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「聞き書き」はどうでしたか?

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「聞き書き」はどうでしたか?
自己分析の前に・・・・
幾つかの側面からの自己分析
「聞き書き」はどうでしたか?
ぎふNPOセンター 理事長
駒宮博男
付録としての簡単な年表
旧石器
プロローグとして
50
40
30
ーー人間はこれまで何をしてきたかーー
1万年
8000
1500
各種文明
4000
8000
弥生
6000
4000
1600
2000
江戸
1700
0
明治 大正 昭和
1800
1900
弥生以降
1000
平成
2000
未来
2000
2100
未来は展望出来るか?
縄文
0 万年
10
弥生
6000
室町後期+戦国
1万年
20
縄文
もう一度確認しておきたいこと
縄文+縄文以降
弥生以降
2000
0
1000
室町後期+戦国
江戸
明治 大正 昭和
平成
未来
2000
石油文明(石油使用量)
室町後期+戦国
1500
江戸
1600
1700
明治 大正 昭和
1800
1900
平成
未来
2000
三次産業
2100
二次産業
内山・渡辺・澁澤の世界
経済学のなかった時代
産業資本主義
国民国家
?
一次産業
石油文明
車の普及
※何を残し、何を捨てるか??
※何が持続可能か??
コンピュータの普及
サラリーマン就労
1
合併の推移(明治、昭和、平成)と
コミュニティーに対する意識の残存
71,314
557人
15,820
2,532人
明治の大合併とその後
自然村
3,472
1,727
27,161人 74,150人
昭和の大合併とその後
(自治体数)
(平均人口)
平成の大合併とその後
自然村・残存感覚
明治の大合併・残存感覚
昭和の大合併・残存感覚
平成の大合併とその後
1700
1725
1750
1775
1800
1825
1850
1875
1900
1925
1950
1975
2000
2025
地域に入るとは、どういうことか
90才
80才
地域コミュニティーのリーダー達
70才
60才
50才
40才
30才
(地元学、聞き書きで何を感じたか?)
20才
10才
◆地域の祭りは今でも自然村、または明治期に由来
◆平成大合併は、行政効率だけが課題だった
⇒結果的には、「ミニ中央集権」が構築されただけ?!
では、今後どうすべきか
「地元学」で何を感じたか?
• 五感を使って地域を感じる
⇒ 大脳皮質優位の感じ方を考え直す
• 50年前まであった身体性
⇒ 地域の自然資源と身体の未分化
• 全てのものに何かの意味がある
⇒ 「ヒト生態系」としての地域の自然
• 「景観」から暮らしを読み取る
⇒ 地域に入った瞬間に暮らしが分かる
よそ者は地域で何が出来るか
• 学者、コンサルの失敗
⇒ 自分のミッションのために地域を使う
⇒ 完全なる「自己中」(地域のことは二の次)
⇒ よそ者が去ったあとは元の木阿弥
• 「I-ターン者」の失敗
⇒ 地域を理解せずに移住し、とけ込めず
⇒ 「ヒト生態系」への理解不足
• 「嫁(I-ターンの一種?)」はどういう立場か?
⇒ 覚悟を持って地域に入った人
⇒ U-ターンが一番喜ばれる?
• 「土の人」と「風の人」
⇒ 地域に於ける「若者=よそ者」の価値
⇒ 「潜在的地域自治力」を如何に再生出来るか
「聞き書き」で何を感じたか?
• 垂直の時間軸で地域を感じる
⇒ その人の人生を感じ、受け入れる
• 地域の人に寄り添う
⇒ 地域の人達の気持ちに寄り添う
VS 民俗学的視点、ルポ
私の地域では・・・・・
• よそ者が来ると・・・・・
⇒ 直ちに、凄いスピード情報が伝達される
• 泥棒が戻って来ると・・・・・・
⇒ 「みんな鍵かけとけ!」
⇒ 人殺しでもしないと長くはいってられないぞ!
• 誰かが入院すると・・・・・・
⇒ みんなでお見舞い
⇒ 退院するとまたお見舞い
• 誰が亡くなると・・・・・
⇒ 直ちに班長が全員を招集(一家で二人)
⇒ 組主催の葬儀
2
幾つかの側面からの自己分析
ここから本番!
•
•
•
•
•
9月のセルフデザインの予習?
