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建築物環境衛生維持管理要領 第 1 空気環境の調整 1 空気調和設備等

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建築物環境衛生維持管理要領 第 1 空気環境の調整 1 空気調和設備等
建築物環境衛生維持管理要領
第 1 空気環境の調整
1 空気調和設備等の運転操作
空 気 調 和 設 備 等 (空 気 調 和 設 備 又 は 機 械 換 気 設 備 を い う 。 )の 運 転 操 作 に つ い
て は 、気 象 条 件 、各 居 室 の 使 用 状 況 、過 去 に お け る 空 気 環 境 の 測 定 結 果 等 を 勘
案し、次の点に留意すること。
(1) 建 築 物 環 境 衛 生 管 理 基 準 に 規 定 す る 温 度 (17℃ 以 上 28℃ 以 下 )の 範 囲 内 で 適
切な温度を設定し、過冷房、過暖房が生じないよう十分配慮すること。
(2) 建 築 物 環 境 衛 生 管 理 基 準 に 規 定 す る 相 対 湿 度 (40% 以 上 70% 以 下 )の 範 囲 内
で 適 切 な 相 対 湿 度 を 設 定 す る と と も に 、冬 期 に お け る 低 湿 度 が 生 じ な い よ う 加
湿装置を適切に運転管理すること。
(3) 居 室 内 に お け る 温 度 、 相 対 湿 度 、 気 流 の 空 間 分 布 を 建 築 物 環 境 衛 生 管 理 基
準の範囲に保つよう十分配慮すること。
(4) 居 室 内 の 空 気 が 建 築 物 環 境 衛 生 管 理 基 準 に 規 定 す る 二 酸 化 炭 素 の 含 有 率
(100 万 分 の 1000 以 下 )に 保 た れ る よ う 、換 気 に 十 分 配 慮 す る こ と 。個 別 方 式 の
空 気 調 和 設 備 に あ っ て は 、 換 気 装 置 等 (全 熱 交 換 機 を 含 む 。 )の 停 止 に よ る 外 気
量不足を生じないよう、利用者へ正しい使用方法を周知すること。
2 空気清浄装置の維持管理
(1) エ ア フ ィ ル タ ー や 静 電 式 空 気 清 浄 装 置 (分 煙 用 を 含 む 。 )等 の 空 気 清 浄 装 置
に つ い て は 、ろ 材 や フ ィ ル タ ー チ ャ ン バ 内 部 の 汚 染 状 況 、イ オ ン 化 部 及 び 集 じ
ん ユ ニ ッ ト 部 の 汚 染 状 況 、ろ 材 の 変 形 、空 気 漏 れ 等 に つ い て 定 期 的 に 点 検 を 行
い、必要に応じ、整備、補修その他の措置を講じること。
(2) 空 気 清 浄 装 置 の 維 持 管 理 を 行 っ て い る に も か か わ ら ず 、 居 室 に お け る 浮 遊
粉 じ ん の 量 が 令 第 2 条 に 定 め る 基 準 に 適 合 し な い 場 合 に は 、ろ 材 又 は 集 じ ん 部
の 性 能 、必 要 な 外 気 量 、喫 煙 状 況 等 に つ い て 調 査 を 行 い 、必 要 な 措 置 を 講 じ る
こと。
3
加湿装置の維持管理
加湿装置の点検、清掃については、次の要領に従って、実施すること。
(1) ス プ レ ー ノ ズ ル の 閉 そ く の 状 況 を 点 検 し 、 必 要 に 応 じ 、 清 掃 、 部 品 の 取 替
えを行うこと。
(2) エ リ ミ ネ ー タ に あ っ て は 、さ び や 損 傷 の 有 無 を 点 検 し 、必 要 に 応 じ 、洗 浄 、
部品の取替えを行うこと。
(3) 噴 霧 状 態 を 点 検 し 、 適 正 な 水 圧 、 蒸 気 圧 を 維 持 す る よ う ポ ン プ 類 を 調 節 す
ること。
(4) 水 系 路 又 は 蒸 気 路 の 蒸 発 残 留 物 の 堆 積 の 状 況 を 点 検 し 、 必 要 に 応 じ 、 清 掃
すること。
(5) 排 水 受 け 等 に つ い て は 、 必 要 に 応 じ て 清 掃 し 、 清 潔 に 保 つ と と も に 、 ド レ
ン水の流出が妨げられないようにすること。
(6) 加 湿 水 の 補 給 水 槽 が あ る 場 合 に は 、 定 期 的 に 清 掃 す る こ と 。
