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2.8. ヒノキ人工林における帯状伐採が林床の物理

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2.8. ヒノキ人工林における帯状伐採が林床の物理
2.8.
ヒノキ人工林における帯状伐採が林床の物理環境と種多様性に与える効果
谷口 奨1 ・ 作田 耕太郎2 ・ 井上 昭夫3 ・ 溝上 展也2
1
九州大学大学院生物資源環境科学府 (812-8581 福岡市東区箱崎 6-10-1)
Graduate School of Bioresource and Bioenvironment Sciences, Kyushu University, 6-10-1 Hakozaki, Higashi-ku,
Fukuoka 812-8581, Japan.
2
九州大学大学院農学研究院 (812-8581 福岡市東区箱崎 6-10-1)
Faculty of Agriculture, Kyushu University, 6-10-1 Hakozaki, Higashi-ku, Fukuoka 812-8581, Japan
鳥取大学農学部 (680-8553 鳥取市湖山町南 4 丁目 101)
Faculty of Agriculture, Tottori University, 4-101 Koyama-minami, Tottori 680-8553, Japan
3
谷口 奨・作田 耕太郎・井上 昭夫・溝上 展也:ヒノキ人工林における帯状伐採が林床の物理環境と種多
様性に与える効果および樹高幅程度の帯状伐採には林床の植物種多様性保全の効果が期待される。しか
し,帯状伐採直後からの林床の植物種多様性変化については不明な点が多い。本研究はヒノキ同齢林を
対象として帯状伐採を行い,伐採が物理的環境と林床の木本種の多様性へおよぼす効果とそれらの関連
性の評価を目的とした。伐採前後に相対光強度を測定し,伐採実施後からは林床の気温,相対湿度,地
温,土壌含水率を継続的に調査した。林床植生は伐採直後と1年後の木本種の個体数と被覆面積を測定
することから,多様度指数や種の豊富さ等を算出した。帯状伐採の効果は,伐採部と林縁(林縁から5m)
における相対光強度と地温の上昇,伐採部を中心とした多様度指数の増加,新規参入個体の成長の良さ
などから確認できた。多様度指数はおもに相対光強度が高まった伐採部から林縁にかけて増加したが,
残
存部(林内)でも僅かな増加が確認された。
キーワード
キーワード:帯状伐採 ,林縁効果,相対光強度,種多様性
Taniguchi, S., Sakuta, K., Inoue, A., and Mizoue, N.: Effects of beltline cutting on physical environments and
tree-species diversity in a Japanese cypress plantation. It is expected that tree height width of beltline cutting
can maintenance the understory tree species diversity. But there are some uncertain point should pay attention to
still exist on the maintenance the tree species diversity. We made beltline cutting on same-aged Japanese cypress
plantation and monitored physical environments and understory diversity of tree species. We investigated how
effects the change of physical environments to tree diversity shifts and attempted to find these relationships. We
measured relative light intensity before and after cutting and investigated air temperature, relative humidity, soil
temperature, and soil wetness continuously after cutting. About the understory tree diversity, just and one year
after cutting all tree number of the individuals and covering areas. We calculated species diversity index and
abundance of tree species. The effects of beltline cutting are rising of relative light intensity and soil temperature on
cutting area and stand edge area (five meters from edge), increase of species diversity index around cutting area and
growth of invasion trees individual. We find in undisturbance area increasing of diversity index, so this disposition
shows the edge effects of beltline cutting possibility influenced furthermore the edge area.
Key word :beltline cutting, edge effect, relative light intensity, diversity of the species
I.
