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東南アジア造船関連レポート 27

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東南アジア造船関連レポート 27
東南アジア造船関連レポート 27
2008年11月
社団法人 日 本 中 小 型 造 船 工 業 会
社団法人 日 本 舶 用 工 業 会
は じ め に
㈳日本中小型造船工業会及び㈳日本舶用工業会では、我が国造船業・舶用
工業の振興に資するために、日本財団から競艇公益資金による助成金を受け
て「造船関連海外情報収集及び海外業務協力」事業を実施しております。そ
の一環としてジェトロ関係海外事務所を拠点として海外の海事関係の情報収
集を実施し、収集した情報の有効活用を図るため各種報告書を作成していま
す。
本書は、㈳日本中小型造船工業会及び㈳日本舶用工業会と日本貿易振興機
構 (ジ ェ ト ロ )が 共 同 で 運 営 し て い る ジ ェ ト ロ ・ シ ン ガ ポ ー ル セ ン タ ー 船 舶 部
(田中信行所員)及び舶用機械部(金子純蔵所員)が、シンガポールを中心
とした東南アジアの経済と海事産業の最近の動向を取りまとめたものです。
東南アジアを中心にアジア各国の経済と海事産業につき利用価値の高い情
報 を 提 供 す る こ と を 使 命 と し て 、1992 年 よ り 継 続 的 に 発 行 し て ま い り ま し た
「 東 南 ア ジ ア 造 船 関 連 レ ポ ー ト 」も 本 書 で 27 冊 を 数 え ま す 。シ ン ガ ポ ー ル の
最新情報を紹介した本書は、当該地域に関心をお持ちの我が国の造船・舶用
事業者の皆様の参考になると思われますので、関係各位に有効にご活用いた
だければ幸いです。
ジェトロ・シンガポールセンター船舶部
(社団法人 日本中小型造船工業会共同事務所)
ディレクター
田
中
信
行
ジェトロ・シンガポールセンター舶用機械部
(社団法人 日本舶用工業会共同事務所)
ディレクター
金
子
純
蔵
目
次
Ⅰ . シ ン ガ ポ ー ル の 経 済 ·························································
1
Ⅱ . シ ン ガ ポ ー ル の 海 運 ························································· 11
Ⅲ . シ ン ガ ポ ー ル の 造 船 ························································· 21
Ⅳ . シ ン ガ ポ ー ル の 舶 用 工 業 ··················································· 37
Ⅴ . シ ン ガ ポ ー ル の 港 湾 ························································· 79
Ⅰ.シンガポールの経済
-1-
白
-2-
シンガポール経済の概況(2006 年)
1
経済全般
(1) GDP 成 長 率
2006 年 の GDP 成 長 率 は 前 年 実 績 を 一 段 と 上 回 る 7.9% を 記 録 し た 。 高 成 長 の 源
泉 は 外 需 の 伸 び で あ る 。総 需 要 項 目 の 伸 び( 9.5% )を 見 る と 、外 需( 財・サ ー ビ ス
輸 出 )が 10.3%増 と 、2 ケ タ 台 の 伸 び が 継 続 し た 。一 方 、内 需 は 6.6%増 加 し た 。こ
のうち、個人消費支出は居住者による海外支出の減少、食品、ケータリング、住宅
サ ー ビ ス へ の 支 出 が 控 え ら れ た た め 、2.5%増 の 伸 び に と ど ま っ た 。総 固 定 資 本 形 成
は 民 間 非 住 宅 建 設 投 資 、 航 空 機 、 機 械 設 備 投 資 な ど の 拡 大 に よ り 11.5%増 と 、 前 年
の 0.1%増 か ら 大 き く 増 加 し た 。
表 1
実 質 GDP 成 長 率 の 推 移
(単 位 : % )
年
2003
2004
2005
2006
実 質 GDP 成 長 率
2.9
8.7
6.4
7.9
注 1) 出 典 : Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省 )。
注 2) 基 準 年 : 2000 年
(2) 産 業 部 門 別 GDP 成 長 率
製 造 業 部 門 は 前 年 実 績 前 年 実 績 (9.5%増 )を 上 回 る 11.5%増 と 好 調 が 持 続 し た 。 製
造 業 生 産 指 数 の 伸 び を 見 る と 、輸 送 エ ン ジ ニ ア リ ン グ が 32.3%増 と 、3 年 連 続 で 20%
以 上 の 高 成 長 と な っ た ほ か 、バ イ オ メ デ ィ カ ル 製 品( 22.5% 増 )、精 密 エ ン ジ ニ ア リ
ン グ( 9.5%増 )と 好 調 が 持 続 し た 。一 方 、最 大 の 製 造 業 分 野 で あ る エ レ ク ト ロ ニ ク
ス 製 品 は 3.2% 増 、 化 学 品 も 1.7% 増 の 伸 び に と ど ま っ た 。 そ の 他 、 建 設 業 部 門 は 、
2.7% 増 で あ っ た 。 サ ー ビ ス 業 部 門 は 前 年 比 7.0%拡 大 し た 。 ホ テ ル ・ レ ス ト ラ ン 業
は 5.1%増 加 し た 。 運 輸 ・倉 庫 業 は 前 年 並 み の 4.3%増 で あ っ た 。 金 融 サ ー ビ ス 業 は
9.2%増 で あ っ た 。
-3-
表 2
産 業 部 門 別 実 質 GDP 成 長 率 の 推 移
2003
3.0
-0.7
10.6
-8.7
7.6
-1.0
-9.0
2.9
年
製造業
運 輸 ・通 信 業
卸 売 業 ・小 売 業
ホテルレストラン業
金融サービス業
ビジネスサービス業
建設業
全産業
2004
13.9
11.5
15.6
11.5
5.4
2.8
-6.1
8.7
(単 位 : % )
2005
9.3
4.6
10.5
4.6
6.5
4.9
-1.1
6.4
2006
11.5
8.9
10.3
5.1
9.2
5.8
2.7
7.9
注 3) 出 典 : Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省 )
表 3
産 業 部 門 別 実 質 GDP の 推 移
2003
24.3
12.0
14.3
1.8
11.1
13.5
4.2
100
年
製造業
運輸・通信業
卸売業・小売業
ホテルレストラン業
金融サービス業
ビジネスサービス業
建設業
全産業
2004
25.4
12.0
15.2
1.9
10.7
12.7
3.6
100
(単 位 : % )
2005
26.1
11.8
15.8
1.8
10.7
12.6
3.4
100
2006
26.9
13.0
16.2
1.7
11.0
11.0
3.3
100
注 4) 出 典 : Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省 )
注 5) 基 準 年 : 2000 年
表 4
実 質 国 内 総 支 出 ( GDE) の 推 移 (前 年 比 )
(単位:%)
2003 年
2004 年
2005 年
2006 年
2.9
8.7
6.4
7.9
民間消費支出
0.9
5.9
2.5
2.5
政府消費支出
-0.9
-1.1
6.5
11.2
総固定資本形成
-3.2
10.2
-1.9
11.5
民間部門
-
16
-1.4
16.3
政府部門
-
-11.2
-4.5
-11.8
-10.1
-7.2
-3.2
4.6
機 械・設 備・ソ フ ト ウ エ ア
3.9
32.6
1.0
12.5
輸送機械
2.4
4.7
-8.5
29.7
13.7
20.6
11
10.4
区
分
国 内 総 支 出 ( GDE)
建設
財・サービス輸出
注 6) 出 典 : Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省 )
-4-
2
雇 用 ・賃 金 ・生 産 性
(1) 概 況
政 府 は 企 業 や 従 業 員 の 業 績 に 応 じ た 賃 金 体 系 の 導 入 を 促 し て い る 。2001 年 12 月 、
全 国 賃 金 審 議 会( NWC)は 「厳 し い 賃 金 抑 制 」を 勧 告 し 、業 績 の 悪 い 企 業 に 関 し て は
賃 金 上 昇 の 凍 結 も し く は 削 減 を 容 認 す る 発 表 を 行 っ た 。 2002 年 11 月 、 NWC は 、
景 気 の 先 行 き 不 透 明 さ な ど か ら 、 2003 年 1~ 6 月 の 賃 金 改 定 に 関 し 、 引 き 続 き 、 賃
金 の 凍 結 、 カ ッ ト を 勧 告 す る と 発 表 し た 。 2003 年 5 月 に は 、 NWC は 、 2003 年 7
月 ~ 2004 年 6 月 の 賃 金 改 定 に つ い て 、① SARS 影 響 企 業 、② 困 難 直 面 企 業 、③ 大 半
の企業、④業績良好企業、と企業を 4 分類し、企業のおかれた状況別の対応を勧告
し て い る 。ま た 、NWC は 競 争 力 強 化 の た め に は 賃 金 体 系 の 再 構 築 が 不 可 欠 と し て 、
基 本 給 の 2% を 即 刻 MVC と す べ き と す る 経 済 再 生 委 員 会 ( ERC) の 勧 告 を 支 持 し
た 。さ ら に 、N W C は 、最 高 給 与 、最 低 給 与 の 比 率 を 平 均 1.5%以 下 に 狭 め る こ と に
より、賃金再構築を加速させるよう企業および労働組合に強く要請する、とした。
好 景 気 を 背 景 に 、 2006 年 の 新 規 雇 用 者 数 は 17 万 3300 人 と 、 前 年 実 績 の 11 万
3300 人 を 大 き く 上 回 り 、過 去 最 高 を 記 録 し た 。部 門 別 で 見 る と 、製 造 部 門 は 前 年 比
で 40.5%増 の 4 万 900 人 、建 設 部 門 は 前 年 比 237.9% 増 の 2 万 700 人 、ビ ジ ネ ス サ
ー ビ ス 部 門 は 前 年 比 67.8% 増 の 3 万 3900 人 と 共 に 大 き く 増 加 し た 。失 業 率 は 2.7%
と低い水準が継続している。
表 5
分
2003
2004
2005
2006
労 働 人 口 (年 中 央
値 、 1000 人 )
2312.3
2341.9
2367.3
2594.1
労働力平均年齢(才 )
38.5
38.8
-
-
就 労 者 数 (年 中 央
値 、 1000 人 )
2033.7
2066.9
2266.7
2493.2
年 平 均
(1000 人 )
4.0
3.4
3.1
2.7
12 月 、
季節調整値
3.9
3.1
2.6
2.6
年 平 均
(1000 人 )
5.2
4.4
4.1
3.6
12 月 、
季節調整値
5.2
4.1
3.4
3.6
16400
10191
10294
12200
名 目( 前 年 比 、% )
1.7
3.6
3.5
3.2
実 質(前年比、%)
1.2
1.8
3.0
2.2
単 位 労 働 コ ス ト (全
産 業 ) (前 年 比 、 % )
-1.8
-3.9
-1.5
-0.5
区
労働力
就労者
全( 体 )
失業率%
解雇者
賃
金
労 働
コスト
注
注
注
注
居( 住 者 )
失業率%
失業者
シンガポールの労働事情の推移
解 雇 者 数 (1000人 )
7) 出 典 : 人 材 省 ホ ー ム ペ ー ジ
8) 解 雇 数 は 従 業 員 数 25 名 以 上 の 企 業 を 対 象 と す る 。
9) 実 質 賃 金 は 消 費 者 物 価 上 昇 率 を も と に 算 出 す る 。
10) 賃 金 は 賞 与 を 含 む 。 自 営 業 者 は 含 ま な い 。
-5-
3
物価
消 費 者 物 価 指 数 は 2003 年 以 降 、 前 年 比 0.5~ 1% 代 後 半 の 低 い 伸 び に と ど ま っ て い
る。項目別で見ると、生鮮食品や教育サービスの価格上昇が比較的高い水準で推移し
て い る ほ か 、2006 年 は 住 宅 が 2.7% 上 昇 し た 。金 融 当 局 は 原 油 高 を 背 景 と す る イ ン フ
レ 圧 力 を 警 戒 し て い る と さ れ 、 「穏 や か な シ ン ガ ポ ー ル ド ル 高 を 誘 導 す る 」と い う 為 替
政策の基本スタンスを維持している。
表 6
区
分
食 料 (加工食品を除く)
加工食品
衣料
住居
運 輸 ・通 信
教育
医療
その他
全体
4
消 費 者 物 価 指 数 上 昇 率 (% )の 推 移
ウェイト
10.3
13.1
3.6
21.3
21.8
8.2
5.3
16.6
100
2003
0.6
0.6
0.4
-0.5
0.1
2.3
2.0
0.9
0.5
2004
3.3
1.0
0.1
-0.1
1.2
4.2
6.0
2.3
1.7
2005
2.0
0.7
0.0
0.8
-2.2
2.0
0.4
1.7
0.5
2006
1.9
1.3
0.7
2.7
-1.5
1.9
0.9
0.7
1.0
貿 易 ・国 際 収 支
2006 年 の 国 際 収 支 は 259 億 9990 万 シ ン ガ ポ ー ル・ド ル( S ド ル )の 黒 字 で あ っ た 。
前 年 に 比 べ て 黒 字 額 は 約 56 億 S ド ル の 増 加 、 3 年 連 続 で 200 億 S ド ル 台 と な っ た 。
う ち 、経 常 収 支 は 576 億 S ド ル の 黒 字 と な っ た 。こ れ は 、運 輸 収 支 や 保 険 収 支 の 赤 字
幅 拡 大 に よ り 、 サ ー ビ ス 収 支 赤 字 が 45 億 S ド ル に 増 加 し た も の の 、 商 品 輸 出 の 増 加
に 伴 い 、 貿 易 収 支 黒 字 が 710 億 S ド ル に 増 加 し た た め で あ る 。
一 方 資 本 収 支 は 332 億 S ド ル の 赤 字 と な っ た 。こ れ は 、直 接 投 資 の 純 受 取 額 が 247
億 S ド ル に 増 加 し た 一 方 、証 券 投 資 や そ の 他 投 資 の 純 流 出 額 が 拡 大 し 、投 資 収 支 全 体
の 赤 字 が 130 億 S ド ル 以 上 拡 大 し た た め で あ る 。
通貨レートの推移を図に示す。
表 7
区
分
貿 易 収 支 (A)
輸出
輸入
サ ー ビ ス 貿 易 収 支 (B)
所 得 収 支 (C)
移 転 収 支 (D)
経 常 収 支 (E=A+B+C+D)
資 本 ・ 金 融 収 支 (F)
誤 差 ・遺 漏 (G)
総 合 収 支 (H=E+F+G)
国際収支の推移
2004
55,608
339,646
284,038
-5,454
-3,756
-1,943
44,453
-24,334
624
20,433
-6-
( 単 位 : 100 万 S ド ル )
2005
63,175
386,919
323,743
-4,913
-918
-1,971
55,372
-33,382
-1,257
20,396
2006
71,054
436,632
365,578
-4,564
-6,632
-2,196
57,660
-33,261
1,600
25,999
図
シンガポールドルの交換レートの推移
2.5
S$/各通貨
2
マレーシア・リンギット
USドル
ユーロ
100日本円
100韓国ウォン
香港ドル
1.5
1
0.5
0
94 95 96
5
97 98 99 00 01 02 03 04 05 06
運輸関連産業
(1) 旅 行 者 の 動 向
シンガポールを訪れる外国人で最も多いのはインドネシア人である。マレーシア
人 の 場 合 、 旅 行 者 統 計 に 「陸 路 」が 含 ま れ な い た め 、 実 際 の 来 訪 者 数 は 過 小 評 価 さ れ
ている。近年の特徴としては、中国やインドからの旅行者数が大幅に増加している
のが特徴である。
2006 年 の 外 国 人 シ ン ガ ポ ー ル 来 訪 者 数 は 、2005 年 に 比 べ 、9.0% 増 の 974 万 人 と
な っ た 。 中 国 が 20.9% 増 、 オ ー ス ト ラ リ ア が 11.5% 増 と 大 幅 に 伸 び た
日 本 人 は 、 1997 年 ま で は 年 間 100 万 人 強 を 数 え て い た 時 期 も あ っ た が 、 98 年 よ
り、日本の景気低迷、アジア経済危機に伴う出張者の減少などにより旅行者数は減
少 し て い る 。 特 に 2001 年 は 米 国 同 時 多 発 テ ロ な ど を 理 由 に 前 年 比 40% 減 の 75 万
人 と な っ た 。ま た 、2003 年 4 月 に 発 生 し た 肺 炎 SARS を 背 景 に 、2003 年 の 日 本 人
数 が 前 年 同 期 比 40% 減 の 43 万 人 と 大 幅 に 落 ち 込 ん だ 。2004 年 に は 38% 増 の 59 万
人 と 回 復 す る も 、 2005 年 に は わ ず か に 減 少 し (1.7% 減 、 58 万 人 )、 国 ・ 地 域 別 で は
オ ー ス ト ラ リ ア に 抜 か れ 第 4 位 に 転 落 し た 。2006 年 も わ ず か な 増 加 に と ど ま り 、マ
レーシア、インドに抜かれ順位を下げ、第6位となった。
2006 年 の シ ン ガ ポ ー ル の 空 の 玄 関 で あ る チ ャ ン ギ 空 港 の 旅 行 者 扱 い 数 は 、 2005
年 の 3,076 万 人 か ら 8.6%増 加 し 3,341 万 人 と な っ た 。2001 年 に は MRT(Mass Rapid
Transit;大 量 高 速 輸 送 シ ス テ ム )が 延 長 さ れ 、 空 港 ( チ ャ ン ギ 空 港 第 2 タ ー ミ ナ ル )
と市内とを結んでいる。
-7-
表 8
年
国別
日本
ASEAN
中 国 (注 11)
オーストラリア
英国
米国
全来訪者数
シンガポールへの主な国・地域別来訪者数の推移
2004
2005
千人
589
3341
857
620
467
371
8,943
598.8
3,085.7
880.2
561.2
457.2
333.1
8,328.1
2006
2004
594.2
3576.0
1037.0
691.5
488.1
399.7
9,748
38.0
33.7
54.8
42.8
17.9
32.9
35.9
2005
対 前 年 比 (% )
-1.7
8.3
-2.5
10.5
2.2
11.5
7.4
2006
1.0
7.0
20.9
11.5
4.5
7.6
9.0
注 13) 香 港 を 含 ま な い 。
注 14) 陸 上 交 通 を 利 用 し た マ レ ー シ ア 人 旅 行 者 は 含 ま な い 。
(2) 貨 物 輸 送
①
航空輸送
航 空 貨 物 取 扱 量 は 、 対 前 年 比 4.2%増 の 191 万 ト ン と な っ た 。
表 9
区
分
シンガポールにおける航空機による貨物取扱量等の推移
単位
1970
1980
1990
2000
2005
2006
千トン
21.0
181.8
624.5
1,688.5
1,838.3
1,916.3
荷揚げ
千トン
8.2
90.7
324.4
894.4
873.0
955.6
荷積み
千トン
12.8
91.1
300.1
943.9
907.3
960.5
千回
17.1
38.0
51.7
90.3
106.4
111.6
貨物取扱量
総着陸回数
注 15) 出 典 : Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省 ) 。
②
海上輸送
シ ン ガ ポ ー ル 港 の コ ン テ ナ 取 扱 量 は 2005 年 の 2,319 万 TEU( 20 フ ィ ー ト コ ン
テ ナ 換 算 個 数 )か ら 6.9%上 昇 し 2,479 万 TEU を 記 録 し た 。ま た 、入 港 船 腹 量 は
2005 年 の 11 億 5180 万 総 ト ン か ら 2006 年 は 13% 増 加 し 、 13 億 1499 万 総 ト ン
となった。
バ ン カ ー 油 の 売 上 げ も 2005 年 の 25.5 百 万 ト ン か ら 10%上 昇 し 28.3 百 万 ト ン
となった。
シ ン ガ ポ ー ル は 主 要 な 船 舶 登 録 国 と し て 発 展 を 続 け て お り 、2006 年 末 で 世 界 第
6 位 、 3,249 隻 、 3,479 万 総 ト ン と な っ て い る 。
-8-
表 10
区
分
単位
MFT
一 般 ・ば ら 積
MFT
石油ばら積
MFT
コ ン テ ナ 取 扱 量 千 TEU
海上貨物取扱量
入 港 船 腹 量
(注 17)
百万
総トン
シンガポールの海上貨物取扱量等の推移
1970
43.5
10.5
33.0
-
1980
86.3
33.8
52.5
968
1990
187.8
212.3
113.3
5,224
2000
325.6
285.4
137.7
17,087
2005
423.2
224.3
123.4
23,192
2006
448.2
295.4
152.8
24,792
-
241.2
491.2
910.2
1,151.8
1,315.0
注 16) 出 典 : Economic Survey of Singapore 2006(シ ン ガ ポ ー ル 貿 易 産 業 省 )。
注 17) 入港船腹量には、全ての国際航海に従事する船舶と 75 総トン以上の旅客船が含まれる。
