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CREATE SDS [背景] 要介護者数の推移 日本の高齢者比率は年々高まっており、要介護者数も 高齢化に比例して増加している。その中でも、約50%を 占めている軽度要介護者への介護予防を目的とする 「機能訓練型デイサービス」の重要性が高まっている。 「機能訓練型デイサービス」 CREATE SDS 1 CREATE SDS ◆ デイサービスとは? デイサービスとは要介護者の閉じこもり防止、 要介護者家族の心身の負担軽減を目標としている 施設である。 デイサービスの種類 ① 1日デイサービス 食事、入浴があり比較的重度の方が利用 ② 半日デイサービス 機能訓練中心で比較的軽度の方が利用 ③ 認知症デイサービス 認知症を発症している方が利用 CREATE SDS 2 CREATE SDS ◆ クリエイトSDの運営するデイサービス 「機能訓練型デイサービス」で、マシントレーニングによる 下肢筋力向上、ADL(日常生活動作)の維持・向上を目指す。 事業所名 サロン・ディ・ウェルハイム 営 業 日 月曜日~金曜日 営業時間 8:30~17:30 時 間 帯 定 員 半日の2部制 9:00~13:10(午前の部) 13:50~17:00(午後の部) 各時間帯10名づつ CREATE SDS 3 CREATE SDS ◆ サロン・ディ・ウェルハイム1日の流れ 「送迎」は送迎車で自宅までお迎えし、自宅までお送りする 「ドアツードア」が基本。 ※写真はリフトアップシート付送迎車 CREATE SDS 4 CREATE SDS ◆ サロン・ディ・ウェルハイムのマシン① CREATE SDS 5 CREATE SDS ◆ サロン・ディ・ウェルハイムのマシン② CREATE SDS 6 CREATE SDS ◆ トレーニングの進め方(1クール3ヶ月間) 第1期 コンディショニング期(1ヶ月目) ・低負荷で繰り返し刺激(筋収縮)を与えることにより、筋・腱・靱帯等、 組織の代謝を向上させ弾性を高める。 ・マシントレーニングの基本的技能であるフォーム・スピード・呼吸法等の 習得をする。 第2期 筋力増強期(2ヶ月目) ・トレーニングの基本的技能を安定させ、主働筋の意識を高める。 ・中負荷で10回×1~2セットで行う。 第3期 機能的トレーニング期(3ヶ月目) ・第2期の筋力トレーニングを継続し、さらに筋力増強を進める。 ・最終回に「体力測定」を実施し効果を確認する。 CREATE SDS 7 CREATE SDS ◆ トレーニング計画の作成 利用者のADL、既往歴により、機能訓練指導員 (柔道整復師 または按摩マッサージ師)が個別のマシントレーニング計画を立てる。 椅子位置 ⇒身長により変更 負荷 ⇒利用者別に変更 回数 ⇒利用者別に変更 CREATE SDS 8 CREATE SDS ◆ サロン・ディ・ウェルハイム取り組み① 『トレーニング報告書』 1ヶ月のバイタル、トレーニング結果、運動指導員コメントを記載した報告書を 担当ケアマネージャーと本人、家族に提出し、運動の進捗状況を報告する。 CREATE SDS 9 CREATE SDS ◆ サロン・ディ・ウェルハイム取り組み② 『体力測定評価表』 3ヶ月毎に体力測定を行い、担当ケアマネージャー、家族および本人に 運動能力測定・身体組成測定の進捗状況を報告する。 CREATE SDS 10 CREATE SDS [目的] 機能訓練型デイサービスが実施する マシントレーニングによる 身体的効果・要介護度変化の評価 身体的効果 3ヶ月毎に実施する体力測定(運動能力測定)の 改善率を評価した。 要介護度変化 サロン・ディ・ウェルハイム利用者と東京都の 介護度変化を比較評価した。 CREATE SDS 11 CREATE SDS [方法①]身体的効果の評価 3ヶ月毎に実施する体力測定の改善率を評価した。 対象者 サロン・ディ・ウェルハイム高尾で平成21年5月~平成21年8月までの間に 体力測定を実施した男性18名、女性25名の計43名 (平均年齢は76歳) 体力測定項目 (1)握力:物を握るときの力 (2)開眼片足立ち:何秒立っていられるか (3)通常歩行:5メートルの距離を通常に歩く時間 (4)最大歩行:5メートルの距離を速く歩く時間 (5)タイムアップゴー:椅子から立ち上がって3メートルの距離を往復して椅子に座るまでの時間 (6)ファンクショナルリーチ:立位で上肢の平行移動距離 (7)長座位体前屈:座位での前屈でどの位柔軟性があるか CREATE SDS 12 CREATE SDS [方法②]要介護度変化の評価 介護区分変更による介護度変化を比較評価した。 