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第 3 章 導入施設の整備方針

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第 3 章 導入施設の整備方針
第 3 章 導入施設の整備方針
3-1.導入施設の施設内容
想定される導入施設について内容を整理します。
(1) 休憩施設
1) 駐車場
交通量に応じて十分な規模の駐車場を計画し、自転車等の駐
輪スペースも計画します。
身障者用駐車場は施設近くに計画するとともに、バリアフリ
ーに対応した動線計画とします。
国道 2 号の交通量から算定される駐車台数に加え、必要に応
じて、施設利用者のための駐車場及び搬入車両の駐車スペース
を計画します。
身障者用駐車場とトイレの連続性
道の駅「くるめ」
【安心・安全への配慮例】
・ゆとりをもって駐車できる駐車ますを計画します。
・大型車と小型車が交錯しないように、可能な限り駐車スペースを分離する計画とします。
・車を降りた人、徒歩で来られる人が安全に施設を利用するための歩行者動線を計画します。
【災害発生時の利活用例】
・災害発生時には、広いスペースを活用して、支援物資の供給場所や仮設住宅用地等とし
て利用する計画とします。
2) トイレ
明るさと清潔感のある誰もが快適に利用できるトイレを計画します。
道路利用者が 24 時間利用できる駐車場併設トイレと、施設内のトイレを整備し、国道 2 号
利用者や施設利用者の規模に応じた便器数を計画します。
【安心・安全への配慮例】
・オストメイト対応トイレ※や乳児・幼児と入れる大型ブースを計画します。
【環境への配慮例】
・節水・省電力による環境配慮型施設とします。
【その他】
・清潔感を維持するように努めます。
※オストメイト対応トイレ・・・オストメイト(人工肛門・膀胱の保有者)が安心して利用できるよう、
温水が出る流し台や手洗い場が設けられたトイレ
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3) 休憩コーナー
利用者が休憩しながら、観光情報等を確認できるコーナーを
計画します。
【災害発生時の利活用例】
・災害発生時には、避難所等として利用する計画とし
ます。
休憩コーナー
4) 授乳コーナー
道の駅「かわはら」
子育て中の方も安心して立ち寄れるよう、授乳やオムツ換えができるコーナーを、施設内に
計画します。
市内の他の公共施設や民間施設とともに、子育て中の方が安心して外出できる環境づくり推
進します。
(2) 情報発信施設
1) 情報発信コーナー
道路情報や周辺の観光情報、イベント情報のほか、行政情
報などを提供します。
【環境への配慮例】
・エコドライブ※等環境保全に関する啓発を行います。
【災害発生時の利活用例】
・災害発生時には、被災状況や復旧状況、支援情報、道
路情報などを提供します。
道路情報提供機器
道の駅「神話の里
白兎」
※エコドライブ・・・自動車利用による二酸化炭素排出量の削減に
向け、燃費効率を向上させるため、緩やかな
発進や加減速の少ない運転を心がけること。
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(3) 地域連携施設
1) 販売施設
a) 農林水産物・特産品販売施設
地産地消活動の核となる農林産物・水産物及び土産品等の販売を行う施設を計画します。
販売拠点を確保することにより、地元産品の良さを発信するとともに、背景となる生産の拡
大を支援し、一次産業の振興を図ります。さらに、他の産業と連携して、加工品等の開発を行
い、高付加価値化・高次産業化による地域産業全体の活性化につなげます。
商品の購入やイベントを通じて、生産者と消費者の交流が図れるよう運営の工夫を行います。
また、農林水産物や特産品だけでなく、木工品や陶芸品、手芸品などの手作り作品や福祉施設
で製作された作品を販売することにより、やりがいや生きがいを持って様々な活動が展開され
る地域づくりに寄与します。
【安心・安全への配慮例】
・農薬の適正使用に関する指導や生産履歴の管理を徹底するとともに、生産者の顔が見え
る売り場づくりにより、消費者に安心を届けます。
【環境への配慮例】
・地産地消を推進し、フードマイレージ※の削減等を通じて環境保全に寄与します。
・食品残さの堆肥化とその利用促進を図り、出荷者とともに循環型農業を推進します。
【付帯施設例】
・その場で精米を行うお米販売コーナーを計画します。
・出荷者用駐車場、搬入口、バーコード発券スペース、保冷倉庫等を計画します。