注 18) MFT: Million Freight Tonnes
(3) 造 船 工 業
2006 年 は 、シ ン ガ ポ ー ル 海 事 産 業 に お い て 、多 忙 で 実 り の 多 い 年 で あ っ た 。2006
年 の 海 事 産 業 全 体 の 売 上 げ は 98 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 達 し 、 昨 年 に 引 き 続 き 過 去
最 高 を 記 録 し た 。売 上 げ に 関 し て は 、2005 年 の 74 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 比 べ る と
32%の 大 幅 増 加 で あ っ た 。 こ の 海 事 産 業 の 伸 張 に は 、 石 油 高 と エ ネ ル ギ ー 需 要 の 増
大によるオフショア分野の活況が貢献した。特に、石油・ガス開発産業が全体の売
上げ増加に大きく寄与した。これにより、シンガポール造船業は、世界中からのリ
グ建造の注文を受け、大きな利益を上げた
オ フ シ ョ ア 部 門 に つ い て は 、 全 売 り 上 げ の 約 33% を 占 め て お り 、 2006 年 の 売 上
げ は 、 過 去 最 高 の 32 億 3,400 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 、 2005 年 に 比 べ て 3.6% 増 加
した。
修 繕 及 び 改 造 部 門 に つ い て は 、 全 売 り 上 げ の 約 50% を 占 め て お り 、 2006 年 の 売
上 げ は 49 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 、 2005 年 に 比 べ て 13%増 加 し た 。
新造船部門についても、石油・ガス開発の影響により、サプライベッセル等の需
要 が 高 ま り 、2006 年 の 売 り 上 げ は 16 億 6600 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 2005 年 に 比 べ
て 31% 増 加 し た 。
2006 年 は 更 な る 事 業 拡 大 が な さ れ た こ と か ら 、造 船 業 界 の 労 働 者 数 の 増 加 に も 反
映 さ れ た 。 人 材 省 の 統 計 に よ れ ば 、 2006 年 の 造 船 業 界 の 労 働 者 数 は 102,500 人 と
2005 年 の 48,516 人 か ら 2 倍 以 上 と な っ た 。
-9-
白
- 10 -
Ⅱ.シンガポールの海運
- 11 -
白
- 12 -
シンガポール海運業の概況(2006 年)
1
シンガポール港の貨物取扱量
2006 年 の シ ン ガ ポ ー ル の 貿 易 は 、 輸 出 は 前 年 比 12.8% 増 の 4,315 億 S ド ル 、 輸 入
は 前 年 比 13.7% 増 の 3,789 億 S ド ル と 、 2005 年 の 14.0%増 の 堅 調 な 伸 び を 示 し た 。
好調な貿易により、海上貨物やコンテナ貨物の取扱量も順調に増加し、シンガポー
ル に お け る 海 上 貨 物 取 扱 量 は 、前 年 比 6.0% 増 の 448.5MFT(Million Freight Tonnes)、
コ ン テ ナ 貨 物 取 扱 量 は さ ら に 大 き く 増 加 し 前 年 比 8.9% 増 の 2,479 万 TEU と な り 、新
記 録 を 樹 立 し た 。 シ ン ガ ポ ー ル へ の 寄 港 船 腹 量 は 対 前 年 比 13%増 の 13 億 1,499 万 総
トンと、この部門でも新たな記録を樹立した。
一 方 、 航 空 分 野 に つ い て は 、 航 空 貨 物 取 扱 量 は 対 前 年 比 4.2%増 の 191 万 ト ン と な
った。シンガポールにおける国際貿易は、その殆どが海上貨物の輸送により行われて
おり、海上貨物やコンテナの取扱量の増加から経済の状況が伺える。
こ れ ら の 貨 物 は 、国 内 外 約 200 の 船 社 に よ り 世 界 約 600 港 と の 間 で 輸 送 さ れ て い る 。
2
シンガポールの商船隊
2006 年 末 現 在 、 3,249 隻 、 3,479 万 GT の 船 舶 が シ ン ガ ポ ー ル 籍 船 と し て 登 録 さ れ
て い る 。こ れ は 前 年 末 と 比 べ 、そ れ ぞ れ 30 隻 増 、187 万 GT 増 と な り 、登 録 船 舶 の 大
型化が続いている。
シ ン ガ ポ ー ル 籍 船 は 、92 年 に 1,000 万 GT を 超 え て 以 来 、毎 年 100 万 GT 台 の ペ ー
ス で 増 加 を 続 け て き た が 、96 年 に 入 っ て 増 加 の ピ ッ チ を 急 速 に 早 め 、一 挙 に 1,600 万
GT、 1,700 万 GT、 1,800 万 GT を 超 え 、 さ ら に 97 年 8 月 に 1,900 万 GT、 そ し て 、
シ ン ガ ポ ー ル の 海 事 港 湾 庁 (MPA; Maritime and Port Authority)の “ 2,000 年 ま で に
2,000 万 GT を 超 え る ” と い う 当 初 の 目 標 を 遥 か に 早 回 り 、 97 年 10 月 に は 2,000 万
GT の 大 台 し 、 98 年 は 2,200 万 GT、 99 年 に は 2,300 万 GT を 超 え た 。 2000 年 か ら
2002 年 ま で は 登 録 船 舶 ト ン 数 は 伸 び 悩 ん で い た が 、 2003 年 に は 船 舶 の 大 型 化 も 手 伝
っ て 伸 び が 続 き 、 2006 年 に は さ ら に 記 録 を 更 新 し た 。 一 方 、 隻 数 は 98 年 か ら 毎 年 減
少 し 、2001 年 に 歯 止 め が か か っ た も の の 、2003 年 に は 再 び 減 少 し 、2004 年 以 降 増 加
を続けている。
- 13 -
(単 位 ; 隻 、 万 GT)
シンガポール籍船の推移
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
数
3,157
3,380
3,412
3,360
3,335
3,353
3,355
3,063
3,109
3,219
3,249
総トン数
1,824
2,077
2,203
2,375
2,304
2,317
2,355
2,557
2,771
3,296
3,479
区
隻
分
4000
3500
3000
隻数
総トン数
2500
2000
1500
1000
500
0
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2006 年 の デ ー タ で シ ン ガ ポ ー ル 籍 船 (3,249 隻 、3,479 万 GT)を 船 種 別 に み る と 、オ
イ ル ・タ ン カ ー が 1,430 万 GT で 全 体 の 41.1% を 占 め 、 次 い で バ ル ク ・キ ャ リ ア ー 635
万 GT(同 18.2% )、 コ ン テ ナ 船 469 万 GT(同 13.4% )の 順 と な っ て い る 。
(単 位 ; 万 GT)
シンガポール籍船の船種別総トン数
船
種
2004 年 末
2005 年 末
2006 年 末
総トン数 (%) 総トン数 (%) 総トン数 (%)
1,176 (42.4)
1,463 (44.4)
1,430 (41.1)
タ
オ イ ル ・タ ン カ ー
ン
ケ ミ カ ル ・タ ン カ ー
38
(1.4)
39
(1.2)
35
(1.0)
カ
液 化 ガ ス ・キ ャ リ ア
100
(3.6)
106
(3.2)
109
(3.1)
|
兼用船
61
(2.2)
1
(0.1)
113
(3.2)
バ ル ク ・キ ャ リ ア
514 (18.5)
580 (17.6)
635 (18.2)
貨
自動車運搬船
113
118
141
物
コンテナ船
382 (13.8)
438 (13.3)
469 (13.4)
船
一般貨物船
147
(5.3)
150
(4.5)
156
(4.5)
その他
1
(0.1)
6
(0.1)
15
(0.4)
旅 客 船 ・フ ェ リ ー
1
(0.1)
1
(0.1)
1
(0.1)
27
(1.0)
34
(1.0)
39
(1.1)
4
(0.1)
5
(0.1)
5
(0.1)
183
(6.6)
195
(5.9)
182
(5.2)
18
(0.6)
153
(4.6)
143
(4.1)
そ
タ グ ・ボ ー ト
の
オフショア・サプライ船
他
非自航船・バージ
その他
合
計
(4.1)
2,771 (100)
(3.5)
3,296 (100)
3,479 (100)
注)表の数値は 1 万 GT 未満切り捨てのため末尾が合わない場合がある。
- 14 -
(4.0)
一 方 、ロ イ ド 統 計 に よ る と 、2006年 末 現 在 シ ン ガ ポ ー ル は 世 界 第 6位 の 商 船 隊 (船 籍 )
を保有する海運国となっている。
商 船 隊 (船 籍 )の 世 界 ラ ン キ ン グ (2006 年 )
(単 位 (総 ト ン 数 ); 万 GT)
区
分
1. パナ マ 2. リベリア 3. バハ マ 4.シンガポール 5. ギリシャ
6. 香 港
7. マーシャル
8. マルタ
9. 中 国
10. キプロス
総 ト ン 数 15,496
6,840
4,083
3,217
3,204
3,268
3,284
2,484
2,348
1,903
7,183
1,907
1,402
2,079
1,455
1,179
953
1,294
3,695
971
隻
数
出 典 ; “World Fleet Statistics 2006”(Lloyd’s Register)
注)
ロ イ ド 統 計 で は 、 非 自 航 船 及 び 100GT未 満 の 船 舶 を 除 い て い る た め 、 前 述 の シ ン ガ ポ
ール籍船の統計数値と異なる。
ロ イ ド 統 計 を 用 い て ASEAN 10 カ 国 の 商 船 隊 を 総 ト ン 数 ベ ー ス で 比 較 す る と 、2006
年 末 現 在 ASEAN 10 カ 国 で 世 界 の 総 船 腹 量 (72,185 万 GT)の 7.8% に 相 当 す る 5,680
万 GT を 保 有 し て い る が 、こ の う ち シ ン ガ ポ ー ル が ASEAN10 ヶ 国 全 体 の 56.6% の 船
隊 規 模 を 誇 っ て お り 、次 い で マ レ ー シ ア 11.2%、イ ン ド ネ シ ア 9.3% 、フ ィ リ ピ ン 8.9% 、
タ イ 5.1%、 カ ン ボ ジ ア 3.4% の 順 と な っ て い る 。
ASEAN 10 カ 国 の 商 船 隊 (2006 年 )
(単 位 (総 ト ン 数 ); 万 GT)
区
分
総トン数
隻
数
シンガポール
フィリピン
インドネシア
507
528
2,079 1,101 1,840 4,271
3,217
マレーシア
638
タ
カンボジア
ヴェトナム
ブルネイ
ミャンマー
ラ オ ス
ASEAN 計
288
195
205
63
39
0
5680
789
782 1,191
47
124
2
12,226
イ
ASEAN 上 位 5 カ 国 の 1997 年 末 以 降 の 推 移 を み る と 、10 年 前 に 比 べ て 保 有 船 腹 量
の増加量では、フィリピンが大幅に減ったこともあり、シンガポールが全増加量の約
95% を 占 め て い る 。 ま た 、 増 加 率 で は シ ン ガ ポ ー ル と イ ン ド ネ シ ア の 1.7 倍 、 タ イ と
マ レ ー シ ア の 1.3 倍 と な っ て い る 。
マレーシア、タイ等では、増加する自国の輸出入貨物の輸送を自国の商船隊で行お
う と い う 動 き が 強 ま っ て お り 、 こ の た め の 海 運 育 成 策 に も 力 を 入 れ る な ど 、 ASEAN
域内諸国におけるシンガポール商船隊の優位を脅かす動きも出てきている。
- 15 -
ASEAN 主 要 海 運 国 の 商 船 隊 の 推 移
(単 位 ; 万 GT)
6 ,0 0 0
4 ,5 0 0
4 ,0 0 0
5 ,0 0 0
3 ,5 0 0
タ タ
イイ
イ ンイ トン゙ トネ゙ ネ
シ シア ア
ーア
シア
マ レマ ーレ シ
フ ィフリィヒリ ゚ヒン゚ ン
シ ンシ カン ゙カボ ホ
゚ ー゚ ール ル
3 ,0 0 0
2 ,5 0 0
4 ,0 0 0
2 ,0 0 0
1 ,5 0 0
3 ,0 0 0
1 ,0 0 0
500
0
'9 5
'9 6
'9 7
174
204
216
タ
イ
2
7
7
2
9
7
320
イ
ン
ト
゙
ネ
シ
ア
1 ,0 0 0
328
418
484
マレー シア
8
7
4
9
0
3
885
フ0ィ リ ヒ ゚ ン
シ ン カ ゙' 9ホ 7゚ ー ル
' 9 8 1' 9, 39 6 1' 0 0 1 , '60 41 5 ' 0 1
2 , 8 '80 83
2 ,0 0 0
'9 8
'9 9
200
196
325
324
521
524
851
765
' 02 4, 0 3' 07 5 2' 0, 16 7 8
2000年 か ら 2003年 ま で は 停 滞 し て い た が 2003年 に は シ ン ガ ポ ー ル を 初 め 、 マ レ ー
シア、タイが伸びている。シンガポール籍船の急激な増加の要因として、シンガポー
ル 海 事 港 湾 庁 ( MPA) は 以 下 の メ リ ッ ト を あ げ て い る 。
東南アジア諸国エリア内の海上物流の増加に伴い、多くの海運企業が地域統括本部
等地域全体を統括する事務所・機能を当地に移すなど、リージョナル・ハブとしての
シンガポールの重要性が増している。
①国際基準の採り入れ
シ ン ガ ポ ー ル は 、1974 SOLAS 条 約 、1978 STCW 条 約 、1996 LL 条 約 、1973/1978
MARPOL 条 約 、 1969 ト ン 数 条 約 な ど 、 全 て の 主 要 な 船 舶 安 全 及 び 海 洋 汚 染 防 止 に
関する条約に加入している。
②優秀な安全実績
シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 船 は 、 米 国 コ ー ス ト ガ ー ド (USCG)の Qualship 21 Program に
認 定 さ れ て い る 。2003 年 に 過 去 3 年 間 (2001 か ら 2003 年 )の 平 均 拘 留 率 (Port State
Contral に お け る 平 均 Detention Ratio)が わ ず か 0.95%で あ り 、 3 年 間 の 登 録 船 の
平 均 拘 留 率 が 1%以 下 で あ る こ と と す る Qualship 21 基 準 を 満 足 し た 。 シ ン ガ ポ ー
ル 船 籍 船 は 良 好 な 安 全 実 績 を 残 し 、 パ リ MOU、 東 京 MOU に お い て 「 ホ ワ イ ト ・
リスト」入りしている。
③管理能力
シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 は 、 非 便 宜 地 籍 船 (non-FOC) と し て 国 連 貿 易 開 発 会 議
(UNCTAD) 及 び 国 際 運 輸 労 連 (ITF) に 承 認 さ れ て い る 。 シ ン ガ ポ ー ル 船 員 機 構
(Singapore Organization of Seaman: SOS)及 び シ ン ガ ポ ー ル 海 員 組 合 (Singapore
Maritime Officer ’s Union: SMOU)と の 間 で 結 ん だ 合 意 は ITF に よ っ て 認 め ら れ て
いる。
- 16 -
④所得税からの利益控除
シ ン ガ ポ ー ル 船 籍 船 か ら 得 ら れ た 利 益 は 、シ ン ガ ポ ー ル の 所 得 税 か ら 控 除 さ れ る 。
控除は、国際航海における旅客、郵便物及び商品としての家畜の運送により得られ
た収入、並びに船舶のチャーターにより得られた収入に適用される。
これらの利益は配当として申告でき、控除は持株会社の株主に適用することがで
きる。
⑤船舶売却に関する控除
シンガポール船籍船を有する会社は、船舶売却による収入に関する免税措置を受
け る こ と が で き る 。こ の 新 ス キ ー ム の 適 用 期 間 は 2005 年 の 課 税 か ら 2009 年 の 課 税
まで。
⑥船員の国籍に関する制限なし
船 舶 所 有 者 は 、当 該 職 員 ま た は 乗 組 員 が 改 正 も 含 め 1978 年 の STCW 条 約 の 規 定
に適合していれば、船舶職員及び乗組員を国籍に関係なく雇用することができる。
⑦外国の資格証明書の承認
有効な海外の船員資格証明を有する船員は、業務が資格証明に合致すればシンガ
ポール船籍船で働くことができる。この場合、事前申請は必要ないが、船舶所有者
は 資 格 保 有 者 を シ ン ガ ポ ー ル 船 に 従 事 さ せ る こ と に つ い て の 裏 書 (CEO)を 申 請 す る
必 要 が あ る 。COE の 有 効 期 間 は 5 年 間 ま た は 資 格 証 明 書 の 有 効 期 間 の う ち い ず れ か
早い時期。
⑧シンガポールの政治、経済、社会の安定性
シンガポールは無比の政治的、経済的、社会的安定性を誇っている。海外の投資
を受け入れる開放政策と効率的なインフラ施設も相まって、広く海外船主をシンガ
ポール船籍に引き付けている。
⑨貿易地域の制限
シンガポール船籍船は、船舶に通商禁止を課すことのできる国連安全保障理事会
決議に基づいて、貿易地域に制限が無い。
⑩船級協会の選択
シ ン ガ ポ ー ル 海 事 港 湾 庁 (MPA)の 検 査 に 基 づ き 、 国 際 的 に 認 め ら れ た 下 記 の 9 つ
の船級協会にトン数、船舶安全及び海洋汚染防止に関する検査の執行及び証書発給
の権限が与えられている。
-
American Bureau of Shipping (ABS)
-
Bureau Veritas (BV)
-
China Classification Society (CCS)
-
Det Norske Veritas (DNV)
-
Germanischer Lloyd (GL)
-
Korean Register of Shipping (KRS)
-
Lloyd’s Register of Shipping (LRS)
-
日 本 海 事 協 会 (NK)
-
Registro Italiano Navle (RINA)
- 17 -
参 考 1) シ ン ガ ポ ー ル の 船 舶 登 録 料
Initial Registration Fee: S$2.50/NT
(NT は 船 舶 の 純 ト ン 数 )
最 低 S$1,250 (500NT に 相 当 )、 最 高 S$50,000 (20,000NT に 相 当 )
Block Transfer Scheme
1) 2隻 で 合 計 純 ト ン 数 が 40,000NT以 上
2) 3隻 で 合 計 純 ト ン 数 が 30,000NT以 上
3) 4隻 で 合 計 純 ト ン 数 が 20,000NT以 上
4) 5隻 で 合 計 純 ト ン 数 の 制 限 な し
の 場 合 、 S$0.50/NT
最 低 S$1,250/Vessel
最 高 S$20,000/Vessel
参 考 2) シ ン ガ ポ ー ル 船 舶 登 録 要 件
1.
次のものがシンガポール船舶の所有者となれる。
1.1 シ ン ガ ポ ー ル 国 民 、 永 住 者 (PRs)
1.2 シ ン ガ ポ ー ル に 組 織 さ れ た 企 業
2.
船舶は海外企業及びシンガポール企業が所有する船舶の所有として登録するこ
とができる。
海 外 企 業 は 、 シ ン ガ ポ ー ル に 組 織 さ れ た 企 業 で あ っ て 50%以 上 の 株 を シ ン ガ ポ ー ル
国民以外が所有するもの
シ ン ガ ポ ー ル 企 業 は 、 シ ン ガ ポ ー ル に 組 織 さ れ た 企 業 で あ っ て 50%以 上 の 株 を シ ン
ガポール国民または他のシンガポール企業が所有するもの
3.
海外企業が所有する船舶は、下記の条件で登録することができる。
3.1 企 業 は 最 低 資 本 金 S$50,000 を 支 払 う こ と 。 こ の 資 本 要 件 に か か わ ら ず 、 当
該 企 業 の 関 連 企 業 は 、 Block Transfer Scheme の 隻 数 及 び 総 純 ト ン 数 要 件 を
満足する船舶を登録すれば(または登録することを申請すれば)資本金の支
払いを免除される。
3.2 船 舶 は 1,600 総 ト ン 以 上 で あ り 、 自 航 船 舶 で あ る こ と 。
3.3 3.2 の 規 定 は 当 該 船 舶 が シ ン ガ ポ ー ル か ら 運 航 さ れ 、ま た は シ ン ガ ポ ー ル に 本
拠を置くと認められれば、ケース・バイ・ケースで免除される。所有者は免
除申請を出さなければならない。
4.
シ ン ガ ポ ー ル 企 業 は 上 記 3.1の 条 件 を 満 た せ ば 登 録 す る こ と が で き る 。
5.
シンガポール企業またはその持ち株会社のタグ及びバージについては、払うべ
き 資 本 金 要 件 は 、 最 初 に 登 録 し た タ グ ま た は バ ー ジ の 価 格 の 10% ま た は
S$50,000の い ず れ か 低 い 方 。 最 低 S$10,000。
6.
