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通院導入ハンドブック - 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター

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通院導入ハンドブック - 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター
《通院ワークブック別冊》
通院導入ハンドブック
【「制度説明」 配布用資料集】
《含:スタッフ用 制度説明テキスト》
目次
1. 総合チェック表(資料配付、説明等施行)・・・・・・1
2.「医療観察法の通院医療を始めるにあたって」・2
3.「あなたの権利に関するお知らせ」 ・・・・・・・・・・6
4. 「医療観察法制度説明、用語解説等」 ・・・・・・・8
5. 通院処遇関連 ツール&模擬様式等・・・・・・・・27
①通院処遇対象者フェイスシート ・・・・・・・・・・・28
②ケア計画週間予定表(様式+記入例) ・・・・・・29
③個別治療計画書(様式) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
④緊急対応カード〔グリーンカード〕(様式等) ・32
⑤対象者配布用パンフレット ・・・・・・・・・・・・・・・34
⑥家族配布用パンフレット ・・・・・・・・・・・・・・・・・38
通院導入 ハンドブック 総合チェック表(資料配付、説明等施行)
配布資料/文書名
資料掲載/作成
資料配付 読み合わ
のみ せ&説明
「通院開始告知書」 《初回日配布&読み合わせ推奨》 ハンドブック 掲載
□
□
「権利に関するお知らせ」
ハンドブック 掲載
□
□
処遇実施計画 《初日読み合わせ推奨》
保護観察所 作成
□
クライシスプラン 《初日読み合わせ推奨》
保護観察所 作成
□
対象者・制度説明用パンフレット 《初回日配布推奨》 ハンドブック 掲載
□
□
家族 制度説明用パンフレット 《初回日配布推奨》
ハンドブック 掲載
□
□
通院等ケア計画週間予定表 《初回日配布推奨》
指定通院医療機関 作成
(模擬様式/ハンドブック掲載
□
□
個別治療計画 《初回日配布&読み合わせ推奨》
指定通院医療機関 作成
(模擬様式/ハンドブック掲載
□
□
緊急時対応カード(グリーンカード)
指定通院医療機関 作成
(模擬様式/ハンドブック掲載
□
□
通院導入時制度説明プログラム【全6回】
※必要に応じて施行/順序入替可
施行日
年 月 日
年 月 日
年 月 日
年 月 日
年 月 日
年 月 日
年 月 日
年 月 日
年 月 日
施行日
通院導入時制度説明プログラム【第1回】
「医療観察法制度説明、用語解説等」 Ⅰ医療観察法等とは
①医療観察法の目的 ②「抗告申立て」、「医療終了申立て」について
通院導入時制度説明プログラム【第2回】
「医療観察法制度説明、用語解説等」 Ⅱ医療観察法における通院処遇(通院医療)とは?
①指定通院医療機関 ②保護観察所
年 月 日
年 月 日
通院導入時制度説明プログラム【第3回】
「医療観察法制度説明、用語解説等」 Ⅲ通院処遇(通院医療)の期間
年 月 日
通院導入時制度説明プログラム【第4回】
「医療観察法制度説明、用語解説等」 Ⅳ「(地域)処遇の実施計画」とケア会議
①「(地域)処遇の実施計画」 ②ケア会議
通院導入時制度説明プログラム【第5回】
「医療観察法制度説明、用語解説等」 Ⅴ医療観察法における通院医療と精神保健福祉法による入院
①指定通院医療機関における精神科入院の医療費 ②任意入院 (自らの意志に基づいた入院)
③精神科医療における自らの意志に基づかない入院形態について※医療保護入院 措置入院
通院導入時制度説明プログラム【第6回】
「医療観察法制度説明、用語解説等」 Ⅵ精神科リハビリテーションと訪問援助
①デイケア・ナイトケア ②デイケア ③ナイトケア④精神科作業療法 ⑤訪問看護
- 1-
年 月 日
年 月 日
年 月 日
年
月
日
医療観察法の通院医療を始めるにあたって
様
■医 療 観 察 法 の目 的
医 療 観 察 法 の目 的 は、あなたの社 会 復 帰 を促 進 することです。そのためには、指 定 通 院 医
療 機 関 での継 続 的 な通 院 治 療 が必 要 となります。また、必 要 があれば、保 護 観 察 所 などより、
あなたへの指 導 を行 うことによって、その病 状 の改 善 及 びこれに伴 う同 様 の行 為 の再 発 の防
止 を図 るように定 められています。
実 際 の医 療 観 察 法 によるあなたへの治 療 や社 会 復 帰 等 の援 助 は、指 定 通 院 医 療 機 関 と
保 護 観 察 所 を中 心 に、地 域 の保 健 所 や行 政 機 関 (都 道 府 県 、市 区 町 村 )、社 会 復 帰 関 連 施
設 なども協 力 して行 うことになっています。
1.あ な た は 、
年
年
月
月
日
地方裁判所における審判の決定に従い、
日より、当院において「心神喪失等の状態で重大な他害行為
を行った者の医療及び観察等に関する法律」
( 以 下 、医 療 観 察 法 と 略 す )に 基 づ
く通院医療を開始します。
2.こ の 通 院 医 療 は 、
保護観察所で定められた「処遇実施計画書」に基
づ き 、当 院 の 医 療 チ ー ム( 多 職 種 チ ー ム )に よ り 作 成 さ れ た「 個 別 治 療 計 画 書 」
或いは、当院の規則等に従って実施されます。
3.こ の 通 院 医 療 は 、 あ な た に 義 務 と し て 課 さ れ た も の で す 。 あ な た の 今 回 の 行 為
の原因となった精神障害を再発、悪化させないように継続的な医療を受けてい
た だ き ま す 。そ れ に よ り 同 様 の 他 害 行 為 に 及 ぶ こ と の な い よ う に す る と と も に 、
あなたが再び社会で生活できるよう、当院においては
チームがあなた
を親身になって支えていくものです。病状に関することや生活上の困ったこと
が あ れ ば 、主 治 医 や
チ ー ム の 窓 口 と な っ て い る 担 当 者 (「 緊 急 時 の 連 絡 ・
対 応 方 法 の 表 」が 配 布 さ れ て い れ ば 、そ の 連 絡 先 )に 早 め に 相 談 す る よ う に し て
下さい。
4.こ の 通 院 医 療 は 原 則 と し て 3 年 間 で 終 了 し 、 一 般 の 精 神 科 通 院 医 療 に 移 っ て い
ただきますが、安定した医療及び観察を継続できず、不安定な病状が続く時な
どは、その後 2 年間まで延長されることになっています。
ま た 病 状 の 悪 化 な ど に よ り 通 院 医 療 で は 対 処 で き な い と き に は 、一 時 的 に「 精
神保健及び精神障害者福祉に関する法律」
( 以 下 、精 神 保 健 福 祉 法 と 略 す )に よ
る入院や、医療観察法の入院処遇の申立てが行われることもあります。
【本 人 配 布 用 】
- 2-
この「医 療 観 察 法 の通 院 医 療 を始 めるにあたって」は、通 院 処 遇 の導 入 における最 低 限
必 要 な事 項 をできるだけコンパクトにまとめたものです。内 容 は、医 療 観 察 法 の目 的 、通
院 処 遇 の制 度 、対 象 者 の義 務 と権 利 について、それぞれの概 要 を簡 単 に説 明 しています。
この用 紙 を、そのまま、対 象 者 に配 布 のみしている医 療 機 関 もありますが、できるだけ対 象
者 と一 緒 に、読 み合 わせながら説 明 することで、対 象 者 の理 解 も深 まり、また、指 定 通 院
医 療 機 関 側 でも、対 象 者 の意 向 や傾 向 など、対 象 者 についてのより深 い理 解 につながる
と思 います。
読 み合 わせの仕 方 としては、精 神 保 健 福 祉 法 での入 院 時 告 知 のようではなく、今 後 の
通 院 処 遇 について、一 緒 に考 えていくようなイメージで行 うと良 いと思 います。また、対 象
者 の理 解 度 に応 じて、ゆっくり説 明 する、具 体 的 に話 すなどの配 慮 も必 要 となります。
この「医 療 観 察 法 の通 院 医 療 を始 めるにあたって」は、通 院 処 遇 の導 入 における最 低
限 必 要 な事 項 ですので、各 指 定 通 院 医 療 機 関 で、その他 に必 要 な説 明 事 項 があれば、
その指 定 通 院 医 療 機 関 で追 加 の説 明 を行 ってください。
■医 療 観 察 法 の目 的
この部 分 は、医 療 観 察 法 の目 的 について説 明 する。この文 章 は、医 療 観 察 法 の第 1条 とほぼ
同 じです。ここでは、この法 律 の最 終 的 な目 的 が「社 会 復 帰 であること」、①「指 定 通 院 医 療 機
関 での継 続 的 な通 院 治 療 が必 要 である」ため、裁 判 所 から「通 院 処 遇 決 定 」が出 たこと、そして、
②「その病 状 の改 善 及 びこれに伴 う同 様 の行 為 の再 発 の防 止 する」ために、「保 護 観 察 所 など
より、あなたへの指 導 」があることなどを説 明 する。 〔参 照 : 「Ⅰ-①医 療 観 察 法 の目 的 」〕
※以 下 、〔参 照 :○○〕は、【医 療 観 察 法 制 度 説 明 、用 語 解 説 等 】章 内 の各 項 目 のこと
1. 医 療 観 察 法 審 判 の決 定 事 項 を対 象 者 と改 めて確 認 します。対 象 者 が、裁 判 所 からの通 院
処 遇 決 定 の文 書 を持 っていれば、それを一 緒 に確 認 することも良 いでしょう。
2. 保 護 観 察 所 の「処 遇 実 施 計 画 」の実 物 を見 ながら、特 に「①通 院 医 療 」の記 載 内 容 を
対 象 者 と確 認 していく。※「直 接 通 院 」の場 合 、まだ、できていないこともあります。
指 定 通 院 医 療 機 関 の「個 別 治 療 計 画 書 」ができていれば、今 後 の予 定 とあわせて、く
わしく説 明 してください。
〔参 照 :「Ⅱ医 療 観 察 法 における通 院 処 遇 (通 院 医 療 )とは?」「Ⅳ-①(地 域 )処 遇 の実 施
計 画 」と②ケア会 議 〕
3. 対 象 者 の「通 院 医 療 の義 務 」と「相 談 の必 要 性 、有 効 性 」を説 明 する。
〔参 照 :「Ⅳ-①(地 域 )処 遇 の実 施 計 画 」と②ケア会 議 〕
4. 医 療 観 察 法 が、「標 準 で想 定 している通 院 医 療 の期 間 」、「延 長 の可 能 性 」および「終
了 後 の精 神 保 健 福 祉 法 による医 療 への移 行 」について、「指 定 通 院 医 療 機 関 での入
院 」、「医 療 観 察 法 の再 入 院 」について説 明 する。
【Staff Only】
- 3-
一 方 、病 状 が 回 復 安 定 し 、精 神 科 医 療 の 必 要 性 が な く な る か 、自 立 し て 精 神 科 医 療
を 継 続 し 社 会 で 生 活 し て い く こ と が 可 能 で あ る と 判 断 さ れ れ ば 、3 年 を 経 な い う ち に