はじめに
近年,国内では採算性の低下や労働者の不足
といった理由により,完全施業放棄型もしくは
伐採や枝打ちなどの保育作業を適切に行わない
粗放型の人工林が増加傾向にある。一方,生態系
管理やモントリオールプロセスなどの森林管理
の概念においては,持続可能な森林経営および
生物多様性の保全と再生などの実現が国際的な
目標となっている(長池 , 2002)。森林の生態系管
理の実現には,生物多様性の保全が重要な位置
を占めており,特に植物の種多様性が生態系全
体の多様性を認識する指標といわれている(石
上 , 2003)。日本においては,人工林の面積が全森
林面積の約 40% と高い割合を占めるため,森林
生態系管理の実現には人工林も視野に入れた研
究が不可欠である(長池 , 2000)。また,日本の人
81
工林は単一の樹種で構成されることが多く,一
般に林内植生の種構成が乏しいことから(田内
ら , 2001),種多様性の保全が懸念されている(石
上 , 2003)。人工林の管理においては枝打ちや間伐
のような保育作業によって,林分構造や林床の
物理環境に変化を与えることにより,植物を侵
入させることや再生させることが望まれる
(Guariguata et al., 1995)
。
樹高程度の帯幅での帯状伐採は,広義の複層林
施業の一つと定義され(藤森 , 1991) ,その林縁効
果から下層木の樹高成長と生物多様性の保全など
の効果が得られるという仮説(渡辺 , 1995; 溝上 ,
2004)や,林床の生物多様性に多様な影響を与え
る(伊藤ら , 2000)との報告もある。また,帯状伐
採は伐出の容易さや下刈作業の労力低減などの理
由から,持続的経営林としての要件(渡邊 , 1995)
を満たす伐採法として実際の森林経営において実
施されている(井上ら , 1996)。伊藤ら(2005)は,
大分県湯布市の帯状伐採後 3 8 年を経過した帯状
複層林において,下層植生の多様性を調査してい
る。また,竹内ら(1992b)と井上ら(1996)は,
高知県長岡郡大豊町の下刈りを省いた帯状複層林
において,帯状伐採の 2 年後と 7 年後における侵
入雑木の現存量をそれぞれ調査している。しか
し,帯状伐採直後からの下層植生の変化につい
て,多様性の観点から調査した研究は筆者らの知
る限りみあたらない。また,帯状伐採による物理
的環境の変化が,植栽木の成長や林床植生の多様
性に対して,必ずしもプラスの影響を及ぼすとは
いえないという指摘がなされている(溝上ら ,
2002; 石上 , 2003)。しかし,帯状伐採の行われた林
分において,実際に林床の物理的環境を測定した
研究例はあまり多くない。帯状伐採が下層植生の
多様性に及ぼす影響を明らかにするためには,伐
採直後からの林床の物理的環境と種多様性との関
係を明らかにしていく必要がある。
そこで本研究では,ヒノキの同齢単純林におい
て帯状伐採を行い,伐採直後と1年間の林床の物
理的環境と種多様性との関係を明らかにすること
を目的とする。なお,本研究では,伐採跡地に侵
入してくる有用な広葉樹を活用した複層混交林の
造成を想定したことから,多様性の評価は木本植
物についてのみ解析した。
I I . 試験地と方法
1 . 試験地の概要
九州大学農学部立花口圃場(福岡県粕屋郡新
宮町,33°402 N,130°292 E)の 21 年生ヒノキ
(Chamaecyparis obtusa Endl.)同齢単純林分を試験
地とした(図−1,2)。試験地の標高は 60 ∼ 70
mである。試験地に最も近い,福岡気象台の平
均気温は 17.8 !(2004 年),平均降水量は 1627mm
(1890-2004 年平均)である(気象庁 web サイトよ
り)だった。試験地内には,ヒノキが 3,000 本 /ha
の密度(植栽間隔 1.8m×1.8m)で植栽されていた
(図−2)。伐採実施以前の試験地の林冠は閉鎖
図−2 ヒノキの立木位置および試験地の区分
82
図−2 ヒノキの立木位置および試験地の区分
しており,林床の下層植生は豊富ではなかった。 2 . 林床の物理的環境
この試験地は,林分を南北方向で捉えた際の中
平面部と斜面部それぞれの中央付近において,
央部付近から平面部と斜面部とに分かれる(図
伐採部と直行するような形で試験地の平面部斜面
−1)。試験地の林冠はヒノキで構成され,低木
部に伐採部から林内にかけて 2 列のライントラン
としては,アカメガシワ(Mallotus japonicus),ヤ
セクトを設定した。次いで,設定したライン上に