(7) 気 化 式 加 湿 器 に つ い て は 、 加 湿 材 の 汚 れ 及 び 加 湿 能 力 を 点 検 し 、 必 要 に 応
じて洗浄又は交換を行うこと。
(8) 超 音 波 式 加 湿 器 に つ い て は 、 振 動 子 を 清 掃 し 、 貯 留 水 を 清 潔 に 保 つ こ と 。
4
ダクトの維持管理
1
ダクトについては、定期的に吹出口、吸込口及びそれらの周辺を掃除するほ
か、次の要領に従って点検すること。
(1) 漏 気 の 原 因 と な る ダ ク ト の き 裂 、 ボ ル ト の 緩 み 、 パ ッ キ ン 、 リ ベ ッ ト の 状
態等を点検し、必要に応じ、部品の取替え、補修等を行うこと。
(2) ダ ン パ ー の 作 動 状 態 を 点 検 し 、 必 要 に 応 じ 、 整 備 、 補 修 等 を 行 う こ と 。
(3) 厨 房 ダ ク ト ・ フ ー ド 、 グ リ ス ・ フ ィ ル タ ー は 随 時 こ れ ら を 点 検 し 、 油 脂 、
汚れを十分に除去すること。
(4) ダ ク ト の 内 部 に つ い て も 可 能 な 限 り 清 掃 す る こ と 。
5
送風機等の維持管理
送風機、排風機、冷却塔、自動制御装置その他の維持管理を行うに当たって
は、次の点に留意して行うこと。
(1) 送 風 量 、 排 風 量 の 確 認 は 、 風 量 測 定 口 に お け る 測 定 等 、 当 該 送 風 機 、 排 風
機に応じた方法で行うこと。
(2) 全 熱 交 換 器 に つ い て は 、定 期 的 に フ ィ ル タ ー や エ レ メ ン ト の 汚 れ を 点 検 し 、
必要に応じ、清掃、交換その他必要な措置を講じること。
(3) 冷 却 水 に は 、 必 要 に 応 じ 、 殺 菌 剤 等 を 加 え て 微 生 物 や 藻 類 の 繁 殖 を 抑 制 す
る こ と 。ま た 、冷 却 塔 と 外 気 取 り 入 れ 口 や 窓 等 と の 位 置 関 係 を 調 べ る な ど 、冷
却水の飛散による細菌感染などの健康被害が生じることの無いよう留意する
こと。
(4) 自 動 制 御 装 置 に つ い て は 、 経 年 変 化 に 対 す る 調 整 及 び 設 定 温 (湿 )度 と 室 内
の 温 (湿 )度 と の 差 の 点 検 も 行 う こ と 。ま た 、適 切 な 外 気 導 入 量 を 確 保 す る た め 、
定 期 に 風 量 の 点 検 を 行 う こ と 。な お 、実 測 値 と の 差 が 認 め ら れ た 場 合 に は 、セ
ンサー等の調整を実施すること。
6 その他
(1) 測 定 機 器 に つ い て は 、 定 期 的 に 点 検 整 備 し 、 浮 遊 粉 じ ん 量 の 測 定 に 使 用 さ
れ る 較 正 機 器 に あ っ て は 1 年 以 内 ご と に 1 回 、施 行 規 則 第 3 条 の 2 第 1 項 の 規
定に基づく厚生労働大臣の登録を受けた者の較正を受けること。
(2) 施 行 規 則 第 20 条 の 帳 簿 書 類 に は 、空 気 環 境 の 測 定 、設 備 の 点 検 、整 備 を 実
施 し た 年 月 日 、 場 所 、 実 施 者 名 、 測 定 結 果 (測 定 器 に 関 す る 事 項 を 含 む 。 )作 業
内容等を記載すること。
第 2 飲料水の管理
1 貯 水 槽 (貯 湯 槽 を 含 む )の 清 掃
(1) 貯 水 槽 の 清 掃 を 行 う に 当 た っ て は 次 の 点 に 留 意 す る こ と 。
ア 高置水槽又は圧力水槽の清掃は原則として受水槽の清掃と同じ日に行うこ
と。
イ 作 業 者 は 常 に 健 康 状 態 に 留 意 す る と と も に 、お お む ね 6 箇 月 ご と に 、病 原 体
が し 尿 に 排 せ つ さ れ る 感 染 症 の 罹 患 の 有 無 (又 は 病 原 体 の 保 有 の 有 無 )に 関 し
て 、健 康 診 断 を 受 け る こ と 。ま た 、健 康 状 態 の 不 良 な も の は 作 業 に 従 事 し な い
こと。
ウ 作 業 衣 及 び 使 用 器 具 は 、貯 水 槽 の 清 掃 専 用 の も の と す る こ と 。ま た 、作 業 に
当 た っ て は 、作 業 衣 及 び 使 用 器 具 の 消 毒 を 行 い 、作 業 が 衛 生 的 に 行 わ れ る よ う
