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2007年 新年号 - テレメータリング推進協議会
2007年 新年号 ――― 最新メーターはここまでスゴイ(続) ・・・各社最新機能紹介 目 ――― 次 ■平成19年の新年のご挨拶 ・・ 2頁 ■各社ガスメータ最新機能の紹介 ・・ 3頁 ■ガスあんしん見守り e サービス普及に向けて ・・10頁 ■事務局からのお知らせ ・・12頁 NPO法人 LPガスIT推進協議会 NPO 法人 LP ガス IT 推進協議会 代表理事 直江重彦* 平成18年度のLP業界は、石油価格の高止まりに伴うLPガス輸入仕切価格の高騰や、電力業界 のオール電化住宅普及キャンペーンの影響を受けるなど、様々な経営課題に翻弄される年でした。ま た、業界を概観すれば、10年ほど前から低成長とはいえ競合燃料である都市ガスとの競争に対応し たサービス水準の向上や価格の低廉化など、各事業者の経営努力による業界の近代化を着実に進めて きたことは評価されております。しかしながら、日本全体の人口減少という大きな変化の中で、特に LP業界は地方の農村や僻地での過疎化や高齢化の影響を最も大きく受けるという特性があり、さら には電力業界の攻勢による顧客の喪失などその経営基盤を脅かされ始めております。 平成19年もそのような経営環境変化の進行は早まることはあっても止まるという可能性は少な いと考えられます。LP業界は、このような変化の中でどの様な対応を取るべきか、平成19年はま さに業界の将来を方向付ける変革の年になると考えます。当進協議会では、昨年から“高齢化社会” にガス業界としてどう取り組むべきかと言う視点から集中監視システムを活用した“ガスあんしん見 守り e サービス”の展開をセミナー等で推進してきました。 まだこのサービスは実験段階ではあるが、集中監視システムの導入に努力してきた事業者にとって 活用領域を大きく広げられる可能性を秘めております。LPガスを利用している老人世帯へのサービ ス向上の手段としての効果は高く、電力業界のオール電化攻勢にも充分対抗できるサービスに発展す るかも知れません。 当協議会は、さらなるLP業界の発展のために集中監視システムを中心とするICT(情報通信技 術)をどの様に活用すべきかを業界と一緒に考えていく組織であり、今年も業界の置かれた厳しい状 況の中で、新しい活路を見いだすべく会員の皆様とともに知恵を絞っていきたいと考える所存です。 *中央大学 総合政策学部 教授 2 各社ガスメータ最新機能の紹介 今季号は先号に引き続き金門製作所、東洋ガスメータ、アイチのご紹介をいたします。 社会の変化に合わせてメータも種々工夫が見られます。 ■新型マイコンメータSのご紹介 * 小野二三男 はじめに S型マイコンメーターは、登場から10年を向かえ交換需要期に入ってきました。この間、メ ーターとしての基本機能は、ほとんど変わっていませんでした。しかし、LPガス業界として、 エネルギーの自由化を生き抜く、高機能なメーターが必要になってきます。 金門マイコンメータS は、 『ガス事業者様のために』をコンセプトと して誕生しましたのでご紹介いたします。主な特徴は、メーターの取り扱い易さ,新料金メニュ ーへの対応,更に、連続使用や未使用時の細かな対応ができるようになっています。 業界 1.業 界最 最小 小最 最軽 軽量 量(従来型(3kg)と比べて700gの軽量化を実現) 持ち運びや取付作業時の負担を軽減します。 6個入りの梱包箱で、4.2kgも軽くなりました。 ガス 2.ガ ス未 未使 使用 用通 通報 報機 機能 能(高齢者の一人暮らしの安否確認に活用できます) 見守りサービスと併用することで、更に安心サービスとなります。 一定日数ガスが使用されなかった場合、センターに通報する機能です。 1日から15日まで未使用期間の設定ができます。 ガス 3.ガ スみ みる るⅡ Ⅱ機 機能 能(従来のガスみる機能の精度を向上、更に時間帯積算機能を追加しました) お客様の住宅環境にマッチした、自由なメニューが提案できます。 