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EASTON Arrow Tuning and Maintenance Guide
EASTON Arrow Tuning and Maintenance Guide EASTON Arrowのチューニングとメンテナンス・ガイド 2nd Edition 2006/1/28 訳 ■ チューニング このセクションはArrowとBowの設定に関して、性能と精度を最適にするチューニング方法をステップ・バイ・ステップで説明します。また、弓具 の設定やBowチューニング時の問題を解決する方法も説明します。 項目 ■ Bowチューニングの準備 ■ STANDARD チューニング方法 ■ ベア・シャフト・テスト方法 ■ ペーパーチューニングArrowテスト ■ 短い距離での正確なチューニング ■ Arrowグルーピングに対するトラブルシュート ■ BowとArrowの調整方法 ■ ブロードヘッド(ハンティング用鏃)のチューニング ■ FINEチューニング ■ MICROチューニング ■ Maintenance & Assembly このセクションでは、適切にシャフトを切断し、部品を装着する方法を説明します。また、Arrowのメンテナンス方法も説明します。 ■ シャフトの計測と切断方法 ■ アルミニウム・シャフト部品の装着方法 ■ アルミニウム/カーボン・シャフト部品の装着方法 ■ カーボンICS部品の装着方法 ■ その他の部品の装着方法 ■ ノックシステムの装着方法 ■ 追加情報 ■ INTRODUCTION TO TUNING 適切に回転するArrowシャフトを使用することによってのみ、正しいチューニングが達成できます。まず始めに、EASTONのArrow Shaft Selection Chart もしくは、Easton's computer selection programによって、適合するシャフトを選択し、そのシャフトを使って下さい。 Arrow Flight Simulator もしくは、Shaft Selector "Plus"の最終版があれば、より良いチューニングが可能です。 正しく回転しないシャフトは、チューニング中に問題を引き起こします。チューニングの前に、シャフトがストレートである事、フレッチが適切であ ること、ノックの位置合わせが完全であることを確認して下さい。 ■ シューティング・スタイルの選択 下記の3種類のシューティング方法に関して、設定方法を説明します。 ■ リカーブボウ フィンガーリリース:RF ■ コンパウンドボウ フィンガーリリース:CF ■ コンパウンドボウ リリースエイドを使用:CR ここで説明する大半の設定は、全てのBowタイプのチューニングに適応できますが、1つもしくは2つのタイプのみに設定可能な説明もありま すから、注意して下さい。個々の設定の説明が必要になったときには、その都度とりあげます。 ■ 全てのアクセサリを装着します Bowチューニングを始める前に、全てのアクセサリ(Bowストリング、サイト、スタビライザー、Arrowレスト、プランジャー、など)がBowに装着さ れていることを確認して下さい。言い換えれば、いつも行射しているときに使っているものを全て装着して下さい。 Bowに対して行う調整、もしくは、Bowのコンポーネントの変更は、装備のチューニングに影響を及ぼします。チューニングするときは、一度に ひとつのものだけを変更することが大切です。 ■ Bowチューニングの準備 チューニングをうまく行うための最初のステップは、弓具を正しく準備することです。最初の設定を良くしておけば、Bowのチューニングは簡単 に行うことが出来ます。弓具の初期準備のガイドラインに沿っていれば、ほぼ全ての誤ったチューニングの問題を防ぐことができます。誤った チューニングを行った場合、結果的に具体的な現象としては"High nocking Point"として現れることが良く見られます。 ■ ノッキング・ポイントの設定 Bowストリングに移動可能なノッキング・ポイントを装着します。 "Clamp-on"タ イプが理想的です。ノッキング・ポイントの位置は、 RFまたは、CFの場合、矢と ストリングが90度の位置から約1/2"(1.3cm)上方に、 CRの場合は、約1/4" (0.63cm)上方に装着します。Fig.1 ■ リムセンターを知る Bow上で矢の右/左位置を調整するために、基準点を明確にします。リカーブBowのリム上に正しい中心位置を見つけ、印を付けます。コン パウンドBowの場合は"balanced limb center"に対して行います。 ■ リカーブボウ リカーブボウのリムセンターを見つけるには、ライザーから数インチ 離れたリムの内側にマスキングテープを貼り、ペンで、リムの正確な中 心に垂線を引きます。 ■ コンパウンドボウ コンパウンドボウのバランスリムセンターを見つけるには、リムの内 側のライザーから数インチ離れた位置に、リムをまたいで、マスキン グテープを貼り、正確に2本のリムの中心にペンで、細い線を引きま す(線の下にはリムはありません)。次に、リム中心線の3/16" (4.8mm)左に太い垂直線を引きます。 この太い2番目の線をArrowセンターとして用います。Fig.2 この方法はリムの中心から、エキセントリック・ホイールもしくはカムのオフ セット量を補うものです。 3/16"(4.8mm)は異なるオフセット値を持つコンパウンドBowの平均値で、セットアップ準備のときに、正確な値を計測する必要を省くためのも のです。本当の"調整リムセンター"は、正確なチューニングプロセスで、得ることができます。 ■ Arrowのセンタリング Arrowセンタリングの課題は、"理論的"もしくは、"調整された "Bowのリムセンターから矢が発射されることです。実際、Arrow シャフトには二つの節点があり、その節点は、リムのセンターか ら、ターゲットに向かってまっすぐ伸びた線上に位置し続けなけれ ばなりません。指でストリングをリリースする場合は、矢に水平方 向の力を発生させます。リリースエイドを用いて、ストリングをリ リースする場合は、上下方向の力が残ります。従って、それぞれのリリーススタイルによって、Arrowの位置は異なってきます。節の調整図を 見て下さい。 ■ 矢の節(Node) Fig.3 矢は振動しますが、ターゲットに対する直線上にこの節が位置し 続けます。図3で、矢の前後の節の位置を詳しく説明します。前の 節と矢先との距離は、後の節とノックとの距離よりも短くなっていま す。これは、ノックポイントの重さに依存しています。節は常に重心 に近いところに位置します。 ■ フィンガー・リリース Fig.4 クッションプランジャーに全く圧力が掛かっていないとき、フィン ガー・リリースの矢は、ボウストリングの中心からわずかに外側に 位置します。 クッションプランジャーが押されたとき、矢の節はターゲットライン上 に移動します。 ■ コンパウンド・メカニカルリリース Fig.5 矢の先はBowストリングの中心に位置し、矢の節はターゲットライ ン上にあります。従って、矢がリリースされたとき、節はターゲットラ イン上にあるものの、下方に落ち込むのです。 ■ 矢のレストポジションが正しくない場合 Fig.6 矢がBowのセンターでリリースされないとき、全く的外れで、節点はターゲットライン外に存在します。 ■ 矢の左右位置調整 クッションプランジャーもしくはArrowレストの水平方向位置(in/out)を調整し、リリースの仕方に合った矢先を正しい位置にあわせます。 ■ フィンガー・リリース 1/16"~1/8"(1.6-3.2mm)もしくはこれ以下で、矢先をBowストリン グの外側になるようにセットします。Fig.7 矢先はわずかにストリン グの外側に配置されます。これは、矢がリリースされたときに、クッションプラ ンジャーもしくはローディング装置がBowの方向へ移動するようにするためで す。Fig4を参照 フィンガーリリースによって、矢は水平方向に曲がります。始めの曲がりは Bowの方向へ、その後、Bowから離れる方向へ曲がります。これによって、 矢のシャフトはArrowレストから離れるのです。次の曲がりの過程はArrow ノックが、Bowストリングから離れるときです。そして矢はターゲットまで自由 振動しながら飛んでいきます。矢は、Bowから放れるに従って、振動の量は 減少します。 ■ メカニカルリリース 矢の先端は、Bowストリングに位置しています。Fig5. 矢のセン ターライン(軸)はBowストリングのラインから発射されなければ なりません、そして、Bowストリングは調整されたリムセンターに 位置しています。Fig.7 リリサーを使用するときは、矢は水平方向ではなく垂直方向に曲げられます。したがって、クッションプランジャーやArrowレストによって内側 に圧力を掛ける調整を行う必要はありません。 MICROチューニングと、Fineチューニングの項目で説明するチューニング方法によって、ター ゲットラインに矢の節が一致するように、 Arrowシャフトの内外のベストな位置を設定します。 Fig7はそれぞれのシューティング・スタイルに応じ た矢の内外の位置を示すものです。 ■ Arrowレストの調整(リカーブとコンパウンドBow) Arrowレストのアーム位置は、矢のクリアランスを得るために重要です。 ■ フィンガー・リリース ほとんどのフリッパー/レストは調整可能なArrowレスト・アームを 持っています。使用しているArrowレストが調整可能なものであれ ば、Arrowシャフトを上から見たとき、アームがArrowシャフトの外側にはみ出 して見えないようにしてください。Fig.8 ■ メカニカルリリース コンパウンドでリリースエイドを使用するときに、共通して使わ れているランチャータイプのレストの場合、 Arrow矢の下側の羽 がArrowレストを通過するときに接触する事の無いように、サポー トアームが十分狭くなっている事を確認してください。リリースエイドを使用し ているアーチャーには非常に重要で、矢が全長てにわたってサポートアーム 上を滑っていく事がほとんどだからです。アルミニウム/カーボンもしくはカー ボンシャフト等の羽根を張るスペースが少ない直径の細い矢は、ランチャー・ ブレードの幅を極めて細くする事が必要になります。Fig.9 ■ アウトサート・コンポーネントの調整(コンパウンド&リリースエイド) 外径にはめ込むタイプのノックを使用するカーボンシャフトの場合、 Arrowレストをノックが余裕を持って通過するように、ノッキングポイン トを少し上げることが必要です。このタイプの矢は、ノックの外径は、 Arrowシャフトの外径よりも太いのです。ノッキングポイントを少し上げ る事によって、Arrowレストから矢を持ち上げ、接触する事を防ぎ、潜在的な クリアランスの問題を防ぎます。 ■ クリッカー(リカーブ/コンパウンド&フィンガーリリース) クリッカーを使用する場合、矢がクリッカーによって押さえ付けら れているのではなく、レストの上に正しくサポートされている事を確 認してください。 Bowをクリッカー無しで数回引いてみて、矢がArrowレストか ら落ちることなく、矢を引ききることが出来るかを確認してください。 ■ サイトピンの位置 はじめ、サイトピンはArrowシャフトのセンターラインに合うようにセットします。 ■ クッションプランジャーのセット 全てのタイプのBowがクッションプランジャーを使っている訳ではありません。クッションプランジャーの無いレストを使っている人もいます。例 えば、トーナメントアーチャーの中にはSpringyレストを使っている人も居ますし、トラディショナルアーチャーは、サイドプレッシャーの調整機能 を持たないレストを使っていたりします。クッションプランジャーを装着する場合は、スプリングは強中弱の中をつけてください。 ■ ストリングハイトの調整(リカーブボウ) メーカー指定もしくは次の表を参照して、ストリングハイトを最下限値に合わせてください。使用するBowに最適なストリングハイトを見 つけるには、ストリングをねじって長さを短くします。それにより、ストリングハイトを上げていくのです。同じ製造、モデルであっても同じ Bowは存在しません。したがって、シューティングスタイルと、使用するBowに適したストリングハイトを得る事は非常に重要です。まずは 推奨されたストリングハイトで数本の矢を射ってみます。次に、ストリングを3-4回ねじって再び射ってみます。この方法をBowがスムーズ にリリースされ、音が小さくなるまで続けます。 ストリングハイトの最下限値に設定するために、ストリングが短ずぎる場合は、少し 長いストリングを使ってください。ストリングの上限値を設定するには長すぎる場合、も しくは、ねじり過ぎている場合は、少し短いストリングを使ってください。アーチャーの 要求に応じて、素材のタイプ、長さ、色、を合わせて作ってくれるメーカーが多数存在 します。 ストリングハイトは、Arrowがボウストリングから離れる位置を決定し、離れたときに 矢の曲がりを決定付けます。リカーブ、コンパウンドボウでの最良のストリングハイトは、Bowの"POWER Stroke"の最終位置で矢が放たれる ことです。 Bowにとっての最良のストリングハイトはArrowグルーピングや行射の精度を高めます。 ■ ストリングハイトの調整(コンパウンドBow) ストリングハイトは、コンパウンドメーカーによって設定されています。Arrowの飛びやグルーピングを改善するために、ストリングハイ トを少し高めに、または低めに変更することもあります。この調整は、リカーブボウで既に説明した方法により、ストリングの長さを変更 することで行ないます。ストリングハイトのコンパウンドBOWでの変更は、ドローウエイトやドローレングスに変化をもたらすことを、覚え ておいて下さい。 ■ ノックのボウストリングにはめ込む強さ ノックテンション(スナップ・フィット)はノックをボウストリングから離すために必要ですが、非常に繊細で、特に、ドローウエイトが軽い場合 (30lbs.以下)は重要です。ノックテンションは、Arrowをボウストリングに垂直にはめたとき、容易に自量を支えられる強さが必要です。確認方 法は、Arrowをボウストリンクに垂直につがえ、指でArrowをわずかに挟んで、1-2"(2.5-5cm)引いたとき、ストリングからArrowが離れることを確 認します。