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証券コード:4312 - サイバネットシステム

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証券コード:4312 - サイバネットシステム
証券コード:4312
06
■ プロファイル
サイバ ネットシステム株 式 会 社 は
1985年の創業以来、一貫してCAE
(Computer Aided Engineering)ソ
リューションを提供してまいりました。
前身となる会社から数えれば、25年
以上の長きにわたりCAEと向き合っ
てきた、唯一無二の会社であると自負
しています。CAEの役割は、ものづく
りをコンピュータで支援することです。
すなわち、それはものづくりを繁栄の
根幹とする日本経済を、縁の下で支え
ることかもしれません。
2006年3月期には、株式会社ケイ
・
ジー・ティーと株 式会社プラメディア
を連 結 対 象子会社として迎え入れま
した。サイバネットシステムグループと
して、さらなる成長を目指してまいり
ます。
私たちサイバネットシステムグルー
プは、引き続き最先端のCAEソリュー
ションを軸に、積極的な事業展開を図
り、日本のものづくりに貢献してまいり
ます。
Content s
01 株主・投資家のみなさまへ
04 CSR (Corporate Social Responsibilities) コーポレート・ガバナンス
「ものづくり」
「ひとづくり」を支援する社会貢献活動
06
08
11
13
14
14
15
16
16
17
What's CAE ?
事業概況
事業・財務の概況
貸借対照表
損益計算書
事業の種類別セグメント情報
キャッシュ・フロー計算書
見通しに関する注意事項
当資料の記載内容のうち、歴史的事実でないも
のは、サイバネットシステムの将来に関する見通
株式情報
しおよび計画に基づいた将 来 予測です。これら
サイバネットシステム グループ
の将来予測には、リスクや不 確 定な要素などの
会社概要
要因が含まれており、実際の成果や業績などは、
裏表紙 沿革/ホームページ紹介
記載の見通しとは異なる可能性があります。
株主・投資家のみなさまへ
2006年6月にサイバネットシステム株式会社の新しい代表取
締役社長に就任しました田中邦明と申します。新しい経営の舵取り
役として、2006年3月期の業績概況と、今後の経営戦略について
説明いたします。
2006年3月期を振り返って
2006年3月期は、当社にとって初の連 結決 算になりました。
2005年 4月に株式会社ケイ・ジー・ティーを、 8月には株式会社
プラメディアを子会社化いたしました。その結果、 連結売上高は
173億99百万円、 連結営業利益は23億1百万円、連結経常利益
は25億48百万円、
連結当期純利益は15億3百万円となりました。
2005年3月期の個別決算と比べて、売上高は124.4%、 当期純
利益は99.5%となり、増収は果たせましたが、 利益面では横ばい
の決算になりました。
増益がはかれなかった要因は、サイバネットシステム個別で、当
初の想定した売上高に至らなかったこと、 そして、 為替が円安にふ
れたことにより、商品原価が上昇したことにあります。売上高につ
きましては、CAE ソリューションサービス事業で製造業の堅調な
設備投資に支えられ、 制御系、 機械系、 光学系およびエレクトロニ
クス系、ほぼ全分野において CAE ソフトウェアの販売は堅調でし
た。しかしながら、自動車制御分野では想定した売上高を確保す
ることができませんでした。ネットワークソリューションサービス事
業では、 CAD/CAE ユーザー向けの業務改善、e- ラーニングを支
援するソフトウェア「epiplex」の計画未達が影響しました。開発の
方向性について、当社と開発元の意向に相違が出て販売を一時中
止せざるをえなかったことが要因です。
株主還元としましては、2005年7月に1株を3株に割り当てる
株式分割(無償交付)を実施し、1株当たりの年間配当金を1,450
円としました。実質的に、前期に比べて3.6%の増配であり、配当
代表取締役社長
田中 邦明
性向は32.1%となりました。
2007年3月期に向けて
2007年3月期は、
連結ベースで売上高202億円
(前期比16.1%
増)
、営業利益26億80百万円(同16.5%増)
、経常利益27億円
(同6.0%増)
、当期純利益15億65百万円(同4.1%増)の増収増
益を計画しています。
製造業における「ものづくり」へのデジタル投資は、今後も堅調
に推移するものと想定されます。当社グループの事業の主体であ
ります CAE ソリューションにつきましては、 顧客企業の投資意欲
にあったソリューションの提供に努め、既存分野の成長と共に、 新
分野であるナノ、ライフサイエンス、 そしてユーザー教育、 コンサル
タント、 受託解析などのサービス売上の拡大を図ります。
investors’ guide 2006
01
ネットワークソリューション事業につきましては、2007年問題
■ 売上高
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
を背景として知識の継承や CAD/CAE ユーザー向けの業務改善、
20,000
e- ラーニング支援を行うソフトウェア製品への取り組み強化と顧
客企業の情報セキュリティー投資意欲にあったセキュリティー商品
15,000
の販売拡大を図ります。
いずれも営業体制を整備し、 再び二桁成長を目指します。
10,000
自社開発ソフトウェアの販売にも注力
5,000
12,562
13,968
’03
’04
’05
17,399
11,239
’02
14,626
10,500
0
2005年4月に発表した中長期経営計画「Step105」において、
’06
CAE ソリューションサービス事業の一層の拡大とともに、ネット
ワークソリューションサービス事業を新たな収益の柱にすること、
ならびに新規事業分野を育成することを目標として掲げました。当
社はその目標に向けて、着々と布石を打ちつつあります。
CAD/CAM/CAE 利用ユーザーの業務改善ツールとして注力し
■ 営業利益
ている「epiplex」は、2006年1月にソースコードの利用権を取得
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
2,500
し、当社独自のソフトウェアとして開発することにしました。ユー
ザー自身がその活用方法を分析し、業務のさらなる効率化につな
2,000
がるツールとすべく、開発・販売に取り組んでいきます。また、同年
1月から、当社初の自社開発ソフトウェアである大規模音響解析プ
1,500
ログラム「WAON」の販売を開始しています。主要なユーザーとし
1,000
ては、CAEの大口ユーザーでもある自動車メーカーです。エンジン
の騒音や自動車のフルサイズモデルを対象とした車外騒音問題を
2,473
’03
’04
’05
2,301
2,272
’02
2,275
1,791
0
1,674
500
’06
対象とした解析が可能となります。また、自動車のみならず、 コン
サートホールや高架防音壁などの建築音響の分野においても低音
域から高音域まで、大規模問題を短時間で解析できます。
子会社ケイ・ジー・ティーが、自社開発した内部統制ソリューショ
ン「Ci-Tower」が注目を集めています。企業に厳格な内部統制を
■ 当期純利益
求める日本版 SOX 法(米国企業改革法)への対応は、
その期限が
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