通院医療(通院処遇)が終了されることもあります。
なお、あなたには次のような権利があります。
①通院医療の決定に対する抗告(決定から 2 週間以内)をすること
②通院医療の終了申立てをすること
あ な た の 通 院 医 療 の 終 了 や 継 続 な ど の 決 定 は 、原 則 、裁 判 所 の 判 断 で 行 わ れ ま す 。
そ の た め 、あ な た が 、通 院 医 療 の 終 了 申 立 を 行 っ て も 、終 了 決 定 が あ る ま で は 、通
院医療の継続が必要となります。ご不明な点は、社会復帰調整官にお尋ね下さい。
5.こ の 通 院 医 療 は 、原 則 と し て 前 期 、中 期 、後 期 通 院 医 療 の 3 期 に 分 け て 行 わ れ ま す 。
前期では、通院医療に早くなじんでいただき、病院のスタッフと互いに信頼し協
力して医療を継続していくことが大切です。
中期では、少しずつ社会活動への参加の試みが始まり、それを定着させていくこ
と が 目 標 と な り ま す 。し か し 社 会 参 加 の 機 会 が 増 え る に 従 い 、ス ト レ ス や 気 の 緩 み
な ど で 病 気 の 管 理 が お ろ そ か に な り 、病 状 が 不 安 定 に な る 場 合 も あ る の で 注 意 が 必
要です。
後期では、通院処遇の終了、一般通院医療への移行を意識した取組みが始まりま
す 。地 域 社 会 へ の 参 加 が 継 続 さ れ 拡 大 さ れ る 中 で 、病 気 の 自 己 管 理 を し な が ら 安 定
した社会生活を送れるようになることが最大の目標となります。
6.こ の 通 院 医 療 は 、 通 院 処 遇 の 終 了 決 定 を も っ て 終 わ り ま す 。
通院処遇の終了の目安としては、

病状が改善し、後期通院医療において一定期間病状の再発がみられない。

処遇終了後、継続的な治療(通院、訪問看護等)が安定して実施できる。

処遇終了後、服薬管理、金銭管理等の社会生活能力が確保されている。

処遇終了後、安定した治療を継続できるための環境整備、支援体制が確立し
ている。

緊急時の介入方法について地域における支援体制が確立している。
などとされています。
7.こ の 通 院 医 療 は 公 費 で 行 わ れ ま す が 、精 神 保 健 福 祉 法 に よ る 入 院 と 身 体 合 併 症 の 治
療 に 要 す る 医 療 費 、あ る い は デ イ ケ ア や 訪 問 看 護 の 交 通 費 は 自 己 負 担 と な り ま す の で 、
あらかじめご了承下さい。
8.こ の 通 院 医 療 で 最 も 大 切 な こ と は 、自 分 の 病 気 を よ く 理 解 し て 、そ の 再 発 や 悪 化 を
招 か な い よ う 服 薬 等 の 定 め ら れ た 通 院 医 療 を 定 期 的 に 継 続 す る こ と で す 。そ れ に よ
り 病 状 の 安 定 が 続 く こ と で 再 び 社 会 生 活 が で き る よ う に な っ て い き ま す 。病 院 ス タ
ッ フ は そ の た め の 支 援 を し て い き ま す の で 、あ な た も こ の 通 院 医 療 に 積 極 的 に 協 力
して下さるようお願いします。
【本 人 配 布 用 】
- 4-
通院開始の告知「医療観察法の通院医療を始めるにあたって」の解説②
4.「抗 告 」や「医 療 終 了 」について説 明 する。また、その判 断 は、「裁 判 所 」が行 っているこ
とを確 認 する。また、記 載 されている対 象 者 の権 利 についても確 認 する。〔参 照 : 「Ⅲ通
院 処 遇 (通 院 医 療 )の期 間 」「Ⅰ-②「抗 告 申 立 て」、「医 療 終 了 申 立 て」について」〕
5. 前 期 、中 期 、後 期 の治 療 ステージの内 容 について説 明 する。
〔参 照 : Ⅲ通 院 処 遇 (通 院 医 療 )の期 間 〕
6. 通 院 処 遇 終 了 の目 安 を説 明 する。また、通 院 処 遇 の終 了 の決 定 は、裁 判 所 が行 う旨 、
再 度 、対 象 者 に説 明 する。
〔参 照 : Ⅲ通 院 処 遇 (通 院 医 療 )の期 間 〕
7. 医 療 観 察 法 の通 院 医 療 における公 費 負 担 分 と自 己 負 担 分 について説 明 する。
〔参 照 : Ⅴ医 療 観 察 法 における通 院 医 療 と精 神 保 健 福 祉 法 による入 院 〕
8. 対 象 者 自 身 の治 療 への積 極 的 な協 力 が大 切 である旨 、説 明 する。
【Staff Only】
- 5-
年
月
日
あなたの権利に関するお知らせ
様
1.この病院は「心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法
律(医療観察法)」による指定通院医療機関です。
2.あなたの権利
1)あなたは
地方裁判所にて通院処遇決定となりましたが、裁判所の決定があっ
てから 2 週間以内であれば、地方裁判所を通して、高等裁判所へ抗告(決定は不服で
あるという申立て)をすることができます。また抗告が認められなかった場合、最高
裁判所へ再抗告することもできます。
2)治療に関して説明を受ける権利及び治療方針の決定に参加する権利があります。
3)継続的に通院医療サービス等を受け、安定した生活を過ごしていければ、地方裁判所
へ処遇終了の申立てを自分からすることができます。
◆また、「抗告申立て」の期間(「医療観察法による通院処遇(通院医療)」の決定があった
日から 14 日以内)が過ぎた後でも、いつでも、あなたは、医療観察法による(通院)医
療の終了を、地方裁判所に申立てることができます。なお、「抗告申立て」、「医療終
了申立て」をしている期間中も、地方裁判所による「医療観察法による通院医療」の
終了の決定があるまでは、あなたの「医療観察法における通院処遇(通院医療)」を受け
る義務は、継続しています
3.あなたの義務
あなたには、原則、裁判所において、通院医療(通院処遇)の終了の決定がなされるまで、
通院医療(通院処遇)をきちんと受ける義務があります。病院スタッフ、社会復帰調整官、
地域の関係機関職員等と相談しながら、通院医療(通院処遇)を継続してください。
また、一時的に、病状が悪化した場合には、当院あるいは、当院の指定した医療機関に
入院してもらう場合があります。
◆あなたが、通院医療を行わなくなってしまうなど、通院医療の継続自体が出来なくなっ
た場合などには、裁判所の決定により、指定入院医療機関への(再)入院となることが
あります。勿論、あなたには、決定から2週間以内に裁判所へ抗告する権利、医療終
了の申立を行う権利があります。
4.その他
疑問点、ご不明な点がございましたら、遠慮なく担当職員にお尋ねください。出来る限り
分かりやすく説明いたします。
【本人配布用】
- 6-
「あなたの権利に関するお知らせについて」の解説
医療観察法では、対象者の権利にかんする説明は、非常に重視されています。そのため、指定
通院医療機関によっては、通院開始時の説明文書とは別に、対象者の権利に対する説明文書を
配布するところが多くなっています。この「あなたの権利に関するお知らせについて」は、そのような
指定通院医療機関の対象者への説明文書をまとめたものです。
「あなたの権利に関するお知らせについて」は、 「医療観察通院医療を始めるにあたって」と重
複して、同じ権利に関する説明が入っている部分があります。しかし、指定通院医療機関によって
は、対象者の権利擁護の説明については、より手厚く扱うこととして、二つとも配布するところもあり
ますし、また、裁判所の通院処遇決定について「抗告」を希望している対象者や、「抗告」期間中
の「通院医療」(通院処遇)継続の義務について質問のある対象者に、「あなたの権利に関するお
知らせについて」を利用して説明している指定通院医療機関も多くあります。そのため、このハンド
ブックでは、双方とも掲載することとしました。
それぞれの状況を考慮して、使い分けて頂ければ幸いです。
1.指定通院医療機関についての確認をします。
2.あなたの権利
1)抗告について具体的な月日で説明します。また再抗告についても説明します。
※抗告については2週間以内という期限がありますので、注意が必要です。
2)治療の説明や参加する権利について説明します。
3)終了の申立てについて説明します。
◆決定までの義務の継続を説明します
〔参照: 「Ⅰ-②「抗告申立て」、「医療終了申立て」について」〕
※特に、初回通院時は、対象者の緊張が強く、説明や顔合わせも多いという慌ただしい状
況なので、対象者の理解が不十分なままで治療が進んでいる事があります。内容が理解さ
れているか、確認しながら進めてください。
また、通院処遇では、ケースによっては、通院医療(通院処遇)が、義務であるという説
明に比べ、「抗告」や「終了申立て」など、この制度における対象者の権利の説明が少な
くなってしまうことがありますので注意してください。この法律では、
「権利」と「義務」
を、バランスよく説明していく必要があります
3.あなたの義務
義務について説明します。
4.その他
相談について説明します。
【Staff Only】
- 7-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
【医療観察法制度説明、用語解説等】の利用法について
◆この「医療観察法制度説明、用語解説等」の部分は、医療観察法制度の説明・解説部分で
あるとともに、『通院導入ワークブック』の各様式の用語解説にもなっており、各章、各様式での
用語の説明は、この章の部分で行っています。
◆この章は、スタッフ向けであるとともに、対象者との読み合わせ、配布も念頭に入れ作成され
ておりますので、対象者への配布可能です。必要があれば、対象者への説明、配付資料として
お使いください。
◆また、指定通院医療機関などで、対象者との医療観察制度について、説明などを行うプログ
ラム【全 6 回】での利用も考慮し作成されています。そのため、以下のⅠ~Ⅵの各項は、医療観
察制度を理解しやすい順序で作成されていますが、各項は、それぞれ独立しており、必要な部
分のみの説明にも利用出来るようになっています。また、1 回のプロクラムの施行時間は、30~
60 分程度、特定の職種での施行を想定せず、原則として,対象者と各項目を読み合わせながら、
医療観察制度の通院処遇における最低限の知識が習得できるように作成されています。
【第 1 回】 Ⅰ医療観察法等とは
【第 2 回】 Ⅱ医療観察法における通院処遇(通院医療)とは?
【第 3 回】 Ⅲ通院処遇(通院医療)の期間
【第 4 回】 Ⅳ「(地域)処遇の実施計画」とケア会議
【第 5 回】 Ⅴ医療観察法における通院医療と精神保健福祉法による入院
【第 6 回】 Ⅵ精神科リハビリテーションと訪問援助
- 8-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
【医療観察法制度説明、用語解説等】
【目次】
Ⅰ医療観察法等とは
①医療観察法の目的
②「抗告申立て」、「医療終了申立て」について
Ⅱ医療観察法における通院処遇(通院医療)とは?
