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Untitled - 港湾空港技術研究所
目 次 旨···························································································· 3 要 1. まえがき························································································· 4 1.1 背景 ························································································ 4 1.2 目的 ························································································ 5 2. 観測内容························································································· 5 2.1 観測水域 ···················································································· 5 2.2 観測及び分析項目 ············································································ 7 3. 観測結果························································································· 9 3.1 天候 ························································································ 9 3.2 潮汐 ························································································ 9 3.3 流量 ························································································ 9 3.4 リン・窒素 ················································································· 10 4. 考察····························································································· 9 4.1 流動及び水質 ··············································································· 10 4.2 流入量と流出量との比較 ····································································· 11 5. 結論···························································································· 13 6. あとがき························································································ 14 謝辞······························································································· 14 参考文献··························································································· 14 付録 A 観測結果 ··················································································· 16 付録 B 流量及びリン・窒素の輸送量 ································································· 18 -1- Field Observation of Phosphorus and Nitrogen Transport between Coral Reef and Seagrass Bed Tetsunori INOUE* Shinya HOSOKAWA** Masayuki UCHIMURA*** Koichiro KAMIO**** Synopsis The purpose of this study is to investigate the phosphorus and nitrogen balance between coral reef and seagrass bed through their transport due to current motion (advection) in a subtropical coastal region. Field observation of phosphorus and nitrogen transport between coral reef and seagrass bed within one tidal cycle was done on a measurement line settled beside seagrass bed in a costal area in Ishigaki island, Okinawa, Japan. Results from flow measurements showed that the southwest-ward drift current constantly existed and there was an inflow from the northeast part and an outflow to the southwest part. Moreover, oscillatory current was observed in deep narrow channel. Phosphorus and nitrogen concentrations were high in the northeast part and low in the southwest part on average. As a result, it was found that there was a net transport of phosphorus and nitrogen from offshore to the seagrass bed (or to the mangrove forest). In addition, a sudden inflow of phosphorus and nitrogen in middle layer of deep narrow channel was also observed. Key Words: coral reef, seagrass bed, phosphorus, nitrogen * Research Director of Coastal and Estuarine Environment Research Group ** Project Researcher of Coastal and Estuarine Environment Research Group *** Postdoctoral Fellow of Coastal and Estuarine Environment Research Group **** Former trainee of Coastal Ecosystems Division, Tokyo Kyuei Co.,Ltd 3-1-1 Nagase, Yokosuka, 239-0826 Japan Phone:+81-46-844-5046 Fax:+81-46-844-1274 e-mail:[email protected] -2- サンゴ礁−海草藻場間でのリン・窒素輸送に関する現地観測 井上 徹教* 細川 真也** 内村 真之*** 神尾光一郎**** 要 旨 亜熱帯沿岸域におけるサンゴ礁−海草藻場間におけるリン・窒素の輸送量の収支を定量化する目 的で,沖縄県石垣市吹通川河口前面海域における海草藻場の周囲に測線を設定し,1 潮汐間のリン・ 窒素のフラックスに関する観測を行った.観測期間中は北東風が連吹し,海草藻場が存在する岸か ら 200∼300m 以内の浅海部分では吹送流とみられる北東から南西に向かう沿岸流が卓越しており, 恒常的に北東方面から流入,南西方面から流出していることがわかった.また,水深が 7m 程度の 狭窄部付近においては潮汐による流入出も観測された. 水質分析の結果,測線の北東部におけるリン・窒素濃度は,南西部における濃度よりも概ね高い 傾向がみられた.これにより,総和としては測線外から測線内へのリン・窒素の輸送が存在するこ とが示された.また,狭窄部においては中層で特異的な流入が見られる場合があり,これにより比 較的大きく突発的な流入が存在し,これが測線を横断するリン・窒素の収支に影響を及ぼすことが 示された. キーワード:サンゴ礁,海草藻場,リン,窒素 * 海洋・水工部沿岸環境領域主席研究官 ** 海洋・水工部沿岸環境領域特任研究官 *** 海洋・水工部沿岸環境領域特別研究員 **** 前海洋・水工部沿岸生態研究室受託研修生(現(株)東京久栄) 〒239-0826 横須賀市長瀬3-1-1 独立行政法人港湾空港技術研究所 電話:046-844-5046 Fax:046-844-1274 e-mail:[email protected] -3- 1. まえがき (2000b)はオランダ,アンティル諸島,ボネール島におい て,coral reef fishに対する6つのビオトープ(マングロー 1.1 背景 ブ,海草場,サンゴ礁の4水深)の役割をクラスター解析 熱帯・亜熱帯沿岸域では非常に豊かな生態系が形成さ により定量的に考察している.さらに,Mumby et al. (2004) れている水域が多く見受けられるが,そこでの水域生態 はANOVA(Clarke 1993)を用いて,coral reef fishのバイ 系を支える重要な要素として,マングローブ林,藻場, オマスにマングローブの有無が与える影響について,魚 サンゴ礁などが挙げられる(Ogden,1997;仲岡,2002). 種別に定量的に評価している.これに対して,近接する これらの各水域はそれぞれが独立した生態系であるとの マングローブ林−藻場−サンゴ礁間の関係だけではなく, 観点から,既に多くの個別の調査が行われてきた.中で 島全体という空間スケールでの関連に言及した例として も特に成果が上がっているのは,それぞれの水域におけ は , Halpern (2004) の 研 究 が 挙 げ ら れ る . こ の 他 に も る一次生産速度及び呼吸速度の推定である.Gattuso et al. Dorenbosch et al. (2005),Sheaves (2005)等の成果がある. (1998)はエスチュアリー,海草が優占するサンゴ礁,塩性 また,Alfaro (2006)は底生生物に着目し,マングローブ− 湿地,マングローブ林等の水域別にグロスの一次生産速 海草間の底生生物相についてmultidimensional scaling plot 度,ネットの一次生産速度,呼吸速度の比較を行ってお を用いてハビタットや場所間での個体群の構造や構成の り,それぞれの炭素循環への寄与について言及している. 違いを特定している. また,Ziegler and Benner (1998) は 独 立 す る3 つ の手法 一方,これらの系内における栄養塩の動態についても, (open-water measurements, discrete measurements, annual 詳細な検討が行われてきている.造礁性のサンゴは褐虫 estimates)により海草藻場の月別の一次生産速度及び呼吸 藻を相利共生生物として骨格内に共生させ,それらの一 速度を測定し,水柱系では従属栄養,底生系は独立栄養 次生産により生成されるエネルギーを得て成長する.こ であるとしている.さらに,Watanabe (2004)はTA(アル れにより,造礁性のサンゴはサンゴ礁内における有機物 カリ度)−DIC(溶存無機態炭素)ダイアグラムを用いて 生産と炭酸構造へ重要な影響を与えている(Muller-Parker -2 -1 冬季におけるグロスの生産速度を230 mmolC m d ,呼吸 and D'Elia,1997).初期の研究ではサンゴ礁への栄養塩の 速度を181 mmolC m-2 d-1,夏季におけるグロスの生産速度 供給はサンゴ礁の生育及び維持に対して好ましいことと -2 -1 d ,呼吸速度を570∼454 mmolC 考えられてきたが,最近では栄養塩負荷の増加がサンゴ m d と見積もっている.これらの値は全球的な炭素循環 の減少を引き起していることがわかってきた(Kinsey and を検討する上で無視し得ない値であり,温暖化問題に関 Davies,1979).例えば,HawaiiのKaneohe Bayでは下水道 連する地球規模の炭素循環という観点から熱帯・亜熱帯 からの流入負荷によりサンゴ礁が深刻な被害を受け 沿岸域における個々の生態系の重要性が指摘されている. (Johannes,1975),負荷の廃止によりサンゴ礁が回復す しかし近年,これらは個別の生態系として成立するの る 傾 向 が 見 ら れ た ( Steneck , 1988 ) と の 報 告 が あ る みならず,それぞれに相互作用を持つ複合生態系を構成 (Hubbard,1997).Ward-Paige et al. (2005)もサンゴ(ホソ しているとの考えがなされるようになってきた ヤギ科,Plexaura spp.)の窒素及び炭素の安定同位体を継 (Hemminga et al.,1995). 続して測定することで約30年間にわたる栄養塩負荷の変 を331∼570 mmolC m -2 -1 各系が複合的に影響を与えるという点を検討したもの 遷を考察し,下水道負荷によるサンゴ礁への影響につい として先行しているのは,魚類の生活史に伴う各系間の て言及している.