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100円商店街サミット報告書のダウンロード2)(PDF)

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100円商店街サミット報告書のダウンロード2)(PDF)
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第1回
全国 100 円商店街サミット参加及び事業実施状況視察報告書
全国に拡大・普及しつつある(現在 10 箇所)「100 円商店街」事業について、敦賀市内の
中心市街地への導入を見据え、発祥の地である山形県新庄市において導入地域の実施者によ
る事例発表や、今後の展開方法などを話し合う「全国 100 円サミット」への参加及び、実際
の事業実施状況について視察を行った。詳細は以下の通りである。
1.日時(スケジュール)
平成 20 年 10 月 17 日
15:00~15:30
開会式典
15:30~17:10
全体会 各地の事例報告 10 分×10 団体
17:30~18:20
分散会A テーマ「100 円商店街に隠されたロジック」
分散会B テーマ「100 円商店街継続の秘訣」
分散会C テーマ「新規事業アンテナモールの説明」(既実施者のみ)
18:30~19:30
基調講演 テーマ「商業地域の有効な活用法」
講 師 日本政策投資銀行 参事 藻谷浩介氏
20:00~22:00
歓迎レセプション
平成 20 年 10 月 18 日(土)
09:50~10:10
新規活性化事業「アンテナモール」オープニングセレモニー
10:00~
第 23 回新庄 100 円商店街事業視察
2.参加者
笹井伝裕(本町 2 丁目商店街/㈱ささい電化センター)
谷口正宏(神楽 1 丁目商店街/㈲寝装館タニグチ)
小堀真嗣(神楽 1 丁目商店街/㈲小堀菓舗)
小坂政徳(本町 1 丁目商店街/㈱つるが大丸)
新田和雄(本町 1 丁目商店街/㈲チモトコーヒー)
伊藤敬一(敦賀商工会議所
中小企業相談所)
3.内 容
[10 月 17 日(金)]
(1)挨拶
(2)事例報告
<全体を
全体を通して効果
して効果と
効果と課題>
課題>
(効果)
効果)
100 円商店街実施中は予想を上回る反響であった。
今まできたことがなかった人の来客があり、商店街と個店を知っていただく機会となった。
リピート率が高い。
低コストで労力も最小限であり、実施が容易、しかも効果も高い。
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店側、客側の両者から次も実施したいという要望が多い。
マスコミで取り上げられ易い。
(課題)
課題)
100 円商品の手配・アイデアの不足
実施にあたって、各加盟店の理解を得るための労力
当日多忙を極めるので、当事業の目的の一つである顧客との対話が果たせない。
100 円商品以外の売上確保
(その他
その他)
他のイベントとの併催の事例が多く見受けられる。
当日は来店客への対応に忙殺され、加盟店の店主等が事業全体に携われない。商業高校やボ
ランティアスタッフが必要。
効果検証が必要であるが、検証のノウハウはNPO-AMPが持っていると推察される。
<各事例発表>
各事例発表>
①中和大通り
中和大通り商店会(
商店会(秋田県能代市)
秋田県能代市)
人口約 61000 人 減少傾向
‘02 サティが撤退後、通過型商店街となり、衰退した。
イオン進出計画が持ち上がり、必死に反対したが、いずれにしても何かしなければならな
いとの意識が高まり、100 円商店街事業の情報が入興味を持ち、NPO-AMPの斉藤氏
を招聘し、話を聴き、実施を決意、平成 20 年 7 月、8 月、12 月に実施した。
当商店街は、アーケードの無い商店街であり、不安もあったが、実施した結果、100 円コ
インの力の強さを実感した。初期の目的は達成したと思う。参加した店舗はびっくりした
と思う。なぜなら、行列ができたからである。ほぼ全実施店舗から次回も参加するとの声
