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多様なステークホルダーとの対話
NEC CSR レポート 2016 CSR 経営 ガバナンス 社 会 環 03-07 持続可能な経営 08-09 10 ステークホルダー・コミュニケーション 11-18 ISO26000 に基づくステークホルダーレビュー 19-21 多様なステークホルダーとの対話 22-27 地域社会との連携 28-30 境 事業活動をとおした社会価値創造 社外からの評価 多様なステークホルダーとの対話 NEC は「社会価値創造型企業」として、さまざまなステークホルダーのみなさまとの対話や協働をとおして、お客さまや 社会の本質的な課題や、求めている価値を共有しています。 以下に、2015 年度に行った対話や協働をいくつかご紹介いたします。 絶滅危惧種、オオモノサシトンボの保護活動について 2016 年 2 月 25 日、絶滅危惧種のオオモノサシトンボの保護活動をテーマに、手賀沼水生生物研究会(市民団体の立場)、我孫子市(行政 の立場)、日本トンボ学会副会長、千葉生態系研究所(有識者の立場)、NEC(企業の立場)が集まり、総勢 15 名でのステークホルダー・ コミュニケーションを開催しました。本対話は、2015 年 3 月での実施に引き続き、2 回目の実施です。 NEC 我孫子事業場内には、利根川から派生してできたとされる湧水池「四つ池」があります。この池の周辺では、絶滅危惧種であるオオ モノサシトンボの生息が確認されています。オオモノサシトンボは、腹部に物差しの目盛のような模様があり、2000 年 4 月、環境庁発行の 「レッドデータブック」で、絶滅危惧種の I 類に指定されています。 NECでは、手賀沼水生生物研究会の協力を得て、人工トンボ池(ビオトープ)の設置や外来魚の駆除活動を行ってオオモノサシトンボの 保護活動をしています。 概要 第一部では、手賀沼水生生物研究会から、保護活動の成果についての現状報告が あり、第二部では、オオモノサシトンボの保護のため、NEC の保有する ICT アセッ トを活用できるか否かについて対話を行いました。 参加した有識者の方々からは、「このような対話は、活動をより効果的にものにす るために大変有効であり、今後も継続して実施してほしい」「保護活動を継続してい るにも関わらず、NEC 我孫子事業場内のオオモノサシトンボが激減している。事業 場内の自然環境整備がすぐに必要である」など、貴重なご意見をいただきました。 また、我孫子市からは、本活動の参加者を従来のように NEC グループ社員とその 家族に限るのではなく、広く我孫子市民も参加できるようにする等、本活動の地域と の連携強化についての提案がありました。 今後 有識者からいただいたご意見に基づき、NEC 我孫子事業場内の自然環境整備に取り組みます。また、初の取り組みとして、2016 年 7 月、 本活動に広く我孫子市民も参加できる機会を設けました。 NEC は、2010 年 6 月に発表した「NEC グループ環境経営行動計画 2017/2030」の柱の一つに「生物多様性保全への貢献」を掲げていま す。この我孫子事業場での事例のような活動に NEC 従業員が参加することで、生物多様性への理解を深め環境の保全に貢献できるよう、 こうした活動を今後も推進して行きます。 「関東・水と緑のネットワーク拠点百選」に NEC 我孫子事業場が選定(プレスリリース) 動画でみる、NEC 我孫子事業場での生物多様性保全活動(7分 55 秒)(YouTube) NEC グループ環境経営行動計画 2017/2030 NEC グループ生物多様性行動指針 19 NEC CSR レポート 2016 CSR 経営 ガバナンス 社 会 環 03-07 持続可能な経営 08-09 10 ステークホルダー・コミュニケーション 11-18 ISO26000 に基づくステークホルダーレビュー 19-21 多様なステークホルダーとの対話 22-27 地域社会との連携 28-30 境 事業活動をとおした社会価値創造 社外からの評価 東京都と連携した課題探索ワークショップ NEC は、2014 年 12 月の東京都が推進しているヘルプマーク普及活動における官民第 1 号の連携を契機に、「助け合う社会の実現」に向け て東京都との協働を推進しています。 2015 年度は、「NEC 難病コミュニケーション支援講座」、地域のこどもたち向け障害者スポーツイベントや科学教室、「TOKYO 手話カレ ッジ」などを東京都と共催しました。このようなイベントを通じて、NEC の社員と障がい者との交流が進んでいます。 概要 2015 年 10 月 22 日、協働の一環として、東京都障害者福祉会館(港区)にて、NEC の 研究者・技術者等 12 名と、障がいのある方(東京都身体障害者団体連合会)4 名との意見交 換会を実施しました。NEC からは、バリアフリー街づくりに貢献することを目的に研究開発 中の次世代技術について紹介した後、実際に体験いただき、現場の生の声をフィードバック いただきました。 その結果、NEC が想定していなかった場所・シーンで利用者(障がいのある方)の高い ニーズがあることが判明し、その新たなニーズに向けての検討も開始しました。