2,000
2008年とも2009年ともいわれています。
「Ci-Tower」
は、
ニュー
ヨーク証券取引所に上場する会社が実際に SOX 法に対応した際
1,500
1,000
財務ハイライト
個別決算 1,511
’03
’04
’05
個別決算
1,503
1,302
’02
1,464
989
0
945
500
’06
連結決算
連結決算
(百万円)
2006
¥14,626
¥13,968
営業利益
2,275
2,473
2,301
経常利益
2,501
2,616
2,548
3 月 31日に終了した1 年間
売上高
当期純利益
一株当たり当期純利益(円)
総資産
株主資本
一株当たり株主資本(円)
2005
2006
¥17,399
1,463
1,511
1,503
¥4,510.85
¥13,528.03
¥14,593.41
¥13,042
¥12,236
¥13,812
9,086
8,314
9,126
¥28,583.78
¥78,928.36
¥28,665.87
注記
当社は 2005 年 7 月 20 日をもって普通株式 1 株につき 3 株の割合で株式分割(無償
交付)を行っております。
02
investors’ guide 2006
に開発されたソフトウェアをベースにしており、その信頼性とパッ
■ 一株当たり配当金と配当性向
(円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
(%)
4,500
40
ケージソフトゆえの手頃な価格が特長です。
また、
子会社プラメディ
アは、プラスチック製品の樹脂流動解析、成形解析などに用いら
31.0
32.1
30
3,000
21.6
17.8
20
16.8
れる CAEで高い評価を得ています。今後、当社が販売窓口となっ
て、積極的なマーケティング活動を行います。
CAE のワンストップソリューション企業に向けて
このたび、当社は新しい経営体制を発足させました。1980年
1,500
1,500.00
2,526.67
4,200.00
1,450.00
0
1,666.67
10
’02
’03
’04
’05
’06
に日本シーディーシー株式会社において CYBERNET サービスを
開始以来25年の長きに渡る CAEの専門会社としての経験・実績
0
を活かしながら、既存分野でのさらなる売上拡大と新規分野の開
拓を目指し、中長期経営計画「Step105」を達成することが新経
営体制の大きな任務です。今後の事業展開におけるビジョンとし
て、CAE ソフトウェアの調達から、それを使いこなす人材の育成ま
■ 株主資本配当率
で、ユーザーのニーズに幅広く応える「CAEのワンストップソリュー
(%) 3 月 31 日に終了した 1 年間
6.0
ション企業」
を掲げました。2005年度に公表した中長期経営計画
5.3
5.0
5.0
5.1
「Step105」
(2010年3月期の連結業績目標:売上高400億円、
経常利益60億円)の実現を目指し、ダイナミズムとスピード感を
4.0
持って経営を行ってまいります。
3.4
3.0
2.0
CAEは、多くの顧客がその有用性を認識していながら、活用す
2.3
る人材の不足に頭を悩ませています。そこで、当社は、CAEを使
いこなす人材の育成までも手掛けようと、
CAE ユニバーシティ構想
1.0
0
を打ち出しました。具体的には、CAEの基礎講座から応用講座ま
’02
’03
’04
個別決算
’05
’06
で幅広いカリキュラムをとり揃えた講座開設を考えています。また、
「ものづくり」の支援に熱心な大学や大学院で、授業の一環として
同講座を開いていただくことも視野に入れています。
「ものづくり」
と共に「ひとづくり」の支援にも注力してまいります。
サイバネットシステムが新たなステージに入ったことを機に、
ブラ
ンドロゴを一新しました。
「CYBERNET」という欧文一語の簡潔
なロゴに、
「つくる情熱を、支える情熱。
」というスローガンを組み
合わせています。
当社は引き続き、
「ものづくり」に携わる人々にとって、最も信頼
できるパートナーとなるよう日々努力を積み重ねてまいります。株
主・投資家の皆様におかれましては、引き続き当社へのご支援とご
理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2006年6月23日
代表取締役社長
investors’ guide 2006
03
CSR (Corporate Social Responsibilities)
コーポレート・ガバナンス
基本方針
当社では、行動指針に「透明性の高い経営の実施」と「高
い倫理観をもち良き市民の一員としての行動」を掲げてい
厳正な監視を行っています。監査役会は4名の監査役(常勤
1名、非常勤3名)から構成され、内2名が社外監査役です。
取締役会は監査役の監督・監査を受けて経営方針などを審
議・決定し、業務執行状況の定例報告を取締役に義務付け
る業務執行の監督機関と位置付けています。
ます。これは社員、お客様、ソフトウェア開発元、ビジネス
また、監査役による監査に加えて、内部統制として内部監
パートナー、そして株主の皆様に対する基本姿勢でもありま
査室を設けています。内部監査室は、内部統制管理や事務
す。当社はコーポレート・ガバナンスにおける基本的な考え
管理の実態と問題点の把握に努めるとともに、定期的に内
方として行動指針を遵守し、経営判断の迅速化と業務執行
部監査を実施し、業務改善に向けた具体的な提案を行って
の監督機能強化に努めています。
います。
法令遵守に関しては、
「コンプライアンス行動指針」を制
定して全役員・社員向けに小冊子を配布し、高い倫理観を浸
ガバナンス拡充に向けた最近の取り組み
透させてリスク管理および牽制ができる組織づくりに努め
ています。
当社では内部管理体制に加え、企業情報の開示体制の整
備も強化しています。
●
業務執行の監督と内部統制システム 情報セキュリティポリシーと個人情報保護方針を制定
2005年3月期に設置した情報セキュリティ委員会が中心
当社の取締役会は6名の取締役から構成されています。現
となり、
「情報セキュリティポリシー」を策定しました。これ
在、社外取締役はいませんが、監査役会設置により経営の
は、当社が保有する顧客情報や重要な営業情報、技術情報
左から
専務取締役
三平 久悦
取締役
今村 達
代表取締役社長
田中 邦明
取締役
溝口 陽一
常務取締役
高橋 宏
取締役
重光 貴明
04
investors’ guide 2006
ならびに経営情報などにおいて、想定し得る情報セキュリ
2.「全日本 学生フォーミュラ大会」にスポンサーとして参加
ティ事故の未然防止を図ることが目的です。
「全日本 学生フォーミュラ大会」は、日本の自動車産業の
さらに、当社が事業活動を通じて得たお客様の個人情報
発展に向けた、学生の「ものづくり育成の場」であり、当社
を最重要資産のひとつとして認識するとともに、個人情報
は第2回大会(2004年8 ~ 9月開催)よりスポンサーとし
の保護は社会的責務であると認識し、重要かつ継続的な経
て参加しています。参加車両の車体・構成部品の強度解析用
営課題として取り組むことを社内外へ明確に示すため、
「個
ソフトウェアの貸し出し、設計や加工・組み立て面での技術
人情報保護方針」を定めました。
サポートを通じて、当社は学生の自主的な「ものづくり」を
●
企業情報の適時開示の体制を整備
支援し、将来の自動車
決算情報開示の早期化や会社説明会を積極的に実施す
るなど、株主・投資家の皆様への適時・適切な開示を目指
産業を担う
「ひとづくり」
に貢献しています。
した体制の整備に努めています。また、