たとえば 暖房割引プラン 朝割引プラン 夜割引プラン 暖房器具の流量区 AM6:00∼AM8:00の PM9:00∼PM11:00 土曜日・日曜日のガス使 分を積算します。 時間帯のガス使用量 の時間帯のガス使用 用量を積算します。 量を積算します。 を積算します。 3 休日割引プラン モー 4.モ ータ ター ー式 式遮 遮断 断弁 弁の の採 採用 用 衝撃遮断による耐性がアップしました。 ラン 5.ラ ンプ プッ ッシ シュ ュ LEDの点滅が復帰ボタンの位置をお知らせします(特許取得 第 3566128 号)。 夜間の復帰操作・遮断時における電話対応など、操作性が格段に向上します。 遮断時と復帰安全確認中の表示パターンを変えることで、 復帰操作の確認が容易になりました。 6.作動回復通報 警報器作動及び外部機器2の復帰信号を通報することができます。 警報器作動後の対処が的確に行われたことの確認ができます。 7.長時間使用通報&遮断機能 流量区分1及び2に対して、長時間使用の通報を行うことができます。 それぞれの区分に対して、分単位での時間設定ができます。 メーターを遮断させないで、落ち着いた対応が可能になります。 時間遮断機能も有しており、下記の時間から選択が可能です。 区分1−2:30,60,120,180,300,720 分 区分2 :30,60,90,120,160 分 ワン 8.ワ ンプ プル ル・ ・ワ ワン ンプ プッ ッシ シュ ュ 簡単・確実な着脱が片手で行えるようになりました。 NCUや警報器との接続に効果を発揮します。 外し方 1)ネジを1本緩める 2)親指を下部に当て 3)ワンプル 2)メーターに差込む 3)ワンプッシュ 取付方 1)フタ上部のツメを 1)フタの上部のツメを ように合わせ 4 (カチッと取り付く) 9.ツーカー機能 設定器が無くても、確認や設定ができます。 復帰ボタンだけで 遮断履歴や各種圧力を確認できます。 復帰ボタンと磁石だけで メーターの各種設定ができます。 ※ 端子台カバーを開けることなく、ガス使用中でも、 設定器を携帯していなくても設定ができます。 LCDで表示できる項目は次のようになります。 ① 遮断詳細(過去3回) 、②現在圧力値、③供給圧力最大値、④供給圧力最小値、 ⑤閉塞圧力最大値、⑥閉塞圧力最小値、⑦拡張1、⑧拡張2、⑨警報器未接続検 知機能停止、⑩圧力式微少漏洩警告機能停止、⑪調整・閉塞圧異常警告機能停止、 ⑫口火登録機能、⑬CO中毒事故防止対策、⑭発呼タイプ 使用頻度の高い順番になっています。 ①∼⑥は呼出項目、⑦∼⑭は設定可能項目です。 は自動で切替り 弁開スイッチを5秒押して離します。 はスイッチを押して離す (遮断詳細) L S B C A C ガス止 ガス止 (前々回:テスト遮断) C ガス止 (前回:使用時間遮断) (今回:合計流量遮断) (現在圧力値) A 表示例は C B P P P 2.85kPa ○○○が2回点滅 ○○○が8回点滅 ○○○が5回点滅 以下⑭項目まで ㈱金門製作所 営業本部LPガス機器営業部課長 5 ■S-4型大容量マイコンメータのご紹介 加藤和彦* 東洋ガスメーターは、平成19年以降マイコンSの検満取替え需要が本格化するのに伴もない、家 庭用マイコンメータは使用最大流量4m³/hが必須と「S4型(当社呼称) 」の普及を一段と促進さ せています。当社の家庭用4m³/hマイコンメータは小型化を図っており、検満取替えがスムーズに 行われることより、これからの大量消費時代の家庭用マイコンメータとして、特に同時使用急速消費 状態(例えば床暖と追炊きなど、複数あるいは複数機能を持つガス器具を一度に使用した場合に発生 する遮断)に対応できる点が非常に注目されています。 LPガス業界はオール電化対策として、守りの「ガラストップコンロ」 、攻めの「給湯暖房機」を前 面に押し出し、ガスの拡販に努力されています。まさにその攻めの「給湯暖房機」の拡販に欠かせな いのが「S4型」マイコンメータです。