マザクラ(Prunus jamasakura)などが数本確認
おいて,帯状伐採の前後にデジタルカメラ
さ れ た 。 林 床 の 木 本 種 と し て は , ヤ マ ツ ツ ジ (COOLPIX910, Nikon, 東京)と魚眼レンズ(FC-E8,
(R h o d o d e n d o r o n o b t u s m ),ネジキ(L y o n i a
Nikon, 東京)を用いて,胸高部位の全天空写真を
ovalifolia),クロキ(Symplocos prunifolia)やヒサ
1m 間隔で撮影した。撮影した写真を Lia32 (http://
カキ(Eurya japonica)などが多かった。北側の
www.agr.nagoya-u.ac.jp/%7Eshinkan/LIA32/index.html)
平面部では,ウラジロ(Gleichenia japonica)な
で解析し,撮影日の相対光強度 (RLI)を推定した。
どのシダ類が群落を形成する箇所があり,南向
そのほかの物理的環境として気温と相対湿度
き斜面下部にはミヤコザサ(Sasa nipponica) の (HOBO H8 Pro, onset Computer Inc., USA)を胸高部
侵入している部分がみられた。また,試験地の
位で,地温(TR-5IA,T&D, 東京)を深さ10cmで,そ
東部には竹林が,北部から西部にかけてはアカ
して平均土壌含水率(EC-20, Decagon, USA )を深
マツ(Pinus densiflora)とヒノキの混交林が,南
さ 5-25cm で,それぞれ帯状伐採実施後から継続的
部には草本植物の群落を挟んでヒノキ林があり, に測定した。測定はそれぞれ伐採部,林縁で 3 箇
このほか試験地周辺には常緑樹を中心とした暖
所ずつ,および林内で 2 箇所の合計 8 箇所で行っ
温帯の比較的若い二次林が存在していた。
た。
試験地の中央部において,2004 年 6 月にヒノキ
の平均樹高と同程度の幅(10m)で帯状伐採を実
3 . 林床植生の調査方法
施した。帯状伐採後に東西 50m,南北 40m の方形
伐採から 1ヶ月後の 2004 年 7 月末と 1 年後の 2005
試験地を設置し,5m×5m のコドラートに区切っ
年 6 月末に林床植生を調査した。設置したコド
た。なお本研究では,解析にあたり試験地を 3 つ
ラートごとに植物種ごとの被覆面積を記録した。
に区分した。すなわち,伐採を行った区域の帯
木本種については,樹種別の個体数と位置を記録
状伐採部(以下,伐採部),伐採部にそった林縁
した。また,伐採後の発芽が多く確認された種と
から残存林分に向かって 0 − 5m の範囲である林
有用広葉樹 6 種については,帯状伐採後に発芽し
縁部(以下,林縁),およびその外側の区域のヒ
たと確認できる個体を対象として,伐採から 5ヵ
ノキ林残存部(以下,林内)である(図−2)。
月後の 2004 年 11 月末に樹高を測定した。さらに,
83
帯状伐採を行うことによる林外からの侵入樹種を
確認するために帯状伐採直後にシードトラップを
林内に 5 箇所,林縁に 10 箇所,伐採部に 5 箇所設
置し,伐採から 2ヶ月後の 2004 年 9 月初旬と 3ヵ月
後の 10 月初旬に回収し,九州大学造林学研究室内
に持ち帰り,1箇所ずつシャーレーに試験紙を敷
いた上に散布し,2 5 ! の恒温室に設置し,適宜給
水を行うことで発芽したものについて種の同定を
行った。
伐採後,物理的環境の中でもっとも変化が大き
かったのは RLI だった。RLI は林縁から伐採部にか
けて大きく増加し,伐採前は 0.2 程度だったのが
林縁では 0.3 前後,伐採部では 0.35 ∼ 0.55 まで上昇
し,林内での変化は小さかった(図−3)。図−
4 (a)(b)(c) に日最高気温,日最低気温および気温
の日較差の年変化を 3 つの区域ごとに示した。気
温は夏場の 3 0 ! 前後から秋,冬にかけて徐々に低
下し,1∼2月にかけて 0 ! 前後の値を示して最
低となり,その後上昇した。日最高気温は伐採部
4 . 解析方法
と林縁で林内よりも高い日が多かったが,日最低
林床植生の多様性の指標として,Shannon の多 気温は 3 つの区域でほぼ同様の値だった。その結
様度指数 H’ (Shannon and Weaver, 1969),種の豊 果,気温の日較差は冬場を除いて伐採部と林縁で
富さ S および Pielou の均等度指数 J’(Pielou,1969) 林内よりも大きかった日が多かった。図−5に日