があった。
今後の課題として、100 円の商品の数量に限界があり、ヒントがほしい。又、日曜日休業
店舗が多く、土日開催が難しい。長時間滞留を目指したい。
②唐津中央商店街(
唐津中央商店街(佐賀県唐津市)
佐賀県唐津市)
人口 130000 人(合併前は 8 万人)
九州は福岡に一極集中しており、各地域の駅前商店街の例にもれず、衰退の一途で、空き
店舗も目立つ。中央商店街は、6 つの商店街の総称であり、約 150 店舗で構成される。
これまで、土曜夜市を行っていたが、年々衰退。抽選会も近年はカード事業に移行してお
り、効果的なイベントの決め手を欠いていた。
100 円商店街事業については、日経MJを見て興味を持ち、商工会議所、商店街連合会に
協力を依頼、九州での先行地である宇土へ視察し、約 1 ヶ月の準備期間で実施した。
実施の際には、青年会議所主催の築城 400 年のイベントに併せて開催したこともあり、相
乗効果でたくさんの集客に成功した。
開始当初は 4 人(商店街の女性 2 人と商工会議所 2 人)ではじめたが、びっくりするほど
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人手があり、アンケートでも効果を確認できた。
③かもだ通
かもだ通り商店街協同組合(
商店街協同組合(鹿児島県加治木町)
鹿児島県加治木町)
人口 23000 人 交通の要衝として古くから栄え、教育と文化のまちである。
太鼓踊り、蜘蛛合戦などの伝統行事がある。100 円商店街事業を平成 20 年 4 月 16 日、6
月 16 日、10 月 11 日と実施したが、全盛期の人通りが復活したと喜んでいる。
参加店は 60 店舗、負担金を 1000 円/1店舗を徴収し、スタンプラリー事業を行い、100
円神社を設置し、そこで抽選会を開催し、集客を工夫している。建設会社や空き店舗の前
には、ワゴンを設置して、賑わい性を高めている。店側からは、「店に活気が生まれた」と
の喜びの声があるが、悩みとしては、毎回の 100 円商品の手配が難しく、100 円商品だけ
が売れるとの声もある。
顧客からは、次はいつ?という期待が大きく、実施側として意欲が高まっている。
今後も補助金を頼らず、やりくりしながら継続したい。
④あたみ 100 円市場実行委員会(
円市場実行委員会(静岡県熱海市/
静岡県熱海市/熱海青年会議所)
熱海青年会議所)
人口 40000 人であるが、密集しているところが強み。観光地として夏場の海水浴客を中心
として年間約 780 万人の観光客がある。
当事業は熱海青年会議所が主導し、商店街と協力して 9 月 13 日に第 1 回を実施した。
当地域の全盛期は昭和 40 年代、新婚旅行先として注目を集めた時期であるが、近年通過地
点になってしまっている。
第 1 回を実施については、大きなイベントと併せた4つのイベントとの併催である。
○地元に住んでいるレベッカのボーカルNOKKOとのコラボイベント(子供たち向けコ
ンサート)○マグロの解体ショー○働く車大集合○抽選会
結果としては、商店街始まって以来の人出であった。100 円以外の買い物では 1000 円から
5000 円の商品が売れた。しかし、売り手の意識の徹底がはかられていないと思うが、また
矢ってほしいという声も多かった。
今後は、携帯電話のQRコードのラリーを行い、そこで収集したメールアドレスに次回の
開催通知を送ること計画している。PRコストが抑えられ、しかも効果的。携帯電話の活
用は商店街となじみが良いのではと考える。
⑤さつま町商工会
さつま町商工会(
町商工会(鹿児島県さつま
鹿児島県さつま町
さつま町)
人口 25000 人。3 つの町が合併してできた街。
九州で先行実施している熊本県宇土町へ視察し、これだったらできる!と思い実施した。
100 円商店街は、お客と親交を深め、信頼関係を築く場として活用すべきであり、実際に
もリピーターの確保に成功している。当事業を盛り上げるために、
「100 縁祭の歌(円→縁)」
を作り盛り上がっている。
