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越 智 繁 雄 - 一般社団法人 中部経済連合会

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越 智 繁 雄 - 一般社団法人 中部経済連合会
中部経済連合会
「当地域の将来像に関する研究」
第3回合同委員会
南海トラフの巨大地震・津波への備え
平成24年1月13日
内閣府参事官(地震・火山・大規模水害対策担当)
越智 繁雄
自然災害による死者・行方不明者数の推移
2011年のみ死者:
死者数・行方不明者数
18,000
東日本大震災(平成23年12月13日現在)
死者15,841人、行方不明者3,485人
16,000
14,000
12,000
‘45.1月 三河地震(2,306 人)
’45.9月 枕崎台風(3,756 人)
‘46.12月 昭和南海地震(1,443人)
’47.9月 カスリーン台風(1,930 人)
10,000
8,000
6,000
4,000
、行方不明者:
平成23年台風第12号(平成23年11月2日現在)
死者78人、行方不明者16人
平成23年台風第15号(平成23年11月2日現在)
死者17人、行方不明者 1人
‘48.6月 福井地震(3,769 人)
‘59.9月 伊勢湾台風(5,098 人)
‘95.1月阪神・淡路大震災(6,437 人)
’53.7月 南紀豪雤(1,124 人)
‘54.9月 洞爺丸台風(1,761 人)
2,000
0
'45 '47 '49 '51 '53 '55 '57 '59 '61 '63 '65 '67 '69 '71 '73 '75 '77 '79 '81 '83 '85 '87 '89 '91 '93 '95 '97 '99 '01 '03 '05 '07 '09 '11
(year)
出典: 理科年表, 日本気象災害年表, 警察庁資料、総務省消防庁資料
1
世界の地震分布
・地震は世界のどの地域でも発生するわけではなく、プレートが衝突し沈み込み
をおこす地域に集中して発生。
・わが国は環太平洋地震帯に位置し、地殻変動が激しく地震活動が活発。世界
のマグニチュード6以上の地震の2割は日本周辺で発生。
日本
M5以上の地震の震源分布
(注)2000~2009年、マグニチュード5以上。
資料:アメリカ地質調査所の震源データをもとに気象庁において作成。
2
日本列島とその周辺のプレート
•
•
•
日本列島は、4つのプレートが接する地点に存在
日本周辺で、太平洋プレートが陸側のプレートとフィリピン海プレートの下に沈
み込み、またフィリピン海プレートが陸側のプレートの下に沈み込んでいる
海溝型の大きな地震が周期的に発生。
3
プレート境界型地震のメカニズム
海側のプレートが陸側
のプレートの方へ移動
し、その下へ潜り込む。
陸側のプレートの先端
部が引きずり込まれ、
ひずみが蓄積する。
ひずみがその限界に達
した時、陸側のプレート
が跳ね上がり、地震が
発生する。
その際、津波が発生す
る場合がある。
4
内陸部の活断層を震源とする地震
内陸部の活断層が活動すると、震源が地表面に近いため、マグニチュードが小さくても
甚大な被害になることがある(例:平成7年[1995年]兵庫県南部地震、M7.3)。
○我が国の活断層の分布
○兵庫県南部地震
(平成7年[1995年]、M7.3、
死者・行方不明者6,437名)
我が国には、分かっているだけ
でも約2,000の活断層が存在
―野島断層―
((財)地震予知総合研究振興会地震調査研究センター資料より)
政府の地震調査研究推進本部におい
て、主要断層帯について活動度を評
価。現在、110断層帯については活
動度の評価結果を公表ずみ。
5
直近1年間で我が国で発生した主な自然災害
平成23年7月新潟・福島豪雤
新潟県等で死者・行方不明6名、
浸水被害約8,800棟
平成22年11月からの大雪被害
北海道から福岡県にかけての日
本海側を中心に死者128名、住
宅被害約579棟
平成22年梅雤前線による豪雤
(H22.6.11~H22.7.19)
岐阜県・島根県・広島県・鹿児島県等で死者・行
方不明21名、浸水被害約7,500棟
平成23年3月12日
長野県北部を震源とする地震
最大震度6強
平成23年3月15日
静岡県東部を震源とする地震
最大震度6強
平成23年1月26日~
霧島山(新燃岳)噴火
多量の降灰による農業被害や
空振による窓ガラス破損等
鹿児島県奄美地方における大雤
(H22.10.18~H22.10.30)
死者3名、浸水被害約856棟
平成23年3月11日
東日本大震災
最大震度7、太平洋側に大津波
死者15,769人、行方不明者
4,227人(9月11日現在)
平成23年台風第12号
和歌山県・奈良県・三重県等で死
者56名、行方不明者54名、浸水
被害約18,000棟(9月11日現在)
平成23年台風第6号
四国地方等で死者・行方不明3
名、浸水被害約150棟
6
世界の超巨大地震
アリューシャン地震
マグニチュード
発生年
発生場所
Mw 9.5
1960
チリ地震
Mw 9.2
1964
アラスカ地震
Mw 9.1
1957
アリューシャン地震
Mw 9.0
2011
東北地方太平洋沖地震
Mw 9.0
2004
スマトラ島沖地震
Mw 9.0
1952
カムチャッカ地震
出典:東京大学地震研究所 2011年3月 東北地方太平洋沖地震 特集サイトをもとに作成
(http://outreach.eri.u-tokyo.ac.jp/wordpress/wpcontent/uploads/2011/03/WorldLargestEQ_v4.jpg)
7
日本周辺の地震活動~東北地方太平洋沖地震の発生後
M5.0以上の地震の震央分布図(地震の数:97)
M5.0以上の地震の震央分布図(地震の数:609)
東北地方太平洋沖地震
発生前5ヶ月間の
地震活動の状況
東北地方太平洋沖地震
発生後5ヶ月間の
地震活動の状況
最大震度4以上の地震回数表
最大震度4以上の地震回数表
最大震度
最大震度
回数
回数
4
13
4
202
5弱
1
5弱
36
5強
0
5強
13
6弱
0
6弱
4
6強
0
6強
4
7
0
7
1
合計
14
合計
260
(平成 22年 10月 11日
~平成23年3月10日)
(平成23年3月11日~
平成23年8月10日)
8
2011年の霧島山(新燃岳)噴火の概要
新燃岳
出典:気象庁HP
【概要】
2011年1月26日から約300年ぶりの本格的なマグマ噴火が始まり、多量の火山灰や噴石等を噴
出した。火口内に溶岩が流出し、爆発的な噴火が繰り返された。
一連の噴火活動で、1月31日には高原町は住民513世帯に避難勧告を発令した。
【火山学的な特徴】
【噴火等による被害の特徴】
断続的なブルカノ式噴火で、周囲への噴石の放出
や火山灰を噴出した。
●噴 出 量 :1,000万m3と推定(降下火砕物)
●発生現象:降灰、噴石、溶岩、空振等
●到達距離:降灰(80km離れた宮崎空港でも確認)、
噴石(~1cm程度の火山レキは10kmを越えて落下)、
溶岩流(火口内 )
噴火による直接的な死傷者は出なかったが、火山灰
や噴石等による物的被害、交通等へ影響を与えた。
(出典:東京大学地震研HP、産業技術総合研究所HP )
●死
者 :0人
●避難者数 :1,158人(避難勧告(高原町))
●避難期間 :16日間(2/15避難勧告解除)
●行政の対応:災害対策本部(関係市町)、
政府支援チームの派遣
(出典:霧島山(新燃岳)噴火に係る政府支援チーム 資料)
M9の地震は火山噴火を誘発
平成23年12月8日 衆議院災害対
策特別委員会参考人聴取 藤井敏
嗣火山噴火予知連絡会会長
発表資料より
• 1952年カムチャツカ地震(M9)
– カルピンスキ(翌日)ほか2火山が3カ月以内
– 3年後のベズイミアニは1000年の休止後
• 1957年アリューシャン地震(M9):アンドレアノフ地震
– ヴィゼヴェドフ(4日後)
• 1960年チリ地震(M9.5)
– コルドンカウジェ(2日後)ほかに3火山が1年以内
• 1964年アラスカ地震(M9.2)
– トライデント(2ヵ月後),リダウト(2年後)
• 2004年スマトラ地震(M9.2)
– タラン(4ヶ月後),メラピ(1年3カ月後),ケルート(3年後)
• 2010年チリ地震(M8.8)
– コルドンカウジェ(1年3ヶ月後)
10
我が国における降雤状況の長期的な経年変化
 短時間強雤(時間雤量50mm以上)の発生回数は、ここ30年間余りで増加傾向
 最近30年間と1900年代初頭の30年間を比較すると、1日100mm以上の大雤の日数は、
約1.2倍に増加
‘98~’09
時間雤量50mm以上の
発生回数
・1,000地点あたりの回数
・1時間降水量の
年間延べ発生回数
・全国約1,300地点の
アメダスより集計
平均
400
平均
300
250
205
200
177 回
275
244
149
104
152
128
107
95
100
205
178
250
245
232
191
181
179
130
318
275
245
229
159
154 144
150
平均
160 回
216
354
‘87~’97
‘76~’86
350
233 回
158
206
193
177 171
170
93
50
'09
'08
'07
'06
'05
'04
'03
'02
'01
'00
'99
'98
'97
'96
'95
'94
'93
'92
'91
'90
'89
'88
'87
'86
'85
'84
'83
'82
'81
'80
'79
'78
'77
0
'76
出典)気象庁資料をもとに内閣府作成
120
日降水量100mm以上の
日数
・全国51地点の観測値から
求めた年間日数
・細線:年々の値
太線:11年移動平均値
1980~2009
100
年 80
間
合
計 60
日
数 40
平均
51.4日
1901~1930
平均
42.6日
20
出典)気象庁資料をもとに内閣府作成
0
1900
1910
1920
1930
1940
1950
1960
1970
1980
1990
2000
11
2010
台風第12号(2011年)の概要及び降水の状況
● 台風が大型で、さらに台風の動きが遅かったため、長時間台風周辺の非常に湿った空気が
流れ込み、西日本から北 日本にかけて、山沿いを中心に広い範囲で記録的な大雤となった。
● 特に紀伊半島では、8月30日17時からの総降水量は広い範囲で1000ミリを超え、奈良県上
北山村にあるアメダスでは72時間雤量が1652.5ミリとこれまでの国内の観測記録である1322
ミリ(宮崎県神門(みかど))を大幅に上回り、総降水量は1808.5ミリに達し、一部の地域では解
析雤量で2000ミリを超えるなど、記録的な大雤となった。
30日17時から5日06時までの総降水量(アメダス)
上北山(カミキタヤマ:奈良県)
1808.5ミリ
西川(ニシカワ:和歌山県)
1152.5ミリ
30日17時~5日06時
井川(イカワ:静岡県)
1018.5ミリ
宮川(ミヤガワ:三重県)
1620.5ミリ
解析雤量では紀伊半島で
2000ミリを超えているとこ
ろがある
12
平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震
○地震の概要(気象庁)
1.発生日時 平成23年3月11日(金)14時46分頃
2.震源及び規模(推定)
モーメントマグニチュード Mw9.0、深さ約 24㎞
三陸沖(牡鹿半島の東南東130㎞付近(北緯38.1度、東経142.9度))
3.余震:M7.0以上 6回、M6.0以上 96回、M5以上 582回
平成23年3月11日14時46分頃の三陸沖の地震
震度分布図
出典:平成23年3月11日14時46分頃の三陸沖の地震について(H23.3.11気象庁)
出典:
「平成23 年(2011 年)東北地
方太平洋沖地震」について
(第58報)(H23.11.9 16:00)
震央分布図
(2011年3月11日12時00分~11月9日12時00分、深さ90km以浅、M≧5.0)
出典:「平成23 年(2011 年)東北地方太平洋沖地震」について(第58報)(H23.11.9 16:00)
13
断層面のすべり分布
 最大すべり量は約30m
 主な断層の長さは約450km、幅は
約150km
 破壊継続時間は約170秒間
 大きくすべった領域の周辺で余震が
多発
出典:気象庁気象研究所資料をもとに作成
震源過程解析から推定された、断層面上のすべり量分布
14
従来の被害想定結果と東日本大震災の被害との比較
強震域・浸水面積の比較
・震度5強以上の震度分布面積を比較すると想定宮城県沖地震は3,540km2、東北地方
太平洋沖地震は34,843km2となっており、約9.8倍の差が生じている。
・浸水面積を比較すると明治三陸タイプ地震は270km2、東北地方太平洋沖地震は
561km2となっており、約2.1倍の差が生じている。
東北地方太平洋沖地震 推計震度分布図
想定宮城県沖地震
(地震の再現)
震度階
宮城県沖
東北地方
今回/
地震(想定) 太平洋沖地震 想定
7
0
73
-
6強
0
1,879
-
6弱
683
10,712
15.7
5強
2,857
22,179
7.8
合計
3,540
34,843
9.8
(単位km2)
明治三陸
東北地方
今回/
タイプ地震
太平洋沖地震 想定
(想定)
浸水
面積
波形計算による宮城県沖の地震
(陸側のみ)の震度分布
270
561
2.1
(単位km2)
出典:日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に関する専門
調査会第10回(平成17年 6月22日)
気象庁提供資料より内閣府作成
・東北地方太平洋沖地震: 震度分布面積:気象庁提供資料より内閣府作成、
浸水面積;国土地理院「津波による浸水範囲の面積(概略値)について
(第5報)平成23年4月18日」
・宮城県沖地震(被害想定):日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に関する専門調査会第10回資料
より計算
・明治三陸タイプ(被害想定):日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震に関する専門調査会第10回資料
より計算(浸水面積;明治三陸タイプ(被害想定)の被害想定(堤防有り)
の計算値を使用)
15
宮
城
県
七
浸水範囲と痕跡
被害想定と今回の津波の浸水高、遡上高の比較
想定3地震と東北地方太平洋沖地震の津波高の比較
仙台
松島湾
万石湾
八戸
陸前高田
宮古
三陸沖北部
【想 定】
40
茨城県
福島県
宮城県
三陸沖北部
宮城県沖
岩手県
宮城県沖
三陸沖北部
明治三陸地震
明治三陸タイプ
宮城県沖
東北沖_遡上高
35
30
海岸の津波の高さ(m)
【今 回】
宮
城
県
塩
竈
浜 市
明治三陸地震
東北沖_浸水高
25
松
島
湾
20
万
石
湾
東北沖_遡上高
東北沖_浸水高
15
青森県
10
5
0
宮
城
県
松
島
町
千
葉
県
蓮
沼
村
千
葉
県
旭
市
千
葉
県
銚
子
市
茨
城
県
波
崎
町
茨
城
県
神
栖
町
茨
城
県
神
栖
町
茨
城
県
鹿
嶋
市
茨
城
県
鉾
田
町
茨
城
県
大
洗
町
茨
城
県
ひ
た
ち
な
か
市
茨
城
県
日
立
市
茨
城
県
日