を,南北 40 m東西 1 m幅を一つの枠として算出し 最大飽差の日変化を 3 つの区域ごとに示した。日
た。Shannon の多様度指数の算出には,以下の式 最大飽差は気温と同様に夏場に 2.0kpa 前後と大き
(1)を用いた。
くなり,冬場では 0.5kpa 前後まで低下した。また,
H’=-Ópi×ln(pi)
(1)
林内に比べて伐採部と林縁では日最大飽差が大き
ここで pi の値は相対優占度であり,木本種の個体 い日が多かった。図−6 (a)(b)(c) に日最高地温,日
数割合(各種の個体数 / 木本種の全個体数)と被 最低地温および地温の日較差の年変化を 3 つの区
覆面積割合(各種の被覆面積 / 木本種の全被覆面 域ごとに示した。地温は気温と同様に夏場の 25 ∼
積)の算術平均とした。種の豊富さ S は,枠内に 3 0 ! 前後から秋,冬にかけて徐々に低下し,1∼
出現した種の数とした。Pielou の均等度指数 J’ は 2月にかけて 5 ! 前後の値を示して最低となり,
多様度指数 H2 と種の豊富さ S を用いて以下の式 その後上昇した。気温と比較すると夏場には気温
(2)で算出した。
よりも低く,逆に冬場には気温よりも高い値だっ
J’ = H2 /ln S
(2)
た。日最高地温は伐採部と林縁で 12 月から 1 月を
除いて林内よりも高く,日最低気温は春から夏に
かけては伐採部と林縁で高く,秋から冬にかけて
は林内で高い日が多かった。地温の日較差は気温
I I I . 結果
1 . 林床の物理的環境の変化
0.6
before cutting
after cutting
相対光強度
0.5
0.4
0.3
0.2
0.1
残存部 西側林縁
伐採部
東側林縁
調査地区分
図−3 伐採前後での相対光強度の変化
84
残存部(林内)
に土壌含水率の年変化を示した。土壌含水率は伐
採直後から林縁で他の 2 つの区域よりも高かっ
た。また季節的な変動はあまり大きくなく,降雨
があったと思われるときに一時的に高くなるこ
と,2005 年の 5 ∼ 6 月にかけて低下傾向にあるこ
と以外は 15%前後の値だった(図−7 (a))。相対
値(図−7 (b) で示した場合,2005 年 2 月までは区
域間差はそれほど大きくなかったが,3 月から 7 月
にかけて林内よりも伐採部と林縁でやや低い傾向
があった。
以上のような物理環境の 3 つの区域間差をより
詳細に検討するために,林内の値に対する林縁と
伐採部の値について図−8に気温の日較差,図−
9に日最大飽差,そして図−10に地温の日較差
を示した。気温の日較差,日最大飽差においては
林縁,伐採部ともに林内の値と高い相関をもつ直
線で回帰された。直線の傾きは 1 よりも僅かに大
きい程度で,いずれについても林縁よりも伐採部
で傾きは大きかった。一方で,地温の日較差につ
いては,林縁と伐採部の値は林内の値よりも非常
に大きく,X:Y=1:1 の直線よりも上側に大きく外れ
ていた。また,林縁よりも伐採部で地温の日較差
は大きかった。
2 . 林床植生の変化
2 度の植生調査における,主な木本種の ha あ
たりの個体数と被覆面積について表−1に示し
図−4 日最高気温 (a),日最低気温 (b) および気
た。林内の個体数変化率は 1.207 と低く,また顕
温の日較差 (c) の年変化
著に増加した種は確認されなかった。被覆面積
の変化率は 1.084 であり,被覆面積の増加には,
の日較差よりも 3 つの区域間での差が大きく,年 ヒサカキ,カクレミノ(Dendropanax trifidus),ク
間を通じて伐採部と林縁で林内よりも大きかっ ロキ,アカメガシワなどが寄与していた。林縁
た。また,気温の日較差が春に大きいのに対し, では,個体数変化率が 1.305 と林内よりも高く,
地温の日較差は秋に最大となった。図−7 (a)(b) クスノキ(Cinnamomum camphora),アカメガシ
図−5 日最大飽差の年変化
85
低地温 (b) および地温の日較
Daily ranges of soil temperature (°c) Daily minimum soil temperature (°c)
差 (c) の年変化
Daily maximum soil temperature (°c)
図−6 日最高地温 (a),日最
30
(a)
20
10
0
30
Jul. Aug.
Sep.
Oct.
Nov.
Dec.
Jan.
Feb.
Mar.
Apr.
May
Jun.
Jul.
Sep.
Oct.