特に,高濃度のリン酸は石灰化を阻害 移動に関する研究である.一般にマングローブ林には構 するとの報告があり(Simkiss,1964),その濃度レベルに 造的に複雑な部分や影になる部分が多く,捕食者からの は注意が必要である. 避難場所として適している(Morinière et al.,2004)ため, 一方,海草藻場は栄養物質や懸濁物質をトラップする 特にcoral reef fishの幼魚が利用することが知られている. ことにより水圏環境を良好に維持しているの見解がある 近接するマングローブ林−藻場−サンゴ礁間での関連を (山室ら,2002).Evrard et al. (2005)は5種の海草(Thalassia 示した例としては,以下の成果が挙げられる.Nagelkerken hemprichii, Halodule uninervis, Halodule pinifolia, Halophila et al. (2000a)はカリブ諸島の内湾において,マングローブ, ovalis, Halophila ovata, Syringodium isoetifolium)により構 海草場,海藻場,サンゴ礫,サンゴ礁における魚類の群 成される海草藻場の栄養塩循環に関する検討を行ってい 集構造に関する統一的な調査を行い,魚類群集と各種環 る.彼らは海草藻場は水中の懸濁物を補足し,堆積物中 境条件との関係やそれぞれの生活史における生育場の変 に輸送されたPOM由来の栄養塩を根から吸収することで 化について明らかにしている.また,Nagelkerken, et al. 他の一次生産者よりも有利であることを示し,前述の意 -4- 上述のような既存の成果を概観すると,(1)亜熱帯沿岸 域における個々の生態系が相互に影響を与える場が存在 すること,(2)サンゴ礁は過度の栄養塩負荷に対して脆弱 S2 S3 S1 であること,(3)海草藻場は負荷を補足する機能を持つこ と,が理解される.さらに考察を拡張しこれら3点を組み 1m 合わせると,「海草藻場が負荷をトラップすることにより, S4 サンゴが成育する前面海域の水質を良好に維持している という関係性が存在する」,という仮説が生まれる. 2m S5 サンゴ礁・海草藻場の境界は生物群集の構造や物理条 件が急激に変化する場所であり,食物獲得や産卵場所に S6 必要な場を提供するため亜熱帯沿岸域において非常に重 要な箇所であると言える(Ogden,1997).しかし,これ までの海草藻場と前面海域間での物質循環に関する研究 は,Mazda et al. (1990)やWatanabe (2004)に見られるような 30m 水質濃度分布から循環過程を推定する方法や,Sakata and Yamamuro (2005)のようにバイオマーカーから推定する方 法,Yamamuro et al. (2003), Ward-Paige et al. (2005)のように 生体または堆積物中の安定同位体から物質循環過程を間 0 200 400m 接的に推定する方法などが主であった.これに対して, 直接的な観測としては流動と水質を同時に測定すること により物質輸送を測定する手法が挙げられる.亜熱帯沿 図-1 観測水域の水深分布及び観測点 岸域におけるこのような直接的な観測例としてはBoto (田村・灘岡(2005)より一部改変) and Bunt (1981)や赤松ら(2002)が挙げられるが,これら はマングローブクリークや前面の河川内を対象としてお 見を支持している.これらの考察は,海草藻場が粒子態 りサンゴ礁−海草藻場間における物質輸送過程の把握に を中心とした物質をトラップすることで自身の一次生産 は至っていない.Kitheka (1997)は海草藻場及びサンゴ礁 量を保持したり,周辺海域の浄化に役立っているとの見 内で流動と水質の同時測定から物質輸送量の算定を行っ 解を示したものである.さらに,Kitheka (1997)によると, ているが,それぞれにおいて1箇所のみの観測で沿岸方向 マングローブクリーク内の懸濁物は海草藻場やマングロ の分布を考慮しておらず,定量性に疑問が残る.そこで ーブスオンプで補足され,サンゴ礁には届かないとして 本研究では,亜熱帯の海草藻場とサンゴ礁が卓越する前 いる.この結果として,Hyndes and Lavery (2005)が海草デ 面海域との間のリン・窒素の収支を定量化することを目 トリタスが近隣の動物生産に対する寄与について炭素及 的とし,現場観測を行ったので,その結果について報告 び窒素の安定同位体を用いて示したように,懸濁物や海 する.本稿においては1潮汐間という短い時間スケールの 草等を起源とするデトリタスがデトリタス食者を介して 中で,物質輸送が短期的にどのように変動するかに着目 食物連鎖へ取り込まれることによりそこに生息する生物 して検討を行う.この検討においては季節変動のような への炭素ソースとなるという海草藻場の水域生態系への 中期的変動を捉えることはできないが,潮汐やそれ以下 寄与が期待される. の時間スケールで起こる現象を把握することができる. さらに,海草は根茎部からの栄養塩吸収のみならず葉 2. 観測内容 状部からの栄養塩吸収も無視し得ないことが指摘されて いる。井上ら(2002)は葉状部と根茎部それぞれのアン モニア態窒素,硝酸態窒素,リン酸態リンの吸収速度を 2.1 室内実験から求めており,葉状部と根茎部は同オーダー 観測は沖縄県石垣市伊土名地先の吹通川河口域におい の栄養塩吸収速度を持つことを示している. 観測水域 て行った.ここでは河口に比較的規模の大きいマングロ ーブ林が存在し,その前面には砂浜を介して水深が1.0 ∼ 1.2 目的 2.5 m程度の浅海域が広がり,そこでは海草藻場が岸に沿 -5- 表-1 測点 S1 S2 S3 S4 S5 S6 Seagrass bed sand beach Reef 観測点一覧 北緯 24度29分36.0秒 24度29分36.0秒 24度29分31.5秒 24度29分22.5秒 24度29分13.5秒 24度29分 4.5秒 表-2 RUN1 Mangrove forest 図-2 観測水域のマングローブ,海草藻場,サンゴ礁 の分布(Watanabe(2004)より一部改変) 。図中の破 RUN2 線はサンゴ礁の縁辺部を示す。 うように帯状に存在する.さらに前面にはサンゴ礁があ り,サンゴ礁より外海側では急深になっており,30 m以 RUN3 深の外海に面している(図-1) .風向きによっては外海に おいて強い波浪がみられるが,サンゴ礁によってある程 度減衰し礁内は概して静穏である.以下では,当該水域 での生態系を構成する各要素について概観する. RUN4 (1) マングローブ 吹通川河口域には比較的広範囲にわたり,Rhizophora stylosa(ヤエヤマヒルギ), Kandelia candel(メヒルギ), Bruguiera gymnorrhiza(オヒルギ), Lumnitzera racemosa(ヒ RUN5 ルギモドキ)の4種が優占するマングローブ林が発達して いる(Watanabe, 2004).このマングローブ林は,石垣島で は最大の面積をもつヒルギ群落となる.マングローブ林 は,川幅が満潮時で最大35m程度となる水路状に狭まった RUN6 部分を介して前面海域と接続しており,外海との海水交 換は専らこの水路上の部分を介して行われる(図-2参照) . (2) 海草藻場 上述の水路状の部分より前面には約2 haの砂干潟が広 測点 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 S4 S5 S6 東経 124度13分41.6秒 124度13分34.9秒 124度13分31.5秒 124度13分31.5秒 124度13分31.5秒 124度13分31.5秒 観測時刻 開始時刻 10:18 10:35 10:51 11:06 11:44 11:59 12:41 13:03 13:13 13:32 13:46 13:59 15:07 15:14 15:23 15:33 15:48 15:57 17:14 17:19 17:25 17:36 17:45 17:54 18:25 18:36 18:48 19:02 19:13 19:26 19:38 19:45 19:55 20:06 20:18 20:27 ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ ∼ 終了時刻 10:28 10:43 10:55 11:24 11:49 12:05 12:45 13:05 13:16 13:36 13:49 14:01 15:08 15:17 15:26 15:41 15:52 16:00 17:16 17:22 17:30 17:41 17:49 17:57 18:31 18:40 18:51 19:06 19:20 19:29 19:41 19:48 19:59 20:12 20:21 20:30 がり,さらにその前面には水深が最大2.5m程度の浅海域 が広がっている(図-1参照).そこでは岸に沿うように帯 Halodule uninervis(ウミジグサ) ,Halodule pinifolia(マツ 状にEnhalus acoroides(ウミショウブ),Halophila ovalis バウミジグサ)などもみられ,これら8種が優占種と考え (ウミヒルモ)を中心とした海草藻場が約38 haにわたり . られる(Watanabe, 2004) 成立している(田村・灘岡,2005,図-2参照) .他には, Thalassia hemprichii(リュウキュウスガモ), Cymodocea (3) サンゴ礁 rotundata(ベニアマモ),Cymodocea serrulata(リュウキ 吹通川河口沖には海岸線から約400 ∼ 800 m程度沖合 ュウアマモ),Syringodium isoetifolium(ボウバアマモ), いにサンゴ礁が形成されており,サンゴ礁内での波浪条 -6- distance (m) 0 0 S6 200 S5 400 S4 600 S3 800 S2 1000 S1 1200 100 200 depth (cm) 300 400 500 600 700 800 図-3 測線断面(測線の南端を基点として,0-800mまでは南北方向の測線(S3-S6を含む測線)上,800-1200mは東西 方向の測線(S1-S2を含む測線)上の水深分布を表している.) 件は比較的穏やかである.そこでは卓状ミドリイシや散 房花状ミドリイシが優占し,ハナヤサイサンゴ類やキク メイシ類が混生している(沖縄県企画開発部,2004).ま た,リーフ内の浅海域においてもサンゴが点在している (図-2参照) . 2.2 観測及び分析項目 観測は2004年11月25日10時から同21時の間に連続的に 行った.これは大潮時の下げ潮から次の下げ潮にかけて の時間帯となる.北緯24度29分36.0秒,東経124度13分31.5 秒を基点として河口域の海草藻場を囲うように東向きに 400m,南向きに600mの調査測線を設定し,それらを200m 間隔で等分した6断面(S1からS6)のそれぞれの中心を観 測点とした(図-1及び表-1参照).S4のみ7m程度の深掘部 が存在するが,他は水深1.0-2.5m程度の浅海域である(図 -3参照) .各観測点を測点番号の昇順に船で移動し,後述 する項目について測定を行った.各測点での作業時間は5 ∼15分程度,6点では約1時間を要したため,各測点での 測定頻度は約1時間に1度程度での観測となった.各観測 点における作業時刻を表-2に示す. 図-4 観測項目は水温,塩分,流速,水深,リン酸態リン,溶 -7- 観測方法の概略図 27 85 26 80 25 75 24 70 23 65 22 60 air temperature humidity 20 2004/11/25 0:00 360 wind velocity wind direction 10 -1 2004/11/25 18:00 観測期間中の気温及び湿度の様子(石垣島地方気象台における観測データより作成) 12 wind velocity (m s ) 2004/11/25 12:00 date-time 50 2004/11/26 0:00 300 8 240 6 180 4 120 2 60 0 2004/11/25 0:00 図-6 2004/11/25 6:00 2004/11/25 12:00 date-time 2004/11/25 18:00 o 図-5 2004/11/25 6:00 55 wind direction ( ) 21 humidity (%) 90 o air temperature ( C) 28 0 2004/11/26 0:00 観測期間中の風速及び風向の様子(石垣島地方気象台における観測データより作成) 存有機態リン,懸濁態リン,全リン,アンモニア態窒素, + 0.442' Δφ 亜硝酸態窒素,硝酸態窒素,溶存有機態窒素,懸濁態窒 2 2 − 0.320' ΔφΔλ − 0.675' Δλ (1) 但し, 素,全窒素とした.水温,塩分についてはメモリー式小 型水温塩分計(アレック電子,COMPACT-CT),流速につ Δφ = φ − 37° (2) いてはメモリー式小型流速計(アレック電子, Δλ = λ − 138° (3) COMPACT-EM)を0.5mから2.0mの間隔で配置したロープ ここで,Dは偏角,φは緯度,λは経度で度単位で表す.計 を中間ブイを用いて直立させることでそれぞれの鉛直分 算の結果,今回の観測対象となった水域における偏角は 布の測定を行った(図-3参照) .得られた流速測定値から 2o 58’(西偏)であった.また,測定中は超音波式測深機 以下の式を用いて偏角(真北と磁北との差)を補正した (本多電子,PS-7FL)を用いて水深測定を行った. これらの観測と並行して加工したシリンジを用いて採 データを採用した. D = 7°37.142'+21.622' Δφ − 7.672' Δλ 水を行い(図-4参照),一部は採水後直ちに孔径0.45μmの -8- 180 160 depth at Funakoshi (cm) 140 120 100 80 60 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 40 20 0 2004/11/25 9:00 2004/11/25 12:00 2004/11/25 15:00 2004/11/25 18:00 2004/11/25 21:00 date-time 図-7 観測期間中の潮汐の様子(海上保安庁海洋情報部による船越港での推算値より図化) ディスポーザルフィルター(ザルトリウス,ミニザルト SM16555K)によりろ過し,残りは原水のまま冷凍保管し 3.1 た.サンプルは実験室に持ち帰り,アンモニア態窒素, 観測期間中の天候は晴れ,気温は日中では25.4∼26.8℃, 天候 亜硝酸態窒素,硝酸態窒素,リン酸態リンについてはオ 日没後は23.4∼23.7℃の範囲で変動していた(図-5).