立
市
茨
城
県
高
萩
市
茨
城
県
北
茨
城
市
福
島
県
い
わ
き
市
福
島
県
い
わ
き
市
福
島
県
い
わ
き
市
福
島
県
広
野
町
福
島
県
楢
葉
町
福
島
県
大
熊
町
福
島
県
小
高
町
福
島
県
原
町
市
福
島
県
相
馬
市
福
島
県
新
地
町
宮
城
県
亘
理
町
宮
城
県
名
取
市
宮
城
県
宮
城
野
区
宮
城
県
七
ヶ
浜
町
宮
城
県
塩
竈
市
宮
城
県
松
島
町
宮
城
県
東
松
島
市
宮
城
県
東
松
島
市
宮
城
県
矢
本
町
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
女
川
町
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
女
川
町
宮
城
県
女
川
町
宮
城
県
女
川
町
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
石
巻
市
宮
城
県
志
津
川
町
宮
城
県
歌
津
町
宮
城
県
歌
津
町
宮
城
県
本
吉
町
宮
城
県
気
仙
沼
市
宮
城
県
唐
桑
町
宮
城
県
唐
桑
町
宮
城
県
唐
桑
町
岩
手
県
陸
前
高
田
市
岩
手
県
陸
前
高
田
市
岩
手
県
大
船
渡
市
岩
手
県
大
船
渡
市
岩
手
県
大
船
渡
市
岩
手
県
大
船
渡
市
岩
手
県
大
船
渡
市
岩
手
県
大
船
渡
市
岩
手
県
大
船
渡
市
岩
手
県
釜
石
市
岩
手
県
釜
石
市
岩
手
県
釜
石
市
岩
手
県
釜
石
市
岩
手
県
釜
石
市
岩
手
県
釜
石
市
岩
手
県
大
槌
町
岩
手
県
山
田
町
岩
手
県
山
田
町
岩
手
県
山
田
町
岩
手
県
宮
古
市
岩
手
県
宮
古
市
岩
手
県
宮
古
市
岩
手
県
宮
古
市
岩
手
県
宮
古
市
岩
手
県
宮
古
市
岩
手
県
岩
泉
町
岩
手
県
田
野
畑
村
岩
手
県
普
代
村
岩
手
県
久
慈
市
岩
手
県
久
慈
市
岩
手
県
種
市
町
岩
手
県
種
市
町
青
森
県
八
戸
市
青
森
県
八
戸
市
青
森
県
百
石
町
青
森
県
三
沢
市
青
森
県
六
ヶ
所
村
青
森
県
六
ヶ
所
村
青
森
県
東
通
村
青
森
県
東
通
村
青
森
県
東
通
村
青
森
県
東
通
村
青
森
県
む
つ
市
青
森
県
風
間
浦
村
青
森
県
大
間
町
宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 宮 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 岩 青 青 青 青 青 青 青 青 青 青 青 青 青 青
城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 城 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 手 森 森 森 森 森 森 森 森 森 森 森 森 森 森
県 (出典)・想定3地震の津波高:日本海溝・千島海溝周辺型地震対策に関する専門調査会想定結果
県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県 県
東 東 矢 石 ・2011年東北地方太平洋沖地震浸水高、遡上高:「東北地方太平洋沖地震津波合同調査グループ」による速報値(2011年5月9日)
女 石 石 石 石 石 女 女 女 石 石 石 石 志 歌 歌 本 気 唐 唐 唐 陸 陸 大 大 大 大 大 大 大 釜 釜 釜 釜 釜 釜 大 山 山 山 宮 宮 宮 宮 宮 宮 岩 田 普 久 久 種
種 八 八 百 三 六 六 東 東 東 東 む 風 大 佐
、注:使用データは海岸から200m以内で信頼度A(信頼度大
松 松 本 巻 川 巻 巻 巻 巻 巻 川 川 川 巻 巻 巻 巻 津 津 津 吉 仙 桑 桑 桑 前 前 船 船 船 船 船 船 船 石 石 石 石 石 石 槌 田 田 田 古 古 古 古 古 古 泉 野 代 慈 慈 市 市 戸 戸 石 沢 ヶ ヶ 通 通 通 通 つ 間 間 井
なるもの。痕跡明瞭にして、測量誤差最も小なるもの)を使用。
島 島 町 市 町
市 市 市 市 市 町 町 町 市 市 市 市 川 町 町 町 沼 町 町 町 高 高 渡 渡 渡 渡 渡 渡 渡 市 市 市 市 市 市 町 町 町 町 市 市 市 市 市 市 町 畑 村 市 市 町 町 市 市 町 市 所 所 村 村 村 村 市 浦 町 村
青
森
県
佐
井
村
16
巨大津波の原因:海溝付近の浅部プレート境界大滑り
古村孝志 東京大学情報学環総合防災情報研究センター教授 提供資料
津波波形による
断層滑り量の推定
(A) GPS波浪計(釜石沖)
Maeda et al. (2011)
深部
プレート
境界
(B) 津波シミュレーション
浅部
深部滑り(20m)
+浅部大滑り(55m)
巨大津波は、深部プレート
境界滑りと、浅部プレート
境界大滑りの二段階で生成
Maeda et al. (2011)による
深部滑り(20m) のみ
深部
浅部
17
津波の襲来(岩手県宮古市)
写真:田老町漁業協同組合提供
18
津波の襲来(宮城県南三陸町)
南三陸町役場防災対策庁舎屋上
(出典:南三陸町HP)
19
津波による被害状況(宮城県岩沼市)
岩沼市上空から南方を望む
2011年3月17日撮影
20
津波による被害状況(宮城県東松島市)
2011年3月27日撮影
21
津波による被害状況(宮城県南三陸町)
2011年3月23日撮影
22
速度応答スペクトルの比較
速度応答スペクトル [cm/s ]
今回の地震は、木造家屋の倒壊に影響が大きい周期の地震波形が尐なかった
ため、地震による家屋倒壊が尐なかったと推測
【応答スペクトルとは】
いろいろな固有周期(建物や構造
物が揺れやすい周期)を持つさまざ
まな建物や構造物に対して、地震
動がどの程度の揺れの強さ(応答)
を生じさせるかをわかりやすく示し
たもの。速度応答スペクトルとは速
度を評価量とした応答スペクトルの
こと。
(出典)
地震調査研究推進本部HPより作成
http://www.jishin.go.jp/main/yosokuch
izu/glossary/response_spectrum.htm
周期 [s ]
23
出典:東京大学地震研究所HP 東京大学情報学環 古村教授による
地震の揺れによる被害(宮城県仙台市)
折立団地
2011年6月29日撮影
24
液状化による被害(千葉県、茨城県)
液状化による噴砂(千葉県浦安市)
浦安市提供
マンホールの浮き上がり(千葉県香取市)
香取市HP
建物への被害(千葉県我孫子市)
電柱の傾斜(茨城県潮来市)
我孫子市HP
内閣府撮影
25
長周期地震動による被害
【大阪府咲洲庁舎】
東日本大震災において、大阪は震度3だったにもかかわらず、震源から約770km離れた大
阪府咲洲庁舎では高層ビル特有の長周期地震動が発生したとみられ、エレベーターの長時間
閉じ込めやパネルの落下、100カ所以上のひび割れが起きるなど大きな被害が生じた。
・約10分間揺れが続き、最上階(52階)では最大1m(片側)を超える揺れ(短辺方向137cm、長辺方向86cm)
・内装材や防火戸等の一部で破損。エレベータの停止や閉じ込め事象が発生。
咲洲庁舎の強震記録の情報
地震: 2011年03月11日 14時46分 三陸沖 (M=9, h=24 km)
観測地点: 大阪府咲洲庁舎 (SKS)
強震計: CV374 震央距離: 769 km 最大加速度: 34.3 cm/s2 (at 01F)
計測震度: 3.0 (at 01F) 記録長: 999 sec.
(出典) 建築研究所HP http://smo.kenken.go.jp/ja/smdb/drawwave/201103111446SKS/52FN、・大阪府総務部「咲洲庁舎の安全性等についての検証結果」平成23年5月
産経新聞 2011/03/16 咲洲庁舎への「本庁舎移転」を一時凍結 橋下知事方針 http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/event/disaster/496955/
【工学院大学】
工学院大学新宿校舎では、構造的には被害は特に発生しなかったが、
高層階での天井板の落下、転倒防止策をしていなかった本棚の転倒とそ
れに押された間仕切り壁(パーティション)が大きく変形した。
・コピーなどキャスター付きの什器類の移動、室内での書籍等の落下・ 散乱、間仕
切り壁の変形によるドアの開閉の障害、低層棟と結ぶエクスパンション・ジョイント
部での内装材の剥落等。
・周辺の超高層ビルでも、建物に大きな被害はなかったものの、エレベータでの閉じ
込め事故、スプリンクラーヘッドの損傷による散水、天井落下や内装の剥落などが
見られた。
(出典)久田嘉章 東日本大震災緊急報告 東京を襲った長周期地震―新宿西口超高層ビル街からの報告― 、
JABS・建築雑誌
2011年5月号 http://jabs.aij.or.jp/earthquake/earthquake01.pdf
図 天井板の落下(工学院大学)
26
人的被害、建物被害等
人的被害
死者:15,841名、行方不明者:3,485名(12月13日時点)
建物被害
全壊建物:126,348戸、半壊建物:227,453戸(12月13日時点)
災害救助法の適用
241市区町村(10都県)(※)長野県北部を震源とする地震で適用された4市町村(2県)を含む
都道府県別内訳(死者、行方不明者、全壊建物)
(12月13日時点)
都道府県
北海道
青森県
岩手県
宮城県
山形県
福島県
東京都
茨城県
栃木県
群馬県
千葉県
神奈川県
合計
死者(名)
1
3
4,665
9,505
2
1,605
7
24
4
1
20
4
15,841
行方不明者
(名)
0
1
1,383
1,878
0
220
0
1
0
0
2
0
3,485
全壊建物
(戸)
0
311
20,184
82,730
37
18,990
0
3,012
265
0
797
0
126,348
(出典)
・人的被害、建物被害:警察庁広報資料(12月13日)
・災害救助法の適用:厚生労働省「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震関連情報(災害救助法が適用された市町村)」
「長野県北部の地震にかかる災害救助法の適用について」
市町村別内訳
(死者、行方不明者の合計)
1000名~
500~999名
100~499名
10~99名
1~9名
(12月13日時点)
(出典)・各都道県HP及び警察庁提供資料(神奈川県)より内閣府作成
27
人的被害、建物被害等(阪神・淡路大震災との比較)
阪神・淡路大震災
東日本大震災
平成7年1月17日 5:46
平成23年3月11日 14:46
7.3
9.0
地震型
直下型
海溝型
被災地
都市部中心
1県
農林水産地域中心
8県
(兵庫)
(宮城,福島,茨城,栃木,岩手,群馬,埼玉,千葉)
発生日時
マグニチュード
震度6弱以上県数
津波
被害の特徴
死者
行方不明者
住家被害
(全壊)
災害救助法の適用
数十cmの津波の報告あり,被害なし
各地で大津波を観測
建築物の倒壊。
長田区を中心に大規模火災が発生。
死者6,434名、行方不明者3名
(平成18年5月19日)
大津波により,沿岸部で甚大な被害が発
生,多数の地区が壊滅。
死者15,841名、行方不明者3,485 名
(平成23年12月13日現在)
126,348戸
(平成23年12月13日現在)
241市区町村(10都県)
104,906戸
25市町(2府県)
(最大波 相馬9.3m以上,宮古8.5m以上,大船渡8.0m以上)
※長野県北部を震源とする地震で適用された4市町村(2県)を含む
震度分布図
(震度4以上を表示)
震度階級
7
6
5
4
28
地震における死因について
東日本大震災
(岩手県・宮城県・福島
県)
圧死・損壊死
・その他
4.4%
焼死
1.1%
不詳
2.0%
溺死
92.4%
関東大震災
工場等の被害
1.4%
流失埋没
1.0%
家屋全潰
10.5%
火災
87.1%
死者・行方不明者 105,385名
資料 ・警察庁資料より内閣府作成
(出典)日本地震工学会「『日本地震工学会論文集Vol.4,
No.4September 2004』、関東地震(1923年9月1日)による被害
要因別死者数の推定、諸井孝文・武村雅之」
阪神淡路大震災
焼死
12.8%
不詳
3.9%
建物倒壊による頭部損傷、
内臓損傷、頸部損傷、
窒息・外傷性ショック等
83.3%
出典:「神戸市内における検死統計(兵庫県監察医,
平成7年)」
29
被害額推計について
項目
被害額
建築物等
(住宅・宅地、店舗・事務所、工場、機械等)
約10兆4千億円
ライフライン施設
(水道、ガス、電気、通信・放送施設)
約1兆3千億円
社会基盤施設
(河川、道路、港湾、下水道、空港等)
約2兆2千億円
農林水産関係
(農地・農業用施設、林野、水産関係施設
等)
約1兆9千億円
その他
(文教施設、保険医療・福祉関係施設、廃
棄物処理施設、その他公共施設等)
約1兆1千億円
総計
約16兆9千億円
(注)各県及び関係府省からのストック(建築物、ライフライン施設、社会基盤施設等)の被害額に関する提供情報に基づき、内閣府防
災担当においてとりまとめたものである。今後、被害の詳細が判明するに伴い、変動があり得る。また、四捨五入のため、合計が一致
しないことがある。
30
政府の主な対応
国による物資の調達支援
被災者生活支援特別対策本部において実施
○食料・飲料水
食料
約2620万食
飲料水 約 793万本
○燃料
約1603万リットル
○生活用品
マスク 約 438万枚
トイレットペーパー 約38万個
等
部隊派遣
○防衛省
最大派遣規模 約10万7000名
○警察庁
延べ 約87,100名
○消防庁
延べ 約104,100名
(平成23年12月13日時点)
(平成23年6月9日時点)
○海上保安庁 巡視船艇 延べ10,734隻
救出等総数
(平成23年12月13日時点)
27,157名
等
31
海外からの支援の受入れ実績(9/14現在)

諸外国等からの支援(163か国・地域及び43国際機関が支援意図を表明)
○物資支援 63か国・地域・機関
○救助隊等 28か国・地域・機関
(イスラエル,ヨルダン,タイ,フィリピンからは医療支援チームが来訪)
○寄付金 93か国・地域・機関
(総額約175億円以上)
 米軍による支援
(トモダチ作戦)
○米軍の活動状況(最大時)
・人員 20,000名以上
・艦船 約20隻
・航空機 約160機
○配布実績
○輸送実績
・食料品等 約280トン
・貨物約3,100トン
・水 約770万リットル
・燃料 約4.5万リットル
出典:平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)について(平成23年11月15日 17:00):緊急災害対策本部発表資料より作成
32
海外からの支援
Photo taken by Mass Communication Specialist 1st Class Matthew M.
