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緊急医療現場の電子カルテシステムの 開発・保守業務に係る

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緊急医療現場の電子カルテシステムの 開発・保守業務に係る
「緊急医療現場の電子カルテシステムの
開発・保守業務に係る仕様書」
2014 年7月
JICA 国際緊急援助隊事務局
1
目次
1.
開発の背景と目的............................................................................................................ 4
2.
調達概要 .......................................................................................................................... 5
2.1.
(1)
緊急医療現場の電子カルテシステムの仕様設計業務 .......................................... 5
(2)
電子カルテシステム開発業務 .............................................................................. 5
(3)
電子カルテシステム動作テスト........................................................................... 5
(4)
電子カルテシステムの利用機材の提供と保守 ..................................................... 5
(5)
電子カルテシステムの利用者への研修教材の提供と研修の実施........................ 5
(6)
電子カルテシステムの保守・システム改善業務(本稼働後) ........................... 6
2.2.
3.
特記事項 ................................................................................................................... 6
業務実施要件 ................................................................................................................... 7
3.1.
スケジュール要件 .................................................................................................... 7
(1)
開発スケジュール(案)...................................................................................... 7
(2)
システム保守スケジュール(本稼働後) ............................................................ 8
3.2.
開発業務要件............................................................................................................ 8
(1)
プロジェクト推進要件 ......................................................................................... 8
(2)
システム要件策定要件 ....................................................................................... 10
(3)
システム設計要件............................................................................................... 10
(4)
環境構築要件 ...................................................................................................... 10
(5)
システムテスト要件 ........................................................................................... 10
(6)
運用設計要件 ....................................................................................................... 11
(7)
研修業務要件 ....................................................................................................... 11
3.3.
システム保守要件 ................................................................................................... 11
(1)
システムの問い合わせ対応 ................................................................................. 11
(2)
システム定例会 .................................................................................................. 12
(3)
ハードウェア故障対応 ....................................................................................... 12
(4)
契約終了 ............................................................................................................. 12
3.4.
4.
調達の範囲 ............................................................................................................... 5
成果物納品要件 ...................................................................................................... 12
システム機能要件.......................................................................................................... 14
4.1.
電子カルテシステム環境要件 ................................................................................ 16
(1)
フィールドクリニック(災害医療用テント)環境 ........................................... 16
(2)
巡回診療環境(巡回診療) ................................................................................ 17
(3)
フィールドクリニック/巡回診療時のシステム環境要件 ................................... 19
4.2.
緊急医療現場の電子カルテ活用想定業務フロー ................................................... 24
4.3.
電子カルテシステムの機能要件 ............................................................................ 25
2
5.
(1)
総合メニュー機能............................................................................................... 25
(2)
診察受付・診察記録閲覧機能 ............................................................................ 26
(3)
診療票入力・閲覧機能 ....................................................................................... 28
(4)
診察結果入力・診察記録閲覧機能 ..................................................................... 29
(5)
検査情報の入力・検査記録閲覧機能 ................................................................. 31
(6)
投薬情報の入力・投薬記録の閲覧及び現場の薬剤在庫管理機能...................... 32
(7)
