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逗子高等学校
かながわ部活ドリームプラン21 ∼未来に羽ばたく人づくり∼ 逗子高等学校 校長名 テーマ 1 林 康弘 地域とともに活動する部活動の育成 ∼地域との交流を通じた人間力の育成∼ 部活動の現状と課題 運動部・文化部ともに加入する生徒が多く活発に活動しており、意欲も高い。 11年間で10回東関東大会出場の吹奏楽部をはじめ、近年体操競技部や陸上競技部などが 県代表となり実績を上げている。23年度より吹奏楽部・硬式野球部を中心に東日本大震 災被災地の岩手県立山田高校と3回にわたり交流した。 本校吹奏楽部はコンクールに取り組む一方で、地域施設(保育園・高齢者センター・ デイケアセンター・小学校など)での演奏活動を通じた地域貢献、「地域の高齢者・小学 生・中学生と一緒に作り上げるフレンドシップ・フェスティバル」などを実施し、音楽 を通した地域交流を長年にわたり続けている。また、体操競技部は地域の小中学生を対 象とした体操教室を継続して実施している。さらに、これら地域貢献活動により、地域 の方々の信頼も厚く多大な支援をいただいている。 2 実践のねらい (1) 全部活動で地域に関わる活動を実施し、活動を通じて社会性を育成する。 (2) 吹奏楽部は「フレンドシップ・フェスティバル」に代わる企画を模索する活動 を通じて、地域の方々と交流し、人間力を育成する。 ① 生徒には「企画力・計画力・実行力」「コミュニケーション能力」「課題解決能 力」などが身につくとともに、高校卒業後に将来を生き抜いていく際に強い力とな る「成功体験」や「達成感」を身につけさせたい。 ② 地域の分野(歌・ダンス・演劇・器楽など)の指導者の力を導入し、より高いレ ベルの活動を行いたい。 3 実践の内容と成果・課題 (1)運営組織について 《校内》地域活動推進委員会(A) 教頭・生徒会指導グループリーダー・広報企画グループリーダー・吹奏楽部顧問 《地域》地域交流実行委員会(B) 教頭・地域団体代表者・吹奏楽部顧問・参加する部活動顧問・吹奏楽部エキスパー トと部活動インストラクター 成果 (2)で報告するとおり地域と連携した各種企画に各部活動が積極的に参加し、 成果を上げた。特に平成23年度より継続的に行っている岩手県立山田高校野球部と の交流イベントは地域と一体になり実施し、現在も平成25年3月末の交流に向けて かながわ部活ドリームプラン21 ∼未来に羽ばたく人づくり∼ 活動中である。 平成23年事業のまとめである「フレンドシップフェスティバル」を平成24年4月 30日に本校生徒約100名と地域の皆様(高齢者・小学生・中学生・他校高校生)約 300人が出演し、会場にも1500名が集って、横須賀芸術劇場で盛大に開催した。 創立90周年記念式典会場で、各部活動の活動を来場者に展示により広報した。 課題 本校が立地する逗子・葉山の地域性もあり、地域の皆様と様々な場面で数多く交 流する場面を持つことが出来た。しかしながら、本校が主体的に委員会を開催する 場面は少なく、様々な企画の委員会への参加という形も多かった。今後は主体的な 開催を目指していきたい。 (2)モデル別実践内容 【取組分野】 「地域で育む部活動の実践」 (ねらい)各部活動が積極的に地域に働きかけて活動するとともに、地域指導者を積極 的に活用して部活動の活性化を図りたい。 実践内容 ○前年度のまとめとしてフレンドシップ・フェスティバル 2012 を実施した。 ※ステージ上に本校生徒約 100 名(吹奏楽部の他野球部・写真部)、地域方々約 300 名(高齢者・小学生・中学生・高校生)、客席に 1500 名以上が集まり、一体となった ステージを創り上げた。(平成 24 年 4 月 30 日) ○吹奏楽部による地域貢献活動には企画力のほかに高い音楽的指導力が必要であるので、 この部分はエキスパート指導者を活用した。 ○近隣中学校との部活動交流を多くの部活動が行った。 ○校内掲示用に「全部活動の活動状況および地域貢献活動をまとめたパネル」を作成し た。 ○人間力・コミュニケーション能力を向上させるために部活動加入を奨励した。 ○地域と協力して様々な企画に各部活動が積極的に関わった。 成果 吹奏楽部・硬式野球部が中心となり地域活動に参加し、成果を上げることが出 来た。