船舶は船齢に関係なく登録できる。船齢はキールを据え付けた日を基準とする。
た だ し 、 船 齢 17年 以 上 の 船 に つ い て は MPAが 承 認 し た 船 級 協 会 に よ る 船 舶 コ ン
ディションに関する特別レポートを提出しなければならない。この規定はシン
ガポール船舶の再登録には適用しない。
- 18 -
3
シンガポール船主協会
シンガポールの海運業者の多くは、シンガポール船主協会 SSA(Singapore Shipping
Association)のメンバーとなっており、正会員 167 社、準会員 64 社(2003 年 1 月 1 日
現在)が加入している。 SSA は、97 年 5 月、名称をそれまでの SNSA(Singapore National
Shipping Association, 1985 年 設 立 )か ら SSA に 変 更 す る と と も に 、 海 運 業 に 関 連 す
る 準 会 員 (造 船 所 、修 繕 業 者 、シ ッ プ ブ ロ ー カ ー 、船 級 協 会 、船 舶 金 融 業 者 、海 上 保 険
業 者 等 )の 加 入 を 容 易 に す る た め の 会 則 ・組 織 の 改 正 等 を 行 っ た 。 こ れ に よ り 準 会 員 数
が 、 改 正 前 は 8 社 で あ っ た の が 、 64 社 に ま で 増 加 し た 。
ま た 、SSA は 、海 運 業 を 取 り 巻 く 環 境 の 変 化 に 迅 速 に 対 応 で き る 体 制 を 整 備 す る た
め、現在 7 つの常設委員会をもち、うち 2 つが管理委員会、5 つが業務委員会として
いる。
SSA の 組 織 図
事務局
務
財 政 ・投 資 ・
国
委員会
監査委員会
委員会
総
4
評議員会
際
国
内
委員会
技術・安全・
サービス
法
務
環境・訓練
委員会
委員会
主要海運企業の概要
(1) Neptune Orient Lines Limited (NOL)
定 航 、 タ ン カ ー 、 バ ル ク ・キ ャ リ ア ー サ ー ビ ス を 提 供 す る シ ン ガ ポ ー ル を 代 表 す
る 海 運 会 社 で あ る 。1997 年 11 月 に 米 国 第 2 の コ ン テ ナ 船 社
American
President
Lines (APL)、 APL を 傘 下 に 収 め た こ と に よ り 、 買 収 前 は 世 界 第 16 位 だ っ た NOL
グループは、運航船隊、売上で世界の 5 本の指に入る海運会社となった。
NOL グ ル ー プ 全 体 の 2006 年 の 売 上 は 72 億 US$と 前 年 同 で あ っ た 。 ま た 、 税 引
き 後 利 益 は 、前 年 の 8 億 400 万 US$か ら 大 幅 に 減 少 し 、2 億 728 万 US$と な っ た 。
定 期 コ ン テ ナ サ ー ビ ス 部 門 で は 、傘 下 の APL の ブ ラ ン ド 名 の 下 に 、NOL の コ ン
テ ナ 輸 送 ネ ッ ト ワ ー ク は さ ら に 広 が り 、 北 米 、 中 ・南 米 、 欧 州 、 ア ジ ア 、 中 東 、 豪
州の各航路でサービスを行っている。
2003 年 7 月 に 同 社 の 原 油 タ ン カ ー 事 業 部 門 で あ る ア メ リ カ ン ・ イ ー グ ル ・ タ ン
カ ー ズ (American Eagle Tankers (AET)) を マ レ ー シ ア 国 営 石 油 会 社 ペ ト ロ ナ ス
(PETRONAS)が 62.4%の 株 を 有 す る マ レ ー シ ア 国 際 海 運 (MISC)に 売 却 し た 。 AET
の 29 隻 の ア フ ラ マ ッ ク ス ・ タ ン カ ー 、2 隻 の VLCC の 全 て を 4 億 4,500 万 US$で
売 却 し た 。こ の 資 産 の 売 却 は 同 グ ル ー プ の 負 債 を 軽 減 し 、コ ア 事 業 で あ る コ ン テ ナ
輸送部門及びロジスティック部門に資源を再投入することを可能とした。
- 19 -
2004 年 3 月 に NOL は プ ロ ダ ク ト・タ ン カ ー 及 び バ ン カ ー リ ン グ 会 社 の Neptune
Associated Shipping (NAS)を 香 港 の Titan (Holdings) Limited の 完 全 子 会 社 で あ
る Titan Orient Lines に 5,510 万 US$で 売 却 し た 。 3 隻 の 中 距 離 輸 送 用 プ ロ ダ ク
ト ・ タ ン カ ー 、 9 隻 の コ ー ス タ ル ・ タ ン カ ー 、 及 び 10 隻 の ハ ー バ ー ・ タ ン カ ー の
計 22 隻 、 205,000DWT の 船 舶 を 売 却 し た こ と で 、 同 グ ル ー プ は チ ャ ー タ ー リ ン グ
及びタンカーマーケットから撤退した。
同 グ ル ー プ は 2006 年 末 現 在 、319TEU~ 5,928TEU の 107 隻 の コ ン テ ナ 船 隊( フ
ィーダー船を含む)を有している。
(2) Pacific Carriers Limited (PCL)
海 運 (船 舶 保 有 ・マ ネ ジ メ ン ト 、チ ャ ー タ ー )、貨 物 貿 易 、船 舶 ブ ロ ー カ ー 業 務 等 を
行 っ て お り 、海 運 業 で は ド ラ イ ・バ ル ク が 中 心 で あ る が 、液 体 貨 物 市 場 に も 手 を 広 げ 、
タ ン カ ー 部 門 (プ ロ ダ ク ト 及 び ケ ミ カ ル タ ン カ ー )の 強 化 を 進 め て い る 他 、97 年 か ら
は ア ジ ア 域 内 で の コ ン テ ナ フ ィ ー ダ ー サ ー ビ ス (現 在 、 シ ン ガ ポ ー ル と マ レ ー シ ア ・
イ ン ド ネ シ ア を 結 ぶ 7 ル ー ト )及 び 倉 庫 業 務 に も 手 を 広 げ 、 さ ら に 99 年 か ら は ブ レ
ークバルクライナーサービスを手掛けている。現在、同社はフィーダー・コンテナ
船及び重量物荷役可能な多目的船の所有・管理に積極的に取り組んでいる。
グ ル ー プ 全 体 の 2004 年 の 売 上 は 4.56 億 S$で 対 前 年 比 5.7% 増 で あ っ た 。税 引 き
前 利 益 は 1,918 万 S$で 対 前 年 比 150%増 で あ っ た 。
同 グ ル ー プ の 支 配 船 は 2006 年 現 在 64 隻 で あ る 。
(3) Pacific International Lines( PIL)
海運(船舶の保有・オペレーション等)を主要業務としており、アジア-ヨーロ
ッ パ 、カ ナ ダ 間 、イ ン ド 、中 東 、東 ア フ リ カ 、南 東 ア フ リ カ 、豪 州 ・ニ ュ ー ジ ー ラ ン
ド へ の コ ン テ ナ ・サ ー ビ ス 及 び 域 内 フ ィ ー ダ ー ・サ ー ビ ス 等 を 行 っ て い る 。
同 社 は 、 COSCO コ ン テ ナ ラ イ ン 上 海 と 華 中 ~ シ ン ガ ポ ー ル / タ イ 、 華 北 ~ シ ン
ガポール/マレーシアの共同運航を行うなど中国におけるビジネスに積極的である。
同 グ ル ー プ は 、2008 年 10 月 現 在 、コ ン テ ナ 船 108 隻 184,992TEU を 運 航 し て い る 。
同 社 は ま た 、世 界 第 2 位 の コ ン テ ナ 製 作 会 社 で 年 間 60 万 TEU 以 上 の コ ン テ ナ 製 造
能 力 を 持 つ SINGMAS 社 の 主 要 株 主 で も あ る 。
(4) Cosco Investment (Singapore) Limited
中 国 の COSCO グ ル ー プ の シ ン ガ ポ ー ル 企 業 で 、 海 運 、 船 舶 修 繕 業 等 、 コ ン テ ナ
貨物取扱い、不動産等を主な業務としている。
グ ル ー プ 全 体 の 2006 年 の 売 上 は 、2005 年 の 8 億 7300 万 S$か ら 40% 増 の 12 億
1,500 万 S ド ル と な っ た 。 2005 年 の 純 利 益 は 2004 年 の 2.5 倍 の 1 億 6,000 万 S ド
ル と な り 、 2005 年 の 純 利 益 に 比 べ る と 約 40% 増 と な っ た 。
同 社 の 海 運 ・ 修 繕 業 務 は 100% 子 会 社 の Cosco (Singapore) Pte Ltd、 Coastar
Shipping PteLtd、 Cosco Marine Engineering (Singapore) Pte Ltd 等 が 行 っ て お
り 、 グ ル ー プ で 保 有 す る バ ル ク ・キ ャ リ ア は 12 隻 で あ る 。 同 グ ル ー プ は 2002 年 に
中 国 最 大 の 修 繕 ヤ ー ド で あ る COSCO (Nangtong) Shipyard の 50%の 株 を 獲 得 し た
が 、 2004 年 に は 兄 弟 会 社 で あ る COSCO Shipyard Group 株 51% を 取 得 し 、 船 舶
修繕業務の強化を図った。
- 20 -
Ⅲ.シンガポールの造船
- 21 -
白
- 22 -
シンガポール造船業の概況(2006 年)
1
概況
(1) 造 船 業 全 体
2006 年 は 、シ ン ガ ポ ー ル 海 事 産 業 に お い て 、多 忙 で 実 り の 多 い 年 で あ っ た 。2006
年 の 海 事 産 業 全 体 の 売 上 げ は 98 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 達 し 、 昨 年 に 引 き 続 き 過 去
最 高 を 記 録 し た 。売 上 げ に 関 し て は 、2005 年 の 74 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 比 べ る と
32%の 大 幅 増 加 で あ っ た 。 こ の 海 事 産 業 の 伸 張 に は 、 石 油 高 と エ ネ ル ギ ー 需 要 の 増
大によるオフショア分野の活況が貢献した。特に、石油・ガス開発産業が全体の売
上げ増加に大きく寄与した。これにより、シンガポール造船業は、世界中からのリ
グ建造の注文を受け、大きな利益を上げた
オ フ シ ョ ア 部 門 に つ い て は 、 全 売 り 上 げ の 約 33% を 占 め て お り 、 2006 年 の 売 上
げ は 、 過 去 最 高 の 32 億 3,400 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 、 2005 年 に 比 べ て 3.6% 増 加
した。
修 繕 及 び 改 造 部 門 に つ い て は 、 全 売 り 上 げ の 約 50% を 占 め て お り 、 2006 年 の 売
上 げ は 49 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 、 2005 年 に 比 べ て 13%増 加 し た 。
新造船部門についても、石油・ガス開発の影響により、サプライベッセル等の需
要 が 高 ま り 、2006 年 の 売 り 上 げ は 16 億 6600 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 2005 年 に 比 べ
て 31% 増 加 し た 。
2006 年 は 更 な る 事 業 拡 大 が な さ れ た こ と か ら 、造 船 業 界 の 労 働 者 数 の 増 加 に も 反
映 さ れ た 。 人 材 省 の 統 計 に よ れ ば 、 2006 年 の 造 船 業 界 の 労 働 者 数 は 102,500 人 と
2005 年 の 48,516 人 か ら 2 倍 以 上 と な っ た 。
表1
海 事 産 業 の 総 売 上 額 の 推 移 (2002- 2006年 )
年
2002
2003
2004
2005
2006
総 売 上 額 (百 万 S$)
4,400
3,792
5,300
7,430
9,800
出 所 ) 経 済 開 発 庁 ( Economic Development Board)
S$ (Million)
12,000
図 1
海事産業全体の総売上の推移
10,000
8,000
6,000
4,000
2,000
0
2001
2002
2003
2004
- 23 -
2005
2006 年
図図2
2 シンガポール造船業の分野別売上げ
シンガポール造船業の分野別売上げ
オフショア関連
33%
船舶修繕・改造
50%
新造船
17%
図
3 労働者数の推移
労働者数の推移
図3
120000
110000
100000
102500
90000
80000
人 70000
60000
48516
50000
40000
34977
37477
31810
30000
20000
34871
30710
37716
30067
26940
年
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
造 船 所 に お け る 労 働 安 全 の 確 保 に つ い て の 指 標 で あ る 事 故 件 数( Accident Rate)、
事 故 発 生 率 ( Accident Frequency Rate) 及 び 事 故 重 大 性 指 標 ( Accident Severity
Rate)は 、事 故 件 数 は 2005 年 の 456 件 か ら 2006 年 は 638 件 と 40% 増 加 し た 。た
だし、増加はしたものの、事業活動の増大が要因と考えられる。
(2) 船 舶 修 繕 部 門
シ ン ガ ポ ー ル 海 事 産 業 の 主 要 部 門 は 船 舶 修 繕・改 造 部 門 で あ り 、2006 年 の 海 事 産
業 全 体 に 占 め る 割 合 は 50% と な っ て い る 。
2006 年 の 船 舶 修 繕 ・改 造 部 門 の 売 上 げ は 、49 億 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と 2005 年 の 37
億 8900 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら 13% 増 加 し た 。し か し な が ら 、海 事 産 業 全 体 が 好
調 で あ っ た た め 、 海 事 産 業 全 体 に 占 め る 同 部 門 の 割 合 は 前 年 の 31% か ら 1%減 少 し
た 。 シ ン ガ ポ ー ル 海 事 港 湾 庁 (Maritime and Port Authority of Singapore, MPA)の
統 計 に よ れ ば 、 修 繕 の た め に シ ン ガ ポ ー ル に 寄 港 す る 船 舶 の 数 は 2004 年 以 降 引 き
続 き 2006 年 も 減 少 し た 。2006 年 の 売 上 げ 上 昇 の 要 因 は 1 隻 あ た り の 修 繕 単 価 が さ
- 24 -
ら に 上 昇 し た こ と に よ る 。 2006 年 に シ ン ガ ポ ー ル に 修 繕 の た め 寄 港 し た 船 舶 は
6,304 隻 で 6,124 隻 で あ っ た 2005 年 に 比 べ る と 隻 数 で 180 隻 、比 率 で 3% 増 加 し た 。
修 繕 の た め に 寄 港 し た 船 舶 の 総 ト ン 数 で 比 較 し て も 2006 年 は 3,715 万 GT と 、2005
年 の 3,785 万 GT か ら 2% 減 少 し た 。2006 年 に 実 施 さ れ た 主 な 修 繕 プ ロ ジ ェ ク ト と
し て は 、 LNG 船 、 タ ン カ ー 、 LPG 船 、 ク ル ー ズ 船 、 コ ン テ ナ 船 な ど の ド ッ ク 、 修
繕 が あ る 。タ ン カ ー に 関 し て は ル ー チ ン で シ ン ガ ポ ー ル 造 船 所 に 入 る 船 が 多 数 あ る 。
また、浚渫船の大規模なオーバーホール工事なども実施された。改造工事ではタン
カーからセメント運搬船などの工事を行った。
ま た 、 シ ン ガ ポ ー ル は FPSO(Floating Production Storage and Offloading) 、
FSO(Floating Storage and Offloading) 、 FSU(Floating Storage and Offtake
Units)や FPU(Floating Production Units)の 修 繕 、改 造 工 事・改 良 工 事 を 行 う 世 界
の主要基地のひとつである。この分野が近年の海事産業の売上げに大きく寄与して
い る 。 2006 年 に は 16 の プ ロ ジ ェ ク ト が 完 了 し た 。 そ の う ち 9 つ は FPSO/FSO へ
の 改 造 工 事 で あ り 、 6 つ が FPSO/FSO へ ア ッ プ グ レ ー ド 工 事 で あ っ た 。 そ の ほ か 、
2007 年 、2008 年 内 に 完 了 予 定 の FPSO 関 連 の 改 造 、ア ッ プ グ レ ー ド 工 事 は 6 件 あ
り 、 現 在 工 事 中 で あ る 。 シ ン ガ ポ ー ル で は 2006 年 末 ま で に 合 計 119 件 の FPSO、
FSO そ の 他 関 連 プ ロ ジ ェ ク ト が 完 了 し た 。
表2
修 理 入 港 隻 数 (2002- 2006年 )
年
2002
2003
2004
2005
2006
入渠船舶数
7961
7924
6687
6124
6304
出 所 ) Singapore Port Statistics : 海 事 港 湾 庁 (Maritime & Port Authority of Singapore)
修繕、改造部門の売上げ
修 繕 、改 造 部 門 の 売 上 げ
6000
4900
5000
百万S$
4000
3789
3106
3000
2559
2726
2293
2160
2000
1681
1000
0
1999
2000
2001
2002
2003
年
- 25 -
2004
2005
2006
(3) 新 造 船 部 門
2006 年 の 新 造 船 部 門 の 売 上 げ は 、2005 年 の 12 億 6,300 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら
16 億 6,600 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル へ と 32% の 大 幅 増 加 を 記 録 し た 。 新 造 船 部 門 の 海
事 産 業 総 売 上 げ に 占 め る 割 合 は 2005 年 と 同 じ 17.0% で あ っ た 。2006 年 に 進 水 し た
船 舶 の 隻 数 は 、2005 年 の 84 隻 か ら 127 隻 へ と 率 に し て 50% 、隻 数 で 43 隻 の 増 加
な っ た 。総 ト ン 数 ベ ー ス で は 、2005 年 の 210,597 総 ト ン か ら 248,964 総 ト ン と 18%
増加した。
昨 年 ま で と 同 様 、2006 年 に 進 水 し た 船 で 最 も 多 か っ た の は 作 業 船 、バ ー ジ 及 び タ
グ ボ ー ト で 、 43%、 55 隻 を 占 め た 。 2006 年 に 進 水 し た 船 舶 を 隻 数 の 多 い 順 に 記 載
す る と 、バ ー ジ が 最 も 多 く 35 隻 、次 い で 、タ グ ボ ー ト の 20 隻 、他 に オ フ シ ョ ア サ
プライ・サポートベッセル、コンテナ、カタマラン、油タンカー1隻である。
2006 に 引 き 渡 し を 行 っ た 船 舶 は 、タ グ が 4 隻 、コ ン テ ナ 船 が 4 隻 、カ タ マ ラ ン が
1 隻など。また、多数のアンカー・ハンドリングタグ、フェリー3隻、サプライベ
ッセル2隻、高速アルミ船2隻について、引き渡しが行われた。
進進水船舶数の推移
水船舶数の推移
140
127
120
102
隻
100
88
70
80
97
84
80
64
60
40
20
0
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
年
進水
船舶総トン数の推移
進水船舶総トン数の推移
300,000
248,964
総トン数(GT)
250,000
210,597
200,000
150,000
134,396
114,122
100,000
149,855
122,518
116,030
2002
2003
66,414
50,000
0
1999
2000
2001
年
- 26 -
2004
2005
2006
百万S$
新造船部門の売り上げ
新造船部門の売り上げ
1800
1600
1400
1200
1000
800
600
400
200
0
1666
1263
890
724
438
453
1999
2000
544
528
2001
2002
2003
2004
2005
2006
年
(4) オ フ シ ョ ア 部 門
オフショア部門は、ジャック・アップ・リグ、半没水構造物その他のプラットフ
ォーム構造物などオフショア・ユニットの修繕、アップグレード及び改造を含む。
こ の 部 門 の 2006 年 の 売 上 げ は 32 億 3400 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル の 記 録 を 確 立 し た 。
こ れ は 2005 年 の 売 上 げ の 23 億 7800 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル を 36% 上 回 る 記 録 的 な 実
績 で あ っ た 。 海 事 産 業 全 体 に 占 め る 割 合 も 2005 年 か ら 1%上 昇 し 、 33%と な っ た 。
2006 年 に 行 わ れ た オ フ シ ョ ア 部 門 の 修 繕 プ ロ ジ ェ ク ト は 、3 隻 の ジ ャ ッ キ ア ッ プ リ
グ と 2 隻 の 半 没 水 構 造 物 の 改 造 工 事 も 行 わ れ た 。 新 造 で は 10 隻 の ジ ャ ッ ク ・ ア ッ
プ ・ リ グ と 2 隻 の 半 没 水 構 造 物 が 完 了 し 2006 年 内 に 引 き 渡 さ れ た 。 進 行 中 の プ ロ
ジ ェ ク ト と し て は 、2007 年 か ら 2008 年 に 完 工 が 予 定 さ れ て い る ジ ャ ッ ク・ア ッ プ・
リ グ 、 半 没 水 構 造 物 が 17 隻 あ る 。
オオフショア部門の売上げ
フショア部門の売上げ
3500
3234
3000
2378
百万S$
2500
2000
1500
1304
1143
967
1000
775
517
626
500
0
1999
2000
2001
2002
2003
年
- 27 -
2004
2005
2006
2
造船所の動き
(1) セ ン ブ コ ー プ
マ リ ー ン (SembCorp Marine)
シ ン ガ ポ ー ル 国 内 に 4 ヵ 所 の 造 船 所 ( J U R O N G S H I P YA R D P T E LT D ,
SEMBAWANG SHIPYARD PTE LTD, JURONG SML PTE LTD, PPL SHIPYARD)
を持つセンブコープ
マリーンの 2006 年 の 売 上 げ は 、2005 年 の 21 億 1,927 万 シ ン
ガ ポ ー ル ド ル か ら 67% 増 加 し 、 35 億 4,504 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 増 加 し た 。 こ の
売上げの上昇は、全ての部門の収入の増加によるものであった。
各 部 門 別 に み る と 、 船 舶 修 繕 部 門 の 売 上 げ は 2005 年 の 5 億 3,100 万 シ ン ガ ポ ー
ル ド ル か ら 2006 年 に は 6 億 1,200 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル へ と 、 額 に し て 8 億 1,000
万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル 、率 に し て 15% 上 昇 し た 。修 繕 船 の 隻 数 は 2005 年 の 309 隻 か
ら 2006 年 に は 314 隻 へ と 増 加 し 、1 隻 あ た り の 修 繕 費 は 2005 年 の 172 万 シ ン ガ ポ
ー ル ド ル か ら 2006 年 に は 194 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル に 増 加 し た 。 こ の 単 価 上 昇 の 主
要 要 因 は 、 2006 年 に 行 っ た 工 事 に 、 数 件 の 高 価 な FPSO の ア ッ プ グ レ ー ド 工 事 と
タ ン カ ー 修 繕 工 事 が 含 ま れ た こ と に あ る 。2006 年 の 修 繕 工 事 の う ち 、タ ン カ ー 修 繕
が 全 体 の 37% を 占 め た 。 ま た 、 コ ン テ ナ 船 の 修 繕 工 事 は 2005 年 の 17% か ら 10%
に 減 少 し た 。そ の 他 で は 、ガ ス キ ャ リ ア が 修 繕 全 体 の 15% 、FPSO と オ フ シ ョ ア の
ア ッ プ グ レ ー ド 工 事 が 5% で あ っ た 。
新 造 船 部 門 ( リ グ 建 造 を 除 く ) は 、 2006 年 の 売 り 上 げ が 、 2005 年 の 売 上 げ か ら