看護情報の入力・看護記録閲覧機能 ................................................................. 33
(8)
医療マネジメント機能 ....................................................................................... 34
(9)
代替手段機能及びバックアップ機能 ................................................................. 35
環境整備(ハードウェア/ソフト)要件 ........................................................................ 36
5.1.
ハードウェア/ソフト提供要件 ............................................................................... 36
5.2.
ハードウェア/ソフトの契約満了措置 .................................................................... 37
6.
その他の付加価値提案 .................................................................................................. 38
7.
受託事業者の要件.......................................................................................................... 38
7.1.
社の実績及び実績 .................................................................................................. 38
7.2.
業務実施者(プロジェクト責任者)の実績及び資格 ........................................... 38
3
1. 開発の背景と目的
独立行政法人国際協力機構(以下「当機構」という)の国際緊急援助隊事務局(以下
「JDR 事務局」という※1)は、大災害発生時に被災を受けた諸外国への国際緊急援助
隊医療チーム(以下「JDR 医療チーム」)の派遣業務、また同チームへの参加意思を有
する医療チーム登録者(医師、看護師、薬剤師、医療調整員等 1,000 名程度)への研
修実施等を行っている。
JDR 医療チームは諸外国で大災害が発生した際に、被災国からの要請に応じて派遣
され緊急援助医療活動を行う。現在、その緊急援助医療活動において診療情報は所定
の紙カルテ(JDR MEDICAL RECORD Ver16.1)によって管理されている。①診療情報
の分析のために診療活動終了後の夜間にデータ入力を実施しており、睡眠時間確保な
ど隊員の健康管理上の問題があること、②紙面カルテの場合、最終的なデータ入力に
時間を要し、またデータの二次加工にも手間を要するなどから保健クラスター等(国
際的災害マネージメントの枠組み)
、災害医療関係者のコミュニティーに対し迅速なデ
ータ提供ができない、といった課題を抱えている(2013 年 11 月にはフィリピン共和
国の台風被害現場に出動し、こうした課題を解決する必要性を再認識)。
また、上記②については、被災地での医療チームの活動の際に重要な感染症や公衆
衛生情報の正確かつタイムリーな情報収集・傾向把握・情報発信に障害となる可能性
があり、被災者への診療行為のタイミングで即時に、かつ簡易、統一的に情報収集を
行い、更に集計データの作成を柔軟に行う仕組みが必要である。
本調達は、JDR 医療チームによる緊急援助医療活動に係るこれらの課題を解決する
とともに、より効率的かつ実効性のある緊急医療支援活動を実現することを目的とし
て「電子カルテシステム」
(※2)の整備を実施するものである。
※1:国際緊急援助隊事務局について
当事務局は、海外における大災害発生時に派遣される国際緊
急援助隊に関する計画・調査、派遣、研修・訓練の実施、緊急
援助のための機材の調達・輸送等を行う当機構の部局である。
※2:名称は「電子カルテ」とされているが、システム化される情報の範囲は患者情
報のみではなく、活動履歴(クロノロジー)など緊急援助医療活動全体が対象となる。
以下に開発理念を示す。
開発コードネーム(仮称):JDR Mission Manager (JDR-MM)
4
また本調達においては開発理念にも示された情報の「標準化」が重視される。こ
の際の「標準化」のスコープの範囲には、JDR 医療チーム内のみならず、JDR 外の国
内・国外関係機関等の動向が含まれる。すなわち、国内および国際規格との整合性や、
国内外関係団体とのシステムの共用、ないし緊急援助を契機とした被災国へのシステ
ム普及などの可能性が重視される。
2. 調達概要
本調達の業務範囲について以下に示す。なお、本業務の業務仕様に明記されない内
容であっても、目的に資する業務は、受託事業者は積極的に提案を行い、機構担当者
との協議の上、実施するものする。
なお、本システムの実現にあたっては、初期からシステム開発や既存のシステムを
流用した開発、一部のパッケージソフトを活用しても構わないが、本ソフトの保守サ
ポート期間終了後も、継続的に機構が利用でき、必要に応じて、双方の協議の下、ス
ポット保守対応ができること。
2.1. 調達の範囲
(1) 緊急医療現場の電子カルテシステムの仕様設計業務
本仕様書に記載される基本要件に基づき、緊急医療現場で円滑に利用できる電子カル
テシステムの仕様設計について機構担当者の協議を踏まえ最終化する。
(2) 電子カルテシステム開発業務
仕様設計に基づき、電子カルテシステムの開発及び動作テストを行う。
(3) 電子カルテシステム動作テスト
動作テストの実施にあたり、試験計画書を作成のうえ、試験自体の品質に問題がない
様に十分配慮して、当機構の担当者との調整を踏まえて実施する。
(4) 電子カルテシステムの利用機材の提供と保守
緊急医療現場にて利用する電子カルテシステムに必要な機材一式(ノートパソコン
やタブレットPC、ネットワーク機器類等)を提供すること。
(5) 電子カルテシステムの利用者への研修教材の提供と研修の実施
電子カルテを利用する担当者を対象に、現場で円滑に利用できるように研修教材(研
修用動画や操作マニュアル)を準備し、円滑に本システムが利用できるように JICA 関
係者及び医療チーム登録者に対して研修を実施すること。
5
(6) 電子カルテシステムの保守・システム改善業務(本稼働後)
電子カルテシステムの適切な品質を維持するため、システムリリース後に機構担当者
からの質問対応や、市場動向を踏まえたシステム改善提案を行う。
2.2. 特記事項
(1) 本調達にて開発を行ったソフトウェアは、一部、パッケージを用いた場合において
も、システム一式をパッケージの利用ライセンスを含めてJICAにて購入したも
のとして取扱い、本システム一式の保守契約終了後、保守対応は不要であると判断
されるものは、保守契約を継続せずとも、JICAにて継続して利用及び改変でき
るものとする。
(2) 本システムの開発中、国際緊急援助隊医療チーム電子カルテ検討委員会が開催され
る。受注者は同委員会に参加し、開発の進捗を報告するとともに、委員会での助言
を踏まえ開発に反映させる。
(契約期間中2~3回の開催を予定)
(3) 2014 年 12 月に医療チーム登録希望者を対象とした第 50 回医療チーム導入研修を
開催する予定。同研修の中で実際の資機材を用いた模擬診療を行うことから、事務
局と相談の上、必要があれば同研修を視察し、得られた教訓を適宜設計に反映させ
ること。
6
3. 業務実施要件
3.1. スケジュール要件
本業務にかかる想定スケジュールについて以下に記載する。本スケジュールを踏まえて、
実施可能な詳細なスケジュールを策定すること。なお、各スケジュールの具体的なタスク
実施時期については、受託事業者の提案に任せるものとし、プロジェクト計画策定の際に
最終化されることを前提とするが、
「本稼働」のタイミングについては、出来る限り対応可
能なスケジュール策定と体制を整備すること。ただし、本稼働のタイミングについて、シ
ステムのサービス品質と安全な移行にリスクが生じると想定され、やむなく遅延する可能
性がある場合は、提案時に実施可能なスケジュールにて提案すること。
・開発期間・・・約 6 ヶ月を想定
2014 年 8 月下旬(業務契約締結後)~2015 年 2 月下旬(予定)
・システム保守、ソフトウェアサポート契約期間・・・開発業務完了から1年間を想定
2015 年 2 月下旬(開発業務完了後)~2016 年 2 月下旬
2 年目以降は、必要に応じてスポット対応(別途契約)にて保守を依頼する想定。
(1) 開発スケジュール(案)
図表:本プロジェクト開発スケジュール案
7
(2) システム保守スケジュール(本稼働後)
1年目
N月
(N+1)月
(N+2)月
(N+3)月
0.システム、
保守サポート
(N+4)月
(N+5)月
(N+6)月
2年目以降
(N+7)月
(N+8)月
(N+9)月
(N+10)月
(N+11)月
システム、保守サポート契約期間(1年間)
1.システムの
問い合わせ対
応
(N+12)月
(N+13)月
内製保守
・メール対応のみ(平日9:00~17:00対応のみ)
2.定例会
・システム定例会(4半期に一度程度の定例会を実施)
3.集合研修会
※年1回想定
・関係者が集まっての行う集合研修会に参加し、システム利用方法に関してサポートを行う
4.システム改
修、改善作業
瑕疵担保期間
・バグや不具合は無償対応にて実施
・必要に応じて、
スポット対応
(別契約)
・改善要望については、JICAとの協議を踏まえ、必要に応じて、JICAの別途契約のうえ、実施する。
・システム改善が実施された場合、各種ドキュメントの更新を行う。
5.ハード故障
対応
・ハード故障時の交換(メーカー保証範囲期間に準ずる)
6.契約終了
・契約終了
調整
・必要に応じて
個別調整
図表:本プロジェクト保守・運用スケジュール案