「陸前高田市の米崎小学校を招いてのイベント」「岩手県立山田高校を招いて のイベント」を逗子高校単独ではなく、地域と協力して創り上げることが出来た。 また「逗子平和デー」「逗子子どもフェスティバル」のイベントに部活動を中心に 生徒が主体的に参加した。 地域指導者の活用については特に「英語の歌を振り付けにあわせて歌うShowCho ir」が注目され「NHK・いっとろっけん」でも紹介された。4月には横須賀の かながわ部活ドリームプラン21 ∼未来に羽ばたく人づくり∼ ケーブルテレビの取材も予定されている。 各部活動の活動の様子を「創立90周年記念式典会場」で広報した。 課題 本校が立地する逗子・葉山の地域性からか、様々な企画が持ち込まれる場面も 多かった。これらに積極的に関わることで実践の大部分を行うことが出来たが、今 後は学校が主体的に行う企画をさらに増やしていきたい。 【実践の様子】 【被災地・岩手県立山田高校交流事業(3回目)】地域の実行委員会に参加し中心的役割を果たし た。(24.3.30∼4.1) 両校野球部・逗子開成学園野球部(宿泊施設提供も)・逗葉高校野球部・本校吹奏楽部・本校保護 者・池子町内会・池子老人会・逗子市役所が協力してこのイベントを成功させた。 本校昇降口前で行われた歓迎式 本校グランドでの交流試合で始球式を行う 平井逗子市長と近藤大輔県議、菊池俊一市議 交流会で力比べをする3校野球部 3校野球部・本校吹奏楽部・保護者・平井逗 子市長・近藤大輔県議・菊池逗子市議・逗子 市役所担当者で最終日に交流会を行った。 【池子フレンドシップデー】米海軍池子住宅のイ ベントをサポートした。(24.5.13) 【逗子平和デー】逗子市の実行委員会のイベ ントをサポートした。(24.8.26) 【池子小学校ふれあい演奏会】近隣小学校の PTA 企画をサポートした。(24.12.16) 【老人ホーム「葉山の丘」】老人ホームのお誕 生日会企画をサポートした。(25.1.27) かながわ部活ドリームプラン21 ∼未来に羽ばたく人づくり∼ 【陸前高田市「米崎小学校」交流イベント】逗子市・逗子市社会福祉協議会が実施したイベントに おいて中心的な役割を果たした。(24.12.26∼28) 米崎小学校児童・逗子市内小学 逗子文化プラザで行われた交 終了後に行われた米崎小学校 校児童が参加する歓迎イベント 流イベントでは、本校吹奏楽部 児童・逗子市内小学校児童が では本校野球部員・吹奏楽部員 員が司会を務めた。また、吹奏 参加する打ち上げイベントで が司会役・ゲームの進行役を務 楽部が単独演奏の他、全参加団 も本校吹奏楽部員が司会役・ めた。 体が交流する場面での米崎小学 ゲームの進行役を務めた。 校校歌の楽譜作成・演奏を行っ た。 (3)部活動エキスパート指導者の有効活用(吹奏楽指導者を派遣していただいた) ○地域貢献活動の中心を担う吹奏楽部が高い演奏力を持つことが企画成功の大前提とな る。そのための技術指導を精力的に行っていただいた。 ○吹奏楽部がコンクール等で実績を重ねることも地域や地域中学生に対する強烈なアピ ールとなる。 そのための技術指導を精力的に行っていただいた。 成果 吹奏楽コンクール神奈川県大会大編成の部(A部門)で金賞を獲得し、県代表と して東関東大会に進むことが出来ました。楽器の質・量がものを言う吹奏楽コンク ールにおいて、強豪私立高校・市立高校を相手に11年間で10回目の県代表を獲得す ることが出来たのは、本校生徒のがんばりもありますが、エキスパート指導者を派 遣していただいたおかげと感謝しております。この実績が本校に対する地域の信頼 を高め、地域交流活動・地域貢献活動を数多く行うことができました。 課題 地域貢献活動については大きな成果を得ることが出来ましたが、県代表として参 加した東関東大会においてより高い成績を得たいと考えます。逗子葉山という地域 では、この実績が地域の県立高校に対する信頼を高め、「地域とともに生きる」県 立高校づくりへの近道であると考えます。 かながわ部活ドリームプラン21 4 ∼未来に羽ばたく人づくり∼ 実践のまとめ 2年間の実践を通じて、「地域で育む部活動」としての実績をこれまで以上に向上させ、 地域活動に取り組む部活動を増やすことも出来ました。またエキスパート指導者派遣に より、地域活動の中心的存在である吹奏楽部も実績を積み重ね、地域からの信頼を高め ることが出来ました。今後もこの吹奏楽部の活動を軸に全部活動が地域とともに活動で きる学校づくりを追求していきたいと考えます。