Science report Vol.4(2013.9) Quercetin Decreases Liver Damage in
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Science report Vol.4(2013.9) Quercetin Decreases Liver Damage in
Science report Vol.4(2013.9) Quercetin Decreases Liver Damage in Mice with Non-Alcoholic Steatohepatitis _Eder Marcolin1,2, Luiz Felipe Forgiarini1,2, Graziella Rodrigues1,2, Juliana Tieppo1,2, Greice Stefani Borghetti1, Valquiria Linck Bassani1, Jaqueline Nascimento Picada3 and Norma Possa Marroni1,2,4 1Federal University of Rio Grande do Sul (UFRGS), Porto Alegre, RS, Brazil, 2Laboratory Experimental of Hepatology and Gastroenterology, Hospital of Clinical of Porto Alegre (HCPA), Porto Alegre, RS, Brazil, 3Laboratory of Genetic Toxicology, Lutheran University of Brazil (ULBRA), Canoas, Brazil, and 4Laboratory of Stress Oxidative and Antioxidants, Lutheran University of Brazil (ULBRA), Canoas, Brazil http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/23331460 今回ご紹介するのは、 「ケルセチンは非アルコール性脂肪肝炎のマウスの肝障害を減少させ る」という報告です。 非アルコール性脂肪肝炎(NASH)は肥満患者に頻発する肝疾患で、末期肝障害に進行するこ ともあります。肝障害を引き起こす多量の飲酒をしなくても、肝臓に脂肪が蓄積すること で起こります。NASH は酸化ストレスと根本的なつながりがあることがわかっており、 NASH の予防または治療において、抗酸化物質の研究が重要となっています。 今回著者たちは、ケルセチンが与える NASH の進行への影響を評価しました。 ケルセチンはフラボノイド系のポリフェノールの一種で、野菜、果物、お茶などに多く含 まれます。ケルセチンは抗炎症・抗酸化物質として知られており、様々な疾患に対して治 療の可能性があることが既に示されています。 この研究では、NASH のモデルマウスとして、マウスにコリン・メチオニン欠乏食(MCD) を与えました。コントロール群(CO+V)、コントロールにケルセチンを 50mg/kg 与えた群 (CO+Q)、MCD 群(NASH+V)、MCD にケルセチンを与えた群(NASH+Q)の 4 群に分けま した。 4 週間の実験を行い、実験後に肝臓の変化、酸化ストレスや DNA 障害について評価したと ころ、NASH+V 群から採取した肝組織では、CO+V 群と比較して有意に DNA 障害が増加 しました。NASH+Q 群では、肝障害を示す酵素、脂質過酸化、DNA 障害が有意に減少し ました。 、さらに大血管の脂肪変性、肝細胞の変性(ballooning)、炎症の程度も有意に下がり ました。 これらの結果から、NASH のモデルマウスにおいて、ケルセチンは肝酵素のレベル同様、 肝臓の脂質過酸化や DNA の障害のレベルを下げることがわかりました。これにより、ケル セチンの保護作用は肝臓全体の改善を介していることが示唆されました。