3.2. 開発業務要件
本プロジェクトの開始にあたり、受託事業者は、JICA 関係者と本プロジェクトの開
発期間中の進め方について協議し、これを「プロジェクト実施計画書」に纏め、JICA
担当者の承認を得ること。
(1) プロジェクト推進要件
本業務の実施にあたり、以下に示すプロジェクト推進手法が適切に遂行できる業務
実施体制を確立し、業務を実施すること。
① 業務実施体制の整備
本業務の実施にあたり、各業務に関係者の相互関係が明らかとなる実施体制を作成
し、当機構の承認を得ること。
以下に、当機構にて想定する業務実施体制を示す。
8
受託事業者
JICA-PMO事務局
・JICA 緊急援助隊事務局
(主管部)
担当者
・緊急医療電子カルテシステム
検討会メンバー
(医療アドバイザー)
医者、看護師等
・業務責任者 (1名)
本プロジェクトの推進責任者
・JICA情報システム室
(技術サポート)
担当者
・開発メンバー
システム開発メンバー
本プロジェクトの開始にあたり、機構にて本プロジェクトの担当チームである「PMO
事務局」を設立する。受託事業者は、プロジェクト全体を取り纏める業務責任者(1 名)
を配置し、円滑な PMO 事務局と調整及びプロジェクトの推進に努めること。
② プロジェクトスケジュール
業務契約締結後、速やかに各タスクの作業内容が明確に把握できる『プロジェクト
スケジュール』を作成し当機構に対し承認を得ること。
③ 進捗管理
各タスクの状況把握及びスケジュール管理を行うことを目的とする。以下に示す業
務内容を実施すること。
・本業務の受託者は、各タスクの進捗が把握できる進捗管理表を提示すること
・計画から遅れが生じた場合は、原因を調査し、要員の追加、担当者の変更等の体制
の見直しを含む改善策を提示し当機構の承認を得た上で、これを実施すること。
④ 課題管理
本業務の遂行上、様々な局面で発生する各種課題について、課題の認識、対応案の
検討、解決及び報告のプロセスを明確にすることを目的とし、課題管理を行い、各課
題のステータスについて報告すること。
・積極的に課題の早期発見に努め、迅速にその解決に取り組むこと。
・対応状況を定期的に監視・報告し、解決を促す仕組みを確立すること。
⑤ 人的資源管理
本業務に参画する要員の選定、変更及び体制維持に関する管理を行うことを目的と
する。以下に示す業務内容を実施すること。
・作業工程及びタスク毎に必要となるスキルを正確に定義し、適切な知識及び経験を
有する要員を配置すること。また、主たる報告責任者とその権限及び役割を明確にし
た体制図を提示すること。
・主たる要員に変更が生じた場合には、速やかに当機構に報告し、承認を得ること。
9
・代替要員については、サービスレベルの低下を防ぐために、知識及び経験が同等以
上の者を選定すること。
⑥ 会議情報管理
本業務についての関連情報の作成、共有及び蓄積等に関する基準を定め、本業務の
全参画者がその基準に従い、円滑かつ効率的なコミュニケーションを行うことを目的
とする。特に、本番稼動に向けて情報伝達を効果的かつ効率的に実施することが重要
となる。以下に示す業務内容を実施すること。
・毎週、進捗報告会を開催し、本プロジェクトの進捗状況を報告すること。
・当機構から要請がある場合、又は当機構との協議が必要な事案が発生した場合には、
臨時の会議を開催すること。
・各会議が開催される都度、全出席者に内容の確認を行った上で、原則、2 営業日以内
に議事録を提示し、当機構の承認を得ること。
⑦ セキュリティ管理
本業務の実施においては、当機構で定める情報セキュリティ管理規程を遵守するこ
ととする。
(2) システム要件策定要件
本書に記載されるシステム機能要件を踏まえ、機構と協議を行い、実装するシステ
ム要件となる「システム要件定義書」を策定すること。
なお、受託事業者は本書に記載されるシステム機能要件だけに囚われることなく、
本業務の目的に資する効果的な提案を積極的に行うこと。
(3) システム設計要件
システム要件を踏まえ、利用者の利便性を考慮したハードウェアの選定及びシステ
ム設計(ユーザインターフェースや、システム動作設計)を行い、
「システム設計書」
を策定すること。
なお、受託事業者は本書に記載されるシステム設計要件だけに囚われることなく、
本業務の目的に資する効果的な提案を積極的に行うこと。
(4) 環境構築要件
システム要件及びシステム設計を踏まえ、被災した災害現場で効果的に利用できる
システム一式を整備し、機構に提供すること。
(5) システムテスト要件
問題なくシステム要件どおりに機能することを確認するためのシステムのテスト計
画を立案し「システムテスト計画書」を策定すること。
10
受託事業者がシステムテスト終了後には、テスト計画にもとづくテスト結果報告書
を提出する。
なお、受託事業者のテスト終了後、機構担当者や関係者によって受入テストを実施
する。受託事業者は、これを支援すること。
(6) 運用設計要件
システム要件やシステム設計並びにシステム環境を踏まえ、本システムを効果的に
利用するための運用方法を検討し、
「運用要領書」を策定すること。
本内容には、システムの日常運用や現場で利用する際の操作マニュアルや PC が入
れ替わった際のシステムインストール手順等、自社運用に必要な内容を含むものと
する。
(7) 研修業務要件
本システムのリリース時に想定される本システムの利用者に対し、緊急医療現場で
適切にシステムが利用できるように、システムの利用方法などを説明する研修方法
を検討し、
「研修業務計画書」を策定すること。
なお、リリース後、一年間は、研修だけでなく本稼働後の研修業務も必要であると
考えており、受託事業者は、積極的に操作手法の研修・教育の機会を作ること。
3.3. システム保守要件
本システムの開発業務終了後のシステム保守要件(1 年間を想定)について記載する。
(1) システムの問い合わせ対応
システムの研修会や緊急対応利用時において、不明点や不具合が生じた場合に、機構
関係者からの問い合わせに対応可能な窓口を設けること。
<平常時の問い合わせ対応>
日本時間 平日 9:00~17:00 (原則メールにて連絡)
※システム研修会など、あらかじめ当該システムを利用することが分かっている場
合は、事前に受託業者に日程を連絡し、本会への参加または電話待機を依頼する。
<有事の際の派遣期間中における現場からの問い合わせ対応>
保守契約期間中において、有事の際に JDR の出動が必要となった場合、JICA 担当
者より受託事業者へ出動要請が発令された際は、連絡を行う予定。その際、受託事業
者は、派遣期間中において、出来る限りの範囲で、メールや電話問合せが可能な体制
整備に努め、その協議及び調整に応じるものとする。
11
(2)
システム定例会
本稼働後の 1 年間は、四半期に一度、システム定例会を行い、システムの改善提案や
研修業務を必要に応じて実施すること。
システムの改善提案については、内容を踏まえて別途契約にてシステム改修業務を依
頼することを検討するが、汎用パッケージ等を利用したシステム機能においては、サ
ポート契約期間中は無償でバージョンアップされることが望ましい。
(3) ハードウェア故障対応
メーカー保証の範囲において、ハードウェア故障が生じた場合、速やかにハードの交
換作業を行い、必要に応じて、システムの復旧作業(システムの再インストール作業
等)を行うこと。
<ハード故障対応時間>
平日 9:00~17:00 (電話またはメールにて連絡)
※諸外国への緊急出動時においては、諸外国で発生したハード故障対応は難しいため、
ハード故障対応はサポート対象外とし、帰国後に、ハード交換対応を依頼するものと
する。
そのため、ハードの選定や予備機の準備など、緊急医療現場を想定した適切な製品選
定が望まれる。
(4) 契約終了
本調達によって納品されたソフトウェアについては、受託事業者が本契約以前に保有
していたパッケージ製品の著作権は受託事業者にあるものとするが、保守契約の有無
に関わらず、契約終了後も機構が継続的に利用及び改変できるものとする。
3.4. 成果物納品要件
本業務の実施にあたり、業務要件に応じて、以下に示す成果物を作成し提出すること。
※開発フェーズが終了した段階で最終版のみを納品すること。
・紙面にて正・副 2冊を納品すること。
・電子データとして、電磁的記録媒体(CD-ROM/DVD 等)にて納品すること。
なお、以下に記載されない成果物についても、受注者の提案に基づき提示された成果物
や当機構の指示による成果物についても提出すること。
成果物名
概要
納品予定日
プロジェクト実施計
画書
プロジェクトの推進方針が示された
もの。主に以下の内容が含まれる。
業務契約締結後、10日以内を目途
に提示
12
成果物名
システム要件定義書
システム設計書
システムテスト計画
書
研修業務計画書
運用要領書
概要
納品予定日
・プロジェクト実施体制
・プロジェクトスケジュール
本システムのシステム要件が記載さ
れたもの。
システムのハードウェア構成ソフト
ウェア構成等が記載されたもの。主
に以下の内容が含まれる。
・基本設計書(更新版)
・詳細設計書(必要に応じて作成)
システムテストの実施方針や実施要
領が記載されたもの。
計画書を踏まえて、テスト結果報告
書を提示することとする。
システム利用者に対する教育方法や
教育手順等が記載されたものを。
本システムの運用・保守方法やシス
テム操作方法が記載されたもの。
13
基本設計書作成前に提示
基本設計書:詳細設計開始前に提示
詳細設計書:本稼働開始前に提示
システムテスト前に提示
受入テスト前に提示
受入テスト前に提示
4. システム機能要件
本システムは、大災害が発生した際に、被災国からの要請に応じて派遣される緊急援助隊
医療チームが、災害現場で緊急医療活動を円滑に行うことを目的として導入されるシステ
ムである。そのため、必ずしも、IT リテラシーが高いメンバーや技術者を必要とせず、災
害現場で迅速かつ安定的に医療活動を支援するシステムが求められる。
システム化にあたっては、緊急援助現場での携帯性、操作性に優れたタブレット型端末な
どの活用を積極的に行い、円滑な医療活動の実施を妨げず、その効率化に資するシステム
を目指す。
<緊急医療体制概要>
□構成メンバー(23~27 名程度・人数は派遣毎に変動あり、また継続的に後続隊が派遣さ
