ミレニアム目標達成に向けた日本のリー
ダシップへの期待ー南アジアが焦点
4
出所:World Bank
産業構造の比較:中国とインド
60
80
インド
中国
70
50
60
40
50
30
40
30
20
20
10
10
0
0
1979
1981
1983
1985
1987
第一次産業
1989
1991
製造業
1993
1995
1997
第三次産業
1999
2001
1979
1981
1983
1985
1987
第一次産業
1989
1991
第三次産業
1993
1995
製造業
1997
5
1999
日本の対外直接投資(%)
25.0
20.0
15.0
10.0
5.0
0.0
1980
1982
1984
1986
1988
対中国
1990
1992
対インド
1994
対アジア
1996
1998
2000
2002
6
OECDデータもとに
筆者作成
中国では生産工程上の
生産分業ネットワーク
日本
アセアン
韓国
台湾
機械関連の
中間財
中国
日本
アセアン
消費財生産のための
韓国
中間財や原料
台湾
一般機械、
電気機械
最終消費財
(衣類、履物、家具、
おもちゃ)
米国
EU
日本
米国
日本
EU
7
中国とインドの経済発展
中国(工業化、そしてIT化による経済成長モデル)
外資導入による工業化・輸出促進(繊維・飲食=>機械産業へ);香
港・台湾の早期進出
バランスとれたIT産業の発展(ソフト、ハード)、北京
中関村の発展(大学、政府系機関、国有民営企業、経営自主権、「下
海」の促進、ソフトの内需大、基本ソフトOS国産化努力)=>デー
タベース・市場調査産業が急成長=>日本のアウトソーシングの
可能性、中華IT圏の形成、IT普及により体制不安定化リスク
インド(IT利用による経済成長モデル)
ソフトウエア中心の外資主導によるIT産業の発展=>英語IT圏。
飛び地型発展(バンガロール、ハイデラバード、ムンバイなどの都市
に限定)+米国のIT拠点の一部を構成(部品の開発)=>裾野が
狭い産業
インフラ未整備および資本蓄積が進展しないまま発展(自家発電、通
信衛星)
8
=>インドのソフトと日本のハードの連携の可能性
将来、アジアは最大のエネルギー消
費・二酸化炭素排出地域へ
9
中国とインドで米国を抜いて世界最大へ;石油、石炭、天然ガスから転換の必要
東アジア重視のODA政策(%)
ODAグラント
ODA(グロス)
1960-69 1970-79 1980-89 1990-99
北アフリカ
サブサハラ・アフリカ
中南米
中東
南アジア
東アジア
ヨーロッパ
オセアニア
0.0 2.9 3.8
0.3 3.9 10.7
4.9 4.1 7.5
0.2 2.6 2.4
39.1 24.4 21.8
55.0 49.8 47.2
0.2 0.9 1.6
0.0 0.3 1.0
2000-02
1960-69 1970-79 1980-89 1990-99
1990-94 1995-99
4.4 6.7 2.1 2.6 北アフリカ
9.5 9.7 9.3 8.3 サブサハラ・アフリカ
8.7 8.5 8.9 9.3 中南米
3.5 3.6 3.4 2.6 中東
16.6 15.7 17.5 19.7 南アジア
45.5 45.3 45.7 43.0 東アジア
1.6 2.1 1.1 1.6 ヨーロッパ
1.4 1.3 1.5 1.3 オセアニア
0.1 1.3
0.6 6.4
0.7 7.5
0.3 1.9
21.2 19.2
76.7 56.8
0.1 0.5
0.0 1.1
2.9
18.6
11.1
1.8
21.5
30.1
0.4
2.2
2000-02
1990-94 1995-99
3.0 3.1 2.8
17.5 18.6 16.3
10.9 10.8 11.0
2.6 1.8 3.5
13.3 14.0 12.6
28.2 29.5 26.9
1.3 0.6 1.9
2.6 2.7 2.5
10
出所:OECDデータベースにもとづき筆者作成
2.1
16.0
11.4
3.6
12.4
25.4
1.5
2.1
ODA政策の転換
• ODAの地域配分の検討=>包括的、整合的アプローチ(人道的
プラス長期的な相互繁栄)、南アジアへ焦点。
• グラントの地域配分および項目の再検討(アフガニスタン、そのア
ジアへの初等教育投資、南アジアのAIDS対策)=>技術支援と
無償援助を中心、その後有償へ。
• ODA支出規模を制度・ガバナンスの改善度に依存(同所得水準
のもとで)=>直接投資の奨励政策
• ODAの配分を途上国による対日直接投資を促進する分野へ増加
• ODAをエネルギー消費手法改善に利用(中国、インドは現時点で
はCO2よりも黒色炭素排出が深刻な問題)
11
直接投資・人材育成政策の転換
• 中国企業と競合する産業への進出(テレビ、冷蔵庫、洗濯機、
クーラー、電子レンジ)
電気、繊維関係が75%
Ù中国経済を補完する産業への進出(マクドナルド、ケンタッ
キー、コカコーラ、エネルギー産業、石油化学
*直接投資先の多様化
*インドとのIT産業を中心とする交流促進(対内外直接投資促
進)=>高度人材受け入れ拡大へ
*将来の戦略をもとに、IT産業での必要な人材育成(スペシャリ
スト、プロジェクトマネージャー);OJTの限界;中国の大連へ
の外部委託への過度な依存を回避;英語教育の浸透
12
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