①指定通院医療機関
②保護観察所
Ⅲ通院処遇(通院医療)の期間
Ⅳ「(地域)処遇の実施計画」とケア会議
①「(地域)処遇の実施計画」
②ケア会議
Ⅴ医療観察法における通院医療と精神保健福祉法による入院
①指定通院医療機関における精神科入院の医療費
②任意入院 (自らの意志に基づいた入院)
③精神科医療における自らの意志に基づかない入院形態について
医療保護入院
措置入院
Ⅵ精神科リハビリテーションと訪問援助
①デイケア・ナイトケア
②デイケア
③ナイトケア
④精神科作業療法
⑤訪問看護
- 9-
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
Ver2.2
Ⅰ医療観察法とは
いりょうかんさつほう
もくてき
①■医療観察法の目的
い り ょ う かんさつほう
しゃかい ふ っ き
もくてき
そくしん
医療 観察法 の目的 は、あなたの社会 復帰 を促進 することです。そのためには、
し て い つういん い り ょ う き か ん
けいぞくてき
つういん ち り ょ う
ひつよう
ひつよう
指定通院医療機関での継続的な通院治療が必要となります。また、必要があれば、
ほ
ご かんさつしょ
おこなう
し ど う
かいぜん お よ び
びょうじょう
保護 観察所 などより、あなたへの指導 を行う ことによって、その病状 の改善 及び こ
ともなう ど う よ う
さいはつ
こ う い
はか
ぼ う し
さ だ
れに伴う同様の行為の再発の防止を図るように定められています。
じっさい
い り ょ う かんさつほう
ち り ょ う
しゃかい ふ っ き など
えんじょ
し て い つういん
実際 の医療 観察法 によるあなたへの治療 や社会 復帰 等 の援助 は、指定 通院
ほ
い り ょ う き か ん
ご かんさつしょ
ちゅうしん
ち い き
ぎょ う せい き か ん
と ど う ふ け ん
し
く ちょうそん
しゃかい
医療 機関 と保護 観察所 を中心 に、地域 の行政 機関 (都道府県 、市区 町村 )、社会
ふ っ き かんれん し せ つ
おこな
きょ う りょ く
復帰関連施設なども協力して 行 うことになっています。
こ う こ く も う し た
い り ょ う しゅうりょう も う し た
し ん ぱ ん も う し た
さんしょう
■「抗告申立て」、「医療終了申立て」について(「審判申立てイメージ図」を参照)
ち ほ う さいばんしょ
い り ょ う かんさつほう
にゅういん
い り ょ う
い
か
い り ょ う
あなたが、地方 裁判所 の「医療 観察法 による入院 によらない医療 」(以下 「医療
つういん し ょ ぐ う
かんさつほう
つういん い り ょ う
い り ょ う か ん さ つ ほ う
けってい
つ う い ん
観察法 による通院 処遇 (通院 医療 )」の決定 あるいは、「医療 観察法 による通院
い り ょ う
け い ぞ く け っ て い
ふ ふ く
ば あ い
け っ て い
ひ
に ち い な い
医療」の継続決定に不服がある場合には、決定があった日から 14日以内に、この
ち い き
か ん か つ
ち
ほ
う さ い ば ん し ょ
こ う こ く も う し た
地域を管轄する地方裁判所に「抗告申立て」をすることができます。
こ う こ く も う し た て
き か ん
い り ょ う か ん さ つ ほ う
つういん し ょ ぐ う
つういん い り ょ う
けってい
また、「抗告申立て」の期間(「医療観察法による通院処遇(通院医療)」の決定が
にち い な い
す
い り ょ う かんさつほう
あと
あった日から 14日以内)が過ぎた後でも、いつでも、あなたは、医療観察法 による
つういん
い り ょ う
しゅうりょう
ち ほ う さいばんしょ
もうした
こ う こ く
(通院)医療の終了を、地方裁判所に申立てることができます。なお、「抗告申立て」、
- 10-
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
い り ょ う しゅうりょう
き か ん ち ゅ う
Ver2.2
ち
ほ
う
さ い ば ん し ょ
い り ょ う か ん さ つ ほ う
「医療 終了 申立て」をしている期間中 も、地方 裁判所 による「医療 観察法 による
つ う い ん い り ょ う
しゅうりょう
け っ て い
つういん し ょ ぐ う
「 い り ょ う か ん さ つ ほ う
通院 医療 」の終了 の決定 があるまでは、あなたの「 医療 観察法 における通院 処遇
つういん
いりょう
」
( 通院 医療 ) 」 を
う
ぎ
む
けいぞく
受ける義務は、継続
しています。
て つ づ
これらの手続きや、
も う し た
申立 て る た め の
しょるい
書類については、あ
す
な た が 住んで い る
ち い き
た ん と う
地域 を 担当 す る
ち
ほ
う
さ い ば ん し ょ
地方 裁判所 、 あ な
た ん と う
つ き そ い に ん
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
し ゃ か い
ふ っ き
ちょうせいかん
し て い
つ う い ん い り ょ う
き か ん
た を 担当 す る 付添人 、 保護 観察所 の 社会 復帰 調整官 、 指定 通院 医療 機関 の
た し ょ く し ゅ
き
が
る
た ず
多職種チームなどにお気軽にお尋ねください。
い り ょ うかんさつほう
つ う い ん し ょ ぐ う
つういんい り ょ う
Ⅱ医療観察法における通院処遇(通院医療)とは?
し て い つういん い り ょ う き か ん
①指定通院医療機関
い り ょ う か ん さ つ ほ う
つ う い ん
い り ょ う
き か ん
い っ て い すいじゅん
せ い し ん か い り ょ う
医療 観察法 により通院 することになる医療 機関 は、一定 水準 の精神科 医療 を
- 11-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
ていきょう
せ い し ん か
い り ょ う
き か ん
こう せい ろ う ど う だいじん
し て い
提供 す る こ とが で き る 精神科 の 医療 機関 の 中 か ら 、 厚生 労働 大臣 が 指定 し た
し て い つういんいりょう き か ん
「指定通院医療機関」によって行われることになっています。
さ い ば ん し ょ
い り ょ う か ん さ つ ほ う
つ う い ん い り ょ う
け っ て い
う
ば あ い
あなたが、裁判所から「医療観察法による通院医療」の決定を受けた場合には、
さ だ
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
ひ つ よ う
せ い し ん か い り ょ う
定められた「指定通院医療機関」において,必要な精神科医療を受けることになり
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
い
し
か
ん
ご
し
せ い し ん ほ け ん
ふ
く
し
し
さ ぎ ょ う り ょ う ほ う し
ます。この指定通院医療機関では、医師、看護師、精神保健福祉士、作業療法士、
りんしょう し
ん
り
ぎ じ ゅ つ し ゃ
た し ょ く し ゅ
せ い し ん か い り ょ う
か か
臨床 心理 技術者 などからなる多職種 チームが、あなたの精神科 医療 に関 わる
ち り ょ う
り
は
び
り
て
ー
し
ょ
ん
し ゃ か い ふ っ き え ん じ ょ
治療・リハビリテーション・社会復帰援助などを行っていくことになります。
ほ
ご かんさつしょ
②保護観察所
い り ょ う か ん さ つ ほ う
ほ う む し ょ う
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
ち い き し ゃ か い
し ょ ぐ う
医療 観察法 では、法務省 の保護 観察所 が、あなたの地域 社会 における処遇 の
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
せ ん も ん て き
ぎ ょ う む
コーディネーター役となります。保護観察所では、このような専門的な業務を行うた
せ い し ん ほ け ん
ふ
く
し
し
せ い し ん ほ け ん
ふ
く
し な ど
せ ん も ん しょく
し ゃ か い ふ っ き
め、精神保健福祉士をはじめとする精神保健及び福祉等の専門職より「社会復帰
ちょうせいかん
さ い よ う
か
く
ち
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
は い ぞ く
調整官」を採用し、各地の保護観察所に配属しています。
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
し ゃ か い ふ っ き ちょうせいかん
い
こ
う
か ん け い き か ん
え ん じ ょ ほ う し ん な ど
保護観察所の社会復帰調整官は、あなたの意向と関係機関などの援助方針 等
ちょうせい
か い ぎ
し ゅ さ い
ち い き
ぐ た い て き
え ん じ ょ け い か く
を調整するための「ケア会議」を主催したり、あなたの地域での具体的な援助計画
ち い き
し ょ ぐ う
じ
っ
し け い か く
さ く せ い
じ
た
く
ほ
ご
である「(地域 )処遇 の実施 計画 」を作成 したりします。また、あなたの自宅 や保護
か ん さ つ じ ょ
ちょくせつ め ん だ ん
か ん け い き か ん
ほ う こ く
観察所などで、あなたと直接面談をする。あるいは、関係機関からの報告を受ける
せ い か つ じょうきょう な ど
み
ま
も
せ い し ん ほ け ん か ん さ つ
などして、あなたの生活状況 等を見守 ります(これを「精神 保健 観察 」という)。そし
- 12-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
し ゃ か い ふ っ き ちょうせいかん
じょうきょう
お う
て き せ つ
じ ょ げ ん
し
ど
う
て、社会復帰調整官は、状況に応じて、あなたに適切な助言や指導を行っていくこ
ち い き
け い ぞ く て き
い り ょ う
え ん じ ょ
か
く
ほ
とで、地域 において、あなたの継続的 な医療 とケア(援助 )の確保 することになって
います。
い り ょ う か ん さ つ ほ う
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
ぎ ょ う む
医療観察法における保護観察所の業務
さ い ば ん し ょ
し ん ぱ ん
じ
たいしょうしや
せ い か つかんきょう
ち ょ う さ
(1)裁判所における審判時に,対象者の生活環境を調査する
にゅういん ち り ょ う ち ゅ う
た い い ん ご
せ い か つかんきょう
ちょうせい
ち ょ う さ
(2)入院治療中に,退院後の生活環境の調整を調査する
つ う い ん ち り ょ う
し ょ ぐ う じ
っ
し け い か く
さ く せ い
(3)通院治療などについての処遇実施計画を作成する
つ う い ん ち り ょ う ち ゅ う
せ い か つ じょうきょう な ど
み
ま
も
せ い し ん ほ け ん か ん さ つ
(4)通院治療中に,生活状況等の見守り(精神保健観察)を行う
か い ぎ
じ
っ
し
か ん け い き か ん
れ ん け い
ちょうせい
(5)ケア会議などを実施し,関係機関の連携を調整する
さ い ば ん し ょ
し ょ ぐ う
しゅうりょう
つ う い ん き か ん
えんちょう
さ い
にゅういん
もうした
(6)裁判所に対し,「処遇の終了」,「通院期間の延長」,「(再)入院」などの申立て
を行う。
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Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
つ う い ん し ょ ぐ う
き か ん
つういんい り ょ う
Ⅲ通院処遇(通院医療)の期間
い り ょ うかんさつほう
つういん し ょ ぐ う
い
め
ー
じ
ず
さんしょう
(「医療観察法における通院処遇のイメージ図」を参照)
つういん し ょ ぐ う
い り ょ う かんさつほう
つういん い り ょ う
さ い ば ん し ょ
い り ょ う
「医療 観察法 における通院 処遇 (通院 医療 )」は、あなたが、裁判所 により「医療
つういん し ょ ぐ う
か ん さ つ ほ う
つういん い り ょ う
け っ て い
ひ
か い し
しゅうりょう
観察法による通院処遇(通院医療)」を受けることを決定された日より開始され、終了
け っ て い
ひ
しゅうりょう
を 決定 さ れ た 日 に 終了 し ま
す。
つういん し ょ ぐ う
い り ょ う か ん さ つ ほ う