Bradley at Misawa City, Aomori Prefecture on 19 March 2011
33
避難者数の推移
・東日本大震災の避難者数は、阪神・淡路大震災と比べて多く、避難が長期化している。
■避難者数(避難所生活者数)の推移
1週間後
2週間後
3週間後
1か月後
2か月後
3か月後
4か月後
5ヶ月後
6ヶ月後
7ヶ月後
386,739
246,190
167,919
147,536
115,098
101,640
58,922
42,744
27,531
21,899
(被災3県内)
368,838
216,963
141,882
124,450
94,199
75,215
35,643
20,650
7,583
2,741
(上記以外)
17,901
29,227
26,037
23,086
20,899
26,425
23,279
22,094
19,948
19,158
阪神・淡路大震災
307,022
264,141
230,651
209,828
77,497
50,466
35,280
22,937
17,569
8,491
新潟県中越地震
76,615
34,741
11,973
6,570
0
0
0
0
0
0
東日本大震災
県内外
(出典)内閣府被災者生活支援チーム「(参考)全国の避難所の避難者数の推移」および全国の施設別の避難者等の数
・避難所での生活で困っていることを調査したところ、「シャワーや入浴があまり出来ない」と回答した方
が最も多く、着替えやプライバシーの確保、さらに食事環境への改善を答えている人が多い。
全体
岩手県
0%
0% 20% 20%
40% 60% 40%
80% 100% 60%
水道、電気、ガスなどのインフラが復旧していない
満足できる食事が出ない
着替えが尐ない
プライバシーが確保されていない
テレビやパソコンなどが尐なく、欲しい情報を得ることが難しい
家族の安否が確認できず、不安だった
被災前の地域コミュニティが確保されていない
話し相手が尐ない
子どもが遊べたり、友人と話せるようなスペースがない
医師や看護士などの巡回が尐ない
常用している薬が不足している
シャワーや入浴があまり出来ない
トイレの数が尐ない
ゴミ処理のルールがなく、不衛生になっている
その他
特にない
無回答
35% 32%
34% 29%
37%
41%
36% 31%
27% 23%
20%18%
9%
12%
5%
7%
9%
11%
8%
9%
11%
12%
40%
47%
25% 24%
6%
10%
13%
13%
10%12%
19% 20%
N=870
宮城県
100%60% 80% 100%
0%80%
20% 40%
32%
44%
40%
47%
44%
35%
22%
17%
11%
14%
11%
14%
54%
30%
15%
13%
9%
16%
29%
37%
31%
23%
18%
9%
5%
9%
8%
11%
40%
24%
6%
13%
12%
20%
N=5
N=391
福島県
0% 20% 40% 60% 80% 100%
N=391
0% 20% 40% 60% 80% 100%
9%
29%
34%
21%
10%
20%
6%
6%
6%
7%
6%
47%
11%
2%
10%
11%
22%
N=385
N=94
34
避難所の状況(石巻市湊小学校)
2011年4月19日撮影
1階は津波による浸水被害
水洗トイレは断水で使用不可
2階の生活場所
手消毒用のアルコールとジェル 35
応急仮設住宅の建設
できるだけ早期に避難所の解消を目指すため、応急仮設住宅を早期建設することが重要
※ 用地確保がポイント (併せて、公営住宅の確保、民間住宅の借り上げも促進。)
応急仮設住宅 着工・完成戸数の推移
住宅局
平成23年12月19日
午前10時現在
36
沿岸市町村の災害廃棄物撤去状況
・ 散乱ガレキのうち居住地近傍のものについては、8月末までに警戒区域等を除く
全ての市町村で撤去完了。
【12月13日現在】
推計量(A)
撤去済み量(B)
撤去率(B/A)
ガレキ全体
22,473千t
15,060千t
67%
12,589千t
11,960千t
95%
散乱ガレキ
建物解体により発生する
ガレキ量を除いたもの
(釜石市内のガレキの撤去状況)
(石巻市内のガレキ撤去状況)
(相馬市内のガレキ撤去状況)
(環境省調べ)
(出典)環境省(平成23年12月13日)資料
37
災害ボランティアの活躍
38
近年の多くのボランティアが参加した主な災害
災害ボランティアの累計人数(地震発生日~約1年後)
(千人)
1,600
1,400
1,170
1,200
1,206
1,227
1,253
1,276
1,304
1,322
1,340
1,000
1,355
1,377
895千人
1,000
761
800
814
857.5
887
(12月25日時点)
682
620
564
600
435
400
200
293
112
阪神・淡路大震災(兵庫県)
東日本大震災(岩手県、宮城県、福島県)
0
約1ヶ月後 約2ヶ月後 約3ヶ月後 約4ヶ月後 約5ヶ月後 約6ヶ月後 約7ヶ月後 約8ヶ月後 約9ヶ月後 約10ヶ月後 約11ヶ月後 約1年後
(発災からの経過)
(出典)以下の資料をもとに内閣府において作成
・阪神・淡路大震災:「阪神・淡路大震災-兵庫県の1年の記録」(兵庫県、平成8年6月)
・東日本大震災:災害ボランティアセンターで受け付けたボランティア活動者数の推移(仮集計)(全国社会福祉協議会、平成23年12月28日更新)
主なライフライン・インフラ等の復旧状況① (11/30現在)
(1)ライフライン
40
主なライフライン・インフラ等の復旧状況② (11/30現在)
(2)交通
41
東北地方太平洋沖地震の発生から専門調査会最終報告までの経過
平成23年3月11日 東北地方太平洋沖地震発生
4月27日 第27回中央防災会議
・専門調査会の設置決定
専門調査会 5月28日 第 1回 専門調査会
での審議
6月26日 第 4回 専門調査会
・「中間とりまとめ」の公表
9月28日 第12回 専門調査会
・「最終報告」の公表
10月11日 第28回中央防災会議
・「最終報告」の報告
42
「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する
専門調査会」報告(平成23年9月28日公表)の要点
今回の地震・津波被害の特徴と今後の想定津波の考え方
今回の地震・津波被害の特徴と検証
○巨大な地震・津波による甚大な人的・物的被害が発生 ○想定できなかったM9.0の巨大な地震
○実際と大きくかけ離れていた従前の想定 / 海岸保全施設等に過度に依存した防災対策/ 実現象を下回った
津波警報など
⇒反省と教訓をもとに防災対策全体を再構築
防災対策で対象とする地震・津波の考え方
○あらゆる可能性を考慮した最大クラスの巨大な地震・津波を検討
○古文書等の分析、津波堆積物調査、海岸地形等の調査などの科学的知見に基づき想定地震・津波を設定
○地震学、地質学、考古学、歴史学等の統合的研究を充実
津波対策を構築するにあたってのこれからの想定津波の考え方
今後、二つのレベルの津波を想定
○発生頻度は極めて低いものの、甚大な被害をもたらす最大クラスの津波
・住民等の生命を守ることを最優先とし、住民の避難を軸に、とりうる手段を尽くした総合的な津波対策を確立
○発生頻度は高く、津波高は低いものの大きな被害をもたらす津波
・人命保護に加え、住民財産の保護、地域の経済活動の安定化、効率的な生産拠点の確保の観点から、
海岸保全施設等を整備
43
地震・津波対策の方向性
津波被害を軽減するための対策について
(1)基本的考え方
○最大クラスの津波に対しては、「減災」の考え方に基づき、 ハード対策とソフト対策を組み合わせて実施
○強い揺れや長い揺れを感じた場合、迷うことなく自ら高い場所に避難することが基本
○津波到達時間が短い地域では、概ね5分程度で避難できるようなまちづくりを目指すべき。ただし、地形的
条件などの状況により、このような対応が困難な地域では、津波到達時間などを考慮して避難方策を検討
(2)円滑な避難行動のための体制整備とルールづくり
○津波警報と防災対応の検討 ○情報伝達体制の充実・強化 ○地震・津波観測体制の充実強化
○津波避難ビル等の指定、避難場所や避難路の整備 ○避難誘導・防災対応に係る行動のルール化
(3)地震・津波に強いまちづくり
○多重防護と施設整備 ○行政関連施設、福祉施設等は、浸水リスクが尐ない場所に建設
○地域防災計画と都市計画の有機的な連携
(4)津波に対する防災意識の向上
○ハザードマップの充実
○徒歩避難原則の徹底等と避難意識の啓発
○防災教育の実施と地域防災力の向上
被害想定について
揺れによる被害を軽減するための対策について
○東日本大震災を踏まえた被害想定手法・項目の見直し
○最大の被害が発生するシナリオを含め複数のシナリオ
を想定
○建築物の計画的な耐震化、必要性の啓発活動強化
今後に向けて
今後の大規模地震に備えて
○どこでも地震が発生しうるものとして、備えを万全にする
○南海トラフの巨大地震対策は国土全体のグランドデザインの観点
が必要
○内陸地震、台風災害などとの複合災害に留意
○災害対応の計画(BCP)策定
○関東大震災クラスの地震について検討
○長周期地震動対策 / 液状化対策
今後の防災対策について
○防災基本計画は、津波対策に関する記述を大幅に拡充
○地方公共団体等に対するガイドライン・指針等の見直し
○災害対策法制、危機管理体制のあり方についての検討
東日本大震災の記録の保存と
今後の防災対策の情報発信
44
「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門
調査会」報告(平成23年9月28日公表) 南海トラフに関する記述の抜粋
1.はじめに
(略)自然現象の予測の困難さを謙虚に認識するとともに、今後の地震・津波の想定の考え方などについては、抜本的
に見直していかなくてはいけない。特に、津波対策については、全般にわたりその対策を早急に見直し、近い将来発生
が懸念される南海トラフの巨大な地震・津波に対して万全に備えなければならない。(以降、略)
8.今後の大規模地震に備えて
(2)今後に向けての備え
○発生が極めて懸念されている南海トラフの海溝型巨大地震や首都直下地震はもとより、我が国のどこでも地震が発
生しうるものとして、これまで大きな地震・津波を経験していない地域であっても、地震・津波への備えを万全にする
べきである。
○南海トラフの海溝型巨大地震が発生した場合の地震・津波対策の立案にあたっては、被災地のみの対応では限界
であることから、例えば日本海側における道路、鉄道、港湾の整備など国土全体のグランドデザインの観点からの検
討も必要である。
○東海地震、東南海地震、南海地震が同時に発生する場合が最悪の結果をもたらすとは限らないことから、時間差を
持って発生する場合も併せて検討することが必要である。(略)
○被災地域が複数県域に渡る海溝型巨大地震では、被災者が遠距離の広域避難を行うことが多い。この場合、被災
地方公共団体以外の地方公共団体が支援を行う可能性が高いが、現行法上の制約から十分な対応ができないた
め、被災地方公共団体以外の地方公共団体が主体的に支援を行うことができる仕組みが必要である。また、避難
生活をしている被災者に対して、従前の居住地であった被災地方公共団体からの情報や支援・サービスを容易か
つ確実に受け取ることのできる体制の整備やシステムの構築を図る必要がある。
11.おわりに
(略)近い将来発生が懸念される南海トラフの海溝型巨大地震は、巨大な津波による被害だけでなく、地震の強い揺れ
による被害も甚大になる可能性も高いことから、地震の揺れと津波への対策を、従前にも増して強化していかなければ
ならない。(以降、略)
45
防災基本計画修正のポイント①
修正の方針
○ 中央防災会議「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する
専門調査会」最終報告(9/28公表)を踏まえ、提言内容の具体化を行う。
○ 今後も、大震災を踏まえた各種見直しの反映を含め、継続的に修正を行う。
主な内容
1.「津波災害対策編」の新設
2.東日本大震災を踏まえた地震・津波対策の抜本的強化
①あらゆる可能性を考慮した最大クラスの地震・津波想定の実施
②二つのレベルの想定とそれぞれの対策
・最大クラスの津波に対する住民避難を軸とした総合的な対策
・比較的頻度の高い津波に対する海岸保全施設等の整備
③津波に強いまちづくり
・浸水危険性の低い地域を居住地域とする土地利用、避難場所・避難ビル等の計画的
整備 等
(津波到達時間が短い地域ではおおむね5分程度で避難が可能となるまちづくりを目指す)
46
防災基本計画修正のポイント②
主な内容(つづき)
④国民への防災知識の普及
・強い揺れを感じた場合等迷うことなく迅速かつ自主的に避難することなどの知識の普及
・防災教育の実施,津波に関する教育プログラムの開発
・津波ハザードマップの整備及び住民への周知 等
⑤地震・津波に関する研究及び観測体制の充実
⑥津波警報等の伝達及び避難体制確保
・受け手の立場に立った津波警報等の発表
・携帯電話等多様な手段による確実な伝達
・具体的かつ実践的な避難計画の策定,避難支援の行動ルール化 等
⑦地震の揺れによる被害の軽減策
・浅部地盤データの収集・データベース化等の液状化対策,天井等の落下物対策 等
3.最近の災害等を踏まえた防災対策の見直しの反映
(例) ・避難所等における生活環境改善や女性ニーズへの配慮
・洪水等の警報,避難勧告等に係る伝達文の工夫
・避難勧告等に資する土砂災害緊急情報の市町村への提供
・実践的な避難計画の策定等,噴火時等の火山災害対策
等
47
東海地震に係る地震防災対策強化地域、東南海・南海地震防災対策推進地域