額 に し て 2,240 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル 、率 に し て 12% 増 の 、2 億 1,100 万 シ ン ガ ポ ー
ル ド ル で あ り 、 全 体 の 売 上 げ に 占 め る 割 合 は 2005 年 の 9%か ら 6% と な っ た 。
船 舶 改 造 及 び オ フ シ ョ ア 部 門 は 、2006 年 に 9 億 1,300 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル の 売 上
げ を 記 録 し 、 全 体 の 売 上 げ の 26% を 占 め た 。 2005 年 に 比 べ て 2,700 万 シ ン ガ ポ ー
ル ド ル 、 率 に し て 3% の 小 幅 増 加 と な っ た 。
リ グ 建 造 部 門 の 売 上 げ は 、2005 年 の 3 億 8,130 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら 4.5 倍 の
17 億 2,900 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル と な っ た 。 2006 年 に 引 き 渡 し た も の は 2 隻 の 惹 起
アップリグであった。
同 グ ル ー プ は 、 イ ン ド ネ シ ア に 100% 出 資 の P.T. KARIMUM SEMBAWANG
SHIPYARD を 有 し 、 ま た 中 国 及 び ブ ラ ジ ル へ の 投 資 を 継 続 し て い る 。
同 グ ル ー プ の 中 国 進 出 は 、 2001 年 に COSCO (DALIAN) SHIPYARD の 株 を 獲 得
し た こ と に 始 ま り 、 2004 年 7 月 に は COSCO と の 間 で 修 繕 ヤ ー ド で あ る Cosco
Shipyard Group の 株 30% を 保 有 す る こ と で 合 意 し た 。 Cosco Shipyard Group に
は 、 Dalian、 Nantong、 Shanghai、 Zhoushan 及 び Guangzhou が 含 ま れ る 。 こ れ
らの造船所は中国海岸の戦略的位置にあり、船主に対して高品質のサービスが提供
で き る と 期 待 し て い る 。ま た 、同 グ ル ー プ の 海 外 進 出 は 2001 年 に ブ ラ ジ ル の MAUA
JURONG に 35% 投 資 し た こ と に 始 ま る 。こ れ に よ り FPSO、FSO 改 造 工 事 を 行 う
際に海外の施設が利用可能となり、相互にメリットを生み出している。
ま た 、事 業 拡 大 の た め 、自 社 所 有 の ジ ャ ッ ク ・ ア ッ プ ・ リ グ 及 び 2,600TEU 型 コ
ンテナ船のデザインを開発した。この設計所有権は、同グループの所得ベース拡大
に 役 立 っ て い る 。2004 年 当 初 に 開 発 し た 深 海 掘 削 オ フ シ ョ ア リ グ の 設 計 は 、新 規 受
注 と と も に 顧 客 の 信 頼 も 獲 得 し て い る 。こ れ ま で 5 隻 の リ グ 建 造 契 約 が 締 結 さ れ こ
- 28 -
れからも増えると期待されている。
な お 、 セ ン ブ コ ー プ マ リ ン の 総 株 式 1,360,874,056 株 の 0.14% に 当 た る
20,000,000 株 を マ リ ン ユ ナ イ テ ッ ド が 保 有 し て い る 。
表 3
センブコープマリーンの売上等の推移
(単 位 : 百 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル )
年
97 年
98 年
99 年
00 年
01 年
02 年
03 年
04 年
05 年
06 年
上
662
934
921
763
854
1012
1068
1363
2119
3545
税引前利益
68
102
111
96
103
116
95
114
160
310
項目
売
注 ) 97 年以前の数字はジュロン造船所のもの。99 年の数字から、合併に伴う 1997 年 8 月以降
のセンバワン造船所等の業績が含まれている。
表 4
センブコープ
分
マリーンの分野別売上構成
(単 位 : 百 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル )
センブコープ マリーン
2005 年
2006 年
野
船舶修繕
530
612
新造船(リグ除く)
189
211
リグ建造
381
1729
改 造 ・オ フ シ ョ ア
886
913
その他
132
80
2119
3545
合
表 5
計
セ ン ブ コ ー プ マ リ ー ン の 主 要 株 主 (第 5 位 ま で )
株 主 の 名 称
保有株数
シ ェ ア (% )
SembCorp Industries Ltd
900,231,260
61.42
DBS Nominees Pte Ltd
178,048,509
12.15
DBSN Sevices Pte Ltd
67,409,822
4.60
Citibank Nominees Singapore Pte Ltd
63,476,389
4.33
HSBC Nominees Pte Ltd
58,476,389
4.01
全
1,360,874,056
体
- 29 -
(2) ケ ッ ペ ル ・ グ ル ー プ
ケ ッ ペ ル ・ グ ル ー プ は 、 シ ン ガ ポ ー ル に 本 拠 を 置 き 、 世 界 34 カ 国 に 事 業 を 展 開
し て い る 。 総 従 業 員 数 は 、 約 29,000 人 で 、 主 な 事 業 は 造 船 ・ オ フ シ ョ ア 関 連 、 エ
ネ ル ギ ー・イ ン フ ラ 関 連 、不 動 産 、通 信 な ど 。総 従 業 員 の 67%に 当 た る 169,638 人
が 造 船・オ フ シ ョ ア 部 門 に 従 事 し て い る 。造 船・オ フ シ ョ ア 部 門 の 従 業 員 数 は 2004
年 の 17,927 人 か ら 9.5% 増 加 し て い る 。
2006 年 の グ ル ー プ 全 体 の 総 売 上 は 、 前 年 比 34% 増 の 76 億 100 万 シ ン ガ ポ ー ル
ド ル で 、 営 業 損 益 は 前 年 比 33%増 の 7 億 5100 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル で あ っ た 。 税 引
き 前 利 益 も 前 年 比 37%増 の 11 億 3,900 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル で あ っ た 。
ケ ッ ペ ル グ ル ー プ は 、2002 年 5 月 に Keppel FELS と Keppel Hitachi Zosen ( 99
年 1 月 に 日 立 造 船 シ ン ガ ポ ー ル と Keppel Shipyard と が 合 併 ) を 統 合 し 、 同 グ ル
ー プ の オ フ シ ョ ア ・ 海 洋 部 門 と し て 新 た に ケ ッ ペ ル ・ オ フ シ ョ ア & マ リ ン (Keppel
Offshore & Marine)を 発 足 さ せ た 。 こ の 統 合 に よ り 、 資 材 供 給 ・ 保 管 、 受 注 ・ 人 材
管理の改善、造船所施設及び設備の有効利用が図られ経費節減につながるとしてい
る。
ケ ッ ペ ル ・ オ フ シ ョ ア & マ リ ン は 、 世 界 に 12 箇 所 の 造 船 所 ネ ッ ト ワ ー ク を 持 ち
活 動 し て い る 。 シ ン ガ ポ ー ル 国 内 に Kepple FELS (オ フ シ ョ ア ・ リ グ )、 Kepple
Shipyard( 修 繕 ・ 改 造 ・ 新 造 ) 、 Keppel Singmarine( 修 繕 ・ 新 造 ) 及 び Offshore
Technology Development (ジ ャ ッ キ シ ス テ ム 製 造 )、米 国 に Keppel AmFELS Inc(オ
フ シ ョ ア ・ リ グ 建 造 ・修 繕 )、 オ ラ ン ダ に Keppel Verolme BV、 ブ ラ ジ ル に Keppel
FELS Brazil SA(オ フ シ ョ ア ・ リ グ 建 造 )、 ア ゼ ル バ イ ジ ャ ン に Caspian Shipyard
Company(オ フ シ ョ ア・リ グ 建 造 )、フ ィ リ ピ ン に Keppel Philippines Marine Inc(修
繕 ・新 造 )、 ア ラ ブ 首 長 国 連 邦 に Arab Heavy Industries(オ フ シ ョ ア ・ リ グ 建 造 ・修
繕 ),ノ ル ウ ェ ー に Offshore & Marine A/S (オ フ シ ョ ア ・ リ グ 建 造 ・修 繕 )、 カ ザ フ ス
タ ン に Keppel Kazakhstan LLP が あ る 。
Kepple Shipyard は 、 2002 年 5 月 の 統 合 に よ り Keppel Hitachi Zosen が 名 称 変
更 と な っ た も の で 、 本 部 機 能 を 有 す る Tuas Yard、 Benoi Yard 及 び Gul Yard の 3
造 船 所 を 有 す る 。 Tuas Yard は タ ン カ ー の FPSO 及 び FPO へ の 改 造 を 得 意 と す る
が 、掘 削 船 、セ ミ サ ブ 、多 目 的 サ プ ラ イ ベ ッ セ ル な ど の 建 造 に も 実 績 が あ る 。Benoi
Yard は 旧 日 立 造 船 シ ン ガ ポ ー ル で あ り 、ア ジ ア に お け る LNG、LPG の 修 繕 拠 点 で
あ る ほ か 、多 様 な 船 種 の 修 繕 、改 良 、大 型 化 、改 造 な ど を 行 っ て い る 。Gul Yard は
中・小型船の修繕、改造、新造を行っている。
Keppel Philippines Marine は 、 Subic Shipyard and Engineering 、 Keppel
Batangas Shipyard 及 び Keppel Cebu Shipyard の 3 造 船 所 を 有 し て い る 。
ケ ッ ペ ル グ ル ー プ の オ フ シ ョ ア 部 門 の 売 上 げ は 、2006 年 は 57 億 5,500 万 シ ン ガ
ポ ー ル ド ル で あ り 、2005 年 の 41 億 1,200 万 シ ン ガ ポ ー ル ド ル か ら 39%の 大 幅 な 増
加 を 記 録 し た 。同 グ ル ー プ 内 の 総 売 上 に 占 め る 割 合 も 2005 年 の 72%か ら 75% と 大
きく貢献している。
オ フ シ ョ ア 部 門 で は 、Keppel FELS は 、8 基 の ジ ャ ッ ク ア ッ プ・リ グ を 完 工 し た 。
このプロジェクト以外にもシンガポールの造船所では 5 隻のプラットフォーム船体
- 30 -
や居住区の建造を行った。
海 外 で も 多 く の オ フ シ ョ ア 事 業 を 実 施 、契 約 締 結 し て い る 。米 国 の AMFELS は 、
Keppel 及 び FELS の ブ ラ ン ド 名 を メ キ シ コ 湾 に 浸 透 さ せ る た め 、2004 年 に 名 称 を
Keppel AmFELS に 変 更 し た 。 同 社 は 2 隻 の 居 住 プ ラ ッ ト フ ォ ー ム 建 造 を 完 工 す る
な ど 、 2006 年 は 12 の プ ロ ジ ェ ク ト を 完 了 し た 。
Keppel FELS Brasil は 2005 年 1 月 6 日 に 100% 出 資 子 会 社 と な っ た 。 2006 年
には2隻の半没水型構造を行った。
2006 年 も 船 舶 修 繕 は 堅 調 で あ っ た ケ ッ ペ ル ・ シ ッ プ ヤ ー ド は 、 9 隻 の LNG 船 の
修 理 、 10 隻 の FPSO/FSO 改 造 ・ 改 良 工 事 を 行 っ た 。
Keppel Singmarine の 2006 年 は 、 合 計 14 隻 を 引 き 渡 し 、 2007 年 か ら 2009 年
に 引 き 渡 し 予 定 と な っ て い る 船 舶 は 合 計 22 隻 で あ る 。
表 6
ケッペル・グループの売上高・税引前利益の推移
年
(単位:百万S$)
2002
2003
2004
2005
2006
高
5,528
5,947
3,963
5,688
7,601
税引前利益
511
557
647
826
1,139
項目
売
上
図4
100%
90%
80%
70%
60%
50%
40%
30%
20%
10%
0%
ケッペル・グループの分野別売上げシェア
図4 ケッペル・グループの分野別売上げシェア
7
11
18
2
インフラ
11
2
2
15
15
15
3
投資
18
76
72
72
61
不動産
オフショア・海洋
2005年
2006年
- 31 -
3
今後の見通し
シンガポール海事産業界の好調は、十分な受注残もあり少なくとも今後数年は続く
ものと予想されている。特に、オイル・ガス産業が好調で、ジャッキアップリグのチ
ャーターレートも高水準であるため、オフショア部門が今後も更に増加するものと思
わ れ る 。シ ン ガ ポ ー ル は ジ ャ ッ ク ・ ア ッ プ ・ リ グ 建 造 に 関 し 、世 界 の シ ェ ア の 80% を
占 め て お り 、 世 界 を リ ー ド し て い る 。 FPSOへ の 改 造 、 オ フ シ ョ ア ・ サ ポ ー ト ・ ベ ッ
セ ル と い う シ ン ガ ポ ー ル が 得 意 と す る 2つ の ニ ッ チ 部 門 も 活 力 を 維 持 し て い る 。 修 繕
部門に関しては、シンガポール造船所はここ数年、より専門的マーケットに重点を置
く よ う に な っ て い る 。す な わ ち 、LNG運 搬 船 の 修 繕 で あ る 。シ ン ガ ポ ー ル は 、LNG運
搬 船 の 修 繕 に 関 し て 長 期 契 約 を 結 ぶ こ と に よ っ て LNG船 の 修 繕 セ ン タ ー に な っ て き
た。
中国や中東との激しい競争に対抗するためには、シンガポールはその資力と力点を
戦略と競争優位性に置かなければならない。シンガポール造船業界は、安全性を確保
し、予算内でスケジュール厳守でプロジェクトを遂行し続ける必要がある。また、製
品、サービス能力を強化、拡充するため、研究開発により取り組んでいかねばならな
い 。最 近 の 受 注 は 、顧 客 の ニ ー ズ が シ ン ガ ポ ー ル の 設 計 に 合 致 し て い た だ け で は な く 、
シンガポール造船所が独自の設計、エンジニアリング・ソリューションを提示する能
力を示したものである。
シンガポールの海事産業は、長年にわたって、人的資源の能力、技術力、プロジェ
クトの管理能力、製造ノウハウ及び各社が開発した設計の競争力によって発展してき
た。この海事業界が現在直面している課題は地元の若者にこの産業に参画してもらう
ことである。そのためには業界全体が同じ意識を持ち、一体となって取り組んでいく
必要がある。これによって世間の業界に対する認識を変え、業界に対する間違った認
識を正すことができる。高度な技術と専門性を強みとするシンガポール海事産業にと
って、海事産業のイメージを高めて若い人材を惹きつけ、優秀な人材を確保し育てて
いくことは最も重要なことである。
シンガポールの造船業界のイメージを改善し、シンガポールの若者に魅力を抱かせ
る 努 力 は 、よ り 多 く の 学 生 が 高 等 教 育 で 海 洋・オ フ シ ョ ア を 選 考 す る よ う に な る な ど 、
いくつかの成果を挙げてきている。シンガポール造船工業界は今後とも協力して次の
段階の成長のために更に努力していくことが重要である。
- 32 -
資 料 1. シ ン ガ ポ ー ル の 主 な 造 船 及 び 修 繕 設 備
DOCK、
SLIPWAY, etc.
(D)
Tuas(D)
Keppel Shipyard (Tuas Yard) Raffles(D)
Temasek(D)
No.1(D)
Keppel Shipyard (Benoi Yard) No.2(D)
(S)
No.1(F)
No.2(F)
Keppel Shipyard ( Gul Yard)
No.4(F)
(BB)
DD1(D)
DD2(D)
Jurong Shipyard
DD3(D)
DD5(D)
Premier(D)
King George Ⅵ
(D)
Sembawang Shipyard
President(F)
Republic(F)
KPD(F)
FDⅠ(F)
FDⅡ(F)
Pan-United Shipyard
FDⅢ(F)
(BB)
SHIPBUILDER/
SHIPREPAIRER
Keppel FELS
Benoi
Yard(Syncro)
Benoi
Yard(Syncro)
Singapore Technologies
Marine Ltd
Benoi Yard(BB)
Benoi Yard(BB)
Tuas
Tuas
Tuas
Tuas
(注 ) DOCK SLIPWAY etc.の 欄 中 、(
Yard(F)
Yard(F)
Yard(BB)
Yard(BB)
CAPACITY
400,000DWT
360,000DWT
330,000DWT
150,000DWT
300,000DWT
170,000DWT
30,000DWT
14,000DWT
5,000DWT
7,500DWT
14,000DWT
100,000DWT
300,000DWT
500,000DWT
200,000DWT
400,000DWT
100,000DWT
150,000DWT
60,000DWT
65,000DWT
4,000T
16,000T
16,000T
20,000DWT
10,000DWT
DIMENSION
(M)
380×80× 13
350 × 66
355 × 60
301 × 52
350× 60× 12
300× 60× 12
230× 40
190× 33
120× 27
158× 23
150
270× 40× 10
350× 56× 12
380×80.2×14
335×56×11.5
384× 64× 9
303×40× 13.6
290× 48× 8.5
202× 42× 8
230× 35× 7.3
122× 22
195× 34.6
187.5× 36.5
96× 20
12,500DWT
110× 20
12,000DWT
18,000DWT
40,000DWT
70,000DWT
30,000DWT
30,000DWT
140×
140×
185×
240×
180×
180×
22
22
33.2
42.25
26
26
)内の記号は造修設備の種類を示す。
D: DRY DOCK, F: FLOATING DOCK, S: SLIPWAY, BB: BUILDING BERTH
CAPACITY の 欄 中 、 単 位 T は lifting capacity を 示 す 。
- 33 -
資 料 2. シ ン ガ ポ ー ル の 船 舶 進 水 量
300
3000
250
2500
200
2000
150
1500
100
1000
50
500
合計総トン数、平均船型(総トン)
隻数
シシンガポールの船舶進水状況
ンガポールの船舶進水状況
0
0
1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006
隻数
総トン数(千トン)
平均船型(総トン)
シ ン ガ ポ ー ル に お け る 船 舶 進 水 量 の 推 移 (1997- 2006年 )
年
項目
進 水 隻 数
進 水 船 舶
合計総トン数
(千 ト ン )
平 均 船 型
(総 ト ン )
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2005
2006
130
97
70
64
88
80
102
97
84
127
241
124
114
66
134
123
116
150
210
248
1,854 1,278 1,629 1,031 1,527 1,531 1,138 1,545 2,500 1,952
出 所 ) 海 事 港 湾 庁 (Maritime & Port Authority of Singapore)
注)
2004
( 平 均 船 型 ) = ( 進 水 船 舶 合 計 総 ト ン 数 ) / (進 水 隻 数 )
- 34 -
資 料 3. シ ン ガ ポ ー ル 造 船 所 に お け る 事 故 発 生 率 の 推 移
900
800
700
600
500
400
300
200
100
0
8
7
事故発生率
6
5
4
3
2
1
0
1997
1998
1999
2000
2001
2002
事故発生率
2003
2004
2005
事故の重大度
事故の発生状況
事故
の発生状況
2006
重大度
造 船 業 に お け る 事 故 発 生 率 と 重 大 度 (1997- 2006年 )
年
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
事故発生率
7.3
6.1
5.1
3.8
4.1
3.1
3.4
3.0
2.8
2.2
重
840
708
680
552
724
394
454
830
175
257
項目
大
出所)
度
労 働 省 ( Ministry of Manpower)
定 義 ) 事 故 発 生 率 : 百 万 工 数 (人 ・ 時 間 )当 た り 事 故 発 生 件 数
重 大 度 : 百 万 工 数 (人 ・ 時 間 )当 た り 喪 失 延 べ 労 働 日 数 (人 ・ 日 )
- 35 -
白
- 36 -
Ⅳ.シンガポールの舶用工業
- 37 -
白
- 38 -
シンガポール舶用工業の概況
Ⅰ.業界の概要
1.舶用機械関連企業数
シ ン ガ ポ ー ル 海 事 産 業 協 会 (Association of Singapore Marine Industries : ASMI)
の 2008 年 ア ニ ュ ア ル レ ポ ー ト に 掲 載 さ れ た 経 済 開 発 庁 (EDB)の デ ー タ に よ る と 、 シ
ン ガ ポ ー ル の 海 事 産 業 の 規 模 は 130.5 億 S ド ル( 2007 年 )で 、そ の 内 訳 は 、船 舶 修 繕
が 62.64 億 S ド ル ( 全 体 の 48% )、 造 船 が 18.27 億 S ド ル ( 同 14% )、 オ フ シ ョ ア セ
ク タ ー が 49.57 億 S ド ル( 同 38% )と な っ て い る 。舶 用 機 械 に つ い て は 、造 船 や 船 舶
修繕のコストに含まれているものと考えられるが、造船および船舶修繕の規模はあく
までも、造船所の売り上げをベースに算出されたもので、そのうちどの程度が舶用機
械のコストであるかは造船所で公表していない。そのため、舶用機械産業規模のデー
タは存在しない。
シ ン ガ ポ ー ル の 舶 用 機 械 は ほ と ん ど が 輸 入 さ れ て い る が 、 ス ー タ ン ギ ア (Mencast
Holdings Ltd) 及 び プ ロ ペ ラ (Berg Propulsion International Pte Ltd)は 地 場 企 業 で
生産されている。ただし、後述の「2 輸出」の項でみるように、統計上ではシンガポ
ールからの地場輸出も行われている。
そのため、シンガポールの舶用産業を担っているのは、海外メーカーの現地法人や
代 理 店 で あ る 。ASMI の 会 員 数 は 普 通 会 員 、賛 助 会 員 、名 誉 会 員 を 含 め 204 社 あ る が 、
そ の う ち 151 社 は 舶 用 機 械 の 取 り 扱 い 業 者 で あ る 。
ASMI 会員企業の業種別内訳
図表1
(2008 年 9 月現在)
90
83
80
70
社数
60
51
50
40
30
23
21
20
13
10
7
3
6
14
11
6
の
そ
ョア
海
機
洋
器
エ
&
ン
リ
ア
他
給
ジ
供
ン
グ
ン
器
海
洋
・オ
海
フ
洋
シ
エ
ン
電
ジ
子
ニ
通
食
信
管
機
理
蔵
調
腐
・冷
場
査
検
足
空
船
級
造
協
船
会
0
出 所 : ASMI ウ ェ ブ サ イ ト (www.asmi.com)よ り 作 成
註 : 1 社 で 複 数 の 業 種 に 登 録 し て い る ケ ー ス が あ る の で 、 業 種 別 企 業 内 訳 の 合 計 は ASMI
のメンバー企業数と合致しない。
- 39 -
な お 、シ ン ガ ポ ー ル の 舶 用 機 械 取 り 扱 い 業 者 は 、上 記 の ASMI メ ン バ ー が 全 て で は
な い 。シ ン ガ ポ ー ル の 海 事 産 業 関 連 企 業 の ダ イ レ ク ト リ ー で あ る Singapore Maritime
Directory 2007/2008 年 版 に よ る と 、 舶 用 機 器 ・ サ プ ラ イ (Marine Equipment &
Supply)の 分 野 に 掲 載 さ れ て い る 企 業 数 は 1,138 社 に の ぼ る 。 Singapore Maritime
Directory で は 舶 用 機 械 の 業 種 を よ り 細 か く 分 類 し て お り 、 取 り 扱 い 商 品 別 登 録 企 業
数 は 図 表 2 の と お り で あ る 。 2006/2007 年 版 よ り 企 業 数 で 110 社 増 加 し 、 海 洋 機 器 、
ポンプ分野の企業が新たに掲載されている。
図表2
Singapore Maritime Directory の舶用機器・サプライ(Marine Equipment & Supply)
に掲載されている企業の取り扱い商品別内訳
No.
Category
分野
掲載企
業数
No.
