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下関市鳥獣被害防止計画(PDF文書)

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下関市鳥獣被害防止計画(PDF文書)
(別記様式第1号)
計画作成年度
平成26年度
計
下
画
主
体
関
市
下関市鳥獣被害防止計画
<連絡先>
担 当 部 署 名 下関市農林水産振興部農林整備課
所
在
地 下関市上田中町一丁目16番3号
電 話 番 号 083-231-1262
F A X 番 号 083-231-4786
メールアドレス [email protected]
1.対象鳥獣の種類、被害防止計画の期間及び対象地域
対象鳥獣
イノシシ、シカ、サル、ヒヨドリ、カラス
計画期間
平成26年度~平成28年度
対象地域
山口県下関市
2.鳥獣による農林水産業等に係る被害の防止に関する基本的な方針
(1)被害の現状(平成24年度)(平成24年4月1日~平成25年3月31日)
鳥獣の種類
被害の現状
品 目
被 害 数 値
(金額、面積・数量)
イノシシ
水稲
37,868千円、 31.04ha
野菜
10,360千円、 3.94ha
果樹
13,728千円、 6.58ha
林産物(筍)
8,463千円、40,685kg
その他(いも類、マメ類、
4,668千円
飼料作物等)
(合計) 75,087千円
シカ
水稲
21,228千円、17.40ha
野菜
3,339千円、 1.04ha
果樹
7,522千円、 2.90ha
造林木
36,072千円、 12.55ha
その他(麦類、いも類、マ
853千円
メ類、飼料作物等)
(合計) 69,014千円
サル
水稲
1,442千円、 1.18ha
野菜
3,959千円、 1.46ha
果樹
3,129千円、 1.07ha
林産物(筍等)
164千円、
201kg
その他(麦類、いも類、マ
227千円
メ類)
(合計)
8,921千円
ヒヨドリ
野菜
果樹
8,985千円、 5.20ha
1,496千円、 0.66ha
(合計)
10,481千円
カラス
野菜
果樹
1,830千円、 0.64ha
4,461千円、 1.68ha
(合計)
6,291千円
(2)被害の傾向
○イノシシ
イノシシによる農林作物被害は、年間を通して発生する傾向にある。特に3
月から5月にかけての筍被害、8月から10月にかけての水稲・野菜被害が甚
大である。農林作物への被害以外にも、ミミズ等の捕食により農地等の掘り起
こしが1年中、発生している。
被害区域は、中山間地域のみならず、集落周辺や市街地にも出没し、多数の
目撃情報や捕獲事例もあり市全域において増加傾向にある。
○シカ
シカによる農林作物被害は、年間を通して発生する傾向にある。特に春先か
ら秋にかけての造林木への角こすり被害、水稲への被害が甚大である。
農林作物への被害に加え、生息頭数の増加により、被害区域は、中山間地域
のみならず、市街地への出没による車との接触事故なども多数発生しており、
被害地域が拡大している。
○サル
サルによる農林作物被害は、年間を通して発生する傾向にある。特に春先か
ら秋にかけての野菜、果樹への被害が甚大である。
下関市では、北部地域(豊北2群・豊田2群)に4群の生息が確認されている。
また近年、行動範囲が拡大し、特にハナレザル等が市街地に出没し、多数の目撃
情報が寄せられている。また、農作物への被害に加え、人に対する威嚇やいたず
らなどの加害行動も多数発生している。
○ヒヨドリ
渡りの時期である晩秋から3月にかけ群れで現れ、ハクサイ、キャベツ等の
葉もの野菜を中心に被害が発生している。被害区域は、市内全域に拡大してい
る。
○カラス
カラスによる農林作物被害は、年間を通して発生する傾向にある。特に秋か
ら冬にかけてのナシ、ミカンへの被害が深刻である。
被害区域は市内全域に拡大しており、特に市街地では、繁殖期に卵や雛を守