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⑥ふれあい通
ふれあい通り実行委員会(
実行委員会(福島県喜多方市)
福島県喜多方市)
人口 54000 人。観光の街であるが、商店街にはそれほど観光客が来ていない。
雑誌「商業界」で 100 円商店街事業の記事をみて興味を持ち、NPO-AMPの斉藤事務
局長を招聘し、勉強会を実施、準備期間 7 ヶ月を経て開催した。各店舗の理解を得るのに
苦労した。事業実施の際に工夫したことは、以下の通り。
○空き店舗をフリーマーケット会場として活用、○紅白幕を使用、○お客にお茶を出す、
○ベロタクシーを 100 円に、○抽選会を実施し、地元の商業高校のボランティアを活用。
土生町商店街連合会(広島県尾道市因島)
人口は 27000 人(尾道市は 15 万人)。
因島商工会議所まちづくり特別委員会からの提案で、因島水軍祭りと併催し、集客を工夫
した。
100 円商店街を通して、情報発信の大切さを痛感し、おもてなし・ふれあいの心が重要で
あると感じた。普段来ない人がきた。喜んでもらえた。活気が戻った。他の商品をアピー
ルできたなど、実施店舗から喜びの声があり、今後工夫を重ねながら継続したい。
100 円商品がすぐに売切れてしまうこともあり、午前と午後など時間帯を分けて販売する
こと等検討・改善点がある。
⑦三条中央商店街振興組合(
三条中央商店街振興組合(新潟県三条市)
新潟県三条市)
人口 107000 人(合併前 8300 人)
。NPO-AMP斉藤事務局長を招聘し、市、商工会議
所関係者を呼び、実施意欲が高まった。
三条新聞に広告を出してPR、市の祭りと併せ、他の商店街と合同開催を行ったところ、
大反響であった。大行列がこんなに並んだのは初めてであり、驚いている。手間も経費も
かからず、効率的且つ効果的な事業であった。3 回目以降は各店舗が何を出品するかを広
告に掲載したところ大行列となった。すぐに売切れてしまうので、1 日数回に分けて実施
すべきと思う。又当日大変忙しいのでボランティア導入が必要である。
⑧宇土市商工会
人口 38000 人。他の地域と同様に、商店街の衰退が問題となっており、モニター調査でも
「商店街に入りにくい」
「何か買わないと出にくい」などの意見もあり、いかにお店に入っ
てもらうかが課題となっていたところ、
「がんばる商店街 77 選」で山形県新庄市の「100
円商店街事業」をみつけた。補助金に頼らず低コストで開催できるとあって実施したいと
思った。しかし、100 円商店街とはどういうものかを各店舗に理解させるのに苦労した。
実施に当っては、スタンプラリーの実施、ちんどん屋「八郎一座」の結成、出張西岡神宮
を併設し、集客を工夫した。今後もイベントの工夫を重ねたい。
⑨新庄南本町・
新庄南本町・北本町商店街(
北本町商店街(山形県新庄市)
山形県新庄市)
人口 39000 人。全国的な流れでもあるが、商店街衰退が進んでいたが、新幹線が乗り入れ
し、整備も進んだが、その後流出に拍車がかかった。NPO-AMPより企画提案があり、
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実施を決意し、各店舗の理解に努め実施した。今回で 23 回目の開催となる。当事業を実施
した結果、リピーターが約 7 割あり、リピーターが増えたとともに、新規顧客も増加した。
個店のやる気が、集客以上の効果を生んでいる。雨や吹雪で集客が良くない回もあったが、
どうすればうまくいくかを毎回考え、次回に改善・工夫を行うことを心がけ今日までの継
続実施に至っている。
悩みとしては、100 円商品の“ネタ”がないという声もあり、出店相談会を実施している。
相談会は、他の店の人から商品のアイデアを出してもらうという内容である。他人に店の
ことはよく見えるものである。
(3)分科会
参加分科会・・・分科会A「100 円商店街に隠されたロジック」
講師:NPO-AMP 齋藤一成氏
(要約)
要約)
○なぜ 100 円なのか?