「IR 基本方針」を定
め、企業情報の適時開示の重要性を啓発しています。
「ものづくり」
「ひとづくり」を支援する社会貢献活動
オートクロス競技上位入賞
宇都宮大学チーム
第3回大会参加者全員撮影
(提供:自動車技術会)
当社は CAE 分野のエキスパートとして、製造業を中心と
した「ものづくり」の現場に革新をもたらすと同時に、次世
代に向けた「ものづくり」技術の継承と優秀な人材育成を目
指した「ひとづくり」を強力に支援するため、下記のような
社会貢献活動を積極的に展開しています。
3.「 東大阪宇宙開発協同組合」の人工衛星プロジェクトに
1. 二足歩行ロボット競技大会「ROBO-ONE」に協賛
当社は、非営利団体「ROBO-ONE 委員会」が主催する、
賛助
「東大阪宇宙開発協同組合」は、東大阪市にある中小製造
業の団体で、高い技術力を結集し、小型人工衛星の開発と
二足歩行ロボットによる競技大会「ROBO-ONE」に2003
打ち上げを目指して2002年12月に設立されました。同組
年開催の第3回大会より協賛しています。これは、
「ロボット
合では、経済産業省の新エネルギー・産業技術総合開発機構
の楽しさ」を子供から大人までより多くの人々に広めること
(NEDO)委託による人工衛星の開発プロジェクトが進行し
を目的に、ロボット技術の普及と発展を目指すコンテストで
ており、当社の各種 CAE ソフトウェアが多数導入・利用され
す。身長120cm 以下、重量制限なしのロボットで行われる
ています。現在、参加企業は東大阪市だけにとどまらず、大
格闘技大会「ROBO-ONE」をはじめ、実世界では実現不可
阪府下全域に拡大中です。当社は、日本における今後の「も
能な様々な課題をコンピュータの仮想空間の中でいかにク
のづくり」の課題といわれる宇宙開発への挑戦に共感し、貴
リアするかを競う「ROBO-ONE on PC」において、当社の
重な技術の継承という観点も含め、社会貢献活動として賛
制御ソフトウェアの貸
助を行っています。
与や技術・運営支援を
行うことで、ロボット
技 術 の 発 展とロボッ
ト・ファン育成に努め
ています。
第9回大会決勝風景 (提供:ROBO-ONE 委員会)
パネル展開型多目的超小型衛星(右)
と開発風景(提供:東大阪宇宙開発協
同組合)
investors’ guide 2006
05
What’s CAE ?
特集
CAE(Computer Aided Engineering)は直訳すると
「コンピューターによる工学支援システム」という意味です。
コンピューターで 2 次元、3 次元の図面を作成する CAD
(Computer Aided Design)に対し、CAE はコンピューター上で
仮想的に製品を作り、その特性をシミュレーションすることで、
製品開発の効率化・迅速化に役立っています。
携帯電話の開発で用いられる CAE
1台の携帯電話を開発する際も、多くの CAEが活用されています。携帯電話はコンパク
トなボディに様々な機能を有しています。一方で、ポケットに入れて気楽に持ち歩かれるた
め、様々な振動を受けたり、ときには落下することもあります。製品の開発サイクルが短い
ことも、CAEの活躍の場が多い理由です。
明るく・見やすい液晶画面
フルカラー液晶画面には高輝度、かつ均一照度のバックライトが不可欠
です。バックライトの照明をCAEで解析します。
外装設計
携帯電話を落とした際に受ける衝撃をCAEでシミュレーションし、最適
な本体の強度を算出します。
06
investors’ guide 2006
CAE の歴史
CAE が活用される理由
CAEの歴史を紐解くと、ボーイング社によるジェット機の
ものづくりに試作は欠かせません。例えば自動車の場合、
翼構造の振動特性を解析するため、新たに開発された手法
衝突実験による安全性の確認や、エンジンの振動や風によ
にその起源を求められます。その手法とは、翼を小さな要素
る騒音の状態の検証に、試作品による物理的な実験が必要
に分割し、各要素の特性を数式で表現し、それを組み合わせ
になります。実験の目的は異なっても、家電製品や通信機器
て翼の全体の特性を表現する式を作り、解析するというもの
でも同様のプロセスが必要になります。しかし、競争環境が
です。これが現在、
機械系分野において利用されている有限
激しい市場では、他社に先駆けた製品化・市場投入が求めら
要素法の始まりです。その後、有限要素法を用いた汎用構
れます。CAEは物理的な試作と実験を削減し、設計・開発
造解析ソフトウェアが国立研究機関や大手民間企業にて開
工程の期間短縮、ひいては開発コストの削減に貢献してい
発されました。それらのなかで、
ウエスティングハウス社の研
ます。
究者によって開発されたものが、
サイバネットシステムの主力
商品である「ANSYS」です。
高周波の人体への影響
アンテナから発せられる高周波電磁場が人体を通り抜けるとき、熱エネル
ギーが発生します。その人体への影響をCAEでシミュレーションします。
人体
モデル
温度が
上昇し
ている
部分
カメラ機能
携帯電話に組み込まれた超小型CCDカメラレンズには、高い精度が要求
されます。レンズの設計および性能の評価にCAEが欠かせません。
正確で聞き取りやすい音声
高感度アンテナの設計や、効率よく電波を発生させるための電気回路設
計に、CAEの技術が活用されます。
investors’ guide 2006
07
事業概況
CAE ソリューション サービス
取締役 今村 達
取締役 重光 貴明
取締役 溝口 陽一
メカニカル CAE 事業部長
応用システム第1事業部長
応用システム第2事業部長
2006年3月期の概況
企業収益の改善を映し、当社の主要顧客である製造業は、設備
投資の拡大、研究開発費の増額をする企業が増えています。また、
新製品の開発サイクルの短縮化、機能の充実による差別化、市場
価格の低下といった市場環境に対応するため、
CAE ソフトウェアへ
の投資意欲を着実に強めています。
以上の市場環境のなか、2006年3月期の CAE ソリューション
サービス事 業の売 上高(個別決 算ベース)は、前 期比 4.9% 増
MATLAB/SimuLink に
よる電子制御システムモ
デル
収の136億91百万円となりました。全売上高に対する構成比は
93.6%であり、引き続き当社の業績の牽引役となっています。
セグメント別の概況
数値・制御・通信系では、
「MATLAB」が自動車、建設機械、精密
機械など、
幅広い業界において導入されています。特に新しい動き
として、
モデルベース開発が注目されています。これは、
「MATLAB」
で作成したモデルを仕様書とし、設計・開発の各工程で活用する手
法です。2005年3月期は、自動車業界においてモデルベース開
発の導入が積極的に行われましたが、2006年3月期は踊り場状
態となりました。CAE ソリューション事業の売上高が、当初見込み
に比べてやや伸び悩んだのはこれが主な要因です。
ただ、
「MATLAB」は制御系や通信系ではデファクトスタンダード
といえる CAEソフトウェアであるため、
今後モデルベース開発が浸
透するにつれて電機業界や精密機器業界での導入がさらに拡がる
ものと予想しています。また、教育機関においても「MATLAB」の
採用が増加し、多数の大学の理工系教育カリキュラムに組み入れら
れています。
メカニカル系では、主力商品「ANSYS」は先進的なマルチフィ
ANSYS CFX による ターボチャージャー内の流動解析
ジックス・ソリューションを提供する商品で、より物理的な複雑な
問題、例えば、構造、熱、流体、電磁場、音響などの複合問題を、
同時に解析することができます。特に2006年3月期は、流体解