もし、離れなければ、ノックはターゲットアーチェリーにはきつすぎます。ただし、ハンティングには、もう少しきついノッキングがお勧め です。 ■ STANDARDチューニング方法 これまでの設定で、事前の準備は終わり、チューニングプロセスに移行します。ベアシャフト プランニング テスト、ペーパーチューニング Arrowテスト、短距離テスト、矢先チューニングの4つのチューニング方法を取り上げます。 ■ ベアシャフト プランニング テスト (リカーブ/コンパウンド&フィンガーリリース) チューニングに加え、ベアシャフトテストは、正しいシャフトを選択しているかどうかを判断する手法にもなります。もしも、左右の調 整時に、"Fishtailing"が発生していて、フレッチ無しのシャフトが、フレッチされたシャフトと同じグルーピングになるか、もしくは、近い 場所に刺さらないのであれば、弱いまたは強いスパインの矢を選択するべきです。(スパインの強弱は刺さった状況により異なります) 矢飛びの良、不良、グルーピングが小さくならない矢は少なくとも一つ以上の問題を抱えています。 1. 2. 3. 4. PORPOISEの発生(イルカのように、矢が上下に震動して飛ぶ) FISHTAILINGの発生(魚の尾びれのように、矢が左右に震動して飛ぶ) Arrowがボウストリングを離れたときが明確ではない MINNOWの発生 ■ PORPOISE PORPOISEを始めに修正することは大切です。もし、ノッキングポイントが高 すぎ、もしくは低すぎの状態でArrowが放たれると、 PORPOISEとして知られ る動きが発生します。PORPOISEは間違ったノッキングポイントが引き起こす のです。 正しいノッキングポイントの位置を見つけるためには、ベアシャフト プランニ ング テストが有効です。 15-20mの距離で、3本以上のフレッチArrowを行射 します。その後で、完全に同じエイミングで2本のベアシャフトを行射します。 20mでフレッチシャフトとベアシャフトが近いところに刺さるのであれば、2530mでFineチューニングを行って下さい。 ベアシャフトがフレッチシャフトよりも高い位置に刺さるのであれば、ボウス トリングのノッキングポイントを水平位置が同じになるまで上げて下さい。 Fig.10 ベアシャフトがフレッチシャフトよりも低い位置に刺さるのであれば、ボウス トリングのノッキングポイントを水平位置が同じになるまでもしくは、若干ベア シャフトが低くなるまで下げて下さい。 PORPOISEの除去を確実に行うために、テストを繰り返し、フレッチシャフト を始めに射ち、ベアシャフトをシャフトをその後射ち、フレッチシャフトとベア シャフトの水平位置が同じになるまでノッキングポイントを変更します。 ■ Fishtailing ArrowがBOWを離れるとき、ノックエンドが一方から他方に傾いて離れれ ば、Fishtailingが発生します。 Arrowのノックエンドが一方から他方に動きな がらFig.11のような軌跡でArrowは飛んでいきます。 ベアシャフト プランニング テストによってFishtailingを修正します。 15-20mの距離で、3本以上のフレッチArrowを行射します。その後で、完全 に同じエイミングで2本のベアシャフトを行射します。 もし、ベアシャフトがフレッチシャフトの左に刺されば(Fig.11)、ブランジャーの スプリングテンションを弱くし、BOWのウエイトの調整が出来れば、BOWウエ イトを若干重くし、 Arrowポイントのウエイトを増やします。 もし、ベアシャフトがフレッチシャフトの右に刺されば(Fig.11)、ブランジャー のスプリングテンションを強くし、 BOWのウエイトの調整が出来れば、BOWウ エイトを若干軽くし、 Arrowポイントのウエイトを減らします。 ベアシャフトとフレッチシャフトが同じ場所もしくは非常に近い場所にグルー ピングされていれば、弓は基本的にチューニングされていると見なすことがで きます。一度、ファインチューニングとマクロチューニングを行えば、ベアシャ フトの位置が異なっても驚かないでしょう。よくチューニングされたBOWの共 通点として、ベアシャフトはフレッチシャフトよりも若干低く、硬め(stiff:右射ち のアーチャーでは左側)になります。たまには、よくチューニングされたBOW のベアシャフトがフレッチシャフトよりも若干弱め(stiff:右射ちのアーチャーで は右側)になることがありますが、これは一般的では有りません。 ベアシャフト プランニング テストで、Fishtailingを修正しているとき、フレッチ シャフトとベアシャフトの位置の調整に問題を生じるのであれば、 Arrowが弱 すぎる(ベアシャフトがフレッチシャフトの右にある)もしくは、硬すぎる(ベア シャフトがフレッチシャフトの左にある)ことが考えられます。 このテストが完了した後で、18mのテストで、ベアシャフトがフレッチシャフト から15cm以上、右に(弱い)または左に(硬い)場合は、Betterチューニングで記載した方法に戻っての修正が必要でしょう。"Adjustments Within the Bow and Arrow System"の説明にしたがって、BOWにArrowを適合さる方法を実施して下さい。 ■ クリアランス 適切なクリアランスは、最適なグルーピング、一貫性、精度には絶対的に必要です。クリアランスは、非常に軽いアルミ矢、A/C/C、A/C/E等 のハイパースピードシャフトのようなウエイトの軽いシャフトでは特に重要です。ベアシャフトプランニング及びペーパーチューニングArrowテス トを行った後で、適切なクリアランスをチェックすることは賢明です。 クリアランスをチェックするには、ドライパウダースプレー、ドライデオドラントスプレーもしくはそれに順じたものを、シャフトの後ろ1/4、フレッ チ、アローレスト、アリーレスト周辺のサイトウインドウに施します。 Arrow上のパウダースプレーやBOWに支障にならないように射つ準備をし て下さい。Arrowは硬いターゲットに行射します。これにより、フレッチ部分まで、矢が突き刺さることを防ぎます。 もしも、良いクリアランスを得ることが無ければ、ArrowフレッチとBOWは接触し、最適なグルーピングをえることはないでしょう。ドライスプレー が削り取られた部分を観察することにより、干渉の有無や、ArrowがBOWを離れるときのフレッチの位置を知ることができます。 Eastonは新しい項目として、クリアランスの表示の問題をMinnowingとして導入しました。 FishtailingやPorpoisingの様に、Minnowingは特徴的 な矢飛びの外乱として定義されています。 MinnowingはFishitailingのような現象ですが、矢の後尾がもっと速く振動するものの、矢全体の振れ はFishtailingよりも小さいものと定義されています。 Minnowingは不十分なクリアランスや矢の後部特にフレッチがアローレストに接触して発生 します。 ■ クリアランス問題の解決 以下の手順はMinnowingを発生させるクリアランス問題を解決するのに役立ちます。 1. Arrowフレッチがアローレストに接触している場合は、ノックを1/32回転させてください。