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第78号
長崎県立ろう学校佐世保分校 学校だより 「蕾を育てる」 宿泊体験学習に参加して 小学部 第78号 9 月 16 日と 9 月 17 日に宿泊体験学習がありました。ぼくと S さんと柚木小学校の 5 年生が行きました。場 平成26年12月24日 所は世知原少年自然の家でありました。ジャンボタクシーにのって行きました。1 日目はレクレーションと森林 グループワークと野外炊飯をしました。2 日目はさわのぼりをしました。一番楽しかったのは野外炊飯です。野 外炊飯では、カレーを作りました。ぼくはさいしょに米をあらいました。米をはんごうに入れてあらいました。 校長 次にたまねぎのかわをむきました。そして、カレールーをなべに入れました。S さんはにんじんをきりました。 今年は 12 月の声を聞くと同時に気温が 10 度を下回り、分校の教室には早速ボイラーが入りました。街 の花屋にはクリスマスカラーの美しいポインセチアの鉢が並んでいます。深い緑の葉の重なりの上に華や かな真紅の花びらが開いているように見えて、実は、真の花の蕾はその先端に慎ましくかたまっています。 分校の 2 学期も間もなく終業式を迎えます。2 学期は佐世保市の音楽発表会、がんばらんば国体・がんば らんば大会の参観や歓迎グッズ制作、そして 2 年に一度の学習発表会などなど、盛りだくさんの学期でした が、あとはロードレース大会を残すのみとなりました。 先日、小学部低学年の体育の授業をのぞくと、広いグラウンドを 3 人の女児が相前後して走り、あっとい う間にグラウンドを 1 周半して戻ってくると、きちんと許可を得て水分を補給し、また挨拶のことばを口に して他の児童が整列する場所へ戻ってきました。その後、子どもたちは先生と一緒にボードの記録を確認し ながら各自の走りを振り返り、ロードレース大会本番へ向けての意欲を整えたようでした。 また別の日、目を通した幼稚部の記録には、練習開始当初は体育館 5 周も難しく泣きたくなっていた幼児 が、ロードレース大会直前の現在では、10 周を越えて初めの 2 倍以上の距離を走ることができるようにな ったことが記されていました。 寒くても走って体を動かせば体の中から温まること、繰り返し走ることで距離も記録も伸ばせることを 体験から知る、挨拶・報告・振り返りをきちんとする、それらを繰り返すうちに活動の意味・意義を理解し て、その後の展開を構想し、それへ向かって適切な計画や行動をとることができるようになります。学習を 含めた諸活動を通して、自分が思ってもみなかった力の発現に自信を深めると、それが次の段階への行動を 促す推進力となります。 今年度、全国のろう学校や聴覚支援学校で学ぶ子どもの数は 6,138 名と聞きます。この季節、それぞれの 学校で長距離走に挑戦しているのではないでしょうか。ポインセチアの蕾のように、佐世保分校の子どもた ち一人一人に潜んでいる成長の芽や蕾を、今後も保護者の皆様と共にしっかりと育てていきたいと思いま す。 ぼくは作ったカレーを食べて、おいしいと思いました。カレーを食べたあと、かたづけをしました。しゃもじを あらったり、さらをあらったりしました。 小学部 5年 9 月 16・17 日に柚木小学校の友達と T 君といっしょに世知原少年自然の家に宿泊体験学習に行きました。私 が一番がんばった活動は、野外すい飯です。ご飯は、飯合でたきました。まきを使ってたきました。ガスを使わ ないでたいたのは初めてでした。カレーを作りました。私はカレー作りの担当でした。野菜を洗い、皮をむき、 小さく切りました。なべに油を入れていため、お湯を入れてにました。野菜がにえたら、小さくきざんだカレー ルーを入れました。みんなで協力してカレーライスを作りました。みんなで作ったカレーライスは、とてもおい しかったです。おなかいっぱいになりました。宿泊体験学習で、「来た時よりも美しく」ということも体験しま した。そうじや片付けなど、厳しくチェックされましたが、気持ちがよかったです。今度は家族と行きたいです。 小学部 教諭 7 月に予定されていた宿泊体験学習が、台風接近のため 9 月に延期になり心配していましたが、天候にも恵ま れ出発できました。子どもたちは、出発前には、何度も持ち物や係、日程など学習しました。しおりには、何度 も確認のチェックをしました。1 日目は、森林グループワーク、飯合炊飯、夜間歩行をしました。柚木小学校の 児童と一緒に、走って探して声を出しました。日常とは違う環境で調理も体験しました。夜道を懐中電灯や月明 かりを頼りに歩きました。また、初めて自宅を離れ、友達と泊まりました。2 日目は、沢登りをしました。大き な岩と流れ落ちる水に服や靴が濡れるのも構わず登りました。けがもなく頑張って登ることができました。