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~富士川の中の珍しいスポットを紹介します ~ ~富士川の中の珍しい

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~富士川の中の珍しいスポットを紹介します ~ ~富士川の中の珍しい
第 号 平成23年9月発行
編 集:富士川下流出張所
~ 富士川の中の珍しいスポットを紹介します ~
この辺です
今回紹介するエリアは富士川が駿河湾にそそぐ付近です。
さて、クイズです。
ここは、毎年春と秋の2回、広大な面積
の河川敷が一面ピンクに染まります。
さて、どうしてでしょうか。
皆さんわかりますか?
答えは次のページ
近寄ってみると、黒っぽい網の上に小さな物体
が大量に敷き詰められています。
その小さなものの正体は駿河湾で獲れたサクラ
エビで、それを、一面に並べて、天日で干してい
るのです。
このエビ干し場の面積は91700平方
メートルもあります。これは、サッカー
フィールドが約13面入るほどの大きさ
となっています。
桜エビは体長40mm前後の小型のエビです。体は透明ですが、甲羅に赤い色素を多く持っているため全体としては淡いピンク色に
見えます。ここから、「桜エビ」という名前の由来となっています。
駿河湾は最深部がおよそ2,500mであり日本で最も深い湾とされています。また、静岡県東部から中部にかけての駿河湾にはここ
駿河湾は最深部がおよそ2 500mであり日本で最も深い湾とされています また 静岡県東部から中部にかけての駿河湾にはここ
だけでも富士川や安倍川、大井川や狩野川といった一級河川の大きな河をはじめとしてたくさんの河が湾に流れ込んでおり、特に富
士川は河口幅がおよそ2000mあるため、相当量の水が湾に流れ込んでいます。そうした河は上流部から肥沃な土砂を海へと運び、
そうして湾はプランクトンの絶好の発生地となりそれらをエサとする海産物に恵まれています。桜エビも例外ではなくその豊富なエサ
を食べて成長します。また、駿河湾はただ、深いだけではなく陸地から離れると急速に深くなる地形のため、もともと深海の生物であ
る桜エビにとっては絶好の生息場所なのです。
★サクラエビの生態★
駿河湾内のサクラエビは、昼間は200~300mの深さに分布し、日没近くなると約20~50mまで上昇し、そして、日の出の
1時間前から最大毎分1.8m(約100m/時)のスピードで下降し、深場に戻っていくことが知られている。このようにサクラエ
ビは、1日のうちに浅場と深場の間で移動を行っています。
このような鉛直移動は月の光にも影響されて、満月やそれに近い夜は、この深さまで上昇しないので、月休みといってサクラ
エビの操業を休みとします。月が出ていない夜にこの習性を利用して浅い層まで上昇したときに網を曳いてサクラエビを穫る
のです。
富士川河口付近の釣り船、サクラエビ漁とは関係ありません。
★サクラエビ漁のはじまりはちょっとした偶然から★
サクラエビ漁が本格的に始まったのは、1894年(明治27年)11月、由比の漁師、望月平七と渡辺忠兵衛が富士川
へ鰺漁に出かけ、網につけた浮樽の結びが悪く、それが離れてしまった、しかたなくそのまま網を海中深く入れたら意外
にも多量のサクラエビが獲れたということに始まったとのいわれがあります。
また、一説には浮樽を忘れてきたのに気がついたが帰るのもくやしいので、そのまま網をおろしたところ、サクラエビが
たくさん穫れ、2~3回同じことを繰り返したが、いずれも大漁だったといわれている。いずれにしても偶然のちょっとした
ことが、この漁業が本格的に行われる出発点になったという訳です。
サクラエビのシーズンは富士山がくっきりと見えることが多い
★サクラエビ干しの時期は★
サクラエビは希少な資源でもあり、その漁期は資源保護の観点から厳しく制限されています。そのための桜エビの漁は1年に
春漁として4月~6月、秋漁として10月~12月のこの時期に限られています。夏は繁殖期であるため禁漁となり、冬場はサク
ラエビがより深場に移動するため漁が難しくなるためです。また、たとえ操業期間であっても、月夜やシケのほか、翌日雨天が
予想される天候不順の場合と週末の土曜日は休漁日となることがおおく、実際の操業日は年間50日程度しかありません。
サクラエビの漁はこれらの条件が整えば午後5時頃に出漁し、午後10時から12時頃に水揚げし、翌朝に入札が開始され、
競り落とされたサクラエビは天候がよければ、富士川河川敷に運ばれて、ただちに天日乾燥されるのです。
アクセスマップ
サクラエビ
干し場
不明な点やご質問は下記までお願いします。
国土交通省 甲府河川国道事務所 富士川下流出張所
TEL:0545-61-0078
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