■ 応用分野別売上構成比(個別決算)(%) 3 月 31 日に終了した 1 年間
回路設計系
ネットワーク
’06
数値・制御・通信系
44.4
26.9
13.2
9.0
6.4
’05
44.1
27.8
12.7
8.8
6.6
’04
44.9
41.9
’03
39.8
’02
08
investors’ guide 2006
メカニカル系
27.1
30.1
32.8
光学系
13.0
14.7
15.0
9.1
5.9
7.8
5.5
6.3
6.1
析を行う「ANSYS CFX」が電機・精密機器業界向けに好調に推
移しました。
数値・制御・通信系の「MATLAB」
、メカニカル系の「ANSYS」
が CAE ソリューション事業の2本柱ですが、光学系と回路設計系
にも力を入れています。液晶テレビなどで活性化するフラットパネ
ルディスプレイ業界や未来の照明機器として注目されている LED
では、
照明解析 CAEとして「LightTools」に対する需要が高まって
おり、デファクトスタンダードになりつつあります。回路設計では、
アナログ回路シミュレーションソフトウェア「OrCAD PSpice」が
照明解析ソフトウェア LightTools
パワーエレクトロニクス系において利用が活性化したことに加え、
新商品の「OrCAD PCB Editor」が、
プリント基板設計ツールとし
て需要を拡大し、この分野への本格参入の足がかりとなりました。
今後の展開
CAEの普及にともない、複数の CAE ソフトウェアを組み合わせ
てシミュレーションを行う、マルチプロダクトソリューションの需要
が着実に増えてきています。すなわち、構造系と電気系、構造系
と制御系、制御系と電気系という具合に、複合領域のおけるシミュ
レーションや最適化のニーズがあるわけです。当社は2005年4月
に CAE 技術研究室を設置し、このようなニーズに対応する体制を
整えました。
OrCAD PCB Editor によるプリント基板設計
自動車業界において、
「MATLAB」を制御設計ツールとして、生
産現場へ展開する動きが拡がっています。研究開発現場の数倍の
市場規模が予想されるため、当社も積極的にサポート体制を整え一
層の浸透を図っていく方針です。さらに、同様の展開を電機、通信、
機械、プラントなど他業種に広げていくことも視野に入れています。
フラットパ ネル ディスプレイ業 界 で 評 価 が 定 着しつ つ あ る
「LightTools」は、
照度・輝度・色度測定システムである「ProMetric」
と組み合わせ、シミュレーションと実測をセットで行うハイブリッド
ソリューションの提供を積極化します。
自社開発ソフトウェアは、国内のみならず海外への展開も考慮に
入れています。大規模音響解析ソフトウェア「WAON」や、子会社
ケイジーティの医療用ビジュアライゼーションソフトウェアやプラ
大規模音響解析プログラム WAON
メディアのプラスチック CAEなどは、その有力候補です。非連結
対象ではありますが、2004年12月に設立した上海現地法人・西
希安工程模擬軟件(上海)有限公司は、受託解析ビジネスからス
テップアップし、CAE ソフトウェアの販売も開始します。これらの
取組みが CAE ソリューション事業のグローバル化に、大いに貢献
することを期待しています。
■ 業種別売上構成比(個別決算)(%) 3 月 31 日に終了した 1 年間
電気機器
’06
32.7
32.2
’04
31.1
’02
輸送用機器
16.3
教育・研究機関
26.0
鉄鋼・金属
サービス
13.7
化学
その他
2.1 1.9 2.8 2.5
2.1
’05
’03
通信・電力・ガス
機械・精密機械
30.7
15.3
14.2
13.7
26.3
13.6
20.0
19.1
3.5 2.0 2.8 2.5
1.8
15.7
6.2
16.7
6.9
3.5 2.8 2.5 4.0
3.5
2.7
5.4
1.6
30.9
16.5
15.5
14.9
7.0
3.2 3.1 2.7
6.2
investors’ guide 2006
09
ネットワークソリューション サービス
事業概要
ネットワークソリューション サービ
ス事業は、当社のコアビジネスである
CAE ソリューションサービスとその関
連分野において、さらなるビジネス展開
専務取締役 三平 久悦
ネットワークソリューション部
担当
を目指しています。CAEの周辺環境を
整え、
CAD/CAM/CAE アプリケーショ
ンを利用したデジタルものづくりによ
るビジネスプロセスの改善、各種アプ
リケーション操作の e- ラーニングを行うツール「epiplex」を始め
とし、ものづくり開発拠点が遠隔地に分散していても「いつでも、
どこでも、誰とでも」インターネットを介して CAD/CAM/CAEに
よる結果を共有し、設計・開発会議が行えるマルチメディア Web
会議サービスの提供などを中心に行っています。さらにホストコン
ピューター用の端末エミュレーター「Reflection」
、IT 資産を一元
プロセスコーディネータ・e ラーニングシステム
支援ツール epiplex
的に管理、情報セキュリティや個人情報の保護にも対応するソフト
ウェア「QND/QAW」
、パソコンのハードディスクを丸ごと暗号化
する「Pointsec」などを取り扱い、
当社の CAE ユーザーを中心に
多くのお客様に最先端の IT ソリューションを提供しております。
2006年3月期の概況
2006年3月期のネットワークソリューションサービス事業の売
上高(個別決算ベース)は、前期比1.2%増収の9億34百万円と
なりました。全売上高に対する構成比は6.4%と、前期の6.6%
に比べて低下しています。売上高が伸び悩んだ要因は、
「epiplex」
開発元の方針転換により、当社の狙う CAD/CAM/CAE 分野で
のビジネスプロセス改善ならびに e-ラーニング支援機能に関する
開発が思うように進まなかったことから、積極的な販売を控えた
ためです。
「epiplex」は e- ラーニングを含めた知の伝承や、業務
効率の改善に資するソフトウェアであり、団塊世代が大量退職す
る2007年問題を抱える企業から、根強いニーズがあると考えて
内部統制リスク管理のための業務管制塔ソリュー
ション Ci-Tower
います。同ソフトウェアのソースコード利用権を取得し、自社開発
に方向転換したのはこのためです。
IT 資 産 管 理ソフトウェアは、2005 年 3月期に伸びが 鈍った
ものの、2006年 3月期は再び成長軌 道に戻っています。企業
の個人情報保護 法 への対応が、新たな需要につながりました。
「WebEx」は米国内でのシェアが70%弱と圧倒的な市場占有率
を誇りながら、日本企業特有のオフィス内のネットワーク管理環境
と必ずしも合わないことなどから思うように導入が進みませんで
した。
今後の展開
前期に引続き、知の伝承および業務効率改善をテーマとして、製
マルチメディア Web 会議サービス WebEx
造業、 エンジニアリング分野を中心とした「epiplex」ソリューショ
ンの提供、および PC セキュリティーを含めた IT 資産管理ソリュー
ションの提供に注力し、また当社独自のサービスを開発すること
10
investors’ guide 2006
で、 収益の増大を図ります。
事業・財務の概況
に比べて84百万円改善し、
2億26百万
により構成されています。
円の収益超過となっています。したがっ
当社と連結子会社2社による2006
年3月期連結決算は、売上高173億99
て、経常利益は前期比4.4%減少の25
特別損益は前期の68百万円の損失
常利益25億48百万円、当期純利益15
超過から、当期は46百 万円の損 失 超