るため、人間を威嚇したり、糞尿の被害の事例も多く報告されている。
(3)被害の軽減目標
指標
イノシシ(被害金額)
(被害面積)
(捕獲数)
シカ
(被害金額)
(被害面積)
現状値(平成24年度)
75,087千円
44.31ha
1,431頭
69,014千円
目標値(平成28年度)
52,600千円
31.01ha
1,500頭
48,300千円
35.07ha
24.54ha
1,467頭
1,500頭
(被害金額)
8,921千円
6,200千円
(被害面積)
4.07ha
2.84ha
47頭
50頭
10,481千円
7,300千円
(被害面積)
5.86ha
4.10ha
(捕獲数)
192羽
200羽
(被害金額)
6,291千円
4,400千円
(被害面積)
2.32ha
1.62ha
2羽
100羽
(捕獲数)
サル
(捕獲数)
ヒヨドリ(被害金額)
カラス
(捕獲数)
合
計
(被害金額)
169,794千円
(4)従来講じてきた被害防止対策
従来講じてきた被害防止対策
捕獲等 ●年間を通じて、下関市内各地域におい
に関す て、有害鳥獣捕獲隊によるイノシシ、シ
る取組 カ、サル等の捕獲を実施している。
●下関市菊川町・豊田町・豊浦町・豊北
町において、各地域の有害鳥獣捕獲隊に
よるイノシシ、シカ、サルの合同捕獲を
計画的に実施している。
●平成19年度から、下関市と長門市の
有害鳥獣捕獲隊によるイノシシ、シカ、
サルの共同捕獲を実施している。
●捕獲に対する補助を行なっている。
●イノシシ捕獲柵(檻)の設置に対する
補助を行なっている。
●平成25年度に、イノシシ・シカの解
体処理施設を開設し、捕獲負担の軽減等
118,800千円
課題
●農家人口の減少、耕作放棄地が
増加しており、被害が増加してい
る。
●有害鳥獣の個体数の増加、生息
域の拡大の傾向がみられる。
●捕獲技術の向上
●効率的な捕獲手段の確立
●被害に対して、捕獲機材(捕獲
檻等)の設置が不十分であり、普
及促進を図る。
●イノシシ・シカの解体処理施
防護柵
の設置
等に関
する取
組
を図っている。
●狩猟免許の取得推進を図っている。
(PR活動等)
設で処理したジビエの普及拡大
や販売先の確保。
●捕獲従事者の高齢化・銃規制の
強化により銃免許所持者が減少
しており、銃の捕獲隊員数が減少
傾向にある。このため、有害獣の
捕獲圧が弱まっているので、捕獲
隊員の育成、確保が急務である。
●イノシシ被害防護柵の設置に対して補
助。(金網フェンス、電気柵、ネット、
トタン)
●シカ被害防護柵の設置に対して補助。
(金網フェンス、電気柵、ネット)
●サル被害防護柵の設置に対して補助。
(ネット及び電気柵との併用)
●防鳥ネット設置に対して補助。
●モンキードッグの養成訓練事業に対し
て補助。
●野猿群の発見及び通報によりモンキー
ドッグ、ロケット花火、スリングショッ
ト等による現地追い払いを地元農業者と
協力して実施。
●防護柵の整備が進んでいない
地域では被害の増加がみられる。
鳥獣害問題に対する啓発・啓蒙を
行い、地域ぐるみでの対策の必要
性について理解を促し、意識改革
をおこなっていくことにより、防
護柵の整備等を進めていく。
(5)今後の取組方針
1.捕獲体制強化のため、狩猟免許の取得促進を図る。(PR活動等)
22.捕獲した獣(イノシシ、シカ)の肉の有効活用、普及拡大を図るため、販売先
の確保を推進する。また、解体処理の平準化を図り、捕獲を推進する。
3.地域・集落を主体とした広域的かつ地域ぐるみによる被害防止策を推進し、
地域住民の鳥獣被害防止に対する意識の向上等を図る。
4.有害鳥獣の捕獲用機材の導入整備の推進。
5.実施隊の導入検討。
6.シカの効果的な捕獲方法の実証検討。
3.対象鳥獣の捕獲等に関する事項
(1)対象鳥獣の捕獲体制
・各地区に有害鳥獣捕獲隊を配置し、銃とわなによる捕獲の実施に加え、各地
区捕獲隊の連携による合同・共同捕獲も併せて実施する。