保安機能としてガス器具の消し忘れによる長時間使用やガ ス器具の不完全な閉止などによるガス漏れがあった場合、使用時間オーバーとして遮断することは勿 論、ガス栓を誤開放したときなどに働く増加流量遮断の遮断値は、2、3、4m³/hのいずれかの値 に、設置家庭のガス使用状態に応じて設定する自動学習機能も搭載しています。0∼4m³/hまでの すべてをクリアする計量性能、保安性能及び、集中監視システムとの連動機能も保有しており、まさ に家庭用のオールマイティなマイコンメータといえます。現存メーターメーカ各社では同レベルのマ イコンメータが製品化されてないため、市場のけん牽引役を果たしており、実際の業界ニーズを反映 して販売数量も大幅に増加しています。 東洋ガスメーターでは、これからの10年の戦略を考えた場合、LPガス業界の発展は消費量の増 大であり、それに欠かせない大容量マイコンメータをご採用いただくことで今後のLPガス業界の更 なるご発展を期待しているところです。 6 S−4の特長 東洋ガスメータ㈱ 営業部営業開発課長 7 ■新S型マイコンメーターのご紹介 近藤邦彦* アイチの新S型マイコンメーターは、料金メニュー機能、プリペイ残量管理機能、安否確認通報機能 など、集中監視システムの利用により、ガス事業者様の高度なサービスに、ご活用いただける機能を 搭載しました。 1.料金メニュー機能 A・個別積算機能 大型ガス器具の使用量、ファンヒータの長時間使用量、指定した曜日・時間帯のガス使用量 を、個別に積算することにより、料金メニューの提案にご活用いただけます。 ①区分別積算機能 ガスが使用されたとき、中流量区分(区分3∼6) ・大流量区分(区分7∼10) ・特 大流量区分(区分 11∼13)に該当する流量区分別に積算します。 ②継続使用積算機能 区分2に該当する流量が流れたとき、予め設定した積算判定値以上に、継続して使 用されたとき積算します。 ③定曜日・時間積算機能 予め設定した曜日、時間帯にガスが使用されたとき積算します。 8 B.合計積算機能 個別積算機能を有効にしたときから、全てのガス使用量(上記3つの積算量と、それに該当 しない使用量も含める)を積算します。 2.プリペイ残量管理機能 ガス消費者より、事前に受け取った金額に見合うガス使用量を、予めカウンターに設定し、ガス の消費によりカウントダウンします。カウンター残量がゼロになったとき、メーターの遮断弁を 閉じ、センターに通報します。 遮断弁はセンターから許可を出さなければ復帰できません。また、パスワードを設定することに より、第三者による書き込みを、防止することもできます。 前払い方式により、共同住宅等での回収率の向上、検針の効率化に役立てます。 3.不在確認通報機能 ガスの使用量がゼロの日が連続したとき、設定した日数(1∼15 日)に達するとセンターに通 報します。 集中監視システム(アイマースV)により、一人暮らしの高齢者等の安否確認サービス等に利用 できるよう進めています。 *愛知時計電機㈱ 研究開発本部次長 9 ガスあんしん見守り e サービス普及に向けて 小坂恒夫* 昨年 7 月および11月に当協議会が実施したセミナーにおいて、本サービスの普及活動が参加者の 方々から大いなる好感をもって受け入れられました。特にアンケート結果では、東京セミナーで8 8%、関西セミナー78%の参加者の方々がサービスを検討したいと言っています。 当協議会はこの結果に意を強くし、今後の業界横断的普及活動にまい進していきたいと考えており、 2007年の新年にあたり、宣言いたします。 今回は本サービスに関する今後の活動予定の概要を以下に述べることとします。 1.今後の取り組み セミナーで以下の6項目について発表しました。 (1)主要都市を中心にサービス普及及び拡充のためのセミナー開催 (2)行政・業界組織(卸協・日連)等へ協力依頼 (3)高齢者介護関連業界との連携 (4)都市ガス業界との連携 (5)サービス拡大のためのノウハウ交換 (6)次世代システムの共同研究 今年度第4四半期は(2)∼(4)項について活動を行ってまいります。 2.具体的取り組み (1)横断的取り組みのフロー作成 (2)標準マニアルの作成 (3)日連、卸協へのアクセス (4)都市ガス業界へのアプローチ(日本ガス協会等) (5)NPO 法人パオッコ等高齢者介護団体等との連携 3.