対象者 介護区分変更を行ったサロン・ディ・ウェルハイム高尾(43名)の要支援、 要介護者と東京都62市区町村(61,744名)の要支援者 CREATE SDS 13 CREATE SDS [結果①]身体的効果の改善率結果 n=43 体力測定の全項目に改善効果が見られた。 その中でも「開眼片足立ち」、「ファンクショナルリーチ」に 「ファンクショナルリーチ」 大幅な改善効果あった。 CREATE SDS 14 CREATE SDS [結果②]要介護度変化の改善率結果 vs 東京都介護予防推進会議 介護予防評価支援事業報告(2008年) 要介護変化率 サロン・ディ・ウェルハイム高尾の要介護度変化は 東京都62市区町村は東京都62市区町村数値に比べ、 改善、維持率が高い結果であった。 改善、維持率が高い CREATE SDS 15 CREATE SDS [結果③]要介護度変化の具体事例 氏名:A 63歳 男性 要介護度:要支援2 利用開始日:平成20年7月16日 既往歴:初期診断(うつ病)後、パーキンソン病と判明 利用前:歩行障害があり、狭いところで動けなくなる。 また動作の途中で止まってしまう時がある 現在の状況 ・ターゲットバードゴルフの定期練習に参加し、毎週1回友人とコースに出ている。 ・疾患は進行しているが、表情や身体の状態は見違えるほど良くなった。 氏名:B 92歳 女性 要介護度:要介護1 利用開始日:平成19年10月2日 既往歴:認知症、閉じこもり 利用前:室内では自立歩行可、立位は長く保てない。認知症診断が有り。 現在の状況 ・一人で買い物が出来る様になった。また他の利用者とコミュニケーションが取れる様になった。 ・利用開始から2年3ヶ月経過しているが、92歳で「要介護1」を維持している。 CREATE SDS 16 CREATE SDS [考察] ①身体的効果の「開眼片足立ち」、「ファンクショナルリーチ」が 大幅に改善されたのは、閉じこもりなどで衰退していた運動機能 が回復した為と推測出来る。今回の結果から、運動機能を回復 する所要時間は3カ月程度でも効果が得られることが分かった。 ②要介護度変化が東京都全体の要支援者に比べ改善率が 高かったのは、機能訓練に特化したトレーニングの継続により、 運動機能の向上が図られた為と考えられる。 ※サロンデイでは脳血管疾患(医療保険適用6ヶ月、その後介護保険適用) の受け入れも行っている。脳血管疾患のリハビリ目的の利用者は、年齢の 若い方も多く、その要因も要介護度変化の改善率向上につながっていると 考えられる。 CREATE SDS 17 CREATE SDS [今後の課題・提案] デイサービスにおける薬剤師介入の提案 ・バイタルサインチェック ⇒血圧、脈拍、SPO2(動脈酸素飽和度)、体温 ・健康相談会の実施 ⇒骨健康チェック、血管年齢、血流スコープ、ストレスチェック ・服薬支援 ⇒現状の問題点の把握 → 問題点の改善提案 例)一包化、剤形変更、重複チェックなど ・市販薬やサプリメントに関する相談 今後も、多面的に薬剤師が社会貢献 今後も、多面的に薬剤師が社会貢献 出来る場を見出していこうと考えている。 出来る場を見出していこうと考えている。 CREATE SDS 18 CREATE SDS [薬剤師による体験報告] ・ヘルパーの資格を持っているためと思われ るが、利用者への配慮(特に移動時、 送迎時の転倒防止など)が徹底されており、 安心感がある。 ・通所する利用者が日々異なるため、機能 訓練だけでなく、コミュニケーションの場 として活用でき、再通所へのモチベーション 向上につながると感じた。 ・ただのマシントレーニングのみでなく、手先の運動を 兼ねた準備体操、足浴・マッサージなど、個人に合わせた プランになっていると感じた。 ・マシンの順番待ちの時間や、おしゃべりタイムなどの 合間に、薬剤師が利用者と会話することができた。 実際服用薬に関して、質問もされた。 半日体験を行った 薬剤師2名の報告 CREATE SDS 19