にすること。
エ 貯水槽内の照明、換気等に注意して事故防止を図ること。
オ 壁 面 等 に 付 着 し た 物 質 の 除 去 は 、貯 水 槽 の 材 質 に 応 じ 、適 切 な 方 法 で 行 う こ
と。
2
カ
水 張 り を 行 う 際 、水 道 引 込 管 内 等 の 停 滞 水 や 管 内 の も ら い さ び 等 が 貯 水 槽 内
に流入しないようにすること。
(2) 貯 水 槽 内 の 消 毒 は 原 則 と し て 次 の 要 領 に 従 い 行 う こ と 。
ア 消 毒 薬 は 有 効 塩 素 50~ 100mg/ L の 濃 度 の 次 亜 塩 素 酸 ナ ト リ ウ ム 溶 液 ま た は
これと同等以上の消毒能力を有する塩素剤を用いること。
イ 消 毒 は 、貯 水 槽 内 の 天 井 の 下 面 、壁 面 及 び 床 面 に つ い て 、消 毒 薬 を 高 圧 洗 浄
機等を利用して噴霧により吹き付けるか、ブラシ等を利用して行うこと。
ウ 前 記 の 方 法 に よ り 2 回 以 上 消 毒 を 行 い 、消 毒 後 は 30 分 以 上 時 間 を お く こ と 。
エ 消 毒 作 業 が 終 了 し た 後 、洗 浄 し 、洗 浄 水 を 排 水 し た 後 、貯 水 槽 内 へ の 水 張 り
を行うこと。
(3) 貯 水 槽 の 水 張 り 終 了 後 、 「 空 気 調 和 設 備 等 の 維 持 管 理 及 び 清 掃 等 に 係 る 技
術 上 の 基 準 」 (平 成 15 年 厚 生 労 働 省 告 示 第 119 号 )で 示 し た 基 準 に 従 い 、 給 水
栓及び貯水槽における水について、水質検査及び残留塩素の測定を行うこと。
2 給湯設備の維持管理
(1) 循 環 式 の 中 央 式 給 湯 設 備 は 、湯 槽 内 の 湯 温 が 60 度 以 上 、末 端 の 給 湯 栓 で も
55 度 以 上 と な る よ う に 維 持 管 理 す る こ と 。
(2) 循 環 式 の 中 央 式 給 湯 設 備 で は 、 設 備 全 体 に 湯 水 が 均 一 に 循 環 す る よ う に 排
水弁、循環ポンプや流量弁を適切に調整すること。
3
貯水槽等飲料水に関する設備の点検及び補修等
貯 水 槽 の 水 漏 れ 、外 壁 の 損 傷 、さ び 及 び 腐 食 の 有 無 、マ ン ホ ー ル の 密 閉 状 態 、
水抜管及びオーバーフロー管の排水口空間並びにオーバーフロー管及び通気
管 等 に 取 り 付 け ら れ た 防 虫 網 の 点 検 は 、定 期 的 に 、次 の 点 に 留 意 し て 行 う こ と 。
(1) 貯 水 槽 等 飲 料 水 に 関 す る 設 備 の 損 傷 、 き 裂 及 び 水 漏 れ の 有 無 の 点 検 は 、 地
震等水質に影響を与えるおそれのある事態が発生した場合にも速やかに行う
こと。
(2) マ ン ホ ー ル に つ い て は 、 防 水 パ ッ キ ン 及 び 施 錠 の 状 態 等 を 点 検 し 、 必 要 に
応じ、取替え等を行うこと。
(3) 水 抜 管 及 び オ ー バ ー フ ロ ー 管 の 排 水 口 空 間 が 管 径 の 2 倍 以 上 (た だ し 、最 小
は 150mm)あ る こ と を 確 認 す る こ と 。
(4) オ ー バ ー フ ロ ー 管 及 び 通 気 管 等 に 取 り 付 け ら れ た 防 虫 網 に つ い て は 、 詰 ま
り及び損傷の有無を点検し、必要に応じ、掃除、補修等を行うこと。
4 飲料水系統配管の維持管理
(1) 飲 料 水 系 統 配 管 の 維 持 管 理 は 、 次 の 点 に 留 意 し て 行 う こ と 。
ア 管 の 損 傷 、さ び 及 び 水 漏 れ に つ い て は 、目 視 の ほ か 、残 留 塩 素 量 及 び 給 水 量
の推移等を参考として点検し、必要に応じ、管の補修等を行うこと。
イ 他 系 統 配 管 と の 連 結 が な い こ と 、衛 生 器 具 の 吐 水 口 空 間 が 適 正 に 保 た れ て い
る こ と 、吐 水 口 空 間 が と れ な い 場 合 に は 、バ キ ュ ー ム ブ レ ー カ が 取 り 付 け ら れ
ており、適正に作動していること等を点検し、飲料水の汚染防止を図ること。