Category
分野
掲載企
業数
1
MARINE EQUIPMENT & SUPPLIES 海洋機器
107
38
WINCHES
ウィン チ
12
2
PUMPS - MFRS & DISTRS
ポン プ
61
39
SURVEY EQUIPMENT
サーベー機器
10
3
BOILER DISTRIBUTORS &
MANUFACTURERS
ボイ ラ ー
15
40
EXPANSION JOINTS
エクスパン ショ ン ジョ イ ン ト
9
4
BRAKES & CLUTCHES
ブ レーキ&クラ ッチ
2
41
TURBOCHARGERS
ターボチ ャージャー
9
5
CHAINS
チェ イ ン
17
42
MARINE PROPULSION
海洋推進機器
4
6
COATINGS - PROTECTIVE
塗装
26
43
RADAR EQUIPMENT & SUPPLIES
ラ ーダー機器
11
通信機器
22
44
GAS DETECTORS
ガス探知機
4
7
COMMUNICATION SYSTEMS &
EQUIPMENT
PURIFIERS/CLARIFIERS, OIL,
8
COMPASSES - MAGNETIC
コン パス・磁気
1
45
9
COMPRESSORS - AIR & GAS
コン プ レッサー
39
46
SEPARATORS
10
CONTAINER HANDLING
EQUIPMENT
47
WATER TREATMENT EQUIPMENT
水処理機器
& SUPPLIES
11
コン テナ機器
8
CONTAINER LASHING/SECURING
CENTRIFUGAL, ETC
FRESHWATER GENERATING
清浄機/浄化機、油、遠心分離機 3
分離機
淡水製造機器
4
5
4
コン テナ
1
EQUIPMENT
CONTROLS, CONTROL SYSTEMS コン トロ ールシステム・レギュレー
56
& REGULATORS
ター
48
49
HEAT EXCHANGERS
熱交換器
6
13
CRANES
クラ ーン
24
50
HYDRAULIC STEERING GEARS
水圧ステアリン グギア
4
14
DECK EQUIPMENT
デッキ機器
1
51
NAUTICAL CHARTS &
PUBLICATIONS
航海チ ャート・出版物
5
15
DEHUMIDIFIERS
除湿機
1
52
TESTING EQUIPMENT
検査機器
4
16
DIVING EQUIPMENT & SUPPLIES
ダイ ビ ン グ機器
11
53
TURBINES
タービ ン
4
17
ELECTRIC SUPPLIES
電気機器
47
54
FENDERS
フェ ン ダー
3
18
ELECTRIC SWITCHBOARDS
電気配電盤
18
55
FILTERS
フィルター
3
13
56
GAUGES
ゲージ
3
12
19
ELEVATORS/ESCALATORS/TRA エレベーター/エスカ レター/トラ
PLANTS
VELATORS
ベラ ーター
20
ENGINES - DIESEL
ディーゼルエン ジン
57
57
INSULATING MATERIALS - COLD &
断熱材(冷温)
HEAT
3
21
ENGINES - MARINE
マリン エン ジン
13
58
OUTBOARD MOTORS
船外エン ジン
2
22
23
SAFETY EQUIPMENT & SUPPLIES 安全装置
RADIO COMMUNICATION
EQUIPMENT & SYSTEMS
51
59
PRESSURE VESSELS
圧力機
3
無線通信機器
45
60
ROPES
ロ ープ
4
RUBBER PRODUCTS
ゴム製品
3
ウォ ーキートーキー
7
24
FIRE PROTECTION SYSTEMS
防火システム
45
61
25
LUBRICANTS
潤滑剤
38
62
26
VALVES
バルブ
44
63
HOISTS
ホイ スト
2
27
REFRIGERATION EQUIPMENT
冷蔵機器
35
64
TRANSFORMERS
トラ ン スフォ ーマー
2
GENERATORS
発電機
34
65
WATER MANAGEMENT SYSTEMS 水マネージメン トシステム
1
水圧機器
24
66
FENDERS - PNEUMATIC
空気圧フェ ン ダー
1
航海用機器
22
67
GALLEY EQUIPMENT
ギャラ リー機器
1
検査機器
1
1
28
29
30
31
HYDRAULIC EQUIPMENT &
SUPPLIES
NAVIGATIONAL EQUIPMENT &
SUPPLIES
MARINE ELECTRONIC
EQUIPMENT & SUPPLIES
海洋電子機器
21
68
WALKIE TALKIE EQUIPMENT &
SUPPLIERS
INSPECTION DEVICES INDUSTRIAL
32
LIGHTING FIXTURES
証明器具
18
69
LAUNDRY EQUIPMENT
洗濯機器
33
WIRE ROPES
ワイ ヤーロ ープ
19
70
LOCKS, MARINE
マリン 錠前
1
34
PAINTS - MARINE
海洋塗料
17
71
NAVIGATIONAL BUOYS
航海用浮き
1
自動化装置
17
72
TOOLS - PNEUMATIC
空気圧工具
2
73
BELTING - MECHANICAL
ベルト機
1
35
AUTOMATION SYSTEMS &
EQUIPMENT
36
LIFEBOATS & LIFE RAFTS
ラ イ フボート
12
37
MARINE PROPELLERS
海洋プ ロ ペラ
13
出 所 : Singapore Maritime Directory 2007/2008 年 版 よ り 作 成
- 40 -
2.流通チャネル
上述のように、シンガポールで使用される舶用機械は輸入品が多いため、海外メー
カーの販売子会社あるいは代理店が輸入し、国内のユーザーに販売するという流通構
造になっている。シンガポールがアジアの中心であることから、代理店だけではなく
100% 出 資 の 現 地 法 人 を お き 、 地 域 統 括 拠 点 と し て い る 企 業 は 多 い 。 日 系 の エ ン ジ ン
メ ー カ ー は も と よ り 、 欧 米 系 の Cummins, Wartsila, Man, Caterpillar、 ボ イ ラ ー メ
ー カ ー の Aalborg、ポ ン プ の Sulzar な ど が シ ン ガ ポ ー ル に 子 会 社 を お い て い る 。ま た 、
シンガポールの物流拠点としての機能を活かして、シンガポールに部品などの在庫を
おき、必要に応じて第三国に輸出するケースも多い。そのため、第 2 章にも述べるよ
うに、輸入の 3 分の 1 は再輸出向けとなっている。
- 41 -
Ⅱ.シンガポール舶用機械輸出入統計
世 界 貿 易 統 計 1 ( World Trade Atlas) を も と に 、 シ ン ガ ポ ー ル の 舶 用 機 械 輸 出 入 動
向 を 概 観 す る 。 な お 、 同 輸 出 入 統 計 は HS コ ー ド で 分 類 さ れ て い る が 、 舶 用 機 械 に 特
化したコードの数は限られている。ここでは下記のとおり舶用機械を扱っていると確
認できる品目だけを取り上げる。よって、本章で概説する数値がシンガポールにおけ
る全ての舶用機械の輸出入値ではない。
ま た 、レ ー ダ ー 機 器( HS85261010)、航 行 用 無 線 機( 同 85269110)、無 線 遠 隔 制 御
機 器( 同 852692)に 関 し て は 、HS コ ー ド の 最 小 分 類 に お い て も 航 空 機 用 な ど が 混 在
していることに注意を要する。
以 下 、 図 表 3 を 除 く 図 表 4~ 64 の 出 所 は 全 て 世 界 貿 易 統 計 で あ る 。
図表3
HS コ ー ド
1
内
本章で取り上げる舶用機械
容
英語標記
840610
タービン(船舶推進用)
Turbines for marine propulsion
840721
船外機(ピストン式、往復動機関及び
ロータリーエンジンに限る)
Outboard motors (petrol-driven,
output not over 20 kW)
840729
船内機(ピストン式、往復動機関及び
ロータリーエンジンに限る)
Other marine propulsion engines
(inboard)
840810
船舶推進用エンジン(ピストン式、デ
ィーゼル及びセミディーゼルエンジ
ン)(船内外機関を除く。)
Compression-ignition marine
propulsion engines
84834021
及び
84834029
船舶推進エンジン用の歯車および歯
車電動機、ボールスクリュー、ローラ
ースクリュー
Gears & gearing ball or roller
screws etc for marine propulsion
engines output
85261010
レーダー機器(航空機又は船舶用)
Radar apparatus ground base or
for aircraft or sea-going vessels
85269110
航行用無線機(航空機又は船舶用)
Radio navigational aid
Apparatus for aircraft or sea
going vessels
852692
無線遠隔制御機器(航空機、船舶、リ
モコンカー含む)
Radio remote control apparatus
シンガポールの数値は、シンガポールの政府機関(経済開発庁)に基く。
- 42 -
1.輸入
(1) 全 体 像
シ ン ガ ポ ー ル へ の 上 記 舶 用 機 械 の 輸 入 金 額 の 合 計 は 、2007 年 で 7 億 3,003 万 シ ン
ガポールドル(以下、S ドル)であった。これは、前年同期実績の 6 億 3 千万 S ド
ル の 2 割 増 、 2 年 前 の 4 億 8,026 万 S ド ル の 1.5 倍 増 で あ り 、 国 内 需 要 が 勢 い よ く
伸びていることが伺える。
図表4
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
日本
ドイツ
アメリカ
フィンランド
イタリア
イギリス
オランダ
スウェーデン
ノルウェー
デンマーク
その他
合計
舶用機械輸入額の推移
2005
207.21
57.00
96.38
7.93
14.58
31.52
3.20
14.39
14.19
0.12
33.74
480.26
単位:百万シンガポールドル
2006
2007
193.45
200.31
81.29
166.99
183.80
163.97
21.02
44.74
26.69
37.94
21.34
32.35
6.77
12.30
15.53
7.69
8.18
5.16
1.34
5.12
72.63
53.45
632.04
730.03
輸入元を見ると、日本が常にトップである。ただし輸入額全体に占める日本の割
合 は 、2006 年 に は 31% だ っ た の が 2007 年 に は 27% に 落 ち て い る 。ド イ ツ が 、2007
年 に 輸 入 元 と し て 大 き く 躍 進 し 、 ド イ ツ か ら の 輸 入 額 が 2006 年 の 8,129 万 S ド ル
か ら 翌 2007 年 に は 1 億 6,699 万 S ド ル と 、 約 2 倍 増 と な っ た の と は 対 照 的 に 、 ア
メ リ カ か ら の 輸 入 額 は 同 1 億 8,380 万 S ド ル か ら 1 億 6,397 万 S ド ル へ と 11%減 と
な っ て い る 2。
輸 入 元 上 位 10 カ 国 を 2007 年 実 績 で み る と 、日 本 、ド イ ツ 、ア メ リ カ 、フ ィ ン ラ
ンド、イタリア、イギリス、オランダ、スウェーデン、ノルウェー、デンマークの
順 と な っ て い る 。 こ れ ら 上 位 10 カ 国 で 、 舶 用 機 械 関 連 輸 入 総 額 の 92.7%を カ バ ー
し て お り 、 上 位 3 カ 国 で 同 72.8% を 占 め る 。 2007 年 に お け る 各 国 比 率 は 下 記 の 通
りである。
2
シンガポールの貿易統計では、レーダー機器、および航行用無線機について、航空用と舶用に分けて
い な い の で 、そ の う ち 、ど れ ほ ど が 船 舶 用 な の か は 不 明 。航 空 機 等 の 混 在 率 に よ っ て は 、上 記 数 値 の 有 効
性が著しく落ちる。
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図表5
舶用機械輸入元(2007 年)
その他
デンマーク
デンマーク
7% 0.70%
1%
ノルウェー
1%
0.71%
スウェーデン
1%
1.05%
その他
7.32%
オランダ
2%
1.68%
イギリス
4%
4.43%
日本
日本
28%
27.44%
イタリア
5%
5.20%
フィンランド
6%
6.13%
アメリカ
ドイツ
22.87%
ドイツ
23%
アメリカ
22.46%
22%
上 位 10 カ 国 か ら の 輸 入 額 過 去 3 年 分 の 推 移 を 表 示 し た も の は 、下 記 の 通 り で あ る 。
図表6
舶用機械輸入上位 10 カ国からの輸入額推移
(単位:百万シンガポールドル)
250.00
2005年
200.00
2006年
2007年
150.00
100.00
50.00
0.00
日本
ドイツ
アメリカ
フィンランド
イタリア
イギリス
オランダ
スウェーデン
ノルウェー
デンマーク
その他
2005年
207.21
57
96.38
7.93
14.58
31.52
3.2
14.39
14.19
0.12
33.74
2006年
193.45
81.29
183.8
21.02
26.69
21.34
6.77
15.53
8.18
1.34
72.63
2007年
200.31
166.99
163.97
44.74
37.94
32.35
12.3
7.69
5.16
5.12
53.45
なお、日本が輸入元でトップを占めているのは船外機、船舶推進用エンジンとな
っている。
品目別にみると、船舶推進用エンジン(ピストン式、ディーゼル及びセミディー
- 44 -
ゼ ル エ ン ジ ン )が 最 も 多 く 、全 体 の 74.5% 程 度 を 占 め て い る 。ま た 、航 行 用 無 線 機 、
レーダー機器の割合が増えているが、前述の脚注のとおり、これらの品目には航空
機用が含まれていることに留意する必要がある。
図表7
舶用機械品目別輸入額の推移
順位 品目
1
2
3
4
5
6
7
8
船舶推進用エンジン(ピストン式、ディーセル
及びセミディーゼルエンジン)
船舶推進エンジン用の歯車および歯車電動機、
ボールスクリュー、ローラースクリュー
航行用無線機(航空機又は船舶機用)
レーダー機器(航空機又は船舶機用)
船内機(ピストン式、往復動機関及びロータ
リーエンジンに限る)
タービン(船舶推進用)
無線遠隔制御機器(航空機、船舶、リモコン
カー含む)
船外機(ピストン式、往復動機関及びロータ
リーエンジンに限る)
図表8
船内機(ピストン式、
往復動機関及びロー
タリーエンジンに限
る)
4.48%
レーダー機器(航空
機又は船舶機用)
6.54%
単位:百万シンガポールドル
2005
2006
2007
341.38
410.37
495.48
34.86
42.92
85.43
32.94
28.70
11.95
66.36
61.80
16.70
54.50
43.52
29.82
0.60
25.78
4.79
25.15
10.54
5.77
4.05
3.95
4.98
舶用機械輸入の品目別割合(2007 年)
タービン(船舶推進
用)
0.00%
無線遠隔制御機器
(航空機、船舶、リモ
コンカー含む)
船外機(ピストン式、
0.87%
往復動機関及びロー
タリーエンジンに限
る)
0.75%
航行用無線機(航空
機又は船舶機用)
0.00%
船舶推進エンジン用
の歯車および歯車電
動機、ボールスク
リュー、ローラースク
リュー
12.85%
船舶推進用エンジン
船舶推進用エンジン
(ピストン式、ディー
(ピストン式、ディー
ゼル及びセミディー
セル及びセミディー
ゼンエンジン)
ゼルエンジン)
74.51%
74.51%
以下、品目ごとに輸入元をみてみる。
- 45 -
(2) 品 目 別
①
タービン(船舶推進用)
タ ー ビ ン の 輸 入 元 は 、6 カ 国 に 限 ら れ て い る 。日 本 か ら の 輸 入 は 2006 年 に 399.9
万 S ド ル が 、2007 年 に ゼ ロ に な っ た 。2005 年 の 輸 入 元 ト ッ プ は タ イ 、2007 年 は
インドネシアであった。
図表9
タービン輸入元(2007 年)
マレーシア
0.40%
アメリカ
0.30%
オランダ
2.29%
オーストラリ
ア
0.12%
ノルウェー
ノルウェー
20.05%
20.05%
インドネシア
76.85%
図表10
タービン輸入額推移
単位:千シンガポールドル
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
インドネシア
ノルウェー
オランダ
マ レーシア
アメリカ
オース トラリア
ベルギー
カナダ
ス イス
ドイツ
その他
合計
タービン(船舶推進用)
20 05
0.29
0.00
0.00
0.22
3.17
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
596.83
600.51
- 46 -
2 006
0.20
0.00
0.00
656.00
95.98
12.94
0.00
0.00
0.00
0.00
4,028.19
4,793.31
2 00 7
8,100.59
2,113.30
241.70
41.96
31.52
12.25
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
10,541.33
②
船外機
2004 年 か ら 2007 年 に お け る 船 外 機 の 輸 入 元 ト ッ プ は 日 本 で 、 2006 年 に は 全
体 の 66%を 占 め た 。 ま た 、 上 位 10 カ 国 が 、 全 体 の 99%を 占 め る 。 全 体 額 で は 、
2007 年 実 績 は 2006 年 実 績 よ り に は 20.67% に 増 え た 。
ま た 2007 年 に は 、 香 港 か ら の 輸 入 が 前 年 の 約 18 万 S ド ル か ら 94.3 万 S ド ル
へ と 大 き く 躍 進 し 、 過 去 2 年 間 輸 入 実 績 の 無 か っ た タ イ か ら の 輸 入 が 2007 年 に
は 2 万 1 千 S ド ル と な っ た 。 2005、 2006 年 に は 比 較 的 多 く 輸 入 し て い た ア メ リ
カ か ら の 輸 入 は 、 2007 年 に は 激 減 し て い る 。
図表11
イタリア
インドネシア 1.42%
3.41%
船外機輸入元(2007 年)
ブルネイ
0.80%
アメリカ タイ
0.63% 0.42%
その他
0.46%
メキシコ
0.20%
オーストラリア
3.81%
マレーシア
4.08%
香港
香港
18.95
18.95% %
日本
65.83%
図表12
船外機輸入額推移
単位:千シンガポールドル
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
日本
香港
マ レーシア
オース トラリア
インドネシア
イタリア
ブルネイ
アメリカ
タイ
メキシコ
その他
合計
船外機
20 05
3,192.84
0.00
513.87
17.24
11.19
2.51
0.00
186.60
0.51
3.98
122.60
4,051.34
- 47 -
2 006
3,095.87
179.50
234.39
55.21
24.95
1.72
36.06
188.90
0.00
5.91
127.80
3,950.31
2 00 7
3,277.73
943.46
203.31
189.90
169.60
70.74
39.59
31.31
21.15
9.87
22.80
4,979.46
③
船内機
2006 年 に は イ タ リ ア か ら の 輸 入 は ゼ ロ だ っ た が 、 2007 年 に は 全 体 の 57.48%
を 占 め た 。 ま た 、 上 位 10 カ 国 が 、 全 体 の 98.6%を 占 め る 。 日 本 は 前 年 か ら の 輸
入 は 28.5% に 増 え た が 、シ ェ ア は 17% か ら 13.8% に 減 っ た 。2006 年 に は 比 較 的
多 く 輸 入 し て い た ド イ ツ 、ア メ リ カ か ら の 輸 入 は 、2007 年 に は 激 減 し て い る 。ま
た 、 4 位 の イ ギ リ ス の 輸 入 は 前 年 か ら 激 増 の 42 倍 以 上 に な っ た 。
図表13
インド
アメリカ 3.10%
4.16%
船内機輸入元(2007 年)
香港
2.73%
中国
0.52%
韓国
0.49%
その他
1.44%
オランダ
4.62%
イギリス
4.69%
ドイツ
6.96%
イタリア
57.49%
日本
日本
13.81%
13.81%
図表14
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
イタリア
日本
ドイツ
イギリス
オランダ
アメリカ
インド
香港
中国
韓国
その他
合計
船内機輸入額推移
20 05
6,278.63
2,025.62
40.19
10.25
0.00
521.05
147.86
0.00
96.08
0.00
2,830.28
11,949.96
- 48 -
単位:千シンガポールドル
船内機
2 006
2 00 7
0.00
17,140.60
3,203.59
4,117.97
4,554.91
2,074.53
31.86
1,397.49
1,732.47
1,377.53
3,356.63
1,240.79
310.61
923.22
1,326.92
813.94
100.95
153.65
0.00
145.22
2,077.55
430.53
16,695.49
29,815.48
④
船舶推進用エンジン
2007 年 に お け る 輸 入 実 績 は 、 2005 年 の 約 34,138 万 S ド ル か ら 約 49,548 万 S
ド ル へ と 1.4 倍 以 上 の 伸 び と な っ て い る が 、 そ れ に 伴 い 輸 入 元 ト ッ プ 二 カ 国 の 日
本 及 び ア メ リ カ か ら の 輸 入 が 、そ れ ぞ れ 9%増 、14%増 、と な っ て い る 。日 本 の 占
め る シ ェ ア は 、 2007 年 で 約 32%、 次 い で ア メ リ カ が 22.1%、 ド イ ツ が 20.3%と
な っ て い る 。ド イ ツ が 前 年 か ら 約 1.8 倍 と 大 き く 躍 進 し た 。な お 、上 位 10 カ 国 が 、
全 輸 入 額 の 74.5% を 占 め て い る 。
図表15
船舶推進用エンジン輸入元(2007 年)
オランダ
1.63%
イタリア
4.18%
スウェーデン
1.55%
デンマーク
1.03%
フィリピン
0.58%
その他
2.55%
イギリス
4.96%
日本
32.04%
フィンランド
9.03%
ドイツ
20.33%
図表16
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
日本
アメリカ
ドイツ
フィンランド
イギリス
イタリア
オランダ
ス ウェーデン
デンマ ーク
フィリピン
その他
合計
アメリカ
アメリカ
22.11
%
22.11%
船舶推進用エンジン輸入額推移
単位:千シンガポールドル
船舶推進用エンジン
20 05
2 006
2 00 7
155,069.25
146,013.92
158,737.33
60,947.55
96,444.65
109,555.67
48,032.66
55,746.49
100,742.35
7,922.20
20,948.92
44,744.49
29,071.42
18,559.75
24,562.77
4,980.72
26,189.35
20,715.64
3,140.43
4,099.55
8,074.25
13,896.50
15,325.43
7,688.36
64.31
0.00
5,120.82
0.00
0.00
2,882.42
18,251.62
27,044.06
12,653.36
341,376.66
410,372.11
495,477.45
- 49 -
⑤
船舶推進用エンジンの歯車等
船舶推進エンジン用の歯車および歯車電動機、ボールスクリュー、ローラース
ク リ ュ ー の 輸 入 元 は 、2007 年 で は ド イ ツ の シ ェ ア が 72.8%で 2006 年 の 45.5% か
ら 増 加 し 、 一 方 2 位 の 日 本 は 37.5% か ら 9.2% と 減 少 し た 。
図表17
船舶推進用エンジンの歯車等輸入元(2007 年)
スペイン
2.28%
アメリカ
2.33%
中国 アーストラリア 韓国
1.65%
0.56%
0.37% その他
1.65%
オランダ
2.65%
マレーシア
3.25%
ノルウェー
3.28%
日本
日本
9.16%
9.16 %
ドイツ
72.81%
図表18
船舶推進用エンジンの歯車等輸入額推移
単位:千シンガポールドル
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
