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平成23年第25週
感染症発生動向調査 平成23年第25週 ( 月 (6月20日~6月26日) 月 ) 京都市感染症週報 http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfuku shi/soshiki/8-5-5-0-0_3.html 京都市感染症情報セ タ 京都市感染症情報センター ( 京都市衛生環境研究所 ) ◆ 今週のコメント ・ 腸管出血性大腸菌感染症の報告が1例あり,本年8例目となっています。型別はO157(VT1VT2), 推定感染経路は,経口感染(バーベキュー)です。 ・ レジオネラ症(ポンティアック型)の報告が,1例あり,本年5例目となっています。患者は,90歳代女性 で,推定感染経路は,水系感染です。 で 推定感染経路は 水系感染です ・ ジアルジア症の報告が1例あり,本年2例目となっています。患者は40歳代男性で,推定感染経路は, 性的接触(異性間)です。 ・ 手足口病の定点当たり報告数は,3.05(122例)で,急増しています。京都市,全国共に過去5年平均 値を大きく上回っており,夏季の流行のピークに向けて今後の動向にご注意ください。 ・ ヘルパンギーナの定点当たり報告数は1.70(68例)で,先週に引き続き,過去5年平均値を大きく上 回っています。夏季の流行のピークに向けて,今後の動向にご注意ください。 ・ 咽頭結膜熱の定点当たり報告数は0.68(27例)で,本年で最も多くなっています。先週に引き続き,増 咽頭結膜熱の定点当たり報告数は0 68(27例)で 本年で最も多くなっています 先週に引き続き 増 加しており,過去5年平均値を上回っています。年齢階級別では,6箇月から7歳までの報告があり,1歳 (7例)と2歳(6例)で,48.1%を占めています。 ◆ 今週のトピックス:<伝染性紅斑> 伝染性紅斑の定点当たり報告数は,1.20(48例)で,先週に比べ急増しています。詳細をトピックスに 掲載しています。 ◆ 発生状況 全数把握の感染症 ・ ・ ・ ・ 三類:腸管出血性大腸菌感染症 1例【1月以降の累積報告数 8例】 四類:レジオネラ症(ポンティアック型) 1例 【1月以降の累積報告数 5例】 五類:劇症型溶血性レンサ球菌感染症 1例 【1月以降の累積報告数 2例】 五類:ジアルジア症 1例 【1月以降の累積報告数 2例】 定点把握の主な感染症 (市内定点数 インフルエンザ定点67, 小児科定点40, 眼科定点10, 基幹定点1) 感染症名 定点 定点当たり報告数 報告数 インフルエンザ 0.01 1 小児科 ① 手足口病 ① 手足口病 3 05 3.05 122 122 (降順5位まで) ② 感染性胃腸炎 3.03 121 ③ ヘルパンギーナ 1.70 68 ④ A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 1.33 53 ⑤ 伝染性紅斑 1.20 48 流行性角結膜炎 0.70 7 インフルエンザ 眼科 【次ページ以降の主な内容】 発生状況の概況グラフ / 今週のトピックス:<伝染性紅斑> ( 注 ) 京都市のデータは,平成23年6月30日現在の報告数で,全国の還元データと若干異なる場合があります。 また,本情報での患者数は,届出医療機関所在地での集計で,患者の住所を示すものではありません。 Kyoto City Infectious Diseases Weekly Report ◆ 発生状況の概況グラフ 1 今週(第25週)と先週(第24週)の定点当たり報告数の比較 伝 0 1 2 3 4 5 インフルエンザ RSウイルス感染症 咽頭結膜熱 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 感染性胃腸炎 水痘 手足口病 伝染性紅斑 突発性発しん 先週 百日咳 ヘルパンギーナ 今週 流行性耳下腺炎 急性出血性結膜炎 流行性角結膜炎 2 腸管出血性大腸菌感染症(三類感染症)の推移 15 250 京都市_本年 京都市_過去5年平均値 全国_本年 全国_過去5年平均値 今週の報告数(累積報告数) 京都市 1 例(8例) 200 報 告 150 数 京都府(京都市を除く) 0例 ( ( 報 告 10 数 京 都 市 ) ) 全 国 近畿6府県 19 例 100 5 全国 85 例(1088例) 50 0 0 1 3 5 7 1 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 週 月 3 主な感染症の定点当たり報告数の推移 <小児科定点> 1 手足口病 定 点 当 た り 報 告 数 2 感染性胃腸炎 5 16 4 定 点 12 当 た 8 り 報 告 4 数 3 2 1 0 0 1 3 5 7 1 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 週 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 月 3 ヘルパンギーナ 定 点 当 2 た り 報 告 数 0 定 点 当 た り 報 告 数 3 5 7 1 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 2 3 4 5 6 <眼科定点> 7 8 5 7 9 10 11 12 週 月 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 週 2 3 4 1 3 5 7 3 4 全国_本年 全国_過去5年平均値 3 1 5 7 2 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 週 月 10 11 12 5 6 7 8 9 10 11 12 ※ 平成15年からの追加疾患のため,過去5年平均値はありません。 京都市_過去5年平均値 1 9 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31 33 35 37 39 41 43 45 47 49 51 53 2 京都市_本年 0 8 月 0 流行性角結膜炎 0.5 7 1 1 1 6 2 1.5 定 点 当 た り 報 告 数 5 4 A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 3 4 1 3 1 週 月 平成23年 第25週(6月20日~6月26日)トピックス:<伝染性紅斑> 伝染性紅斑の定点当たり報告数は,1.20(48例)で,先週に比べ急増し,本年で最も多くなっています。 平成元年以降の定点当たり報告数の推移をみると,4~5年の周期で報告数が多くなっています。前回 の流行(平成18年)から約5年が経過し,報告数が増加していますので,今後の動向にご注意ください。 年齢階級別では,幅広い年齢層から報告があり,5歳が12例(25.0%)と最も多く,次いで4歳が7例(1 4.6%),6歳が6例(12.5%)となっています。また,20歳以上での報告があり,本疾患は,妊婦から胎児 への感染による,胎児異常(胎児水腫)及び流産の危険性が指摘されています。特に妊娠初期の感染が 危険とされていますので 妊娠中及び妊娠の可能性のある患者には注意が必要です 危険とされていますので,妊娠中及び妊娠の可能性のある患者には注意が必要です。 近畿6府県の定点当たり報告数の推移をみると,すべての府県で先週に比べ増加しており,特に和歌山 県で多くなっています。 定点当たり報告 1.5 定点当たり報告数の推移(平成元年~平成23年第25週) 3 1 0.5 定 点 当 2 た り 報 1 告 数 0 0 21 H1 H2 H3 H4 H5 H6 H7 H8 23 25 週 H9 H10 H11 H12 H13 H14 H15 H16 H17 H18 H19 H20 H21 H22 H23 年齢階級別定点当たり報告数の推移 ~5箇月 ~11箇月 1歳 2歳 3歳 4歳 5歳 6歳 7歳 8歳 9歳 10歳‐ 15歳‐ 20歳以上 第25週 第24週 第23週 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1 1.2 1.4 定点当たり報告数 近畿6府県の定点当たり報告数の推移 2.5 第23週 第24週 第25週 定 2 点 当 1.5 た り 1 報 告 数 0.5 0 京都市 全国 滋賀県 京都府 大阪府 兵庫県 奈良県 和歌山県