【食育への取り組み例】
・旬の野菜や珍しい野菜にはレシピを添えて販売したり、収穫体験や料理教室等のイベン
トの開催により、本市の進める食育活動につなげます。
【その他】
・山口県及び JA 周南等と連携し、直売所向けの少量多品種栽培や有機栽培、無農薬・減
農薬栽培の計画的な育成・拡大を図るなど、生産振興を図ります。
・市内の他の直売所との連携や、出荷のための交通手段のない生産者等のための集荷シス
テムの構築により、気候条件等の異なる広い市域を有する本市の特長を活かした品揃え
の充実を図ります。
・地元産の素材を使い、地元で加工・製造する「周南ブランド」の確立と新たな商品の開
発に取り組みます。(開発例 ゴボウを使ったスナック など)
・ドライバーなどの利便性を考慮し、一定の食料品・日用雑貨の販売も計画します。
直売所の賑わい
道の駅「たちばな」
生産者の顔がみえる地元産物
道の駅「くるめ」
※フードマイレージ・・・「食料の (= food) 輸送距離 (= mileage) 」という意味。食料の重量×
輸送距離で数値化され、フードマイレージが小さいほど、環境負荷も
小さくなるという考え方。
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b) 加工販売施設
加工の過程が見学でき、視覚・嗅覚でも楽しめる加工販売施設を計画します。
【内容例】
・パン、もち、惣菜
など
2) 飲食施設
a) 地産地消・食育レストラン
地産地消をテーマに、四季折々の地元食材を積極的に利用
するレストランを設置し、“おいしい周南”を発信します。
一品ずつおかずを選択できる「カフェテリア方式」を採用
し、利用者に応じた内容やボリュームの食事の提供を計画し
ます。
旬の野菜を使用したメニューの提供や、食事バランスガイ
ドを活用した組み合わせの提案などにより、食育・健康志向
にも配慮します。
地元産食材を利用したレストラン
道の駅「湖畔の里 福富」
魅力づくりに向け、地元特産の食材を活かしたここでしか
食べられないオリジナルメニューを開発します。
【環境への配慮例】
・食品残さの堆肥化に取り組みます。
【付帯施設例】
・食品残さリサイクルのための必要施設(保冷庫またはコンポスト)
【特長ある食材・メニュー例】
・食材:自然薯・むかご、ゴボウ、里芋、味噌、こんにゃく、鹿野高原豚、ふぐ
・メニュー:周南スープ
など
など
【その他・運営体制イメージ】
・スタッフ募集等により組織を立ち上げるとともに、専門家の指導のもとで、具体的なメ
ニューや運営計画を立案し、地元の女性が活躍できる場づくりを行います。
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b) フードコート
気軽に利用できるフードコート※を設置し、休憩や語らいの場を提供
します。
コーヒーなどの飲み物のほか、地元食材を利用した特長のあるメニュ
ーを計画します。
【メニュー例】
・地元産の牛乳や果実等を使用したソフトクリーム
・大津島のたこや自然薯を使用したたこ焼き
・地元産の食材(米粉や野菜・果物など)を使用したスイーツ
など
地元産「藻塩」が入った
「日本海ソフトクリーム」
道の駅「笹川流れ」
※フードコート・・・隣接する多様な軽飲食店ブースとセルフサービスでの食事
のための共有座席スペースからなる飲食施設(広場)
3) 多目的施設
会議や屋内イベント、講座等に利用できる多目的施設を
計画し、多様な市民交流を創出します。
200 人規模の集会に利用できる多目的ホールや料理教室
等が開催可能な調理施設を計画します。
可動式パーテーション(間仕切り)で、一つの部屋を分割
して利用できるようにすることで、利用効率を高めます。
施設管理者の主催行事だけでなく、利用者である市民の提
案や主催により、利活用の幅が広がり、道の駅全体の交流
休憩所・会議室
道の駅「くるめ」
機能が高まるような施設運営に努めます。
【活用例】
・地域住民の集会・会議
・農産物出荷者の講習会
・市民の絵画作品やハンドメイド作品の展示会、ミニコンサート、講演会等のイベント
・食育講座や地元産食材を利用した料理教室
・姉妹都市の物産展
など
【災害発生時の利活用例】
・災害発生時には、避難所としての利活用を図ります。
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4) 賑わい空間(イベント広場・大型遊具)
イベント広場や大型遊具、ベンチなどを配置し、子供から高齢者までふれあいの輪が広がる
ような空間とします。