ドイツ
日本
ノルウェー
マ レーシア
オランダ
アメリカ
ス ペイン
中国
アース トラリア
韓国
その他
合計
船舶推進エンジン用の歯車および歯車電動機、ボー
ルスクリュー、ローラースクリュー
20 05
7,948.86
14,593.39
3,610.63
333.25
18.02
398.48
0.00
1,369.85
0.00
577.31
6,006.67
34,856.46
- 50 -
2 006
19,534.11
16,081.79
640.68
2,010.55
604.83
1,063.48
0.00
1,322.16
331.76
391.24
936.40
42,917.00
2 00 7
62,197.73
7,827.63
2,805.69
2,774.45
2,264.23
1,988.24
1,949.18
1,412.02
482.35
314.16
1,411.83
85,427.50
⑥
航空機又は船舶用レーダー機器
レーダー機器に関しては、シンガポールの貿易統計では航空機用と船舶用とを
分けていないため、船舶用レーダーだけを分析することは出来ない。
2007 年 の シ ン ガ ポ ー ル の レ ー ダ ー 機 器 の 輸 入 元 は 、 ア メ リ カ が 約 48%( 2006
年 : 58%) の シ ェ ア を 占 め て 1 位 、 次 い で 日 本 が 32%( 2006 年 : 15%)、 ス ペ イ
ン が 7.8%と な っ て い る 。 ス ペ イ ン の 前 年 の シ ェ ア は ゼ ロ で あ っ た が 、 2007 年 に
急激にシェアが拡大した。
レ ー ダ ー 機 器 の 全 体 輸 入 額 を 見 る と 、2007 年 は 約 4,351.8 万 S ド ル と 、前 年 の
約 30% に 減 っ て い る 。そ の 中 で 日 本 か ら の 輸 入 が 2006 年 の 約 9 千 万 S ド ル か ら 、
2007 年 の 約 14 千 万 S ド ル へ と 55%増 と な っ て い る 。
図表19
航空機又は船舶用レーダー機器輸入元(2007 年)
インド
0.88%
イスラエル
0.81%
オランダ
0.79%
フランス
1.25%
香港
カナダ
0.60%
0.47% その他
3.20%
イギリス
3.88%
スペイン
7.82%
アメリカ
48.19%
日本
日本
32.12 %
32.12%
図表20
航空機又は船舶用レーダー機器輸入額推移
単位:千シンガポールドル
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
アメリカ
日本 ス ペイン
イギリス
フランス
インド
イスラエル
オランダ
香港
カナダ
その他
合計
航空機又は船舶機用レーダー機器
20 05
12,677.14
15,009.63
0.00
294.61
0.00
0.00
0.00
0.00
170.50
0.00
549.37
28,701.25
- 51 -
2 006
36,122.94
8,991.28
0.00
716.99
0.00
0.00
0.00
104.63
0.00
1,081.01
14,786.62
61,803.47
2 00 7
20,971.04
13,976.97
3,401.47
1,688.00
542.50
384.48
352.57
342.22
262.93
203.02
1,392.36
43,517.56
⑦
航空機又は船舶用航行用無線機
本項目は前項目と同様、シンガポールの貿易統計では航空機用と船舶用とを分
けていないため、船舶用無線機だけを分析することは出来ない。
輸 入 元 と し て ア メ リ カ が 常 に 優 位 に 立 っ て お り 、全 体 の 5 割 を 占 め て い る 。日
本 の シ ェ ア は 2005 年 に は 約 10%だ っ た の が 2006 年 に は 約 20%に ま で 増 え 、2007
年 に は 約 22.7%に 微 増 し た 。同 項 目 の 全 体 輸 入 額 が 前 年 比 17.9%減 と な っ て い る 。
図表21
航空機又は船舶用航行用無線機輸入元(2007 年)
韓国
1.39%
フランス
1.51%
中国
1.05%
インド
0.64%
カナダ
0.60%
イギリス
1.57%
その他
2.37%
ドイツ
3.23%
台湾
11.22%
アメリカ
53.77%
日本
日本 %
22.66
22.66%
図表22
航空機又は船舶用航行用無線機輸入額推移
単位:千シンガポールドル
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
アメリカ
日本
台湾
ド イツ
イギリス
フランス
韓国
中国
インド
カナダ
その他
合計
航空機又は船舶機用航行用無線機
2005
21,568.94
3,239.02
2,628.83
846.92
156.82
2,958.38
45.83
663.55
0.00
0.00
835.13
32,943.42
- 52 -
2006
46,306.70
12,061.11
4,371.43
1,180.51
518.77
63.70
400.77
379.72
31.70
160.34
883.86
66,358.61
2007
29,302.72
12,350.72
6,112.76
1,760.76
856.23
825.59
758.35
570.44
347.58
324.75
1,290.78
54,500.68
⑧
無線遠隔制御機器
無 線 遠 隔 制 御 機 器 に 関 し て は 、HS コ ー ド の 最 小 項 目 区 分 で も 航 空 機 、船 舶 機 、
及び玩具用のものが含まれており、船舶関連の無線遠隔制御機器を分析すること
は出来ない。
輸 入 元 は 、イ ギ リ ス が 約 67%の シ ェ ア を 占 め て 1 位 、次 い で ア メ リ カ が 14.7%、
マ レ ー シ ア が 4.2%と な っ て い る 。 前 年 は 中 国 の 占 め る 割 合 は 91.5%だ っ た が 、
2007 年 に は 2.6%に ま で 急 激 に シ ェ ア を 落 と し て い る 。
図表23
無線遠隔制御機器輸入元(2007 年)
中国
ドイツ 2.59%
3.74%
香港
1.45%
フィリピン 日本 イタリア
0.92%
0.35% 0.30%
その他
0.84%
ノルウェー
4.15%
マレーシア
4.24%
アメリカ
アメリカ
14.78 %
14.78%
イギリス
66.62%
図表24
無線遠隔制御機器額推移
単位:千シンガポールドル
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
イギリス
アメリカ
マ レ ーシア
ノ ルウェー
ド イツ
中国
香港
フィリピン
日本
イタリア
その他
合計
無線遠隔制御機器(航空機 、船舶、玩具用)
2005
1,679.20
79.88
1,658.98
3.00
127.10
8,125.00
5.27
0.00
14,078.87
0.80
23.28
25,781.38
- 53 -
2006
1,450.39
218.47
42.23
10.49
244.21
23,017.41
12.48
73.04
0.00
11.78
72.83
25,153.33
2007
3,842.59
852.37
244.78
239.65
215.76
149.44
83.58
53.35
20.23
17.53
48.59
5,767.87
2.輸出
(1) 全 体 像
シ ン ガ ポ ー ル に お け る 輸 出 統 計 は 、 「再 輸 出 」 3 お よ び 「地 場 輸 出 」 4 に 分 け て 表 示 さ
れ て い る 。 市 場 を ほ ぼ 100%開 放 し て い る シ ン ガ ポ ー ル で は 、 国 内 で 生 産 さ れ た 物
品 の 輸 出 で あ る 「地 場 輸 出 」に 加 え 、 シ ン ガ ポ ー ル を 経 由 し て 他 国 へ 輸 出 す る 「 再 輸
出」の割合が大きく、経済活動に及ぼす影響も大きいためである。本章でも、舶用
機械の輸出を再輸出及び地場輸出に分けて概観することとする。
輸 入 の 項 と 同 じ 品 目 の 輸 出 統 計 を 見 る と 、 全 体 で は 2007 年 の 再 輸 出 額 合 計 が 前
年 比 15%増 の 2 億 618 万 S ド ル( 2006 年:2 億 271 万 S ド ル )、地 場 輸 出 合 計 額 が
前 年 比 16% 減 の 2,737 万 S ド ル ( 2006 年 : 2,903 万 S ド ル ) と な っ て い る 。 地 場
輸出が非常に少ないことが分かる。
ま た 、 舶 用 機 械 輸 入 総 額 が 7 億 3,003 万 S ド ル ( 2006 年 : 6 億 3,204 万 S ド ル )
で 、 そ の う ち の 約 2.6 億 S ド ル ( 2006 年 : 約 2.3 億 S ド ル )、 つ ま り 約 3 分 の 1 が
そ の ま ま 海 外 に 再 輸 出 さ れ て い る こ と が 分 か る 。国 内 で 使 用 さ れ る の は 、残 る 3 分
の 2 で あ る 約 4.7 億 S ド ル 分 で あ る 。
図表25
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
3
4
国名
インドネシア
マ レーシア
中国
台湾
アメリカ
ベトナム
香港
タイ
韓国
ドイツ
その他
合計
舶用機械再輸出額の推移
20 05
77.96
30.94
14.94
14.77
8.06
5.86
13.58
4.96
3.65
0.80
35.19
21 0.7 1
単位:百万シンガポールドル
2 006
2 00 7
78.84
132.31
26.80
32.87
11.93
30.58
9.74
9.42
6.29
7.31
4.09
4.93
24.38
4.80
3.28
4.46
1.79
3.54
0.37
3.36
35.20
28.20
20 2.7 1
2 61.7 8
海外から輸入したものを、付加価値を付けずに一定期間内に海外へ輸出する形態。
シンガポールで生産された物品の輸出。
- 54 -
図 表 26
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
舶用機械地場輸出額の推移
単位:百万シンガポールドル
2 006
2 00 7
5.45
7.38
3.10
4.39
4.77
4.24
0.09
3.87
0.04
1.69
2.46
1.07
1.90
0.92
0.66
0.78
2.55
0.39
0.61
0.29
7.40
2.40
2 9.0 3
27.3 7
20 05
国名
マ レーシア
南アフリカ
インドネシア
アラブ首長国連邦
ドイツ
フィリピン
アメリカ
香港
中国
台湾
その他
合計
3.32
0.00
7.62
0.05
0.06
0.25
3.31
0.55
2.48
0.49
6.43
2 4.5 5
な お 、再 輸 出 及 び 地 場 輸 出 先 上 位 10 カ 国 を 2007 年 実 績 を 元 に 見 る と 、再 輸 出 先
と し て は 、イ ン ド ネ シ ア が 昨 年 の 約 1.7 倍 の 1 億 3 千 万 S ド ル で 全 体 の ほ ぼ 51%を
占め、上位 5 カ国は全て近隣アジア諸国が占めるが、地場輸出先に関しては上位 5
カ国に南アフリカやドイツが入るなど、輸出先が分散している。
図表27
図表28
舶用機械再輸出先(2007 年)
韓国 ドイツ
タイ
1.35% 1.28%
1.70%
台湾
中国
香港
1.06%
1.42%
2.84%
その他
10.77%
香港
1.83%
アメリカ
3.36%
ベトナム
1.88%
その他
8.75%
マレーシア
26.91%
フィリピン
3.90%
アメリカ
2.79%
台湾
3.60%
舶用機械地場輸出先(2007 年)
中国
11.68%
ドイツ
6.16%
インドネシ
ア
50.54%
アラブ首長
国連邦
14.11%
マレーシア
マレーシア
12.56%
12.56%
南アフリカ
南アフリカ
16.01%
16.01%
インドネシア
15.46%
また、再輸出及び地場輸出について、それぞれ品目別にみると、いずれも船舶推
進用エンジン(ピストン式、ディーゼル及びセミディーゼルエンジン)がもっとも
多 く 、 再 輸 出 の 60.6% 、 地 場 輸 出 の 42.1% を 占 め て い る 。
- 55 -
図表29
舶用機械再輸出の品目別推移
順位 品目
2005
2006
2007
1
船舶推進用エンジン(ピストン式、ディーセル
及びセミディーゼルエンジン)
123.94
115.15
158.61
2
船舶推進エンジン用の歯車および歯車電動機、
ボールスクリュー、ローラースクリュー
17.45
20.41
32.05
3
無線遠隔制御機器(航空機、船舶、リモコン
カー含む)
37.19
43.32
19.65
4
船内機(ピストン式、往復動機関及びロータ
リーエンジンに限る)
13.09
10.71
14.32
5
レーダー機器(航空機又は船舶機用)
4.20
2.40
13.55
6
タービン(船舶推進用)
0.10
0.20
12.18
7
航行用無線機(航空機又は船舶機用)
11.21
6.39
7.35
8
船外機(ピストン式、往復動機関及びロータ
リーエンジンに限る)
3.52
4.14
4.08
図表30
舶用機械地場輸出の品目別推移
単位:百万シンガポールドル
順位 品目
2005
2006
2007
船舶推進用エンジン(ピストン式、ディーセル
及びセミディーゼルエンジン)
4.54
8.58
11.52
2
航行用無線機(航空機又は船舶機用)
5.29
3.41
6.00
3
船舶推進エンジン用の歯車および歯車電動機、
ボールスクリュー、ローラースクリュー
4.17
6.51
5.24
4
無線遠隔制御機器(航空機、船舶、リモコン
カー含む)
5.16
2.46
3.69
5
船内機(ピストン式、往復動機関及びロータ
リーエンジンに限る)
3.16
2.85
0.46
6
レーダー機器(航空機又は船舶機用)
1.57
4.03
0.40
7
船外機(ピストン式、往復動機関及びロータ
リーエンジンに限る)
0.42
1.15
0.04
タービン(船舶推進用)
0.22
0.04
0.02
1
8
- 56 -
図表31
レーダー機器(航
空機又は船舶機
用)
5.18%
舶用機械再輸出の品目別内訳 (2007 年)
タービン(船舶推
進用)
4.65%
航行用無線機(航
空機又は船舶機
用)
2.81%
船外機(ピストン
式、往復動機関
及びロータリーエ
ンジンに限る)
1.56%
船内機(ピストン
式、往復動機関
及びロータリーエ
ンジンに限る)
5.47%
無線遠隔制御機
器(航空機、船
舶、リモコンカー
含む)
7.51%
船舶推進用エン
ジン(ピストン式、
ディーセル及びセ
ミディーゼルエン
ジン)
60.59%
船舶推進エンジン
用の歯車および
歯車電動機、ボー
ルスクリュー、
ローラースク
リュー
12.24%
図表32
船舶推進用エンジン
(ピストン式、ディーゼル及
びセミディーゼルエンジン)
60.59%
舶用機械地場輸出の品目別内訳 (2007 年)
レーダー機器
(航空機又は船
舶機用)
1.46%
船内機(ピストン
式、往復動機関
無線遠隔制 及びロータリーエ
御機器(航空 ンジンに限る)
機、船舶、リ
1.68%
モコンカー含
む)
13.48%
船舶推進エンジ
ン用の歯車およ
び歯車電動機、
ボールスク
リュー、ローラー
スクリュー
19.15%
船外機(ピストン
式、往復動機関
及びロータリーエ
ンジンに限る)
0.15%
タービン(船舶推
進用)
0.07%
船舶推進用エン
ジン(ピストン
式、ディーセル
及びセミディーゼ
ルエンジン)
42.09%
船舶推進用エンジン
(ピストン式、ディーゼル及
びセミディーゼルエンジン)
42.09%
航行用無線機
(航空機又は船
舶機用)
21.92%
航行用無線機
(航空機又は船舶機用)
21.92%
- 57 -
(2)
品目別
①
タービン(船舶推進用)
タ ー ビ ン の 輸 出 先 は 限 ら れ て お り 、 2007 年 実 績 で 再 輸 出 先 は 4 カ 国 か ら 7 カ
国に増加し、インドネシア、アメリカ、ドイツ向けの再輸出が急増し、再輸出額
は 約 61 倍 に 大 き く 伸 び て い る 。 地 場 輸 出 先 は 2 カ 国 に 留 ま っ て お り 、 地 場 輸 出
額 は 約 45% 減 少 し て い る 。
図 表 33
イギリス
3.12%
図 表 35
タ ー ビ ン 再 輸 出 先 (2007 年 )
ローマニ
ア
0.49%
タイ
0.36%
アメリカ
25.93%
単位:千シンガポールドル
マレーシ
ア
0.47%
順位
インドネシ
ア
43.39%
国名
1
2
インドネシ ア
ドイツ
3
121.42
0.00
5,283.78
3,194.73
ア メ リカ
0.00
14.27
3,157.41
4
5
イギ リス
ロー マニア
0.00
0.00
26.46
0.00
379.50
59.80
6
7
マレー シ ア
タイ
69.83
0.00
33.09
0.00
57.22
43.62
8
9
ニュ ー ジ ー ラ ンド
フ ィ リピン
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
パキ スタン
0.00
0.00
0.00
その他
0.00
0.00
0.00
98.70
195.23
12,176.06
-
26.24%
合計
図 表 36
タ ー ビ ン 地 場 輸 出 先 (2007 年 )
スリランカ
7.85%
タービン(船舶推進用)
2005
2006
2007
28.88
0.00
10
ドイツ
ドイツ
26.24%
図 表 34
タービン再輸出額推移
タービン地場輸出額推移
単位:千シンガポールドル
順位
国名
1
2
インドネシ ア
スリラ ンカ
3
韓国
-
その他
合計
インドネシ
ア
92.15%
- 58 -
タービン(船舶推進用)
2005
221.71
0.00
2006
2007
23.79
0.00
22.78
1.94
0.00
0.00
0.00
0.00
21.20
0.00
221.71
44.99
24.72
②
船外機
船外機の再輸出先は多岐に渡っており、トップはポルトガルである。地場輸出
先 は 、 マ レ ー シ ア の シ ェ ア は 2006 年 に は 約 67% だ っ た の が 2007 年 に は 約 47%
に ま で 落 ち て い る 。 再 輸 出 も 地 場 輸 出 も 、 2007 年 の 実 績 は 2006 年 の そ れ ぞ れ
14.5%減 、 97%減 の ス ピ ー ド で 減 っ て い る 。 特 に 、 再 輸 出 先 1 位 と な っ て い る ポ
ルトガルへの輸出額の伸び、及びナイジェリアへの輸出額が急減しているのが目
立つ。
図表37
図 表 39
船外機再輸出先(2007 年)
船外機再輸出額推移
単位:千シンガポールドル
オーストラリ 韓国
トリニダー
ア
1.77%
ド・トバゴ
1.84%
その他
1.94%
8.47%
中国
2.07%
順位
ポルトガル
29.00%
セイシェル
4.73%
インドネシア
10.32%
ナイジェリア
ナイジェリア
14.28%
14.28%
タイ
11.94%
マレーシア
13.64%
図 表 38
セイシェ
ル
9.25%
2006
2007
1
2
3
ポルトガル
ナイジ ェリア
マ レー シ ア
0.00
1,396.24
467.94
0.00
1,745.59
125.12
1,183.01
582.45
556.47
4
5
タイ
イ ンドネシ ア
657.63
381.51
469.69
1,020.62
487.15
420.85
6
7
セイシ ェル
中国
201.95
0.00
142.33
2.18
192.97
84.30
8
9
ト リニダー ド・ト バゴ
オー ス トラ リア
0.00
0.00
0.00
0.00
78.94
75.03
41.94
372.69
61.98
571.37
72.26
345.34
3,519.90
4,138.88
4,078.77
10
-
韓国
その他
合計
図 表 40
船 外 機 地 場 輸 出 先 (2007 年 )
インドネシ
ア
7.62%
ベトナム
1.27%
インド
インド
25.40%
25.40%
2005
船外機地場輸出先額推移
単位:千シンガポールドル
順位
マレーシ
ア
46.79%
タイ
9.68%
船外機
国名
1
2
3
マレー シ ア
インド
タイ
4
5
船外機
2005
2006
2007
356.62
1.51
0.00
772.13
0.00
206.38
18.42
10.00
3.81
セイシ ェル
インドネシ ア
0.00
0.00
0.00
68.37
3.64
3.00
6
7
ベト ナム
ソ ロモ ン諸島
0.98
0.00
16.11
0.00
0.50
0.00
8
9
スウェー デ ン
台湾
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
0.00
ア メ リカ
その他
0.00
60.39
0.00
85.44
0.00
0.00
合計
419.50
1,148.43
39.36
10
-
- 59 -
国名
③
船内機
2007 年 に お け る 船 内 機 の 再 輸 出 先 は 約 4 割 が 、 地 場 輸 出 で は 9 割 が イ ン ド ネ
シ ア 向 け で あ る 。全 体 の 輸 出 額 は 船 外 機 同 様 著 し く 伸 び て お り 、07 年 に は 再 輸 出
額 は 前 年 比 33.7%増 え て い る が 、 地 場 輸 出 額 は 83.8%減 と な っ て い る 。
図表41
ブルネイ
2.56%
台湾
3.40%
パキスタン インド
1.65%
1.37%
アラブ首長
国連邦
6.74%
その他
2.16%
インドネシ
ア
47.41%
中国
10.01%
マレーシア
マレーシア
17.81
%
17.81%
順位
国名
日本 香港
1.56% 0.17%
インドネ
シア
92.67%
2005
船内機
2006
2007
1
インドネシア
9,621.27
8,058.53
6,787.87
2
マレー シ ア
514.96
1,292.23
2,550.16
3
中国
285.63
141.98
1,433.15
4
ア ラ ブ 首長国連邦
5
フ ィリピン
6
台湾
7
ブ ルネイ
8
パキ スタン
9
インド
10
香港
-
その他
合計
図表44
船内機地場輸出先(2007 年)
マーシャ
ル諸島
2.22%
マレーシ
ア
3.24%
船内機再輸出額推移
単位:千シンガポールドル
香港
1.12%
フィリピン
5.76%
図表42
図 表 43
船内機再輸出先(2007 年)
0.00
0.00
965.45
161.73
327.65
824.97
0.00
272.02
486.60
21.00
6.21
367.06
0.00
0.00
236.50
0.00
0.00
195.51
0.00
69.02
160.79
2,484.99
541.58
309.51
13,089.58
10,709.22
14,317.57
船内機地場輸出額推移
単位:千シンガポールドル
フィリピ
ン
0.13%
2005
船内機
2006
2,969.91
2,582.14
427.93
87.14
3.49
14.98
0.00
0.00
10.27
日本
0.00
0.00
7.19
5
香港
0.00
0.00
0.80
6
フ ィリピン
0.00
0.00
0.62
7
パプ アニュー ギ ニア
0.00
0.00
0.00
8
パキ スタン
0.00
0.00
0.00
9
タイ
0.00
44.20
0.00
順位
国名
1
インドネシア
2
マレー シ ア
3
マー シャ ル諸島
4
10
-
ベトナム
その他
合計
- 60 -
2007
0.00
3.86
0.00
101.05
211.47
0.00
3,158.10
2,845.16
461.78
④
船舶推進用エンジン
船 舶 推 進 用 エ ン ジ ン の 再 輸 出 先 も イ ン ド ネ シ ア が ト ッ プ で あ り 、2007 年 に お け
る 同 国 寄 与 率 は 65.6%で あ っ た 。 再 輸 出 額 全 体 を 見 る と 、 2006 年 は 前 年 比 7%減
で あ っ た が 、2007 年 は 前 年 比 37.7%増 と 伸 び て い る 。地 場 輸 出 先 は 比 較 的 分 散 し
ており、アラブ首長国連邦、インドネシア、マレーシアがトップ 3 である
図表45
船舶推進用エンジン再輸出先
図表47
船舶推進用エンジン再輸出額推移
(2007 年)
タイ インド ベトナム 香港
台湾
1.45% 1.05% 0.94% 0.68%
1.64%
韓国
2.17%
モルジブ
2.84%
その他
3.26%
中国
8.59%
マレーシ
マレーシア
ア
11.78%
11.78%
インドネシ
ア
65.60%
単位:千シンガポールドル
順位
国名
1
2
インドネシア
マレー シア
3
4
2006
2007
64,591.78
17,487.13
104,048.10
18,686.09
中国
モルジブ
6,781.47
2,351.07
5,517.70
4,179.96
13,624.65
4,497.55
5
韓国
3,385.13
1,638.11
3,440.37
6
7
台湾
タイ
9,361.37
2,957.74
2,486.89
2,079.98
2,597.39
2,298.70
8
9
インド
ベト ナム
789.92
3,076.65
1,877.77
2,966.79
1,665.84
1,497.86
10
香港
その他
合計
船舶推進用エンジン地場