なのか?
もし、見ず知らずの困っている他人がいて、提供できる金額は 100 円であろう。100 円とは、
冗談でも済まされる金額といえる。100 円は、必ずしも必要だからではなく、冷やかしや遊び
で使ってしまえる金額である。そういう意味で 100 円をお勧めしたい。
○イベントと
イベントと個店の
個店の商売が
商売が直結
抵抗無く店内に誘導できる。買わなければ入りにくいという課題を克服できるということ。フ
ァシリテーション(円滑化、促進、個々では販促のことを言っていると推察)をシステムとし
て活用。一つのイベントの形態として店内に誘導できる。
○高い滞留性、
滞留性、回遊性
全ての参加店が会場となり、客足は隅々まで行き届く。ゆっくりと商店街を買い物できる。
○歩行者天国にしない
歩行者天国にしないメリット
にしないメリット
歩行者天国にすると道路中央に集中してしまう。あえて歩行者天国ではなく客と店との距離を
縮める。狭い範囲に人を密集させることで人ごみを作り出し、群集心理をうまく利用する。歩
道に対して、店と車道側の両面から客を挟むように工夫し、客の足を止めさせる。客の流れを
故意に止めてしまう工夫をする。
○R&Dセクション
R&Dセクションの
フル活用(
Research<調査>
調査> and Development<
Development<進展>)
進展>)
セクションのフル活用
活用(Research<
多くの費用と労力を投下すればするほど、本来の目的から自己満足へと変わってしまう。商店
街の各店舗を知ってもらい、固定客を確保することが本来の目的。当事業は低コストで、手間
をかけず事業を実施し、本来の目的達成を容易にする。顧客側と店側の両面からの意識調査を
行い効果検証すべきである。
○優れた費用対効果
れた費用対効果
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1 回当たりの費用はチラシ代程度で、10 万円以下に抑えることが可能である。但し、やり方は
工夫を重ねることが必要。新庄商店街では、官公庁などからの補助金を一切使用していない。
○集合体・
集合体・組織強化
事業実施にあたっては、金融機関、医療関係も含めて加盟店の90%以上の個店の参加が絶対
条件。残りの 10%は病気や事故、身内の不幸などの理由によりどうしても参加できない店舗が
出てくるであろうという誤差を意味し、基本的に全加盟店参加にすべき。これにより、さらに
集客力が増加し、全ての店を主催者として機能させることである。
“やってもらう”という意識から自ら作り出すという事業形態へ移行させることができ、当事
業は意識改革の土壌作りになる。
○自動的に
自動的に進化する
進化する仕掛
する仕掛け
仕掛け
R&Dにより、来客者が何を望んでいるか、参加者が何を考えているかを完全に把握する。普
段気づかない不備・不満足も把握し、低い評価部分を見直し、新たな仕掛けの乗せることでレ
ベルアップできる。
○おまけ
~商店街以外からの出展者もOK~
100 円商店街をエサにして後日購買に結びうけるという仕組みは商店街以外でも同様に当ては
まる。例として自動車ディーラーも参加し、100 円で車内クリーニング券を販売し、後日来店
した客にクリーニング中の待ち時間に他の商品等も勧め、販促につなげている。又、歯医者で
は 100 円で子供歯科検診を行い、固定客化を図っている。一見して 100 円商品とつながりのな
いと思われる事業所の方がおもしろいものが出やすい。通常時へのリピーター化の工夫をして
ほしい。
○R&Dによる
R&Dによる効果測定
による効果測定
リピート率は 70%以上。通常のイベントは 40%と言われており、高いリピート率である。
100 円商品以外の商品の売れ具合は、42%が「売れている」と回答。顧客らかは「是非また来
てみたい」、
「来てみたい」と回答した方が 97%。
プレスリリースすると間違いなく書いてくれる。1~2 回は単に「開催します」だけで記事に
なるが、3 回目以降は工夫が必要。3 回目は効果測定の結果のデータを公表するという形をとり、
因みに第 3 回目は○月○日開催へ・・・という文面でプレスリリースする。
来客数に変化はあるか?という設問では約 40%が「増えた」と回答。歩道の両側をはさむと人
が“つまり”人が人を呼ぶという効果が生まれる。
○100 円商店街とは
円商店街とは?