れることもある。現地サポートスタッフが加わる場合がある。)
団長(1 名)
・副団長(2 名)
医師(3~4 名)
看護師(7 名、内 1 名はチーフナース)
薬剤師(1~2 名)
医療調整員(3~5.名・受付業務、臨床検査技師、診療放射線技師等)
業務調整員(5~6 名・ロジスティック等事業調整)
その他:現地通訳(5 名・受付や診察等の支援)
□活動内容
被災者の診療(複数サイトでの活動の可能性がある。そのためデータの統合が必要。
)
他機関、現地機関との被災及び救援状況の情報交換
被災国政府や現地医療機関に対する助言
公衆衛生迅速評価
JICA 本部、国への報告
□出発
災害発生・派遣決定後 48 時間以内
□派遣期間: 約 2 週間(二次隊以降への引継ぎもありえる。)
□派遣実績: 54 回(1987 年の設立以降、2013 年末現在)
14
図表:フィリピン震災現場写真より
15
4.1. 電子カルテシステム環境要件
被災した緊急医療現場においては、インターネット回線等の外部回線の利用は限定され
ることが多いことから、本システムは、フィールドクリニック(医療用診療テント内及び
近傍・概ね 50m 四方内)内で独立して利用できることを前提としたシステムとすること。
また近年、取り組みが進む被災孤立地区への巡回診療等、チームが複数サイトでの診療
活動にも対応でき、また活動後に診療データを簡易に統合できること。
但し、ネットワーク拡張可能性を排除するものではない。
(1) フィールドクリニック(災害医療用テント)環境
医療用十字テントを中心に複数のテントを組み合わせて構築される。
JDR医療チーム
クリニック用エアーテント
2.6m
3m
7m
Body
Extension
図表:クリニック用エアーテント外観図
2013 年フィリピン台風災害派遣の際のテントレイアウト
16
(2) 巡回診療環境(巡回診療)
緊急災害時には、フィールドクリニックとは別に、小規模チーム(4~6 名程度。例
えば、医師 1 名、看護師 1~2 名、薬剤師 0~1 名、医療調整員 0~1 名、業務調整員 1
~2 名、現地通訳 1~2 名)を結成して被災孤立地域や被災病院等への車輛等による出張
診療を行う診療を行うことがある。その場合、医薬品(※1)を含め帯同資機材は無理
なく持ち運び可能な最低限のセットに限定して持ち出すが、本システムで利用する機器
も最小限の機器で最小限の電子カルテ機能が利用できることが求められる。
その場合、フィールドクリニックに戻ってから、データ統合ができることとする。
※1:活動時間は日中のみで仮設クリニックテントを出着点として日帰りで実施され
る。処方薬は帯同薬品を使うが、支援先が被災医療機関であった場合は被災病院に残さ
れた現地医薬品を使用することもある。
<参考情報:フィリピン台風時の派遣実績>
診療人数の例:2013 年フィリピン台風「ハイヤン」被災地への緊急援助隊派遣
派遣期間:11 月 11 日~12 月 12 日(32 日間)
派遣規模:1 次隊から 3 次隊まで継続派遣
累計診療患者数:3297 名(うち巡回診療(★)は 1204 名・37%)
平均診療患者数:103 名/日(過去最大 1 サイト約 400 名/日)
診療体制:診察室を 4 室設け、同時に稼働。合わせて、巡回診療を 1 チーム派遣。
図表:フィリピン台風時の活動状況
チーム
診療期間
活動場所
診察人数
1 次隊
11 月 15~
医療テント(Rizal Park)
27 名
21 日
バセイ市地域病院 ★
主な疾患
779 名
外傷、呼吸器系
90 名
感染症、小児系
計 869 名
(脱水症等)
2 次隊
11 月 22~
医療テント(Rizal Park)
654 名
外傷、急性呼吸
30 名
30 日
バセイ市地域病院 ★
335 名
器系疾患、下痢
タクロバン・シティ・ホ
スピタル ★
55 名
142 名
周辺村落巡回診療 ★
17
計 1186 名
症等
3 次隊
12 月 1~9
医療テント(Rizal Park)
660 名
急性呼吸器系
24 名
日
周辺村落巡回診療 ★
582 名
疾患、皮膚疾
計 1242 名
患、筋骨格系、
慢性疾患
18
(3) フィールドクリニック/巡回診療時のシステム環境要件
災害医療用テント内に整備することが必要なシステム環境要件イメージ図を示す。
a.フィールドクリニック内のシステムイメージ
患者一人に対して一意となる
患者IDを発行し、診察券を配布
診察受付
票
本人照合のため、
顔写真の取込み等
診察受付票
受付・予診
症例統計出力
患者
出力
患者情報及び予診内容を
初期登録
看護師
日報出力
プリンター
(スキャナー付)
患者IDから患者情報を検索し、
診療内容確認/入力
医者
アクセスポイント
HUB
電子カルテDBサーバ
(ノートPC)
診療
検査技師
患者IDから患者情報を検索し、
X線写真等の検査結果を入力。
薬剤師
患者IDから患者情報を検索し、診察
結果から薬剤を調合し、患者に渡す。
●患者情報
・氏名
・診察内容
・検査情報
・薬剤情報
等
●支援情報
・医学辞書
・日常会話用語集
等
図表:緊急医療現場における電子カルテシステムイメージ
b.巡回診療時のシステムイメージ
フィールドクリニックサイト(本体)
循環診療サイト
JDR医療チーム
患者一人に対して一意となる
患者IDを発行し、診察券を配布
診察受付
票
受付・予診
クリニック用エアーテント
診察受付
票
2.6m
出力
本人照合のため、
顔写真の取込み等
3m
7m
Body
Extension
プリンター
(スキャナー付)
患者
巡回診療
持ち出し入力デバイス
外出
看護師
入力端末 兼
臨時電子カルテDBサーバ
(ノートPC)
医者
アクセスポイント
患者情報及び予診内容を
初期登録
戻り
診療
検査技師
患者IDから患者情報を検索し、
X線写真等の検査結果を入力。
薬剤師
患者IDから患者情報を検索し、診察
結果から薬剤を調合し、患者に渡す。
19
電子カルテDBサーバ
(ノートPC)
データアッ
プロード
近距離(10m四方)で5
人~6人程度が接続で
きる簡易Wi-Fiルータを
持ち出す。
患者IDから患者情報を検索し、
診療内容確認/入力
HUB
入力端末 兼
臨時電子カルテDBサーバ
(ノートPC)
□インターネットが利用できない環境下で、医療テント内で利用できる。
インターネットが利用できない環境下となる医療テント内で利用できる電子カルテ
システム環境を想定し、医療スタッフが電子カルテ入力/閲覧可能な電子デバイスを用
いて、無線 LAN(Wi-Fi)を介して本システムに接続できること。
□巡回診療時においても、一部の機能または全ての電子カルテシステムの機能が利用
できる。
災害時においては、本体チームとは別に小規模な医療チーム(5 名~6 名程度)を想
定したチームを派遣して医療行為を行う必要となる。
最低限必要な一部の機能:最小限の機器(※1)を持ち出し、入力デバイスで患者
の医療情報入力ができること。
※1:機動性を重視し、できるだけ最少の機器構成で利用できるシステムの提案を
望む。
<最低限の機能>
・持ち出したあとに本体のシステムとデータを区分し統合できること。
□入力デバイス単体動作
システムのサーバダウンやネットワーク環境がダウンした場合を想定し、入力デバ
イス単体でもデータ入力できること。
□汎用的で携帯性の高い電子デバイスを用いてシステムが利用できる。
システム専用の電子デバイスを用いることなく、汎用的な電子デバイス(タブレッ
ト型端末、スマートフォン、ノート型 PC)を用いて利用できるシステムとすること。
□電子カルテシステムのサーバは、ノート型 PC 上でも動作する。
医療現場には大型の機器の搬入は困難であり、電源供給も不安定であることから、
電源供給が絶たれた場合においても、一定時間の動作が可能なノート型 PC 上でも十分
動作するシステムとすること。
□シンプルで操作がわかり易いシステム。
普段、本システムを利用していない医療スタッフが、現場で直感的に利用できるこ
とが重要である。そのため、電子カルテ入力やシステムの一連操作については、シン
プルでわかり易いシステムとすること。
□検索及び一覧機能
特定の検索条件を入力して、患者情報が一覧表示できること。
20
例えば、投薬実施有無情報など。
一覧結果を印刷できること。
□国内外の標準的な医療情報フォーマットを積極的に採用できる。
緊急医療現場で採用されている様式(例:SPEED( Surveillance in Post Extreme
Emergencies and Disasters )等)に対応し、その変更にも柔軟かつ簡便に対応でき
ること。もって汎用的に利用できるシステムとすること。
□現地派遣後、速やかに電子カルテシステムの立上げができる。
必ずしも、IT スキルが高いスタッフがいなくても、現場到着後、速やかに電子カル
テシステムの立上げができること。
□現地でも登録薬剤等のマスタの編集操作ができること。
例えば薬剤等は現地調達することがあるため、薬剤リストの編集追加管理が緊急援
助活動中でも必ずしも IT スキルがないスタッフによって実施できること。
□他システムでも利用可能な各種データの標準出力機能を有すること。
現地関係機関、JICA 本部等との情報共有、二次隊等継続する診療への引継ぎ等に用
いるため、現地で入力した医療データや統計データが、他のシステムでも活用(二次
利用)できるように、内部データは、すべて外部に出力(CSV フォーマットを想定)
することができること。
また、出力したデータを取り込めること。
□印刷機能
各種データ、カルテ情報が印刷指示に基づき、印刷できること。
※医師の指導により、現地の病院に継続的な診察が必要であった場合に、診察情報
を患者本人にカルテを紙面で提示することを想定。
□災害環境下で利用できる。
災害現場であり、高温多湿の環境が想定されることから、防水、防埃、耐衝撃性に
ついて配慮があること。また災害現場で電力供給に一定の制約がかかることについて
配慮があること。なお、機器の充電については 100/240V/4.5・5.5kva 等のジェネレ
ーターによる夜間充電が想定される。
<参考>
現行で機構が保有するジェネレーターは以下のとおり。
・YAMAHA EF 2500i Invertor Generator