ウ 給水栓において残留塩素が検出されない場合若しくは残留塩素量の変動が
著 し い 場 合 は ク ロ ス コ ネ ク シ ョ ン 等 の 疑 い が あ る の で 、速 や か に 原 因 を 解 明 し 、
適 切 な 措 置 を 講 じ る こ と 。ま た 、そ の 措 置 が 講 じ ら れ る ま で の 間 毎 日 、残 留 塩
素 の 測 定 を 行 う こ と 。な お 、人 の 健 康 を 害 す る 恐 れ の あ る 場 合 は 、直 ち に 給 水
を停止すること。
(2) 管 洗 浄 に つ い て は 、 次 の 点 に 留 意 し て 行 う こ と 。
3
ア
作 業 を 行 う 前 に 赤 水 の 状 況 、管 の 老 朽 度 、建 築 物 の 用 途 等 を 考 慮 し て 作 業 計
画をたてること。
イ 作 業 に 当 た っ て は 、著 し い 騒 音 及 び 振 動 の 発 生 に よ り 周 囲 の 生 活 環 境 を 損 わ
ないようにすること。
ウ 作 業 期 間 中 に 仮 設 配 管 に よ る 給 水 を 行 う 場 合 は 、飲 料 水 の 汚 染 が 起 こ ら ぬ よ
うに注意すること。
エ 管洗浄に用いた水、砂、薬品等については、2 回以上通水洗浄を行い、完全
に排除すること。
オ 管 洗 浄 終 了 後 、給 水 を 開 始 し よ う と す る と き は 、「 空 気 調 和 設 備 等 の 維 持 管
理 及 び 清 掃 等 に 係 る 技 術 上 の 基 準 」 (平 成 15 年 厚 生 労 働 省 告 示 第 119 号 )に 従
い、給水栓における水について、水質検査及び残留塩素の測定を行うこと。
5 防錆剤の使用上の留意点
(1) 防 錆 剤 の 使 用 は 、 赤 水 等 の 応 急 対 策 と し 、 平 成 15 年 4 月 15 日 付 健 衛 発 第
0415001 号 厚 生 労 働 省 健 康 局 生 活 衛 生 課 長 通 知 で 示 し た 品 質 規 格 に 適 合 す る も
の を 使 用 す る こ と 。 給 水 栓 に お け る 水 に 含 ま れ る 防 錆 剤 の 含 有 率 (以 下 「 防 錆
剤 の 濃 度 」 と い う 。 )が 基 準 に 適 合 し て い る か ど う か 判 断 す る た め 、 定 常 時 に
お い て は 2 月 以 内 ご と に 1 回 防 錆 剤 の 濃 度 を 検 査 す る こ と 。ま た 注 入 初 期 に お
い て は 7 日 以 内 ご と に 1 回 検 査 す る こ と 。そ の 方 法 は 、社 団 法 人 日 本 水 道 協 会
の「上水試験方法」又はこれと同程度以上の精度を有する方法によること。
(2) 防 錆 剤 の 注 入 装 置 は 、 濃 度 を 安 定 し て 維 持 で き る 性 能 を 有 す る も の で 、 か
つ 、水 質 の 汚 染 を き た さ な い 材 質 の も の を 使 用 す る こ と 。ま た 、運 転 状 況 及 び
性能を定期的に点検し、必要に応じ、整備、補修等を行うこと。
(3) 飲 料 水 用 の 防 錆 剤 の 使 用 に つ い て 十 分 な 知 識 及 び 技 能 を 有 す る 防 錆 剤 管 理
に 係 る 責 任 者 (以 下 「 防 錆 剤 管 理 責 任 者 」 と い う 。 )を 選 任 す る こ と 。 防 錆 剤 管
理 責 任 者 は 、防 錆 剤 の 注 入 及 び 管 理 に 関 す る 一 切 の 業 務 を 行 う も の で あ る こ と 。
(4) 防 錆 剤 の 使 用 を 開 始 し た 日 か ら 1 月 以 内 に 、 使 用 開 始 年 月 日 、 当 該 特 定 建
築 物 の 名 称 及 び 所 在 場 所 、使 用 す る 防 錆 剤 の 種 類 、防 錆 剤 管 理 責 任 者 の 氏 名 及
び住所を当該特定建築物の所在場所を管轄する保健所長を経由して都道府県
知 事 又 は 政 令 市 長 に 届 け 出 る こ と 。ま た 、使 用 す る 防 錆 剤 の 種 類 又 は 防 錆 剤 管
理 責 任 者 に 関 す る 届 出 事 項 を 変 更 し た と き は 、そ の 日 か ら 1 月 以 内 に そ の 旨 同
様に届け出ること。
(5) 施 行 規 則 第 20 条 の 帳 簿 書 類 に は 、防 錆 剤 の 濃 度 の 検 査 に 関 し て は 、採 水 の