とは?
意識改革の代名詞、事業名ではなくシステムである。残念ながら 1 回実施しただけで 2 回目以
降はできなくなってしまったとうところが 3 箇所ある。原因はただ単に、100 円ショップをや
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っただけになってしまったことである。そうならないために、以下の原則を守ってもらいたい。
1)店外で
店外で客を呼び込む 2)店内で
店内で接客 3)店内で
店内で清算
個店と取扱商品を知ってもらい、固定客をつかむことが目的であり、店の前でただ単に 100 円
商品を販売し、精算までしてしまうのは効果がない。
○課題
在庫処分という概念からの脱却し、さらなる商売へつなげるということ。常に考え続けること
が必要である。全国に飛び火しつつある 100 円商店街相互の連携により地域間連携事業の拡大
を目指している。このため、アンテナモールを明日立ち上げる。地域特産品をネットワーク化
する。100 円商店街実施団体の地域の特産品をこれから 60 数品登録し、新庄市で試験販売を行
い、各実施団体同士が特産品を売りあう仕組みを構築する。
○質疑応答
Q1)100 円でないとだめなのか?500 円、1000 円はだめなのか?
A1)100 円は冗談で済まされる金額であるといえる。又単価が上がると大手量販店との競合に
なる恐れもある。大手量販店にまけない魅力としては 100 円でなく 500 円でその価値を創
ることはむずかしいのではないか。
Q2)金融機関はどのように参加しているのか?
A2)新庄の場合は主に本部要員として協力して頂いている。スタッフはボランティアや高校生
のボランティアサークルを活用すると効果的である。
Q3)費用対効果の説明では広告宣伝費 10 万円以下と言っていたが、折り込みチラシをするとそ
の金額では無理ではないか?
A3)毎月第○○曜日として定着させればある程度節約できる。今のところチラシが最も有効で
あると認識している。チラシを持って会に来る顧客が多く見受けられるからだ。
前橋商業高等学校教諭から一言)
商業高校では街に出た活動による起業家育成教育を進めている。今日は各地から来ている
が、他の地域にある商業高校へ提案すれば恐らく喜んで参加するものと思う。
(3-2)分科会
参加分科会・・・分科会 B「100 円商店街継続の秘訣」
アドバイス兼進行・・・熊本県宇土市
アドバイザー・・・山形県新庄市新庄南本町商店街 井上和郎副理事長
これまで多数の商店街で 100 円商店街を開催しているが、新庄のように回数をこなしていくと問
題点も多数発生し、マンネリ化していく、そこで今回のサミットに参加された各商店街の 100 円
商店街の継続する秘訣と課題を互いに発表しあう。
(要約)
要約)
○鹿児島県薩摩商店街
鹿児島県薩摩商店街
商店街だけでなく、温泉なども取り組んでいる。
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100 円商店街を通り全体が取り組む安売りの日という認識を持っておられる方がいる。
その為、「100 円の商品をもっと増やせ」と言われる、またチラシを見てこことここだけ走って
周るお客さんが多い。
(井上) ⇒ だんだんお客さんも慣れてきますから、そのうちちゃんとなり落ち着いてきます
よ。お客様に対してはまじめにやらないと駄目だけど、やる側は、堅苦しく考えない、まじめ
にやっちゃ駄目。飲みながらでもゆっくり話していけるような感じでやっていけばいい。肩の
力を抜いてやる。新庄ではみんな悩んでいる筈なのに誰も相談に来たことがないが、出品相談
会などもやってはいかがか?ちなみに新庄ではお客さんが走るとは聞いたことがなかった。
成功するときもあるし、どしゃぶりの日も吹雪で数メートル前が見えない時もやったが、マイ
