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平成22年度 審査結果及び審査講評

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平成22年度 審査結果及び審査講評
平成22年度女性・高齢者チャレンジ活動表彰審査結果
○最優秀賞
個人名
秋山良子
■活動の種類:起業活動
■市町村:木古内町(渡島総合振興局)
■活動開始時期:平成10年
○優秀賞
グループ名
曙光会
■活動の種類:高齢者活動
■市町村:むかわ町(胆振総合振興局)
■活動開始時期:昭和40年
■人数:25名
グループ名
豊栄会
■活動の種類:地域社会参画
■市町村:広尾町(十勝総合振興局)
■活動開始時期:昭和63年
■人数:8名
活動内容
・平成8年から施設トマトの規格品外の販売を目的に無
人の直売所と漬け物の加工室を設置。製造許可を取得
し、
「良ちゃん漬け」の販売を開始。
・9年にはふれあいファームに登録し、小中学校の社会
見学の受入なども行っている。
・
「秋山家伝来の味」の伝承を基本に、10年に「大福
もち~もちっこ」を始め、
「べこもち」
、ソフトクリー
ム、トマトゼリーの製造販売に取り組んできた。
・21年の売上げは、19年の2倍。22年には、コー
プさっぽろ木古内店の「ご近所野菜」に出荷し、新た
な顧客獲得に取り組んでいる。
・12年女性部直売グループ「きこりろ」の設立に参画
し、直売のノウハウを地域の女性農業者へ伝達し、女
性の地域リーダーとして活躍している。
・商工会に入会するなど異業種との交流も積極的に行っ
ており、パート従業員を雇用することで地域の活性化
に寄与している。
・今後とも、魅力ある商品づくりを目指す。
講評
・
「自分が楽しめる農業経営の実践」を目指し、8
年加工室を自ら設置し、漬け物「良ちゃん漬け」
の製造販売と野菜の直売を開始した。
・その後、大福やべこもち、アイスクリームなどの
製品開発を行い、品目を増やすとともに、直売所
の設置や自らの力で販路を開拓し、量販店やイベ
ント等で販売努力を重ねてきた。
・パート従業員を雇用することで地域活性化に貢献
するとともに、直売のノウハウをJA女性部活動
や直売グループ、女性農業者ネットワーク組織な
どの活動を通じて、地域の女性農業者に積極的に
伝達するなど、地域のリーダーとして活躍してい
る。
・自らの力で販路を開拓するなど苦労を重ねながら
起業し、販売を伸ばした実績を評価したい。
・これからも、おかあさんや娘さんとともに協力し
ながら、楽しめる農業経営を目指していただきた
い。
活動内容
・宮戸地区の老人会「曙光会」25名(うち農業をリタ
イアした人23名)は、これまで地区内の公共施設環
境整備に取り組んできた。
・平成20年から会員の7名が「草刈り隊」
(作業受託
組織)を結成し、農家の畦畔などの草刈りを請け負っ
ている。草刈りの面積は、年々増加しており、3年で
6倍、1,360aとなっている。
・また、20名で「支援隊」を結成し、草取りや花の定
植、肥培管理、グランドカバープランツ(クリーピン
グタイム)の定植と管理作業を行い、地域内の環境美
化に取り組んでいる。
・新たな取り組みとして、独居宅の草刈りを実施し、会
員の互助活動を始め、高齢者同士が助け合う新たな仕
組みの先駆けになると期待されている。
・農家の労働力不足で、畦畔の草刈り等管理作業に手が
届かない状況の中、これらの活動は農業者を始め地域
で高い評価を得ている。クリーピングタイムの植栽の
取組は、町全体に波及している。
活動内容
・昭和63年に結成し、農業簿記記帳を学んでいたが、
一時活動を休止。その後、新規参入者など新しい会員
が加わり、
「みんなで取り組めばがんばれる」を合い