クリアランスが適正に確保されるまで、ノックを 1/32回転ずつ回転させて調整します。 2. アローシャフトをレストアーム上に置き、プランジャーやローディングデバイスに力を加えない状態で、アローレストのサポートアームが アローシャフトの外側にはみ出していない事を確認してください。 3. 形状の小さいフレッチを選択する 4. BOWとArrowのチューニング、調整の項目に従って、弓具のチューニングを実施してください。 5. 他の修正に影響が無い範囲で、プランジャーやサイドローディングデバイスを、外側に移動させ、クリアランスを増加させて下さい。 ■ ペーパーチューニングArrowテスト (リカーブ/コンパウンド) メカニカル・リリースエイドを使用しているアーチャーは、ペーパーチューニングを始める前に下記の注意点を再確認してください。 1. Arrowはボウストリングの中心に位置し、Fig.7で示したように矢の先端が正しい位置にあること、 2. 始め、サイトピンはArrowの中心線上にあること。 3. リリースエイドを使うときは、水平方向の振動よりも、垂直方向の振動が大きい事、そして、良いクリアランスが確保されている事。通 常、Arrow全体の接触は発射したときはレストであり、フレッチはクリアランスを持っていること。 "SHOOT-THROUGH" RESTSは、ア ローレストサポートアームの幅を調整し、フレッチがその部分を通過するときは、十分なリアランスを持っていること。 "SHOOT-AROUND" RESTSは、ばね-ノックのインデックスが重要で、クリアランスが最大になるように調整されている事。 ペーパーチューニングArrowテストは、コンパウンドボウをリリースエイドとともに使っているアーチャーが、BOWチューニングテストにも応用で きるものです。このテストは、フィンガーリリースにもよく適用されることが知られています。 1. 2. 3. 4. 5. おおよそ24 x 24inch(60 x 60cm)のピクチャーフレームタイプのラックにペーパーシートをしっかりと取り付けます。 ペーパーの中心が肩の高さになるように、そして、ペーパーの後方約6フィート(1.8m)に矢を止めるためにターゲットマットを配置します。 ペーパーから4-6フィート(1.2-1.8m)の位置に立ちます。 フレッチが付いた矢を、ペーパーの中心から肩の高さで、矢が水平になるように射ちます。 どの様にペーパーが破れたか、観察します。 この穴は、矢飛びが良いことを示しています。ポイントとフレッチが同じ穴を通っています。 この穴は、ノッキングポイントが低いことを示しています。修正は、1/6inch(1.6mm)ノッキングポイントを上げます。垂直な破れ がなくなるまで、この単位で、ノッキングポイントを上げます。 この穴は、ノッキングポイントが高いこと、クリアランスに問題があること、もしくは、リリースエイドを使っているならば非常にス パインの弱いArrowを使っていることを示しています。修正は、1/6inch(1.6mm)単位でノッキングポイントを垂直な破れがなくなる まで、下げます。もし、ノッキングポイントを数回移動させた後で、問題が解消できない場合は、その障害はクリアランスの欠如、 または、非常にスパインの弱いArrowを使っていることが考えられます。クリアランス問題を判定するためには、アローレストにフ レッチが接触していないか確かめて下さい。 (クリアランスの項目参照) CF-クリアランス問題がなく、メカニカルリリースエイドを使用している場合は、次を試してください。 1. もし、ランチャータイプのレストを使っているのであれば、Arrowレストの柔軟性を上げて下さい。もしくは、ランチャータイプのレストばね のテンションを下げ、調整して下さい。 2. Arrowのスパインが弱すぎるのであれば、BOWのポンド数を下げて下さい。 3. アローレストの接触点からはみ出しているシャフトの部分を短くして下さい。 4. スパインの硬い矢を選んでください。 この穴は、右射ちアーチャーで、フィンガーリリースの場合(RF,CF)、スパインが硬いことを示しています。左射ちの場合は逆の 現象になります。 この現象は左射ちで、メカニカルいリースエイドを用いているコンパウンドアーチャー(CR)には当てはまりません。しかし、Arrow レストが右から遠ざかっていたり、ランチャーレストの側面に、フレッチが接触すると、この現象が出ることがあります。 ■ フィンガーリリース(RF,CF)の修正: 1. BOWのポンド数、ピークポンド数を増やします。 2. 重いArrowポイント/インサートをあわせて装着します。 3. 軽いボウストリングを使います(スタンダード以下もしくは、FastFlightのような軽い素材のもの) 4. スパインの弱い矢を用います。 5. プランジャーのテンションを小さくするか、ばねを弱いものに取り替えます。 6. CFのみ:Arrowレストを若干BOWに近づけます。 ■ メカニカルリリースエイド(CR)の修正: 1. 右の穴がなくなるまで、小さい移動距離で、アローレストを左に移動させます。 2. Arrowが、ケーブルガード、もしくはケーブルに対して、適切なクリアランスを持っていることを確認します。 3. BOWハンドに回転力が及ばないように、リラックスしていることを確認します。 この穴は、右射ちアーチャーで、フィンガーリリースの場合(RF,CF)、スパインが弱いArrowもしくは、クリアランスに問題がある ことを示しています。左射ちの場合は逆の現象になります。 この現象は右射ちで、メカニカルいリースエイドを用いているコンパウンドアーチャー(CR)にも、左の破れは共通で、スパインが 弱いArrowもしくは、クリアランスに問題があることを示しています。もしも、左上方に破れがあれば(次ぎの図のように)、まずは ノッキングポイントの位置を修正して下さい。 ■ フィンガーリリース(RF,CF)の修正: 1. クリアランスを確認します。 2. BOWのポンド数、ピークポンド数を減らします。 3. 軽いArrowポイント/インサートをあわせて装着します。 4. 重いボウストリングを使います(スタンダード以上もしくは、重い素材のもの) 5. スパインの硬い矢を用います。 6. プランジャーのテンションを強くするか、ばねを強いものに取り替えます。 7. CFのみ:Arrowレストを若干BOWから遠ざけます。 ■ メカニカルリリースエイド(CR)の修正: 1. 左の穴がなくなるまで、小さい移動距離で、アローレストを右に移動させます。 2. BOWハンドに回転力が及ばないように、リラックスしていることを確認します。 3. ピークのBOWポンド数を下げます。 4. 硬いスパインのArrowを用います。 この穴は、ひとつ以上の矢飛びの障害が存在することを示しています。自分のシューティングスタイルに合った、穴の修正方 法を適応します。まずは、ノッキングポイントを調整し、垂直方向の修正を行って下さい。そして次に、水平方向の修正を行いま す。もし、経験的にチューニングの問題があるならば(特にノッキングポイントに関して)、また、ペーパーの穴により、高低が修 正できないのであれば、カムもしくはホイールのタイミングチェックを、地元のショップに依頼して下さい。 