医療 観察法 に よ る 通院 処遇
つういん い り ょ う
き か ん
(通院 医療 )の期間 は、あなた
い り ょ う
か ん さ つ ほ う
つ う い ん
が 、 医療 観察法 に よ る 通院
し ょ ぐ う
つ う い ん い り ょ う
け っ て い
処遇 (通院 医療 )の決定 を受
ひ
げ ん そ く
けた日 から,原則 3年間とさ
ち り ょ う
せっきょくてき
い
よ
つういん し ょ ぐ う
く
つういん い り ょ う
れています。ただし、あなたの治療への積極的な意欲や通院処遇(通院医療)に対
きょうりょく
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
か ん け い き か ん
ち り ょ う
する協力、指定通院医療機関による治療やリハビリテーション、その他の関係機関
し ゃ か い ふ っ き え ん じ ょ な ど
びょうじょう
びょう し き
か い ぜ ん
し
え
ん
の社会 復帰 援助 等 により、あなたの病状 や病 識 が改善 し、また、あなたへの支援
た い せ い
ととの
い り ょ う か ん さ つ ほ う
つ う い ん し ょ ぐ う
つ う い ん い り ょ う
き か ん
体制 がより整 ってきた場合などは、医療 観察法 による通院処遇 (通院 医療 )の期間
たんしゅく
い り ょ う か ん さ つ ほ う
つ う い ん し ょ ぐ う
つ う い ん い り ょ う
き か ん たんしゅく
が短縮されることもあります。医療観察法による通院処遇(通院医療)の期間短縮に
し て い つ う い ん い り ょ う
き か ん
ちゅうしん
か ん け い き か ん
い け ん
さ ん こ う
ついては、指定 通院 医療 機関 を中心 とした関係 機関 の意見 などを参考 として、
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
い け ん
こ う り ょ
も う し た
さ いし ゅうてき
さ い ば ん し ょ
は ん だ ん
保護観察所がそれらの意見を考慮した申立てを行い、最終的には、裁判所の判断
- 14-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
たんしゅく
け い か
じ
て
ん
い り ょ う か ん さ つ ほ う
で短縮 されることになっています。また、3年を経過 する時点 で,なお医療 観察法
つういん し ょ ぐ う
つういん い り ょ う
み と
ば あ い
さいばんしょ
はんだん
による通院処遇(通院医療)の必要あると認められる場合には,裁判所の判断により,
こ
つういん い り ょ う
つういんし ょ ぐ う
は ん い
き か ん
えんちょう
2年を超えない範囲で,通院処遇(通院医療)の期間を延長されることがあります。
い り ょ う か ん さ つ せ い ど
つ う い ん し ょ ぐ う
つ う い ん い り ょ う
き か ん
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
さ く せ い
医療観察制度における通院処遇(通院医療)の期間は、保護観察所が作成 する
し ょ ぐ う
じ
っ
し け い か く
も と
たいしょうしや
こ
こ
びょうじょう
せ い か つかんきょう
お う
ひ つ よ う
「処遇の実施計画」に基づき,対象者個々の病状や生活環境に応じて,必要となる
い り ょ う
せ い し ん ほ け ん か ん さ つ
え ん じ ょ な ど
ていきょう
ぐ た い て き
医療 ,精神 保健 観察 ,援助 等 が提供 されることになっています。具体的 には,
たいしょうしや
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
つ う い ん
ほ う も ん か ん ご
対象者は、指定通院医療機関による通院し、デイケアや訪問看護などを受けなが
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
せ い し ん ほ け ん か ん さ つ
ぎょうせい き か ん
せ い し ん し ょうが いし ゃ
ふ
く
し か ん け い き か ん
ら、保護観察所 による精神 保健 観察 や行政機関 、精神 障害者 等福祉 関係 機関 に
か く し ゅ え ん じ ょ
ひ つ よ う
ふ
く
し
びょうじょう
か い ぜ ん
し ゃ か い
より行われる各種 援助 などの必要 な福祉 サービスなどを受け、病状 の改善 と社会
ふ っ き
つ と
復帰に努めることになっています。
い り ょ う か ん さ つ ほ う
つ う い ん し ょ ぐ う
つ う い ん い り ょ う
しゅうりょう
また、「医療 観察法 による通院 処遇 (通院 医療 )」を終了 したとしても、あなたが、
せ い し ん か
ち り ょ う
し ゃ か い ふ っ き か ん れ ん
え ん じ ょ
り
よ
う
精神科の治療 ・リハビリテーションや社会復帰 関連 の援助 などを利用 できなくなる
い り ょ う き か ん
へ ん こ う
い っ ぱ ん て き
わけではありません。医療機関の変更などはあるかもしれませんが、一般的に行わ
せ い し ん か
ち り ょ う
し ゃ か い ふ っ き か ん れ ん
え ん じ ょ
せ い ど
れている精神科 の治療 ・リハビリテーションや社会 復帰 関連 の援助 などの制度 を
り
よ
う
か の う
利用することは、可能です。
- 15-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
ち い き
し ょ ぐ う
じ っ し けいかく
け
あ か い ぎ
Ⅳ「(地域)処遇の実施計画」とケア会議
ち い き
し ょ ぐ う
じ っ し けいかく
①「(地域)処遇の実施計画」
も
ぎ
ち い き
し ょ ぐ う
さんしょう
じ っ し けいかくしょ
(模擬「(地域)処遇の実施計画書」と「クライシスプラン」を参照)
い り ょ う か ん さ つ ほ う
つ う い ん し ょ ぐ う
つ う い ん い り ょ う
き か ん ち ゅ う
ち い き
し ょ ぐ う
医療 観察法 による通院 処遇 (通院 医療 )の期間中 は、あなたの地域 での処遇
ち り ょ う
な ど
け い か く
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
ちょう
ち い き
し ょ ぐ う
じ っ し けいかく
さくせい
(治療・ケア等)計画として、保護観察所の長による「(地域)処遇の実施計画」の作成
ぎ
む
い り ょ う か ん さ つ ほ う
い り ょ う
せ い し ん ほ け ん か ん さ つ
が義務づけられています。そして、医療観察法における医療、精神保健観察及び
え ん じ ょ
じ
っ
し け い か く
も と
さ だ
援助は、この実施計画に基づいて行われなければならないと定められています。
ち い き
し ょ ぐ う
じ
っ
し け い か く
つ う い ん し ょ ぐ う
つ う い ん い り ょ う
き か ん ち ゅ う
ち い き
「(地域 )処遇 の実施 計画 」は、あなたが通院 処遇 (通院 医療 )の期間中 に地域 で
い り ょ う
せ い し ん ほ け ん か ん さ つ
え ん じ ょ
き
じ ゅうよう
そ
な
け
あ
け い か く
の医療、精神保健観察及び援助を受けるための基礎となる重要なケア計画です。
ち い き
し ょ ぐ う
じ
っ
し け い か く
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
か い さ い
か い ぎ
て い ど
この「(地域)処遇の実施計画」は、保護観察所の開催するケア会議(1~3ヶ月程度
か ん か く
か ん け い き か ん
さ ん か
ひ つ よ う
じ ょうほう
きょうゆう
の間隔で行われる)に、あなたが関係機関とともに参加して、必要な情報を共有し、
い
こ
う
か ん け い き か ん
い け ん
ちょうせい
さ く せ い
み な お
あなたの意向や関係機関の意見を調整しながら、作成や見直しを行っていくことに
なっています。
ち い き
し ょ ぐ う
じ
っ
し け い か く し ょ
な い よ う
□「(地域)処遇の実施計画書」内容は、
い り ょ う
い り ょ う ほ う し ん
つ う い ん
ほ う も ん え ん じ ょ な ど
ひ ん ど
し
じ
じ
こ
う
1「医療」における医療方針や通院及び訪問援助等の頻度、指示事項など
ふ
く
し
せ い ど な ど
え ん じ ょ
な い よ う
ほ う ほ う
2「(福祉制度等)援助」の内容や方法
か い ぎ
せ い し ん ほ け ん か ん さ つ
も く て き
せっしょく
ほ う ほ う
ほ う も ん
しゅっとう
ひ ん ど
3「ケア会議」や「精神保健観察」での目的、接触の方法(訪問、出頭及びその頻度
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Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
な ど
し
ど
う
じ
こ
う
た
き
等)、指導事項など多岐にわたっています。
ち い き
し ょ ぐ う
じ
っ
し け い か く
びょうじょう き ゅ う へ ん ど き な ど き ん き ゅ う
じ
た い お う
こ べ つ
たいしょうしや
※「(地域)処遇の実施計画」では、病状急変時等緊急時の対応、個別に対象者の
びょうじょう あ っ か
ゆ う い ん
びょうじょう あ っ か
げ ん い ん
ぜ
ん
く しょうじょう
びょうじょう あ っ か ま え
ち ゅ う い
病状悪化の誘因(病状悪化となってしまう原因)、前駆症状(病状悪化前の注意サイ
たいしょうしや じ
し
ん
か
ぞ
く
た し ょ く し ゅ
た い し ょ
し
か た
ンなど)、それに対する対象者自身、その家族、多職種チームの対処の仕方など、
しょうさい
え ん じ ょ け い か く
さ く せ い
よ て い
詳細な援助計画の作成が予定されている。
②ケア会議
い り ょ う か ん さ つ ほ う
こ ん き ょ ほ う
※医療観察法 第108条 (根拠法)
ほ
ご
か ん さ つ し ょ ち ょ う
し
て
い つ う い ん い り ょ う き
か
ん
か ん り し ゃ
と
ど
う
ふ
け
ん
ち
じ
し ち ょ う そんちょう
あいだ
保護観察所長は、指定通院医療機関の管理者や都道府県知事、市町村長との間において、
ひ つ よ う
じ ょ う ほ う こ う か ん
おこなう
きょうりょく た い せ い
せ
い
び
し ょ ぐ う
じ
っ
し じょうきょう
つ ね に
は
あ
く
必要な情報交換を行うなどして協力体制を整備するとともに、処遇の実施状況を常に把握し、
と う が い じ
っ
し け い か く
か ん け い き
か
ん そ う ご か ん
き ん み つ
れ ん け い
か
く
ほ
つと
当該実施計画に関する関係機関相互間の緊密な連携の確保に努める。
い り ょ う か ん さ つ ほ う
か い ぎ
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
し ゅ さ い
こ
こ
い り ょ う か ん さ つ ほ う
医療 観察法 の「ケア会議 」 ※ とは、保護 観察所 が主催 し、個々 の医療 観察法 の
つ う い ん たいしょうしや
ち い き
か い ぎ
通院対象者ごとに行われる地域でのケア会議です
にゅういん た い し ょ う し や
し て い
き か ん
たいいん し え ん
ち い き
け
あ ちょうせい
※(入院対象者について、指定入院医療機関で行われる退院支援・地域ケア調整のため
たいしょうしや
かんけい き か ん など
か い ぎ
か い ぎ
く べ つ
に開かれる対象者・関係機関等の会議は、これと区別して「CPA会議」等といわれる)。
ち い き し ょ ぐ う
ちゅうしんてき
けいかく
ち り ょ う
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
ち い き
あなたの地域処遇における中心的な治療・ケア計画となる保護観察所の「(地域)
し ょ ぐ う
じ
っ
し け い か く
さ く せ い
み な お
き ょ う ぎ
か く か ん け い き か ん
し ょ ぐ う
処遇の実施 計画 」の作成 や見直 しのための協議 すること、各関係 機関 による処遇
じ
っ
し じょうきょう
せ い か つ じょうきょう
し ょ ぐ う
ひ つ よ う
じ ょうほう
きょうゆう
も く て き
の実施状況、あなたの生活状況など処遇に必要な情報を共有することなどを目的
- 17-
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
Ver2.2
さ い ば ん し ょ
し ょ ぐ う しゅうりょう