2005
59,132.56
22,628.10
-
図 表 46
船舶推進用エ ンジン
図表48
1,261.81
668.33
1,083.86
12,211.25
11,657.50
5,166.15
123,937.07
115,151.94
158,606.56
船舶推進用エンジン地場輸出額推移
地 場 輸 出 先 (2007 年 )
韓国 中国 オランダ モルジブ
台湾
1.06% 0.56% 0.35%
0.34%
2.11%
その他
0.16%
香港
6.76%
アラブ首
フィリピン
長国連
8.93%
邦
33.59%
マレーシ
ア
21.66%
インドネ
単位:千シンガポールドル
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
インドネシア
シア%
24.51
24.51%
- 61 -
国名
ア ラ ブ 首長国連邦
インドネシア
マレー シ ア
フ ィリピン
船舶推進用エ ンジン
2005
2006
2007
0.00
3,055.54
123.72
238.09
0.00
1,615.58
1,876.63
2,458.25
3,868.60
2,822.95
2,494.38
1,028.16
香港
台湾
韓国
中国
オラ ンダ
モ ルジブ
その他
84.77
324.73
387.95
0.00
0.00
0.00
329.23
465.96
313.35
0.00
447.34
0.00
25.84
1,373.11
778.10
242.79
122.38
64.67
40.00
38.70
17.93
合計
4,544.03
8,576.06
11,518.66
⑤
船舶推進エンジン用の歯車等
船舶推進エンジン用の歯車および歯車電動機、ボールスクリュー、ローラース
ク リ ュ ー の 再 輸 出 実 績 は 、2006 年 の 約 2,041 万 S ド ル か ら 約 3,205 万 S ド ル へ と
1.5 倍 以 上 の 伸 び と な っ て い る が 、 そ れ に 伴 い 再 輸 出 元 ト ッ プ 2 カ 国 の イ ン ド ネ
シ ア 及 び 中 国 か ら の 再 輸 出 が 、そ れ ぞ れ 344%増 、134%増 、と な っ て い る 。地 場
輸 出 は 2006 年 の 約 651 万 S ド ル か ら 2007 年 の 524 万 S ド ル へ と 、19% 減 と な
っている。
図 表 49
船舶推進エンジン用の歯車等
図 表 51
船舶推進エンジン用の歯車等
再 輸 出 先 (2007 年 )
ベトナム
1.19%
パプア
ニューギニ
ア
1.49%
フィリピン タイ オーストラ
0.72% 0.57%
リア
0.17% その他
0.36%
香港
7.35%
インドネシ
ア
29.35%
マレーシア
13.48%
台湾
19.70%
中国
中国
25.63%
25.63%
輸出額推移
単位:千シンガポールドル
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
-
国名
インドネシ ア
中国
台湾
マレー シ ア
香港
パプ ア ニュ ー ギ ニア
ベト ナム
フ ィ リピン
タイ
オー スト ラ リア
その他
合計
図 表 50
図表52
船舶推進エンジン用の歯車等
タイ
0.33% モルジブ
0.22%
その他
1.17%
マレーシア
マレーシ
79.31%
ア
79.31%
3,108.28
1,701.91
5,295.17
3,623.52
2,291.62
2,120.20
3,509.44
4,891.11
3,208.43
4,713.39
9,405.07
8,212.59
6,312.87
4,320.59
2,356.67
0.00
675.33
0.90
426.06
20.46
308.11
1.41
498.95
261.91
263.54
31.37
905.48
476.36
380.85
231.88
182.07
54.98
114.32
17,451.36
20,405.23
32,048.25
船舶推進エンジン用の歯車等
地場輸出額推移
地 場 輸 出 先 (2007 年 )
中国 台湾 オーストラ
ブルネイ 0.78% 0.53%
リア
1.21%
0.51%
パキスタ
ン
3.00%
ベトナム
インドネシ
4.46%
インドネシア
ア
8.48%
8.48%
船舶推進エンジン用の歯車お
よび歯車電動機、ボールスク
リュー、ローラースクリュー
2005
2006
2007
単位:千シンガポールドル
順位
国名
船舶推進エンジン用の歯車お
よび歯車電動機、ボールスク
リュー、ローラースクリュー
2005
2006
2007
2,586.28
2,599.71
4,154.43
1
マレー シ ア
2
インドネシ ア
482.63
141.80
444.16
3
ベト ナム
0.00
120.09
233.41
4
パキ スタン
0.00
119.40
157.19
5
6
ブ ルネイ
中国
1.14
799.80
6.76
1,987.65
63.20
41.03
7
台湾
146.36
249.07
27.92
8
オー スト ラ リア
30.98
2.50
26.64
タイ
2.55
4.42
17.21
モ ルジ ブ
0.00
0.00
11.53
124.82
1,274.25
61.50
4,174.56
6,505.65
5,238.22
9
10
-
その他
合計
- 62 -
⑥
航空機又は船舶用レーダー機器
2007 年 に お け る レ ー ダ ー 機 器 の 再 輸 出 額 は 1,355 万 S ド ル で 、 前 年 の 4 倍 以
上 と な っ て い る 。2007 年 に 再 輸 出 額 が 大 き く 伸 び た の は 、上 位 3 カ 国 へ の 輸 出 額
が 前 年 比 14 倍 以 上 激 増 し た こ と の 影 響 が 大 き い 。 し か し 地 場 輸 出 に 関 し て は 、
前 年 比 90%減 と な っ て い る 。 2006 年 に 地 場 輸 出 額 の 1 位 の 南 ア フ リ カ が 305 万
S ド ル だ っ た が 、2007 年 に は ゼ ロ に 落 ち て い る の が 目 立 つ 。地 場 輸 出 先 は 比 較 的
分散しており、アメリカ、インドネシア、マレーシアがトップ 3 である。
ただし、輸入の項でも述べたとおり、これらレーダー機器の数値には航空機用
及び船舶用が含まれている。
図表53
図 表 55 レ ー ダ ー 機 器 再 輸 出 額 推 移
レーダー機器再輸出先(2007 年)
単位:千シンガポールドル
タイ
インド
4.10% 0.60%
その他オ
セアニア
0.51%
香港
0.29%
日本
0.27%
その他
0.42%
マレーシ
ア
7.44%
インドネシ
ア
28.63%
スイス
11.48%
ベトナム
19.35%
中国
中国
26.92%
26.92%
順位
国名
2005
2006
2007
1
2
インドネシ ア
中国
1,091.86
548.30
199.24
369.84
3,878.80
3,647.41
3
4
5
ベト ナム
スイス
マレー シ ア
1,607.60
0.00
295.81
114.27
0.00
538.06
2,621.59
1,554.91
1,007.52
6
7
インド
タイ
19.74
20.20
7.05
0.00
554.93
81.06
8
9
その他オセア ニア
香港
64.63
6.59
0.00
0.00
69.34
39.13
0.00
547.66
14.84
1,158.07
36.50
57.05
4,202.39
2,401.37
13,548.24
10
-
日本
その他
合計
図表54
航空機又は船舶機用レーダー
機器
レーダー機器地場輸出先(2007 年)
図表56
レーダー機器地場輸出推移
単位:千シンガポールドル
ベトナム
1.48%
スリランカ
2.85%
韓国
12.61%
マレーシ
ア
26.04%
台湾
0.90%
インド
0.14%
順位
国名
航空機又は船舶機用レーダー
機器
2005
アメリカ
28.70%
インドネシ
インドネシア
ア
27.28%
27.28%
2006
2007
1
2
ア メ リカ
インドネシア
1.75
12.84
925.12
0.00
114.05
108.44
3
マ レー シ ア
0.00
2.30
103.48
4
韓国
0.00
0.00
50.13
5
6
ス リラ ンカ
ベトナム
0.00
0.00
0.00
0.00
11.34
5.88
7
台湾
0.00
0.00
3.56
8
インド
0.00
43.81
0.56
0.00
1,541.35
0.00
0.00
0.00
0.00
9
10
-
ア ラ ブ 首長国連邦
中国
その他
合計
- 63 -
14.08
3,063.27
0.00
1,570.02
4,034.50
397.42
⑦
航空機又は船舶用航行用無線機
航 行 用 無 線 機 の 2007 年 に お け る 再 輸 出 先 の ト ッ プ は 中 国 で 、 再 輸 出 額 は 前 年
比 148% 増 と な っ て お り 、 全 体 の 37%を 占 め た 。 イ ン ド ネ シ ア へ の 再 輸 出 額 は
2006 年 の 258 万 S ド ル と 比 較 す る と 38.7% に 減 っ て い る 。 再 輸 出 額 全 体 を 見 る
と 、 2006 年 は 前 年 比 43%減 で あ っ た が 、 2007 年 は 前 年 比 15%増 と な っ て い る 。
その中で、マレーシア向けの再輸出が増加しているのが目立つ。地場輸出額トッ
プ は 、 2007 年 実 績 で は 南 ア フ リ カ が 約 440 万 S ド ル で ト ッ プ 、 全 体 の 73.2%を
占 め る 。 前 年 2006 年 は わ ず か に 9.9 千 S ド ル 、 2005 年 は ゼ ロ だ っ た の が 、 07
年に大きく拡大した。
なお、輸入の項でも述べたとおり、これら航行用無線機器の数値には航空機用
及び船舶用が含まれている。
図表57
航行用無線機器再輸出先(2007 年)
インド
1.63%
スウェー 日本 アメリカ
デン 1.33% 1.28% その他
4.21%
1.34%
図表58
航行用無線機器再輸出額推移
単位:千シンガポールドル
オーストラ
リア
2.32%
中国
37.50%
タイ
3.16%
イラン
5.08%
順位
マレーシ
ア
20.64%
インドネシ
インドネシア
ア
21.53%
21.53%
コロンビア
2.19%
アメリカ
5.39%
インドネシ
ア
6.54%
マレーシ
ア
6.82%
フランス スペイン 中国 バングラ
1.71% 1.01% 0.54% デシュ
0.18%
航空機又は船舶機用航行用無
線機
2005
2006
2007
1
中国
3,807.09
1,111.72
2,757.30
2
3
インドネシ ア
マレー シ ア
2,965.56
406.96
2,583.28
495.22
1,582.94
1,518.05
4
イラ ン
0.00
0.00
373.27
5
6
タイ
オー スト ラ リア
50.44
1,782.43
13.15
0.28
232.17
170.37
7
インド
638.28
77.49
119.53
8
9
スウェー デ ン
日本
0.00
80.89
0.00
555.22
98.60
97.53
10
ア メ リカ
-
その他
合計
図表59 航行用無線機器地場輸出先(2007 年)
アルゼン
チン
2.05%
国名
図表60
26.20
35.71
94.36
1,456.85
1,516.17
309.61
11,214.70
6,388.24
7,353.73
航行用無線機器地場輸出額推移
単位:千シンガポールドル
順位
その他
0.33%
南アフリカ
73.23%
国名
航空機又は船舶機用航行用無
線機
2005
1
南ア フ リカ
2
マ レー シ ア
3
4
インドネシ ア
ア メ リカ
5
0.00
2006
9.90
2007
4,393.89
3.37
22.97
409.15
857.88
269.62
287.71
125.39
392.32
323.67
コ ロンビア
0.00
0.00
131.30
6
7
ア ルゼ ンチン
フ ラ ンス
0.00
0.00
0.00
0.00
123.08
102.82
8
ス ペイン
0.00
2.58
60.71
中国
バングラ デ シ ュ
0.00
0.00
0.00
0.00
32.64
10.70
4,160.09
2,964.18
19.98
5,290.96
3,412.73
6,000.26
9
10
-
その他
合計
- 64 -
⑧
無線遠隔制御機器
2007 年 に お け る 無 線 遠 隔 制 御 機 器 の 再 輸 出 額 は 1,965 万 S ド ル で 、 前 年 比
54.6% 減 と な っ て い る 。 再 輸 出 先 ト ッ プ は マ レ ー シ ア で 、 417 万 S ド ル 、 全 体 の
寄 与 度 は 21.2%で あ っ た 。 マ レ ー シ ア へ の 再 輸 出 額 は 2006 年 の 362 万 S ド ル と
比 較 す る と 15.1% 増 え て い る 。 香 港 へ の 再 輸 出 は 、 06 年 の 1 位 1,882 万 S ド ル
か ら 94.3% 減 の 108 万 S ド ル に 落 ち て い る 。一 方 、地 場 輸 出 額 は 2007 年 実 績 で
は ド イ ツ 向 け が ト ッ プ で 、 額 は 169.2 万 S ド ル で 、 06 年 の 1.4 万 S ド ル か ら 約
121 倍 に 急 増 し て い る 。 地 場 輸 出 総 額 は 、 06 年 の 246.4 万 S ド ル か ら 07 年 に は
368.7 万 S ド ル へ と 49.6%伸 び て い る 。
な お 、輸 入 の 項 で も 述 べ た と お り 、こ れ ら 無 線 遠 隔 制 御 機 器 の 数 値 に は 航 空 機 、
船舶、及び玩具用が含まれている。
図表61
中国
4.16%
チェコス
ロバキア
4.22%
図表63
無線遠隔制御機器再輸出先(2007 年)
単位:千シンガポールドル
ブルジル
3.03%
順位
その他
12.87%
マレーシ
ア
21.24%
インドネ
シア
4.61%
香港
5.48%
アメリカ
アメリカ
20.56%
20.56%
タイ
5.63% メキシコ
5.77%
無線遠隔制御機器再輸出額推移
日本
12.44%
国名
2005
2006
2007
1
2
マレー シ ア
ア メ リカ
2,930.87
7,769.08
3,625.10
5,640.34
4,173.05
4,040.10
3
4
日本
メキシコ
2,095.43
376.75
5,956.00
1,097.26
2,443.51
1,134.59
5
タイ
6
7
香港
インドネシ ア
8
9
10
-
848.57
414.52
1,106.48
10,015.44
1,631.31
18,817.04
147.70
1,076.20
905.87
チェコ スロバキ ア
中国
1,089.54
1,820.16
234.79
1,273.62
829.26
816.86
ブ ルジ ル
その他
100.02
8,515.65
253.17
5,855.52
594.74
2,529.38
37,192.82
43,315.06
19,650.04
合計
図表62 無線遠隔制御機器地場輸出先(2007 年)
スペイン 日本 スリランカ
1.31%
メキシコ 2.40% 1.55%
2.81%
図表64
無線遠隔制御機器地場輸出額推移
単位:千シンガポールドル
その他
4.30%
順位
国名
1
2
ドイツ
ア メ リカ
マレーシ
ア
5.05% 中国
6.93%
3
4
ドイツ
45.88%
アメリカ
アメリカ
13.07%
13.07%
無線遠隔制御機器(航空機、
船舶、玩具用)
2005
タイ
4.12%
スイス
12.58%
無線遠隔制御機器(航空機、船
舶、玩具用)
2006
2007
60.10
3,018.42
14.26
844.10
1,691.70
481.86
スイス
中国
0.65
140.01
11.14
112.34
463.77
255.71
5
マレー シ ア
165.02
172.30
186.36
6
7
タイ
メキシコ
35.62
513.97
28.18
0.00
152.02
103.63
8
9
スペイン
日本
15.95
244.08
0.25
279.21
88.52
57.01
スリラ ンカ
その他
0.00
974.45
0.00
1,002.59
48.22
158.68
合計
5,168.27
2,464.37
3,687.48
10
-
- 65 -
Ⅲ. 日本とシンガポールの舶用機械貿易
日 本 の 舶 用 機 械 の 輸 出 総 額 は 1995 年 の 1,428 億 円 か ら 2007 年 に は 3,787 億 円 と
2.6 倍 以 上 の 伸 び を 示 し た 。 そ の う ち シ ン ガ ポ ー ル 向 け は 1995 年 の 64 億 2,600 万 円
か ら 2007 年 に は 166 億 5,900 万 円 と 約 2.6 倍 と な っ て い る 。全 世 界 向 け は 1999 年 か
ら 徐 々 に 伸 び て い る が 、シ ン ガ ポ ー ル 向 け は 2007 年 が 前 年 比 20.2% 減 と 落 ち て い る 5 。
図表65
舶用工業製品の日本からの輸出実績の推移(1995 年~2007 年)
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
24,000
4,000
20,881
3,500
百万円(シンガポール)
18,000
16,659
15,000
3,000
2,500
11,291
12,000
9,000
8,182
7,574
6,426
6,521
1,500
6,789
5,871
5,243
6,000
5,503
2,000
5,405
億円(世界)
21,000
1,000
3,661
3,000
500
0
0
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
年
シンガポール計
世界計
出所:国土交通省
な お 、シ ン ガ ポ ー ル 向 け が 輸 出 全 体 に 占 め る 割 合 は 、2006 年 に は 5.9% で あ っ た が 、
2007 年 に は 約 4.4% に 減 っ た 。
註 : 減 少 分 は 、中 型 エ ン ジ ン の 輸 出 が 前 年 比 62% 減 と な っ た た め 。な お 、図 表 16 船 舶 推 進 用 エ ン ジ ン
輸 入 額 推 移 に よ る と 2007 年 は 増 加 し て お り 、図 表 68 と 図 表 16 の 両 社 を 傾 向 か ら 図 表 68 の 2006 年( 内
燃機関)が幾分高いようにも思えるが、原因は不明。
5
- 66 -
図表66
舶用工業製品の輸出全体に占めるシンガポール向けの割合の推移(1995 年~2007 年)
6.00%
5.94%
5.00%
4.50%
4.33%
4.00%
4.07%
3.81%
3.57%
2.70%
3.00%
4.40%
3.02%
2.70%
2.67%
2.05%
2.00%
2.22%
1.00%
0.00%
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
出所:国土交通省
また、シンガポール向けの輸出を品目別にみると、内燃機関がもっとも多く、全体
お 46.6% を 占 め て い る 。
図表67
係船・荷役機械
0.09% (15)
シンガポールへの品目別輸出(2007 年)
総計:16,659百万円
補助機械
15.49% (2,581)
タービン
5.10% (850)
内燃機関
46.60% (7,764)
ぎ装品
0.95% (159)
軸系及びプロペラ
9.93% (1,655)
部分品・付属物
10.14% (1,690)
航海用機器
11.68% (1,946)
出所:国 土 交 通 省
- 67 -
(単位:百万円)
ま た 、 内 燃 機 関 の シ ン ガ ポ ー ル 向 け 輸 出 は 2006 年 か ら 2007 年 に か け て 約 30% 減
の落ちを示していることがわかる。
図表68
日本からシンガポールへの品目別輸出実績の推移(1995 年~2007 年)
12,000
11,000
10,000
9,000
百万円
8,000
7,000
6,000
5,000
4,000
3,000
2,000
1,000
0
1995
1996
1997
1998
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
内燃機関
3,081
3,011
3,745
2,739
1,462
2,498
2,680
2,154
3,118
3,668
7,663
11,207
7,764
航海用機器
1,097
1,251
1,423
1,306
1,071
918
1,031
958
1,456
1,653
1,595
1,797
1,946
部分品・付属物
1,158
934
1,305
951
786
878
1,126
1,101
1,479
1,146
1,026
1,312
1,690
軸系及びプロペラ
337
468
475
257
181
268
328
134
212
1,216
224
1,897
1,655
ぎ装品
122
385
275
46
61
88
151
105
49
57
65
33
159
係船・荷役機械
12
284
166
409
0
0
0
0
0
0
0
0
15
補助機械
238
188
175
154
101
467
188
917
424
432
717
3,552
2,581
0
0
10
10
0
127
0
37
0
0
0
0
0
ボイラ
出所:国土交通省
一 方 、 日 本 の 舶 用 工 業 製 品 の 輸 入 を み る と 、 全 世 界 か ら の 輸 入 は 2005 年 か ら 増 加
に 転 じ 、シ ン ガ ポ ー ル か ら の 輸 入 も 同 様 に 2005 年 か ら 急 増 し 、2007 年 の 輸 入 額 は 約
4億円となっている。いずれにしても、シンガポールからの輸入が占める割合は全体
の 1% 以 下 と 微 々 た る 数 字 に 過 ぎ な い 。
- 68 -
図表69
日本の舶用機械輸入実績の推移(1995 年~2007 年)
70,000
450
398.1
400
60,000
357.8
321.9
307.6
50,000
300
40,000
250
210.1
200
150
165.77
202.8
157.6
172.1
139.7
30,000
167.7
141.8
109.28
20,000
100
10,000
50
0
0
1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006 2007
年
出所:国土交通省
- 69 -
シンガポール計
世界計
百万円(世界)
百万円(シンガポール)
350
Ⅳ.主要企業リスト
Singapore Maritime Directory の 広 告 掲 載 サ イ ズ 、及 び 有 名 欧 米 メ ー カ ー の 現 地 子
会社に絞って、主要企業と思われるところを外資系、地場企業別に紹介する。
ま た 、 シ ン ガ ポ ー ル で の 舶 用 機 械 に 従 事 す る 日 系 企 業 の 集 ま り で あ る 「 JSMEA
CLUB」 の メ ン バ ー リ ス ト を 紹 介 す る 。
1. 地 場 企 業 ( 別 添 1)
2. 外 資 系 企 業 ( 別 添 2)
3. JSMEA CLUB( 別 添 3)
- 70 -
- 71 -
- 72 -
- 73 -
- 74 -
- 75 -
別添 3
11
Blk N,Unit 81,
Pandan Loop
Singapore 128292
- 76 -
- 77 -
白
- 78 -
Ⅴ.シンガポールの港湾
- 79 -
白
- 80 -
シンガポール港の概況(2006 年)
1
シンガポール港の概要
シ ン ガ ポ ー ル 港 は 、世 界 の 主 要 航 路 の 要 衝 に 位 置 し 、世 界 中 の 約 200 の 船 社 に よ り
123 カ 国 600 港 と 結 ば れ て い る 。
2006 年 の 寄 港 船 舶 は 、寄 港 船 舶 数 が 12 万 8,922 隻 と 2005 年 比 3.3% の 減 で あ っ た
に も か か わ ら ず 、 寄 港 船 腹 量 は 13 億 1,499 万 GT と 2005 年 比 14% 増 の 過 去 最 高 を
記 録 し た 。 こ の う ち 、 コ ン テ ナ 船 が 対 前 年 23%増 の 4 億 6,551 万 GT で 35%を 占 め 、
次 い で タ ン カ ー が 対 前 年 比 16%増 の 4 億 557 万 GT で 30% 、 バ ル ク キ ャ リ ア が 対 前
年 比 28% 増 の 2 億 974 万 GT で 22% の 順 と な っ て い る 。
寄 港 目 的 で は 、 2006 年 は 隻 数 ベ ー ス で 、 荷 役 が 全 寄 港 隻 数 の 約 42% 、 バ ン カ ー が
約 21% 、補 給 が 約 14% 、修 繕 が 5%の 順 で あ り 、総 ト ン 数 ベ ー ス で は 、バ ン カ ー が 約
66% 、 荷 役 が 約 52% 、 補 給 が 約 30% 、 修 繕 が 3%で あ っ た 。
2006 年 の 海 上 貨 物 取 扱 量 は 、 4 億 4,482 万 ト ン (対 前 年 比 5.8% 増 )で あ っ た 。 こ の
う ち の 34% は 石 油 タ ー ミ ナ ル で 取 り 扱 わ れ る バ ル ク ・オ イ ル で あ る 。 ま た 、 船 舶 用 燃