言葉に活動を再開。
・平成19年から食育に取組み、牛や酪農の生活を知っ
てもらおうと『らくのうかるた』を作成。十勝管内の
全保育園・幼稚園へ提供したところ好評を博し、報道
の効果もあり、これまで480セットが配付された。
・食育活動として町内の保育園や小学校で、
「牛乳を飲
もう」というメッセージと合わせてかるたや寸劇の実
演、牛乳を使った調理実習などを行った。
・当会は新規参入の女性層や他地域から嫁いできた女性
農業者を地域に溶け込ませる役割も果たしており、独
自のアイディアと意欲あふれる活動で近隣の女性グ
ループからも注目されている。
講評
・平成20年から7名で「草刈り隊」
(作業受託組
織)を結成し、労働力不足で手が回らない農家に
代わって、畦畔などの草刈りを請け負っている。
草刈りの面積は、年々増加しており、地域から期
待が寄せられている。
・グランドカバープランツ(クリーピングタイム)
の植栽にも取り組んでいる。また、今年度から新
たに、独居宅の草刈りを実施し、高齢者同士が助
け合う新たな仕組みの先駆けとして期待したい。
・高齢化、担い手不足によりコミュニティ活動が低
下している中、事例として少なくなった高齢者に
よる農業生産や生活の支援システムであり、地域
のためのユニークな活動と評価し、今後の活動の
発展に期待したい。
講評
・
「かるた」の実演や牛乳を使った調理実習、寸劇
など、保育所や小学校で食育活動を行い、自らも
楽しみながら「酪農」を伝えている。
・新規参入の女性層や他の地区から嫁いできた女性
農業者を地域に溶け込ませる役割も果たしてい
ることは、とても重要な取組と考える。
・
「かるた」はユーモアあふれ、センスが光ってい
る。楽しみながら牛や酪農が解り、寸劇や人形劇
など新たな要素を加え、意欲あふれる活動を行っ
ていることを評価したい。
・農作業や育児のかたわら、若い女性農業者が自ら
のアイディアを活かし食育に取り組んでおり、今
後も楽しみながら活動を発展させていただきた
い。
○奨励賞
グループ名
ふみの会
■活動の種類:高齢者活動
■市町村:北竜町(空知総合振興局)
■活動開始時期:平成4年
■人数:12名
個人名
住田 昇
■活動の種類:高齢者活動
■市町村:北広島市(石狩振興局)
■活動開始時期:昭和58年
グループ名
JA東旭川兵村味工房
■活動の種類:起業活動
■市町村:旭川市(上川総合振興局)
■活動開始時期:平成15年
■人数:13名
活動内容
・地域の活性化につながる活動を目指し、JAきたそら
ち女性部北竜支部の役員で結成。
・町と農協が設置した加工実習センターを活動の拠点と
し、地元の米などを使った笹だんご、漬け物の素「う
まいぞ咲きちゃん」などの加工品の製造・販売に取り
組んでいる。
・平成9年には菓子製造許可を取得し、通年販売を実現。
さらに17年には販路拡大のため、冷凍・冷蔵業許可
を取得。
・
「道の駅サンフラワー北竜」
、札幌市にある「HUGマ
ート」で通年販売し、
「町ひまわりの里」
、JAや個人
の直売所、イベントなどで季節限定販売している。
・笹だんごは、町の名物として定着しており、地元産の
米の消費拡大にも貢献している。
・もちもちとした食感、色彩など研究・工夫を重ね、安
定的に生産を続けている。
・加工体験を受入れ、消費者との交流を図っている。今
後は、地元農産物の利用拡大とともに、味と技術の伝
承などに取り組む考え。
活動内容
・明治6年、当市で中山久蔵氏が「赤毛種」を栽培した
ことが、北海道の寒地稲作の発祥。この「赤毛種」を
保存するため、昭和58年に「水稲赤毛種保存会」が
設立され、住田氏は副会長を務め、平成11年から会
長として、
「赤毛種」栽培方の確立、見本田の復田、
市内外の小学校での体験学習など食農教育の実践に