21
http://www.yamaha-motor.co.jp/generator/lineup/inverter/ef2500i/
・HONDA EX-6
http://www.honda.co.jp/generator/products/ex6.html
・YANMER
GF900S
http://www.e-294.jp/product/116
□代替手段の確保
何らかの現地トラブルにより、無線 LAN ネットワークに接続できない事象やサーバ
用ノート PC が起動しない等、想定可能なトラブルにおいては、トラブルが生じた際
に、現地における医療行為を中断させずに想定可能な代替可能な手段が複数あること。
<代替手段例>
バックアップできる仕組みだけでなく、システム不具合の際に、電子カルテの紙面
出力機能を用いたマニュアル医療カルテ入力や、電子カルテ DC サーバダウン時に、
他の PC にサーバ機能を移行できる仕組み(データを他の PC へコピーする)によ
って、本機能を復活させることができることなど。
22
<参考:避けたい仕様、目指したい仕様>
本システムの導入にあたり、
「避けたい仕様」と「目指すべき仕様」
(検討開始時のブレ
ーンストーミングでリストアップされたもの)を以下に記載する。受託事業者は以下を
参考にシステム仕様を検討し提案すること。
1.避けたい電子カルテシステム
インターフェイス
ソフト
データ
入力に時間を要す
計算式など壊れやすい
マニュアルを見ないと操作ができ
タブの移動が飛ぶ
ない
セキュリティ
不慣れな隊員は使えない
自由がきかない
スクロールしないと見れない
スペルチェックしてくれない
物品払出しのチェックができない 個人情報
入力したデータが二度と使われな
セキュリティ対策がない
い(思い出にしかならない)
ミッション毎にデータの互換性がな
スタッフ
い
データの二次利用不可
入力・整理に忙殺される
字が小さい
ミッション毎にフォームが違う
データが簡単に消えてしまう
隊員の知識不足
見にくい
項目が多い
機種依存性が高い
英語が下手な人は使えない
クリック数が多い
動作が遅い
集計機能がない
仕事が増えるスタッフがいる
カスタマイズできない
入力された選択肢の基準が違う
ハード
拡張性がない
カルテ・検査・メーカの入力ミス
トラブルシューティングに対応でき
ない
集団としての特徴に利用できない コスト
すぐ止まる
同時操作人数の制限
統計を出すのに時間がかかる
Wifi対応なのにWifiがない
経費 ランニングコストがかかる
連携ができない
災害種により使い方が異なる
機器・ソフトの更新・革新のたびに 帰国後の評価困難(チェック項目
2年経ったらデバイスが売ってない
改善が求められ手間がかかる
にない)
水、ホコリで使えない
手入力の多いもの
リンクしていない
改修のたびに100万円以上かかる
メンテナンスコストがかかりすぎて
予算が捻出できない
オペレーション
印刷に手間どる
データが保存できない
現地での設定に数日かかる
バッテリーが無くなり使えない
プリンターが必要なのにプリンター
が壊れている
データを検索できない
「その他」に入れなければならない
診療の状況(済・未など)が分から 税関で引っかかる(持ち込み禁
ない
止)
「紙の方が良かった」と言われてし
バックアップが手動
まう
2.目指すべき電子カルテシステム
インターフェイス
マニュアルなしで使える
デバイス・ハード
ソフト
スタッフ
長時間のバッテリー駆動
自分で改修可能
ナースシフト表が作れる
キーボード・タッチパネル両方 リアルタイムのデータバック
一画面で完結
時間短縮でリラックス
入力できる
アップ(自動化)
総クリック数が少ない
燃料電池、太陽電池で動く
保存ができる
診療支援
タブが順番に動く、手入力が SkypeやGmailのようにチャット、既存フォームで完結できる。
入力支援機能が付いている
少ない
ビデオ会議も利用できる
「その他」が少ない
人の入力ミスをソフトが物理的
機材の進歩に左右されない 拡張性がある
マニュアルとの連携
に防げる
自動バックアップが頻繁に行
多言語症状辞書(ローカル使
見やすい入力チェック項目
音声でも入力できる
われ、トラブルを最小限にでき
用)
る
さまざまなデバイスから入力
考えずに操作できる
集計・データ
患者指導が絵でできる
可能(PC、タブレット、スマホ)
資機材管理システムと連動し
待ってる間に入力可能
入力が容易
患者の状態が把握できる
ている
全スタッフ(部門)の働きが集
多言語対応(自動翻訳)
誰でも入力できる
アップデートが容易
計結果で表現できる
マルチメディア対応(画像、動 リアルタイムでデータの共有
重要項目の漏れがない
患者支援、説明サポート
画)
が可能(被災地と日本国内)
誰が使っても均一なデータ
高温、多湿に耐える
自動集計
スタンダード
操作が簡単
デバイスが軽くて丈夫
容易に検索
国際基準に合っている
周辺公衆衛生情報(水、食
誰でも設定が簡単
動作が軽い
国内基準との整合性
料、住居)
画像等参照が容易
ガイドライン等参照可
クラッシュしない
トラブルが発生した時に現地
でも対応できる
メンテナンス不要
危機情報を知らせてくれる
他国に勝る報告書がワンク
リックで出てくる
GIS対応(地区情報)
研究費で経費を補う
部門間連携
共有できる
診療状況を全員が共有できる
画像データが簡単(DICOMに縛
られない)
レントゲン、検査、薬局と連動
している
薬の在庫情報が処方入力に
反映できる
現地スタッフも使える
ネットワーク
どもでも開ける JICAカルテ
COOL
かっこいい
セキュリティ
他のチームも欲しがる
十分なセキュリティ対策と使い
コンシェルジュ付き
やすさの両立
スタッフ
日本製
ナースシフト表が作れる
時間短縮でリラックス
23
開発
学・産共同開発
4.2. 緊急医療現場の電子カルテ活用想定業務フロー
大災害発生時の緊急医療現場の電子カルテを用いた想定業務フローを以下に示す。以
下の業務が円滑に実施できるシステム環境を整備すること。
凡例:
フェーズ
医師
患者
看護師
来訪
電子カルテ初期登録
及び予診
当該システムを利用する業務
①受付および
予診
非システム化業務
以下の情報を新規登録
・予診内容
・来院予定日
・来院場所 など
診察券
診察票付与
診察票受領
患者一人に対して
一意となる「患者ID」を付与
来訪
②診療
診療
診察結果入力
適宜実施
要
検査の要否
検査の実施
不要
検査結果入力
薬剤指示入力
要
不要
薬の調合
薬受領
薬の要否
要
再診の要否
診察票
診察票(ICタグ等)付与
診察票(ICタグ等)受領
不要
・来院予定日の入力
診療終了
巡回診療チーム戻
③巡回診療
データ統合
データのマージ
ミッション統計情報参照
④事務業務
以下の情報を閲覧
・ミッション概要
・治療スケジュール
※適宜実施
など
図表:フィールドクリニック内における電子カルテ業務イメージ
なお、巡回診療後には、巡回診療チームがフィールドクリニック内に戻り、本サー
バに接続できる環境になった時点で、フィールドクリニックのデータと巡回診療中の
データと現場を区分したうえでデータがマージ(上記の図、
「③巡回診療データ結合」)
ができること。
24
4.3. 電子カルテシステムの機能要件
本システムに必要とされる機能要件は以下のとおりである。受託事業者のシステム開発経
験を十分に活かし、機能要件を満たす最適なシステム設計及び整備を行うこと。
なお、本章に記載される画面イメージは、機構が求めるシステムイメージを明らかにす
るために作成したものである。
そのため、システム機能として要件が満たされるものであれば、本書の画面イメージに
囚われることなく、受託事業者の過去の実績や経験を踏まえ、医療業界の標準的な緊急医
療入力フォーマットの採用や本業務の目的に資する最適な画面設計を行うものとする。
(1) 総合メニュー機能
医療スタッフが電子デバイスからシステムに接続した際に、目的に応じてシステム
機能を呼び出すメニュー画面を有すること。
<画面イメージ>
25
(2) 診察受付・診察記録閲覧機能
初診となる医療対象者の個人が識別可能(患者 ID の発行/名前等の情報入力/写真の
取り込み)な情報を入力し、以降、継続的に患者の診察が受付け可能な機能を有する
こと。また、再診の場合は、再入力することなく、患者の診察を受け付けることがで
き、過去の診察受付が閲覧できる機能を有すること。
なお ID はシステム内管理桁数に指定はないが、ユーザーが参照・検索するIDにつ
いてはチームの従来からの管理手法(任意コード2ケタ+診療開始後日時(yy)2 桁+
患者番号 3 桁(システム自動採番)等、例:02-038)にならう等、現場での運用に支障
のない桁数に収めること。
<画面イメージ>
・初診受付イメージ
26
・再診受付イメージ
27
(3) 診療票入力・閲覧機能
医療スタッフによって医療対象者の問診情報の入力を行い、診療内容を入力及び内
容を閲覧できる機能を有すること。
なお、他の医療システムの開発経験を活かした有益な入力情報があれば、それを提
案すること。
※現行の紙カルテを合わせて参照のこと。
受付、問診項目については日本語に加えて英語等で入力・表示できることが望まし
い。
<画面イメージ>
緊急災害援助隊 電子カルテシステム
医療マネジメント
診察メニュー
1.診察受付
初診受付
3.ミッション統計情報
再診受付
4.日報
5.医療支援情報
2.カルテ入力
患者情報を入力後、一意となる「患者ID」を付与し、患者情報の登録
及び診察券を発行する画面。
用途に応じてタブメニューで分離
 患者情報(氏名、年齢、性別、予防接種、居住地、来院手段、
バイタル、身体測定結果など)
 予診情報の入力
 診察スケジュール
予診が終了すると、看護師の判断により“診療緊急度”を設定し、診
療受付票を発行(印刷)し、患者へ渡す。
5.マスタ管理
診療受付票出力イメージ
Urgency classification
初診受付メニュー
Patient ID
患者情報入力
受付日時
予備診察
00nnnnn
yyyy/mm/dd hh:mm
Name
Medical
Condition
Sex
Nickname
address
TEL
Urgency classification
Taking any medicine now?