(2)その他捕獲に関する取組
年度
対象鳥獣
取組内容
26年度 イノシシ ・ 捕獲檻、くくりわなを購入する。
シカ
・ 狩猟免許取得へのPR活動を行う。
サル
・ 捕獲技術の向上を図るため、わな研修会や射撃研
ヒヨドリ
修を実施する。
カラス
・ 捕獲、防護対策技術の研究、検討。
27年度 イノシシ ・ 捕獲檻、くくりわなを購入する。
シカ
・ 狩猟免許取得へのPR活動を行う。
サル
・ 捕獲技術の向上を図るため、わな研修会や射撃研
ヒヨドリ
修を実施する。
カラス
・ 捕獲、防護対策技術の研究、検討。
28年度 イノシシ ・ 捕獲檻、くくりわなを購入する。
シカ
・ 狩猟免許取得へのPR活動を行う。
サル
・ 捕獲技術の向上を図るため、わな研修会や射撃研
ヒヨドリ
修を実施する。
カラス
・ 捕獲、防護対策技術の研究、検討。
(3)対象鳥獣の捕獲計画
捕獲計画数等の設定の考え方
《イノシシ》
国庫補助事業として取り組む捕獲事業の採択要件の捕獲頭数と同数にする必要
があるため、平成26年度以降も引続き捕獲を推進し、平成28年度の捕獲計画
頭数を、年間1,500頭とする。
《シカ》
現在、銃中心による捕獲を行っているが、銃免許所持者が高齢化等により減少
傾向にあるため、今後は、くくりわなの使用や広域捕獲体制の強化等を行ってい
く。イノシシ同様、国庫補助事業として取り組む捕獲事業の採択要件の捕獲頭数
と同数にする必要があるため、年間1,500頭とする。
《サル》
平成24年度の捕獲実績は、47頭である。
サルの捕獲については、銃と捕獲檻による捕獲を行っているが、サルは群れで
活動するため、いたずらに捕獲すると群れが分裂するなど、被害が拡大するため
平成28年度の捕獲計画頭数を年間50頭とする。
《ヒヨドリ》
平成26年度以降も引続き捕獲を推進し、平成28年度の捕獲計画羽数を、近
年の捕獲実績・被害状況を考慮し、年間捕獲計画羽数は200羽とする。
《カラス》
平成26年度以降も引続き捕獲を推進し、平成28年度の捕獲計画羽数を、近
年の捕獲実績・被害状況を考慮し、年間捕獲計画羽数は100羽とする。
イノシシ
平成26年度
1,500頭
捕獲計画数等
平成27年度
1,500頭
平成28年度
1,500頭
シカ
1,500頭
1,500頭
1,500頭
サル
50頭
50頭
50頭
ヒヨドリ
200羽
200羽
200羽
カラス
100羽
100羽
100羽
獣
捕獲等の取組内容
・一年を通して、中山間地域を中心に銃やわなによる捕獲を
実施。
(4)許可権限委譲事項
対象地域
対象鳥獣
4.防護柵の設置その他の対象鳥獣の捕獲以外の被害防止施策に関する事項
(1)侵入防止柵の整備計画
対象鳥獣
整備内容
平成26年度
平成27年度
平成28年度
イノシシ
金網柵
850m 金網柵
3,237m 金網柵
3,237m
WM柵
2,365m WM柵
3,269m WM柵
3,269m
電気柵
5,765m 電気柵 10,230m 電気柵 10,230m
合 計
8,980m 合 計 16,736m 合 計 16,736m
シカ
金網柵 10,248m 金網柵 14,058m 金網柵 14,058m
WM柵
388m WM柵
1,522m WM柵
1,522m
電気柵 24,590m 電気柵 25,768m 電気柵 25,768m
トタン・ネット 1,640m トタン・ネット 1,713m トタン・ネット 1,713m
合 計 36,866m 合 計 43,061m 合 計 43,061m
サル
電気柵(ネット式)等 電気柵(ネット式)等 電気柵(ネット式)等
合
ヒヨドリ
カラス
計
防鳥ネット等
合
計
0m 合
計
500m 合
防鳥ネット等
0㎡ 合
計
計
500m
防鳥ネット等
3,500㎡ 合
計
3,500㎡
(2)その他被害防止に関する取組
年度
対象鳥獣
取組内容
26年度 イノシシ ・地域ぐるみによる侵入防止柵の管理、放任果樹・農
シカ