横断的取り組みにあたっての考え方 (1)業界横断的統一サービス名称 (2)サービス料金の低減化 (3)基本サービスの統一(バリエーションあり) (4)個人情報保護法の遵守 (5)当協議会が受付窓口となることの検討 の5項目についてはセミナーでの発表のとおりですが更に、 (6)先行している各社サービスを最大限尊重する ことを基本認識に取り組みます。 4.その他 取り組みイメージの参考として基本フロー図(0版)を参照ください。 *NTTテレコン㈱ 中央支店長 10 ガスあんしん見守り e サービスの基本フロー(0版) 見守る人 受付会社 申し込み ガス供給会社 見守られる人 受付 確認 現調 (意思確認、供給会 社、メータ、NCU、回線) 取次ぎ ① 自社 承諾(供給会社取次) 実施? 受付会社 no 取次料請求 不承諾 機器利用許諾 ② 承諾通知 (アクセス情報開示受け) 承諾 メータ(NCU)利用契約 ①の場合 契約 工事、開通、運用開始 (NCU 料、工事料支払い) サービス料支払い ②の場合 契 約 工事、開通、運用開始 (NCU 料、工事料支払い) 機器利用料支払い サービス料支払い 注 受付会社:現在サービスを提供している、もしくは提供する予定のある会社、 または、LP ガス IT 推進協議会等団体。 11 事務局からのお知らせ 協議会近況行事の報告・お知らせ 1/17 IT 協ニュース2007年新年号刊行 2/19 理事会の開催 2/19 会場 LP ガス IT 推進協議会 事務所 時間 12:30∼14:00 定例研究会の開催 講師 中沢卓実氏(松戸市常盤平団地自治会長) 中沢卓実氏 プロフィール ・週間サンケイに 30 年間勤務後、50歳で退職 船橋市タウン誌『my ふなばし』編集長 ・常盤平団地自治会会長(20 年) ・松戸市社会福祉協議会理事 ・92 年に福祉ネットワークづくりをはじめ、93 年、 「一人ぐらしのお年寄りを助ける」ホームヘル プサービス事業をスタートさせる。 ・その間、常盤平団地自治会、常盤平団地地区社会福祉協議会が厚生労働省へ孤立死問題で陳情、 厚生労働省で平成 19 年度に孤立死プロジェクトが予算化される見込み 題目 高齢化社会を支える自治会活動(仮) 会場 発明会館 7階会議室(港区虎ノ門 2914 電話 0335025499) 協議会事務所より徒歩3分 時間 14:30∼16:30 ■編集後記 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願い申し上げます。 IT協ニュースもお陰さまで 2 年目の新年号をお届けすることが出来ました。 会員の皆様の暖かい励ましのお陰と感謝しております。 さて次回定例研究会は常盤平団地自治会長の中沢様にお話をお願いすることにしました。 平沢様は自治会長として早くから高齢者問題に関心をお持ちになり高齢者、一人暮らしなどの実際の 問題に様々な面から活動をしてこられました。今回この活動が実を結び厚生労働者が来年度予算に孤 立死ゼロ・プロジェクト事業を組み入れました。これは中沢様が活動しているボランテアを含めた地 域の人達の活動(ソフト)と当協議会が進めておりますガスあんしん見守り e サービスのような通信 で日常の安否を確認するシステム(ハード)を組み合わせ社会的弱者(高齢者など)の見守りを行う 仕組みを作ろうというものです。 中沢様からは厚生労働省への陳情、孤立死ゼロ・プロジェクト事業予算化までの経緯、今後の方向な どについてお話をお聞きできるのではないかと期待をしております。 多くの方々の参加をお願いします。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 会報名 IT 協ニュース 2007 年新年号(2007117 発行) 発行 NPO 法人 LP ガス IT 推進協議会 発行人 直江重彦 東京都港区虎ノ門 2613 三木虎ノ門ビル 電話 0335919686 FAX0362404664 [email protected] [email protected] 12 13