Yes
No
Are you pregnant now?
Yes
No
Age
height
birthday
weight
Blood type
Medical
Condition
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
Taking any medicine now?
Yes
No
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
Are you pregnant now?
Yes
No
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
Are you XXXX XXXXX ?
Yes
No
登録
/診察券発行
28
(4) 診察結果入力・診察記録閲覧機能
ドクターによる診察結果が入力でき、過去の診察結果を閲覧できる機能を有するこ
と。また、診療結果に基づく症例入力機能(※1)を有すること。
なお、入力の際には、マウス入力のみならず、タブレットのペン入力機能や、タッ
チ機能を活かし、診察結果が迅速に入力できる機能及び過去の診療記録が閲覧できる
機能を有すること。
患部などの写真を簡易に取り込める機能を有すること。
※1:WHO 提唱がする Surveillance in Post Extreme Emergencies and Disasters:
SPEED 等の標準に基づく入力項目を想定
<画面イメージ>
Urgency classification
電子カルテメニュー
カルテ
予診情報
Chief complaints
検査情報
投薬情報
看護情報
Affected part
Medical condition
Dr name
診察を行い、電子カルテを入力す
る。
※患部を示す図は、クリックして場
所を選択する方式としているが、タ
ッチパネルやデジタルペンを用いた
チェック方式など、簡易入力性を考
慮した設計で有れば良い。
Aaaa bbb cc,
Ddd,eeee fffff gggggg.
Date
症例
Case
condition
treatment
29
・Surveillance in Post Extreme Emergencies and Disasters(SPEED)に基づく症
例入力機能イメージ
<日本語版 SPEED(J-SPEED Ver0.3)入力例拡大図>
集計母数
4歳以下
5-64歳
65歳以上
4歳以下
症例 死亡
5-64歳
症例 死亡
65歳以上
症例 死亡
患者数
集計対象エリアの推定被災者数
No
症候群/健康事象
1 発熱
2 急性呼吸器感染症
3 麻疹
5 髄膜炎
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
21
J1
J2
J3
下痢症
血便
開放創傷・熱傷
骨折
皮膚病
動物咬傷
結膜炎
破傷風
高血圧症
既知の糖尿病
気管支喘息
重症急性栄養失調
筋骨格痛
不眠症
肺血栓塞栓症
発熱(定義は登録者判断でよい)
咳、寒気、咽頭痛。発熱有無は問わず
発熱と皮疹
1歳以上では発熱と重篤な頭痛、頸部硬直。1歳
以下では38度以上の発熱と泉門膨隆または哺乳
力低下
24時間以内に3回以上の軟便
血便を伴う下痢症
開放創傷・打撲・熱傷
骨折
皮膚病
動物咬傷
眼のかゆみ、充血
頸部や下顎の硬直
>140/90 (いずれかに該当するもの)
既知の糖尿病
呼吸困難と喘鳴
明らかな消耗・体重減少(下腿浮腫有無問わず)
腰痛・筋骨格痛
不眠
突発性の呼吸苦と胸痛、時に失神
その他
30
(5) 検査情報の入力・検査記録閲覧機能
診療放射線技師による X 線写真データ血液検査等の各種検査結果の所定の電子デー
タを取り込める機能及び過去の検査記録が閲覧できる機能を有すること。
検査結果の入力について現場での省力化を支援する機能があることが望ましい。
<画面イメージ>
31
(6) 投薬情報の入力・投薬記録の閲覧及び現場の薬剤在庫管理機能
医師からの薬剤処方情報が薬剤師・看護師と共有される画面構成となること。
薬剤師・看護師による処方及び処置の実施情報が入力でき記録されること。
調剤時のコメント、疑義照会内容など処方毎にメモが残せる機能を有すること。
患者の過去の投薬履歴が管理できること。
現場で保有する薬の種類、投薬量に応じた在庫数管理ができる機能を有すること。
在庫不足など処方上の留意点が医師に伝達する機能があることが望ましい。
<画面イメージ>
32
(7) 看護情報の入力・看護記録閲覧機能
以下のような看護情報が入力(項目はマスターで任意に追加、編集できること)で
き、過去の看護情報を閲覧する機能を有すること。
また、結果については、CSV 出力できること。
<必須入力項目>
①日付、②看護現象(観察)
、③看護行為(介入)、④看護成果(評価)、⑤生活調査、
⑥小児栄養評価
<画面イメージ>
33
(8) 医療マネジメント機能
緊急医療現場のマネジメント及び医療状況を迅速に把握し、適切な判断及び関係者
に対する迅速な報告を行うために、以下の機能を有すること。
□ミッション統計情報(ノート PC で入力操作できることを前提)
入力された診察情報をもとに、医療統計情報のデータが出力される機能を有する
こと。統計情報出力は日本語、英語等の多言語対応であることが望ましい。
□日報情報(ノート PC で入力操作できることを前提。
)
特定の日報フォーマット(受託事業者と詳細は協議)に沿って、帳票出力ができ
る機能。
□掲示板/緊急通報
現場で従事し、本システムの電子デバイスを保有する医療スタッフに対し、テキ
ストや画像によるメッセージを送ることができる機能。
<画面イメージ>
34
・ミッション統計情報の出力機能のうち、症例サーベイランス情報の統計結果に応じて
アラート機能(疾患の検出・検査・治療などの備え)があること。
※集計項目の登録やアラートのしきい値は、修正できること。
(9) 代替手段機能及びバックアップ機能
何らかの現地トラブルにより、無線 LAN ネットワークに接続できない事象やサーバ
用ノート PC が起動しない等、想定可能なトラブルにおいては、トラブルが生じた際に、
現地における医療行為を中断させずに想定可能な代替可能な手段が複数あること。
<代替手段例>
バックアップできる仕組みだけでなく、システム不具合の際に、電子カルテの紙面出
力機能を用いたマニュアル医療カルテ入力や、電子カルテ DC サーバダウン時に、他の
PC にサーバ機能を移行できる仕組み(データを他の PC へコピーする)によって、本
機能を復活させることができることなど。
35
5. 環境整備(ハードウェア/ソフト)要件
5.1. ハードウェア/ソフト提供要件
受託業者は、本システムが緊急医療現場で適切に利用できるハードウェア/ソフトウェア
一式(※1)を選定し JICA に納品すること。
なお、ハードウェア、ソフトウェアは JICA 資産として購入するものとする。
※1:少なくとも以下の台数を利用できるデバイスを用意すること。
受付(タブレット 2 台) 診察(PC 4 台) 薬局(タブレット 1 台、PC1 台)、検査(タ
ブレット 1 台、PC1台)
、放射線(タブレット 1 台)、看護(タブレット 3台、PC1
台)
、本部(PC 2 台)
本体とは別に巡回診療による使用も想定される。
<緊急医療従事体制概要>
□構成メンバー(23 名)
団長・副団長(3 名:ノート PC による机上業務が主となることを想定)
医師・看護師・薬剤師(10 名程度:タブレット端末をもちいて入力することを想定)
医療調整員・業務調整員(10 名程度:ノート PC による机上業務が主となることを想定)
図表:想定ハードウェア一式
種別
機能
機器仕様
台数
備考
メインサーバ
電子カルテシステム
の中心となるサー
バ。
⇒現場に持参する
機種:ノート型 PC
OS:サーバーOS
※Web サーバ含む
2台
※1 台は予備。
要バックアップ設計。
バックアップは SD メ
モリに定期的に取得程
度・
OS は提案に任せる。
メイン入力
デバイス
電子カルテを主に入
力するデバイス
⇒現場持参する。
機種:ノート型 PC
OS:クライアント OS
※Windows7 or 8?