・東海・東南海・南海地震が連動して発生した場合、広域的に甚大な被害が発生すると想定される。
・被害が予想される地域では、東海地震に係る地震防災対策強化地域及び東南海・南海地震防災対策
推進地域(以下「指定地域」という。)が指定され、地震対策の推進が図られている。
東海地震に係る地震防災対策強化地域(H23.4.1現在)
新島村、神津島村、三宅村
平塚市、小田原市、茅ケ崎市、秦野市、厚木市、伊勢原市、海老名市、南足柄市、寒川町、大磯町、二宮町、中井町、大井町、
神奈川県
松田町、山北町、開成町、箱根町、真鶴町、湯河原町
甲府市、富士吉田市、都留市、山梨市、大月市、韮崎市、南アルプス市、北杜市、甲斐市、笛吹市、上野原市、甲州市、中央市、
山梨県
市川三郷町、早川町、身延町、南部町、富士川町、昭和町、道志村、西桂町、忍野村、山中湖村、鳴沢村、富士河口湖町
岡谷市、飯田市、諏訪市、伊那市、駒ヶ根市、茅野市、下諏訪町、富士見町、原村、辰野町、箕輪町、飯島町、南箕輪村、中川
長野県
村、宮田村、松川町、高森町、阿南町、阿智村、下條村、天龍村、泰阜村、喬木村、豊丘村、大鹿村
岐阜県
中津川市
東京都
静岡県
愛知県
三重県
(全域)
名古屋市、豊橋市、岡崎市、半田市、豊川市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、蒲郡市、常滑市、新城市、
東海市、大府市、知多市、知立市、高浜市、豊明市、日進市、田原市、愛西市、弥富市、みよし市、あま市、東郷町、長久手町、
大治町、蟹江町、飛島村、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町、幸田町、設楽町、東栄町
伊勢市、桑名市、尾鷲市、鳥羽市、熊野市、志摩市、木曽岬町、大紀町、南伊勢町、紀北町
東南海・南海地震防災対策推進地域(H23.4.1現在)
八丈町、小笠原
諏訪市
岐阜市、大垣市、多治見市、関市、中津川市、美濃市、瑞浪市、羽島市、那市、美濃加茂市、土岐市、各務原市、可児市、山県
岐阜県
市、瑞穂市、本巣市、海津市、岐南町、笠松町、養老町、垂井町、関ヶ原町、神戸町、輪之内町、安八町、揖斐川町、大野町、
池田町、北方町、坂祝町、富加町、川辺町、七宗町、八百津町、白川町、東白川村、御嵩町
静岡市、浜松市、沼津市、島田市、磐田市、焼津市、掛川市、藤枝市、袋井市、湖西市、御前崎市、菊川市、牧之原市、南伊豆
静岡県
町、吉田町、森町
名古屋市、豊橋市、岡崎市、一宮市、瀬戸市、半田市、春日井市、豊川市、津島市、碧南市、刈谷市、豊田市、安城市、西尾市、
蒲郡市、犬山市、常滑市、江南市、小牧市、稲沢市、新城市、東海市、大府市、知多市、知立市、尾張旭市、高浜市、岩倉市、
愛知県
豊明市、日進市、田原市、愛西市、清須市、北名古屋市、弥富市、みよし市、あま市、東郷町、長久手町、豊山町、大口町、扶
桑町、大治町、蟹江町、飛島村、阿久比町、東浦町、南知多町、美浜町、武豊町、幸田町
三重県
(全域)
滋賀県
彦根市、長浜市、近江八幡市、甲賀市、野洲市、東近江市、米原市、日野町、竜王町、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町
京都市、宇治市、城陽市、向日市、長岡京市、八幡市、京田辺市、木津川市、大山崎町、久御山町、井手町、宇治田原町、笠置
京都府
町、和束町、精華町、南山城村
大阪市、堺市、岸和田市、吹田市、泉大津市、高槻市、貝塚市、守口市、枚方市、茨木市、八尾市、泉佐野市、富田林市、寝屋
大阪府
川市、河内長野市、松原市、大東市、和泉市、柏原市、羽曳野市、門真市、摂津市、高石市、藤井寺市、東大阪市、泉南市、四
條畷市、交野市、大阪狭山市、阪南市、島本町、忠岡町、熊取町、田尻町、岬町、太子町、河南町、千早赤阪村
神戸市、姫路市、尼崎市、明石市、西宮市、洲本市、芦屋市、相生市、加古川市、赤穂市、高砂市、南あわじ市、淡路市、たつ
兵庫県
の市、播磨町
奈良県
(全域)
和歌山県 (全域)
岡山県
岡山市、倉敷市、玉野市、笠岡市、備前市、瀬戸内市、浅口市、早島町
広島県
呉市、竹原市、三原市、尾道市、福山市
山口県
周防大島町
徳島県
(全域)
香川県
(全域)
愛媛県
(全域)
高知県
(全域)
大分県
大分市、別府市、中津市、佐伯市、臼杵市、津久見市、豊後高田市、杵築市、宇佐市、国東市、姫島村、日出町
宮崎県
宮崎市、延岡市、日南市、日向市、新富町、門川町
東京都
長野県
強化地域・推進地域図
(平成 23 年 4 月 1 日現在)
強化地域(東海地震)かつ
推進地域(東南海・南海地震)
強化地域(東海地震)
推進地域(東南海・南海地震)
図:東海地震に係る地震防災対策強化地域及び東南海・南海
地震防災対策推進地域

平成23年4月1日現在、東海地震に係る地震防災対策強
化地域は1都7県157市町村、東南海・南海地震防災対策
推進地域は1都2府18県414市町村である。
1都2府20県合計506市町村
48
出典:内閣府 東海地震対策、東南海・南海地震対策市町村一覧
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
人口
• 指定地域の人口は、全国の約34%を占め、その影響の大きさが懸念される。
○全国の人口は約1億2,777万人 ※1
○「指定地域」の人口は約4,365万人 ※2
○「指定地域」の人口が全国の人口に占める割合は約34%
※1「平成17年国勢調査」(総務省統計局)による数値
※2 指定地域の数値を平成23年4月1日現在の行政界に基づき集計
人口(平成17年国勢調査)
指定地域
約4,365万人
約34%
約8,411万人
約66%
その他の地域
全国:約1億2,777万人
人口(平成17年国勢調査)
図:市区町村別人口
出典:「平成17年国勢調査」/総務省統計局
49
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
製造業の製造品出荷額
• 指定地域の製造品出荷額等は全国の約49%を占め、その影響の大きさが懸念される。
○全国の製造品出荷額等は約335兆5,788億円※1
○「指定地域」の製造品出荷額等※2の合計値は約164兆2,137億円※3
○「指定地域」の製造品出荷額等が全国の製造品出荷額等に占める
割合は約49%※4
※1「平成20年 工業統計表 市区町村編」(経済産業省経済産業政策局調査統計部)による数値
※2「製造品出荷額等」は調査年における製造品出荷額、加工賃収入額及びその他収入額の合計で、
消費税及び内国消費税を含んだ額であり、従業員4人以上の製造業の事業所についての集計であ
る。
※3 指定地域の数値を平成23年4月1日現在の行政界に基づき集計
※4 事業所数が少ない市町村における製造品出荷額は非公開のため、指定地域内外が不明な数値が
約11億円(全体の0.1%以下)ある。
製造品出荷額等
その他の地域
約171兆3,640
億円
約51%
不明分約11億円
指定地域
約164兆2,137
億円
約49%
0.1%未満
全国:約335兆5,788億円
図:市区町村別製造品出荷額等
50
出典: 「平成20年 工業統計表 市区町村編」/経済産業省 経済産業政策局調査統計部
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
経済活動への影響
• 東日本大震災により、鉱工業生産指数が大きく低下し、被災地だけではなく被災地外(国内
外)の経済活動にも大きな影響が発生している。
鉱
工
業
生
産
指
数
全国
【全国】前月比▲15.5%
(統計上、1ヵ月間での最大の低下幅)
被災地*
被災地以外
【被災地*】前月比▲32.1%
(リーマンショック後の5ヵ月間の最大低下幅を
超える)
【被災地以外】前月比▲13.7%
(3月の低下幅は試算値の期間中で最大)
*:被災地域は、青森、岩手、宮城、福島、茨城、栃木、千葉7県における災害救助法適用市町村
図:鉱工業生産指数の比較
(出典)経済産業省「震災が鉱工業生産に及ぼした影響について(平成23年1-3月期)」
(被災地と被災地外における生産低下の内容の違いの分析)
 被災地
• 直接的な被害により、各業種で生産活動が行えなかった
• 特に部品や原材料として使用される製品が生産されなかった
 被災地外
• 被災地域からの調達も含めた部品、原材料の供給が大きく減尐
輸送機械などの最終需要財となる製品の生産活動が行えなかった
①輸送機械工業の前期比と地域別寄与度(%)
②主要産業における東北生産品に対する
需要者の地域別構成比
①輸送機械工業の前期比と地域別寄与度(%)
鉱工業総合生産指数の3月の低下に寄与した業種のうち、
最大の低下寄与となった輸送機械工業について、3月は前
月比▲46.7%、4月は同▲1.9%のそれぞれ低下となった。
また、輸送機械工業の3月の低下に対する被災地域の寄与
率は3.2%であり、大部分が被災地域以外の減尐によるもの
であった。
②主要産業における東北生産品に対する需要者
の地域別構成比(地域内生産ベース)
・東北地域で生産された素材を中心とする品目は、関東地域が巨
大需要者になっている。
 自動車部品・同付属品の半分以上
 通信機械・同関連機器の4割以上
・東北製製品のサプライチェーンは広がりが大きく,同地域の輸出
が低いことをもって,今回の震災の世界への影響が限定的とは
言えず、むしろ関東など他地域を経由し、世界的に影響が及んだ
とみるべきである。
51
(出典)経済産業省「震災が鉱工業生産に及ぼした影響について(平成23年1-3月期)」、 51
ジェトロ国際経済研究課「2011年版ジェトロ世界貿易投資報告-国際ビジネスを復興の力に-(Ⅲ.震災からの復興に向けた国際ビジネス(1.東日本大震災によるモノの動きへの影響)) 」
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
社会インフラの被災に伴う広域影響(電力)
• 電力施設の供給力が広範囲に失われた場合、被災地の応急活動への影響に加え、被災
地外を含めた社会経済活動全般に影響が及ぶことが懸念される。
○全国に存在する原子力発電所17箇所のうち2箇所が「指定地
域」に存在
○火力発電所(一般電気事業者・卸電気事業者・卸供給事業者)
は全国162箇所※1のうち43箇所が「指定地域」内に存在
○認可出力5万kW超の水力発電所(一般電気事業者・卸電気事業
者・卸供給事業者)は全国126箇所のうち32箇所が「指定地
域」内に存在
※1 石炭、LNG、石油等の3区分でそれぞれ集計した合計値
表 指定地域内の発電所の出力合計
原子力発電所
火力発電所
水力発電所※2
約550万kW
(約12%)
約5,600万kW
(約38%)
約800万kW
(約24%)
※2 認可出力5万kW超の水力発電所(一般電気事
業者・卸電気事業者・卸供 給事業者)
出典:経済産業省
「平成20・21年度
電源開発の概要」
図 原子力発電所、火力発電所、水力発電所の位置図
52
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
広域停電
• 東北電力の管内において、広域的な停電が発生した。
■広域停電の発生状況と地域
■東北電力の火力発電所・原子力発電所の状況
東通原子力発電所
3/11 14:46頃 発生 地震
供給支障電力
最大停電戸数
(
約790万kW
(地震前需要の約6割が停電)
8月末現在も停止中の発電機)
女川原子力発電所
八戸火力発電所
1号機
運転中
約466万戸
能代火力発電所
運転中
停電地域
全域:
青森県,岩手県,秋田県
ほぼ全域:宮城県,山形県
一部:
福島県
発災後
発災後
停電復旧状況
停止中
3号機
震災による停止
4号機
運転中
震災による停止
新仙台火力発電所
酒田共同火力発電所
運転中
1号機
停止中
2号機
震災による停止
相馬共同火力 新地発電所
東新潟火力発電所
※復旧作業に着手不可能な地域を含む
6月18日11時3分に復旧作業に着手可能な
地域の停電はすべて復旧
運転中
1号機
停止中
2号機
震災による停止
原町火力発電所
新潟火力発電所
運転中
■広域停電の発生原因
震災による停止
2号機
仙台火力発電所
秋田火力発電所
3日で約80%※の停電を解消
8日で約94%※の停電を解消
停止中
1号機
1号機
震災による停止
2号機
停止中
常磐共同火力 勿来発電所
震災で停止
運転継続
7号機
震災による停止
8号機
運転中
9号機
運転中
➢宮城県中部にある変電所近傍を中心とした27万V 送電線や
一次変電所に短絡・地絡がほぼ同時に多数発生
(設備被害に至らなくても,短絡・地絡が発生する場合がある)
拡大
➢設備保全,保安確保のため短絡・地絡設備を系統から遮断
➢電力系統が当該変電所を境に北部と南西部に分離
➢北部系統内の需要が供給力を上回り,周波数・電圧が大幅低下
し,火力発電所が停止
➢北部系統の広域停電発生
(出典)東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会第9回 参考資料2 抜粋
53
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
社会インフラの被災に伴う広域影響(燃料)
• 製油所はほとんどが太平洋及び瀬戸内海沿岸に存在しており、これらが被災した場合、石
油供給に支障が生じることが懸念される。
○指定地域内では7社13箇所の製油所があり、主な設備別でみると一日あたりの処理量(BPSD)は常圧蒸留※140%、
減圧蒸留※245%である。
※1 常圧蒸留によりオフガス、LPG、ナフサ(ガソリンの原料)、灯油、軽油、残油に蒸留分離する。
※2 常圧蒸留装置から得られた常圧残油を蒸留し、減圧軽油(重油、潤滑油の原料)と減圧残油(重
油、アスファルトの原料)に蒸留分離する。
表 会社・製油所別主要石油精製設備 単位:BPSD
no.