億03百 万円という損 益 の状 況、総資
過と、変動幅は小幅です。以上の結果、
産138億12百万円、株主資本91億26
当 期 純 利 益 は 前 期 比 3.1%減 少 の14
百万円、株主資本比率66.1%という財
億63百万円となりました。1株当たり
政状態でした。なお、当期が初めての連
当期純利益は、4,510.85円と前 期の
結決算となるため、前期との比較はあり
13,528.03円から低下していますが、
ません。
これは2005年7月に1株につき3株の
割合で株式分割(無償交付)を実施した
個別決算ベースの2006年3月期の
売上高は、前期比 4.7%増加の146億
10
5,000
5
億01百万円となりました。
百万円、営業利益23億01百万円、経
損益の状況
10,000
ためで、これを勘案すると前期比横ばい
0
26百 万円となりました。部門別では、
別セグメント情報は、CAE ソリューショ
CAE ソリューションサービス事業が前
ン サ ー ビ ス 事 業 が 売 上 高143 億 83
期比4.9%増加の136億91百万円、
ネッ
百万円、営業利益34億85百万円、ネッ
トワークソリューションサービス事業が
トワークソリューションサービス事業の
前期比1.2%増加の9億34百万円でし
売上高30 億15百 万円、営業利益1億
た。全売上高に占める構成比は、CAE
62百万円となりました。
’03
’04
’05
0
’06
■ 販売費および一般管理費
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
4,500
3,000
1,500
となります。
なお、連結決算ベースの事業の種類
’02
17,399
軟件(上海)有限公司(非連結子会社)
15
13.2
14,626
円増加するなどして、営業外損益は前期
15.6
0
’02
’03
’04
’05
4,069
ディア(連結子会社)
、西希安工程模擬
15,000
3.452
した。為替差益が前期に比べて64百万
17.7
15.9
13,968
ティー(連結子会社)
、株式会社プラメ
15.9
3,368
8.0%減少の22億75百万円となりま
12,562
式会社(親会社)
、株式会社ケイ・ジー・
20
18.1
2,822
以 上 の 結 果、 営 業 利 益 は 前 期 比
11,239
ム株 式 会 社(当社)と、富士ソフト株
(%)
20,000
2,559
ます。
■ 売上高および売上高営業利益率
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
10,500
当社グループは、サイバネットシステ
の24.1%から0.5ポイント低下してい
2,205
企業集団の状況
’06
■ 経常利益および売上高経常利益率
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
(%)
3,000
20
18.2
16.6
18.7
17.1
15.8
15
14.6
2,000
ソリューションが93.6%、ネットワーク
10
財政状態
ける現金及び預金1億34百万円、関係
益の増減要因は、売上高の増加が3億
会社短期貸付金2億円、固定資産にお
25百万円のプラス、為替変動・原価率
けるソフトウェア3億72百 万円、関係
差異が2億69百万円のマイナス、技術
会 社株 式 5億35百 万円などで、主な
サービス原価の増加が1億70百万円の
減少要因は流動資産における有価証券
マイナスでした。ちなみに平均為替レー
1億47百万円、前渡金1億76百万円、
ト は、2005 年 3月 期 が107.87 円 /
固定 資 産におけるソフトウェア仮勘定
ドル、2006年3月期が112.22円/ド
1億円などです。
ルです。販売費及び一般管理費は前期
負債の部では、前期に続いて有利子
比2.5%増加の34億52百万円で、売
負債はありません。流動負債における
0
’02
’03
’04
’05
2,548
2.6ポイント低下しています。売上総利
2,501
した。主な増加要因は、流動資産にお
0
’06
■ 当期純利益および売上高当期純利益率
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
(%)
2,000
12
10.4
1,500
9.0
10.8
10.0
8.8
8.6
9
1,000
6
500
3
989
1,302
1,511
0
945
上 高に占める比 率は23.6%と、前 期
’02
’03
’04
’05
個別決算
1,503
利益率は39.2%で、前期の41.8%から
5
1,463
6.6%増加の130億42百万円となりま
2,616
57億27百万円となりました。売上総
1,000
2,282
個 別 決 算ベースの 総 資 産 は 前 期 比
1,777
売 上 総 利 益 は 前 期 比 2.0 %減 少 の
1,743
ソリューションが6.4%となっています。
’06
0
連結決算
investors’ guide 2006
11
低下等の理由で、商品の競争力が低下
円で株主資本比率は66.1%でした。
する可能性があります。
②特 定の仕入れ先への依存度に関する
キャッシュ・フローの状況
(注記:当期より連結決算を開始したため、個別決算の
キャッシュ・フロー計算書を開示しておりません。
)
リスク
当社グループが取り扱う商品は、その
多くが開発元から直接仕入れているた
連結決算ベースの営業キャッシュ・フ
め、仕入れ先が限定されており、その依
ローは、税金等調整前当期純利益24億
存度は高いと考えています。仮に開発元
97百万円、
減価償却費1億50百万円を
との販売代理店契約が更新されない場
主な収入とし、18億54百万円の純収
合、業績に悪影響を及ぼす可能性があ
入となりました。投資活動によるキャッ
ります。
シュ・フローは、新規連結子会社の株式
③情報漏洩リスク
取得による支出2億57百万円、無形固
業務上、お客様などの個人情報や機
定資産の取得による支出3億35百万円
密情報を受領する場合があり、
当該情報
などにより、5億12百万円の純支出と
が漏洩した場合、お客様からの損害賠
なりました。財務活動によるキャッシュ
・
償請求や当社の信用失墜等により、
業績
フローは、短期借入金の返済による支
に悪影響を及ぼす可能性があります。
出4億10百万円、自己株式の取得によ
④為替レートの変動に係るリスク
る支出2億77百万円などにより、10億
当社グループが取り扱う主要な商品
64百万円の純支出となりました。最終
は、海外の開発元から直接調達してお
的な現金及び現金同等物の増加額は2
り、その取り引きのほとんどが米ドル建
億99百万円で、同期末残高は30億81
てです。したがって、為替の変動によっ
百万円です。
て採算性が低下する可能性があります。
⑤人材確保
0
ため、
有能な人材が成長に不可欠と考え
ています。人材の確保・育成に支障をき
たす場合、中長期の成長性に悪影響を
’03
’04
’05
30
’06
■ 減価償却費
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
200
150
100
50
0
’02
’03
’04
’05
’06
■ 株主資本および株主資本比率
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
(%)
10,000
80
8,000
70
69.7
6,000
66.9
66.2
67.4
67.9
66.1
4,000
60
2,000
当社グループは、
CAEという非常に専
