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脚本家 水木洋子 水木氏と市川の図書館

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脚本家 水木洋子 水木氏と市川の図書館
発行:市川市中央図書館
編集:広報委員会
〒272-0015
市川市鬼高1-1-4
047-320-3333
URL<http://www.city.ichikawa.
chiba.jp/shisetsu/tosyo/tosmain.
htm>
「ひめゆりの塔」
「裸の大将」
「おとうと」など、戦後の日本映画黄金期
を代表する名作のシナリオ作家として広く知られる水木洋子氏は、昭和 22
年よりここ市川を創作の拠点とされており、本市とは大変縁の深い脚本家
です。将来、邸宅や蔵書、自筆原稿、著作権の一切を本市に寄贈してくだ
さる契約を交わし、現在、邸宅や蔵書などを本市で管理しております。図
書館にも作品のビデオのご寄贈を頂き、また、昨年夏にも中央図書館内に
て「水木洋子の世界展」も開催されました。今回は図書館でご利用頂ける
水木氏の関連資料などをご紹介い
水木洋子氏の映画脚本作品
たします。
*印の作品は、水木氏より貸出用ビデオを中央図
書館にご寄贈頂き、多くの方にご覧頂いておりま
す。市内図書館にてご予約頂けます。
脚本家
水木洋子
水木氏は 1910 年(明 43)東京に生まれ、日本女子大、文化学
院で学んだ後、菊池寛主催の脚本研究会に参画しました。戦後、
ロシア語を師事した縁で八住利雄氏に映画シナリオを勧められ
1948 年(昭 23)に処女作を発表。以後数々の脚本を執筆しまし
た。巨匠と呼ばれる監督との仕事がたくさんあり、戦後の日本
映画の黄金期といわれる時代に多くの名作を残して、日本の映
画文化の発展に大きな功績を遺されています。1981 年(昭 56)
には紫綬褒章を受章されています。
1949年 女の一生
1950年 また逢う日まで*
1951年 せきれいの曲
1952年 安宅家の人々*
おかあさん*
丘は花ざかり*
1953年 ひめゆりの塔*
夫婦
愛情について
あにいもうと*
にごりえ*
1954年 山の音*
1955年 浮雲*
女の一生
ここに泉あり*
水木氏と市川の図書館
愛知県に疎開されていた水木氏は、1947 年(昭 22)より八幡
5丁目に居を移され、以後この市川を創作の拠点とされました。
氏の脚本による「純愛物語」
(1957 年 今井正監督)では葛飾八
幡宮や旧図書館付近での撮影も行われています。1996 年(平8)
後見人を通してシナリオ・書籍、土地・家屋を本市に寄贈され
る申し込みがあり、将来、市に寄贈する契約が締結されました。
現在約 70 箱分のシナリオ原稿・図書資料が中央図書館書庫に保
管されています。また、2001 年5月にサポーターの会が設立さ
れ、資料の整理・企画展の開催などに活躍して頂いております
が、その活動の拠点としても中央図書館が利用されています。
市川市役所のホームページ(http://www.city.ichikawa.chiba.jp/)
にも水木氏の情報が掲載されています。「街かど文化情報」⇒
「水木洋子の世界」を是非ご覧下さい。
1956年
驟雨
夜間中学
1957年
あらくれ*
純愛物語*
1958年
怒りの孤島
裸の大将
1959年
1960年
1961年
キクとイサム*
おとうと*
婚期
あれが港の灯だ*
もず
1962年 喜劇にっぽんのおばあちゃん
その夜は忘れない
1964年 甘い汗
1965年 怪談
1966年 氷点*
1976年 妖婆
あにいもうと(リメイク)
おとうと(リメイク)
1982年 ひめゆりの塔
図書館でご利用いただける水木氏の資料は、ご寄贈頂いたビデオの他に、図書資料としてシナリオ
や脚本を手がけた原作の本があり、また市川市や市民サポーターの活動記録などがあります。
1.市内図書館所蔵の水木洋子氏の著作・関連資料
「ひめゆりの塔 おかあさん また逢う日まで」
「水木洋子シナリオ集(シナリオ文庫107)
」
「現代日本ラジオドラマ集成」
「日本の名随筆 別館29 落語」
「水木洋子 人とシナリオ」
「日本舞踊舞踊劇選集」
水木洋子/著 宝文館
水木洋子/著 映人社
日本放送作家協会/編 沖積舎
興津要/編 作品社
水木洋子/著 シナリオ作家協会
西川右近/監修 西川会
2.脚本を手がけた文学作品
あにいもうと・詩人のわかれ(室生犀星)
にごりえ・たけくらべ(樋口一葉)
山の音(川端康成)
浮雲(林 芙美子)
女の一生(山本有三)
古い玩具(岸田国士)
あらくれ(徳田秋声)
裸の大将放浪記(山下 清)
おとうと(幸田 文)
また逢う日まで(ロマン・ロラン)
怪談・骨董他(ラフカディオ・ハーン)
氷点(三浦綾子)
蜘蛛の糸・杜子春・トロッコ(芥川竜之介)
竜馬がゆく(司馬遼太郎)
女人平家(吉屋信子)
ヴィヨンの妻(太宰 治)
扇野(山本周五郎)
焚火(水上 勉)
女が職場を去る日(沖藤典子)
(参考:市川市文化振興課調査資料ほか)
3.市川市や市民サポーターの活動記録
既に3回を数える「水木洋子の世界展」の開催を始め、水木氏の業績
の保管整理・広報活動など、市川市や市民サポーターの活動記録です。
(主として郷土行政資料)
「シナリオ作家/水木洋子の世界」
「シナリオ作家/水木洋子と八幡・生活」
「シナリオ作家/水木洋子と八幡・マップ」
「八幡街回遊展」
「『純愛物語』と中原ひとみトークショー」
「水木洋子市民サポーター」活動の記録1
市川市文化振興課
市川市企画政策部
テレビドラマ脚本作品
・複数放映されたものは初出の年のみ
記載しました。
・太字は原作小説の所蔵があります
昭三二 口紅
昭三四 はげ山きんちゃき
早春
昭三五 もず
昭三六 にごりえ
昭三七 ここに泉あり
純愛物語
昭三八 砂の上
また逢う日まで
昭三九 あぶら照り
昭四〇 朝顔
三界に家なし
豆菊はんと雛菊はん
昭四一 幼い二人
昭四二 月夜の雨傘
昭四三 竜馬がゆく
昭四四 わたしはカモちゃん
昭四五 五月の肌着
昭四六 みかんきんかん夏みかん
女人平家
昭四七 火色
らっこの金さん
昭四八 出会い
昭四九 ひょうたん通り
灯の橋
昭五三 青いくちづけ
こぎとゆかり
昭五四 扇野
焚火
昭五五 愛が裁かれるとき
昭五六 氷点
はなますの花が咲いたら
※「テレビドラマ全史」等を参考にし
ました。必ずしも全てを網羅するも
のではありません。あくまでも参考
映画「純愛物語」より
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