環境に対する考え方
宇宙観、自然観
暮らし・稼ぎ・つとめのバランス
あなたは、どの世代を生きているか
認知のゆがみ
環境に対する4つの姿勢
(オリョーダンによる分類)
まずは、環境に対する姿勢から
• 技術中心主義
技術楽観主義
調和型開発主義
あたなは、どの類型ですか?
• 自然中心主義
地域社会主義
ガイア主義
(オリョーダンの4つの類型)
技術楽観主義とは・・・・
•
技術楽観主義とは、人間の能力と技術進歩は無限とし、自由主義経済を信奉し、
環境問題も市場メカニズムに委ねて解決しうるとする。
•
また、技術楽観主義は豊穣主義者に対応 している。
•
豊穣主義者には、
①人間は政治・経済・技術のいずれに関する困難でも、打開策をいつでも見
出せると確信していること、
②成長支持の目標が、事実の査定と政策作成の合理性を定めることを受け
入れていること、
③科学技術の専門家が、経済成長、公衆衛生と公衆の安全に関わる事柄に
調和型開発主義とは・・・・
•
調和型開発主義とは、適切な環境管理の下に開発と環境保全の両立を目指す。
•
また、調和型開発主義は環境管理者に対応している。
•
環境管理者には、
①経済調整、法的権利の改善、 環境と社会との間における補償の取り決め、
などを通して経済成長と資源開発は継続でき ること、
②当事者を代表する集団の間で幅広く議論し、真に意見の一致を求めること
が可能となるような、事業の新たな査定法と決定の審査を受け入れること、
などの特徴が
あげられる。
助言するための基本的なものを提供できると確信していること、
などの特徴があげられる。
3
地域社会主義とは・・・・
•
地域社会主義とは、適正技術とローカル資源に基づく小規模開発を是とする。
•
また、地域社会主義は自己信頼のソフトテクノロジストに対応している。
•
自己信頼のテクノロジス トには、
①個人と共同体の改善の過程により、労働と余暇の概念を統合すること、
②共同体に関わる事柄への参加と、少数派の利益の保証は重要である、
③また参加は継続的教育かつ政治的機能と見なされること、
④現代の大規模な科学技術や、それに結びついたエリートの専門家、中央の
国家権力、半民主的諸制度などは信頼しないこと、
⑤経済成長は、最低の生活レベ
ルを下回る人々の基本的必要を満たすよう
に修正できること、
ガイア主義とは・・・・
•
ガイア主義とは、
①自然生態系の保全、
②持続可能性の原則を絶対視し、
これをあらゆる人間活動の規範とする。
•
また、ガイア主義はディープ・エコロジストに対応している。
•
ディ ープ・エコロジストには、
①人間の人間性に対して自然は固有の重要性をもっていること、
②エコロジ
ーの法則が、人間の道徳性を規定すること 、
③絶滅の危機に瀕した生物種ないしかけがえのない景観が手付かず
のままに残される権利があること、
などが特徴としてあげられる。
などが特徴としてあげられる。
宇宙観・自然観の類型
唯物論的宇宙観
宇宙観・自然観
あなたには、宇宙観・自然観がありますか?
この世は物質だけで構成されているのか?
自然は人間に対して外部的存在か?
②科学者的・20世紀的立場
①唯物論的ディープエコロジスト
人間は自然の一部
人間と自然の分離
③キリスト教的宇宙観・自然観
④東洋の宇宙観・自然観
意識の世界を認める宇宙観
付録) 最近の物理学が示す宇宙観
付録)意識の世界(精神世界)をどう捉えるか
• マルクスの亡霊?=唯物論的世界観
共産主義はきらいでも唯物論を認める人は多い
• 近代以降の精神世界研究の歴史
・心霊現象研究協会(SPR:英国ケンブリッジ大)
クルックス(物理学者):第4代会長
・米国心霊現象研究会(ASPR)
・日本心霊科学協会
・エリザベス・キュ―プラ・ロス:シカゴ大学医学部
患者の臨死体験・幽体離脱から死後の世界を確信
・矢作直樹:東大医学部付属病院(救命救急)
『人は死なない』他多数
http://feynman777.blog14.fc2.com/blog-entry-265.html より
4
クルックスさんは当時の英国の代表的物理学者
クルックスと“ケティー・キング”
有名な「クルックス管」(真空放電管)
クルックス以外の歴代会長には・・・・
第2代:バルフォア(英国首相)
第5代:マイヤーズ(哲学者)
第6代:オリバー・ロッジ卿(物理学者)
第8代:シャルル・リシェ(ノーベル生理学賞)
第11代:アンリ・ベルクソン(ノーベル文学賞)
付録)
科学とは何か
• カール・ポパーによれば・・・・
「科学者の唯一取り得る行動は、“反証可能
な仮説の提示”のみ」
• 科学者はどうあるべきか
・「信じる/信じない」という表現は科学者には禁物!