門性の高い分野で事業を展開している
’02
360
億12百万円、株主資本は91億26百万
40
100
285
性の高いものですが、開発元の開発力
150
た。なお連結ベースの総資産は、138
200
0
’02
’03
’04
’05
9,126
ローバル市場において先端的かつ信頼
9,086
比1.8ポイント上昇の69.7%となりまし
251
当社グループが取り扱う商品は、グ
50
48.33
181
90億86百万円、株主資本比率は前期
51.32
51.32
8,314
①商品競争力に係るリスク
55.34 55.65
227
せん。株主資本は前期比9.3%増加の
55.85
300
135
りです。
7,843
39億55百万円と大きく変動していま
60
219
なる可能性がある主な事項は次のとお
114
すが、負債合計は前期比0.8%増加の
(%)
400
7,063
当社グループの事業展開上、リスクと
188
人税等の減少1億75百万円などありま
■ 従業員および一人当たり売上高
(百万円) 3 月 31 日に終了した 1 年間
139
リスク情報
6,286
買 掛 金 の 増 加1億 22百 万 円、未払 法
’06
■ 株主資本利益率
(%) 3 月 31 日に終了した 1 年間
20
及ぼす可能性があります。
10.8
9.0
10.4
10.0
15
10
8.8
’02
’03
’04
個別決算
12
investors’ guide 2006
8.6
’05
’06
連結決算
50
貸借対照表
個別決算
3 月 31日
2001
2002
2003
2004
連結決算
(百万円)
2005
2006
2006
3,081
資産の部
流動資産
現金及び預金
3,300
3,127
4,404
2,088
2,781
2,916
受取手形及び売掛金
2,465
2,563
3,149
3,016
3,454
3,476
4,314
有価証券
—
2,406
1,701
4,202
3,217
3,069
3,069
たな卸資産
54
86
147
132
111
73
84
短期貸付金
—
—
—
—
—
—
1,000
—
前払費用
26
24
45
32
35
54
前渡金
92
119
134
299
456
279
—
繰延税金資産
59
91
119
200
160
157
157
関係会社貸付金
—
—
—
500
1,000
1,200
—
その他流動資産
2
405
283
300
61
113
524
貸倒引当金
-7
-5
-3
-3
-3
-3
-5
流動資産合計
5,994
8,821
9,983
10,770
11,276
11,338
12,228
325
266
264
208
284
260
280
固定資産
有形固定資産
建物
工具器具備品
無形固定資産
46
48
60
50
94
87
92
279
217
203
157
190
173
187
723
11
15
72
292
174
393
投資その他の資産
496
289
343
356
501
1,049
579
固定資産合計
834
571
680
858
960
1,703
1,583
6,829
9,392
10,664
11,628
12,236
13,042
13,812
2,293
資産合計
負債の部
流動資産
買掛金
1,273
1,474
1,690
1,407
1,738
1,861
未払費用
181
176
234
367
342
324
—
未払法人税等
368
344
436
653
614
439
443
未払消費税等
122
150
112
162
122
126
128
前受金
292
340
353
404
429
478
608
賞与引当金
139
181
193
217
245
243
298
78
83
213
213
28
43
449
2,457
2,752
3,234
3,428
3,522
3,515
4,222
退職給与引当金
262
309
335
322
354
389
403
役員退職慰労金引当金
146
44
30
33
45
49
57
—
—
—
—
—
—
その他流動負債
流動負債合計
固定負債
その他固定負債
固定負債合計
負債合計
408
353
366
356
399
439
461
2,865
3,106
3,600
3,784
3,922
3,955
4,683
—
資本の部
資本金
400
995
—
—
—
—
資本準備金
—
909
—
—
—
—
—
利益準備金
59
71
—
—
—
—
—
—
—
—
—
—
その他の剰余金
3,487
4,291
その他有価証券評価差額金
17
19
—
—
—
—
—
資本金
—
—
995
995
995
995
995
資本剰余金
—
—
909
909
909
909
909
利益剰余金
—
—
5,147
6,190
7,325
7,860
7,899
その他有価証券評価差額金
—
—
11
18
37
69
69
自己株式
—
—
—
-269
-952
-746
-746
資本合計
3,963
6,286
7,063
7,843
8,314
9,086
9,126
負債及び資本合計
6,829
9,392
10,664
11,628
12,236
13,042
13,812
(注)当貸借対照表は、会計監査を受けた数字を掲載しています。
investors’ guide 2006
13
損益計算書
個別決算
3 月 31日に終了した1年間
売上高
連結決算
(百万円)
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2006
9,222
10,500
11,239
12,562
13,968
14,626
17,399
11,027
売上原価
5,428
6,620
6,888
7,467
8,126
8,898
売上総利益
3,794
3,879
4,351
5,095
5,842
5,727
6,371
販売費及び一般管理費
1,880
2,205
2,559
2,822
3,368
3,452
4,069
営業利益
1,913
1,674
1,791
2,272
2,473
2,275
2,301
営業外収益
15
87
33
32
146
227
249
受取利息
1
2
1
17
24
6
4
為替差益
—
—
—
—
—
160
160
その他
121
25
18
3
13
85
32
14
営業外費用
118
19
48
22
3
1
その他
118
19
48
—
—
0
1
1,809
1,743
1,777
2,282
2,616
2,501
2,548
特別利益
113
108
—
—
0
—
—
特別損失
20
172
40
39
68
46
50
1,902
1,679
1,737
2,242
2,547
2,454
2,497
757
724
807
1,058
1,050
978
982
46
8
-59
-118
-14
12
12
1,098
945
989
1,302
1,511
1,463
1,503
経常利益
税引前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
法人税等調整額
当期純利益
(注)当損益計算書は、会計監査を受けた数字を掲載しています。
事業の種類別セグメント情報
2006 年 3 月 31日で終了した1 年間
(千円)
CAEソリューション
サービス事業
ネットワークソリューション
サービス事業
計
消去または全社
連結
売上高
(1) 外部顧客に対する売上高
14,383,429
3,015,662
17,399,091
—
—
5,069
5,069
-5,069
—
計