Nov.
Dec.
Jan.
Feb.
Mar.
Apr.
May
Jun.
Jul.
(b)
20
10
0
Jul. Aug.
6
(c)
林内
林縁
伐採
5
4
3
2
1
0
Jul. Aug.
Sep.
Oct.
Nov.
Dec.
Jan.
Month
図−7 土壌含水率の年変化
(a) 絶対値,(b) 測定開始時を基
準とした相対値
86
Feb.
Mar.
Apr.
May
Jun.
Jul.
Daily ranges of soil temperature at stand edge and cutting area (°C)
stand edge; y=1.042x-0.016 R2=0.991, cutting area; y=1.120x0.094 R2=0.976
図−8 林内の気温の日較差に対する林縁と伐採
部の気温の日較差
stand edge; y=1.007x+0.008 R2=0.984, cutting area;
y=1.133x-0.062 R2=0.976
図−9 林内の日最大飽差に対する林縁および伐
採部の日最大飽差
ワ,クロキ,ヤマハゼ(Rhus sylvestris),カラス
ザンショウ (Zanthoxylum ailanthoides)の個体
数増加が大きかった。被覆面積変化率は全体で
1 . 1 9 2 であり被覆面積の増加には,アカメガシ
ワ,ヤマハゼ,カラスザンショウが大きく寄与
していた。伐採部においては,個体数,被覆面
積の変化率はそれぞれ 1.856,2.312 と他の区より
も顕著に高く,カラスザンショウ,アカメガシ
ワ,クサギ(Clerodendrum trichotomum),ヤマハ
6
4
1 : 1 line
2
0
林縁
伐採
0
2
4
6
Daily ranges of soil temperature at stand interior (°C)
図−10 林内の地温の日較差に対する林縁およ
び伐採部の地温の日較差
図中の直線は X : Y = 1 : 1 を表す
ゼ,クスノキ,クロキなどの増加率が高かった。
増加した種はいずれの区でも比較的共通してい
たが,カクレミノのみが林内に特異的であり,
加えて伐採部において,侵入樹種として知られ
るヌルデ(Rhus javanica)が 2 度目の植生調査時
点で初めて確認された。またカラスザンショウ
の増加率の高さは際立っていた。伐採1年後の
樹高調査においては,増加率の高かったアカメ
ガシワ,イヌビワ(Ficus erecta),カラスザン
ショウ,クスノキ,クロキ,ヒサカキの6種の
みを対象とした。この6種は,伐採・林縁・残
存の 3 つのどの部位にもある程度の個体数が確
認された種だった。図−11にこれらの種の出
現位置と樹高の分布を示した。なお図−11で
の樹高の分布については,種ごとにもっとも樹
高の高い個体を1として,それぞれ 4 段階で区
分した。樹種間で出現位置及び樹高には差が
あった。陽性落葉広葉樹種であるアカメガシワ
とカラスザンショウは,伐採部と林縁に集中し
て出現しており,特に伐採部中央での出現頻度
が高かった。樹高についても同様で伐採部に位
置する個体の成長が最も高かった。アカメガシ
ワやカラスザンショウと同じ陽性の落葉広葉樹
種であるイヌビワは,伐採部から林縁にかけて
出現し,その頻度は林縁東側に偏っており,樹
高の分布には特に明瞭な傾向はなかった。常緑
広葉樹のクスノキは,試験地全体にある程度ま
んべんなく確認されたものの,成長がよい個体
87
88
林内 個体数
2450
2017
2117
1200
725
1583
717
533
350
108
75
592
317
7574
36150
2283
1867
983
958
358
650
542
475
267
100
25
317
267
6433
29950
ヒサカキ
ネジキ
カクレミノ
クスノキ
ヤマハゼ
クロキ
ムベ
キハギ
アカメガシワ
カラスザンショウ
クサギ
イヌビワ
ヌルデ
1.207
1015
1100
304
1.177
9
5
2
11
2
8
20
16
12
9
177
14
251
230
30
6
2
2
5
2
6
12
7
10
7
174
14
239
214
2
1.084
1.067
0.981
1.345
2.067
0.890
2.043
1.088
1.225
1.651
2.285
1.291
1.436
1.016
1.029
1.048
1.074
増加率
林内 被覆面積(m )
2004年7月 2005年6月
1.188
1.868
3.000