も う し た
として行われます。また、保護観察所が、裁判所に対して行う「処遇終了の申立て」
つ う い ん き か ん えんちょう
も う し た
ひ つ よ う せ い
け ん と う
びょうじょう
せ い か つ かんきょう
や「通院期間延長の申立て」などの必要性についての検討や,病状や生活環境の
ともな
へ ん か
い り ょ う
え ん じ ょ ほ う ほ う
へ ん こ う
変化に伴 う医療・援助方法の変更などについても話し合われます。
さ ん か し ゃ
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
し ゃ か い ふ っ き ちょうせいかん
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
た し ょ く し ゅ
参加者は、保護観察所の社会復帰調整官、指定通院医療機関の多職種チーム
ちゅうしん
と
ど
う
ふ
け
ん
し
く
ちょうそん
せ い し ん ほ け ん
ふ
く
し な ど
か ん れ ん しょくいん
せ い し ん ほ け ん
ふ
く
し
を中心 に、都道府県 ・市区 町村 の精神 保健 福祉 等 の関連 職員 、精神 保健 福祉 セ
ほ け ん じ ょ な ど
しょくいん
し ゃ か い ふ っ き か ん れ ん し せ つ しょくいん
さ ん か
ンター・保健所 等 の職員 、社会 復帰 関連 施設 職員 などが参加 します。あなたの
ち い き せいかつ
し ょ ぐ う けいかく
じ し ん
地域生活 における処遇 計画 について話し合われるのですから、あなた自身 ももち
き ぼ う
さ ん か
か ぞ く
さ ん か
ろん参加 することになっています。また、ご希望 があれば、あなたのご家族 も参加
することができます。
か い ぎ
こ う せ い
か い さ い ひ ん ど と う
と
ど
う
ふ
け
ん
た ん い
その他、ケア会議 の構成 メンバー、開催 頻度 等 については、都道府県 単位 で
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
か ん け い き か ん
あいだ
ご
う
い
か く ち い き
じつじょう
おう
保護観察所と他の関係機関との間における合意により、各地域の実情に応じて決
められることになっています。
- 18-
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
い り ょ う か ん さ つ ほ う
つ う い ん い り ょ う
Ver2.2
せ い し ん ほ け ん ふ く し ほ う
にゅういん
Ⅳ医療観察法における通院医療と精神保健福祉法による入院
【第 4 回】
つういん し ょ ぐ う
い り ょ う かんさつほう
つういん い り ょ う
き か ん
げ ん そ く
「医療 観察法 における通院 処遇 (通院医療 )」を受けている期間 は、原則 として、
い り ょ う か ん さ つ ほ う
せ い し ん ほ け ん ふ く し ほ う
そ う ほ う
て き よ う
い り ょ う
医療観察法と精神保健福祉法の双方が適用されることになります。そのため、医療
か ん さ つ ほ う
つ う い ん
し ょ ぐ う
つういん い り ょ う
き か ん ち ゅ う
せ い し ん ほ け ん
ふ く し ほ う
い
か
観察法 における通院 処遇 (通院 医療 )の期間中 も、精神 保健 福祉法 による以下 の
にゅういん
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
つ う い ん
入院を行うことができます。また、あなたが、指定通院医療機関に通院しない、ある
ち い き
し ょ ぐ う
じ っ し けいかく
な い よ う
じ ゅ んし ゅ じ こ う
まった
ま も
いは、「(地域 )処遇 の実施 計画 」や遵守 事項 などに定められた内容 を全 く守ること
さ ま ざ ま
げ ん い ん
びょうじょう
ひ じ ょ う
あ っ か
ば あ い
ができないなど、様々な原因で、あなたの病状が非常に悪化してしまった場合は、
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
も う し た
ち
ほ
う さ い ば ん し ょ
い り ょ う か ん さ つ ほ う
し て い にゅういん い り ょ う き か ん
保護観察所の申立てにより、地方裁判所が医療観察法での「指定入院医療機関」
にゅういん
け っ て い
への入院を決定することもあります。
し て い つういん い り ょ う き か ん
せ い し ん か にゅういん
い り ょ う ひ
①指定通院医療機関における精神科入院の医療費
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
る
せ い し ん か
つ う い ん い り ょ う
い り ょ う か ん さ つ ほ う
て き よ う
指定通院医療機関における精神科の通院医療は、医療観察法が適用されます。
い り ょ う ひ
じ
こ
ふ た ん ぶ ぶ ん
こ
う
ひ
し き ゅ う
あなたの医療費の自己負担部分についても公費から支給されますので、あなたの
し
は
ら
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
せ い し ん か にゅういん
い り ょ う
ほ
ご
お支払いはありません。しかし、指定通院医療機関における精神科入院(医療保護
にゅういん
に ん い にゅういん な ど
げ ん そ く
い り ょ う か ん さ つ ほ う
せ い し ん ほ け ん ふ く し ほ う
て き よ う
入院、任意入院等)は、原則として医療観察法ではなく、精神保健福祉法が適用さ
い り ょ う ひ
じ
こ
ふ た ん
ぶ ぶ ん
い っ ぱ ん
れることになっています。そのため、あなたの医療費 の自己 負担 部分 も、一般 の
せ い し ん か にゅういん
い り ょ う ひ
ど う よ う
い り ょ う ほ け ん な ど
り
よ
う
し
は
ら
精神科入院の医療費と同様に医療保険等を利用して、支払うことになります。
- 19-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
い
か
しょうかい
に ん い にゅういん
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
そ
ち
にゅういん
せ い し ん
ほ け ん
以下 で 紹介 さ れ る 任意 入院 , 医療 保護 入院 , 措置 入院 は 、 と も に 精神 保健
ふ く し ほ う
にゅういん け い た い
福祉法による入院形態です。
みずか
に ん い にゅういん
い
し
も と
にゅういん
②任意入院 ( 自 らの意志に基づいた入院)
い
みずか
し
も と
せいしん しっかん
ち り ょ う
せ い し ん か い り ょ う き か ん
あなたが、自 らの意志 に基 づいて、精神 疾患 の治療 のため精神科 医療 機関 へ
にゅういん
ば あ い
に ん い にゅういん
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
ち い き
し ょ ぐ う じ
っ
し け い か く
入院する場合は、「任意入院」となります。保護観察所の「(地域)処遇実施計画」で
びょうじょう あ っ か ど き
そ
う
き
た い お う
に ん い にゅういん
おお
も、病状悪化時などにおける早期の対応として、「任意入院」をあげているものが多
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
し
ゅ
じ
い
びょうじょう
あ っ か
は じ
くあります。そのため、指定通院医療機関の主治医も、あなたの病状が悪化し始め
し
ょ
き
に ん い にゅういん
ち り ょ う
すす
おお
ているごく初期から、「任意入院」による治療をあなたに勧めることが多いはずです。
に ん い にゅういん
ち り ょ う
そのようなときは、早めに、この「任意入院」による治療を考えてみてください。また、
じ
し
ん
びょうじょう
あ っ か
じ
か
く
にゅういん
きゅうよう
ふく
あなた自身が病状の悪化を自覚したときなども、休養のための入院も含め、早めに
に ん い にゅういん
ち り ょ う
「任意入院」による治療を受けることが良いと思います。
に ん い にゅういん
みずか
い
し
せ い し ん し っ か ん
にゅう い ん
せ い ど
「任意入院 」は、自 らの意志において、精神 疾患 の治療のために入院する制度
がいしゅつ
た い い ん
い
し
じ
ゆ
う
げ ん そ く
ですから、外出や退院も、あなたの意志で自由に行えることが原則となります。その
せ い し ん か
にゅういん け い た い
く ら
にゅういん せ い か つ
ふ た ん
ため、精神科の他の入院 形態 に比べ、あなたの入院 生活 における負担 は、より少
せ い し ん か
ち り ょ う
びょうじょう
ばあい
あ っ か
なくなるはずです。精神科 の治療 では、病状 がより悪化 してしまった場合 には、
い ち じ て き
じ ゆ う
て い ど せいげん
ほか
にゅういん け い た い
一時的 にでも、あなたの自由 をある程度 制限 することになる他 の入院 形態 をとり、
- 20-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
ち り ょ う
ま え
じ
き
治療しなければならないことがあります。そうなる前のできるだけ早い時期に、あな
じ
し
ん
にゅういん ち り ょ う
い
し
ひょうめい
に ん い にゅういん
ち り ょ う
た自身 による入院 治療 の意志 を表明 し、「任意 入院 」による治療 を受けることをお
すすめします。
に ん い にゅういん
ば あ い
せ い し ん ほ け ん
し
て
い
い
い り ょ う お よ
ほ
ご
ひ つ よ う
「任意 入院 」の場合 でも、精神 保健 指定医 が、医療 及 び保護 の必要 があると
は ん だ ん
じ か ん
か ぎ
た い い ん
せ い げ ん
判断されたときは、72時間に限って退院に制限がなされる場合もあります。
せ い し ん か い り ょ う
みずか
い
し
も と
にゅういん け い た い
③精神科医療における 自 らの意志に基づかない入院形態について
せ い し ん し っ か ん
は
、
びょうじょう な ど
わ る
ち り ょ う
ひ つ よ う
みずか
せ い し ん し っ か ん
精神疾患では、病状等が悪くなると、治療が必要であることや、自 らが精神疾患
じ た い
り
か
い
と く
せ い し ん か
にかかっていること自体 を、理解 しにくくなってしまうことがあります。特に、精神科
い り ょ う
き か ん
にゅういん ち り ょ う
ひ つ よ う
か ん じ ゃ ほ ん に ん
にゅういん
ど
う
い
う
医療 機関 での入院 治療 の必要 があるのに、患者 本人 の入院 の同意 が得 らない
ば あ い
ど
う
い
ほ ん に ん
にゅういん
ち り ょ う
せ い し ん
場合には、同意がなくても、本人に入院してもらい治療を行うことがあります。精神
ほ け ん
ふ く し ほ う
にゅういん
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
そ
ち
にゅういん
にゅういん
保健 福祉法 は、このような入院 として、「医療 保護 入院 」「措置 入院 」などの入院
け い た い
さ だ
け
ん
り
げ ん か く
う ん よ う
形態を定め、決められた手続きのもとで、あなたの権利も守られるよう厳格に運用し
されています。
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
□医療保護入院
せ い し ん ほ け ん
し
て
い
い
せ い し ん か
にゅういん ち り ょ う
ひ つ よ う
は ん だ ん
ば あ い
精神保健指定医が、精神科における入院治療の必要があると判断した場合で、
- 21-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
にゅういん ち り ょ う
ど
う
い
ほ
ご
し
ゃ
ど
う
い
あなたより入院治療の同意が得られないときには、保護者の同意を得て、あなたに
にゅういん ち り ょ う
せ い し ん ほ け ん ふ く し ほ う
にゅういん け い た い
い り ょ う
入院治療を行うことがあります。精神保健福祉法では、このような入院形態を「医療
ほ
ご
にゅういん
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
せ い し ん ほ け ん
し
て
い
い
保護 入院 」といいます。「医療 保護 入院 」では、精神 保健 指定医 により、あなたの