事務ソフト:
Word,Excel
13 台
タブレット型チェンジ
モデルも視野に入れ
る。
タッチパネルの採用
タブレット
個人の診察データ入
力用簡易デバイス
機種:タブレット端末
OS:クライアント OS
※iOS,Android,Win 等
10 台
システムの仕様によっ
て提案に任せるもの。
OS は、提案に任せる。
プリンター
(スキャナー付
き)
各デバイスから印刷
やスキャナーデータ
を取り込む
インクジェット型
小型カラープリンター
2台
※故障時の予
備含む
レーザプリンタは筐体
が大きく、搬送に向か
ない。
36
無線 LAN ルータ
/HUB
デバイス間の LAN 通
信環境を確立させ
る。
Wi-FI 対応型無線 LAN ル
ータ。有線ポートは 10
ポート程度もっているも
の。
2台
※故障時の予
備含む
仕様やスペックは提案
に任せる。
巡回診療用
簡易 Wi-Fi ルータ
巡回診療中に LAN 通
信環境を確立させ
る。
巡回診療中に、6台程度
のデバイスが 10m 四方
で Wi-Fi 接 続できるも
の。
2台
※故障時の予
備含む
仕様やスペックは提案
に任せる。
予備
PC/タブレット
故障対応
―
予備の台数は含まれる
5.2. ハードウェア/ソフトの契約満了措置
ソフトウェア(開発ソフト含む)については、保守契約の有無に関わらず、本契約終了
後も、機構にて継続的に利用できること。
(売切りを想定)
37
6. その他の付加価値提案
本プロジェクトの目的を踏まえ、機構に付加価値のあるメリットの提案(機能や、将
来の拡張性等)がある場合は、提案すること。
7. 受託事業者の要件
7.1. 社の実績及び実績
受託事業者の選定にあたり、社として有することが求める経験・能力は以下のとおり。
必須技能
社としてシステム開発に係るコンサルティング、又は開発業務に関し、同等
規模以上の案件において、過去 3 年間で 10 件以上の実績を有していること。
本業務を実施する上で、社として個人情報に関する認証(プライバシーマー
クまたは同等の認証)を有すること。
官公庁や地方自治体を当機構としたプロジェクトや業務の実績があること。
社として、類似医療系システムの導入実績が複数件あること
7.2. 業務実施者(プロジェクト責任者)の実績及び資格
必須技能
システム開発に係るコンサルティング、又は開発業務に関し、同等規模以上
の案件において、プロジェクトマネージャとしての参画した実績が、過去 3
年間で3件以上の実績を有していること。
システム開発に係るコンサルティング、又は開発業務などの業務従事した経
験年数が 10 年以上あること。
8. その他、特記事項
8.1. 著作権、利用許諾、改変権の許諾について
本業務の納入物となるドキュメントやプログラムの著作権については、当機構が従前よ
り保有していた著作物の著作権を除き、業務委託事業者に帰属する。業務委託事業者は当
機構に対しこれら著作物を業務に必要な範囲で利用及び改変することを許諾し、当該著作
物の利用及び改変に関して著作者人格権を行使しないものとする。機構が従前より保有し
ていた著作物の著作権は、当機構に帰属するが、本プログラムの緊急医療現場における汎
用的システムとしての活用推進活動(以下「活用推進活動」という。
)は、国際協力に資す
るものと考え、当機構は業務委託事業者に対し、活用推進活動に必要な範囲で、自らが持
つ著作物の利用及び改変を許諾し、当該著作物の利用及び改変に関して著作者人格権を行
使しないものとする。
よって、当機構は業務委託事業者が本業務にて開発したシステムを当機構に承認を得る
38
ことなく転用して活用することを容認し、業務委託事業者は当機構が業務委託事業者の承
認を得ることなくシステムを改変することを容認するものとする。
ただし、本システムの転用状況について業務委託事業者は当機構に報告を行うこと。
以 上
39
評価項目一覧表(提案要求事項一覧表)
*1・・・提案書の該当資料名、記載ページを記入すること。
※ 必須審査項目については、一つでも欠ける提案は失格とする。
評価及び評価の要素
評価項目
必須審査項目
配点
評価指標
対象:○
15
加点審査項目
配点
対象:○
185
1.調達方針の理解力
1.1.本調達方針の背景と目的
本調達の要旨を理解し、機構の目的意識と齟齬がない内容が示されていること。
○
1.2.調達範囲
1
-
2.業務実施要件の理解と業務推進能力
2.1.スケジュール要件
2.2.開発業務要件
2.3. システム保守要件
2.4.成果物納品要件
本調達のスケジュールを踏まえ、開発業務機関とシステム保守期間に誤りがないこと。
○
1
-
-
本仕様書に記載される以上に詳細なスケジュールが示され、効率的かつ遅延なく円滑に本業務が進
められることが判断できるスケジュールが提示されていると判断できるほど加点。
-
-
〇
5
本稼働までの開発業務の実施にあたり、具体的なプロジェクト実施体制と進め方において、機構と
受託事業者の役割が明確示され、仕様書の実施方針との齟齬がないこと。
〇
1
-
-
<プロジェクト推進要件>
プロジェクト実施体制とプロジェクト実施サイクルについて具体的に示されており、本業務の推進
に効率的であると判断できるほど加点。
-
-
〇
5
<システム設計要件>
システム設計に至るプロセスが具体的に示されており、合理的かつ効率的なプロセスであると判断
できるほど加点。
-
-
〇
5
<環境構築要件>
緊急医療現場の状況を踏まえた機器一式が提案されており、緊急医療現場においてITに詳しくない
現地要員が容易に環境構築が可能で、合理的かつ効率的な操作が期待できる機器であると判断でき
るほど加点。
-
-
〇
5
<運用設計要件>
緊急医療現場で利用する本システムの特性を踏まえた運用手法が具体的に示されており、合理的か
つ効率的なプロセスであると判断できるほど加点。
-
-
〇
5
<システムテスト要件>
システムテストに係るプロセスが具体的に示されており、合理的かつ効率的なプロセスであると判
断できるほど加点。
-
-
〇
2.5
<研修業務要件>
システム導入にあたって利用者(登録隊員を含む)を対象とした操作手法の効率的な教育・研修の
実施に関する具体的な提案があるほど加点
〇
2.5
-
-
本稼働後の保守業務の実施にあたり、具体的なシステム保守実施体制と進め方が示され、仕様書の
実施方針との齟齬がないこと。
〇
1
-
-
システム保守実施体制が具体的に示されており、本業務のシステム保守にあたって、高い付加価値
を備えた保守内容であると判断できるほど加点。
-
-
〇
2.5
本業務にて必要な成果物が提示されること。
〇
1
-
-
各業務で必要な成果物イメージが具体的に示され、本業務に効果的な成果物レベルであると判断で
きるほど加点。
-
-
〇
2.5
現場環境を踏まえたシステム環境(モバイル診療含む)を考慮した適切なシステム構成が提案され
ていること。また、そのイメージが具体的に示され、本業務目的と齟齬が生じていないこと。
※インターネットが利用できない環境下で利用できること。
〇
1
-
-
システムを利用する業務フローが、提案されたシステム構成に基づき、仕様書に示される以上に具
体的に示され。現場での医療業務が効率的であると判断されるほど加点
-
-
〇
2.5
-
-
〇
5
緊急医療現場の状況を考慮し、医療スタッフの業務用途に応じた最適な電子デバイスの選定(キー
ボード付PCやタブレット端末などの選定)がされていると判断できるほど加点。
-
-
〇
5
一部のハード故障やネットワーク接続不良(Wi-Fi環境)、電源供給断などの不測の事態に陥った場
合においても、代替手段を用いて、医療行為が継続できる手段が提案されているほど加点。
-
-
〇
5
システムを熟知していないメンバーであっても、登録薬剤や調査項目の追加等のマスタの変更がシ
ンプルで分かりやすい操作で行えると判断できるほと加点。
-
-
〇
5
-
-
〇
2.5
-
-
〇
5
3. システム機能要件の理解と設計能力
3.1 システム環境要件
インターネットが利用できない環境下において、ローカル環境に閉じた医療テント内だけのネット