リリースエイドを使用するアーチャーは、多分いくつかのケースでは、これらの説明の反対の修正が必要になるでしょう。使っているリリース エイドやアローレストのタイプによって、穴の形状が変わります。 4-6フィート(1.2-1.8m)で良好なチューニングが得られれば、6フィート(1.8m)よりも遠くに移動し、ペーパーを射ち続けます。これにより、チューニ ングが正しいのか、また、始めの距離でペーパーを通過したときからの修正位置を通るかの確認が出来ます。 ■ 短距離チューニング (リカーブ&コンパウンド) 弓がチューニングを必要としている多くの場合、長い距離を射つことは不可能です。下記の方法は、短距離で弓をよくチューニングできる方 法を説明します。ベアシャフトチューニングもしくはペーパーArrowチューニングを含む、これらのチューニングを行った後で、基本的なBOW チューニングが完了することになります。 ターゲットから12-15ヤード(11-14m)の位置で始めます。40cmもしくは60cmの的を、通常のターゲット競技と同様に張り行射します。 ■ 上下のぶれ フレッチArrowのみを使用し、ターゲットの上の端に沿って、6-8本の矢を射ちます。この作業は、ノッキングポイントが正しいことを確認します。 Fig.13 通常、細かいチューニングの問題は、短距離で表れます、なぜなら、Arrowは短距離でその振動が最大になるからです。このテストは、矢飛 びの問題を明確にし、これまで実施してきたチューニング方法よりもすばらしい調整が可能になります。 もし、正確にターゲットの上端にヒットできないのであれば、弓具の小さなチューニングミスが存在するでしょう。修正するには、1/32inch (0.8mm)単位で、ノッキングポイントを上下させ、再び行射します。この作業を1/32inch(0.8mm)単位で実施します。 Arrowがターゲットの上端に もっと正確にヒットし、ターゲットの上端に放った矢が水平線を作っているのであれば、乱れを修正したことになります。もし、Arrowのヒット水平 線の幅が広いようであれば、元のノッキングポイントの位置に戻しふたび、1/32inch(0.8mm)単位で、ノッキングポイントを上下させ、調整して下 さい。これにより、正しいノッキングポイントをきめることが出来ます。 ■ 左右のぶれ 自分の能力で許せる範囲で、Arrowを水平線にヒットできれば、左右 のチューニングに着手できます。 6-8本の矢をターゲットの左端の 垂直線に射ちます。Fig.14 CRやCFのアーチャーが左右のヒットを修正するには、ア ローレストの位置をin/outに移動させます。この方法はエセン トリック・ホイールの影響を補正するものです。コンパウンド BOWのエセントリック・ホイールは常に、自然なトルクが得ら れるように調整されているわけではありません。ホイールはフルド ローのポジションになったときトルクもしくは曲がりが少し大きくなる ようです。この現象は一般的ですが、気にする事は何もありません。 フルドローのとき、リムセンターは、準備セットアップのときのもので はなく、本当のバランスセンターになります。従って、トライ/アンド/ エラーを通して、最大の精度が発揮できる矢の最良の位置を、見つけなければなりません。 1/32inch(0.8mm)単位で内外に調整し、試射します。1/32inch(0.8mm)単位の調整を繰り返し、垂直方向のインパクトラインが裁量になるよう にします。もし、垂直のラインの幅が広ければ、オリジナルのアローレストポジションに戻し、1/32inch(0.8mm)単位で反対方向に調整します。 CFアーチャーで、プランジャーを用いる場合は、アローレストの調整が必要であり、プランジャースプリングのテンションのチューニン グがその次に必要になります。一回に着き、1/8回転で、ばねのテンションを増減させ調整します。垂直線の幅が広がるようであれば、 スプリングのテンションを元に戻し、反対方向に1/8回転させ、垂直線の幅が狭くなるまで調整します。 RFアーチャーはプランジャーのスプリングの強さのみで調整します。1/8回転づつ回転させ、スプリングの強弱を調整します。もし、垂 直線の幅が広がるようであれば、スプリングのテンションを元に戻し、反対方向に1/8回転させ、垂直線の幅が狭くなるまで調整します。 Arrowのin/out位置を変更しないで下さい。センターラインからのArrowのin/out位置は、弓具のセットアップ準備の項目ですでに決定さ れています。 ■ Arrowのグルーピングに関するトラブルシューティング 他の人から、"20ヤード(18m)でグルーピングが良い場合は、それ以上の距 離でも良いグルーピングになる"とか、 "長い距離でグルーピングがよけれ ば、短い距離でもグルーピングは良い"という話を聞いたことがあると思いま す。場合によっては、これらの意見は正しいでしょう。細かい乱れが弓具の性 能に影響を与えている場合、良くないグルーピングになることもあります。こ こで取り上げる情報は、ほとんどのもしくは全ての細かい問題を調整するの に必要な方法に有効なものです。 多くのアーチャーは、次のようなグルーピング/矢とびの経験があると思いま す。 ■ 貧弱な矢飛びと、良いグルーピングの組み合わせ この現象は、スパインが強い矢に見られる現象です。 ArrowがBOWを離れ たときは首を振りますが、すばやく修正され、共用範囲内のグルーピングを もたらします。 ■ 良いやとびと、悪いグルーピングの組み合わせ この現象は複雑ですが、共通して、採用しているチューニングが影響してい ます。ペーパーチューニングArrowテストにおいて、完全な穴を通過する チューニングを得ていても、また、フレッチシャフトとベアシャフトチューニング で、そのチューニングが完璧であっても、矢のグルーピングが良くなるとは限 りません。この理由から、使っている弓具から、最適なグルーピングを得る手 助けを行うために、 EastonはFineチューニングとMicroチューニング方法を開 発しました。 ■ 貧弱な矢飛びと、悪いグルーピングの組み合わせ この現象は、チューニングされていない道具や、スパインが合っていない矢 を使っている場合に良く見られます。このマニュアルに記載しているチューニ ング方法や説明によって、これらの問題を解決することが可能です。 ■ 良い矢飛びと、良いグルーピングの組み合わせ これこそ、努力の結果として得られるものです。 Arrowグルーピングの問題は、矢飛びと密接な関係が有ります。二つの最 も一般的なグルーピングと矢飛びの問題との関係を説明しましょう。取り上げ る例は、長距離と短距離での現象を簡単に説明したFITAの資料にあるもの です。Fig.15は、良いグルーピングと距離の関係を示しています。 ■ 高回転 Fig.16に見られるグルーピングの例では、近距離のグルーピングが許容範 囲内になっているにもかかわらず、 90m長距離のグルーピングが大きくなっ ています。このパターンは、Arrowが必要以上に回転していることを示してい ます。高回転現象は、矢の進行方向の速度を急激に減少させるため、矢が 非常に不安点になります。不安定な矢飛びは、長距離のグルーピングを悪く し、風の影響を受けやすくなります。 