せ い し ん しょうじょう
か い ぜ ん
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
ひ つ よ う
しょうじょう
は ん だ ん
精神 症状 が改善 し、「医療 保護 入院 」が必要 な症状 でなくなったと判断 されると
た い い ん
退院となります。
ど
う
い
え
に ん い にゅういん
にゅういん ち り ょ う
け い ぞ く
また、あなたの同意を得ての「任意入院」として、入院治療を継続することもありま
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
ば あ い
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
す。あなたが、「医療保護入院」となった場合には、あなたは「医療保護入院」となっ
ともな
た い い ん せいきゅう
け
ん
り
し ょ め ん
も ち
せ い し ん
ほ け ん
た こ と や 、 そ れ に 伴 う退院 請求 の 権利 な ど に つ い て 、 書面 を 用 い て 精神 保健
し
て
い
い
せ つ め い
にゅういん
びょういん
か ん り し ゃ
指定医 より説明 されることになっています。あなたが入院 した病院 の管理者 は、
い り ょ う ほ
ご にゅういん
ば あ い
か た
い な い
しょうじょう
た
こ う せ い ろ う ど う しょうれい
医療保護入院を行った場合、10 日以内に、その方の症状その他厚生労働省令で
さ だ
じ
こ
う
も
よ
ほ け ん しょちょう
へ
と
ど
う
ふ
け
ん
と ど
定める事項を最寄りの保健所長を経て、都道府県に届け出ることになっています。
びょういん
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
と
ど
う
ふ
け
ん
た ん と う し ゃ
つ う ち
あなたが、その病院に「医療保護入院」していることは、都道府県の担当者に通知
びょういん
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
て き せ い
う ん よ う
されます。そして、その病院において、あなたの「医療保護入院」が、適正に運用さ
と
ど
う
ふ
け
ん
し
ん
さ
れているかは、都道府県 より審査 されています。また、あなたが行うことのできる
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
た い い ん せいきゅう
と
ど
う
ふ
け
ん
た ん と う ま ど ぐ ち
「医療保護入院」の退院請求についても、都道府県が担当窓口となります。
そ
ち
にゅういん
□措置入院
せ い し ん しょうがい
しょうじょう
ひ じ ょ う
せ い し ん ほ け ん
し
て
い
い
い じ ょ う
し ん さ つ
あなたの精神障害の症状が非常に悪くなり、精神保健指定医2人以上の診察に
- 22-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
せ い し ん しょうがい
おいて、医療及び保護のために入院させなければその精神障害のために、あなた
じ
し
ん
き ず
ま た
た に ん
が い
お
よ
ぼ
す
い っ ち
し ん さ つ け っ か
が自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあるという一致した診察結果が出
ば あ い
ほ
ご
し
ゃ
ど
う
い
え
と
ど
う
ふ
け
ん
ち
じ
た場合 にのみ、あなたやあなたの保護者 の同意 を得 ることなしに、都道府県 知事
し て い
せ い し ん か
い り ょ う き か ん
にゅういん ち り ょ う
により指定された精神科の医療機関において、あなたの入院治療を行うことができ
ます。
せ い し ん ほ け ん
ふ く し ほ う
、
こ
にゅういん け い た い
そ
ち
にゅういん
そ
ち
精神 保健 福祉法 では 、このような入院 形態 を「措置 入院 」といいます。「措置
にゅういん
い り ょ う
ほ
ご
にゅういん
せ い し ん しょうがい
入院 」は、医療及び保護 のために入院 させなければ、その精神 障害 のために、あ
じ
し
ん
き ず
た に ん
が い
しょうじょう
お よ
かいぜん
なた自身 を傷 つけ又は他人 に害 を及 ぼすおそれがあるというような症状 が改善 さ
か い じ ょ
そ
ち
にゅういん
ば あ い
そ
ち
れれば、解除されます。あなたが、「措置 入院 」となった場合 には、あなたは「措置
にゅういん
ともな
た い い ん せいきゅう
け
ん
り
し ょ め ん
せ つ め い
入院 」となったことや、それに伴う退院 請求 の権利 などについて、書面 で説明 され
ることになっています。
そ
ち
にゅういん
じ
こ
ふ た ん
ぶ ぶ ん
い り ょ う ひ
げ ん そ く
こ
う
ひ
※措置 入院 でのあなたの自己 負担 部分 の医療費 については、原則 として公費
く に
と
ど
う
ふ
け
ん な ど
し き ゅ う
ば あ い
し
は
ら
(国3/4、都道府県等1/4)から支給されるため、ほとんどの場合、あなたにお支払い
ふ
よ
う
ぎ
む
し
ゃ
し ょ と く
い り ょ う ひ
はありません。ただ、あなたやあなたの扶養 義務者 の所得 によっては、医療費 の
じ
こ
ふ た ん
つ き づ き
げ ん ど
しょう
自己負担(月々の 2 万円を限度として)が生じることがあります。
- 23-
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
Ver2.2
ほ う も ん えんじょ
せ い し ん か
Ⅴ精神科リハビリテーションと訪問援助
つういん い り ょ う
い り ょ う かんさつほう
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
し ん さ つ
ふ く や く
「医療観察法の通院医療」では、指定通院医療機関で行われる診察や服薬とと
せ い し ん か
せ い し ん か
さ ぎ ょ う り ょ う ほ う
もに、精神科 リハビリテーション(精神科 デイケアやナイトケア、作業 療法 など)や
ほ う も ん か ん ご な ど
ほ う も ん え ん じ ょ
ち り ょ う け い か く
ば あ い
訪問看護 等の訪問 援助 が治療 計画 に入っている場合 があります。これは、あなた
ち り ょ う
せ い し ん か
せ い し ん か
さ ぎ ょ う
の治療 に、これらの精神科 リハビリテーション(精神科 デイケアやナイトケア、作業
り ょ う ほ う
ほ う も ん か ん ご な ど
ほ う も ん え ん じ ょ
ひ じ ょ う
じ ゅうよう
療法など)や訪問看護等の訪問援助が、非常に重要と考えられているからです。
ち り ょ う な い よ う
に っ て い な ど
か い ぎ
これらの治療内容 や日程等のスケジュールについては、「ケア会議 」で、あなたの
い
こ
う
た し
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
ちゅうしん
ほ
ご
か ん さ つ し ょ
か ん け い き か ん
意向 を確 かめながら、指定 通院 医療 機関 を中心 に、保護 観察所 などの関係 機関
い け ん
ちょうせい
け っ て い
け っ て い
ち り ょ う な い よ う
に っ て い
でも意見の調整を行って決定されていきます。そして、決定された治療内容や日程
な ど
ほ
ご
か ん さ つ じ ょ
さ く せ い
ち い き
し ょ ぐ う
じ
っ
し け い か く
く わ
等のスケジュールは、保護観察所で作成される「(地域)処遇の実施計画」にも詳し
き
さ
い
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
つ う い ん
く記載されることになっています。 あなたは、指定通院医療機関に通院をし、これ
びょうじょう
か い ぜ ん
し ゃ か い ふ っ き
らの治療を受けながら、病状の改善と社会復帰に努めることになります。
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
い り ょ う か ん さ つ ほ う
つ う い ん い り ょ う
ひ
よ
う
げ ん そ く
指定通院医療機関で行われる「医療観察法の通院医療」の費用は、原則とし
こ
う
ひ
し き ゅ う
し て い つ う い ん い り ょ う き か ん
て、公費から支給されるため、あなたの支払いはありません。指定通院医療機関で
せ い し ん か
さ ぎ ょ う り ょ う ほ う
ほ う も ん か ん ご な ど
ひ
よ
う
行われる精神科のデイケアやナイトケア、作業療法、訪問看護等の費用ついても、
こ
う
ひ
し き ゅ う
ほ う も ん か ん ご
こ う つ う ひ
じ っ ぴ ふ た ん
すべて公費から支給されます。※「訪問看護」の交通費のみは、あなたの実費負担
となります)
- 24-
Ver2.2
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
①デイケア・ナイトケア
せ い し ん しょうがい
か た
た
い
す
る
が い ら い
デイケア、ナイトケア、デイナイトケアは、精神障害の方に対する、外来のリハビリ
ち り ょ う
テーション治療です。
②デイケア
しゅうだん か つ ど う
さ ん か
た い じ ん か ん け い の う り ょ く
さ ぎ ょ う の う り ょ く
集団活動への参加を通して、対人関係能力、作業能力のトレーニングをするとと
き そ く て き
せ い か つしゅうかん
か く り つ
たいりょく
か い ふ く
た い し ょ の う り ょ く
か く と く
もに、規則的な生活習慣の確立、体力の回復、ストレスへの対処能力の獲得によっ
け ん こ う
し ゃ か い せ い か つ
め
ざ
てより健康な社会生活ができるようになることを目指しています。
③ナイトケア
た ん し ん せ い か つ し ゃ
せ い か つ し
え
ん
お も
も く て き
ゆうし ょく な ど
ていきょう
単身生活者の生活支援を主な目的としたところが多い、夕食等の提供やだんら
しゅうだん か つ ど う
せ い か つ し
ど
う
ん、集団活動、生活指導を行っています。
※デイケアとナイトケアを組み合わせ、デイナイトケアとして利用することもでき
ます。
い
し
か
ん
ご
し
せ い し ん ほ け ん
ふ
く
し
し
りんしょう し
ん
り ぎ じ ゅ つ し ゃ
さ ぎ ょ う り ょ う ほ う し
た し ょ く し ゅ
医師 、看護師 、精神 保健 福祉士 、臨床 心理 技術者 、作業 療法士 などの多職種 チ
ち り ょ う
な い よ う
しゅうだん せ い し ん
さ ぎ ょ う り ょ う ほ う
ームで治療を行っています。その内容は、集団精神療法、作業療法、レクリエーシ
かつどう
そ う さ く か つ ど う
せ い か つ し
ど
う
り ょ う よ う し
ど
う な ど
ョン活動、創作活動、生活指導、療養指導等があります。
- 25-
【医療観察制度の概要】通院時説明用資料
Ver2.2
せ い し ん か さ ぎ ょ う り ょ う ほ う
④精神科作業療法
せ い し ん か さ ぎ ょ う り ょ う ほ う
と う げ い
か い が
そ う さ く か つ ど う
精神科 作業 療法 は、陶芸 や絵画 などの創作 活動 やスポーツなど、さまざまな
こ べ つ て き
しゅうだんてき
か つ ど う
と
お
し
て し ゃ か い ふ っ き
し ゃ か い せ い か つ
ぎ
の
う
か く と く
も く て き
個別的 、集団的 な活動 を通して 社会 復帰 や社会 生活 の技能 の獲得 を目的 とした
せ い し ん か
ち り ょ う
精神科のリハビリテーション治療です。
ほ う も ん か ん ご
⑤訪問看護
せ い し ん か ほ う も ん か ん ご
か
ん
ご
し
せ い し ん ほ け ん
ふ
く
し
し
て い き て き
じ
た
く
ほ う も ん
精神科 訪問 看護 とは、看護師 や精神 保健 福祉士 などが定期的 に自宅 に訪問 し
ち い き
せ い か つ
せ い し ん し ょうが いし ゃ
あ ん て い
にちじょう せ い か つ
え ん じ ょ
て、地域 で生活 する精神 障害者 に安定 した日常 生活 が送れるように援助 を行うも
せ い し ん しょうじょう
そ う だ ん
ふ く や く
じ
こ
か
ん
り
え ん じ ょ
の で す 。 精神 症状 に つ い て の 相談 、 服薬 の 自己 管理 に つ い て の 援助 な ど 、
せ い し ん か
ち り ょ う
ほ け ん
ふ
く
し
そ う ご う て き し
え
ん
精神科の治療・保健・福祉について総合的支援を行います。
- 26-