会 社 名
製油所名
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
昭和四日市石油
西部石油
極東石油工業
南西石油
ジャパンエナジー
四日市
山口
千葉
西原
知多
水島
北海道
千葉
愛知
徳山
京浜
鹿島
袖ケ浦
千葉
四日市
堺
坂出
四国
頚城
堺
和歌山
川崎
室蘭
仙台
根岸
大阪
水島
麻里布
大分
出光興産
東亜石油
鹿島石油
富士石油
コスモ石油
太陽石油
帝石トッピングプラント
東燃ゼネラル石油
新日本石油精製
合 計
指定地域内
指定地域外
基 数 計
常圧蒸留
減圧蒸留
210,000
105,000
120,000
44,000
175,000
83,000
100,000
- - 40,000
240,200
109,000
140,000
24,000
220,000
66,000
160,000
16,000
120,000
55,000
185,000
88,000
273,500
42,000
192,000
60,000
220,000
60,000
125,000
74,000
100,000
45,000
110,000
41,500
120,000
27,000
4,724
- 156,000
70,000
170,000
74,000
335,000
123,000
180,000
65,000
145,000
60,000
340,000
130,000
115,000
60,000
250,000
77,000
127,000
75,000
160,000
66,000
4,793,424 1,779,500
1,916,200
804,500
2,877,224
975,000
44
36
*BPSD (barrel per stream day):
全設備能力で稼動した場合の一日あたり処理量
その他の地域
2,877,224
BPSD
60%
指定地域
1,916,200
BPSD
40%
常圧蒸留
指定地域
その他の地域
975,000
BPSD
55%
804,500
BPSD
45%
減圧蒸留
図 製油所の所在地
(平成23年4月1日現在)
54
出典:石油連盟HP技術環境安全部 製油所の所在地と原油処理能力(2011年1月現在)
東日本大震災で生じた課題
製油所の稼働状況
• 東日本大震災では、地震で被害を受けた太平洋側のほとんどの製油所・油槽所が停止し
たため通常出荷が不可能になり、北海道及び西日本側の製油所から輸送された製油を、
出荷可能な日本海側の油槽所を経由して輸送した。
地震直後3月12日
製油所 停止
油槽所 停止
主要高速道
稼働
稼働
(原油輸入)
迂回輸送手段
タンカー(船)
タンク車(鉄道)
タンクローリー(車両)
原油備蓄タンク
被災
(稼働停止)
被災
(稼働停止)
製油所
他の製油所
×
油槽所
日本海側等の油槽所
×
ガソリンスタンド等
迂回輸送手段
タンク車(鉄道)
タンクローリー(車両)
図 製油所と陸上出荷設備(油槽所)の稼動状況※1
出典:東日本大震災への石油業界の対応状況/石油連盟HP ※1原図に一部加筆
図 石油製品の流通と東日本大震災での被災イメージ※2
出典:今日の石油産業2011/石油連盟HP ※2参考に作成
55
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
社会インフラの被災に伴う広域影響(交通(電力))
• 道路ネットワークが未整備である地域が被災した場合や道路自体が広範囲に被災した場
合には、救助・救出、物資輸送等に支障が発生することが懸念される。
○指定地域内では、高規格幹線道路が未整備または整備計画が
ない地域(紀伊半島、室戸岬、四国南西部)が存在する。
図 高規格幹線道路網
(出典)「国土ミッシングリンクの解
消」国土交通省作成資料より作成
高規格幹線道路
未整備区間
拡大図
56
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
社会インフラの被災に伴う広域影響(交通(空港))
• 空港施設が津波、地震動、液状化等による被災を受けて、被災地の応急・復旧活動の遅
れや経済活動に影響を与えることが懸念される。
表 空港施設一覧
no
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
51
52
53
54
55
56
57
58
59
60
61
62
63
64
65
名称
大種別
成田国際空港
拠点空港
中部国際空港
関西国際空港
東京国際空港
新千歳空港
稚内空港
釧路空港
函館空港
仙台空港
新潟空港
大阪国際空港
広島空港
高松空港
松山空港
高知空港
福岡空港
北九州空港
長崎空港 熊本空港
大分空港
宮崎空港
鹿児島空港
那覇空港
旭川空港
帯広空港
秋田空港
山形空港
山口宇部空港
利尻空港
地方管理空港
礼文空港
奥尻空港
中標津空港
紋別空港
女満別空港
青森空港
花巻空港
大館能代空港
庄内空港
福島空港
大島空港
新島空港
神津島空港
三宅島空港
八丈島空港
佐渡空港
富山空港
能登空港
福井空港
松本空港
静岡空港
神戸空港
南紀白浜空港
鳥取空港
隠岐空港
出雲空港
石見空港
岡山空港
佐賀空港
対馬空港
小値賀空港
福江空港
上五島空港 (閉鎖中)
壱岐空港
種子島空港
屋久島空港
種別
会社管理空港
国管理空港
特定地方管理空港
地方管理空港
no
66
67
68
69
70
71
72
73
74
75
76
77
78
79
80
81
82
83
84
85
86
87
88
89
90
91
92
93
94
95
96
97
98
99
100
名称
大種別
奄美空港
地方管理空港
喜界空港
徳之島空港
沖永良部空港
与論空港
粟国空港
久米島空港
慶良間空港
南大東空港
北大東空港
伊江島空港
宮古空港
下地島空港
多良間空港
石垣空港
新石垣空港(建設中)
波照間空港
与那国空港
調布飛行場
その他の空港
名古屋飛行場
但馬飛行場
岡南飛行場
広島西飛行場
天草飛行場
大分県央飛行場
枕崎飛行場
八尾空港
札幌飛行場
共用空港
千歳飛行場
三沢飛行場
百里飛行場
小松飛行場
美保飛行場
岩国飛行場
徳島飛行場
種別
地方管理空港
現状
●全国では、100箇所の空港があり、国内航空輸送網の拠点となる拠点空港は28箇所あ
る。
●指定地域内では、20箇所の空港があり、内拠点空港8箇所、地方管理空港8箇所である。
その他の空港
共用空港
(平成23年2月1日現在)
図 空港施設位置図
出典:国土交通省HP 空港一覧
57
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
社会インフラの被災に伴う広域影響(交通(鉄道))
• 新幹線や在来線が広域的に被害を受けると、復旧に長期間を要し、被災地の復旧活動の
遅れや経済活動に影響を与えることが懸念される。
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
42
43
44
45
46
47
48
49
50
事業者名
JR東海
JR東日本
JR東日本
JR西日本
JR東日本
JR東日本
JR西日本
小田急電鉄
JR東日本
小田急電鉄
JR東日本
JR東日本
JR西日本
近畿日本鉄道
京王電鉄
名古屋鉄道
JR東海
京浜急行電鉄
東武鉄道
東武鉄道
東武鉄道
JR東日本
東武鉄道
東京急行電鉄
阪急電鉄
西武鉄道
東京地下鉄
西武鉄道
JR九州
京阪電気鉄道
阪急電鉄
東京急行電鉄
JR東日本
JR東日本
京成電鉄
名古屋鉄道
近畿日本鉄道
JR東日本
JR東日本
京成電鉄
東京地下鉄
JR西日本
相模鉄道
東京地下鉄
JR東日本
JR西日本
大阪市
東京地下鉄
JR西日本
南海電気鉄道
東海道新幹線
東海道線
東北線
山陽新幹線
東北新幹線
中央線
東海道線
小田急・江ノ島・多摩線
総武線
小田原線
常磐線
山手線
山陽線
大阪京都奈良線、難波線
京王線
名古屋線
東海道線
本線
伊勢崎線
東上線
東上本線
上越新幹線
伊勢崎線
田園都市線
神戸・宝塚線(・今津線)
池袋線
東西線
新宿線
鹿児島線
京阪線、京阪本線
京都・千里線
東横線
武蔵野線
横浜線
成田線
名古屋本線
名古屋・三重線、志摩線
高崎線
京葉線
本線
千代田線
北陸線
本線
有楽町線
南武線
阪和線
御堂筋線
日比谷線
大阪環状線
南海本線、南海線
旅客人キロ
(年間)
単位:千人キロ
46,539,951
20,862,585
17,014,915
15,931,889
14,281,028
14,008,407
12,733,148
11,145,563
11,011,018
10,881,754
9,148,702
8,281,530
7,667,564
6,927,241
6,412,379
6,185,733
6,118,415
5,697,754
5,595,740
5,510,802
5,421,816
4,812,011
4,806,158
4,667,428
4,645,446
4,499,021
4,335,005
4,197,873
4,060,850
4,044,465
3,967,170
3,842,455
3,752,199
3,403,168
3,381,566
3,313,108
3,287,670
3,220,138
3,179,048
2,988,479
2,859,436
2,669,923
2,656,078
2,507,796
2,397,027
2,376,449
2,310,649
2,268,597
2,201,435
2,096,353
指定地域
内
一部路線
一部路線
一部路線
一部路線
一部路線
一部路線
一部路線
全路線
全路線
全路線
○全国には約500の旅客輸送を目的とした鉄道路線があり、約200路線が指定地域
内を通行(全区間・一部区間)している。※1
○鉄道路線の輸送規模を表す「旅客人キロ」※2は、東海道新幹線(JR東海管轄
区間)が年間465億3995万人キロで最大である。※3
○全国で年間旅客人キロが上位50路線のうち21路線が指定地域内を通行する路線
※1「平成19年度 鉄道統計年報」内の「運輸成績表」にデータが掲載されている単位路線数。一部他の統計や路線
図等で、別々になっている複数路線の数値が一括化されていることがある。同統計では全国498路線中、196路線
が指定地域内を通行(全区間・一部区間)する路線である。)
※2 旅客人キロ=運んだ旅客数(人)にそれぞれの乗車した距離(キロ)を乗じたものの累積を指す。交通機関の輸
送の規模を示す重要な指標です。 (「鉄道用語辞典」財団法人日本民営鉄道協会より抜粋)
※3 データ(数値)出典は「平成19年度 鉄道統計年報」(国土交通省鉄道局監修)
一部路線
全路線
全路線
全路線
全路線
一部路線
一部路線
全路線
全路線
全路線
全路線
図:全国鉄道網
(出典:「国土数値情報
出典:「平成19年度 鉄道統計年報」/国土交通省鉄道局監修
鉄道データ
平成20年度」/国土交通省国土計画局参事官室公開データより作成)
58
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
社会インフラの被災に伴う広域影響(交通(港湾))
• 広域的に複数の重要な港湾機能が失われると、被災地の応急・復旧活動の遅れや経済活
動に影響を与えることが懸念される。
○「指定地域」には全国の国際戦略港湾、国際拠点港湾、重要港湾に指定され
た126港湾の内、45港湾が存在する。
○国際戦略港湾、国際拠点港湾、重要港湾による年間取扱貨物量約27億8,875万
F/T(運賃トン※1)は、約12億6,710万F/Tであり、全国の同取扱貨物量
の45%を占めている。※2
全国
指定地域
割合
※1 フレート・トン・・・容積は1.133㎥、重量では1,000㎏を1トンとし、 国際戦略港湾
国際拠点港湾
容積と重量のいずれか大きい数値とする貨物の数量を表す単位。
重要港湾
※2「港湾調査」(国土交通省総合政策局情報政策本部)より、
合計
港湾取扱貨物量の現況、平成20年分のデータより。
国際戦略港湾・国際拠点港湾・
重要港湾取扱貨物量
約15億2,164万
F/T
約55%
指定地域
約12億6,710万
F/T
約45%
その他
の地域
全国:約27億8,875万F/T
図:港湾施設位置図
5
18
103
126
2
7
36
45
40.0%
38.9%
35.0%
35.7%
№
地域内
港湾名
区分
1
2
室蘭
苫小牧
国際拠点港湾
国際拠点港湾
3
4
函館
小樽
5
6
7
8
9
取扱貨物量合計
№
地域内
○
○
港湾名
区分
取扱貨物量合計
32,576,276
102,292,745
61
62
重要港湾
重要港湾
29,835,349
12,233,791
63
64
鳥取
境
重要港湾
重要港湾
453,971
4,232,487
釧路
留萌
重要港湾
重要港湾
18,013,335
1,323,684
65
66
西郷
浜田
重要港湾
重要港湾
1,134,990
918,358
稚内
十勝
石狩湾新港
重要港湾
重要港湾
重要港湾
2,017,090
1,058,392
4,028,082
67
68
69
三隅
水島
岡山
重要港湾
国際拠点港湾
重要港湾
2,735,526
103,149,172
3,327,902
10
11
紋別
網走
重要港湾
重要港湾
292,332
446,906
70
71
○
宇野
広島
重要港湾
国際拠点港湾
44,820,445
15,388,491
12
13
根室
青森
重要港湾
重要港湾
807,888
26,635,856
72
73
○
○
福山
尾道糸崎
重要港湾
重要港湾
45,326,968
2,605,988
14
15
むつ小川原
八戸
重要港湾
重要港湾
443,201
25,889,272
74
75
○
呉
下関
重要港湾
国際拠点港湾
20,481,544
7,545,939
16
17
18
久慈
宮古
釜石
重要港湾
重要港湾
重要港湾
276,214
399,610
2,222,124
76
77
78
徳山下松
国際拠点港湾
岩国
重要港湾
三田尻中関 重要港湾
61,228,001
15,602,081
6,943,687
19
20
大船渡
仙台塩釜
重要港湾
国際拠点港湾
2,712,226
38,249,857
79
80
宇部
小野田
35,087,302
4,285,368
21
22
石巻
能代
重要港湾