日時及び 場所、検査 日時、検 査結果、検 査の実施 者及び 方法 等を、注 入装置 に
関しては 、点検 、整 備、補修等 を実施 し た年月日 、実施者 名 、作業内容 等をそ
れぞれ記載すること。
6 その他
(1) 施 行 規 則 第 4 条 第 1 項 及 び 第 2 項 に 規 定 す る 飲 料 水 の 水 質 検 査 及 び 残 留 塩
素 の 測 定 は 、次 の 点 に 留 意 し て 行 う こ と 。な お 、中 央 式 給 湯 設 備 に よ る 給 湯 水
についても同様に水質検査等を行うこと。
ア 水 質 検 査 は 、「 水 質 基 準 に 関 す る 省 令 の 規 定 に 基 づ き 厚 生 労 働 大 臣 が 定 め る
方 法 」 (平 成 15 年 厚 生 労 働 省 告 示 第 261 号 )に 定 め る 方 法 又 は こ れ と 同 等 以 上
の精度を有する方法により行うこと。
イ 水 質 基 準 に 関 す る 省 令 (平 成 15 年 厚 生 労 働 省 令 第 101 号 )の 表 中 第 6 の 項 、
32 の 項 、34 の 項 、35 の 項 及 び 40 の 項 の 上 欄 に 掲 げ る 事 項 に つ い て は 、水 質 検
査 の 結 果 水 質 基 準 に 適 合 し て い た 場 合 に は 、そ の 次 の 回 の 水 質 検 査 に お い て は
省略しても差し支えないこと。
4
ウ
水 質 基 準 に 関 す る 省 令 の 表 中 10 の 項 、21 の 項 か ら 31 の 項 ま で の 項 の 上 欄 に
掲 げ る 事 項 の 検 査 に つ い て は 、6 月 1 日 か ら 9 月 30 日 ま で の 間 の 水 温 の 高 い 期
間に行うこと。
エ 残 留 塩 素 の 測 定 は DPD 法 又 は こ れ と 同 等 以 上 の 精 度 を 有 す る 方 法 に よ り 行 う
こと。
オ 水質検査及び残留塩素の測定は飲料水を供給する給水栓で採取した水につ
いて行うこと。
(2) 水 量 及 び 水 圧 は 、 衛 生 器 具 の 機 能 が 十 分 発 揮 で き る よ う に 調 節 管 理 す る こ
と。
(3) 給 水 栓 に お け る 水 に 含 ま れ る 残 留 塩 素 の 含 有 率 が 所 定 の 濃 度 に 保 持 で き な
い 場 合 に は 、次 亜 塩 素 酸 ナ ト リ ウ ム 等 の 塩 素 剤 の 点 滴 注 入 設 備 等 を 用 い て 消 毒
を行い、その適正な管理を図ること。
(4) 施 行 規 則 第 20 条 の 帳 簿 書 類 に は 次 の 事 項 を 記 載 す る こ と 。
ア 飲 料 水 の 水 質 検 査 及 び 残 留 塩 素 の 測 定 に 関 し て は 、採 水 の 日 時 及 び 場 所 、検
査 (又 は 測 定 )の 日 時 、 検 査 (又 は 測 定 )結 果 、 実 施 者 名 及 び 方 法 等
イ 貯水槽の清掃及び管洗浄に関しては、清掃等を実施した年月日、実施者名、
作業内容、点検及び補修状況、使用消毒剤名等
第 3 雑用水の管理
1 雑用水槽等雑用水に関する設備の維持管理
(1) 誤 飲 ・ 誤 使 用 防 止 の た め 、 使 用 箇 所 に ス テ ッ カ ー や ラ ベ ル な ど で 雑 用 水 で
あることを表示し、定期的に表示の確認を行うこと。
(2) 設 備 の 変 更 ・ 増 設 工 事 な ど が 行 わ れ た 場 合 は 、 雑 用 水 に 着 色 し て 通 水 試 験
を行い、飲料水の器具に着色水が出ないことを確認する方法等により、誤接
合・誤配管がないことを確認すること。
(3) 用 途 に 応 じ て 定 め ら れ た 水 質 検 査 及 び 残 留 塩 素 の 測 定 を 行 う こ と 。
(4) 雑 用 水 槽 の 清 掃 は 、 次 の 点 に 留 意 す る こ と 。
ア 壁 面 等 に 付 着 し た 物 質 の 除 去 は 、雑 用 水 槽 の 材 質 に 応 じ 、適 切 な 方 法 で 行 う
こと。
イ 洗 浄 に 用 い た 水 は 、槽 内 か ら 完 全 に 除 去 す る と と も に 、水 槽 周 辺 の 清 掃 を 行
うこと。