医療観察法 指定通院医療機関
通院処遇関連 ツール&模擬様式等
- 27-
通院処遇対象者フェイスシート
※取り扱い注意
ふりがな
生 年
月 日
男 女
氏 名
年 月 日 ( 歳)
電話番号( - - )
住 所
携帯番号( - - )
(氏名)
(続柄)
□
↓
保護者
(住所)
緊急
医療保護入院時の 電話番号( - - )
保護者(選任者)
異なる場合( )携帯番号( - - )
(氏名)
(続柄)
電話番号( - - )
連絡先 (住所)
携帯番号( - - )
連絡先
備考
(保護観察所名)
社会復帰 (名前)
調整官
(担当者名)
保健所
電話番号( - - )
携帯番号( - - )
電話番号
精神保健
( - - ) 福祉センター
(担当者名)
電話番号
( - - )
通院処遇開始日 年 月 日 ( 処遇決定日 年 月 日 )
鑑定入院医療機関名
通院処遇までの経過
□ 直接通院 (転院の場合:病院名 )
□ 移行通院 (指定入院医療機関名 : )
前期 年 月 日 ~
対象行為
( 発生日
内容
中期 年 月 日 ~ 後期 年 月 日 ~
平成 年 月 日 )
被害者
□ 未遂 □ 家族 ( )
□ 知人 ( )
□ 他人
□ 未遂 □ その他 (
)
□ 未遂
対象行為の概要
※未遂の場合は□にチェック
□ 殺人
□ 傷害
□ 強盗
□ 強姦・強制わいせつ
□ 放火
医学的所見
□ F2 統合失調症 ( )型
現在の
主たる □ F3 感情障害 ( )
診断名
□ (F ) ( )
対象行為前の治療歴
(1) 入院歴 □ 無 □ 有 (措置 / 医保 / 任意 )
(2) 通院歴
□ 無 □ 有 (継続 / 中断 / 終了 )
□ 物質関連障害:アルコール / 大麻 / 覚せい剤 / その他( ) 身体疾患等合併症等
□ 発達障害 : 広汎性 / ADHD /その他( )
併存
診断名 □ 知的障害
境界域 / 軽度 / 中等度 / 重度
30以下
(IQ:
) 80-70 70-50 50-30 □ 高脂血症 □ 高血圧
□ 糖尿病
□ アレルギー( )
□ その他
(
)
鑑定入院もしくは入院処遇中の治療状況
薬物療法 □ 内服薬 □ デポ剤( 週間に1回 ) □ 抗酒剤
入院処遇中に実施されたプログラム
□ 動機づけ面接
□ アンガーマネジメント
□ 生活支援/SST
□( )
□ 疾病教育
□ アルコール・薬物関連
□ 処遇実施計画(クライシスプラン)の説明 □( )
□ 内省プログラム
□ 就労支援
□ 通院処遇の制度概要についての説明
□( )
入院中の問題行動等
(特記事項があれば)
生活状況
居住形態
同居者
生活保護の受給
□ 自宅
□ 有
□ アパート
↓ 有の場合
□ グループホーム・援護寮
□ 家族
□ その他 ( )
□ 家族以外 ( )
□ 無 (独居)
□ 有 □ 無
保険の種別
福祉サービスの利用
( )
□ 社会保険
□ 国民健康保険
□ 障害者手帳 ( 精神 ・ 身体 ・ 知的 ) □ 共済組合
□ 自立支援法 ( )
□ 障害年金 ( 級 )
- 28-
□ 後期高齢者
- 29-
月間計画
2週間に1度
or
4週間に1度
(1ヶ月に1度)
その他「予定」
夜間
夕刻
午後
午前
関係機関/内容
所属/担当者名
将来計画
水
連絡先
木
火
日
月
様)
通院等 ケア計画週間予定表 (
備考
金
※W=week / M=month
土
- 30-
デイケア(9:3015:30)
月
保健所訪問
(1回/1M)
訪問看護※MDT
指定通院医療機
関
火
外来通院時
PSW面接(1回
/2W)
心理面接(1回
/2W)
服薬指導(1回
/1M)
外来通院(10:00)
デイケア(9:3015:30)
木
デイケア(9:3015:30)
金
oooo生活支援セ
ンター
(13:30-15:30)
土
所属/担当者名
○○医師
○○看護師
○○精神保健福祉士
○○臨床心理技術者
○○作業療法士
○○薬剤師
○○栄養士
○○○○社会復帰調整官
○○所長/○○氏/
○○○○ケースワーカー
○○○○保健師
デイケア(4回/1W)
外来通院(1回/1W)
PSW面接(1回/2W)
心理面接(1回/2W)
訪問援助 自宅訪問(1回
/1W)
○○○○保護観察所
生活支援センター○○○○
○○○○福祉事務所
○○○○保健所
000-000-0000
000-000-0000
000-000-0000
000-000-0000
○○○○病院
TEL:000-000-0000
連絡先
※W=week / M=month
将来計画
備考
デイケア通所
福祉事務所への訪問(適時)
退院後12ケ月間は、治療専念し、そ
の後就労等については、関係機関と 生活支援センター通所(適時)
相談しながら準備する予定
精神保健観察
(1回/1M)
(社会復帰調整
官)
AA参加(17:00~)
デイケア(9:3015:30)
水
関係機関/内容
月間計画
ケア会議(1回/1W)※指定通院医療機関or保健所会議室
2週間に1度
or
4週間に1度
(1ヶ月に1度)
その他「予定」
夜間
夕刻
午後
午前
通院等 ケア計画週間予定表 (記入例)
日
/
医療観察通院医療
年
個別治療計画書
担当チーム名
(エンボス)
主治医:
看護師:
精神保健福祉士:
臨床心理技術者:
漢字氏名:
様
病名:
作業療法士:
ICD-10: F
訪問看護担当者:
デイケア担当者:
身体合併症:
(長期目標)
(中期目標)
(短期目標)
今後
ヶ月の治療計画(
年
月~
(外来診療)
(訪問看護)
(
□デイケア
/
(
□精神保健福祉
□作業療法
/
□心理
)
/
□その他
)
(緊急時の対処方法)
主治医から上記説明を受け了承しました。
年
月
日
署名
病院名
住所:〒
電話:
- 31-
年
月)
月
日
緊急時対応カード
様
1.いつもこのカードを持っていてください。
2.電話の際はこのカードを持っている事を伝えて
緊急時対応カード(グリーンカード)
下さい。
3.連絡先:
《利用方法等》
/
病院
電話
【連絡方法】
①通院医療機関への連絡の際は、「緊急時連絡カー
ド(グリーンカード)をもっている○○○○です」と伝
えてください。
②電話の際は落ち着いて様子を聞かせて下さい。
③時間外(○○:○○~○○:○○)は、当直医
師・看護師等の指示に従ってください。
【症状等の記載についての注意】
4.担当者:
以下のような時には、おもて面の電話番号に連
絡しましょう。《下記、【記載する症状】参照》
○
○
○
○
○
□『処遇実施計画』のなかの「クライシスプラン」
で、通院医療機関に連絡が必要な注意サインが出たとき
キリトリ線
□自己モニタリングシートを利用している対象者の場合、その表現を取り入れる。
□その他、精神的な症状のときや強いストレスを感じたときの状況を記載する。
【記載する症状】
※個別性を取り入れ出来るだけ具体的で,対象者にわかりやすい表現で記載する
〔具体的な記載例〕
■自宅に閉じこもり,家から出られなくなる
■寝られない、落ち着かない、まとまらない
疲労感が強くなる ■陰口を言われているような気がする ■焦燥感、困惑感が募る
不安定になる(泣く、怒る) ■胸が刺されるような感覚を持つ
なる
■
■感情が
■胸が刺されるような感覚が強く
■酒を飲んでしまう、整髪料などを吸う■日頃している外出が困難となる
■集中できな
い ■不眠 ■緊張し貧乏ゆすりが頻繁となる ■不衛生になる(入浴、洗髪、ひげ剃り■強迫的
な行動(手洗いや鍵の過度の確認等)
■日頃気になる人からはっきりと嫌がらせされていること
が解る→ずっと気になって落ち着かない■酒を飲みたくなる
なる
■幻聴
■暴言を言う
■易怒性が高く
女性の声:楽しい、面白い、笑わせるような本人にとって良い内容が多く。⇒客
観的には、空笑、独語が目立つ
■酒を飲んでしまう、整髪料などを吸う
■幻聴
得体の知
れない声(又は、知人の声):嫌がらせ(脅迫)のような内容を話す ■デイケア、作業所への遅刻、欠
席が頻繁になる
■幻聴
得体の知れない声(又は、知人、亡くなった家族の声):死んでしまえな
どと脅迫的な声が聞こえる■外来受診できなくなる。
- 32-
緊急対応カード(グリーンカード)について
通院処遇ガイドラインの治療プログラムにおいて、病状悪化時における医療面での危機
介入計画をあらかじめ策定し、対象者の同意を得られるよう努力すると明記されています。
再他害行為を起こさないためにも病状悪化を防ぐことがこの制度の目的のひとつであり、
そのためには、①悪化につながるサインを認識する②それに気づく方法を知る③気づいた
ら相談するという手段(スキル)を自分なりに獲得していくことが望まれます。
このカードは主に夜間、土日祝日に病院へ相談したくなった時に活用してもらえるよう
作成しました。書いてある順番に読み上げていけば、当直のスタッフに内容が伝わります。
お財布や定期入れなど、常に持ち歩いているものに保管しておいてください。
連絡できるかどうかご心配であれば、事前の練習も可能です。
氏名、ID 番号
1.いつもこのカードを持っていて下さい。
2.病院に連絡する際は「グリーンカードの○○です。番号は△□です」とお伝えくださ
い
3.病院の電話番号は〇〇〇-××△□です。
4.担当者は主治医の○○、看護師△△、精神保健福祉士の□□です。などと伝える
5.落ち着いて要件を伝え、指示を聞いてください。
6.必要と判断したときは、社会復帰調整官や関係機関に連絡することもあります。
7.次のようなときは、早目に病院へ電話をしてください。として必要と思われる具体的
な病状悪化のサインを説明する。
- 33-
い り ょ う か ん さ つ ほ う
精神保健参与員
(精神保健福祉士
・保健師等)
裁判官
精神保健審判員
(精神科医)
裁判所(合議体)
つういん
びょういん
あなたが通院している 病 院 です
医療機関名
/
〒
/
/
/
で
ん
わ
TEL
/
- 34-
つういん
い り ょ う ひ
いりょうかんさつ せ い ど
せいしんしっかん
いりょうひ
ぜんがく
くに
ふたん
 医療観察制度における精神疾患の医療費は全額 国の負担となります。
じ
こ ふたん
 あなたの自己負担はありません。
せいしん しっかん い が い
ちりょう
こっせつ
ちりょう
むしば
ちりょう
 精神疾患 以外 の治療 (骨折をしたときの治療 や虫歯 の治療 など)については、
いりょうひ
医療費がかかります。
す
ばしょ
びょういん
こうつうひ
じ
こ ふたん
 お住まいの場所から 病 院 までの交通費はあなたの自己負担となります。
たんとう
あなたを担当させてもらうチームのメンバーです
い
し
医
師:
せいしん ほ け ん ふ く し し
精神保健福祉士:
かん
看
ご
し
護
ほうもん
師:
さぎょうりょうほうし
作業療法士
(訪問)
(外来)
:
りんしょう し ん り ぎじゅつしゃ
臨 床 心理 技 術 者
デイケア
がいらい
:
:
しゃかい ふ っ き ちょうせいかん
社会復帰 調 整 官
たんとう
:
ちゅうしん
ちりょう
こま
この担当チームが 中 心 となって、あなたの治療や困っていること
いろいろ
そうだん
など、色々な相談についてサポートします。
- 35-
つういん
かた
け ん り
ぎ
む
通院される方の権利と義務などについて
こう
こく
① 抗
さいばんしょ
告
つういんけってい
ふふく
とき
けってい
しゅうかん い な い
こうこく
裁判所の通院決定に不服がある時は、決定があってから2 週 間 以内に抗告をすること
ができます。
しょぐう
しゅうりょう
せいど
いりょう
もう
た
② 処 遇 の 終 了 の 申 し立て
しゅうりょう
ばあい
さいばんしょ
もう
た
この制度による医療を 終 了 したい場合は裁判所に申し立てをすることができます。
つういんしょぐう
つういんいりょう
う
ぎ
む
③ 通 院 処 遇 ( 通 院 医 療 )を受ける義務
じょうき
こうこく
ばあい
ふくめ
つういんしょぐう
う
ぎ
む
あなたには、上記の抗告をした場合も含め、通院処遇をきちんと受ける義務があります。
びょういん
しゃかい ふ っ き ちょうせいかん
ちいき
かんけい き か ん しょくいん
そうだん
病 院 スタッフ、社会復帰 調 整 官 、地域の関係機関 職 員 等と相談しながら、
ちいき
せいかつ
けいぞく
地域での生活を継続してください。
つういんしょぐう
つういんいりょう
きかん
④ 通 院 処 遇 ( 通 院 医 療 )の期間
つういんしょぐう き か ん
さいばんしょ
つういんしょぐう
けってい
う
ひ
げんそく
ねんかん
通院処遇期間は、あなたが裁判所により通院処遇の決定を受けた日から、原則3年間と
されています。
ちりょう
せっきょくてき
いよく
びょうじょう
びょうしき
かいぜん
し え ん たいせい
ただし、あなたの治療への積 極 的 な意欲や 病 状 、 病 識の改善、あなたへの支援体制
じょうきょう
つういんしょぐう き か ん
たんしゅく
ばあい
してい
の 状 況 によっては、通院処遇期間が 短 縮 されることもあります。この場合は、指定
つういんいりょう き か ん
ちゅうしん
かんけい き か ん
いけん
さんこう
ほ
ご かんさつしょ
さいばんしょ
通院医療機関を 中 心 とした関係機関の意見などを参考として、保護観察所が裁判所に
もうした