ナスに考えず、できるだけプラス思考でやることが大事かなと思っている。
○静岡県熱海商店街
QR コードを各店に貼って、抽選できる仕組みを作って実行したところ 4 時間でのべ 500 人の
メールアドレスを集めた。これにより次回より予算を掛けずに告知が出来るようになった。
その場合は、ニンテンドーDS と Wii を景品にしたのだが、親の携帯を借りて子供が走り回る
姿などもあった。自社で作った小学校の連絡網のシステムに 100 円商店街の告知を載せ各店舗
の詳細を携帯で見られるようにした。
○福井県大野市商店街
第一回の100円商店街を2008年 8 月のお盆にやった。組合員数は40名だが後継者がい
ないところがほとんどという現状。参加者は20名程度。来週も予定している。いろんなとこ
ろから売るものを探している。販売機会を失った上質のまな板を仕入れて来て100円で売る
予定。多少汚れているが物はよい。このようなものを売ることが、良いか悪いかはではなく、
やるかやらないか?という現状がある。また、問屋さんもどんどんつぶれているので、その中
でお客様が欲しいものを仕入れてくることこそ商売人の責任ではないでしょうか?
(宇土市) ⇒ おっしゃるとおりです。自分の商店街も3月までに3店舗廃業しますが、悪い
ように考えるのではなく、どうすれば埋めていけるかを考えていかなければいけない。
○宇土市(
宇土市(3年目)
年目)
続けていく秘訣は、「ホスピタリティ(=思いやり)」ということだと思う。商店の中のそれぞ
れの思いやり。お店とお客様との思いやりが大切。先ほどのお客さんが走って必要なものを買
うことを考えたときに、お客様がもとめていることに答えられるようなホスピタリティとコミ
ュニケーションが重要ではないか?
また、
「100円商店街の3カ条」の①ワゴンを出す。②店員がコミュニケーションを取る。③
店内で会計。これを一人でも破ると100円商店街の意味がなくなるので気をつける必要があ
る。
○これまでに100
これまでに100円商店街
100円商店街をしていてあった
円商店街をしていてあった失敗談
をしていてあった失敗談を
失敗談を教えて欲
えて欲しい。
しい。
失敗を失敗と考えず、次の糧にすることが大切。
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(4)基調講演
テーマ「商業地域の有効な活用法」
講
師 日本政策投資銀行
参事 藻谷浩介氏
(以下要約
以下要約)
要約)
不況で一番困っているのはマスコミであろう。企業の広告宣伝費の減少=広告収入の減少に
歯止めがかからず、問題となっている。本当にマスコミが言うような不況で日本経済の弱体化
が進んでいるのだろうか?それは実際のデータで見ればよくわかる。
原油の急速な値上がりの中で、日本の貿易黒字は約 3 割増加している。日本が稼ぐ外貨はバ
ブル期の約 6 兆円に対して、現在は約 25 兆円と約 4 倍となっており、マスコミが声高々に叫
ぶように、国際競争力は決して低下していない。更には所得黒字(=金利配当)でみると日本
は年間 16 兆 3000 億円の黒字となっている。
食料自給率が低いことが大問題とされているが、
日本が国外から買っている食糧は 5 兆円、金利配当の 3 分の 1 以下で食料を買えてしまう金額
であり、悲観しすぎている感がある。
不動産価格はバブル期をピークに減少しているにも係わらず、GDPも右肩上がりで現在ま
で上昇し続けている。数字で見ると今の日本は史上最強の経済力を誇っているのである。今世
間でKY(空気読めない)という言葉が流行っているが、日本人は、“KY=空気しか読まな
い“であり、”SY=数字読まない“と言える。マスコミが不況だと煽ることで消費マインド
が冷え込んでしまっているのではないか?