ウ 清 掃 終 了 後 、末 端 給 水 栓 で 残 留 塩 素 の 検 査 を 行 う こ と 。基 準 を 満 た し て い な
い場合は、その原因を調査し、必要な措置を講ずること。
(5) 雑 用 水 槽 等 雑 用 水 に 関 す る 設 備 の 点 検 を 行 う に 当 た っ て は 次 の 点 に 留 意 し
て行うこと。
ア 水 道 水 の 補 給 は 間 接 給 水 と し 、十 分 な 吐 水 口 空 間 が 確 保 さ れ て い る こ と を 確
認すること。
イ 水 抜 管 及 び オ ー バ ー フ ロ ー 管 は 、間 接 排 水 と し て 、排 水 口 空 間 の 確 保 又 は 排
水口への開放を確認すること。
ウ 水抜管及びオーバーフロー管並びにオーバーフロー管及び通気管等に取り
付けられ た防虫 網に ついては 、定期 的に 損傷、さ び、腐食 、詰まり及 び漏水 の
有無を点検し、機能が阻害されていないことを確認すること。
2
雑用水系統配管等の維持管理
管洗浄については、次の点に留意して行うこと。
(1) さ び 、 ス ケ ー ル が あ る 場 合 は 、 管 内 洗 浄 を 行 う こ と 。 ま た 、 ス ラ イ ム が あ
る場合は、雑用水の残留塩素濃度を高めて洗浄すること。
5
(2) 管 洗 浄 後 、 給 水 を 開 始 す る と き に 、 給 水 栓 に お い て 所 定 の 残 留 塩 素 が 確 保
されていることを確認すること。
3
施行規則第 4 条の 2 第 1 項及び第 2 項に規定する雑用水の水質検査及び残留
塩素の測定は、次の点に留意して行うこと。
(1) 残 留 塩 素 の 測 定 は DPD 法 又 は こ れ と 同 等 以 上 の 精 度 を 有 す る 方 法 に よ り 行
うこと。
(2) 水 質 検 査 及 び 残 留 塩 素 の 測 定 は 雑 用 水 を 供 給 す る 給 水 栓 で 採 取 し た 水 に つ
いて行うこと。
4
帳簿書類の記載
施 行 規 則 第 20 条 の 帳 簿 書 類 に は 次 の 事 項 を 記 載 す る こ と 。
(1) 雑 用 水 の 水 質 検 査 及 び 残 留 塩 素 の 測 定 に 関 し て は 、 採 水 の 日 時 及 び 場 所 、
検 査 (又 は 測 定 )の 日 時 、 検 査 (又 は 測 定 )結 果 、 実 施 者 名 及 び 方 法 等
(2) 雑 用 水 槽 の 清 掃 及 び 管 洗 浄 に 関 し て は 、 掃 除 等 を 実 施 し た 年 月 日 、 実 施 者
名、作業内容、点検及び補修状況等
第 4 排水の管理
1 排水に関する設備の清掃
排水に関する設備の清掃については、次の点に留意して行うこと。
(1) 排 水 の 状 況 は 建 築 物 の 用 途 等 に よ っ て 異 な る の で 、 排 水 の 質 と 量 及 び 排 水
槽の容量等に応じて清掃の頻度を増すこと。
(2) 除 去 物 質 の 飛 散 防 止 、 悪 臭 発 散 の 防 止 、 消 毒 等 に 配 慮 す る と と も に 、 作 業
中の事故防止に留意すること。
(3) 蚊 、ハ エ 等 の 発 生 の 防 止 に 努 め 、排 水 に 関 す る 設 備 の 清 潔 を 保 持 す る こ と 。
(4) 排 水 槽 の 清 掃 を 行 う に 当 た っ て は 、 次 の 点 に 留 意 す る こ と 。
ア 清 掃 に 用 い る 照 明 器 具 は 防 爆 型 で 、作 業 に 十 分 な 照 度 が 確 保 で き る も の で あ
ること。
イ 排 水 槽 に は 、爆 発 性 の あ る メ タ ン ガ ス や 有 毒 な 硫 化 水 素 等 が 充 満 し て い る こ
と が あ る の で 、火 気 に 注 意 す る と と も に 、換 気 を 十 分 行 い 、安 全 を 確 認 し て か
ら 槽 内 に 立 ち 入 る こ と 。ま た 、換 気 は 作 業 が 完 全 に 終 了 す る ま で 継 続 し て 行 う
こと。
ウ 清 掃 終 了 後 、水 張 り を 行 い 、水 位 の 低 下 の 有 無 を 調 べ 、漏 水 が な い か 確 認 す
ること。
(5) 阻 集 器 に あ っ て は 、 油 脂 分 、 汚 泥 等 を 除 去 す る と と も に 、 清 掃 後 は 内 部 の
