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テスト大統領候補
2016年10月11日号 ~9月の米国雇用統計について~ 結果概要 10月7日に発表された9月の米国雇用統計では、非農業部門の雇用者数が前月比(以下同)+15.6 万人となり、市場予想(+17.2万人、Bloomberg、以下同)を下回りました。また、8月分は+15.1万人 から+16.7万人に上方修正、7月分は+27.5万人から+25.2万人に下方修正されました。 民間部門は+16.7万人と前月の+14.4万人から増加幅が拡大しましたが、政府部門は▲1.1万人と 5ヶ月ぶりの減少となりました。 民間部門のうち、鉱工業部門は+1.0万人の増加となり、前月の▲2.5万人から2ヶ月振りに増加に 転じました。このうち、建設業は+2.3万人と前月の▲0.5万人から2ヶ月振りの増加に転じた一方、製 造業は▲1.3万人と2ヶ月連続の減少となりました。また、鉱業は前月比横ばいとなり、23ヵ月続いた 減少が一旦止まりました。 サービス部門は+15.7万人で、前月の+16.9万人から増加幅が縮小しました。主要業種別に見ると、 輸送・倉庫業(▲0.9万人、前月+1.9万人)が減少した他、娯楽・接客業(+1.5万人、前月+2.1万人)、 教育・保健業(+2.9万人、前月+5.7万人)などの業種で増加幅が縮小しました。一方、専門・ビジネス サービス業(+6.7万人、前月+3.1万人)、小売業(+2.2万人、前月+2.1万人)、卸売業(+1.0万人、前 月+0.5万人)などの業種は増加幅が拡大するなど、まちまちな内容となりました。 なお、雇用全体の動きに先行するとされる人材派遣業(専門・ビジネスサービス業の内数)は、+2.3 万人と前回の▲0.1万人から2ヶ月振りに増加に転じました。 失業率は前月比+0.1%上昇の5.0%で市場予想(4.9%)を上回った(悪化)一方、労働参加率は前 月比+0.1%上昇の62.9%でした。 平均時給は25.79ドルで、前年比伸び率は+2.6%と前月の+2.4%から加速しました。また、週間の 労働時間は34.4時間で、前年比では▲0.3%と8ヶ月連続の減少でした。これらの結果、週給(平均時 給×週間の労働時間)は887.18ドルで前年比伸び率は+2.3%と2ヶ月振りに2%台を回復しました。 非農業部門雇用者数増減と失業率の推移 (万人) (%) 60 16 40 14 20 12 0 10 -20 8 -40 6 -60 -80 4 政府部門(左) 民間部門(左) 合計(左) 失業率(右) -100 06/01 07/01 08/01 09/01 10/01 11/01 12/01 13/01 14/01 15/01 16/01 2 0 出所:Bloomberg 期間:2006年1月~2016年9月 本資料は客観的情報に加え弊社の主観的判断も含まれており、投資等に係る最終的な決定は、商品に関する詳細資料を参照の上、お客様ご自身のご判断 で行なっていただきますようお願い申し上げます。シミュレーションやバックテスト、各種の運用実績、運用目標やリスク・リターン等による商品分類 図を含めた本資料の内容は、将来の運用成果の向上を保証するものではありません。また、シミュレーションやバックテスト等の各種データは一定の前 提条件に基づき作成されたものであり、当該前提条件を十分ご確認願います。 1 Daily Report(号外) 評価、及び今後の見通し 9月の雇用統計は、市場予想は下回ったものの、さほど悪くない結果だったと評価します。 雇用者数の増加幅は、一般に「失業率を上昇させないために必要」とされる20万人を下回りましたが、 3ヶ月平均では19.2万人となり、均してみれば堅調が続いています。民間の鉱工業部門は、製造業 が2ヶ月連続の減少となりましたが、鉱業が24ヶ月ぶりに下げ止まり、建設業が増加に転じるなど、 改善がいくつか見られました。鉱業の下げ止まりは、足元の原油価格の下げ止まりと整合的な動きと 言えます。サービス部門では、雇用全体に先行する人材派遣業が再び増加に転じたことも、先行き にはプラスの材料です。 また、雇用の質(※1)については、失業率が前月から上昇しましたが、これは労働参加率の上昇によ るものであり、必ずしも悪い内容ではありません。労働市場への人口流入が増えていること、平均時 給の伸びが加速していることを踏まえると、全体的に雇用の質は改善していると考えます。 今回の結果を受けて、弊社では、引き続き年内の米国の政策金利引き上げは1回、12月のFOMC ( ※2 ) と い う 予 想を 維 持し ま す 。 FF 金 利 先 物 市 場 が 示 す 11 月 利 上げ の 確 率 は 発 表 前 の 24 % (Bloomberg、以下同)から17%に低下しましたが、12月利上げの確率は発表前の64%からほぼ変 わりませんでした。今回の結果は、11月の利上げを後押しするほど強い内容では無かったものの、 12月の利上げの可能性は十分維持される程度の堅調な内容だったと判断します。 ※1:主なものは以下の通り ・労働参加率(9月:62.9%、前月比+0.1%(改善)、2004~2007年平均値:66.1%) ・失業者に占める27週以上の長期失業者比率(同:24.9%、前月比▲1.2%(改善)、同平均19.1%) ・フルタイム希望のパート従業員を加えた場合の失業率(同9.7%、前月比横ばい、同平均8.8%) ※2:今後のFOMC開催予定 2016年:11/1-2、12/13-14*(*は議長会見あり) 2017年:1/31-2/1、3/14-15*、5/2-3、6/13-14*、7/25-26、9/19-20*、10/31-11/1、12/12-13* 米国市場の今後の主要イベント 日程 イベント 10月19日 米国第3回大統領候補者討論会 10月28日 米国7-9月期GDP1次速報 11月1~2日 FOMC(FRB議長会見予定無し) 11月4日 10月の雇用統計 11月8日 米国大統領・議会選挙 12月2日 11月の雇用統計 12月13~14日 FOMC(FRB議長会見予定有り) 出所:Bloomberg 本資料は客観的情報に加え弊社の主観的判断も含まれており、投資等に係る最終的な決定は、商品に関する詳細資料を参照の上、お客様ご自身のご判断 で行なっていただきますようお願い申し上げます。シミュレーションやバックテスト、各種の運用実績、運用目標やリスク・リターン等による商品分類 図を含めた本資料の内容は、将来の運用成果の向上を保証するものではありません。また、シミュレーションやバックテスト等の各種データは一定の前 提条件に基づき作成されたものであり、当該前提条件を十分ご確認願います。 2