14,383,429
3,020,731
17,404,161
-5,069
17,399,091
営業費用
10,897,612
2,858,645
13,756,257
1,340,976
15,097,234
(2) セグメント間の内部売上高または振替高
17,399,091
営業利益
3,485,817
162,086
3,647,903
-1,346,046
2,301,857
資産
4,992,350
1,372,409
6,364,760
7,447,506
13,812,266
減価償却費
43,034
24,857
67,892
82,547
150,440
資本的支出
63,260
300,568
363,828
51,934
415,762
(注)当事業の種類別セグメント情報は、会計監査を受けた数字を掲載しています。
所在地別セグメント情報の開示について
本邦の売上高および資産の金額は、全セグメントの売上高の合計および全セグメントの資産の金額の合計額に占める割合
がいずれも90%超であるため、所在地別セグメント情報の記載を省略しています。
14
investors’ guide 2006
キャッシュ・フロー計算書
個別決算
3 月 31日に終了した1年間
連結決算
(百万円)
2001
2002
2003
2004
2005
2006
営業活動によるキャッシュ・フロー
税引前当期純利益
1,902
1,679
1,737
2,242
2,547
2,497
減価償却費
115
139
114
135
181
150
新株発行費
—
17
—
—
—
受取利息及び受取配当金
-1
-4
-1
-3
-3
-4
有価証券利息
—
—
-16
-14
-21
-35
有価証券売却益
—
—
-15
—
—
—
貸倒損失
—
—
33
—
—
—
有形固定資産除却損
20
11
6
6
67
投資有価証券評価損
—
161
—
33
1
0
-283
-50
-572
184
-414
105
20
-32
-60
14
21
48
仕入債務の増減額
332
174
199
-446
173
257
未払費用の増減額
49
-4
58
132
0
-12
7
28
-38
50
-40
-19
-5
-2
0
-0
0
-2
売上債権の増減額
たな卸資産の増減額
未払消費税等の増減額
貸倒引当金の増減額
賞与引当金の増減額
-18
41
12
24
28
5
退職給付引当金の増減額
-79
47
25
-12
32
29
役員退職慰労金引当金の増減額
30
-102
-13
3
11
5
役員賞与の支払額
-8
-8
-24
-26
-50
-76
その他
37
-381
134
77
28
19
2,121
1,714
1,580
2,400
2,563
2,969
1
4
15
18
25
27
—
—
—
—
34
—
-974
-748
-716
-840
-1,115
-1,142
1,148
970
879
1,577
1,508
1,854
-257
小計
利息及び配当金の受取額
還付加算金収入
法人税等の支払額
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
新規連結子会社の株式取得による支出
定期預金の払戻による収入
有価証券の純増減額
貸付金の増減額
有形固定資産の取得による支出
—
—
—
—
—
400
1,720
—
—
—
—
—
-2,398
715
-2,501
985
133
—
—
—
-500
-500
21
-178
-87
-50
-113
-166
-82
無形固定資産の取得による支出
-4
-8
-28
-286
-54
-335
投資有価証券の取得による支出
-161
—
-38
—
—
—
—
—
—
—
-25
—
-14
-0
-19
-2
-47
1
-1,679
-775
578
-3,403
190
-512
短期借入金の返済による支出
—
—
—
—
—
-410
自己株式の取得による支出
—
—
—
-269
-682
-277
-120
-120
-180
-231
-324
-532
出資金の払込による支出
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
配当金の支払額
株式の発行による収入
財務活動によるキャッシュ・フロー
現金及び現金同等物に係る換算差額
現金及び現金同等物の増減額
—
1,486
—
—
—
—
-120
1,366
-180
-501
-1,006
-1,064
10
-14
-0
10
1
22
662
1,546
1,277
-2,315
693
299
現金及び現金同等物の期首残高
2,243
1,580
3,127
4,404
2,088
2,781
現金及び現金同等物の期末残高
1,580
3,127
4,404
2,088
2,781
3,081
(注)当キャッシュ・フロー計算書は、会計監査を受けた数字を掲載しています。
investors’ guide 2006
15
株式情報
サイバネットシステム グループ
株主構成
連結対象子会社
(2006年3月31日現在)
(2006年3月31日現在)
発行済株式の総数 ��������������������������������������������������������� 324,000 株
株式会社ケイ・ジー・ティー(2005 年 4 月経営参画)
株主数 �����������������������������������������������������������������������������������9,088 名
資本金:1 億円(当社所有比率 100%)
所有者別株式分布
所在地:東京都新宿区
項目
所有株式数(株)
国内法人
外国法人等
金融機関
証券会社
個人
社員持株会
役員持株会
自己株式
合計
169,184
18,570
37,549
3,354
83,924
3,686
3
7,730
324,000
国内法人
52.2%
外国法人等
5.7%
金融機関
11.6%
証券会社
1.0%
個人
25.9%
社員持株会
1.1%
役員持株会
0.0%
自己株式
2.4%
設立:1994 年 11月
社員数:61 名
事業内容:科 学技術計算分野への可視化ソフトウェア、 医用画像処
理ソフトウェア、ネットワークセキュリティーソフトウェア、
内部統制管理システムの開発・販売と運用に関するコン
サルティング
株式会社プラメディア(2005 年 8 月経営参画)
資本金:45 百万円(当社所有比率 95%)
所在地:東京都中野区
設立:1988 年 12 月
社員数:13 名
事業内容:樹 脂流動解析、成形解析ソフトウェアの開発・販売、受
託研究、高分子材料の物性、成形性に関わる研究開発、
ソフト開発
非連結子会社
(2006年3月31日現在)
西希安工程模擬軟件 ( 上海 ) 有限公司
資本金:250,000USドル(当社所有比率 66%)
大株主
名称
議決権比率
富士ソフトエービーシ株式会社
53.1 %
資産管理サービス信託銀行株式会社(年金信託口)
3.5%
日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 1.9%
井上惠久
1.4%
日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)
1.4%
資産管理サービス信託銀行株式会社(信託A口)
1.3%
サイバネットシステム社員持株会
1.2%
ザ バンク オブ ニューヨーク‐ジャスディック 0.9%
トリーティー アカウント
ユナイテツドネーシヨンズ.フオーザユー.エヌ.ジ
エー.エス.ピー.エフ.