風速 ートアナライザー(ブランルーべ,TRAACS800)を用い は5.8∼9.3 m s-1の範囲で変動し,風向は東北東よりの風で て常法により測定した.全リン,溶存態全リンについて 安定していた(図-6). はペルオキソ二硫酸カリウムを混合後加熱分解(120℃, 30分間)したものをオートアナライザー(ブランルーべ, 3.2 TRAACS800)を用いてリン酸態リン分析の常法により分 海上保安庁海洋情報部が潮汐推算値を提供している調 析を行った.全窒素,溶存態全窒素についてはアルカリ 査海域に最寄の港は船越である.海上保安庁海洋情報部 潮汐 性ペルオキソ二硫酸カリウムを混合後加熱分解(120℃, による船越での調査時刻における潮汐の推算値を図-7 に 30分間)したものをオートアナライザー(ブランルーべ, 図示する.調査は大潮時の下げ潮時から次の下げ潮時ま TRAACS800)を用いて硝酸態窒素分析の常法により分析 で行われた. を行った.全窒素(又は全リン)と溶存態全窒素(又は 3.3 溶存態全リン)との差を懸濁態窒素,溶存態全窒素(又 流量 は溶存態全リン)とアンモニア態窒素,亜硝酸態窒素, 流速の時間変化を見ると,観測期間中を通じてS1及び 硝酸態窒素の和(又はリン酸態リン)との差を溶存有機 S2では外海から海草藻場内への流入,S5及びS6では逆の 態窒素(又は溶存有機態リン)とした. 流出傾向であった.S1,S2,S5,S6においては比較的流 速の変動幅が小さく,流量の絶対値自体は水深に大きく 3. 観測結果 依存している.S3及びS4では潮汐に依存した流入出の傾 -9- 30 S1 S3 S5 depth 20 180 S2 S4 S6 160 flow rate (m3 s-1) 10 120 100 0 80 -10 60 depth at Funakoshi (cm) 140 40 -20 20 RUN1 -30 2004/11/25 9:00 RUN2 2004/11/25 12:00 図-8 RUN3 2004/11/25 15:00 date-time RUN4 RUN5 2004/11/25 18:00 RUN6 0 2004/11/25 21:00 各観測点における流量の変化 向が見られる(図-8). 沿岸流が観測されており,これらの測点においては流速 そのものの値は潮汐の影響をほとんど受けていないこと 3.4 リン・窒素 がわかる.この北東から南西に向かう沿岸流は,東北東 リン・窒素の分析結果をみると,概ねS1, S2において比 よりの風の影響を受けた吹送流であると考えられる.こ 較的高濃度であり,S5, S6において比較的低濃度である傾 れに対して,S3及びS4では潮汐の影響を受けた流れ場が 向がみられた。分析結果の詳細については,付録Aを参照 観測された.しかしこれらの点においても上記の吹送流 されたい. の影響は見られ,特に表層(水表面下0.5m)においては 中層(水深3m付近)に比べて西へ向かう傾向が見られる. 4. 考察 またS4では,RUN5において下げ潮時にも拘らず中層付近 において流入が見られる.この中層における外海側から 4.1 流動及び水質 海草藻場側に向かう流れの駆動力については,現段階で は不明である(図-9). 各測点における平均流速をみると,観測期間中の最大 値は約15 cm s-1であった.Kitheka et al. (1996)はマングロ 水質分析の結果をみると,リン酸は0.01 ∼ 0.15 μmol ーブ林,海草藻場,サンゴ礁が発達しているケニアのGazi L ,アンモニアは0.01 ∼ 6.73 μmol L-1,亜硝酸は0.02 ∼ Bayにおいて,海草藻場及びサンゴ礁内のそれぞれ1点で 0.67 μmol L-1,硝酸は1.06 ∼ 8.04 μmol L-1の値が得られた. 流速観測を行っており,そこでの流速のピーク値は小潮 Watanabe (2004)は同海域において水質分析を行っており, -1 -1 -1 時で25 cm s ,大潮時で30 cm s としている.本稿におけ 吹通川においてはリン酸は1.3 ∼ 4.0 μmol L-1,アンモニ る観測は大潮時に行われたものであるが,平均流速の最 アは3.5 ∼ 24 μmol L-1,亜硝酸は1.2 ∼ 3.6 μmol L-1,硝 大値はKitheka et al. (1996)で得られた値の約1/2であった. 酸は 18 ∼ 42 μmol L-1 ,サンゴ礁ではリン酸は 0.01 ∼ S1,S2,S5,S6においては常時北東から南西に向かう 0.03 μmol L-1,アンモニアは0.3 ∼ 1.5 μmol L-1,亜硝酸は - 10 - 表-3 リン・窒素の収支(mol h-1) (流出を正,流入を負の値で示している) DIP -1.9 -2.0 10:00-14:22 16:29-20:30 DOP 0.3 -4.2 PTP -3.7 -13.4 TP -4.5 -20.2 DIN -49 34 DON -69 -592 PTN -288 -441 TN -306 -998 0.04 ∼ 0.05 μmol L-1,硝酸は0.20 ∼ 0.27 μmol L-1と報告 している.本稿における水質測定結果は吹通川とサンゴ 7 礁の間に位置する地点で行われた観測結果であり,その 6 値はWatanabe (2004)に記載されている吹通川とサンゴ礁 での測定結果の中間に位置する値となり,既存の調査結 果と矛盾を生じない結果となった. また,溶存無機態窒素と溶存無機態リンの比(DIN/DIP 4 比)はほとんどのサンプルで100以上の値を示しており, 3 海草に対してはリン制限環境(相対的にリン濃度が低い) であるといえる.しかし,海草藻場へのリン及び窒素は 2 外海からの供給のみならず,マングローブ林及び上流河 川からの供給も含めても検討が必要であるため,今後は 1 上流域からの負荷量算定を含めたより詳細な検討が必要 0 -10 -5 0 -1 eastward velocity (cm s ) 図-9 である. 5 4.2 RUN5におけるS4での流速分布 流入量と流出量との比較 ここでは,調査測線を横断するリン及び窒素の輸送 量から計算されるそれぞれの収支について考察する.収 400000 200000 station_layer station_layer (a) 溶存無機態リン 図-10 (b) 溶存無機態窒素 10:00∼14:22 における各測線・各層での総流入出量 (横軸の L は底層、M は中層、U は表層を表す) - 11 - S6_U S6_U S6_L S5_U S5_L S4_U S4_M S4_L S3_U -600000 S3_L S2_U S2_L S1_L S1_U -3737 S6_L -4000 -332618 -378078 -497263 -500145 S3_L -400000 -2964 S3_U -2339 -3000 -200000 S2_L -2052 3478 -23471 S2_U -2000 11517 0 S1_U -1000 132423 S1_L -316 total export (mmol) -147 S5_L 0 380363 328533 259675 219212 180594 S5_U 325 436 S4_U 256 177 766 852 S4_M 517 S4_L 1000 total export (mmol) height (m) 5 支を計算する際の潮位による影響を排除するため,ある またはマングローブ林が吸収していることを示唆してい 時刻を基点とし,その時点での水深から潮汐変動により る. 次に、溶存無機態窒素(DIN)と溶存無機態リン(DIP) 次に元の水深に戻るまでの期間を抽出し,その間の輸送 量の積分値から収支を計算した.本観測期間中では,10:00 の両方がネットで流入傾向である結果が得られた10:00∼ から14:22まで,及び16:29から20:30までを該当する時間帯 14:22の間での、DINとDIPについて考察する.10:00∼14:22 と見積もった. における各測線・各層での流入出の総量を図-10に示す。 まず,上記の時間帯における流量を時間的に積分する これを見ると、10:00∼14:22においてはS1及びS2からの流 ことにより水塊の収支を計算すると,10:00から14:22にか 入、S5及びS6からの流出が卓越していることがわかる。 けては約1214 m3の流出, 16:29から20:30にかけては約1395 ここで,S1とS2及びS5とS6における平均的なリン・窒素 3 m の流出となった.これらの値から各時間帯における平 の組成を図-11に示す。これを見ると溶存無機態について 均的な単位時間当たりの流量を計算すると, 10:00 から はS1とS2に比べてS5とS6の方が小さな値となっている. 3 14:22にかけては約4.62 m min,16:29から20:30にかけては 10:00∼14:22の間での、DINの流出量と流入量との差及 約5.77 m3 minとなった.本観測の翌日にマングローブ林と びDIPの流出量と流入量との差のモル比は約26となった. 海草藻場の間の水路状になった箇所で行った流量観測の Yamamuro et al. (2004)は海草Enhalus acoroidesのN/P比を 結果,上流からの基底流量(干潮時におけるマングロー 14.0 ∼ 28.9の範囲としている.また,Kaldy (2006)による 3 ブ林からの流出量)は約7.56 m minであった。これらのこ と海草Zostera marinaのN/P比は季節により変動し,12 ∼ とから,本観測においては測線上での流入出の観測は精 32の範囲の値をとるとしている.上記の流出量と流入量 度良く行うことができ,且つ地下水の流入等の今回観測 との差のN/P比=約26はこれらの範囲に入っており,沿岸 対象となっていない流入出は無視できるものと考え,以 流(吹送流)により北東方面から南西方面へと水塊が輸 下の考察を行うこととした. 送される間に,海草の葉状部から栄養塩が吸収された可 計算された 1 時間当たりの形態別のリン及び窒素の収 能性が示唆される.相対的にリンでその差異が明確であ 支を表-3に示す.ここで陸側から外海側への流出を正,外 るのは,5.1節で示したように観測対象海域がリン制限で 海側から陸側への流入を負の値で示している.10:00から あるためであると考えられる. 14:22 までの溶存有機態リン( DOP )と, 16:29 から 20:30 次に、16:29から20:30の間でのDIN とDIPについて考察 までの溶存無機態窒素(DIN)以外は,全て流入する方向 する.この間は,DIPについては10:00∼14:22と同様にネ となっている.この結果は,外海からの負荷を海草藻場 ットの流入がみられるのに対し,DINについてはネットの 0.25 0.20 20 10.3401 0.15 0.1179 0.0995 0.10 nitrogen (μmol L-1) phosphorus (μmol L-1) 25 PTP DOP DIP 15 9.3348 10 7.5523 4.5236 0.0433 0.05 5 0.0580 2.9483 0.3520 2.1846 0.2973 0.0478 0.0155 0.00 S1 and S2 3.5663 0 S5 and S6 station S1 and S2 (a) リン 図-11 2.4563 (b) 窒素 S1 と S2,S5 と S6 におけるリン及び窒素の組成 - 12 - station S5 and S6 PTN DON NO3 NO2 NH4 -113039 station_layer S6_L S6_U S5_L S5_U station_layer (b) (a) 溶存無機態リン 図-12 -324492 -469773 S3_U S6_L S6_U S5_L S5_U S4_U S4_L S4_M S3_L S3_U S2_U S2_L -200000 S3_L -7661 S1_L 0 -400000 -343259 -472129-480698 -600000 -641551 -800000 -10000 S1_U 98923 S2_L -8000 200000 S4_L -3046 314531 S2_U -2000 -1986 -2234 -4000 -3875 -4347 -6000 427469 400000 S1_L 0 600000 total export (mmol) -17 1432 1032 774 S4_M 2525 2000 844405 732316 565472 800000 S1_U 4000 total export (mmol) 1000000 4991 4272 S4_U 6000 溶存無機態窒素 16:29∼20:30 における各測線・各層での総流入出量 (横軸の L は底層、M は中層、U は表層を表す) 子もトラップすることを示している. 流出がみられる時間帯である.この時間帯においては, S4の特に中層における寄与が大きいことがわかる(図-12 全リン(TP)及び全窒素(TN)についても,共にいず 参照).流入がみられるS4の中層及び表層における溶存無 れの時間帯においても流入する値となっている.これは, 機態のN/P比はそれぞれ約61及び約107であり,これは他 少なくとも短期的には外海からの流入負荷を海草藻場, の測定箇所よりも低い値であった.このことから,16:29 または隣接するマングローブ林が取り込む可能性を示唆 ∼20:30においては相対的にN/P比の小さい水塊(DINをあ している.ここで,観測測線で囲まれた水域の面積を まり含まない水塊)がS4の中層及び表層から流入したこ 160,000m2と仮定する.また,Enricoら(2003)の解析結 とにより,DINの流入量の総和が小さくなったものと考え 果より吹通川河口域における海草藻場の被覆率を 0.6 , られる.この結果,DIPはネットの流入がみられるにも拘 Kaldy (2006)から海草組織内のC:N:P比を400:20:1と仮定す らずDIN ではネットの流出がみられる結果となったと考 る.Moore (2004)は海草藻場の窒素除去速度を10mmol m-2 えられる. d-1と見積もっており,この値を用いると観測測線内での 10:00∼14:22の溶存有機態リン(DOP)の収支をみると 海草藻場による窒素除去速度は40mol h-1,リン除去速度は ネットの流出傾向がみられる.この流出は下げ潮時にみ 2.0mol h-1と計算される.また,Ziegler and Benner (1998) られ,マングローブからの流出の可能性がある.別途2005 から海草藻場の一次生産速度を211 mmolC m-2 d-1と仮定 年 3 月に行ったマングローブ河口域でのリン及び窒素の すると,窒素除去速度は42mol h-1,リン除去速度は2.1mol 輸送量調査では,下げ潮時にはマングローブ林から前面 h-1と計算される.