仕切板等を正しく装着し、機能の維持を図ること。
2 排水に関する設備の点検及び補修等
(1) 排 水 管 及 び 通 気 管 並 び に こ れ ら に 取 り 付 け ら れ た 防 虫 網 に つ い て は 、 定 期
的に損傷 、さび、腐 食、詰ま り及び 漏水 の有無を 点検し 、機 能が阻害 されて い
な い こ と を 確 認 す る こ と 。寒 冷 地 に つ い て は 、凍 結 又 は 積 雪 に よ る ベ ン ト キ ャ
ップの閉塞等に留意すること。
(2) ト ラ ッ プ の 維 持 管 理 に つ い て は 、 封 水 深 が 適 切 に 保 た れ て い る こ と 及 び ト
ラ ッ プ 内 の 沈 殿 物 等 に よ る 臭 気 の 発 生 、ス ケ ー ル の 有 無 等 を 点 検 し 、機 能 が 阻
害されていないことを確認すること。
(3) 排 水 ポ ン プ に つ い て は 、 臭 気 の 発 生 原 因 と な る 貯 留 水 の 腐 敗 等 を 防 止 す る
ため、適正に運転すること。
6
3
帳簿書類の記載
施 行 規 則 第 20 条 の 帳 簿 書 類 に は 、清 掃 、点 検 及 び 整 備 を 実 施 し た 年 月 日 、作
業内容、実施者名等を記載すること。
第 5 清掃等
1 清掃における留意点
(1) 建 築 物 の 清 掃 は 当 該 建 築 物 の 用 途 、 使 用 状 況 並 び に 劣 化 状 況 、 建 築 資 材 等
を 考 慮 し た 年 間 作 業 計 画 及 び 作 業 手 順 書 を 作 成 し 、そ の 計 画 及 び 手 順 書 に 基 づ
き実施す ること 。ま た、実施 状況に つい て定期に 点検し 、必 要に応じ 、適切 な
措置を講じること。
(2) 日 常 行 う 清 掃 に つ い て は 、 当 該 建 築 物 内 の 清 潔 の 保 持 に 努 め る と と も に 、
関係法令の規定に従い、清掃によって生じた廃棄物を適切に処理すること。
(3) 清 掃 に 用 い る 洗 剤 、 床 維 持 剤 の 使 用 に あ っ て は 、 利 用 者 や 清 掃 従 事 者 等 の
健康及び環境に配慮したもの並びに床仕上材等の建築資材の特性に適合した
ものを用 い、そ の使 用及び管 理を適 切に 行うこと 。また、真 空掃除機 、床み が
き 機 そ の 他 の 清 掃 用 機 械 及 び ほ う き 、モ ッ プ そ の 他 の 清 掃 用 器 具 の 使 用 に 当 た
っ て は 、清 潔 な も の を 用 い 、汚 染 度 を 考 慮 し て 区 域 毎 に 使 い 分 け る 等 、そ の 使
用及び管理を適切に行うこと。
(4) 日 常 行 う 清 掃 の ほ か 、6 月 以 内 ご と に 1 回 、定 期 に 行 う 清 掃 (大 掃 除 )に お い
て は 、天 井 等 日 常 の 清 掃 の 及 び に く い 箇 所 及 び 照 明 器 具 、給 排 気 口 、ブ ラ イ ン
ド 、カ ー テ ン 等 の 汚 れ の 状 況 を 点 検 し 、必 要 に 応 じ 、除 じ ん 、洗 浄 を 行 う こ と 。
(5) 建 築 物 内 で 発 生 す る 廃 棄 物 の 分 別 、 収 集 、 運 搬 及 び 貯 留 に つ い て 、 安 全 で
衛 生 的 か つ 効 率 的 な 方 法 に よ り 、速 や か に 処 理 す る こ と 。所 有 者 等 は 、分 別 が
できるよ うな環 境を 整備し、利用者 へ分 別を促す こと。また 、収集・運 搬用具
は安全で衛生的に管理すること。
(6) 廃 棄 物 は 、 ね ず み 等 の 侵 入 を 防 止 す る た め 、 密 閉 区 画 さ れ た 保 管 場 所 に 整
理 、整 頓 し 、清 潔 に 保 管 す る こ と 。ま た 、厨 芥 類 に つ い て は 密 閉 保 管 す る こ と 。
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清掃用機械・器具及び保管庫の点検における留意点
清 掃 用 機 械 及 び 清 掃 用 器 具 並 び に 清 掃 用 資 材 (洗 剤 、 床 維 持 剤 等 )の 保 管 庫 に
ついては、6 月以内ごとに 1 回、定期に、次の点に留意して点検し、必要に応
じ、整備、取替え等を行うこと。