重要港湾
4,417,196
3,577,200
81
82
○
○
徳島小松島 重要港湾
橘
重要港湾
23
24
船川
秋田
重要港湾
重要港湾
520,233
7,928,703
83
84
○
○
高松
坂出
重要港湾
重要港湾
48,116,001
26,290,914
25
26
27
酒田
相馬
小名浜
重要港湾
重要港湾
重要港湾
3,839,077
6,370,153
18,347,258
85
86
87
○
○
○
松山
重要港湾
三島川之江 重要港湾
宇和島
重要港湾
13,063,411
9,420,799
365,634
28
29
鹿島
茨城
重要港湾
重要港湾
65,012,567
24,477,069
88
89
○
○
今治
新居浜
重要港湾
重要港湾
6,358,859
12,818,915
30
31
千葉
木更津
国際拠点港湾
重要港湾
165,142,564
73,735,698
90
91
○
○
東予
高知
重要港湾
重要港湾
15,886,871
7,311,075
32
33
東京
横浜
国際戦略港湾
国際戦略港湾
81,356,506
141,764,431
92
93
○
○
須崎
宿毛湾
重要港湾
重要港湾
34
35
36
川崎
横須賀
新潟
国際戦略港湾
重要港湾
国際拠点港湾
92,739,333
15,163,143
32,082,807
94
95
96
北九州
博多
苅田
国際拠点港湾
国際拠点港湾
重要港湾
37
38
直江津
両津
重要港湾
重要港湾
2,453,557
3,065,011
97
98
三池
唐津
重要港湾
重要港湾
2,036,136
2,852,947
39
40
小木
伏木富山
重要港湾
国際拠点港湾
456,557
11,484,552
99
100
伊万里
長崎
重要港湾
重要港湾
1,714,535
3,088,816
41
42
金沢
七尾
重要港湾
重要港湾
3,244,925
3,976,323
101
102
佐世保
厳原
重要港湾
重要港湾
2,675,220
1,276,721
43
44
45
○
○
敦賀
清水
田子の浦
重要港湾
国際拠点港湾
重要港湾
15,420,551
17,950,329
5,775,078
103
104
105
郷ノ浦
福江
熊本
重要港湾
重要港湾
重要港湾
814,231
1,508,563
3,733,710
46
47
○
○
御前崎
名古屋
重要港湾
国際拠点港湾
4,532,377
218,130,496
106
107
八代
三角
重要港湾
重要港湾
4,608,584
450,959
48
49
○
○
三河
衣浦
重要港湾
重要港湾
31,166,594
21,509,353
108
109
○
○
別府
大分
重要港湾
重要港湾
8,028,505
65,818,489
50
51
○
○
四日市
津松阪
国際拠点港湾
重要港湾
62,864,041
2,584,133
110
111
○
○
佐伯
中津
重要港湾
重要港湾
3,889,798
3,941,133
52
53
○
尾鷲
舞鶴
重要港湾
重要港湾
1,363,323
9,523,153
112
113
○
○
津久見
宮崎
重要港湾
重要港湾
23,555,358
7,694,737
54
55
56
○
○
○
大阪
堺泉北
阪南
国際戦略港湾
国際拠点港湾
重要港湾
92,976,253
77,936,961
1,751,863
114
115
116
○
○
細島
油津
鹿児島
重要港湾
重要港湾
重要港湾
4,350,886
1,659,690
42,458,443
57
58
○
○
神戸
姫路
国際戦略港湾
国際拠点港湾
95,185,517
32,360,565
117
118
志布志
川内
重要港湾
重要港湾
10,668,260
1,503,118
59
60
○
○
尼崎西宮芦屋 重要港湾
東播磨
重要港湾
5,892,879
41,565,812
119
120
西之表
名瀬
重要港湾
重要港湾
1,269,676
938,779
121
122
那覇
中城湾
重要港湾
重要港湾
10,352,369
5,168,535
123
124
125
平良
石垣
運天
重要港湾
重要港湾
重要港湾
126
金武湾
重要港湾
○
○
和歌山下津 国際拠点港湾
日高
重要港湾
40,103,555
1,959,494
重要港湾
重要港湾
8,632,608
7,372,938
16,439,890
765,615
109,427,332
31,131,093
32,897,094
59
出典:「港湾調査」/国土交通省総合政策局情報政策本部
1,908,374
988,895
471,766
59
4,291,379
東海地震、東南海地震、南海地震で懸念される課題
情報通信(携帯電話)
• 携帯電話の通話可能エリアが限られている地域が存在し、発災時の通信機能の確保が懸
念される。
○指定地域内のうち、紀伊半島南部を例に、携帯電話による
通話可能エリアを見てみると、沿岸部では概ね、国道42
号沿いに通話可能なエリアが分布している。
○沿岸部では、県道及び国道沿いに(例:国道311号、国道
168号)通話可能なエリアが限られている。
指定地域(東海地震に係る地震
防災対策強化地域及び 東南海・
南海地震防災対策推進地域)
FOMA サービスエリア
+
FOMAプラス サービスエリア
(海上・水上含む)
FOMAプラス 拡大予定エリア
(2011年1月末現在)
図:NTTドコモ FOMAサービスの通話可能エリア
(NTTドコモHPより)
図:ソフトバンクの3G通話可能エリア
(ソフトバンクHPより)
図:au(CDMA 1X WIN、およびCDMA 1X)の
通話可能エリア(HPより)
60
東日本大震災で生じた課題
通信の被災・輻輳状況
移動通信
固定通信
輻輳状況
輻輳状況
■各社で、固定電話について、最大80%~90%の規制を実施。
<最大発信規制値>
■各社で、音声では、最大70%~95%の規制を実施※ 。
■他方、パケットの規制は、非規制又は音声に比べ低い割合。
(※イー・モバイルは音声・パケットとも規制を非実施)
<最大発信規制値>
(%)
(%)
100
80
60
40
20
0
90%
90%
NTT東
KDDI
100
80
60
40
20
0
80%
ソフトバンク
テレコム
95%
90%
30%
ドコモ
(音声)
ドコモ
(パケット)
70%
0%
au
(音声)
0%
au
ソフトバンク ソフトバンク
(パケット) (音声)
(パケット)
被災状況
被災状況
■合計約190万回線※の通信回線が被災。現在は99%以上復旧。
■合計約2万9千局※の基地局が停止。現在は95%以上復旧。
■NTT、KDDI、ソフトバンクテレコムは、一部エリアを除き、復旧済。
■イー・モバイルは、復旧済、NTT、KDDI、ソフトバンクモバイル、ウィルコム
は、一部エリアを除き復旧済。
(※大半は東北地方の基地局。なお、東北・関東の
<最大停止基地局数>
総基地局数は約13万2千局)
(※大半は東北地方の回線。なお、東北・関東の総回線
契約数は約2,400万回線)
<最大被災回線数>
120
100
10000
15000
100.6
8000
80
60
14.1
20
NTT東
(万回線) (固定電話)
13,760
6,720
6000
51.3
40
0
~
~
3.1
NTT東
KDDI
KDDI
(FTTH)
(固定電話)
(FTTH・
ADSL)
3,680
4000
24.9
ソフトバン
クテレコム
(固定電話)
2000
0
(局)
3,786
704
ドコモ
au
ソフトバンク イー・
モバイル モバイル
ウィルコム
61
東日本大震災で生じた課題
通信の被害状況の地理的推移
NTT東日本及びNTTドコモ
岩手県
宮城県
福島県
震災数日後
(3/13)
震災1ヶ月後
(4/11)
※1 利用者宅とNTT通信ビル間の回線切断等の可能性があるため、
図中白い地域でも固定電話サービスを利用できない場合があり
ます。
※2 東日本大震災発生以前において携帯電話サービスが利用可能
であった地域のうち、不通となっている地域を示します。
62
南海トラフの巨大地震モデル検討会について
1.趣 旨
中央防災会議「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査
会」中間報告を踏まえ、南海トラフの巨大地震である東海・東南海・南海地震について、新た
に想定地震を設定していくためには、これまでの科学的知見の整理・分析が不可欠である。
そのため、過去に南海トラフのプレート境界で発生した地震に係る科学的知見に基づく各
種調査について防災の観点から幅広く整理・分析し、想定すべき最大クラスの対象地震の
設定方針を検討することを目的として、理学・工学等の研究者から構成される検討会を設置
する。
2.検討課題
○東海・東南海・南海地震に係るこれまでの研究成果の整理
○東北地方太平洋沖地震の研究成果の活用
○東海・東南海・南海地震の新たな想定地震の設定方針
○東海・東南海・南海地震の地震動・津波高さ等の推計
3.今後のスケジュール
○第1回:8/28、第2回:10/3、第3回:10/25、第4回:11/15、第5回:11/24、第6回:12/1
○12/27開催の第7回にて中間とりまとめ公表(想定震源域・波源域の設定の考え方等)
○平成24年春に予定されている文部科学省地震調査研究推進本部による南海トラフの
地震の長期評価の検討を反映
○その後、東海・東南海・南海地震の新たな想定地震の設定方針、地震動・津波高さ等の
63
推計結果のとりまとめ
平成23年8月28日第1回「南海トラフの巨大地震モデル検討会」資料改
南海トラフの巨大地震モデルの検討に当たっての論点
○南海トラフのプレート境界で発生が想定される巨大地震に対する防災対策を立案
するにあたり、想定すべき「最大クラスの巨大な地震・津波」※とはどのようなもの
を考えるべきか。【参考1】
※『中央防災会議「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会」報告』(平成
23年9月28日)においては、「今後、地震・津波の想定を行うにあたっては、あらゆる可能性を考慮した最大
クラスの巨大な地震・津波を検討していくべきである。」とされている。
○現在の想定震源域の拡大をどのように考えるべきか。【参考2】
例:日向灘方向及びそれ以南への拡大、陸側の境界ラインの妥当性
○ 「東南海地震」「南海地震」の想定震源域・波源域は、いずれもプレートの深さ
10kmより 深いところに設定されているが、津波高さへの影響が大きいプレート上
の深さ10kmより浅い部分(トラフ軸寄り)を評価する必要はないか。【参考2】
○想定震源域と波源域は別々に設定することでよいか。
○津波堆積物調査の結果を想定震源域及び波源域の設定に反映させるにはどのよ
うな方法が考えられるか。【参考3】
○「東海地震」「東南海地震」「南海地震」の破壊開始点と破壊の方向を、これらの地
震が同時に発生する場合、時間差をおいて発生する場合、単独で発生する場合の
それぞれについて、どのように考えるべきか。
64
南海トラフの巨大地震モデル検討会 中間とりまとめ ポイント
はじめに
Ⅰ章
中間とりまとめの位置づけ
南海トラフの巨大地震モデルの想定震源域・想定津波波源域の設定の考え方や
最終とりまとめに向けた検討内容等をとりまとめたもの
南海トラフの最大クラスの巨大な地震・津波に関する検討スタンス
これまでの対象地震・津波の考え方
Ⅱ章
東北地方太平洋沖地震から得られた教訓と知見
平成23年9月28日中央防災会議「東北地方太平洋沖地震を教
訓とした地震・津波対策に関する専門調査会」報告の要約
過去数百年間に発生した地震の記録
(1707年宝永地震以降の5地震)の再現を
念頭に地震モデルを構築
対象地震・津波を想定するためには、出来るだけ過去に遡って地震・津波の発生等をより正確に調査
し、古文書等の史料の分析、津波堆積物調査、海岸地形等の調査などの科学的知見に基づく調査を
行い、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの巨大な地震・津波を検討
南海トラフの最大クラスの地震・津波の検討方針
科学的知見①(南海トラフで発生した過去地震の履歴)
Ⅲ章
【過去地震資料】
・古文書調査
・津波堆積物等調査 ・遺跡の液状化痕跡調査 ・地殻変動調査
(科学的知見④においてもこれらの成果を活用)
南海トラフの過去の巨大地震
Ⅲ章
○津波堆積物調査からは約2000年前に1707年宝永地震を上回る津波が
発生した可能性
現時点の資料では、過去数千年間に発生した地震・津波を
再現しても、それが今後発生する可能性がある最大クラス
の地震・津波とは限らない
地震学的に考えられる巨大地震モデルの構築
科学的知見②(断層モデルに係る科学的知見)
Ⅳ章
最大クラスの想定震源域・想定津波波源域
①地下構造探査結果によるプレート境界面の形状
④分岐断層の存在
②日向灘付近におけるフィリピン海プレートの構造
⑤津波発生メカニズム
③深部低周波地震の発生領域
科学的知見③(想定震源域の広がりと規模の関係)
Ⅴ章
○内陸側の領域端は、プレート深さ約30kmよりやや深い部分まで拡大
○南西側の領域端は、日向灘よりもさらに南西方向に拡大
○想定津波波源域は、津波地震を考慮して深さ10kmより浅い部分も対象
Ⅴ章
地震規模(マグニチュード)の推定(暫定値)
世界の海溝型巨大地震による震源域の広がりと規模の解析
Ⅴ章
Ⅵ章 今後の検討
科学的知見④(アスペリティ・断層すべり量の知見)
地震の規模、アスペリティの位置、
断層すべり量などの断層パラメータ等の設定
巨大地震モデル(震源断層・津波断層モデル)の構築
最大クラスの震度分布・津波高等の推計
65
各種調査による南海トラフでの過去地震の発生履歴
○684年天武地震以降でみると、大きな津波を発生させた地震は、684年天武地震、1361年正平 (康安)地震、1498
年明応地震、1707年宝永地震である。
○津波堆積物調査からわかる約2000年前に発生した津波は、1707年宝永地震による津波よりも大きかった可能性
がある。
66
新たな想定震源域・想定津波波源域
○プレート境界面深さ約30kmから深部低周波
地震が発生している領域
○プレート境界面深さ30㎞の位置を修正し、内
陸側のさらに深い方に広がる
○震源分布から見てプ
レートの形状が明瞭
でなくなる領域
○九州・パラ
オ海嶺付近