作物の残さ等の除去、緩衝帯の設置、サルの追い払い
サル
等の活動を推進するとともに、連携した取り組み体制
ヒヨドリ を構築する。
カラス
27年度 イノシシ ・地域ぐるみによる侵入防止柵の管理、放任果樹・農
シカ
作物の残さ等の除去、緩衝帯の設置、サルの追い払い
サル
等の活動を推進するとともに、連携した取り組み体制
ヒヨドリ を構築する。
カラス
28年度 イノシシ ・地域ぐるみによる侵入防止柵の管理、放任果樹・農
シカ
作物の残さ等の除去、緩衝帯の設置、サルの追い払い
サル
等の活動を推進するとともに、連携した取り組み体制
ヒヨドリ を構築する。
カラス
5.対象鳥獣による住民の生命、身体又は財産に係る被害が生じ、又は生じる
おそれがある場合の対処に関する事項
(1)関係機関等の役割
関係機関等の名称
役割
下関市有害鳥獣捕獲隊
対象鳥獣の捕獲を行う。
下関市内各警察署
住民の生命、身体又は財産に係る被害を防止する。
(2)緊急時の連絡体制
6.被害防止施策の実施体制に関する事項
(1)被害防止対策協議会に関する事項
被害防止対策協議会の名称
下関市鳥獣被害防止対策協議会
構成機関の名称
役割
下関農業協同組合
・農作物被害の把握及び被害防止対策を支援する。
(営農経済部)
(下関西部営農経済支部)
(下関東部営農経済支部)
(菊川営農経済支部)
(豊田営農経済支部)
(豊浦営農経済支部)
(豊北営農経済支部)
山口県西部農業共済組合
山口県農業士協会下関支部
山口県西部森林組合
・造林木被害の把握及び被害防止対策を支援する。
下関東部猟友会
・対象鳥獣の捕獲等を実施する。
山口県下関西部猟友会
菊川町猟友会
豊田猟友会
山口県豊浦地区猟友会
山口県豊北地区猟友会
下関市連合自治会
・地域ぐるみによる総合的な対策を実施するに当たっ
て、集落等への連絡調整を行なう。
豊北地区猿被害対策協議会
・サル被害対策に係る実証試験等を実施し、効果的な
手段を確立していく。
梅光学院大学子ども学部教授
・サル被害対策について、学識経験者として、指導、
助言を行なう。
山口県下関農林事務所
(企画振興室)
(森林部森林保全課)
(農業部産地振興課)
下関市
(農林水産振興部農林整備課)
(菊川総合支所農林課)
(豊田総合支所農林課)
(豊浦総合支所農林水産課)
(豊北総合支所農林水産課)
・鳥獣被害防止対策について、国等との連絡調整及び
情報の提供等、必要な援助を行なう。
・下関市鳥獣被害防止対策協議会を運営し、鳥獣被害
防止対策について、当該協議会委員との連絡調整及び
情報の提供等、必要な援助を行なう。
(2)関係機関に関する事項
関係機関の名称
山口県農林総合技術センター
役割
・対象鳥獣の生息調査を実施する。
(3)鳥獣被害対策実施隊に関する事項
国・県・猟友会などの関係機関と導入における諸問題、課題等における対応
について協議、検討を進める。
(4)その他被害防止施策の実施体制に関する事項
・下関市・長門市の有害鳥獣捕獲対策協議会の連携を図る。
・山口県西部鳥獣被害広域対策協議会が実施する広域対策に取り組む。
7.捕獲等をした対象鳥獣の処理に関する事項
・捕獲したイノシシ、シカ肉の有効活用のための解体処理処理施設の維持管理
運営を行う。
・ジビエ料理の試食会などによりPRを行い、有害獣肉の販路拡大を図る。
・活用に適さない捕獲獣については、捕獲後、速やかに埋設処理する。
8.その他被害防止施策の実施に関し必要な事項
・下関市は、隣接市と行政界が主に山の尾根で結ばれており、そこには、多数
のイノシシ、シカ、サル等の有害獣が生息し、農林作物に甚大な被害を与えて
いる。現在、長門市他、隣接市との連携により効果的に有害獣を捕獲するため、
共同捕獲を実施しており、今後も継続的に実施を予定している。
・山口県西部鳥獣被害広域対策協議会事業である広域的被害防止対策に取り組
む。
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