これらは10:00∼14:30におけるDINの収 海域への 0.24 ∼ 0.77 (mol h-1) の DOP 流出が観測された 支,及び両時間帯におけるDIPの収支に近い値である.前 (未発表).10:00 ∼ 14:22におけるDOPの流出は0.3 (mol 述のDINの流出量と流入量との差及びDIPの流出量と流入 -1 h )となっており(表-3),上記のマングローブ林から前面 量との差のモル比が海草組織内の構成に近いことも考え 海域への流出の影響を受けた可能性がある. ると,リン・窒素の流入の少なくとも一部は海草藻場に 懸濁態全リン(PTP)と懸濁態全窒素(PTN)は、共に よるトラップの可能性があることが指摘できる. いずれの時間帯においても流入する値となっている.海 5. 結論 草藻場には懸濁物質をトラップすることで周辺の水環境 を良好に保つ機能が期待されているが(山室ら,2002), 本観測の結果はマングローブから流出してくる懸濁物質 亜熱帯沿岸域におけるサンゴ礁−海草藻場間の短い時 をトラップするだけではなく,外海から流入する懸濁粒 間スケールでのリン・窒素の輸送過程を把握する目的で, - 13 - 海草藻場の側面及び前面を囲う測線上において1潮汐間 赤松良久・池田駿介・中嶋洋平・戸田祐嗣(2002) :現地 の窒素・リンの収支に関する観測を行った.観測結果か 観測に基づくマングローブ水域における有機物・栄 ら,対象水域の岸よりの浅海部分では風による吹送流と 養塩輸送に関する研究−大潮期に着目して−,土木 考えられる北東から南西に向かう沿岸流が卓越しており, 学会論文集,第698号,pp. 69-80. 恒常的にS1,S2から流入,S5,S6から流出していること 井上公人・西村修・須藤隆一・田中仁(2002): 海草アマ がわかった.また,水深が7m程度の狭窄部付近において モの葉状部及び根茎部の栄養塩吸収・溶出機能,日 は潮汐と吹送流の両方に影響を受けた流れも観測された. 本沿岸域学会論文集,第14巻,pp. 115-123. 水質分析の結果,S1,S2におけるリン・窒素濃度は, Enrico, C. P. ・灘岡和夫・ Miguel, D. F. ・波利井佐紀・ S5,S6における濃度よりも概ね高い値が観測された.こ Jacqueline, J. S.・田村仁・三井順・中山哲嚴(2003): れにより,総和としては外海から海草藻場内(またはマ 藻場キャノピー光学モデルと高解像度衛星画像によ ングローブ林内)へのリン・窒素の輸送が存在するとい る海草藻場のマッピングと現地検証,海岸工学論文 う結果となった.また,S4においては中層で特異的な流 集, 第50巻, pp.1386-1390. 沖縄県企画開発部(2004):沿岸海域実態調査(宮古島、 入が見られる場合があり,これにより比較的大きな流入 フラックスが存在することが示された. 石垣島及び西表島並びに周辺離島) . 田村仁・灘岡和夫(2005) :石垣島吹通川河口域のサンゴ 6. あとがき 礁−藻場−干潟−マングローブ連成系における水理 及び温熱環境特性,海岸工学論文集,第 52 巻, pp. 1016-1020. 今回の観測は,1潮汐間という非常に限られた時間内で の短期的な観測である.本観測では短い時間スケールで 仲岡雅裕(2002) :陸からの物質流入が熱帯海草場に与え の流量(輸送量)の変動が観測できるという長所がある る影響−河川の影響が異なる藻場の比較−,月刊海 反面,長期間にわたる変動を追跡することができないと 洋,34,pp. 424-428. いう欠点がある.また,荒天時など突発的なフラックス 山室真澄・西村清和・岸本清行・野崎健・加藤健・根岸 の急増が予想される期間のデータの重要性も認識されて 明・大谷謙仁・林原毅・清水弘文・佐野元彦・玉城 いるが,そのようなデータが欠如していることにも注意 :日本の亜熱帯海域 泉也・福岡弘紀・皆川恵(2002) する必用がある. における海藻藻場の評価手法に関する研究,平成14 年度環境省地球環境保全等試験研究費報告書, pp. 水質分析の結果から河川内,海草藻場外縁部,サンゴ 74-1-32. 礁内の順にリン及び窒素濃度は低下していくことがわか っており(5.1参照),これはリン及び窒素の負荷源が陸域 Alfaro, A. C. (2006) : Benthic macro-invertebrate community にあることを示唆するものである.そのため外海から流 composition within a mangrove / seagrass estuary in 入するリンや窒素は,下げ潮時における溶存有機態の流 northern New Zealand, Estuarine, Coastal and Shelf Science, Vol. 66, pp. 97-110. 出や荒天時における流出に由来するものである可能性が Boto, K. G. and Bunt, J. S. (1981) : Tidal export of particulate あり,より長期間にわたる物質収支の理解に対しては別 organic matter from a northern Australian mangrove 途検討が必要である. system, Estuarine, Coastal and Shelf Science, Vol. 13, pp. 今後は,異なる季節において同様の観測を行い,季節 247-255. の違いによるリン・窒素の輸送量の変化について検討す Clarke, K. R. (1993) : Non-parametric multivariate analysis of る予定である. changes in community structure, Australian Journal of (2006年8月14日受付) Ecology, Vol. 18, pp. 117-143. Dorenbosch, M., Grol, M. G. G., Christianen, M. J. A., 謝辞 本研究は,科学研究費補助金(代表者:山室真澄,課 Nagelkerken, I. and Velde, G. v. d. (2005) : Indo-Pacific 題番号:16201006,サンゴ礁−海草藻場−マングローブ seagrass beds and mangroves contribute to fish density 林から構成される複合生態系における環境動態の解析) and diversity on adjacent coral reefs, Marine Ecology により行われた. Progress Series, Vol. 302, pp. 63-76. Evrard, V., Kiswara, W., Bouma, T. J., and Middelburg, J. J. (2005) : Nutrient dynamics of seagrass ecosystems : 15N 参考文献 - 14 - Biology, Vol. 144, pp. 139-145. evidence for the importance of particulate organic matter Moore, K. A., 2004: Influence of seagrass on water quality in and root systems, Marine Ecology Progress Series, Vol. shallow regions of the lower Chesapeak Bay. Journal of 295, pp. 49-55. Coastal Research, SI, 162-178. Gattuso, J. P., Frankignoulle, M. and Wollast, R. (1998) : Carbon and carbonate metabolism in coastal aquatic Muller-Parker, G. and D'Elia, C. F., (1997) : Interactions ecosystems, Annual Review of Ecology and Systematics, between corals and their symbiotic algae, in Life and Vol. 29, pp. 405-434. Death of Coral Reefs (ed. 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Reconstruction of nitrogen sources on coral reefs : δ15N (2004) : What attracts juvenile coral reef fish to and δ13C in gorgonians from Florida Reef Tract, Marine mangroves : habitat complexity or shade?, Marine Ecology Progress Series, Vol. 296, pp. 155-163. - 15 - Watanabe, A. (2004) : Process of seawater CO2 system では, RUN1 から RUN4 まで単調に濃度が増加し, RUN5 formation and biological community metabolism in coral 以降は単調に下降している.変化量は小さい.S6では, reefs and brackish estuaries, Ph.D thesis, University of RUN1 から RUN3 までは特徴的な傾向は見られないが, Tokyo, 210 pp. RUN4以降は単調に下降している(図-A.2). 15 Yamamuro, M., Kayanne, H. and Yamano, H. (2003) : δ N of seagrass leaves for monitoring anthropogenic nutrient 付録 increases in coral reef ecosystems, Marine Pollution S1では,RUN4, RUN5にかけて比較的高濃度になるが, Bulletin, Vol. 46, pp. 452-458. A.3 溶存有機態リン RUN6では濃度の再度低下が見られる.S2では,RUN1か Yamamuro, M., Umezawa, Y. and Koike, I. (2004) : Internal らRUN4にかけて濃度の上昇が見られる.RUN5では一旦 variations in nutrient concentrations and the C and N 濃度の低下が見られ,RUN6では再度濃度が上昇している. stable isotope ratios in leaves of the seagrass Enhalus S3では,RUN1からRUN2にかけて底層で濃度の低下が見 acoroides, Aquatic Botany, Vol. 79, pp. 95-102. られる. RUN3 以降は濃度の上昇が見られる. S4 では, Ziegler, S. and Benner, R. (1998) : Ecosystem metabolism in a RUN1 から RUN2 にかけて濃度は低下する.その後 RUN4 subtropical, seagrass-dominated lagoon, Marine Ecology まで上昇するが,RUN5で一旦低下する.RUN6では再び Progress Series, Vol. 173, pp. 1-12. 上昇する.S5では,表層と底層で変動の様子が異なるが, Zieman, J. C. (1982) : The ecology of the seagrass meadows of 全体的にはRUN1からRUN6まで単調に濃度が上昇してい south florida : A community profile, U.S. Fish and る.S6では,RUN2からRUN3にかけて一旦濃度が低下す Wildlife Service Biological Report 82 (25), 158p. るが,RUN4以降は上昇している(図-A.3). 付録A 観測結果 付録 A.4 溶存態全リン RUN2においてはS3の表層において高濃度,S4において 付録 A.1 低濃度である.また,RUN5においてはS3の表層で高濃度, 流速 RUN1においては,S2を中心に流入,S5を中心に流出傾 S1で比較的低濃度である.S1では,RUN1からRUN2にか 向が見られる.またRUN2においては,S1及びS4の中層を けて濃度の低下が見られるが,RUN3では濃度が上昇して 中心に流入,S5を中心に流出傾向が見られる.RUN3及び いる.RUN5までは再度低下するが,RUN6では再度上昇 RUN4においては,S1及びS2で強い流入,S4の中層で弱い している.S2では,RUN1からRUN2にかけて濃度の低下 流入が,S5及びS6で流出が見られる.RUN5においても同 が見られるが,RUN3, 4では濃度が上昇している.RUN5 様であるが,RUN4と比べると若干流れが弱まっている. までは再度低下するが,RUN6では再度上昇している.S3 RUN6においては,S1及びS2で流入,S3及びS5で流出が見 では,明瞭な変化は見られない.S4では,RUN1からRUN2 られる(図-A.1). にかけて濃度は低下する.その後RUN4まで上昇するが, RUN5で一旦低下する.RUN6では再び上昇する.S5では, 付録 A.2 RUN1からRUN3まで単調に濃度が上昇し,その後ほぼ安 リン酸態リン RUN1においてはS1で,RUN2においてはS3の表層で相 定するが,S6の表層では濃度の上昇が見られる.S6では, RUN3で濃度の低下が見られる(図-A.4) . 対的に高濃度である.S1では,RUN1, RUN3の表層で比較 的高濃度である.RUN1からRUN2にかけては濃度の低下 が見られる. RUN3 では表層が高濃度となるが, RUN4, 付録 RUN5では再度濃度が低下する.RUN6では若干濃度の増 S1では,RUN4からRUN6にかけて特に底層において濃 加が見られる.S2では,RUN1, RUN2で下層が比較的高濃 度の上昇が見られる.S2では,RUN2の表層,RUN5の表 度である.RUN1からRUN2にかけては濃度の低下が見ら 層,RUN6の表層において高濃度が観測されている.S3で れ,RUN3からRUN4にかけては濃度の増加が見られる. は,RUN1からRUN3にかけて濃度の上昇が見られ,RUN4, A.5 懸濁態全リン RUN5, RUN6では再度濃度が低下している.S3では,RUN2 5で一旦低下し,再度RUN6で濃度の回復が見られる.S4 の表層で比較的高濃度である.RUN1からRUN2にかけて では,RUN3の底層,RUN5の中層において高濃度が見ら 表層で濃度の増加が見られるが,その後は下降していく. れる.S5では,RUN5の底層では濃度の上昇が見られる. S4では,RUN1からRUN2まで単調に濃度は下降し,その S6では,顕著な傾向は見られない(図-A.5) . 