,アユー.エヌ.オーガン,ス
0.8%
モールキヤツプエン
株価データ
(千円)
180
サイバネットシステム(終値)(左軸)
2,000
160
1,800
140
1,600
1,400
120
1,200
100
1,000
80
TOPIX(終値)(右軸)
60
800
600
40
400
20
200
0
04/
05/
06/
4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3
0
注:2005 年 7 月の株式分割(1 対 3 の分割)を受け、分割前の数字を分割後の数字に調整
しております。
16
investors’ guide 2006
所在地:中華人民共和国上海市
設立:2004 年 12 月
社員数:11 名
事業内容:CAE 教育、 受託解析、 コンサルテーション、 プロダクト
販売を含めた CAEトータルソリューション提供
会社概要
■ 組織図
商号
サイバネットシステム株式会社
東証第一部上場 証券コード番号 4312
株主総会
監査役会
本社
〒112-0012 東京都文京区大塚 2 丁目 15 番 6 号 ニッセイ音羽ビル
Tel: 03-5978-5400(代表)
取締役会
代表取締役社長
事業部門
メカニカル CAE 事業部
営業部
本社別館
ビジネスデベロップメント部
〒112-0012 東京都文京区大塚 2 丁目 9 番 3 号 住友不動産音羽ビル
営業技術推進部
技術部
西
日本支社
マーケティング室
〒 540-0028
大阪市中央区常盤町 1 丁目 3 番 8 号
中央大通 FN ビル(20 階)
Tel: 06-6940-3600(代表)
PIDO 室
応用システム第 1 事業部
営業部
フィールドアプリケーションエンジニアリング部
中部支社
技術部
〒 460-0003
愛知県名古屋市中区錦 1 丁目 6 番 26 号
富
士ソフトビル Tel: 052-219-5900(代表)
営業技術推進部
応用システム第 2 事業部
設 立
EDA ソリューション部
EDA エンジニアリングサービス部
1985 年 4 月17 日
オプティカルソリューション部
資本金
営業技術推進部
9 億 9,500 万円(2006 年 3 月 31日現在)
ネットワークソリューション部
事業内容
● 制 御設計、構造解析、光学設計、電子
回路設計、熱流体解析、機構解析、音
響 解 析、ナノデバイス設 計、生命工学
解析、プリ・ポスト処理、数式処理、シ
ミュレーション言語、通信等多岐にわ
たる世界一流の CAE ソフトウェアなら
びにプロセスラーニング、ソフトウェア
資産管理、端末エミュレータ等のネッ
トワーク・ソフトウェア、Web 会議サー
ビスの販売
営業企画管理室
新事業推進室
CAE 技術研究室
経営企画室
コーポレート部門
総合管理部
経理企画部
● 各 種セミナーをはじめとするユーザー
教育、技 術サポートおよび受託解 析・
コンサルティング等のプロフェッショナ
ルサービスの提供、ならびにインター
フェース、モデルおよび解析モジュール
等の開発
情報システム部
人材開発室
広報室
西日本支社
取締役および監査役
代表取締役社長
専務取締役
常務取締役
取締役
取締役
取締役
常勤監査役
監査役
監査役
監査役
田中 邦明
三平 久悦
高橋 宏
今村 達
溝口 陽一
重光 貴明
野村 吉晴
河野 松彦
立田 三彦 *
小木曽雅浩 *
* 社外監査役
中部支社
内部監査室
(2006 年 5 月1日現在)
(2006年6月23日現在)
従業員数
295 名(2006 年 4 月1日現在)
investors’ guide 2006
17
沿革
1967 年 1月 ス
ーパーコンピューターのパイオニア米国コントロール・データ社(CDC)
がコントロール・データ・ファーイースト(CDFE)の東京支社開設。
1971 年 5 月 米
国 CDC が日本法人として日本シーディーシー(株)を設立。
1980 年 7 月 日
本シーディーシー(株)が科学技術計算処理サービス「CYBERNET サー
ビス」を開始。
1985 年 4 月 米
国 CDC 社の日本法 人日本シーディーシー株 式会社が、CYBERNET
サービス事業を分離独立させ、サイバネットシステム株式会社を東京都豊
島区東池袋サンシャイン 60 内に設立。資本金 1,000,000 円。
1985 年10 月 大阪市中央区南船場に大阪支社(現 西日本支社)開設。
1985 年 11月 資本金を 1 億 9,600 万円に増資。
1989 年 4 月 株
式会社神戸製鋼所が、当社発行済全株式を取得。資本金を 4 億円に
増資。
1994 年 3 月 業容拡大に伴い、本店を東京都文京区に移転。
1998 年 6 月 業容拡大に伴い、大阪支社を大阪市中央区常盤町に移転。
1999 年10 月 富
士ソフト株式会社が、当社発行済全株式を取得。富士ソフト株式会社の
100%子会社となる。
2000 年 7 月 業容拡大に伴い、東京都文京区に本社別館を開設。
2001 年10 月 J
ASDAQ 市場に株式を公開。 資本金を 9 億 9,500 万円に増資。
2002 年 8 月 業容拡大に伴い、名古屋市中区錦に中部支社を開設。
2003 年 8 月 東証第二部に上場。
2004 年 9 月 東証第一部に上場。
2004 年12 月 中国に子会社(西希安工程模擬軟件(上海)有限公司)設立。
2005 年 4 月 株
式会社ケイ・ジー・ティーの発行済全株式を取得し、子会社とする。
2005 年 8 月 株式会社プラメディアの発行済株式の 95%を取得し、子会社とする。
2006 年 5 月 株
式会社京浜アートワークおよび株式会社EDAコネクトの営業の全部を
譲受。
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ご案内しています。
http://www.cybernet.co.jp
本社 〒 112-0012 東京都文京区大塚 2-15-6 ニッセイ音羽ビル
Tel: 03-5978-5400 Fax: 03-5978-5441
http://www.cybernet.co.jp
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を使用して印刷しています。
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