でフィリピ
ン海プレー
ト が 厚 く
なっている
領域
○ 日 向 灘北 部
から南西方
向に拡大
○トラフ軸から富士川
河口断層帯の北端
○富士川河口断層帯の
領域も対象とする
○想定震源域:プレート境界面約10㎞
○想定津波波源域:10kmからトラフ軸ま
での領域は津波地震を検討する
新たな想定震源域に対応
する地震の規模(暫定値)
の推定
南海トラフの
巨大地震
(暫定値)
面積
地震モーメント
M0(N・m)
モーメント
マグニチュード Mw
約11万km2
(暫定値)
4.5×1022
(暫定値)
9.0
(暫定値)
2011年
東北地方太平洋沖地震
約10万km2
(約500㎞×約200㎞)
4.22×1022
(気象庁)
9.0
(気象庁)
※海底地形図は海上保安庁
提供データによる
参考
2004年
2010年
スマトラ島沖地震
チリ中部地震
約18万km2
約6万km2
(約1200㎞×約150㎞)
(約400㎞×約140㎞)
22
6.5×10
1.48×1022
(Ammon et al., 2005) (Pulido et al., in press)
9.1(Ammon et al., 2005) 8.7(Pulido et al., in press)
[9.0 (理科年表)]
[8.8(理科年表)]
67
南海トラフの巨大地震モデル検討会中間とりまとめ ~これまでの地震モデルとの違い~
事項
中間とりまとめ
中央防災会議(2003)モデル
想定の対象
○科学的知見に基づく、あらゆる可能性を考慮した最大クラスの巨大な地
震・津波を想定
○過去数百年間に発生した地震の記録の再現を
念頭に置いて地震・津波を想定
過去地震の取扱
○南海トラフで発生した過去地震をできるだけ過去に遡って資料を収集・
整理(現時点の資料では、過去数千年間に発生した地震・津波を再現しても、
○過去の資料が整理されている、1707年宝永地震
以降の5例の地震に関する古文書調査・地殻変
動調査の資料を収集・整理
それが今後発生する可能性がある最大クラスの地震・津波とは限らない)
・古文書調査・地殻変動調査の充実(1707年宝永地震より前の地震に
関する記録を含む)
・津波堆積物調査・遺跡の液状化痕跡調査の活用(古文書には記録が
ない地震の考慮)
想定震源域・想
定津波波源域の
設定
【領域設定の主な根拠】
最近の断層モデルに係る地震学的知見から設定
・地下構造探査、深部低周波地震観測等による詳細なプレート形状
・東北地方太平洋沖地震の津波発生メカニズム
【領域設定の主な根拠】
2003年当時のプレート形状の知見をもとに設定
【想定震源域・想定津波波源域】
(内陸側の領域端)
プレート深さ約30kmよりやや深い部分まで拡大
(東側の領域端)
トラフ軸から富士川河口断層帯の北端まで拡大
(南西側の領域端)
日向灘よりもさらに南西方向に拡大
(トラフ軸側の領域端)
想定震源域はプレート深さ10km
想定津波波源域は津波地震を考慮して深さ10kmより浅い部分も対象
【想定震源域・想定津波波源域】
(内陸側の領域端)
プレート深さ約30km
(東側の領域端)
トラフ軸側に同じ
※富士川河口断層帯は考慮しない
(南西側の領域端)
想定震源域は日向灘手前
想定津波波源域は日向灘
(トラフ軸側の領域端)
プレート深さ約10km ※津波地震は考慮しない
地震モデル構築
方法
○想定震源域・想定津波波源域において、アスペリティ・すべり量に係る
科学的知見(例:世界の海溝型巨大地震、プレートの沈み込み量、南海
トラフの過去地震、津波地震等)を踏まえ、地震の規模、アスペリティの位
置、断層すべり量などの断層パラメーター等を設定し、震源断層・津波断
層モデルを構築
○想定震源域・想定津波波源域において、1707年
宝永地震以降の5例の過去地震の重ね合わせを
再現できる断層パラメータ等を設定し、震源断層・
津波断層モデルを構築
震度分布推計
○250mメッシュ単位で震度分布を推計
○1kmメッシュ単位で震度分布を推計
津波高等推計
○最小10mメッシュ単位で津波高・浸水域を推計
○最小50mメッシュで津波高・浸水域を推計
68
南海トラフの巨大地震(東海・東南海・南海地震)に係る検討スケジュールについて
震度分布・津波高の検討
地震モデル及び震度分布・津波高の
推計に係る科学的・技術的検討
人的・物的被害想定の検討
巨大地震の被害想定
(被害シナリオ)の検討
平成23年11月28日
中央防災会議 防災対策推
進検討会議(第2回)資料改
具体的な対策の検討
東日本大震災の教訓や
被害想定を踏まえた
具体的な対策の検討
南海トラフの巨大地震モデル検討会設置
(平成23年8月28日)
平成23年
12月27日
平成24年
3~4月
-・-
-・-
文部科学省地震調
査研究推進本部
地震調査委員会
南海トラフの長期評
価のための想定震
源域に係る科学的
検討
南海トラフの巨大地震の
想定震源域・想定津波
波源域の設定の考え方 公表
検討会中間とりまとめ
南海トラフの巨大地震による最大クラスの
震度分布・津波高等の推計結果 公表
検討会最終とりまとめ
※長周期地震動などについて、さらに
検討が必要な場合には、引き続き
検討会において科学的・技術的検
討を進めることも考えられる
• 被害想定項目の
整理
• 被害想定手法の
検討(東日本大震災
の被害様相の反映)
• 東日本大震災の
教訓の整理
• 防災対策の現況
把握
• 防災対策項目の
整理
• 予防~応急~復
旧・復興対策の方
向性の検討
平成24年6月頃 -・- ・- ・- ・- -・- ・- ・- ・- ・-
被害想定(直接的被害)推計 公表
平成24年秋頃
-・- ・- ・- ・- -・- ・- ・- ・- ・-
被害想定(経済被害等)推計 公表
平成24年末頃
-・- ・- ・- ・- -・- ・- ・- ・- ・- ・- ・- ・- ・- ・- -・- ・
対策の骨子 公表
平成25年春頃
-・- ・- ・- ・- -・- ・- ・- ・- ・- ・- ・- ・- ・- ・- -・- ・
対策のとりまとめ 公表
大綱、活動要領等の作成
69
津波避難等に関する調査概要
津波避難行動と被害の関係を分析し、今後、必要な避難対策を進める上で
の資料とするため、避難者の避難行動等に関する実態調査を実施。(内閣府・
消防庁・気象庁共同調査)
1)調査対象者
岩手県、宮城県、福島県の沿岸地域で県内避難を
されている被災者の方 870名
(岩手県:391名、宮城県:385名、福島県:94名)
2)調査方法
仮設住宅・避難所を訪問し、面接方式で実施
(調査員が調査票を持参し、調査に同意の得られ
た方に一問一答で回答を記録する方式)
3)調査時期
浸水範囲内人口 約50万人
避難者
約3万人
(県外避難者)
(県内避難者)
※本調査の対象
死者・行方不明者 約2万人
(出典) 浸水範囲内人口:総務省統計局「浸水範囲概況にかかる人口・世帯
数(平成22年国勢調査人口速報集計による)」(平成23年4月21日公
表),避難者数:内閣府被災者生活支援チーム「岩手県、宮城県及び
福島県における避難所への避難状況」(平成23年7月21日公表),死
者・行方不明者数:緊急災害対策本部資料「平成23年(2011年)東北
地方太平洋沖地震について」平成23年8月9日(17:00)
7月上旬から下旬
午前9時~午後6時を基本として、1名につき30分~60分程度
70
地震の揺れがおさまった後の避難行動
※N=870
地震の揺れがおさまった後の避難行動パターンは、以下のA~Dの4つに分類できる。
A. 揺 れ が お さ ま っ た 直 後 に す ぐ 避 難 し た :直 後 避 難
B. 揺れがおさまった後、すぐには避難せず
な ん ら か の 行 動 を 終 え て 避 難 し た :用事後避難
C. 揺れがおさまった後、すぐには避難せず
:切 迫 避 難
なんらかの行動をしている最中に津波が迫ってきた
D. 避難していない(高台など避難の必要がない場所にいた)
496名
267名
94名
13名
地震の揺れがおさまった後の避難行動について、避難行動パターン別にみると、3県ともに「A:直後避難」が
最も多いが、「B:用事後避難」「C:切迫避難」のように、すぐには避難せずなんらかの行動をしている人が42%
みられる。
11%
31%
1%
全体
N=870
9%
30%
3%
岩手県
N=391
13%
B.揺れがおさまった後、すぐには避難し
なかった。なんらかの行動を終えて避難
した
58%
32%
10% 0%
1%
A.揺れがおさまった直後にすぐ避難した
宮城県
C.揺れがおさまった後、すぐには避難し
54%
N=385
なかった。なんらかの行動をしている最
中に津波が迫ったきた
25%
福島県
N=94
65%
D.避難していない
57%
A.揺れがおさまった直後にすぐ避難した
B.揺れがおさまった後、すぐには避難しなかった。なんらかの行動を終えて避難した
C.揺れがおさまった後、すぐには避難しなかった。なんらかの行動をしている最中に津波が迫ったきた
D.避難していない (高台など避難の必要がない場所にいた)
図 揺れがおさまった後の避難行動
71
避難したきっかけ
※N=763(A+B)
最初に避難しようと思ったきっかけとして、3県ともに「大きな揺れから津波が来ると
思ったから」が最も多く、次いで「家族または近所の人が避難しようといったから」「津波
警報を見聞きしたから」「近所の人が避難していたから」である。
大きな揺れから津波の襲来を察知して避難した人が多いが、地域に
おける避難の呼びかけや率先避難が避難を促す要因となる
全 体
0%
20%
40%
岩手県
岩手県
60%
0%
20%
福島県福島県
宮城県
60% 0%
40%
20%
40%
60% 0%
20%
大きな揺れから津波が来ると思ったから
大きな揺れから津波が来ると思ったから
58%
大きな揺れから津波が来ると思ったから
大きな揺れから津波が来ると思ったから
40%
48%大きな揺れから津波が来ると思ったから
40%
60%
44%
以前、津波を体験し、津波が来ると思ったから
0%
以前、津波を体験し、津波が来ると思った…
以前、津波を体験し、津波が来ると思ったから
12%
以前、津波を体験し、津波が来ると思ったから
以前、津波を体験し、津波が来ると思っ…
7%
8%
過去に津波被害を受けた人から、
過去に津波被害を受けた人から、津波の危…
1%
過去に津波被害を受けた人から、津波の…
3%
過去に津波被害を受けた人から、津波の危…
過去に津波被害を受けた人から、津波…
0%
2%
津波の危険性を聞いていたから
津波警報を見聞きしたから
13%
津波警報を見聞きしたから
津波警報を見聞きしたから
13%
津波警報を見聞きしたから
19%
16%
津波警報を見聞きしたから
テレビやラジオで津波についての放送を見…
テレビやラジオで津波についての放送を…
テレビやラジオで津波についての放送を見…
テレビやラジオで津波についての放送を見聞きしたから
5%
テレビやラジオで津波についての放送…
9%
7%
家族または近所の人が避難しようといった…
家族または近所の人が避難しようといっ…
家族または近所の人が避難しようといった…
家族または近所の人が避難しようといったから
13%
家族または近所の人が避難しようと…
23%
20%
近所の人が避難していたから
近所の人が避難していたから
近所の人が避難していたから
15%
5%
35%
近所の人が避難していたから
近所の人が避難していたから
19%
9%
20%
会社や同僚が避難しようといったから
会社や同僚が避難しようといったから
会社や同僚が避難しようといったから
会社や同僚が避難しようといったから
4%
会社や同僚が避難しようといったから
7%
5%
役場の人が避難を呼び掛けていたから
役場の人が避難を呼びかけていたから
役場の人が避難を呼び掛けていたから
役場の人が避難を呼び掛けていたから
2%
役場の人が避難を呼び掛けていたから
3%
2%
1%
警察の人が避難を呼び掛けていたから
警察の人が避難を呼び掛けていたから
警察の人が避難を呼びかけていたから
警察の人が避難を呼び掛けていたから
2%
警察の人が避難を呼び掛けていたから
2%
2%
消防の人が避難を呼び掛けていたから
消防の人が避難を呼びかけていたから
消防の人が避難を呼び掛けていたから
9%
消防の人が避難を呼び掛けていたから
消防の人が避難を呼び掛けていたから
5%
8%
1%
1%
15%
津波ハザードマップから避難の必要性を感…
0%
津波ハザードマップから避難の必要性を感…
0%
津波ハザードマップから避難の必要性を…
津波ハザードマップから避難の必要性…
0%
0%
津波ハザードマップから避難の必要性を感じたから
海や川の水の引きを見たから
1%
海や川の水の引きを見たから
4%
海や川の水の引きを見たから 海や川の水の引きを見たから
海や川の水の引きを見たから
3%
3%
沖合に高い波が見えたから
沖合に高い波が見えたから
土煙や水煙が見えたから
土煙や水煙が見えたから
3% 沖合に高い波が見えたから
3% 土煙や水煙が見えたから
その他
その他
覚えていない
覚えていない
16%
2%
3%沖合に高い波が見えたから
沖合に高い波が見えたから
3%
0%
5%土煙や水煙が見えたから
土煙や水煙が見えたから
2%
1%
その他
覚えていない
N=763
12%
2%
その他
覚えていない
N=345
図 避難したきっかけ
21%
3%
その他
覚えていない
N=333
13%
0%
N=85
(複数回答)
72
避難行動パターンとすぐに避難しなかった関係
※N=361(B+C)
行動パターン「B:用事後避難」「C:切迫避難」の方に対して、すぐに避難しなかった理由を調査した
結果、 「B:用事後避難」 の人は、「家族を探しにいったり、迎えにいったりしたから」「自宅に戻ったか
ら」という理由が多い。一方、 「C:切迫避難」の人は「過去の地震でも津波が来なかったから」、「津波
のことは考えつかなかったから」といった津波への意識が薄いと考えられる理由が多い。
「家族を探す」、「自宅へ戻る」といった行動が、迅速な避難行動を妨げる要因になっている
この要因を減ずることが被害軽減に結びつく
B:用事後避難
合計(B+C)
0%
過去の地震でも津波が来なかったから
過去の地震でも津波が来なかったから
津波警報の津波の予想高さが高くなかったから
津波警報の津波の予想高さが高くなかったから
最初に観測された津波の高さが
最初に観測された津波の高さが数十センチと小さ…
数十cmと小さかったから
