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A-1 「斜旋回送りねじを用いた負荷感応無段変速機」

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A-1 「斜旋回送りねじを用いた負荷感応無段変速機」
機械・システム
A 会場(孔雀)
10:45∼11:10
斜旋回送りねじを用いた負荷感応無段変速機
広島大学
大学院工学研究院 システムサイバネティクス専攻
准教授 高木 健
● プレゼン技術の概要
負荷が小さい時には小さな減速比で俊敏に駆動でき,逆に負荷が大きい時には大きな
減速比で力強く駆動することが自動的にできる直線運動を行う無段変速機を提案す
る。
● 従来技術・競合技術との比較
一般的な送りねじ,ボールねじなどの直線運動をする機構と比較しても実装に必要と
するスペースは同等でありながら,無段変速機の機能を有している。また,構成もシ
ンプルである。
● プレゼン技術の特徴
・負荷に応じて減速比が変化する無段変速機
・直線運動を行う機構
・俊敏かつ力強い動作を軽量な機構で実現
● 想定される用途
・ものを持ち上げる装置の駆動系
・軽量であることが求められる,持ち運ぶ必要がある,または自走するロボットの駆
動系
・ロボットハンド等の把持装置の駆動系
3
斜旋回送りねじを用いた
負荷感応無段変速機
広島大学
大学院工学研究院
システムサイバネティクス専攻
准教授 高木 健
背景
たとえは,ロボットハンド
たとえは
ロボ ト ンド
に対する要求は…
把持対象までは俊敏に,
把持後は力強く
しかし…
俊敏さ
力強さ
トレードオフ
トレ
ドオフ
一定の減速比では共に満たすことは困難.
減速機
減速機
減速比において
減速比において...
力
トレードオフ
トレ
ドオフ
速度
必要な力 速度に変換
必要な力・速度に変換
減速比と力 速度
減速比と力・速度
動力源
必要な動作
減速比:大
入力
力 :大
速度 :小
出力
トレードオフ
入力
減速比:小
出力
力 :小
速度 :大
無段変速機
有段の減速機
連続的な減速機
(無段変速機)
連続的に減速比が変えられる無段変速機は理想的
ボールねじなどのように回転運動を直線運動に変換する
機構 ありな
機構でありながら,負荷に応じて自動的に変速する無段
,負荷
自動
変速す 無段
変速機の機能をもつ小型・軽量な機構を提案する.
一般的な送りねじ
般的な送りねじ
1回転
1回転
2
回転
3
ピッチ:p
1
p
3
雌ねじ
雄ねじ
(1)雄ねじを1回転すると雌ねじは1pだけ動く
(2)雄ねじを1回転し 雌ねじは2/3回転するとねじは(1/3)
(2)雄ねじを1回転し,雌ねじは2/3回転するとねじは(1/3)
pだけ動く
斜旋回送りねじ
雄ねじ
雌ねじ
ベアリング
雌ねじは雄ねじより少し小さい.
雄ねじに対し雌ねじが傾いて噛み合っている.
雄ねじに対し雌ねじが傾いて噛み合っている
また,雌ねじはベアリングによって回転することができる.
斜旋回送りねじ
雄ねじ
雌ねじ
雌
ベアリング
斜旋回送りねじ
雄ねじ
雌ねじ
ベアリング
斜旋回送りねじ
雄ねじ
雌ねじ
雌ねじは雄ねじより少し小さいため,雌ねじが一回転しても
雄ねじは一回転しない.
つまり,雄ねじと雌ねじの回転には差が生じる.
ねじの接触点
接触点
雌ねじは雄ねじの傾きが変化すると接触点が変化し,接触
点に着目した雄ねじと雌ねじの径も変化する.
点に着目した雄ねじと雌ねじの径も変化する
ねじの接触点
接触点
ねじの接触点
接触点
径の違い
雌ねじと雄ねじの径の差が小さくなると,回転により生じる
差も小さくなる.
減速比が大きくなる
負荷感応無段変速機
ばね
軸
負荷に応じて減速比が大きくなると嬉しい.
ばねを用いることで,負荷に応じて自動的に傾きが変化.
ねじの接触点
ばね
力
ねじの接触点
ばね
力
ねじの接触点
ばね
力
減速比と傾き
減速比が無限大になるのは問題
ストッパにより傾きを制限
力
非接触
ストッパ
接触
力
ストッパ
ストッパに接触すると,傾きが変化するのが止まる.
接触後は減速比が一定となる.
製作した負荷感応無段変速機
質量 13 8
質量:13.8g
グリッパ の実装例
グリッパへの実装例
実験環境(減速比と負荷の関係)
ケーブル
プーリ
鋏口
雌
雌ねじを回転
を回転
錘
負荷感応無段変速機
力
減速比
実験結果(減速比と負荷の関係)
錘の質量[kg]
実験結果(減速比と負荷の関係)
減速比
ストッパに接触
錘の質量[kg]
実験環境(力と電流の関係)
力
力センサ
雌ねじを回転
負荷感応無段変速機
力[N]]
実験結果(減速比と負荷の関係)
電流[ ]
電流[A]
ストッパに接触し減速比は一定である.
100N以上の力を出力できた
まとめ
・ 直動運動をする小型・軽量な無段変速機を提案
・ 減速比は負荷に応じて自動的に変速可能
・ 13.8 gの軽量な機構でありながら100N以上もの力を実現
実用化に向けた課題
・ 耐久性に対し実験を行っていません.どの程度耐久性があ
るかは現段階では不明です.
(現在 試験環境を整備中 す )
(現在,試験環境を整備中です.)
・ 具体的なアプリケーションの選定.
プ
本機構は小型・軽量が求められる(稼働,移動する)機械へ
の実装が適していると考えています つまり ロボットアーム
の実装が適していると考えています.つまり,ロボットアーム
の先端に付けるグリッパや,移動ロボットで重たいものを持
ち げる用途など の適応が良 と考えて ます
ち上げる用途などへの適応が良いと考えています.
企業 の期待
企業への期待
本研究室では基礎技術の確立を目指しています.
本研究室では基礎技術の確立を目指しています
本研究は,ベアリング,ボールねじ,モータなどと同様に,最
終的な商品(機械)ではなく
終的な商品(機械)ではなく,一つの商品(機械)を構成する
つの商品(機械)を構成する
ための部品です.ゆえに,様々な分野に応用可能です.
しかし,詳細なマーケティングまで大学で行うことは難しく,明
確なターゲットは決まっていません.この部分を企業の方より
提案して頂けると非常に嬉しいです.
提案して頂けると非常に嬉しいです
大学は生産施設を持っていませんが,実験施設としては素
産 設
,実験 設
晴らし機関です.この環境を上手く利用して頂けると幸いです.
また,この研究は未完成だと感じ,自社で新たに展開できる
また
この研究は未完成だと感じ 自社で新たに展開できる
と感じる方と仕事をしたいと考えています.
お問い合わせ先
広島大学
産学・地域連携センター
Tel
: 082
082-421-3631
421 3631
Fax
: 082-421-3639
E-mail : [email protected]
本技術に関する知的財産権
発明の名称
出願番号
出願人
発明者
:回転運動変換装置
回転運動変換装置
:特願2011-117099
特願
:広島大学
:高木
高木 健,山崎
健 山崎 透,石井
透 石井 抱
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