後RUN5まで増加に転ずる.RUN6では再び下降する.S5 - 16 - 付録 A.6 全リン S1では,RUN1からRUN2にかけて濃度の低下が見られ 付録 A.11 溶存有機態窒素 るが,RUN3では濃度が上昇している.RUN5までは再度 S1では,RUN1の全層及びRUN2の底層で低濃度である 低下するが,RUN6では再度上昇している.S2では,RUN5 のに対し,RUN2, 3の底層及びRUN4で相対的に高濃度で の表層, RUN6 の底層で比較的高濃度である. S3 では, ある.S2では,RUN1の表層及び中層とRUN6の底層で低 RUN1からRUN2にかけて濃度の上昇が見られるが,RUN4, 濃度であるのに対し,RUN2の表層及びRUN5の全層で相 5では低下する.RUN6では底層のみ上昇している.S4で 対的に高濃度である.S3では,RUN1からRUN3にかけて は, RUN2 から RUN3 にかけて底層の濃度が上昇する. 濃度が上昇しているが,その後は低下し,再度RUN6で上 RUN4では底層の濃度が低下し,中層で上昇する.S5では, 昇する.S4では,RUN1で低濃度,RUN6の表層において RUN5の底層で濃度の上昇が見られる.S6では,RUN6で 高濃度となり,調査期間を通じて概ね上昇傾向である. . 比較的高濃度が見られる(図-A.6) S5ではRUN3の底層及びRUN4の表層で比較的低濃度であ るのに対し,RUN5及びRUN6の底層で比較的高濃度であ 付録 A.7 る.S6では,RUN1及びRUN6の底層で相対的に低濃度で アンモニア態窒素 ある.(図-A.11) . S1では,RUN1, 2で相対的に高濃度である.S2では, RUN1の底層,RUN2の表層,RUN6の底層で比較的高濃度 である.S3では,RUN1の中層,RUN2の表層,RUN4の底 付録 A.12 溶存態全窒素 層で比較的高濃度である.S4では,明瞭な傾向は見られ S1ではRUN1の底層,RUN2の底層,RUN3, 5の全層で ない.S5では,RUN5の底層,RUN6の表層で比較的高濃 高濃度である.S2では,RUN1の表層及び中層とRUN2の (図 度である.S6では,RUN5の底層で比較的高濃度である 底層で低濃度であるのに対し,RUN2の表層及びRUN5の -A.7). 全層で相対的に高濃度である.S3では,RUN1の表層及び 底層で低濃度であるが,RUN3の全層及びRUN6の底層で 付録 A.8 高濃度である.S4では,RUN1及びRUN2の底層で低濃度, 亜硝酸態窒素 S1では,RUN1, 2で相対的に高濃度である.S2では, RUN6の表層において高濃度である.S5ではRUN5の底層 RUN1の底層,RUN2の表層,RUN6の底層で比較的高濃度 で比較的高濃度である.S6でも,RUN5の底層で相対的に である.S3では,RUN1の中層,RUN2の表層,RUN4の底 . 高濃度である.(図-A.12) 層で比較的高濃度である.S4では,明瞭な傾向は見られ ない.S5では,RUN5の底層,RUN6の表層で比較的高濃 付録 度である.S6では,RUN5の底層で比較的高濃度である (図 S1ではRUN2, 3, 6の表層で相対的に高濃度である.S2 -A.8). A.13 懸濁態全窒素 では,RUN1の低層とRUN4の全層で低濃度であるのに対 し,RUN1, 3の表層で相対的に高濃度である.S3ではRUN1 付録 A.9 の中層,RUN3の全層,RUN6の底層で低濃度であるが, 硝酸態窒素 S1では,RUN1, 3で相対的に高濃度である.S2では, RUN1の底層で高濃度である.S4では,RUN3の中層及び RUN1, 6の底層で相対的に高濃度である.S3では,RUN1 底層,RUN5の底層において高濃度である.S5ではRUN1 の中層,RUN2の表層,RUN4の底層で相対的に高濃度で で比較的高濃度である.S6でも,RUN1で相対的に高濃度 ある.S6では,RUN5の底層で相対的に高濃度である(図 . である(図-A.13) -A.9). 付録 付録 A.10 A.14 全窒素 S1 及び S2 では RUN1 から RUN3 にかけて濃度の上昇が 溶存無機態窒素 S1では,RUN1, 3で相対的に高濃度である.S2では, 見られる.RUN4で一旦濃度の低下が見られ,RUN5で再 RUN1, 6の底層で相対的に高濃度である.S3では,RUN1 び上昇,RUN6で再度低下となる.S3ではRUN1の表層及 の中層,RUN2の表層,RUN4の底層で相対的に高濃度で び中層で低濃度である.RUN1からRUN4にかけて濃度の ある.S4では,表層または底層において比較的高濃度に 上昇が見られ,その後低下する.S4では,RUN1からRUN3 なる場合が多い.S6では,RUN5の底層で相対的に高濃度 にかけて特に底層において濃度の上昇が見られる.RUN4 である.概して硝酸態窒素と同様の傾向を示している(図 で一旦低下するが,その後特に表層において濃度の上昇 -A.10). が見られる.S5ではRUN1及びRUN5の底層で高濃度であ - 17 - る.S6ではRUN5の底層で高濃度である.表層の値はほと 輸送量は大きくはない(図-B.7). んど変化しない(図-A.14) . 付録 付録B 流量及びリン・窒素の輸送量 B.8 亜硝酸態窒素輸送量 RUN3,RUN5以外ではS1及びS2からの流入量のほうが S5及びS6からの流出量よりも上回っている.亜硝酸態で 付録 B.1 流量 の輸送量の絶対値は他の形態の窒素よりも小さく,この 寄与は小さいと考えられる(図-B.8). 観測期間中を通じて北東から南西に向かう沿岸流が卓 越しており,S1及びS2で流入,S5及びS6で流出するとい う傾向が常時見られた.S3及びS4においては潮汐の影響 付録 を受けた流れ,即ち下げ潮時に流出し上げ潮時に流入す RUN1, RUN2,RUN6では,S1及びS2からの流入量の るという傾向が見られた.しかし,RUN5におけるS4では ほうがS5及びS6からの流出量よりも上回っている.しか 下げ潮時にも拘らず中層付近において流入が見られる. し,それら以外のRUNではS5及びS6からの流出量の方が これは基準面から4m付近の位置において貫入してくる流 上回っている.特にRUN3のS5において大きな流出が見ら れが存在するためである(図-B.1). れる(図-B.9). 付録 B.2 リン酸態リン輸送量 付録 RUN5以外では,S1及びS2からの流入量のほうがS5及び B.9 B.10 硝酸態窒素輸送量 溶存無機態窒素輸送量 RUN1,RUN2,RUN3,RUN6では,S1及びS2からの流 S6からの流出量よりも上回っている.RUN5ではS4の中層 入量のほうがS5及びS6からの流出量よりも上回っている. における貫入流れのに伴う輸送が卓越している(図-B.2). しかし,それら以外のRUNではS5及びS6からの流出量の 方が上回っている(図-B.10). 付録 B.3 溶存有機態リン輸送量 リン酸態リンの場合と同様に,RUN5以外では,S1及び 付録 B.11 溶存有機態窒素輸送量 S2からの流入量のほうがS5及びS6からの流出量よりも上 RUN1,RUN6では,S5及びS6からの流出量の方が上回 回っている.しかし,リン酸態リンの場合と比較すると, っている.それら以外のRUNではS1及びS2からの流入量 S3及びS4における輸送量が多い(図-B.3). のほうがS5及びS6からの流出量よりも上回っている(図 -B.11). 付録 B.4 溶存態全リン輸送量 RUN5以外では,S1及びS2からの流入量のほうがS5及び 付録 S6からの流出量よりも上回っている.RUN1,RUN2,RUN5 B.12 溶存態全窒素輸送量 RUN4では,S5及びS6からの流出量の方が上回っている. でS4における輸送量が大きい(図-B.4). それら以外のRUNではS1及びS2からの流入量のほうがS5 及びS6からの流出量よりも上回っている.輸送量の絶対 付録 B.5 値はRUN5(満潮近傍)で最大となっている(図-B.12). 懸濁態全リン輸送量 S1及びS2からの流入量のほうがS5及びS6からの流出量 よりも上回っている.RUN1,RUN2,RUN5でS4における 付録 輸送量が大きい(図-B.5). RUN4では,S5及びS6からの流出量の方が上回っている. B.13 懸濁態全窒素輸送量 それら以外のRUNではS1及びS2からの流入量のほうがS5 付録 B.6 及びS6からの流出量よりも上回っている.総じてS2から 全リン輸送量 S1及びS2からの流入量のほうがS5及びS6からの流出量 の流入量が大きいことが多い(図-B.13). よりも常に上回っている.RUN1,RUN2,RUN5でS4にお ける輸送量が大きい(図-B.6). 付録 B.14 全窒素輸送量 RUN4では,S5及びS6からの流出量の方が上回っている 付録 B.7 が,S3及びS4での輸送量を含めると総和は流入である. アンモニア態窒素輸送量 S1及びS2からの流入量のほうがS5及びS6からの流出量 それら以外のRUNではS1及びS2からの流入量のほうがS5 よりも上回っているケースが多いが,RUN4,RUN5では 及びS6からの流出量よりも上回っている(図-B.14). S5及びS6からの流出量の方が大きい.総じてS4における - 18 - 7 6 6 5 5 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 4 3 2 height (m) height (m) 7 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 4 3 2 1 1 0 0 -12 -9 -6 -3 northward velocity (cm s-1) 0 -12 -9 -6 -3 northward velocity (cm s-1) (b) 7 7 6 6 5 5 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 4 3 2 height (m) height (m) (a) S1 S2 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 4 3 2 1 1 0 0 -10 -5 0 eastward velocity (cm s-1) -10 5 -5 0 eastward velocity (cm s-1) (c) S3 (d) 7 7 6 6 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 4 3 3 2 1 1 0 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 4 2 5 S4 5 height (m) 5 height (m) 0 0 -10 -5 0 eastward velocity (cm s-1) 5 -10 -8 -6 -4 -2 0 2 eastward velocity (cm s-1) (f) (e) S5 図-A.1 4 6 S6 流速測定結果 (縦軸は最深部からの高さを表す.観測船を横切る流れ,即ち S1, S2 については南北方向の流速成分(北向きを正), S3, S4, S5, S6 については東西方向の流速成分(東向きを正)を記載.) - 19 - 8 7 7 6 6 5 5 height (m) height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 PO4 (μmol L-1) 0.5 0.6 0.7 0 0.1 0.2 (b) 8 8 7 7 6 6 5 5 height (m) height (m) (a) S1 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0.5 0.6 0.7 S2 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 PO4 (μmol L-1) 0.5 0.6 0 0.7 0.1 0.2 (c) S3 0.3 0.4 PO4 (μmol L-1) (d) 8 8 7 7 6 6 5 5 height (m) height (m) 0.3 0.4 PO4 (μmol L-1) 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0.5 0.6 0.7 S4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 PO4 (μmol L-1) 0.5 0.6 0 0.7 0.2 0.3 0.4 PO4 (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.2 0.1 S6 リン酸態リン測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 20 - 0.5 0.6 0.7 8 7 7 6 6 5 5 4 height (m) height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 DOP (μmol L-1) 0.5 0.6 0.7 0 0.1 0.2 (a) S1 0.3 0.4 DOP (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0.7 0.6 0.7 0.6 0.7 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0.6 S2 height (m) 8 height (m) 8 0.5 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 DOP (μmol L-1) 0.5 0.6 0.7 0 0.1 0.2 (c) S3 0.3 0.4 DOP (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 S4 height (m) 8 height (m) 8 0.5 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 DOP (μmol L-1) 0.5 0.6 0 0.7 0.2 0.3 0.4 DOP (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.3 0.1 S6 溶存有機態リン測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 