軽い矢の場合、回転を最小にし、ドローによる速度を最大にすることが重要 です。フレッチのサイズ(高さや長さ)を小さくすること、フレッチの取り付け角度を小さくすることにより、この影響を小さくすることが可能です。 ■ クリアランスが充分でない場合 Fig.17に見られるグルーピングパターンは、2つの長距離グルーピングは良いものですが、短い距離のグルーピングは、長距離のグルーピン グに比例してサイズが減少していません。(Fig.15 と比較して下さい) この現象は、クリアランス問題もしくは、細かい乱れがBOWとArrowに存在 を示しています。修正方法は、クリアランスもしくはファインチューニング/ミクロチューニングの項目を参照して下さい。 Fig.18の現象は、短距離から、長距離のパターンが同じように変化しているので、どこに問題があるのかと思われるでしょう。 Arrowが放たれ たとき、Bowから離れたとき、矢の曲がりは最大になります。矢が飛んでいくにしたがって、矢の振動は減少します。矢の振動が減少すると、も ともとの乱れの大きさが影響を及ぼします。例では、長距離においては、矢は安定し、グルーピングが良いにもかかわらず、 Arrowが何らかの 乱れを持ち、近距離のグルーピングに問題が発生していることを示しています。 Mircoな乱れとクリアランス問題がこれらの問題を発生させて いると思われます。 Fig.19はArrowがBOWを離れたとき、如何なる乱れも無いことを示しています。ファインチューニング、ミクロチューニング方法によって、目指 すべき現象です。 ■ BOWとARROWの調整方法 BOWのチューニングに問題があるならば、良いチューニングを実現するために、弓具に改良を加える必要があるでしょう。ここでは、これらに 関し説明します。 ■ BOWポンド数の調整 リカーブボウももちろんのこと、コンパウンドボウもウエイト(ポンド数)の調整が必要です。 Arrowが硬い反応を示せば、ドローウエイトを増加 させます。Arrowが弱い反応を示せばドローウエイトを減少させます。 ■ ボウストリング ボウストリングのウェイトは、矢のスパインに大きく影響を与えます。ボウストリングのストラッド数を増減させることはシャフトのスパインを完 全に1単位増減させるさせるほどの動的なArrowスパインに影響を及ぼします。 もし、矢の反応が硬すぎるようであれば、ボウストリングのストランド数を減少させます。 Arrowが弱い反応を示せば、ボウストリングのストラ ンド数を増加させます。 サービングのウエイト(センターサービング)も同じ影響を与えます。 たとえば、モノフィラメント・センターサービングは、質量の軽い、ナイロン・センターサービングよりも矢に対しスパインを強める影響を与えま す。単に、金属のノッキングポイントを"tie-on"ノッキングポイントに変更するだけで、2つのノッキングポイントの重量の違いにより、矢のスパ インに対して認識可能なほどの影響を与えます。 ボウストリングは技術的な点からも、非常に敏感です。BOWのチューニングが非常に難しい状態になったとき、問題の原因はボウストリング にあることが度々です。正しく作られていないボウストリングは、ストラッドごとに異なる張力を生み出します。このストラッドの不均一性はそれ ぞれのストラッドで異なるドローの力と、戻る力を生み出し、その結果として、矢飛びの正確さを失うことにつながります。もし問題があるなら ば、そして、チューニングプロセスがうまく機能してないようであれば、ストリングを取替え、再度チューニングを実施してみて下さい。 ■ ポイント及びインサートの重さ X10,A/C/E,A/C/C やBemanのICS Arrowは数多くのポイントとインサートの組み合わせでチューニングすることが可能です。外部コンポーネ ントシステムはポイントに加え、アウトサートの組み合わせ重量を調整することも可能です。アルミ矢は、F.O.C. NBBの7%,8%,9%ポイントを用い ることで、ポイント重量の調整が可能です。もし、Arrowが弱い反応を示せば、軽い、ポイントとインサートの組み合わせにして下さい。もし、矢 の反応が硬すぎるようであれば、ポイントとインサートの組み合わせを重くしてみてください。ポイントとインサートの重さの変更を行い、7-16% F.O.C のバランスポイントにあわせて下さい。 ■ ストリングハイト リカーブボウで、矢のスパインを変更する他の方法はストリングハイトの調整です。ボウストリングからグリップのピボットポイントまでの距離 を長く、もしくは短くすることで、矢の動的なスパインを弱めたり、硬くすることが可能です。ストリングハイトを高くすることは、矢を弱く放つことに なり、ストリングハイトを低くすることは、矢を硬くすることになります。 ストリングハイトは、リリースのときに矢に与えられるエネルギーを多くしたり少なくすることによって、矢のスパインに影響を与えます。 ストリ ングハイトを高くする(ボウスストリングを短くする)ことは、リムを圧縮し、リムの初期応力を増加させることになります。予め引っ張られたリム はフルドロー時のポンド数を、実際のものよりも大きくします。 ストリングハイトを低くした場合は、まったくこの反対になります。短いストリングハイトはリムの初期応力を減少させ、フルドロー時のリムのポ ンド数を小さくします。 しかしながら、一方で、ストリングハイトを高くすることは、矢の初速を少し減少させることになります。ドローウエイトを少し増加させても、BOW のPOWER STROKEの減少分を補完することにはなりません。 POWER STROKEが減少すると、ボウストリングにArrowが留まっている総時間 は短くなます。すなわち、BOWのエネルギーがArrowに与えられる時間が短くなります。 ストリングハイトを高くしたとき、速度が少し減少することが判りましたね。つまり、矢の速度はBOWにとって、最適なストリングハイトを決定す る要因にはならないことをを意味しています。これは、”速い矢速よりも、ゆっくりとした矢速で、的の中心を狙ったほうが良い”との教訓を意味 しています。 コンパウンドボウで、ストリングハイトを調整することは、チューニングの調整を超えることになる場合があります。これば、ストリングハイトを 変えることは、ドローレングスやドローウエイトを変えることになり、他の調整をも必要とすることになるためです。しかしながら、コンパウンド BOWで正しいストリングハイトを見つけること(一般的に、メーカーセッティングよりも高くすることが一般的です)は、多くの場合、正確さとグ ルーピングを向上させるよう、ファインチューニングの調整で行います。 次の表は現在のりカーブボウに適用できるストリングハイトの一覧です。その設 定範囲内でストリングハイトを調整することは、 Arrowポイントやインサートのウエ イトを約20グレイン(1.3グラム)変化させるのと同じスパインの変化をもたらします。 ストリングハイトの調整は、BOWをスムースに、静かに射つことができるようにす るためであることを知っておいて下さい。(また、リカーブボウは二つのストリングハ イトの設定方法があることも。)EASTONはストリングハイトをレンジを越えた設定に しないように忠告しています。