おこな
さいばんしょ
はんだん
申立てを 行 い、裁判所が判断することになります。
ねん
けいか
じてん
つういんしょぐう
ひつよう
はんい
きかん
みと
ばあい
また、3年を経過する時点で、なお通院処遇の必要があると認められる場合には、
さいばんしょ
はんだん
ねん
こ
えんちょう
裁判所の判断により、2年を超えない範囲で、期間を 延 長 されることがあります。
- 36-
ちいき
しょぐう
じ っ し けいかく
⑤ (地域) 処 遇 の実施 計 画
いりょう かんさつほう
つういん しょぐう
つういん いりょう
きかんちゅう
ちいき
しょぐう
ちりょう
医療観察法による通院処遇(通院医療)の期間中は、あなたの地域での処遇(治療・ケ
など
けいかく
ほ
ご かんさつしょ
ちょう
ちいき
しょぐう
じ っ し けいかく
さくせい
ぎ
む
ア等)計画として、保護観察所の 長 による「(地域)処遇の実施計画」の作成が義務づ
いりょうかんさつほう
いりょう
せいしん ほ け ん かんさつおよ
えんじょ
じっし
けられています。そして、医療観察法における医療、精神保健観察及び援助は、この実施
けいかく
もと
おこな
さだ
計画に基づいて 行 われなければならないと定められています。
ちいき
しょぐう
じ っ し けいかく
つういんしょぐう
つういんいりょう
きかんちゅう
ちいき
いりょう
「(地域)処遇の実施計画」は、あなたが通院処遇(通院医療)の期間中に地域での医療、
せいしん ほ け ん かんさつおよ
えんじょ
う
き
そ
じゅうよう
けいかく
精神保健観察及び援助を受けるための基礎となる 重 要 なケア計画です。
⑥ クライシスプラン
ちいき
しょぐう
じ っ し けいかく
きんきゅう じ
たいおう
か
「(地域)処遇の実施計画」には、あなたの 緊 急 時の対応についても書かれています。
きんきゅう じ た い
ばあい
きかん
ないよう
そうだん
う
あなたが 緊 急 事態の場合、どこの機関が、どういった内容の相談を受けることができる
びょうじょう あ っ か
げんいん
びょうじょう あ っ か ま え
ちゅうい
など
たい
か、あなたの 病 状 悪化となる原因や 病 状 悪化前の“注意サイン”等に対するあなた
じしん
たいしょ
しかた
たいおう
ぐたいてき
まわ
かぞく
かんけい き か ん
たいしょ
し か た など
だんかい
自身の対処の仕方、周りでサポートする家族や関係機関の対処の仕方等について段階を
ふ
めいき
踏んだ対応が具体的に明記されています。
つういん しょぐう
つういん いりょう
きかんちゅう
びょうじょう あ っ か など
みと
ばあい
通院処遇(通院医療)の期間中、あなたの 病 状 悪化等が認められた場合には、クライ
もと
し て い つういん いりょう き か ん
れんけい
はか
かんけい
シスプランに基づいて指定通院医療機関との連携が図られることとなりますので、関係
き か ん かんけいしゃ
きょうゆう
機関関係者とこのプランについて 共 有 することになります。
じょうき い が い
つういんちゅう
わ
上記以外にも通 院 中 のことで分からないこと
たんとう
があれば、担当チームのメンバーに
そうだん
相談してください。
- 37-
い り ょ う か ん さ つ ほ う
こんかい
かぞく
いりょうかんさつほう
つういんしょぐう
今回、医療観察法により
つういんしょぐう
へ通院処遇となりました。
さいばんしょ
けってい
この通院処遇は、裁判所の決定によるものです。
いりょうかんさつほう
なが
つういん
かた
けんり
せつめい
か
このパンフレットでは、医療観察法の流れや通院される方の権利などの説明を書いていま
かなら
め
すので、 必 ず目をとおしてください。
ふめい
てん
きたん
びょういん
そうだん
ご不明な点などございましたら、忌憚なく 病 院 スタッフにご相談ください。
さいばんしょ
けってい
いりょうかんさつほう
つういんしょぐう
裁判所の決定で医療観察法の通院処遇となりました
い り ょ う か ん さ つ ほ う
せいしき めいしょう
しんしん そうしつ とう
じょうたい
じゅうだい
たがい こうい
おこな
正 式 名 称 は「心 神 喪 失 等 の 状 態 で 重 大 な他害行為を 行 っ た
もの
いりょうおよ
かんさつとう
かん
ほうりつ
者 の医 療 及 び 観 察 等 に関 す る 法 律 」といいます。
ほうりつ
せいしん しっかん
はんだん のうりょく
ふじゅうぶん
じょうたい
この 法律 は、 精神 疾患 のために 判断 能 力 が 不十分 な 状 態 で
じゅうだい
たがい こうい
おこな
ひと
たいしょう
けいぞくてき
てきせつ
重 大 な他害 行為 を 行 った 人 を 対 象 としており、 継 続 的 で 適 切 な
いりょう
びょうじょう
かいぜん
ともな
どうよう
こうい
さいはつ ぼ う し
はか
医 療 により 病 状 を改 善 し、これに 伴 う同 様 の行為の再 発 防止を図
しゃかい ふ っ き
そくしん
もくてき
びょうき
ちりょう
り、社 会 復帰を促 進 することを目 的 としています。つまり、病 気 の治 療
ひつよう
かんさつおよ
しどう
おこな
と必 要 なサポート(観察及び指導)を 行 います。
- 38-
つういん
い り ょ う ひ
いりょうかんさつ せ い ど
せいしんしっかん
いりょうひ
ぜんがく
くに
ふたん
 医療観察制度における精神疾患の医療費は全額 国の負担となります。
ほんにん
かぞく
じ
こ ふたん
 ご本人やご家族の自己負担はありません。
せいしん しっかん い が い
ちりょう
こっせつ
ちりょう
むしば
ちりょう
 精神疾患 以外 の治療 (骨折をしたときの治療 や虫歯 の治療 など)については、
いりょうひ
医療費がかかります。
す
ばしょ
びょういん
こうつうひ
ほんにん
じ
こ ふたん
 お住まいの場所から 病 院 までの交通費はご本人の自己負担となります。
かんじゃ
たんとう
患者さまを担当させてもらうチームのメンバーです
い
し
医
師:
せいしん ほ け ん ふ く し し
精神保健福祉士:
かん
看
ご
護
し
ほうもん
師:
さぎょうりょうほうし
作業療法士
臨 床 心理 技 術 者
:
:
しゃかい ふ っ き ちょうせいかん
社会復帰 調 整 官
たんとう
(外来)
:
りんしょう し ん り ぎじゅつしゃ
デイケア
がいらい
(訪問)
:
ちゅうしん
ほんにん
ちりょう
かぞく
こま
この担当チームが 中 心 となって、ご本人の治療やご家族の困って
いろいろ
そうだん
いることなど、色々な相談についてサポートします。
- 39-
なが
い り ょ う か ん さ つ ほ う
き そ
さいばん
起訴
じっけい
裁判
実刑
審 判
院
いん
院
たいしょうがい
対象外
つういんちゅう
ひと
かか
やくわり
通院中に関わる人たちの役割
い
し
医
ていきてき
がいらいしんりょう
おこな
師:定期的な外来 診 療 を 行 います。
せいしん ほ け ん ふ く し し
かんじゃ
かぞく
しんり
しゃかいてき
もんだい
かいけつ
ちょうせい
精神保健福祉士:患者さま、ご家族さまの心理・社会的な問題の解決・調 整 を
えんじょ
しゃかい ふ っ き
そくしん
しえん
援助し、社会復帰の促進を支援します。
りんしょう し ん り ぎ じ ゅ つ し ゃ
かんじゃ
し ん り めんせつ
おこな
ひつよう
おう
しんり
おう
ほうもん し ど う など
臨床心理技術者 :患者さまにあった心理面接を 行 い、必要に応じて心理プロ
おこな
グラムも 行 います。
ほ
保
け
ん
健
じ
ょ
かんじゃ
かぞく
そうだん
所:患者さま、ご家族さまからの相談に応じ、訪問指導等の
ちいき
おこな
地域ケアを 行 います。
し ゃ か い ふ っ き ちょうせいかん
かんじゃ
せいかつ
かん
社会復帰調整官:患者さまの生活に関するコーディネーターとなります。
ていきてき
かんけいしゃ
あつ
かいぎ
かいさい
定期的に関係者を集めてケア会議を開催します。
かいぎ
かんじゃ
ちりょう
けいかく
このケア会議で患者さまの治療・ケア計画をたてます。
- 40-
しゅうりょう
院
いりょう
いん
通
通
審 判
審 判
かんていにゅういん
鑑定 入 院
対象行為
つう
つう
ほうりつ
いん
入
法 律 による 医 療 の 終 了
審 判
審 判
審 判
審 判
にゅう
つういん
かた
け ん り
ぎ
む
通院される方の権利と義務などについて
こう
こく
① 抗
さいばんしょ
告
つういんけってい
ふふく
とき
けってい
しゅうかん い な い
こうこく
裁判所の通院決定に不服がある時は、決定があってから2 週 間 以内に抗告をすること
かぞく
ができます。ご家族がすることもできます。
しょぐう
しゅうりょう
せいど
いりょう
もう
た
② 処 遇 の 終 了 の 申 し立て
しゅうりょう
ばあい
さいばんしょ
もう
た
この制度による医療を 終 了 したい場合は裁判所に申し立てをすることができます。
かぞく
ご家族がすることもできます。
つういんしょぐう
つういんいりょう
う
ぎ
む
③ 通 院 処 遇 ( 通 院 医 療 )を受ける義務
じょうき
こうこく
ばあい
ふくめ
しゃかい ふ っ き ちょうせいかん
ちいき
つういんしょぐう
う
ぎ
む
あなたには上記の抗告をした場合も含め、通院処遇をきちんと受ける義務があります。
びょういん
かんけい き か ん しょくいん
そうだん
病 院 スタッフ、社会復帰 調 整 官 、地域の関係機関 職 員 等と相談しながら、
ちいき
せいかつ
けいぞく
地域での生活を継続してください。
つういんしょぐう
つういんいりょう
きかん
④ 通 院 処 遇 ( 通 院 医 療 )の期間
つういんしょぐう き か ん
さいばんしょ
つういんしょぐう
けってい
う
ひ
げんそく
ねんかん
通院処遇期間は、あなたが裁判所により通院処遇の決定を受けた日から、原則3年間と
されています。
ちりょう
せっきょくてき
いよく
びょうじょう
びょうしき
かいぜん
し え ん たいせい
ただし、あなたの治療への積 極 的 な意欲や 病 状 、病 識の改善、あなたへの支援体制
じょうきょう
つういんしょぐう き か ん
たんしゅく
ばあい
してい
の 状 況 によっては、通院処遇期間が 短 縮 されることもあります。この場合は、指定
つういんいりょう き か ん
ちゅうしん
かんけい き か ん
いけん
さんこう
ほ
ご かんさつしょ
さいばんしょ
通院医療機関を 中 心 とした関係機関の意見などを参考として、保護観察所が裁判所に
もうした
おこな
さいばんしょ
はんだん
申立てを 行 い、裁判所が判断することになります。
ねん
けいか
じてん
つういんしょぐう
ひつよう
はんい
きかん
みと
ばあい
また、3年を経過する時点で、なお通院処遇の必要があると認められる場合には、
さいばんしょ
はんだん
ねん
こ
えんちょう
裁判所の判断により、2年を超えない範囲で、期間を 延 長 されることがあります。
※
じょうき い が い
つういんちゅう
わ
上記以外にも通 院 中 のことで分からないことがあれば、
たんとう
そうだん
担当チームのメンバーに相談してください。
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『通院導入ハンドブック』
第1版 2012年3月
『通院導入ハンドブック』編集委員会
《総監修》
岩成 秀夫
神奈川県立精神医療センター
《監修》
三澤 孝夫
国立精神・神経医療研究センター病院
石井 利樹
神奈川県立精神医療センター芹香病院
《委員》
市田 晋也
大阪保護観察所
高木 善史
茨城県立こころの医療センター
藤嶋 亨
磯子区精神障害者生活支援センター
松本 高成
熊本保護観察所
《作成協力》
赤須 知明
総合病院国保旭中央病院
安藤 久美子 国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所
岩間 久行
神奈川県立精神医療センター芹香病院
籠本 孝雄
大阪府立精神医療センター
香山 明美
宮城県立精神医療センター
川副 泰成
神奈川県立精神医療センターせりがや病院
川原
大阪保護観察所
稔
菊池 安希子
国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所
桑原
神奈川県精神保健福祉センター
寛
佐賀 太一郎
法務省保護局総務課精神保健観察企画室
白戸
新潟保護観察所
雅美
高橋 昇
国立病院機構花巻病院
土井 永史
茨城県立こころの医療センター
津梅
水戸保護観察所
雅義
鶴見 隆彦
厚生労働省社会・援護局総務課
原澤
神奈川県立精神医療センター芹香病院
祐子
正岡 洋子
大阪府立精神医療センター
三浦 香織
盛岡保護観察所
嶺
福岡保護観察所
香一郎
望月 和代
横浜保護観察所
美濃
東京医科歯科大学大学院保健衛生学研究科
由起子
厚生労働科学研究
障害者対策総合研究事業
「医療観察法における医療の質の向上に関する研究」
主任研究者:中島豊爾
「通院医療モデルの構築に関する研究」
分担研究者:岩成秀夫
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