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5章 企業行動と財の供給 5.1 生産費用と生産量 図5-1
2014/1/9 5.1 生産費用と生産量 5章 企業行動と財の供給 • 生産費用 限界費用(Marginal Cost)、平均費用(Average Cost) 5.1 生産費用と生産量 生産費用, 平均と限界,企業の生産量決定 5.2 完全競争 完全競争市場での企業行動、企業の短期供給曲線、 価格が損益分岐価格より高いケース、 価格が生産中止価格と損益分岐価格との間にあるケース 価格が生産中止価格より低いケース 短期総供給曲線、 企業の長期供給曲線、長期総供給曲線、 右上がりの長期総供給曲線 5.3 独占 独占企業が直面する需要と限界収入、独占企業の行動 総費用 = 固定費用 + 可変費用 Total Cost = Fixed Cost + Variable Cost TC(q) = FC + VC(q) 平均費用 平均可変費用 AC(q) = TC(q)/q AVC(q) = VC(q)/q 限界費用 MC(q) = dTC(q)/dq 微分 1 2 グラフの関係 図5‐1 企業の費用構造 • 平均(Average)と限界(Marginal) ACの最小点をMCが通る。 AVCの最小点をMCが通る。 AVC(0) = MC(0) AC(q) = AVC(q) + FC/q 3 4 1 2014/1/9 企業の生産量決定 図5‐2 限界費用,平均費用,平均可変費用 • 企業の目的 利潤最大化 • 利潤関数 Π(q) = R(q) – TC(q) (5.3) • Π(0) = R(0) – TC(0) = 0 – FC = ‐FC • • • • Π(q) は当初増加関数、逓減、最大値が存在 逆U字型 最適生産量q* MR(q*)=MC(q*) (5.4) Π’(q*) = 0 5 図5‐3 利潤関数のグラフ 6 5.2 完全競争 • 完全競争市場での企業行動 Price taker MR(q) = p R(q)=pq 均衡条件 p = MC(q) (5‐5) 企業が生産するなら(5‐5)が成立 • 短期供給曲線 短期の操業コストVC(q)のみに注目 7 8 2 2014/1/9 図5‐4 企業の短期供給曲線 短期の供給行動 • 生産中止価格 MC(q)とAVC(q)の交点(に対応する価格) 短期操業コストをカバーできる。 • 損益分岐価格 AC(q)の最低点=(ACとMCの交点)(に対応する価 格) 収入=総コスト • 生産中止価格<p<損益分岐価格 なら 生産を増やすことにより損失を減らせる。 9 3つのケース 10 図5‐5 価格が損益分岐価格より高いケース • 3 2 1 • ‐‐‐‐‐< 生産中止価格<‐‐‐‐<損益分岐価格‐‐‐‐ • ケース1 AC(q) < p 利潤 Π(q) = R(q) – TC(q) = pq – AC(q)q = (p‐AC(q))q p>AC(q) => 利潤はプラス (図5‐5) 一次条件p=MC(q) を満たすqを生産。 • ケース2 AVC(q) < p < AC(q) 利潤はマイナス、生産をやめるよりはまし、操業を続けること により損失を減らせる、長期的には持続不可能。(図5‐6) • ケース3 p<AVC(q) AVC(q)>p なら 損失は固定費用FCを上回る 生産中止、損 失をFCだけとするのが得策。 11 12 3 2014/1/9 図5‐6 価格が生産中止価格と 損益分岐価格の間にあるケース 短期と長期の総供給曲線 • 短期:市場への新規参入が起きない 個別企業の供給曲線を水平方向に足したもの。 • 長期:参入、退出が起きる(生産設備の変更が可能) 全費用は可変費用(固定費用はない)。 LMC(q)はLAC(q)の最低点を通る。 対応する価格、供給量 (p*,q*) p>p*なら操業 長期総供給曲線(完全競争) 長期では個別企業を差別化するアドバンテージは競争により消滅、 固定生産要素はない、すべての企業の技術は同一。供給曲線は水 平、高さはp*。 長期総供給曲線(不完全競争) 生産性を左右する固定要素が存在し、特定企業に偏在。生産性に差 が存在。右上がりの総供給曲線。固定要素に対するレントが存在。 13 図5‐7 長期平均費用と長期限界費用 15 14 図5‐8 長期供給曲線 16 4 2014/1/9 5.3 独占 図5‐9 独占企業の生産量と収入 • 独占企業が直面する需要と限界収入 • 供給企業は1社のみ(完全競争の対極) • 価格pないしは供給量qを設定できる(両方を設定すること はできない)。 • 市場需要曲線に直面。qD=D(p) • 目的は利潤最大化。 • 逆需要関数P(q) • 企業収入 R(q)=P(q)q • 限界収入 MR(q)=R’(q)= P(q)+P’(q)q (5‐6) 図5‐9参照 (P(q)とMR(q)の関係) P’(q)<0 MR(q)はP(q)より小さい q=0 なら MR(0)=P(q) 17 18 図5‐10 需要曲線と限界収入曲線 図5‐11 独占企業の生産量と利潤 19 20 5 2014/1/9 独占企業の行動 電力事業の自然独占 • 利潤極大化の条件 MC(q)=MR(q) • 対応する利潤最大化生産量q* • 社会的厚生最大化条件 p=MC(q), q=q0で実現。 • q*とq0の関係 • 社会的厚生の損失は? • • • • • 固定費用(F) 発電所、送電網は非常に高い 限界費用(c)は低い、規模の経済が大きい 総費用 C(q)=cq + F 平均費用 AC(q) = c+F/q 図参照 市場規模に比べてFが大きいなら独占の可能 性が大きい 21 図 規模の経済と自然独占 22 練習問題 • 5‐1 費用関数 C(q)=q2+2q+4 MC(q), AVC(q),AC(q) を図示。特徴を確認。供給曲線。 p=4 生産量、利潤 • 5‐2 2つの技術 C1(q)=(q/2)+2, C2(q)= (q/4)+4 技術1を採用したほうが費用が低くなる範囲。 (技術を選択できる)長期のAC(q)とMC(q)。 • 5‐3 独占 需要関数 qD=14‐p 費用関数 C(q) = (q2/2)+2q+12 生産量 q*, 価格 p*, 利潤Π(q*) 23 24 6