1.083
1.313
1.123
1.323
2.436
2.023
1.252
2.153
1.080
1.073
1.071
1.114
増加率
林縁 個体数
35013
5656
180
540
0
1105
668
129
411
566
360
1311
1054
2365
1414
8740
10514
45706
8097
334
874
26
1337
1388
154
591
1825
925
2185
1542
2416
2802
9229
11979
2004年7月 2005年6月
1.305
1.432
1.857
−
1.619
1.209
2.077
1.200
1.438
3.227
2.571
1.667
1.463
1.022
1.982
1.056
1.139
増加率
1232
202
36
6
0
3
9
1
7
34
18
35
10
231
11
343
287
1469
239
50
12
1
37
21
1
9
51
28
47
15
233
13
361
352
2
1.192
1.183
1.394
−
2.000
14.536
2.452
0.750
1.227
1.475
1.606
1.341
1.560
1.010
1.190
1.051
1.226
増加率
林縁 被覆面積(m )
2004年7月 2005年6月
2.583
2.543
2.453
2.458
2.338
2.13
林内
林縁
伐採部
H’
2005年6月
2004年7月
区名
0.205
0.323
0.125
変化量
18.2
11.5
17.63
2004年7月
S
21.8
18.3
20.67
2005年6月
1.12
1.591
1.172
変化率
0.806
0.872
0.857
2004年7月
伐採部 個体数
0.825
0.844
0.853
2005年6月
J’
16975
2700
0
225
325
1175
1300
0
125
250
50
475
150
850
150
2600
6600
31500
4125
275
350
875
4875
3750
0
325
1050
725
1650
225
1000
150
3125
9000
1.856
−
1.528
1.556
2.692
4.149
−
2.885
2.600
4.200
14.500
3.474
1.500
1.176
1.000
1.202
1.364
増加率
0.019
-0.028
-0.004
変化量
2004年7月 2005年6月
表−2 Shannon の多様度指数 H 窒ニ種の豊富さ S および Pielou の均等度指数 J 窒フ 変化
合計
6817
6367
その他
8975
8058
ヤマツツジ
2004年7月 2005年6月
ヒサカキ
種名
表− 1 木本種の ha あたりの個体数と被覆面積の変化
606
91
0
9
13
11
15
0
6
6
3
12
3
164
1
82
190
1401
152
12
11
139
278
140
0
9
22
35
75
6
165
1
95
261
2
2.312
−
1.670
1.278
10.804
26.150
−
9.078
1.429
3.625
12.056
6.061
2.215
1.001
1.000
1.158
1.370
増加率
伐採部 被覆面積(m )
2004年7月 2005年6月
アカメガシワ
カラスザンショウ
0-0.25
0.25-0.5
0.5-0.75
0.75-1
0-0.25
0.25-0.5
0.5-0.75
0.75-1
0-0.25
0.25-0.5
0.5-0.75
0.75-1
イヌビワ
クスノキ
0-0.25
0.25-0.5
0.5-0.75
0.75-1
0-0.25
0.25-0.5
0.5-0.75
0.75-1
0-0.25
0.25-0.5
0.5-0.75
0.75-1
クロキ
ヒサカキ
図−11 伐採後に発芽した広葉樹6種の樹高と分布
数値は相対樹高であり,種ごとに最大樹高の個体を1とした。
なお,最大樹高はアカメガシワ 57.6cm,カラスザンショウ 51.8cm,クスノキ 52.1cm,
イヌビワ 21.2cm,クロキ 37.5cm,そしてヒサカキ 40.5cm だった。
は伐採部に位置するものや林縁の伐採部に近い
個体に多かった。クスノキと同じ常緑広葉樹種
であるクロキやヒサカキは,クスノキ以上に試
験地全体に広く分布が確認された。樹高成長の
よい個体は,伐採部,林縁で多かったが,林内
にもある程度の樹高成長を示した個体も確認さ