21 - 0.5 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 DTP (μmol L-1) 0.5 0.6 0.7 0 0.1 0.2 (a) S1 0.3 0.4 DTP (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0.7 0.6 0.7 0.6 0.7 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0.6 S2 height (m) 8 height (m) 8 0.5 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 DTP (μmol L-1) 0.5 0.6 0.7 0 0.1 0.2 (c) S3 0.3 0.4 DTP (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 S4 height (m) 8 height (m) 8 0.5 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 DTP (μmol L-1) 0.5 0.6 0 0.7 0.2 0.3 0.4 DTP (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.4 0.1 S6 溶存態全リン測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 22 - 0.5 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 PTP (μmol L-1) 0.5 0.6 0.7 0 0.1 0.2 (a) S1 0.3 0.4 PTP (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0.7 0.6 0.7 0.6 0.7 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0.6 S2 height (m) 8 height (m) 8 0.5 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 PTP (μmol L-1) 0.5 0.6 0.7 0 0.1 0.2 (c) S3 0.3 0.4 PTP (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 S4 height (m) 8 height (m) 8 0.5 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 PTP (μmol L-1) 0.5 0.6 0 0.7 0.2 0.3 0.4 PTP (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.5 0.1 S6 懸濁態全リン測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 23 - 0.5 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 TP (μmol L-1) 0.5 0.6 0.7 0 0.1 0.2 (a) S1 (b) 7 7 6 6 5 5 2 1 0.6 0.7 S2 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 0.5 height (m) 8 height (m) 8 4 0.3 0.4 TP (μmol L-1) RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 TP (μmol L-1) 0.5 0.6 0.7 0 0.1 0.2 (c) S3 (d) 7 7 6 6 5 5 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0.5 0.6 0.7 0.6 0.7 S4 height (m) 8 height (m) 8 4 0.3 0.4 TP (μmol L-1) RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 0.1 0.2 0.3 0.4 TP (μmol L-1) 0.5 0.6 0 0.7 0.2 0.3 0.4 TP (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.6 0.1 全リン測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 24 - S6 0.5 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 NH4 (μmol L-1) 30 40 0 10 (a) S1 20 NH4 (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 40 S2 height (m) 8 height (m) 8 30 0 0 10 20 NH4 (μmol L-1) 30 40 0 10 (c) S3 20 NH4 (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 40 S4 height (m) 8 height (m) 8 30 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 NH4 (μmol L-1) 30 0 40 20 NH4 (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.7 10 S6 アンモニア態窒素測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 25 - 30 40 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 NO2 (μmol L-1) 30 40 0 10 (a) S1 20 NO2 (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 40 S2 height (m) 8 height (m) 8 30 0 0 10 20 NO2 (μmol L-1) 30 40 0 10 (c) S3 20 NO2 (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 40 S4 height (m) 8 height (m) 8 30 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 NO2 (μmol L-1) 30 0 40 20 NO2 (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.8 10 S6 亜硝酸態窒素測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 26 - 30 40 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 NO3 (μmol L-1) 30 0 40 10 (a) S1 20 NO3 (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 40 S2 height (m) 8 height (m) 8 30 0 0 10 20 NO3 (μmol L-1) 30 40 0 10 (c) S3 20 NO3 (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 40 S4 height (m) 8 height (m) 8 30 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 NO3 (μmol L-1) 30 0 40 20 NO3 (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.9 10 硝酸態窒素測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 27 - S6 30 40 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 DIN (μmol L-1) 30 40 0 10 (a) S1 20 DIN (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 40 S2 height (m) 8 height (m) 8 30 0 0 10 20 DIN (μmol L-1) 30 40 0 10 (c) S3 20 DIN (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 40 S4 height (m) 8 height (m) 8 30 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 DIN (μmol L-1) 30 0 40 20 DIN (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.10 10 S6 溶存無機態窒素測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 28 - 30 40 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 DON (μmol L-1) 30 40 0 10 (a) S1 20 DON (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 40 S2 height (m) 8 height (m) 8 30 0 0 10 20 DON (μmol L-1) 30 40 0 10 (c) S3 20 DON (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 40 S4 height (m) 8 height (m) 8 30 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 DON (μmol L-1) 30 0 40 20 DON (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.11 10 S6 溶存有機態窒素測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 29 - 30 40 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 DTN (μmol L-1) 30 40 0 10 (a) S1 20 DTN (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 40 S2 height (m) 8 height (m) 8 30 0 0 10 20 DTN (μmol L-1) 30 40 0 10 (c) S3 20 DTN (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 40 S4 height (m) 8 height (m) 8 30 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 DTN (μmol L-1) 30 0 40 20 DTN (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.12 10 S6 溶存態全窒素測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 30 - 30 40 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 PTN (μmol L-1) 30 40 0 10 (a) S1 20 PTN (μmol L-1) (b) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 40 S2 height (m) 8 height (m) 8 30 0 0 10 20 PTN (μmol L-1) 30 40 0 10 (c) S3 20 PTN (μmol L-1) (d) 7 7 6 6 5 5 4 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 40 S4 height (m) 8 height (m) 8 30 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 PTN (μmol L-1) 30 0 40 20 PTN (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.13 10 S6 懸濁態全窒素測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 31 - 30 40 7 7 6 6 5 5 4 height (m) 8 height (m) 8 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 TN (μmol L-1) 30 40 0 10 (a) S1 (b) 7 7 6 6 5 5 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 40 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 30 S2 height (m) 8 height (m) 8 4 20 TN (μmol L-1) 0 0 10 20 TN (μmol L-1) 30 40 0 10 (c) S3 (d) 7 7 6 6 5 5 4 RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 30 40 S4 height (m) 8 height (m) 8 4 20 TN (μmol L-1) RUN1 RUN2 RUN3 RUN4 RUN5 RUN6 3 2 1 0 0 0 10 20 TN (μmol L-1) 30 0 40 20 TN (μmol L-1) (f) (e) S5 図-A.14 10 全窒素測定結果(縦軸は基準点からの高さを表す) - 32 - S6 30 40 25 25 20 20 12.7 15 7.6 10 5 flow rate (m3 s-1) flow rate (m3 s-1) 15 3.7 1.7 0 -5 -10 -8.3 -15 10 6.3 5 1.1 0 -1.1 -5 -10 -8.2 -5.6 -15 -13.5 -20 -20 -25 -25 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 station 25 20 20 12.9 10 6.5 5 0 -5 -7.7 -15.7 24.3 19.2 10 5 0.1 0 -5 -4.1 -10 -15 -12.8 -13.2 -20 -25 -24.5 -25 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 -20.6 S2 S3 station 25 20.5 flow rate (m3 s-1) flow rate (m3 s-1) 9.5 10 5 0 -5 -6.1 5 1.3 0 -5 -10 -20 -20 S1 S2 12.9 10 -12.1 -15 -15 -25 13.0 15 11.3 -21.8 S6 19.6 20 20 -21.5 S5 (d) RUN4 25 -10 S4 station (c) RUN3 15 S6 15 flow rate (m3 s-1) flow rate (m3 s-1) 15 -15 S5 (b) RUN2 25 -10 S4 station (a) RUN1 -20 -3.4 -18.8 -25 S3 S4 S5 S1 S6 S2 S3 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.1 S4 流量(陸側から外海への流出を正としている) - 33 - S5 S6 12000 8000 8000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 12000 4000 58 0 -747 114 83 42 -708 -4000 4000 0 -120 -120 S1 S2 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S3 S4 S5 S6 843 288 S5 S6 station (a) RUN1 (b) RUN2 12000 12000 8000 8000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 7 -4000 station 4000 295 -182 -329 -349 152 -185 -4000 -8000 4000 0 -221 -1018 -247 -492 S3 S4 -4000 -8000 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station station (c) RUN3 (d) RUN4 12000 12000 8000 8000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 107 -12000 -12000 4000 616 312 0 -69 -8000 -8000 0 -7 -175 -457 99 -1457 -4000 4000 197 104 410 2 S3 S4 S5 S6 0 -456 -282 S1 S2 -4000 -8000 -8000 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.2 リン酸態リン輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 34 - 12000 8000 8000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 12000 4000 222 841 215 233 0 -438 -573 -4000 4000 0 -64 -212 -234 S1 S2 S5 S6 1307 1863 S5 S6 -370 -4000 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 station 8000 8000 export rate (μmol s-1) 12000 4000 730 0 -1102 -629 S4 (b) RUN2 12000 -1167 S3 station (a) RUN1 export rate (μmol s-1) 35 -8000 -8000 107 -370 -4000 4000 0 -4000 -2798 -1951 -554 -141 S3 S4 -8000 -8000 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station station (c) RUN3 (d) RUN4 12000 12000 8000 8000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 192 4000 1204 924 605 0 -248 -749 -1210 -4000 4000 1001 1095 1441 S3 S4 S5 179 0 -4000 -2532 -1436 -8000 -8000 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.3 S2 溶存有機態リン輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 35 - S6 12000 8000 8000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 12000 4000 280 955 298 275 0 -1184 -1280 -4000 -8000 4000 -72 0 -332 -354 S1 S2 S6 2150 2151 S5 S6 -4000 S2 S3 S4 S5 S6 station 8000 8000 export rate (μmol s-1) 12000 4000 1025 259 0 -1930 -1431 S4 (b) RUN2 12000 -978 S3 station (a) RUN1 export rate (μmol s-1) S5 -441 -12000 S1 -555 4000 0 -4000 -3017 -2969 S1 S2 -801 -633 S3 S4 -8000 -8000 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 station station (c) RUN3 (d) RUN4 12000 12000 8000 8000 4000 1818 1236 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 42 -8000 -12000 -4000 300 704 0 -423 -4000 -1668 -2206 4000 1198 1199 1851 S3 S4 S5 181 0 -4000 -2987 -1717 -8000 -8000 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.4 S2 溶存態全リン輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 36 - S6 12000 8000 8000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 12000 4000 110 0 -834 790 788 334 -892 -4000 4000 0 -1196 -887 -221 S1 S2 S3 S1 S2 S3 S4 S5 S6 station 12000 8000 8000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) S6 (b) RUN2 12000 4000 731 767 0 -1546 -1237 -1339 S4 station (a) RUN1 -627 -8000 4000 1813 706 0 -4000 -2857 -2396 S1 S2 -322 -429 S3 S4 -8000 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 station S5 S6 station (c) RUN3 (d) RUN4 12000 12000 8000 8000 4860 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) S5 -2155 -4000 -12000 -12000 4000 941 639 0 -4000 26 -8000 -8000 -4000 615 -3337 -5546 -8000 4000 978 0 -4000 -1801 -2136 S1 S2 1913 264 25 -8000 -8159 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S4 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.5 S3 懸濁態全リン輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 37 - S5 S6 12000 8000 8000 4000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 12000 2523 1086 390 609 0 -4000 -2018 -2172 -8000 4000 914 0 -4000 -1527 -1241 S1 S2 -293 -2595 -8000 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S3 station 8000 8000 4000 1755 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 12000 1025 0 -2667 -2317 -1182 -5509 3961 4000 2856 -1122 -1060 S3 S4 -4000 -5874 -5365 S1 S2 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 station 12000 8000 12000 8000 1875 export rate (μmol s-1) 6678 1645 0 -3759 -8000 S6 (d) RUN4 10363 4000 S5 station (c) RUN3 export rate (μmol s-1) S6 0 -8000 -12000 -4000 S5 (b) RUN2 12000 -4000 S4 station (a) RUN1 -8000 68 3763 4000 2176 1225 446 0 -4000 -4789 -3852 -8000 -7213 -12000 -12000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 S2 S4 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.6 S3 全リン輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 38 - S5 S6 600000 400000 400000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 600000 200000 19138 21784 11597 2147 0 -32707 -37376 -200000 200000 0 -1928 -6317 -10903 S5 S6 -13455 -200000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station 400000 400000 export rate (μmol s-1) 600000 200000 20829 -51105 S4 (b) RUN2 600000 0 S3 station (a) RUN1 export rate (μmol s-1) 348 -400000 -400000 8801 -16582 -8665 -9299 -200000 200000 37272 28634 0 -22518 -8158 -20429 -17890 -200000 -400000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station 400000 400000 export rate (μmol s-1) 600000 200000 59101 33429 11533 7816 S4 S5 S6 (d) RUN4 600000 0 S3 station (c) RUN3 export rate (μmol s-1) 5550 -14620 -34240 -200000 200000 0 9661 8740 29351 1377 S3 S4 S5 S6 -12070 -33720 -200000 -400000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.7 S2 アンモニア態窒素輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 39 - 600000 400000 400000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 600000 200000 0 870 -2193 4052 3421 1873 -4584 -200000 -400000 200000 0 -2732 -1082 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 S4 S5 S6 station (a) RUN1 (b) RUN2 600000 600000 400000 400000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 59 -200000 station 200000 -1429 -2460 -1829 -1816 5825 1412 -200000 200000 0 -3782 -591 -2115 5720 2108 S3 S4 S5 S6 -5273 -200000 -400000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station station (c) RUN3 (d) RUN4 600000 600000 400000 400000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 912 -600000 S1 200000 0 -2617 -400000 -600000 0 -340 -2710 -2358 2131 -3724 4740 2126 -200000 200000 0 -1364 -538 723 456 846 450 S1 S2 S3 S4 S5 S6 -200000 -400000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.8 亜硝酸態窒素輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 40 - 600000 400000 400000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 600000 200000 4095 0 32767 27917 13290 -44029 -56770 -200000 -400000 200000 0 -2619 -14460 -11437 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 station S4 S6 station (a) RUN1 (b) RUN2 600000 600000 400000 400000 308459 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) S5 -24739 -200000 -600000 S1 200000 19139 0 -85879 -25853 -14988 -13187 -400000 200000 54419 45077 0 -48334 -43619 -38502 -29896 -200000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 station 400000 400000 200000 78007 22302 export rate (μmol s-1) 600000 40951 0 -24690 -67509 S5 S6 (d) RUN4 600000 -28811 S4 station (c) RUN3 export rate (μmol s-1) 702 -400000 -600000 -200000 9577 -200000 200000 11444 13583 37497 0 1155 -25780 -50016 -200000 -400000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 S2 S3 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.9 S4 硝酸態窒素輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 41 - S5 S6 600000 400000 400000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 600000 200000 7112 0 -200000 55956 53122 26759 -77646 -98729 200000 0 S5 S6 -23509 -23422 -4887 -40810 -200000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station S3 S4 station (a) RUN1 (b) RUN2 600000 600000 400000 400000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 1109 -400000 -400000 200000 65113 29351 0 -44894 -25482 -24303 -200000 -138413 200000 97411 75818 0 -200000 -74634 -57050 -59521 -49902 -400000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station 400000 400000 141848 200000 32248 export rate (μmol s-1) 600000 76506 0 -200000 S4 S5 S6 (d) RUN4 600000 -46140 S3 station (c) RUN3 export rate (μmol s-1) 16040 -16881 -104107 200000 21827 22778 67693 0 -39214 -200000 2982 -85273 -400000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 S3 S4 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.10 S2 溶存無機態窒素輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 42 - S5 S6 600000 400000 400000 200000 50928 72732 -366 0 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 600000 8838 -19795 -13564 -200000 -400000 200000 -200000 -93159 -36545 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station 400000 400000 200000 export rate (μmol s-1) 600000 69603 72727 0 -176421 S4 S5 S6 (b) RUN2 600000 -94246 S3 station (a) RUN1 export rate (μmol s-1) -74474 -600000 S1 -57121 -137913 -400000 153376 184731 200000 0 -200000 -21509 -8868 -191078-161225 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station S3 S4 S5 S6 station (c) RUN3 (d) RUN4 600000 600000 400000 400000 190587 200000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 3398 -400000 -600000 -200000 46071 -3866 0 89513 61205 0 -200000 -235517 154714 200000 77830 15656 14040 0 -32461 -200000 -122525 -400000 -400000 -355149-352720 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 S3 S4 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.11 S2 溶存有機態窒素輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 43 - S5 S6 600000 400000 400000 200000 106883 125853 6746 0 -200000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 600000 35596 -97440 -112293 200000 62111 0 -200000 -116669 -59967 4507 -8753 -115285 -400000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station S3 S4 S5 S6 station (a) RUN1 (b) RUN2 600000 600000 400000 400000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 250785 262548 200000 134715 102078 0 -139140-163395 -200000 -81423 -400000 -314834 200000 0 -81030 -58769 -200000 -218273 -265712 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station S4 S5 S6 station (c) RUN3 (d) RUN4 600000 600000 400000 400000 332434 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) S3 166019 200000 93452 0 -200000 222406 200000 99657 38434 17022 0 -200000 -161739-117733 -252396 -400000 -400000 -401289 -456826 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 S2 S3 S4 station station (e) RUN5 (f) RUN6 図-B.12 溶存態全窒素輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 44 - S5 S6 600000 400000 400000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 600000 200000 40288 36305 41611 21856 0 -15840 -200000 -164314 -400000 200000 -52747 -65445 S5 S6 -13024 -24161 -200000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station S4 (b) RUN2 600000 400000 400000 200000 88913 export rate (μmol s-1) 600000 20813 0 -14311 -102728 -200000 -128190 -233914 S3 station (a) RUN1 export rate (μmol s-1) 2756 -400000 -600000 -400000 200000 95296 90262 0 -36002 -29715 -68238 -200000 -111342 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 station 400000 400000 export rate (μmol s-1) 600000 120219 114586 44807 0 -51462 -200000 -130448 -179750 S4 S5 S6 (d) RUN4 600000 200000 S3 station (c) RUN3 export rate (μmol s-1) 32128 0 200000 32741 35569 39949 10329 0 -200000 -140337-156062 -400000 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 S2 S3 S4 station station (e) RUN5 (f) RUN6 図-B.13 懸濁態全窒素輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 45 - S5 S6 600000 600000 400000 247007 143188 200000 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 400000 70687 34081 0 -200000 -166149 -328133 -400000 200000 94238 7263 0 -21777 -200000 -169415-125412 -139445 -400000 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 station 600000 600000 400000 400000 223627 200000 122891 0 -400000 S5 S6 (b) RUN2 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) (a) RUN1 -200000 S4 station -177706-184151 200000 0 -200000 -400000 -373054 -443024 346081 352810 -149268-170112 -247988 -301712 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S6 S1 S2 S3 station S4 S5 S6 station (c) RUN3 (d) RUN4 600000 600000 452652 400000 208039 262354 210826 export rate (μmol s-1) export rate (μmol s-1) 400000 200000 0 -200000 -400000 -636577 -452751 200000 74004 27351 0 -200000 -400000 -382845 132398 -302076-273796 -600000 -600000 S1 S2 S3 S4 S5 S1 S6 S2 S4 station station (f) RUN6 (e) RUN5 図-B.14 S3 全窒素輸送量(陸側から外海への流出を正としている) - 46 - S5 S6