トヨタ自動車の国内シェアは拡大しているにもかかわらず、販売数は 4 年連続で減少してい
る。又、百貨店、スーパーは 11 年連続売上が減少、イオンは今期から営業赤字となり、昨今
の不況の根拠であると報道されている。しかしこれは、不況だから減少しているというという
わけではなく、
「現役世代の減少=消費者数」の減少によるものである。
現役を退いた年代の貯蓄高を見てみる。60 代と 70 代の高齢者の貯蓄高を比較すると、1000
万円増加している。これは 60 歳から 70 歳にかけて年金を 1000 万円貯蓄しているとも言えよ
う。高齢者は年金を受給しても使わずに貯蓄に回しているが、現役の 30 代の子育て世代は家
計の維持で余分な購買ができない状況であることを先ず認識することで、おのずと今後のター
ゲットがどの層であるかがわかるだろう。今後益々既存の市場=これまでの購買層は確実に減
少し、高齢者が増加するのである。売上の対象は高齢者層を取り込まないと確実に縮小する。
先ほど述べたように、日本には史上最高にお金が集まっているが、そのお金は高齢者の貯蓄に
なっていて、全く消費に回っていないと言える。大型店はあらゆる手を使って高齢者の消費を
引き出そうと試みたが、ほとんど失敗に終わっている。
今、100 円事業が思わぬほど拡大しているが、これは 100 円という小銭を使うという快感を
得る、気持ちよくお金を使いたい人のニーズに応えていると言える。「お金を使う言い訳さえ
あればものを売れる」のである。
高齢者は、一点豪華主義の特性を持っているとも言えるが、お金を使う「言い訳」を求めて
いるといえる。楽しくて言い訳しながらお金を使ってもらい、地元の生産者や商売人へ流通さ
せることが国内需要喚起の秘訣ではなかろうか?
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それには 100 円商店街事業に大いに期待する。事業成功の秘訣は「突っ走る若者+実働する
中堅+守り育てる高齢者」である。又、女性の参加
が必要である。走るほど向かい風が強まるが、それ
こそが走っていることの証拠である。“継続は力な
り”であるというが、それには工夫が必要である。
「あれだけ頑張っている商店街だから応援しよ
う」「地元のものを買おう」「楽しそうだから仲間
に入れてほしい」という前向きな取り組みがもたら
すメリットは計り知れない。
↑開会式
↑NPO-AMP事務局紹介
11/12
[10 月 17 日(金)]
新規活性化事業「アンテナモール」オープニングセレモニー
/第 23 回新庄 100 円商店街事業視察
実際の 100 円商店街事業を視察した。
今回は、「新庄味覚まつり」と「アンテナモール」との併催で、歩行者天国となっていたが、
通常は歩行者天国にはしておらず、100 円商店街とスタンプラリーのみの内容である。
17 日(金)にイベントの無い通常の状態の商店街を見た。人通りはほとんどなく、空き店舗
も散見された。100 円商店街のメインとなる新庄北・南商店街は駅から約徒歩 10 分ほどに位置
している。アーケードや店舗、舗装状態などのハード面は老朽化が顕著である。総じて敦賀の
商店街より悪条件であった。新庄市の財政状況は全国の中で最も厳しい自治体の一つである。
18 日(土)事業実施時の状況を見ると、他のイベントを併催しており、単純な比較とはならな
いが、人通りが大変多く、続々と駅方面から歩いて来街する客が見られた。個店単位で見ると、
店ごとにばらつきはあるものの、店先に人だかりがあり、店内で並んでいた。100 円商品以外
の買い上げも見られ、店主は多忙であった。
↑通常時の商店街
↑↓100 円商店街実施時の商店街
12/12
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