れた。なお,シードトラップによって種子散布
が確認された木本種はイヌビワのみで,その数
も 4 つにすぎなかった。 伐採,林縁,残存の各部位ごとの多様度指数
H’(以下 H’),種の豊富さ S(以下 S)および均
等度指数 J’ (以下 J’)を表−2に示した。H’ は,
いずれの区域においても増加し,伐採直後,一
年後のどちらの段階でも林内が最も高く,伐採
部が低かった。H’ の変化量は林内の 0.125 に対し
て,林縁で 0.205,伐採部で 0.323 と徐々に高く
なった。S は伐採後の2回の調査のどちらにお
いても林縁がもっとも高く,伐採部が低かった
が,1年後の変化率は伐採部,林内,林縁の順
で高かった。J‘ は伐採直後では,伐採部で高く,
林縁で低かったが,1年後には指数が高くなっ
た地域も低くなった地域もどちらもあり,指数
の変化自体も小さかった。
ここで,伐採による林冠の開放によって林床
植生に発生する変化がおよぶ範囲を確認するた
めに,伐採部中央部から1 m 間隔での RLI の変
化量に対する H’ の変化量の関係を図−12に示
した。RLI は増加は伐採部と林縁から林内にか
けて 5 mまでの範囲主に起こっており,RLI の増
加とともに H’ も増加していた。加えて,RLI が
あまり増加していない林縁から 20 m程度のより
遠い林内においても,伐採部,林縁ほど大きく
はないものの H’ は増加していいた。続いて,林
縁から林内にかけて 0-10 mの範囲について,東
図−12 帯状伐採部中央から林内にかけての
RLI と H’ の関係
89
2 . 帯状伐採が林床植生の種多様性に及ぼす効果
林床植生の個体数及び被覆面積の変化から,林
内では既存個体の成長,伐採部では新規参入個体
の増加とその良好な成長が示唆された。また,林
縁はその中間的な状態と考えられた。シードト
ラップによる種子散布量の調査では,木本植物で
はイヌビワ4つのみが確認されたため,林縁と伐
採部での新規参入個体は埋土種子に由来すると考
えられる。埋土種子の発芽には,光量の増加とと
もに地温の上昇も重要な因子となる。林床の物理
環境のうち,地温は RLI とともに顕著に変化して
いることもこのことを支持している。
林床植生の種多様性に対する伐採の効果は,林
縁から伐採部にかけての H ’ などの増加として確
図−13 帯状伐採部東西の林縁から林内にか
認できた。林縁効果は,RLI が大きく増加した伐
けての RLI と H’ の関係
採部や林縁に加え,RLI があまり増加していない
林内でも確認された。また,東側林縁と西側林縁
側林縁と西側林縁の RLI の変化量と H’ の変化量
では RLI の変化量に対する H’ の変化量に差があ
の関係を図−13に示した。東側林縁と西側林
り,林縁から 5m よりも遠い範囲では東側で西側
縁ともに,林縁から遠ざかると,RLI の変化量に
よりも増加量が高かった。以上の結果は,林床植
対する H’ の変化量は小さかった。また,H’ は林
生の種多様性におよぼす林縁効果に,方位性が存
縁から 5 m の範囲では東西の増加量にはあまり
在することを示している。RLI の増加した範囲と
大きな差は無かったが,5m ∼ 10m の範囲では東
H’ の増加した範囲との若干のずれや H’ の変化に
側林縁での増加量は西側林縁での増加量よりも
方位性がみられたことの要因として,帯状伐採の
高かった。
帯方位や,太陽軌跡の季節変化によって太陽光の
入射角が変化することがあげられる。本研究で
I V . 考察
は,伐採直前と伐採 1 年後の 2 回の夏季の全天写
1 . 林床の物理的環境
真から RLI を推定したことより,調査地の年間を
RLI は林縁から 5m の部分から伐採部中央にかけ
通した光環境を完全には把握できていない可能性
て急激に上昇していた。また,この範囲では気温
がある。斉藤(1989)はスギ人工林において林床
と地温が上昇していたが,特に地温は林内との差
植生が受ける光量について年積算日射量の測定か
が大きかった。上中・尾方(1979)は,スギ林内
ら,林内の明るさと林床植生量は,ほぼ直線関係
と隣接した林外で測定した地温差の要因として,
にあることを示し,溝上(2004)は,伐採を行う
日射による受熱を挙げている。また,宋ら(2002)
方位について,残存林分の構造のような,もとも
は新規造成林と既存林との間に,地温変化に差が
との立地環境への考慮が必要であることや,日射
あり,相対日射量と関連があることを示してい
量についての差が生じることについて述べてい
る。このように,本研究の伐採部と林縁における