時間 を守ること、助け合うこと、ルールを守ること等たくさんのことを経験し、再確認した 2 日間でした。 九州地区聾学校体育・文化連盟沖縄大会 中学部 1年 10 月 1 日から 3 日まで、九聾陸上沖縄大会に参加しました。陸上大会では、100 メートル走と 200 メートル 2 学期を振り返って 中学部 3年 僕が、2 学期頑張ったことは 2 つあります。 1 つめは『中連音楽発表会』です。毎朝早く来てリコーダーの練習を頑張ったり、柚木中学校の生徒と一緒に歌や手話 の練習に取り組んだりしました。また、当日も発表の直前までみんなで練習を行いました。舞台に立つと、多くの人たち に見られてとても緊張しましたが、リコーダーの演奏や手話を入れた合唱を間違えることなく行うことができたので、 嬉しかったです。 2 つめは『学習発表会』です。学習発表会も練習から一生懸命取り組みました。せりふを覚えるのも大変でしたが、特 に目を大きくする動きが難しかったです。けれども、繰り返し練習することで、本番では、きちんと目を大きくすること ができ、みんなもそれを見て笑ってくれていたので、嬉しかったです。 5年 走に出場しました。100 メートル走は、14 秒 84、200 メートル走は、33 秒 3 でした。どちらも自己ベストを出 すことができました。交流会では、他の聾学校の生徒とコミュニケーションが取れてよかったです。沖縄に行っ て楽しかったです。みなさん、応援、本当にありがとうございました。 中学部 2年 200m走、走り幅跳び、リレーに出場しました。200m走の記録は 30 秒 47 でした。記録は良くないかなと思 いましたが、自己ベストでした。走り幅跳びでは、ふみこむ力が足りなかったので、思ったように跳べず、くや しかったです。来年はメダルを取りたいです。リレーの記録は練習よりも良かったので、とてもうれしかったで す。みなさん、応援ありがとうございました。 中学部 講師 10 月 2 日、3 日にかけて九州地区聾学校体育・文化連盟沖縄大会が行われました。佐世保分校からは、中 1Y・M さん(100m、200m 出場) 、中 2K・T さん(200m、走り幅跳び、4×100mR 出場) 、中 3M・Y さん (100m、200m、4×100mR 出場)が参加しました。全員がメダルや自己ベスト更新を目指して取り組み、輝 かしい姿を見せてくれました。メダルを獲得することはできませんでしたが、全員が自己ベストを更新し、大 活躍できた大会となりました。 2 学期の子どもたち ○幼稚部 佐世保市中学校連盟音楽発表会 11 月 19 日に市内音楽発表会が行われました。本校はリコーダー奏と歌を発表しました。リコーダーでは「カ 学習発表会では、ダンスと劇に取り組みました。練習を始めた頃は、集中力が続かずキョロキョロしていた子どもたち ントリーロード」を演奏し、歌では「この星に生まれて」という合唱曲を柚木中学校の 1・2 年生と一緒に手話 でしたが、練習を重ねるにつれ、ダンスやせりふを覚え、前を見ることができるようになりました。本番は、「ヒヒーン を交えて歌いました。音楽の授業のほか、朝や昼休み、放課後の時間を使って 10 月末から練習に取り組んでき 」「わんわん」 「にゃんにゃん」 「コケコッコー」と大きな声で言うことができました。 ました。3 人共に本番ではとても緊張した様子でしたが、これまでで最もまとまりのある良い演奏ができました。 11 月には『海きらら』へ遠足に行きました。バスに乗る経験が少ない子どもたちは、緊張しながらバスに乗りました 。水族館では、大きな亀や幻想的なクラゲに目を奪われていました。一番子ども達が興奮したのは、もちろん『イルカの ショー』でした。次々にジャンプするイルカに「おおっ」と驚きの連続でした。 あか組は、柚木保育所交流など初めての事ばかりでしたが、緊張しながらも「2 人一緒なら」を合言葉に、2 人で乗り 越えてきました。もも組は、ことばの学習に取り組みました。教室で一生懸命練習して覚えたことばカードを片手に、毎 朝職員室にいる S 先生のところに試験を受けに行っています。ご褒美シールの数だけ自信と度胸をつけています。きい ろ組では、毎日、季節の歌を歌っています。言葉の音がもつ響きやリズムを感じながら、楽しく歌うことができました。 3 学期も 4 人でわいわい楽しむぞ!! 幼稚部果物狩り 9月に近くのぶどう園に果物狩りに行きました。 みんな初めての果物狩りに・・・ドキドキ。わくわく♪「食べ頃のぶどうは、袋がパンパンに張っているよ。 」 ○小学部 1 年生は、柚木小学校との交流で、生活科の学習を一緒にしました。綿や、ビーズを使いながら 2 人とも松ぼっくりで かわいいツリーを作ることができました。算数では、繰り上がりがある足し算の練習を繰り返し頑張り、できるようにな という話を聞いた子どもたちは、頭上のぶどうとにらめっこ。 