・真理の追究こそが科学者の使命
(精度の追求は科学ではない?)
・無私の精神の必要性
(成果主義は科学を堕落させる)
• 近代科学の基本属性(実は極めて曖昧!!)
・原則としての「言語化」 ⇒ 言語至上主義
・再現性の原則
⇒ 精度主義に陥る必然性
バランス良い稼ぎ・務め・暮らしを求めて
地域に生きる人間類型
「稼ぎ」 = 生業
稼ぎ
「務め」 = 地域貢献
いわゆる「仕事人間」
「暮らし」= 日々の生活
◉稼ぎ
◉つとめ
◉暮らし
3つのバランスをどう作るか?
あなたのバランスは?
豊森の理想??
“ワークライフバランス”??
「暮らし」に拘る趣味
人?
務め
暮らし
家庭も稼ぎも顧みないNPO人間
あなたは、どのタイプ??
①仕事人間
・仕事優先
・家は寝るところ
・地域のことなどやっとれん!
②NPO人間
・社会貢献最優先
・稼ぎや家庭は顧みることなし!
③趣味人
・衣食住、全て趣味のあったものに
・薪ストーブ、有機野菜・・・・・
・基本は、「自己中」
④バランスの取れた「地域人」
・稼ぎ、つとめ、暮らしのバランスの取れた人
・「豊森」的理想人?
どのような世代にいるかも
重要なファクター
• 改めて、世代間の相違を考える
• 多世代共創はどのようにしたら可能か
• 何を受け取り、何を受け継いだか?
(何を捨てたか?)
(何を産み出したか?)
5
付録)世代による生活観の断絶
(生い立ち等により多様化しているが・・・・・他の世代との会話の困難さ)
・戦争世代
(95歳~)
・戦中派
(85~95才前後)
・“浮浪児の世代”
(75~85才前後)
・団塊の世代
(65~75才前後)
・“しらけの世代”
(55~65才前後)
・“バブルの世代”
・“不安の世代”
・“超不安の世代”
・“諦めの世代”
(45~55才前後)
(35~45才前後)
(25~35才前後)
(0~25才前後)
世代間は大きく断絶している?
• 私の世代、それ以前の世代
頑張れば、誰でも何とかなった!
(会社は「家族」のようだった?)
⇦ 世の中が「右肩上がり」だった!
• 今の若者
何に向かって頑張るんだろう??
⇦ 世の中は「右肩下がり」?
『僕たちには、もうモノは必要ない』(佐々木 典士)
- 断捨離からミニマリストへ -
付録)世代による生活観の断絶
(生い立ち等により多様化しているが・・・・・他の世代との会話の困難さ)
・戦争世代(95歳~)
今が一番? 危機感低い 戦前のモラルを継続
・戦中派(85~95才前後)
今が一番? 危機感低い 戦前の教育を受け戦後に精神的混乱 高度成長の立役者
・“浮浪児の世代”(75~85才前後)
一番おなかが空いているときに食べ物が無かった モラル基盤脆弱 バブルを作った世代
・団塊の世代(65~75才前後)
学生闘争世代 年金を満額もらえる最後の世代? 戦後民主主義者の集まり?
・“しらけの世代”(55~65才前後)
学生闘争挫折を見学 高度経済成長の様子を知る最後の世代 立ち上がるやつは少々いる
・“バブルの世代”(45~55才前後)
バブル期に就職 超自信過剰? ディスコでうかれた世代
・“不安の世代”(35~45才前後)
ニート世代 雇用形態の変化で生活不安 勝ち組負け組みの分離
・“超不安の世代”(25~35才前後)
最早物質生活の向上は無いことを認識 積極的に農山村へ 持続可能社会を真剣に考える
・“諦めの世代”(0~25才前後)
全く見えない未来像 自分の将来像がつかめない 何をやっても無駄と思っている?