る。また,村本ら(1996)は照葉樹林冠下での光
地温の上昇は,伐採後の林冠の開放によって太陽
環境の季節変化について,全天写真を用いて簡便
光の照射が増加したことによると考えられる。そ
推定の可能性を検討し,推測した相対照度と測定
のほかに日最大飽差についても気温と同様に,林
した相対日射量の間に差があったことや,季節変
内よりも伐採部と林縁でわずかに上昇しており,
化においては,ギャップ下に現れる強光の頻度が
伐採による日射の増大は林床の物理的環境に影響
季節によって必ずしも一致しないことについて報
を与えることが明瞭となった。なお土壌含水率に
告している。さらに,古川ら(1994)はヒノキ人
ついては,本試験地が平坦でないことや土壌の組
工林内の相対光強度と下層群落の器官別重量比に
成が均一でないことなどから,伐採の影響につい
ついて調査しており,わずかな光強度の差で下層
て言及することは難しいが,伐採後半年を経て伐
群落の発達を促す条件が得られることを示唆しお
採部と林縁部で若干の低下傾向があったため,更
り,川那辺ら(1994)はヒノキ人工林の林縁の光
なる観測の継続が必要であろう。
90
環境と下層植生について相対照度の減少範囲は樹
高程度の距離までであったという結果を示し,枝
下高と相対照度の関連性が大きいことについても
述べている。したがって,本試験地の H’ の変化に
影響を与えたと考えられる光環境の季節変化や,
上層木ヒノキの枝下高と RLI との関連性などにつ
いて今後解析を行う必要がある。また,光環境に
対する樹種毎の反応の違いによって,H’ が影響を
受けた可能性もある。本研究では,伐採後の立地
環境の変化に対する種ごとの呼応については詳細
に検討していない。保坂ら(1995)は先駆樹種で
あるアカメガシワ,カラスザンショウ埋土種子の
光環境に対する特性についての検討を行ってお
り,アカメガシワは照度に対して広く対応し,カ
ラスザンショウはある程度以上の照度が必要であ
ることを報告している。井上ら(1996)は帯状伐
採後の侵入樹種として,光環境が改善された区域
におけるアカメガシワ,カラスザンショウ,ヌル
デの増加を確認し,同様に竹内ら(1992a)は二段
林造成のための伐採後に,増加し成長が良好で
あった種としてアカメガシワ,ヤブムラサキ,カ
ラスザンショウ,ヌルデなどを挙げ,二段林の植
栽木と林床に成長する他の樹木に対して将来的な
林分構造推測のために,光環境と成長の関連等に
ついての検討の必要性を述べている。池田ら
(2002)は,ギャップにおけるクスノキ天然更新稚
樹の反応を調査し,稚樹の発生は光環境にあまり
影響を受けないこと,成長に対しては光環境のほ
か,他の植物との競合が影響していることを示唆
しており,発芽年の光環境は,後に稚樹の生存に
対して重要な要素となるとしている。また,石上
(2003)は,ヒノキ人工林で行われた帯状伐採後
に,伐採帯と保残帯との間で,出現した樹種に違
いがあり,伐採帯に偏って出現した種,保残帯に
偏って出現した種はどちらにも偏らない種よりも
多かったことを述べている。本研究では,区域に
よって出現する種に差があり,光環境の差に対す
る樹種毎の反応の違いも H’ と RLI が一致しなかっ
た要因としてあげられる。また,RLI や地温の他
に林縁効果として働いた要因として,Jensen and
Gutekunst(2003)はリターの存在が光量のほかに
R/FR 比を変化させることによって発芽に影響をあ
たえ,種の構成や多様性を左右する主な要因とな
ることを述べている。本研究でも帯状伐採を行う
ことで,林内のリタ−の量は減少したと推測され
る。また林縁から林内にかけての RLI や地温の変
化に加え,光質の変化によっても埋土種子の発芽
が促進され,なおかつその影響が林縁よりもさら
に林内の範囲までおよんでいた可能性もある。し
かし,今回は調査対象とした植物種は木本種 6 種
についてのみであり,発芽特性について考察する
には情報が不足している。今後はその他の植物種
についても総合的に調査を行い,何が H’ の変化に
影響を与えた要因であったかを確定するための研
究がさらに必要である。加えて,本研究の調査期
間は 1 年間と短い。帯状伐採が林床植生に及ぼす
効果をより明確にするためには,伐採による変化
の継続性について今後の林分構造の変化を追跡調
査することや,一般論への還元を行うためには他
の林分での同様の調査が必要である。
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