「どれかなぁ?」 「パンパン…」とおいしそうな ぶどうを選んで、チョキン!と収穫することができました。甘くて大きいぶどうもちょっと試食して、心もお なかも満たされた子どもたちなのでした。 りました。片仮名や漢字のテストにも毎日楽しく取り組み、覚えることができました。 2 年生は、柚木小学校のおもちゃ大会に参加しました。柚木小の友達が作った魚釣りやパラシュートなどのおもちゃで 楽しく遊びました。国体応援では、アーチェリーの体験をして、的をねらって矢を上手に放つことができました。算数の 学習では、かけ算の九九を頑張りました。 3 年生は、柚木小学校との交流で牧場に行き、牛のえさやりとバター作り体験をしました。また、校外学習では図書館 に行きエプロンシアターをお互いに見せ合い、本屋さんで欲しい本を店員さんに尋ねて購入するなど、貴重な体験ができ ました。学習面では、2 人とも文字のなぞり書きが上手になり、充実した学期となりました。小学部全員で頑張ったこと は、学習発表会での劇『さるとかに』です。家やクラス、小学部全体で、何度も何度も練習を重ね、本番では、みんなで 力を合わせて発表できました。 ○中学部 中学部の 2 学期は、九聾陸上大会(沖縄大会)や学習発表会、中連音楽発表会、など行事が盛りだくさんの学期でした。 どの行事に対しても、練習から一生懸命に取り組む姿を見ることができました。 学習発表会では、大喜利「笑点~神様だ、なう~」の発表を行いました。3 人でアイデアを出し合い、題名やせりふを 考え、発表を作り上げていきました。途中、練習が思うように進まないこともありましたが、本番が近づくにつれて気持 ちも高まっていきました。本番では練習したことを十分に発揮することができ、会場に笑顔の花を咲かせることができま した。3 人も達成感を感じ、学習発表会を終えることができました。 九聾陸上大会では、きつかった練習を乗り越え、本番で 3 人全員が自己ベストを出すことができました。 学校見学や職場見学では、実際に施設や授業を見たり、仕事や進路の話を聞いたりすることで、自分の進路について真 剣に考えることができました。 3 学期も、3 人の笑顔と明るい声が響く中学部を目指し、1 日 1 日を大切に過ごしていきます。 1月 8 日(木) 28 日(水) 始業式、(中)実力テスト(~9 日) 給食感謝集会 27 日(火) 2月 1 日(日) 10 日(火) 18 日(水) 日曜授業参観 (中 3) 学年末テスト (~13 日) (中 1,2) 〃 (~20 日) 2 日(月) 日曜授業参観代休 24 日(火) 読字力検定試験 3月 16 日(月) 卒業証書授与式 23 日(月) 卒業記念写真撮影 修了式 「な・ま・え」 教頭 幼稚部の先生 原稿 2014 年も、もうすぐ終わろうとしています。今年もいろんなことがありました。12 月は子どもた 「果物狩り」に関して ちにとって楽しいクリスマスやお正月を目の前にしてワクワクする月です。そんな 12 月ですが、同 200 字程度 じように終業式のある月の 7 月と違って、12 月は 1 年間を振り返る月と言えるかもしれません。年 賀状を書くのもそのためかもしれません。その年賀状でも「おめでとう」と何回も書くように、自分 の名前も何回も書きます。そんなとき、思い出したことがあります。7 月の終業式に幼稚部の幼児が みんなの前で自分の名前を元気よく、そして晴れ晴れとして書き上げ、名前を披露したときのその満 面の笑顔を忘れることができません。思わずその名前を写真に撮ってしまいました。 ところで、みなさんは、最初に自分の名前を書いたのを覚えていますか?これが、自分の名前と分 かったのは?また、お父さんやお母さんに見せたのは何歳でしたか?そして、親になり、考えに考え てつけた名前を我が子が得意げに書いて見せてくれたのは?そんな風に考えていたとき、こんな詩が ありましたので、ここに紹介します。 「生まれたよ ぼく」 【谷川俊太郎、子どもたちの遺言】より 生まれたよ ぼく やっとここにやってきた まだ眼は開いてないけど まだ耳も聞こえないけど ぼくは知っている ここがどんなすばらしいところか だから邪魔しないでください ぼくが笑うのを ぼくが泣くのを ぼくが誰かを好きになるのを ぼくが幸せになるのを いつかぼくが ここから出て行くときのために いまからぼくは遺言する 山はいつまでも高くそびえていてほしい 海はいつまでも深くたたえていてほしい 空はいつまでも青く澄んでいてほしい そして人はここにやってきた日のことを 忘れずにいてほしい 誰もが誕生からスタートしました。2014 年も 1 月からスタートしました。 そのときのことを少し思い出して、今までの無事の歩みに感謝して、また、頑張ってきた自分を褒 めてください。 さて、次の新たな年 2015、平成 27 年に踏み出しましょう。よいお年を!