料 は 2,837 万 ト ン( 同 11% 増 )を 積 み 込 み 、シ ン ガ ポ ー ル 港 は 世 界 最 大 の 燃 料 油 積 込
み基地としての地位も保持している。
コ ン テ ナ 取 扱 量 は 、対 前 年 度 比 6.8%増 の 2,479 万 TEU と 過 去 最 高 で 世 界 第 一 位 を
守った。
シ ン ガ ポ ー ル 港 は 、 1990 年 に 初 め て 世 界 一 の コ ン テ ナ 港 に な り 、 1992 年 に そ の 座
を 香 港 に 譲 っ た も の の 、毎 年 激 し い 首 位 争 い を 展 開 し 、1998 年 に は 香 港 を 抜 い て ト ッ
プ の 座 に 返 り 咲 い た が 、 1999 年 に 再 び 香 港 に そ の 座 を 奪 わ れ た 。 2004 年 は 香 港 に 約
140 万 TEU の 差 を つ け ら れ た も の の 、 2005 年 に は 、 76 万 TEU の 差 で 首 位 に 戻 り 、
2006 年 に は 更 に 差 を つ け 120 万 TEU の 差 で 首 位 を 守 っ た 。
シンガポール港では、東南アジア地域のハブ港を目指して港湾施設の整備、コンピ
ュータシステムを用いた入出港手続き等の簡略化、港湾サポート機能(タグ、燃料・
食 料 等 の 補 給 、船 舶 修 理 等 )の 充 実 等 、顧 客 サ ー ビ ス の 向 上 に 努 め て き た 。こ の 結 果 、
同 港 で 取 り 扱 わ れ る コ ン テ ナ 貨 物 の 8 割 程 度 は 周 辺 諸 国 へ の ト ラ ン シ ッ プ (積 み 替 え )
貨物であると言われるまでになっている。なお、ハブ港として、シンガポールの対岸
に あ る マ レ ー シ ア ・ ジ ョ ホ ー ル 州 の タ ン ジ ョ ン ・ プ ル パ ス 港 (PTP)が シ ン ガ ポ ー ル 港
の強力なライバルに育ちつつある。
一方、マレーシア、インドネシア、タイ等周辺諸国で自国の貨物を自国の港から直
接目的地まで輸送しようとする動きが活発化しており、近年、マレーシアのポート・
クラン港、インドネシアのタンジョン・プリオク港、タイのレム・チャバン港等にお
けるコンテナ取扱量も増加傾向にあり、域内の港との競争も激しくなってきている。
このため、一部の観測では、シンガポールは今後も東南アジアの中心的なコンテナ
港 の 地 位 を 維 持 す る 見 通 し だ が 、域 内 シ ェ ア は 現 在 の 約 50%か ら 2015 年 ま で に 35%
程度に低下するとしており、最近の動向から非現実的とは言えなくなりつつあるよう
に見える。
- 81 -
<シ ン ガ ポ ー ル の 港 湾 利 用 状 況 (2006 年 実 績 )>
入 港 船 舶 (ト ン 数 )
: 13 億 1,499 万 GT
(11 億 5,479 万 GT)
: 12 万 8,922 隻
(13 万 3,185 隻 )
貨物取扱量
: 4 億 4,820 万 ト ン
(4 億 2,330 万 ト ン )
コンテナ取扱量
: 2,479 万 TEU
(2,319 万 TEU)
燃料補給量
: 2,837 万 ト ン
(2,547 万 ト ン )
入港船社数
: 約 200 社
シンガポール港と航路を持つ港
: 約 600 港 以 上
(隻
(
数)
) 内 の数 字 は、2005 年 実 績 値
<シ ン ガ ポ ー ル 港 の 入 港 船 舶 の 推 移 >
(単 位 ; 100 隻 / 100 万 GT)
1600
1453 1463 1427
1409 1415
1400
No. of ships
1303
GT
1177
1200
927
1000
703
600
426
352
491
449
403 437
603
491
537
579
624
1151
1011 1040
813
800
400
1314
1354 1331
1314
1303 1289
1289
679
711
769
808
858
877
910
960
972
986
1042
200
0
1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2006
- 82 -
<シ ン ガ ポ ー ル 港 の 貨 物 取 扱 量 の 推 移 >
(単位;フレート・トン)
General & Bulk Cargo
1992
133,001,600 105,444,300
150,245,800
1994
123,477,300
124,079,800
165,994,900
179,109,000
1996
126,375,000
184,286,300
129,877,700
197,720,100
1998
2000
185,154,000
129,786,600
127,168,000
201,516,500
124,385,700
212,261,700
113,329,400
199,727,900
2002
214,488,600
224,319,400
2004
264,089,400
285,441,400
2006
Mineral Oil-in-bulk
295,474,400
113,759,100
120,667,300
123,374,700
129,328,200
137,826,200
153,029,500
<シ ン ガ ポ ー ル 港 の コ ン テ ナ 取 扱 量 の 推 移 >
( 単 位 ; 百 万 TEU)
1992
1994
1996
1998
2000
2002
2004
2006
7.55
9.04
10.39
11.84
12.93
14.12
15.10
15.94
17.09
15.57
16.94
18.41
21.33
23.19
24.79
- 83 -
No. of Containers
(Mil TEU)
<世 界 の 港 の コ ン テ ナ 取 扱 量 >
( 単 位 : 千 TEU)
順位
港
名
2006 年
2005 年
伸 び率
1(1)
シンガポール
24,792
23,192
6.9
2(2)
香港
23,538
22,427
5.0
3(3)
上海
21,710
18,084
20.1
4(4)
深 釧 (中 国 )
18,468
16,197
14.0
5(5)
釜山
12,038
11,843
1.6
6(6)
高雄
9,774
9,471
3.2
7(7)
ロッテルダム
9,654
9,300
3.8
8(9)
ドバイ (UAE)
8,923
7,619
17.1
9(8)
ハンブルグ
8,861
8,087
9.6
10(10)
ロサンゼルス
8,469
7,484
13.2
11(13)
青島
7,702
6,307
22.1
12(11)
ロングビーチ
7,290
6,709
8.7
13(15)
寧波
7,068
5,208
35.7
14(12)
アントワープ (ベルギー)
7,018
6,482
8.3
15(18)
広州
6,600
4,685
40.9
16(14)
ポート・クラン (マレーシア)
6,326
5,543
14.1
17(16)
天津
5,950
4,801
23.9
18(17)
ニューヨーク/ニュージャージー
5,092
4,792
6.3
19(19)
タンジュン・ペレパス(マレーシア)
4,770
4,177
14.2
20(21)
ブレーメン/ブレーメルハーフェン(ドイツ)
4,450
3,735
19.1
21(20)
レム・チャバン(タイ)
4,123
3,765
9.5
22(23)
厦 門 (中 国 )
4,018
3,342
20.2
23(22)
東京
3,969
3,593
10.5
24(30)
JN ポート(インド)
3,298
2,666
23.7
25(24)
タンジュン・プリオク(インドネシア)
3,280
3,281
0.0
26(25)
アルへシラス(スペイン)
3,256
3,179
2.4
27(32)
大連
3,212
2,655
21.0
28(27)
横浜
3,199
2,873
11.3
33(34)
名古屋
2,751
2,491
10.4
38(39)
神戸
2,412
2,262
6.6
44(51)
大阪
2,231
1,802
23.8
注)
(
)内 は 2005 年 の順 位
[出 典 ]
Containerisation International Yearbook 2008
- 84 -
2
貨物ターミナルの概要
シ ン ガ ポ ー ル 港 に お け る バ ル ク ・オ イ ル を 除 く 殆 ど の 海 上 貨 物 は 、97 年 10 月 に 民 営
化 さ れ た PSA コ ー ポ レ ー シ ョ ン( PSA Corporation Ltd; シ ン ガ ポ ー ル 港 湾 公 社 )が
運 営 す る 5 つ の タ ー ミ ナ ル 、 及 び JTC( Jurong Town
Corporation; ジ ュ ロ ン 開 発
公 社 )が 運 営 す る ジ ュ ロ ン ・ポ ー ト の 合 計 6 つ の タ ー ミ ナ ル で 取 り 扱 わ れ て い る 。ま た 、
バ ル ク ・オ イ ル は 石 油 関 連 事 業 者 の 運 営 す る 各 タ ー ミ ナ ル で 取 り 扱 わ れ て い る 。シ ン ガ
ポ ー ル 港 全 体 の 管 理 は 、 MPA(Maritime and Port Authority of Singapore; シ ン ガ ポ
ー ル 海 事 港 湾 庁 )が 行 っ て い る 。
タ ン ジ ョ ン ・パ ガ ー 、 ケ ッ ペ ル 、 ブ ラ ニ 及 び パ シ ー ル ・パ ン ジ ャ ン ( 新 タ ー ミ ナ ル )
が コ ン テ ナ タ ー ミ ナ ル で あ り 、パ シ ー ル ・パ ン ジ ャ ン ・ワ ー ブ ズ 、セ ン ン バ ワ ン ・ワ ー ブ
ズ 、 及 び ジ ュ ロ ン ・ポ ー ト が 非 コ ン テ ナ 貨 物 タ ー ミ ナ ル で あ る 。
シ ン ガ ポ ー ル は コ ン テ ナ 取 扱 い 施 設 を 建 設 し た 東 南 ア ジ ア で 最 初 の 国 で あ り 、 PSA
( 1964 年 設 立 )が 1972 年 に イ ー ス ト ・ラ グ ー ン ・コ ン テ ナ タ ー ミ ナ ル( 現 在 の タ ン ジ
ョ ン ・パ ガ ー )の 供 用 を 開 始 し た 。ブ ラ ニ ・タ ー ミ ナ ル は 、1991 年 に 第 1 バ ー ス が 供 用
開 始 さ れ た 。 ま た 、 1993 年 8 月 か ら パ シ ー ル ・パ ン ジ ャ ン で 埋 立 工 事 が 行 わ れ 、 タ ン
ジ ョ ン ・パ ガ ー 、 ケ ッ ペ ル 、 ブ ラ ニ を 合 わ せ た 能 力 ( 16.2 百 万 TEU) に 匹 敵 す る 18
百 万 TEU の 取 扱 い 能 力 を 有 す る 新 た な コ ン テ ナ タ ー ミ ナ ル の 建 設 が 進 め ら れ て い る 。
第 一 期 工 事 の う ち 先 ず 98 年 10 月 に 新 鋭 の 荷 役 機 械 を 備 え た 4 バ ー ス が 稼 動 し 、 99
年にはさらに2バースが完成し供用された。この新しい最先端を目指したコンテナタ
ー ミ ナ ル は 極 力 、自 動 化 ・効 率 運 転 が で き る よ う に 計 画 さ れ て お り 、世 界 初 の リ モ ー ト
制 御 の ブ リ ッ ジ ・ク レ ー ン の 導 入 な ど に よ り 年 間 75 万 TEU/バ ー ス の 取 扱 い 量 が 可 能
と な り 、 既 存 の バ ー ス と 比 較 し て 約 25% の 能 力 ア ッ プ が 図 ら れ て い る 。
現 在 、 タ ン ジ ョ ン ・パ ガ ー 、 ケ ッ ペ ル 、 ブ ラ ニ 、 パ シ ル ・ パ ン ジ ャ ン の 4 つ の コ ン
テ ナ タ ー ミ ナ ル に は 、 計 44 の コ ン テ ナ バ ー ス が あ り 、 総 面 積 436 ヘ ク タ ー ル 、 最 大
喫 水 16m で 143 基 の 岸 壁 ク レ ー ン が 稼 動 し て い る 。
シ ン ガ ポ ー ル 港 湾 公 社 (PSA)は 、当 初 の 拡 張 計 画 に 基 づ き 2004 年 5 月 に パ シ ル・パ
ン ジ ャ ン・タ ー ミ ナ ル に 5 バ ー ス を 建 設 す る こ と を 発 表 し た 。こ の 5 バ ー ス に つ い て
は 、 3 バ ー ス が 2005 年 に 運 用 が 開 始 さ れ 、 2 バ ー ス が 2006 年 に 運 用 開 始 す る こ と を
目 指 し て い る 。ま た 、貨 物 需 要 の 増 加 に 対 応 す る た め 、上 記 計 画 に 加 え て 、2004 年 9
月 に は パ シ ル・パ ン ジ ャ ン・タ ー ミ ナ ル に 5~ 7 年 後 に 新 た に 10 バ ー ス を 新 設 す る こ
と を 決 定 し た 。130ha 以 上 に わ た る 10 バ ー ス は PSA の パ シ ル ・ パ ン ジ ャ ン ・ タ ー ミ
ナ ル の 岸 壁 長 さ を 更 に 3km 延 ば す こ と に な る 。パ シ ル・パ ン ジ ャ ン・コ ン テ ナ タ ー ミ
ナ ル の 開 発 計 画 は 、 30 年 の ス パ ン で 4 期 に 分 け て 開 発 さ れ 、 最 終 的 に は 49 の コ ン テ
ナ ・ バ ー ス で 年 間 36 百 万 TEU を 取 り 扱 う こ と が で き る よ う に な る 。
ま た 、こ れ ら の タ ー ミ ナ ル に 隣 接 し た フ リ ー ・ト レ ー ド ・ゾ ー ン 内 に は 、1994 年 に 供
用 開 始 し た 最 新 の 貨 物 集 配 セ ン タ ー で あ る ケ ッ ペ ル ・デ ィ ス ト リ パ ー ク (11 万 3000 平
- 85 -
方 メ ー ト ル )が 設 置 さ れ て い る の を は じ め 、 合 わ せ て 46 万 2000 平 方 メ ー ト ル に 及 ぶ
PSA コ ー ポ レ ー シ ョ ン の デ ィ ス ト リ パ ー ク が タ ー ミ ナ ル か ら 車 で 15 分 以 内 の 距 離 に
設置されている。
<各 コ ン テ ナ ・ タ ー ミ ナ ル の 概 要 >
項
目
タンジョン・パガー
ケ ッ ヘ ゚ル
ブ ラ ニ
パシール・パンジャン
面積
84 ha
96 ha
79 ha
177 ha
喫水
11.0~14.6 m
9.6~14.6 m
12.0~15.0 m
16.0 m
6
4
5
23
2
10
4
-
岸 壁 クレーン
29
42
32
87
ヤードクレーン
58
114
107
59
16,532
20,230
15,424
14,260
900
780
1,120
2100
バース数 ;メイン
フィーダー
グランド・スロット数
リーファー数
非 コ ン テ ナ 貨 物 タ ー ミ ナ ル の う ち PSA コ ー ポ レ ー シ ョ ン が 運 営 す る パ シ ー ル ・パ ン
ジ ャ ン ・ワ ー ブ ズ 及 び セ ン ン バ ワ ン ・ワ ー ブ ズ は 、紙 ・パ ル プ 製 品 、自 動 車 、鉄 鋼 な ど を
はじめ、特殊貨物を取り扱っている多目的ターミナルである。
両 ワ ー ブ ズ の 概 要 は 、合 わ せ て 、面 積 が 59.3 ha、メ イ ン ・バ ー ス 数 が 9 、コ ー ス タ
ル ・バ ー ス 数 が 9 、喫 水 が 6.7~ 11.5ー ト ル 、倉 庫 延 べ 面 積 が 187,900 平 方 メ ー ト ル と
なっている。
3
港湾情報システムの概要
シンガポール港では、ハード面の港湾設備の整備と共に、各種港湾情報システムを
導入し、通関手続きのペーパーレス化を図るなどソフト面やサービス面からも港湾業
務の効率化を図ってきている。
主な港湾情報システムの概要は、以下のとおりである。
(1)
PORTNET
1989 年 に 導 入 さ れ た PSA コ ー プ 独 自 の シ ス テ ム で 、海 事 関 係 者 (船 会 社 ・代 理 店 、
運 送 業 者 、海 貨 業 者 、荷 主 等 )を 対 象 に 、バ ー ス の 手 配 、港 湾 関 連 申 請 書 類 等 の 提 出 、
荷 役 関 連 情 報 の 確 認 (出 入 港 ス ケ ジ ュ ー ル 、コ ン テ ナ 貨 物 の 搬 出 入 、蔵 置 き 、船 積 情
報 等 )等 コ ン テ ナ タ ー ミ ナ ル 運 営 に 必 要 な 情 報 交 換 ・手 続 き を 24 時 間 リ ア ル タ イ ム
で 可 能 と す る 。 政 府 の EDI シ ス テ ム に よ る 貿 易 ネ ッ ト ワ ー ク で あ る TRADENET
との接続により、貿易関連政府機関等への通関申請手続きも容易に行える。
さ ら に 、PSA コ ー ポ レ ー シ ョ ン は イ ン タ ー ネ ッ ト に よ る PORTNET-TM を 開 発 し 、
1999 年 に 全 面 供 与 し た 。 こ れ に よ っ て 、 既 に パ イ ロ ッ ト ・タ グ サ ー ビ ス の 申 込 み が
できるようになっていた他、利用者が海外のオフィスに居ながらにして請求書等の
- 86 -
や り と り や 、下 記 (2)の CITOS と リ ン ク し て 例 え ば PSA ヤ ー ド に あ る 冷 凍 コ ン テ ナ
の温度監視等も可能となった。
2003 年 8 月 か ら は 、ジ ュ ロ ン・ポ ー ト の オ ン ラ イ ン シ ス テ ム で あ る (JP-ONLINE)
とリンクさせ、両港の貨物流通の円滑化を図っている。
【 TRADENET】
貿 易 業 者 、 税 関 、 TDB(貿 易 開 発 庁 )等 を 結 ぶ 通 関 シ ス テ ム で 、 航 空 貨 物 、 港 湾 貨
物 及 び 陸 送 貨 物 の す べ て の 貿 易 手 続 き (輸 出 入 貨 物 の 通 関 書 類 の 申 請 、審 査 、認 可 等 )
の ペ ー パ ー レ ス 化 を 可 能 と す る 。 本 シ ス テ ム の 導 入 に よ り 、 通 常 1~ 4 日 要 し た 一
般 的 な 貿 易 手 続 き 書 類 の 処 理 時 間 が 導 入 当 初 は 2 時 間 程 度 、現 在 は 3 分 程 度 に 短 縮
さ れ た 。 24 時 間 利 用 で き 、 イ ン タ ー ネ ッ ト で の ア ク セ ス が 可 能 。 1989 年 に 貿 易 開
発庁が開発した。
(2)
CITOS( Computer Integrated Terminal Operations System)
ヤ ー ド 内 で の 効 率 的 な コ ン テ ナ 取 扱 い 作 業 の 計 画 ・指 示 を 行 う PSA 独 自 の シ ス テ
ム で 、 1988 年 に 導 入 さ れ た 。 船 の 大 き さ 、 貨 物 の 目 的 地 、 貨 物 量 等 情 報 を も と に 、
必要とするバース、ヤード、クレーンの数、作業員数、配置を割り出し、ヤードの
中央制御室より現場の機器類のオペレーターにリアルタイムで作業指示を行う。さ
ら に 、PSA は 外 国 の コ ン テ ナ ・タ ー ミ ナ ル 向 け に CITOS の シ ス テ ム を パ ッ ケ ー ジ に
し た CITOS-1 を 1997 年 に 開 発 し 、 中 国 大 連 コ ン テ ナ ・タ ー ミ ナ ル で 最 初 に 導 入 さ
れている。
(3)
その他の港湾情報システム
“FLOW-THROUGH” CONTAINER GATE SYSTEM
コ ン テ ナ 運 搬 車 が PSA タ ー ミ ナ ル の ゲ ー ト を 通 過 す る 際 、TV カ メ ラ 、ト ラ ン ス
ポ ン ダ ー や コ ン テ ナ 番 号 自 動 識 別 装 置 等 に よ り 、 ペ ー パ ー レ ス で 瞬 時 ( 約 25 秒 )
に通過することができるシステム。コンテナの積み下ろし位置も自動的にドライバ
ー に 通 知 さ れ る 。 1 日 に 約 8000 台 、 ピ ー ク 時 に は 1 時 間 に 約 700 台 を 取 り 扱 う こ
とができる。
4
海外におけるターミナル共同開発プロジェクト
PSA コ ー ポ レ ー シ ョ ン は 、世 界 の ハ ブ 港 を 目 指 し 、顧 客 の ニ ー ズ に 応 え る べ く サ ー
ビス網を拡大するため、シンガポール港の運営等で培ってきた経験とノウハウを世界
の 港 湾 の 開 発・管 理・運 営 に 活 用 す る こ と に も 力 を 入 れ て お り 、1996 年 に 中 国・大 連
港 の コ ン テ ナ・タ ー ミ ナ ル の 開 発 プ ロ ジ ェ ク ト に 参 画 し た の を 皮 切 り に 、既 に 世 界 11
カ 国 で タ ー ミ ナ ル の 共 同 開 発 プ ロ ジ ェ ク ト を 展 開 し て い る 。2002 年 4 月 に は ベ ル ギ ー
の ヘ ッ セ・ノ ー ル ド・ナ テ ィ を 買 収 し 、2004 年 3 月 に 北 九 州 の ひ び き コ ン テ ナ・タ ー
ミナル共同運営を開始し日本進出の足がかりを作った。
- 87 -
<PSA コ ー ポ レ ー シ ョ ン の 海 外 展 開 プ ロ ジ ェ ク ト >
国 名
港 ・ターミナル
コンテナバース数
岸壁長
面 積 (ha)
最 大 喫 水 (m) 岸 壁 クレーン数
大 連 コンテナターミナル
13
3,953
199
17
34
福 州 コンテナターミナル
3
519
28
11.5
4
広 州 コンテナターミナル
6
1,299
66.0
13
12
ボルトリ・ターミナル
4
1,200
100.0
15
10
ベニス・コンテナターミナル
3
860
29
10
4
インド
ツチコリン・コンテナターミナル
1
370
10.0
11.9
3
タ イ
レムチャバン
3
1,250
45.5
14
13
ベトナム
ブンタオ・ターミナル
4
1,200
54
14.5
12
ベルギー
アントワープ・ターミナル
29
10,215
598
16.5
70
7
2,300
87.0
15
16
300
10.0
5.5
2
中 国
イタリア
ゼーブルッヘ・ターミナル
オランダ
ロッテルダム
ポルトガル
シネス・コンテナターミナル
1
320
18.0
16
2
韓 国
仁 川 南 港 コンテナターミナル
3
900
35.5
14
9
香 港
CT3 / CT8 West
17
6,425
186.2
15.5
64
日 本
北 九 州 ひびき灘
4
1,225
43.0
15
3
5
Barge Operation
旅客ターミナルの概要
PSA コ ー ポ レ ー シ ョ ン が 開 発 し た シ ン ガ ポ ー ル ・ク ル ー ズ ・セ ン タ ー (SCC)は 、1991
年にオープンした初の旅客専用ターミナルで、ハーバー・フロント・センター(旧ワ
ー ル ド ・ト レ ー ド ・セ ン タ ー )の サ イ ト に あ り 、300m、250m 及 び 180m の 3 バ ー ス を
有 す る 国 際 旅 客 タ ー ミ ナ ル 、4 バ ー ス を 有 す る 近 海 フ ェ リ ー タ ー ミ ナ ル (近 く の イ ン ド
ネ シ ア の 島 々 及 び マ レ ー シ ア 航 路 )、 及 び 2 バ ー ス を 有 す る 国 内 フ ェ リ ー タ ー ミ ナ ル
(セ ン ト ー サ 島 及 び シ ン ガ ポ ー ル の 南 の 島 々 へ の 航 路 並 び に ハ ー バ ー ク ル ー ズ )か ら 成
る 。 さ ら に 、 1995 年 に は 、 近 海 フ ェ リ ー タ ー ミ ナ ル (イ ン ド ネ シ ア の バ タ ム 島 ・ ビ ン
タ ン 島 及 び マ レ ー シ ア 半 島 東 岸 へ の 航 路 )と し て 、 現 在 4 バ ー ス を 有 す る タ ナ メ ラ ・フ
ェ リ ー タ ー ミ ナ ル が オ ー プ ン し た 。 こ れ ら の 他 に 、 パ シ ー ル ・パ ン ジ ャ ン ・フ ェ リ ー タ
ー ミ ナ ル 、 ウ ェ ス ト コ ー ス ト ・フ ェ リ ー タ ー ミ ナ ル 等 が あ る 。
SCC 国 際 旅 客 タ ー ミ ナ ル の 旅 客 数 は 、 オ ー プ ン 当 初 の 1991 年 に 13 万 人 で あ っ た
も の が 、1998 年 は 105 万 人 と な り 、SCC で は 1998 年 12 月 、1 日 当 り 3,000 人 、年
間 150 万 人 の 旅 客 を 扱 え る よ う に 施 設 を 増 強 し 、270 メ ー ト ル 級 の 大 型 ク ル ー ズ 船 の
受入れが可能となった。
- 88 -
<国 際 ・ 国 内 旅 客 タ ー ミ ナ ル の 旅 客 数 >
(単位;百万人)
1991
1992
1993
1994
1995
2.0
2.3
2.4
3.5
4.1
4.5
1996
5.0
1997
5.6
1998
6.2
1999
6.9
2000
7.0
2001
注 ) 2002 年 以 降 、 デ ー タ を 公 表 し て い な い 。
- 89 -
この報告書は競艇の交付金による日本財団の助成金を受けて作成しました。
東南アジア造船関連レポート 27
2008 年(平成 20 年)11 月発行
発行
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〒105-0001
東京都港区虎ノ門 1-15-16 海洋船舶ビル
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東南アジア造船関連レポート 27
二〇〇八年十一月
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