(参考)ミニマリスト宣言
持ちモノを自分に必要な最小限にする「ミニマリスト」という生
き方。 ぼくはモノを減らすことで何もかもが変わり、なぜか毎
日「幸せ」を感じられるまでになってしまった。 誰かと比べて
ばかりいて、みじめだった。将来への不安で、ずっと停滞して
いた自分が動きはじめた。 最小限にしたからこそ、見えてく
る本当の豊かさ。モノが少ない幸せがあることを知った。 モノ
も情報もあまりに複雑化した現代。 そのノイズに阻まれて、
本当に自分に何が必要なのか、何を大事にしたいのかさえ
わかりにくくなっている。 できるだけ多くのモノを手に入れる
のが唯一の正解だった時代はもう終わった。 それがほんと
うの「幸せ」にはつながらないことをなんとなくみんなが気づき
始めている。 生き方にはもっと自由な選択肢があっていい
はず。 他人の目線ばかり気にした世界から、自分の声に耳
を澄ませてみること。 断捨離からミニマリストへ。 終わりの
ないモノへの追求から一度思いっきり距離をとってみること。
これはもう一度「幸せ」について考え始めることに他ならない。
自動思考(認知のゆがみ・考える癖)
さらにもう一つの課題
・・・・あなたに「思考のゆがみ」はないか・・・・
「思考のゆがみ」が「自己肯定感」を縮める!
・恣意的推論
・分極化思考
・マイナス化思考
・感情的決めつけ
・レッテル張り=ラベリング
・拡大解釈・過小評価
・過度の一般化
・自己関連づけ
・選択的抽象化
・「すべき」思考
根拠のない先読み
0 or 1
良いことも悪いことに
「きっとうまくいかない」
「私はダメ人間だ」
破局視等
微小部分の法則化
理由なく自分のせいに
悪いことだけを抽出
過度の追い込み
認知のゆがみを生むスキーマとは??
6
自己分析出来ましたか??
・・・・自己分析の後に来るもの・・・・
豊森は、何を目指しているか?
これからのあなた自身の人生デザイン
豊森は何を目指しているのか・・・・・
豊森の目指すものは・・・・・
あなたはどのタイプ??
A. 理想と現実の開きがある
今のあなた
今の自分
理想の自分
あるべきあなたの姿
豊森がお手伝い!?
豊森は何をすべきか?
そうはいえども・・・・
四十にして惑わず、五十にして天命を知る、六十にして人の声に耳従う、
七十にして意のままに動けども矩を超えず!!
B. 今の自分はほぼ理想に近い
理想の自分
今の自分
そもそも、理想の自分はあるのか??
豊森は、いわゆる「自己実現」を目指しているのか??
全ての個物は関係性の中に存在する
そもそも、「自分」を最初に想定すべきか?
「関係性」から考える豊森的視点
全ての社会的課題も、他の社会的課題との相互関係の中に存在する。
・華厳経の『事事無碍、理理無碍』(極めて生態学的解釈)
・アリストテレスの『範疇論第7章“関係性”』(都市工学における関係性デザイン等に発展?)
7
自分と自然の関係は?
自分と他人の関係は良好か?
(人と自然の関係性)
(人と人の関係性)
自然
自
分
家族
自
分
家族
自然
自
分
自
分
《本来の姿》 =身体性の復活
《人と自然の分離》
職場
自
分
職場
自然
自
分
社会
社会
自
分
地域
自
分
地域
自
分
《 関係性の遮断 無縁社会 》
《社会と自然の分離》
(特に都会では)
《 関係性の回復 》
祖霊・八百万の神
(霊的世界)
自然
自然
社会
世間
自
分
自
分
祖霊を含め
た前の世代
継承
自
分
継承
未来の世代
を含めた、
先の世代
あなたは、前の世代から何を引き継ぎ、後の世代に何を残せたか?
世代間の継承は、持続可能社会の基本的要件!!
・・・・・・・
曾
祖
父
母
祖
父
母
父
母
自
分
子
ど
も
孫
曾
孫
・・・・・・
出来れば、こちらの方がもっといい!!
澁澤さん曰く、「あの世の為にこの世がある」
豊森が目指すものは・・・・・
・人と人の良好な関係性を目指す
・人と自然の良好な関係性を目指す
・世代間の良好な関係性を目指す
⇒
《本来の姿》 = コミュニティーの復活
あなたと、世代間の関係性
もう少し言えば・・・・
これでもいいですが・・・・
自
分
自然
古くて新しい「幸せ」を目指す
「7代=200年?を考える」 : 自分が実感出来る最長の時間?
(イロコイ族の時間感覚:9月の塩見さんの講座予告)
お伝えしたいことがあまりにも多く、
毎回煩雑な講義で御免なさい!!
来月の
塩見直紀さんのワークショップ
+合宿
お楽しみに!!
8
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