表は矢のスパインの間隔を埋めるように十分な範囲で提供されています。 これまで取り上げたチューニング方法を実施した後で、スパインが弱すぎるもしくは硬すぎることになっているならば、異なるARROWサイズを 選択し、チューニングしなおして下さい。 ■ BROADHEAD(ハンティング用鏃)チューニング 一般的に、ブロードヘッドチューニングは、最初に、ターゲット中に射ったフィールドポイントのグループにより行ない、その後、ブロードヘッド を装着した矢のグループで行います。これら2つのグループを比較することで、チューニングをおこなうのです。注意:決してフレッチが付いてい ないブロードヘッド付の矢を射たないで下さい。矢とびが非常に乱れ危険です。 フィールド用ポイントの重さは、できる限りブロードヘッドの重さに近いものを使って下さい。それは、ます、フィールド用のポイントでよいグ ルーピングをえるためです。ブロードヘッドのチューニングは、フィールドポイントでのチューニングが確立された後にのみ行うことが可能です。 ■ フィールドポイントによる行射 ブロードヘッドのターゲットを20-30ヤードの距離にセットします。自分が使うチューニングされたBOWにフィールド用の先をつけた矢で3-4本 打ち込みます。出来るだけ良いグルーピングになるように射ってください。 ■ ブロードヘッドポイントによる行射 出来るだけ同一のブロードヘッドを付けた3-4本の矢をターゲットに向けて打ち込みます。フィールドポイントを使っているときと同じように射っ てください。グルーピングが鍵です。射ち込んだ矢がまとまったグルーピングを作っていれば、これらの2つのグルーピングの位置を比較し、次 に説明する方法で調整し、再度行射を行い、フィールドポイントとブロードヘッドポイントの2つのグルーピングが同じになるまで繰り返します。 ■ 調整方法 調整は、その期待よりも多くの努力を要します。まずは、上下の調整から始めます。2つのグループの水平位置が同じになった後で、左右の 調整を行います。 1. フィールドポイントよりも上にグルーピングがある場合、ノッキングポイントを上げます。 2. フィールドポイントよりも下にグルーピングがある場合、ノッキングポイントを下げます。 3. ブロードヘッドのグループが左にある場合、シャフトのスパインが硬すぎることを疑ってください。射ち込まれた箇所が正しくなるように次 の修正を行います。 BOWのポンド数を上げる 思いブロードヘッドに変更する。 プランジャーを使っているならば、ばねのテンションを弱める クッションプランジャーの位置もしくはアローレストの位置をBOWの方向に近づける 4. ブロードヘッドのグループが右にり、シャフトのスパインが弱すぎることを疑ってください。射ち込まれた箇所が正しくなるように次の修正 を行います。 BOWのポンド数を上下げる。 軽いブロードヘッドに変更する。 プランジャーを使っているならば、ばねのテンションを強める クッションプランジャーの位置もしくはアローレストの位置をBOWから遠ざける ブロードヘッドのチューニングは、BOWのセットアップ準備が完了し、フィールドもしくは、ターゲットポイントによる調整が終了した後に行ってく ださい。 ■ FINE チューニング方法 ファインチューニングはMicroチューニングのプロセスと似ていますが、少しラフになっています。下記のターゲット記録用紙のサンプルと、ペ ンが必要です。 1. BOWに関する下記の内容を正しく書きとめて下さい。 2. 3. 4. 5. 6. 7. 8. a. ノッキングポイントの高さ b. ストリングハイト c. ティラーハイト d. ボウストリングのストラッド数 e. BOWのドローウエイト f. 使用スタビライザーのタイプなど、 言い換えれば、弓具に関する考えられる内容を全て記述して下さい。 Arrowの番号。グルーピングのプロットと、個々のArrowが刺さった場所を知ることが出来ます。 40-60ヤード(36-54m)の簡単な距離から射ち始めます。 始める前にウォームアップとして数本射って下さい。 ウォーミングアップの後で、6-10本の羽根付きの矢を射ちます。 サンプルターゲットの紙に、矢の刺さった位置と矢の番号を記述します。 このステップを5-6回繰り返します。始めに同様の結果を得られればラッキーです。 次に説明する方法で、調整して下さい。 ■ 上下の調整 ノッキングポイントを1/32インチ(0.8mm)単位で上下させ、調整します。2つのグループとして行射し、プロットします。プロットした矢のグループ に対して、何を調整したかも記述して下さい。矢の上下が修正されたか、または、悪くなったかを判断するために、矢のグループを比較します。 修正されているならば同方向に、もう1段階1/32インチ(0.8mm)単位で上下させ、1-2グループを行射します。悪くなっているならば、オリジナル のノッキングポイントの位置に戻し、反対方向に1単位移動させ、修正します。このプロセスを最も一貫性のあるグルーピングをえられるように なるまで行います。 ■ 左右の調整 CF,CRの場合、左右の調整はアローレストを1/32インチ(0.8mm)単位で出し入れする事により調整できます。2つのグループを行射 し、プロットします。それぞれのプロットグループにはBOWに施した調整を書き留めてください。悪くなったかを判断するために、矢のグ ループを比較します。修正されているならば同方向に、もう1段階1/32インチ(0.8mm)単位で移動させ、1-2グループを行射します。悪く なっているならば、オリジナルのアローレストの位置に戻し、反対方向に1単位移動させ、修正します。このプロセスを最も一貫性のある グルーピングをえられるようになるまで行います。 クッションプランジャー、もしくはアローレストによる調整が終了した後で、CFの場合は、クッションプランジャーのスプリングを1/8-1/4回転さ せ、テンションを強く、または弱くします。そして、1/8回転単位で調整を行い、最も良いグルーピングを探します。 RFの場合は、クッションプランジャーのスプリングの強弱のみで調整します。1/8回転単位で調整を行い、決して、プランジャーの出し 入れによる矢の位置を変化させる事は避けてください。 ■ プロットされたグルーピングの解読 プロットされたグルーピングのパターンを注意深く観察してください。異なったグルーピングのパターンに注目し、調整した内容が矢のグルー ピングにどのように影響したかを考えます。各Arrowは番号が記述されています。グルーピングの中で、他のシャフトと明らかにグルーピング が異なる矢が無いかどうか注意します。そのような矢は競技会では使用しないようにマークする事が必要です。 ■ 矢の問題の原因 Arrowセットの中で、他のシャフトと異なるグルーピングを生じるArrowが見つかったとき、その矢を競技会での使用から外したり、捨てたりしま すが、その前に、詳しく調べてください。往々にして、問題の原因は簡単に発見できます。 もし、シャフトに亀裂もしくはキズがあるときは廃棄してください。 矢の状態は良いにもかかわらず、どうして問題があるかがわからない場合や、グルーピングが上手くいかないときは、次のような問題が、大 きな矢飛びのバリエーションを生み出しています。 ■ 矢の真直性 矢はグルーピングを小さくするには真直ぐでなければなりません。ベストなグルーピングを得るために、EASTONでは、 0.004インチの誤差範 囲内を推奨しています。 ■ ノックのねじれ ノックが真直ぐな事、を確かめるいくつかの方法があります。市販のノックゲージ、ブロードヘッド回転ホイールなどです。 ■ ノックの位置 セットの中のひとつのノックが、他のノックよりも良くチューニングされている可能性があります。ノックが急速に回転すると、射った時に、フ レッチがアローレストに接触する力を与え、クリアランス問題を発生させます。 ■ フレッチが無い、もしくはダメージがある フレッチが、シャフトから外れそうになっていると、矢は、他の矢と同様のグルーピングにはなりません。実際、もし、フレッチの後ろ側が失わ れていた場合、矢は30ヤード(30m)のターゲットさえも十分に射ることは出来ないでしょう。ハードもしくはリジッドの羽根を使っている場合は、フ レッチが少し傷付いていると、正常なグルーピングにはなりません。毎回、行射の後で、傷がついているは羽根が無いかどうか、特にハード羽 根を使っている場合は、確認するようにしてください。ハード羽根の後ろが曲がっている場合は、ラダー効果が発生し、矢飛びが大きく変化しま す。 ■ ポイント、インサートの欠損 多くのアーチャーはこの手の問題に遭遇した事は無いと思います。ポイントは予め、EASTONのホットメルト接着剤で、ポイントもしくはイン サートを全長にわたってコーティングした状態で、装着されていなければなりません。このマニュアル後半のポイントとインサートの装着方法の 項目を注意して読んでください。 EASTONはEASTONのホットメルト接着剤のみを推奨しています。 もし、他のホットメルト接着剤を使うのであれば、それは壊れやすく、固いターゲットに当った時、裂けやすくなります。もし、接着剤に亀裂、も しくは不適切な接着が行われていれば、ポイント/インサートとシャフトの分離を招きます。矢を射ったとき、ポイントとシャフトの接着に剥離が 生じれば、二次的な振動を発生させ、矢に通常の振動と正確さを発生させない事になります。ポイントの振動をテストする方法は、フレッチの 近くを持ち、ポイントをテーブルの上に軽く落とす、もしくは、1フィートの高さから、固い床に落とします。もし、ビーンと鈍い音がすれば、ポイン ト/インサートに欠損があります。暖めて、ポイント/インサートを抜き取り、EASTONの説明に従って、再度装着してください。 ■ 矢の重量 矢の重量は、トーナメント競技のアーチャーには特に考慮すべき項目で、グルーピングが少し高いか、低いかなど、それぞれの矢でチェック しておく事が必要です。矢のセットにおけるそれぞれの矢の重量差は、最大、最小で3グレイン(0.2グラム)以内にします。トップアーチャーは、 1グレイン以下に調整しています。 ■ MICRO チューニング方法 ミクロチューニングはファインチューニングとほぼ同じですが、全ての距離で、更にグルーピングを高める方法です。 1. 通常の競技での最長の距離で、行います。 2. 少なくても8-10Arrowを射ってください。 3. 最も高い矢と、最も低い矢の間の距離を記録します。 4. 調整を行う前に、第2のグループを射ちます。 5. 再び、最も高い矢と、最も低い矢の間の距離を記録します。 6. 2-5のステップを次の調整で繰り返します。 ■ 上下の調整 ノッキングポイントを1/32インチ(0.8mm)の範囲で上下させ、2つのグループを行射し、最も高い矢と、最も低い矢の間の距離を記録します。 最後の2グループの距離が、始めの2グループの距離よりも小さい場合、調整は完全になります。続けて、最短の距離でノッキングポイントを 1/32インチ(0.8mm)の範囲で上下させ、同様の調整を行います。もしも、数回のノッキングポイントの調整の後、最初の設定よりも大きく離れる ようであれば、調整できない範囲になっていると考えられ、元に戻って調整を再度行います。 ■ 左右の調整 高さの調整が終了したら、左右の調整が必要になります。8-10本の矢で、連続して2つのグループを行射します。2つのグループを行射し、 最も左右が離れた矢の距離を記録します。 コンパウンド(CF,CR)の場合、左右の調整はアローレストを1/32インチ(0.8mm)単位で出し入れして調整します。2つのグループを行射 し、最も左右が離れた矢の距離を記録します。今回の2グループと、先の2グループの結果を比較し、グルーピングのトータルの幅が減 少していれば、調整は完了です。もし、広がるようであれば、元の位置に戻し、反対の方向に1/32インチ(0.8mm)単位で調整し、同様の 調整を行います。調整している距離で、ぶれの幅が最小になるまで、調整してください。 クッションプランジャーを用いているCFアーチャーはグルーピングの幅が小さくなるまで、プランジャーの出し入れで調整してください。その 後、ファインチューニングのリカーブボウの項目で説明したように、プランジャーのスプリング強さを調整してください。 リカーブアーチャー(RF)の場合は、クッションプランジャーのスプリングの強弱のみで調整します。出し入れはしないでください。クッショ ンプランジャーのスプリング強さの調整は、1/8回転単位で調整を行ます。コンパウンドボウと同様に、2つのグループを行射し、最も左 右が離れた矢の距離を記録します。調整時にスプリングを強くしたか、弱くしたかを記述します。幅が広がるようであれば、元の位置に 戻し、1/8回転づつ反対方向に調整します。 長距離のチューニングを終えた後、20ヤード(18m)より長い距離に移動し、左右の調整を行います。このとき、ノッキングポイントの調整は必 要なく、左右の調整のみを行います。この後、20ヤード(18m)に移動し、左右の調整のみを行います。 この調整を20ヤード(18m)になるまで、続けます。そうすれば、1/8回転、もしくは1/32インチ(0.8mm)の調整が、それぞれの距離で、グルーピ ングに与える影響を知る事が出来ます。 20ヤード(18m)単位で、これらの調整を行うことは、非常に重要です。この方法はターゲット競技にお いて、それぞれの距離での使用している弓具の性能を知る事に役立ちます。このFINEチューニングと同じ方法は、ストリングハイトの調整を行 うことで、終了します。 1/32インチ(0.8mm)単位で、ストリングハイトを調整し、グルーピングをプロットします。この調整を完了した後は、ARROW グルーピングが少し、もしくは大きく調整された事を経験するでしょう。 ■ まとめ あらゆるチューニングを行う前に、全ての弓具を装着すること。 BOWの調整とは、BOWのコンポーネントを変更する事、調整に影響するシューティングフォームもしくは弓具を変更する事。アーチャーと弓具 は独自の関係を持ち、総合的に改良される事を覚えていてください。相反するないかなる変更も、多様な効果を生み出します。チューニング時 の変更点は1つにすること。 このチューニングガイドに沿った全ての調整を行なった後で、矢が正しく飛ばなければ、矢のサイズを変更し、再度チューニングすることが必 要です。 copyright (c) 2005 Nory's Slow Life All Rights Reserved.