大型遊具の周囲には、遊ぶ子供たちを、家族や訪れた高齢者等が見守ることができるよう、
ベンチやテラスを計画します。
イベントに幅広く利用できるほか、周囲の田園風景と調和した安らぎ・憩いの場となるよう、
また、災害時に有効活用が図れるよう、ゆとりある配置計画とします。
【災害発生時の利活用例】
・災害発生時には、支援物資の供給場所等として利用する計画とします。
【イベント活用例】
・テント設置による物産展やフリーマーケット
・移動ミニ動物園(徳山動物園の PR)
・ステージイベント(音楽や舞踏などの市民活動発表の場)
大型遊具スペース
道の駅「湖畔の里
など
憩いスペース
福富」
道の駅「たちばな」
5) 親水空間
夜市川を眺望でき、水に触れ自然を体験できる癒しの空間を計画します。
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(4) その他施設
1) 防災施設
災害発生時に、道路利用者や地域住民が、避難や情報収集のために利用する防災拠点として
機能できるよう計画します。
その他、駐車場スペースや休憩施設、賑わい空間等を避難場所や支援物資の供給場所として
機能共有することを検討し、道の駅の防災機能を高める計画とします。
【施設整備例】
・非常用発電施設、防災倉庫、仮設トイレ設置スペース、災害対応型自動販売機
仮設トイレ設置スペース
非常時に簡易テントを立ち上げ、
道の駅「くるめ」 テント内部には便器を設置します
など
道路災害情報を資料で提供
道の駅「豊栄」
2) 環境配慮型施設
再生可能エネルギーの活用や施設内のエネルギーを効率的に使用するなど、ランニングコス
ト軽減、環境に配慮した施設を計画します。
【施設整備例】
・太陽光発電設備、LED 照明、緑化舗装 など
3) その他の施設
上記施設のほか、道の駅利用者の利便性を高める施設・設備の導入について、関係機関との
協議を踏まえながら、計画します。
【施設整備例】
・郵便ポスト、金融機関 ATM、タクシー乗降スペース など
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3-2.導入施設の施設規模
想定される導入施設の規模について整理します。
(1) 施設規模算定フロー
以下に示すような規模算定フローに従い、各導入施設の規模を算定します。
国道 2 号 計画交通量
[参考] 国道 2 号交通量(H17 年度道路交通センサス)
31,359 台/24h ~ 41,424 台/24h
(富海)
(戸田駅前)
施設規模の検討(交通量)
施設規模の検討(事例ほか)
1)駐車場 約 180 台(約 230 台※)
内訳
大型車 50 台
小型車 130 台
1)休憩・情報発信コーナー
2)販売施設
3)飲食施設
4)多目的施設
2)トイレ
3)休憩・情報発信コーナー
4)付帯施設
※大型車 1 台を小型車 2 台に換算した台数
施設規模の決定
図 規模選定フロー
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(2) 導入施設の機能と規模
導入する施設規模は、以下の通りとします。
表 導入施設の規模
導入施設
規模・面積
備考
1
トイレ
約 200 m2
(計画中)
・24 時間利用できるトイレ
2
休憩コーナー
情報発信コーナー
約 140 m2
(計画中)
・座って休憩できるスペース
・道路情報や観光情報等を発信する
施設
3
販売施設
530 m2
・農林水産物・特産品販売施設
・加工販売施設
・荷捌きやバーコード発券スペース
などを含む
4
飲食施設
420 m2
・レストラン、フードコート
・厨房施設や利用者用トイレなどを
含む
・多目的ホール(200 人程度収容)
・展示スペース
・調理施設
・利用者用トイレなどを含む
5
多目的施設
550 m2
6
付帯施設
(電気室、倉庫など)
約 200 m2
(計画中)
・電気室、倉庫など
(防災用施設として想定)
※管理用スペース(事務室、更衣室、休憩室等)は、上記に含めて計画します。
(3) 概算事業費
上記の施設規模を考慮し、概算事業費は約 25 億円を見込んでいます。
ただし、国道 2 号の道路管理者である国土交通省との一体型道の駅として整備を進めること
から、国土交通省が整備する部分の事業費が含まれます。
さらに、市の整備部分は合併特例債の活用等を図ることにより、市の負担額は、全体事業費
の 2~3 割になると見込んでいます。
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