さらに、 本ワークショップをきっかけに、この次世代技術の NEC の新事業創出公募プログラムへの 応募にも繋がりました。 今後 今回は、“車いす”がテーマでしたが、今後は、視覚障がいや聴覚障がい等、テーマ別のワークショップを継続して開催していくなど、 東京都との“バリアフリー街づくり”をテーマとした共創活動を推進していきます。 東京都、ヘルプマークの普及促進のため NEC との連携開始 「NEC 難病コミュニケーション支援講座」を東京都と初開催 (プレスリリース) ~ 行政・NPO・企業が連携し、重度身体障がい者の ICT コミュニケーションを支援 ~ NEC、東京都と連携し、パラスポーツ普及活動のイベントを開催 (プレスリリース) NEC、東京都および首都大学東京と連携し、「TOKYO 手話カレッジ」を開催 ~産官学が連携し、”助け合う社会の実現”へ~ NEC グローバル人事会議の開催 概要 NEC グループのグローバル人事に関わる課題について、議論し、解決策を検討 するために、2008 年から本社の人事部門と地域統括会社(RHQ)など海外現地法 人の人事部門が NEC 本社に集まって、定期的なミーティングを行っています。 当初は、本社から現地法人への連絡や依頼、そして海外現地法人相互の情報共有 が主たるトピックスでしたが、開催回数を重ねるにつれて、ディスカッションを通 じてコンセンサスを形成する場に変化してきました。具体的には、グローバルリー ダー育成や社員のモチベーション向上、人事制度の標準化、人事オペレーション効 率化など、グローバル人事に関わるさまざまなテーマについて、現地法人での実践 例を踏まえながら、ベスト・プラクティスの構築をめざして話し合っています。 20 (プレスリリース) NEC CSR レポート 2016 CSR 経営 ガバナンス 社 会 環 03-07 持続可能な経営 08-09 10 ステークホルダー・コミュニケーション 11-18 ISO26000 に基づくステークホルダーレビュー 19-21 多様なステークホルダーとの対話 22-27 地域社会との連携 28-30 境 事業活動をとおした社会価値創造 社外からの評価 2015 年 6 月に開催したミーティングでは、通常の情報共有やディスカッションに加えて、新たにグローバルトレンドをより深く意識する ために、タレント・デベロップメント、社員のエンゲージメント、グローバル人材情報活用、報酬制度という4つのテーマについて、社外の 有識者を招いたワークショップを実施しました。 今後 これまでの人材開発や人事制度、人事オペレーションといったトピックスに加え、NEC のコーポレート・カルチャーの浸透やブランディン グなどについても、グローバル人事の重要な課題として本社の関係部門の協力を得ながら、ミーティングのトピックスとして取り上げていき ます。 NEC ヨーロッパでのキャリアセミナー 概要 2016 年 3 月 1 日、NEC Europe では、ロンドンにある NEC ヨー ロッパのオフィスで、11 回目となる上智大学経済学部の学生への キャリアセミナーを実施しました。 NEC にとって、このセミナーの目的は、海外で働くとはどういう ことかを、マネジメント層との対話をとおして、日本の学生に理解 してもらうことにあります。 そして、インターナショナルな環境でキャリアを伸ばしたいと考え ている学生たちを応援することも狙いの1つです。 学生からの意見 対話を終えて、学生たちからは以下のような意見がありました。 「NEC の最終的な目標は、ICT を使って、安全で効率的で公平な社会をつくることにあると知って、大変興味をひかれた。また、農業 ICT を 用いたビジネスをはじめるのに必要な手順についてもよくわかった。このセミナーで、日本とイギリスでのワーク・ライフ・バランスについ ての共通点や違いについて聞けて、大いに学びになった。」 「今日は、NEC のビジネスだけでなく、海外における女性の労働環境や、子どもの保育の環境についてもよくわかった。NEC の事業がどのよ うに成長してきたか、将来的にはどのように発展する計画か聞けてよかった。」 「このセミナーに参加するまでは、私は NEC を単なる IT 企業と認識していたが、実は安全な社会をつくるために ICT というツールを使おう としているのだと知って感動した。具体的な例を示してもらったおかげでどうやって新しい事業が実践されていくかが良くわかった。」 「個々人の時間の優先順位や能力が、海外ではもっと厳しく問われることは重要だ。海外で働くことはとても素晴らしいと感じた。このセミ ナーは最初から最後まで楽しく、有意義な経験だった。」 「NEC の方針やビジネスについて、社員の方から直接かつ丁寧なインプットを受け、楽しめた。今回の機会は、私自身の将来のキャリアパス を描くにあたって、進むべき方向性を明確にしてくれた。」 「農業 ICT ビジネスが立ち上がるプロセスを聞くのはとても興味深かった。ビジネスパートナーを説得すること、綿密な計画を立てることが 重要であることが理解できた。また、入念な準備が全く新規の領域でビジネスを成功させる鍵となることが分かった。英国で働くメリットと デメリットを聞いたことで、私の職業の選択肢は広がった。仕事とプライベートについて、社員の方とお昼を食べながらオープンに話せたこ とは大変よい機会になった。」 21