よる「赤毛種」の伝承とPR活動に力を注いできた。
・自らの水田経営の傍ら、地域農業の歴史や技術を伝承
することで、寒地稲作発祥の地「北広島」をアピール
し、地域づくりの起爆剤として期待されている。
・また、北広島産のななつぼしを「赤毛伝説」の名称で
限定販売。市内菓子店では、
「赤毛伝説」を使用した
焼きティラミス等を製造販売しており、おみやげとし
て期待されている。
・札幌市清田小学校の学校田や北海道開拓の村への苗の
提供、栽培技術を支援しており、その活動は市外へも
広がりを見せている。
活動内容
・JA東旭川女性部員による加工グループを母体に、兵
村味工房を設立し、加工施設を設置し、農業を通じた
人との交流を重視しながら、加工施設での直接販売を
開始。
・東旭川産の野菜、大豆、米を使用し、豆腐、漬け物、
味噌、総菜、菓子等の加工品を商品化している。加工
品は、加工施設のほか、JA店舗、市内の大手スーパ
ーやイベント、通年でホクレンショップ、西武百貨店
旭川店で販売。
・旭川市農産加工推進協議会に参画するとともに、上川
管内の女性起業グループによる「ほほえみ起業隊」の
設立に貢献した。
・また、当グループの影響を受け、農産物加工に取り組
む女性農業者も増加傾向。
・加工施設内で豆腐の加工体験を行い、消費者、商業者
などとの交流を進めている。
・今後とも、旭川の季節感を活かし、手づくりで安心で
きるお袋の味の提供や加工体験などを通じて消費者
に喜ばれる活動を目指す。
講評
・
「道の駅サンフラワー北竜」や「HUGマート」
、
「町ひまわりの里」
、JA、直売所、イベントな
どで販売するとともに、消費者を対象とし笹だん
ごの加工体験にも取組み、好評を得ている。
・特に、笹だんごは町の名物として定着しており、
味や食感、色彩など研究・工夫、努力を重ね、安
定的に生産を続けている。
・今後とも、笑顔を絶やさず、ふるさとの味と技術
を次世代に伝承しながら、都市との交流促進や地
産地消の促進など自ら楽しみ、みなさんに喜ばれ
る活動を継続していただきたい。
講評
・住田氏は、昭和58年に設立された「水稲赤毛種
保存会」の会長として、北海道の寒地稲作の発祥
である「赤毛種」の栽培方法の確立、見本田の復
田、市内外の小学校での体験学習など食農教育の
実践を通じて、10年にわたり「赤毛種」の伝承
とPR活動に力を注いできた。
・自らの水田経営の傍ら、
「赤毛種」のPRを通じ
て、寒地稲作発祥の地「北広島」をアピールし、
おみやげ品の開発など地域づくりの起爆剤とし
て期待されている。
・札幌市内小学校の学校田や北海道開拓の村への苗
の提供、栽培技術を 支援しており、その活動は
市外へも広がりを見せている。
・住田氏の活動は、村の暮らしの原点を伝承する取
組として高く評価したい。今後とも、地域と連携
し、
「赤毛種」の保存と北海道の稲作の歴史の伝
承活動を継続していただきたい。
講評
・兵村味工房は、平成15年から東旭川産の野菜、
大豆、米を使用した豆腐、漬け物、味噌、総菜、
菓子等40品目を商品化し、人との交流を重視し
ながら、直接販売を開始。
・加工品は、JA店舗のほか、大手スーパーやイベ
ント、ホクレンショップ、西武百貨店旭川店へと
販売先を拡大している。
・また、旭川市農産加工推進協議会や上川管内の女
性起業グループによる「ほほえみ起業隊」に参画
し、技術向上を目指している。
・当グループの影響を受け、農産物加工に取り組む
女性農業者も増えている。
・豆腐の加工体験を通じて消費者や商業者などとの
交流を進めており、今後とも、旭川の新鮮な素材
を活かし、手づくりで安心できるお袋の味を提供
し続けていただきたい。
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