防潮堤など津波を防ぐ施設で防げると思ったから
防潮堤など津波を防ぐ施設で防げると思ったから
家族または近所の人が大丈夫だと言ったから
家族または近所の人が大丈夫だと言ったから
海から離れた場所にいたから
海から離れた場所にいたから
津波の恐れのない高台にいると思ったから
津波の恐れのない高台にいると思ったから
様子を見てからでも大丈夫だと思ったから
様子を見てからでも大丈夫だと思ったから
家族の安否を確認していたから
家族の安否を確認していたから
同僚などの安否を確認していたから
同僚などの安否を確認していたから
家族を探しにいったり、迎えにいったりしたから
家族を探しにいったり、迎えにいったりしたから
地震で散乱した物の片付けをしていたから
地震で散乱した物の片付けをしていたから
体が不自由な家族がいて、
体が不自由で、すぐに避難できなかったから
すぐ避難できなかったから
体が不自由で、すぐに避難できなかったから
体が不自由な家族がいて、すぐに避難できなかっ…
高台や高層の建物が近い場所にあるので…
高台や高層の建物が近い場所にあるので間に合
間に合うと思っていたから
停電などで津波情報が得られなかったから
停電などで津波情報が得られなかったから
津波のことは考えつかなかったから
津波のことは考えつかなかったから
避難誘導を行っていたから
避難誘導を行っていたから
自宅に戻ったから
自宅に戻ったから
仕事があったので
仕事があったので
その他
その他
10%
20%
30%
40%
0%
10%
20%
30%
C:切迫避難
40%
9%
13%
10%
5%
0%
4%
9%
10%
10%
3%
12%
13%
24%
21%
9%
1%
3%
1%
4%
3%
4%
0%
3%
6%
3%
9%
7%
15%
7%
7%
22%
5%
16%
24%
9%
10%
9%
31%
N=361
40%
1%
14%
10%
30%
6%
1%
2%
20%
22%
7%
1%
0%
1%
1%
3%
3%
9%
11%
2%
0%
2%
1%
3%
4%
0%
32%
N=267
※その他(身内や知人等の世話をしていた、会社や家族の指示で待機していた、避難の準備をしていた など)
図 すぐに避難しなかった理由
28%
N=94
(複数回答)
73
避難行動パターンと津波との遭遇の関係
グラフ タイトル
※N=857(A+B+C)
避難のタイミングと津波との遭遇について、避難行動パターン別にみると、「C:切迫避難」
A:直後避難
は津波に巻き込まれた割合が高く、避難のタイミングが遅れるほど津波に遭遇している。
B:用事後避難
津波に巻き込まれ流された
安全に避難するには早期避難が重要である
途中で津波が迫り体がぬれたりした
C:切迫避難
津波に巻き込まれなかった
津波に遭っていない
0%
A:直後避難
N=496
B:用事後避難
N=267
C:切迫避難
20%
1%
4%
40%
0% 20% 40% 60% 80%100%
60%
56%
1%
54%
6%
28%
21%
その他
80%
100%
37%
2%
36%
41%
3%
0%
10%
N=94
図-2 避難行動パターンと津波との遭遇
74
渋滞の発生状況(宮城県石巻市)
第9回専門調査会資料1 警察庁提出資料より
75
自動車による避難についての分析
車避難に関する分析の概要
• 車避難を行った人は、全体の約57%であった。
• 車を使用した理由について、「車で避難しないと間に合わないと思ったから」「家族で避難しようと思った」と
いう理由が多い。
⇒ 避難先が遠く車が必要、複数で避難するのに車が必要と考えて車を使用している。
• 一方、全体では約1/3の人が渋滞に巻き込まれている。
⇒ 円滑な車避難のあり方を検討する必要がある。
0%
全体
(N=857)
20%
40%
60%
485(57%)
80%
100%
167
(34%)
間に合わないと思った
217(57%)
車でないと行けないと思ったから
140(37%)
79(84%)
■:車を使った
20%
全体
(N=485)
164(34%)
岩手県
(N=164)
57(35%)
15(16%)
60%
80%
100%
321(66%)
迎えに行こうと思ったから
車も財産なので、
車も財産なので、守ろうとしたから
守ろうとしたから
荷物を運べるから
荷物を運べるから
11(14%)
107(65%)
146(60%)
68(86%)
13
(5%)
29
(6%)
12
(7%)
14
(6%)
18
(4%)
渋滞すると
思っていなかったから
13
(3%)
避難をはじめた場所に
車で来ていたから
避難をはじめた場所に車で来ていたから
平時の移動には
車を使っているから
平時の移動には車を使っているから
その他
その他
8
(5%)
92
(19%)
118
(24%)
(N=485)
■:渋滞に遭った
5
(6%)
3
(4%)
2
(3%)
9
(4%)
34
(21%)
110
(23%)
12
(15%)
8
(3%)
4
(2%)
0
(0%)
52
(21%)
44
(27%)
46
(28%)
(N=164)
33
(42%)
26
(11%)
14
(9%)
情報が得られるから
16
(20%)
69
(29%)
32
(7%)
車であれば
車であれば情報が得られるから
渋滞すると思っていなかったから
39
(24%)
33
(42%)
43
(18%)
52
(32%)
77
(16%)
家族を探したり、
家族を探したり、迎えに行こうと思ったから
■:車を使わなかった
40%
96(40%)
0% 10% 20% 30% 40% 50%
90
(37%)
37
(23%)
154
(32%)
家族で避難しようと思ったから
家族で避難しようと思ったから
図 避難時の車の使用率
0%
福島県
44
(27%)
96
(20%)
安全な場所まで遠くて、
安全な場所まで遠くて、車でないと行けないと思ったから
242(63%)
福島県
(N=94)
宮城県
0% 10% 20% 30% 40% 50%
372(43%)
164(43%)
宮城県
(N=382)
福島県
(N=79)
岩手県
0% 10% 20% 30% 40% 50%
車で避難しないと間に合わないと思った
車で避難しないと
岩手県
(N=381)
宮城県
(N=242)
全 体
0% 10% 20% 30% 40% 50%
6
(8%)
35
(14%)
31
(39%)
55
(23%)
(N=242)
17
(22%)
(N=79)
■:渋滞に遭わなかった
図 車で避難して渋滞に遭った割合
※N=485(避難で車を使用した人)
図 避難時に車を使用した理由
76
岩手県宮古市重茂姉吉地区の石碑:
“此処より下に家を建てるな”
押し寄せた津波は石碑の手前で止まり、
これを守り続けた集落の人々(石碑より上にある集落)は、
今回の津波から免れた。
岩手県宮古市重茂姉吉地区
Photo taken by Minako Saito
77
自助・共助・公助
上杉鷹山(1751年~1822年) : 江戸時代中期の米沢藩藩主
※ 江戸時代に疲弊した藩財政を立て直し
※ 質素倹約、殖産興業
※ 三助の実践
・ 自ら助ける、すなわち「自助」
= 「自助」
・ 近隣社会が互いに助け合う「互助」
= 「共助」
・ 藩政府が手を貸す「扶助」
= 「公助」
※ 「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も
成らぬは人の 為さぬなりけり」
※ 世上无难事,只怕有心人
78
自助・共助・公助に関する意識
自然災害発生時に実際に役立つと思うもの
自然災害発生時に役だって欲しい、役立つ
べきだと思うもの
【複数回答可(上位3つ)】
0%
20%
40%
60%
行政
80%
74
消防団などの
自主防災組織
59
自分自身
42
【複数回答可(上位3つ)】
100%
0%
20%
40%
64
自分自身
43
近所の住人
防災ボランティア
活動を行う人々
36
防災ボランティア
活動を行う人々
33
消防団などの
自主防災組織
34
近所の住人
32
行政
友人
その他 1
7
25
友人
期待と頼りに
ずれ
職場、学校など
自分が所属している組織
(N=1,500)
その他 1
100%
74
34
19
80%
家族
家族
職場、学校など
自分が所属している組織
60%
15
9
(N=1,500)
出典:内閣府調査(2009)
79
自助・共助・公助に関する意識
自然災害発生時に実際に役立つと思うもの
大地震に備えてとっている対策
【複数回答可】
【複数回答可(上位3つ)】
(N=1,944)
(N=1,500)
0%
20%
40%
60%
家族
74
43
近所の住人
防災ボランティア
活動を行う人々
36
消防団などの
自主防災組織
34
25
行政
友人
その他 1
15
9
100%
0%
20%
40%
携帯ラジオ、懐中電灯、
医薬品などを準備している
34
食料や飲料水を
準備している
33
風呂の水をためおきしたり、消火器を準備するなど
消火活動を行うための準備をしている
27
家具や冷蔵庫などを固定し、転倒を防止している
26
家族との連絡方法などを
決めている
26
貴重品などをすぐ持ち出せるよう
に準備している
25
非常持ち出し用衣類、毛布などを準備している
15
防災訓練に積極的に参加している
13
家屋の耐震化や耐震診断を行うなど、
自分の家の耐震性に気を遣っている
11
意識と行動に
ギャップ
60%
80%
100%
57
近くの学校や公民館など
避難する場所、経路を決めている
64
自分自身
職場、学校など
自分が所属している組織
80%
その他 0
特に対策は取っていない
24
出典:内閣府調査(2009)
80
Dense Oceanfloor Network system for Earthquakes and Tsunamis (DONET)
-先端技術を用いた地震津波の常時監視古江陸上局
分岐装置
水深 約1,900m
基幹ケーブル
最深観測点
水深 4,340m
拡張用分岐装置
海底で設置作業を行うROV
8
1
地動センサシステム:
強震計、広帯域地震計
圧力センサシステム:
水圧計、微差圧計、ハイドロフォン、温度計
81
地震・津波観測監視システム
DONET概要
東南海地震の震源域にあたる紀伊半島沖熊野灘に20箇所の観測点から構成さ
れるネットワークを構築した。各観測点は高精度の地震計・水圧計(津波
計)などで構成され、リアルタイムでデータを受信しています。
地動センサーシステム
強震計
ジンバル
広帯域地震計
圧力センサーシステム
微差圧計
水晶水圧計
構築済み観測点
ノード
ハイドロフォン
精密温度計
82
海底ネットワークシステムの三つの柱
高精度な観測装置群で構成された20観測点を広域かつ高密度に展開
海底ネットワークシステム
防災・減災への貢献
地震予測モデルの高度化
世界最先端の技術開発
尾鷲市
古江町
①地震津波の早期検知・評価
いち早く地震・津波をキャッチすることで、
緊急地震速報の高度化に貢献します。
観測点
拡張用分岐装置
「ちきゅう」掘削ポイント
②地震発生予測モデルの高精度化
震源域の常時観測データを用いて、
南海トラフ巨大地震発生予測の高精度化を
図ります。
③最先端の海底観測技術の開発
世界初の高精度で高密度な観測を行います。
また、冗長性を持ったケーブル展開、拡張機能を
持った分岐装置等の先進技術を装備していま
す。
DONET展開図
83
おわりに
• 東日本大震災の辛い経験と厳しい教訓
は、過去、現在、そして未来をつなぐ証
拠として、また、災害に負けない国土づ
くり、地域づくりへの知恵として、永遠に
引き継がなければならない。
「東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会
報告(中央防災会議)」(平成23年9月28日)
84
ご清聴ありがとうございました
85
防災関係HPのURL(参考)
内閣府(防災担当)
http://www.bousai.go.jp/index.html
<以下、内閣府(防災担当)HPに掲載>
・東北地方太平洋沖地震を教訓とした地震・津波対策に関する専門調査会
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/higashinihon/index_higashi.html
・南海トラフの巨大地震モデル検討会
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/nankai_trough/nankai_trough_top.html
・首都直下地震対策について
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/taisaku_syuto/syuto_top.html
・首都直下地震に係る避難者・帰宅困難者等対策について
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/shutohinan/index.html
・首都直下地震帰宅困難者等対策協議会
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/taisaku_syuto/kitaku/kitaku_kyougi_top.html
・首都直下地震に係る首都中枢機能確保検討会
http://www.bousai.go.jp/3oukyutaisaku/syuto_chusu/syuto_chusu_top.html
・建築物の耐震化
http://www.bousai.go.jp/jishin/chubou/taisaku_kenchiku/kenchiku_top.html
・企業防災について
http://www.bousai.go.jp/kigyoubousai/index.html
<その他参考>
・地震調査研究推進本部<文部科学省>
http://www.jishin.go.jp/main/index.html
・緊急地震速報について<気象庁>
http://www.seisvol.kishou.go.jp/eq/EEW/kaisetsu/index.html
・津波防災地域づくりに関する法律案<国土交通省>
http://www.mlit.go.jp/report/press/sogo08_hh_000051.html
86
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