ワーク環境でシステムが適切に利用できる仕組みが提案されており、電子カルテ入力データのやり
とりがより効率的なシステム構成であると判断できるほど加点。
緊急医療現場で採用されている様式(例:SPEED( Surveillance in Post Extreme Emergencies
and Disasters)等)に対応し、その変更にも柔軟かつ簡便に対応できるほど加点。
緊急時に即座に搬出可能な可搬性に優れたパッケージ(梱包や対破損に優れたバゲッジや端末搬送
バッグなど含めて提案すること)が提案されているとともに、現場到着後、ITスキルを有しないス
タッフでも容易にシステムの立上げ(ネットワーク機器などの周辺機器含む)ができると判断でき
るほど加点。
モバイル診療実施時に、電子カルテサーバと接続できない状態で、入力デバイス単体で診療現場に
持ち出す場合に、入力デバイスの特性を活かした最適な入力機能や一時的なデータ保管機能、電子
カルテサーバに接続可能な状態に戻った際にデータをマージする機能など、モバイル診療実施時
に、現場を考慮した適切な提案があるほど加点
3.2 電子カルテシステムの業務フロー
3.3 電子カルテシステムの機能要件
-
-
〇
5
モバイルデバイス(ハード型キーボードレスであるタブレット端末やスマートフォン)入力負担の
低減に関する具体的な提案があるほど加点
-
-
〇
2.5
他システムでも利用可能な各種データの標準出力機能(CSVフォーマット等)を有してると判断
できるほど加点。
-
-
〇
2.5
ハードやシステム不具合等が生じても、医療行為を中断させることなく、多くの代替手段を有して
ると判断できるほど加点。
-
-
〇
5
提案されるシステム環境に基づき、システムを利用するあたって、効率的な業務フローが示されて
いること。
〇
1
-
-
システム利用に係る業務フローが、仕様書に示される以上に具体的に示され。現場での医療業務が
効率的に遂行できると判断されるほど加点。
-
-
〇
2.5
〇
1
-
-
-
-
〇
5
仕様書にて示される電子カルテシステムの各機能の実現イメージが示されていること。
※なお、本仕様書に示される機能分類に基づかずとも、結果として同様の機能を満たすと判断でき
れば良いものとする。
<総合メニュー>
操作する電子デバイスの特性を活かし、業務目的を踏まえた視認性、操作性が優れた画面イメージ
と、実装機能が提示されているほど加点。
40
提案書記載ページ(*1)
評価項目一覧表(提案要求事項一覧表)
3.3 電子カルテシステムの機能要件
<診察受付・診察記録閲覧機能>
操作する電子デバイスの特性を活かし、イラストの使用などによる受付等での問診に係る支援機能
や、問診の支援機能や視認性、操作性が優れた画面イメージと、実装機能が提示されているほど加
点。
<診療票入力・閲覧機能>
操作する電子デバイスの特性を活かし、業務目的を踏まえた視認性、操作性が優れた画面イメージ
と、実装機能が提示されているほど加点。
<診察結果入力・診察記録閲覧機能>
操作する電子デバイスの特性を活かし、業務目的を踏まえた視認性、操作性が優れた画面イメージ
と、実装機能が提示されているほど加点。
-
-
〇
5
-
-
〇
5
-
-
〇
5
<検査情報の入力・検査記録閲覧機能>
操作する電子デバイスの特性を活かし、業務目的を踏まえた視認性、操作性が優れた画面イメージ
と、実装機能が提示されているほど加点。
-
-
〇
5
<投薬情報の入力・投薬記録の閲覧及び現場の薬剤在庫管理機能>
操作する電子デバイスの特性を活かし、業務目的を踏まえた視認性、操作性が優れた画面イメージ
と、実装機能が提示されているほど加点。
-
-
〇
5
<看護情報の入力・看護記録閲覧機能>
操作する電子デバイスの特性を活かし、業務目的を踏まえた視認性、操作性が優れた画面イメージ
と、実装機能が提示されているほど加点。
-
-
〇
5
-
-
〇
5
<医療マネジメント機能:日報情報機能>
機構が提示する日報フォーマットに柔軟に対応できることが提示されているほど加点。
-
-
〇
2.5
<医療マネジメント機能:日報情報機能>
日本語と英語等の複数言語での入出力可能と判断できるほど加点。
-
-
〇
2.5
<医療マネジメント機能:日報情報機能>
クロノロジーに基づく活動記録が包括的に実施できると判断されるほど加点。
-
-
〇
2.5
-
-
○
5
〇
1
-
-
○
5
-
-
○
5
<医療マネジメント機能:ミッション統計情報の出力機能>
業務目的を踏まえた視認性、操作性が優れた画面イメージと、実装機能が提示されているほど加
点。
また、症例サーベイランス統計情報に基づき、アラート機能が実装できる場合は、さらに加点。
<医療マネジメント機能:掲示板機能/緊急通報機能>
業務目的を踏まえた視認性、操作性が優れた画面イメージ等、具体的なな実装機能が提示されてい
るほど加点。とくにメッセージ機能等、部門間の連携促進に有用な機能の提案あると判断されるほ
ど加点。
4.環境整備(ハードウェア/ソフト)要件の理解と機器選定能力
4.1.ハードウェア/ソフト要件
システム機能と緊急医療従事体制を踏まえ、現場の業務に必要なハードウェアデバイス/ソフト
ウェア一式が納品されること。
※利用者端末は、30台を用意するものとする。
医療従事体制を踏まえて、適切なハードウェア及びソフトウェアの選定がされており、実務の有効
性が高く評価できるほど加点。特に防水、防埃、耐衝撃性について技術的提案があるほど加点。操
作性との兼ね合いも評価に含める
災害場所に運び、利用することを考慮した耐障害性に優れた強固なハードウェアであると判断でき
るほど加点。特に被災地での限られた電力供給環境での安定稼働や被災地での実状に合った効率的
なバッテリ充電等に関する技術・運用提案があるほど加点。
4.2.ハードウェア/ソフトの契約満了措 契約終了後には、一部の物品のリース延長(契約満了後のリース延長は1/10以下の価格とする。)
置
や買い取りができるようにすること。また、ソフトウェア(開発ソフト含む)については、保守契
約の有無に関わらず、本契約終了後も、機構にて継続的に利用できること。
〇
1
契約終了後の本システムのソフトウェアの著作権の取り扱いについて、機構に対し、経済的にメ
リットのある提案であるほど加点。
-
-
○
5
標準化(国内および国際規格との整合性や国内外関係団体とのシステムの共用)に関する実効性の
ある提案があるほど加点
-
-
○
5
緊急援助を契機とした被災国へのシステム供与などの開発機器普及可能性に関する提案が充実して
いるほど加点
-
-
○
5
-
-
○
15
〇
1
〇
1
○
1
○
1
○
5
○
5
5.その他の付加価値提案
‐
上記のほかに、本プロジェクトの目的を踏まえ、機構に付加価値のあるメリットの提案(機能や、
将来の拡張性等)がある場合は加点。
6.社の実績/資格の有効性
6.1.社の実績/資格について
社としてシステム開発に係るコンサルティング、又は開発業務に関し、同等規模以上の案件におい
て、過去3年間で10件以上の実績を有していること。
本業務を実施する上で、社として個人情報に関する認証(プライバシーマークまたは同等の認証)
を有すること。
官公庁や地方自治体を当機構としたプロジェクトや業務の実績があること。
社として、類似医療系システムの導入実績が複数件あること
社の資格及び実績が本プロジェクトの類似性が多く、有益な実績(過去に開発したプログラムや資
料の流用性が高い)であると判断できる場合は、その内容に応じて加点。
【実施責任者】
システム開発に係るコンサルティング、又は開発業務に関し、同等規模以上の案件において、プロ
ジェクトマネージャとしての参画した実績が、過去3年間で3件以上の実績を有していること。
〇
0.5
システム開発に係るコンサルティング、又は開発業務などの業務従事した経験年数が10年以上ある
こと。
○
0.5
7.業務従事者の実績/資格の有効性
7.1.業務実施者の実績/資格
本業務に有益な資格や業務実績ある場合は、その内容に応じて加点。
41
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