(1) 機 械 器 具 の 機 能 が 著 し く 劣 化 し て い な い こ と 。
(2) 洗 剤 タ ン ク 、 汚 水 タ ン ク の 漏 れ が な い こ と 。
(3) 保 管 庫 内 が 整 と ん さ れ 、 清 潔 で 、 ね ず み 、 こ ん 虫 等 が 生 息 あ る い は 出 入 し
ていないこと。
3
廃棄物処理設備の点検における留意点
収集・運搬設備、貯留設備その他の廃棄物処理設備については、6 月以内ご
とに 1 回 、定期に 、次の点に 留意し て点 検し 、必要 に応じ 、補修、消毒 等の措
置を講じること。
(1) 収 集・運 搬 設 備 、貯 留 設 備 そ の 他 の 廃 棄 物 処 理 設 備 が 清 潔 に 保 た れ 、か つ 、
当該建築物において発生する廃棄物を適正に処理する能力を維持しているこ
と。
(2) 著 し い 臭 気 、 ほ こ り 及 び 排 煙 等 の 発 生 が な い こ と 。
(3) ね ず み 、 こ ん 虫 等 が 生 息 あ る い は 出 入 し て い な い こ と 。
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帳簿書類の記載
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施 行 規 則 第 20 条 の 帳 簿 書 類 に は 、清 掃 、点 検 及 び 整 備 を 実 施 し た 年 月 日 、作
業内容、実施者名等を記載すること。
第 6 ねずみ等の防除
1 総合的有害生物管理に基づく防除
ねずみ等の防除を行うに当たっては、建築物において考えられる有効・適切
な 技 術 を 組 み 合 わ せ て 利 用 し な が ら 、人 の 健 康 に 対 す る リ ス ク と 環 境 へ の 負 荷
を 最 小 限 に と ど め る よ う な 方 法 で 、有 害 生 物 を 制 御 し 、そ の 水 準 を 維 持 す る 有
害生物の管理対策である総合的有害生物管理の考え方を取り入れた防除体系
に基づき実施すること。
2 総合的有害生物管理の実施にあたっての留意点
(1) 生 息 調 査 に つ い て
的確に発生の実態を把握するため、適切な生息密度調査法に基づき生息実態
調査を実施すること。
(2) 目 標 設 定 に つ い て
生息調査の結果に基づき、目標水準を設定し、対策の目標とすること。
(3) 防 除 法 に つ い て
ア 人 や 環 境 に 対 す る 影 響 を 可 能 な 限 り 少 な く す る よ う 配 慮 す る こ と 。特 に 、薬
剤を用い る場合 にあ っては、薬剤の 種類 、薬量、処 理法、処 理区域に ついて 十
分な検討を行い、日時、作業方法等を建築物の利用者に周知徹底させること。
イ ま ず は 、発 生 源 対 策 、侵 入 防 止 対 策 等 を 行 う こ と 。発 生 源 対 策 の う ち ,環 境
整 備 等 に つ い て は ,発 生 を 防 止 す る 観 点 か ら 、建 築 物 維 持 管 理 権 原 者 の 責 任 の
もとで日常的に実施すること。
ウ 有 効 か つ 適 切 な 防 除 法 を 組 み 合 わ せ て 実 施 す る こ と 。当 該 区 域 の 状 況 に 応 じ
て 薬 剤 や ト ラ ッ プ の 利 用 、侵 入 場 所 の 閉 鎖 な ど の 防 虫・防 鼠 工 事 を 組 み 合 わ せ
て実施すること。
エ 食 毒 剤 (毒 餌 剤 )の 使 用 に 当 た っ て は 、誤 食 防 止 を 図 る と と も に 、防 除 作 業 終
了後、直ちに回収すること。
オ 薬 剤 散 布 後 、一 定 時 間 入 室 を 禁 じ て 、換 気 を 行 う 等 利 用 者 の 安 全 を 確 保 す る
こと。
(4) 評 価 に つ い て
対策の評価を実施すること。評価は有害生物の密度と防除効果等の観点から
実施すること。
3
帳簿書類の記載
施 行 規 則 第 20 条 の 帳 簿 書 類 に は 、 防 除 作 業 を 実 施 し た 日 時 、 場 所 、 実 施 者 、
調査の方 法と結 果 、決定した 基準 、措 置 の手段 、実 施場所 、使用薬剤、評価結
果等を記載すること。
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