Comments
Description
Transcript
2)人口動態調査死亡小票の分析
2)人口動態調査死亡小票の分析 自殺実態調査の一環として、厚生労働省の承認を得て人口動態調査死亡小票の分析を行った。 方 法:県立精神保健福祉センター職員が、県下4保健所、1支所において死亡小票を転写、 集計し分析した。 内 容:保健所符号、死亡した人の住所、生年月日、男女別、死亡した人の夫または妻の有無、 離別方法、死亡したときの世帯の主な仕事、死亡の原因、影響を及ぼした傷病等、傷 害が発生したとき、傷害が発生したところの種別、傷害が発生したところ、手段及び状 況、その他不言すべきことがら 対 象:平成15年1月~平成17年12月に山梨県内に住所を有する者で、自殺による死亡者 なお、自殺による死亡者とは、「死因の種類が自殺である者」+「死因の種類が自殺 以外であっても死亡票の内容から明らかに自殺と判断できるもの」とした。 対象者数(人) H15 H16 H17 峡中保健所管内 68 56 89 〃 峡北支所 38 37 41 峡東保健所管内 28 43 36 峡南保健所管内 17 15 10 富士・東部保健所管内 64 55 57 計 215 206 233 *峡中保健所峡北支所に1名の性別不明者有り 計 213 116 107 42 176 654 ● 県 全 体 表1 性別、年齢別自殺者割合(山梨県人口動態統計H15~17)N=653人 男 割合 死亡率(人 女 口10万対) 42270 0.0 48160 4.8 50603 27.7 61591 39.0 56937 52.1 64709 59.8 51359 51.3 39521 28.7 15573 49.2 2398 69.5 割合 人口 10歳未満 0 0.0% 10歳代 7 1.4% 20歳代 42 8.6% 30歳代 72 14.7% 40歳代 89 18.2% 50歳代 116 23.7% 60歳代 79 16.1% 70歳代 34 6.9% 80歳代 23 4.7% 90歳以上 5 1.0% 不詳 23 4.7% 計 490 100.0% 433569 注:年齢は傷害が発生したときの年齢を示す 人口はH17国勢調査人口 0 2 17 27 14 27 23 26 17 6 4 163 37.7 死亡率(人 口10万対) 39539 0.0 45730 1.5 47930 11.8 58362 15.4 54913 8.5 63202 14.2 54690 14.0 49070 17.7 29884 19.0 7261 27.5 人口 0.0% 1.2% 10.4% 16.6% 8.6% 16.6% 14.1% 16.0% 10.4% 3.7% 2.5% 100.0% 450946 12.0 ・年代では男性で40~50代が多く、女性では30,50,70代とばらつきがある。人口10万対の自殺死亡率は、 男性で90歳以上が高く、50、40歳代と続く。男性の自殺者全体の死亡率は、37.7であり、全国のH15の 33.2より高い。女性でも、高齢者が最も高く、全国の10.9と比べても高い 図15 自殺者の配偶者の有無の割合 (山梨県人口動態統計H15~17)N=653 45.7% 男 53.5% 有り 無し 不詳 39.9% 女 0% 20% 60.1% 40% 60% 80% 割合 無し 割合 不詳 男 224 45.7% 262 53.5% 女 65 39.9% 98 60.1% 計 289 44.3% 360 55.1% ・自殺者の配偶者の状況は、男女とも無しがやや多かった。 100% 有り 割合 4 0 4 計 0.8% 0.0% 0.6% 割合 490 163 653 100% 100% 100% 図16 配偶者がない自殺者の離別の種類 (山梨県人口動態統計(H15~17)N=360 62.6% 男 28.6% 女 0% 男 女 計 11.8% 25.6% 50.0% 20% 40% 未婚 死別 離婚 不詳 19.4% 60% 80% 100% 未婚 割合 死別 割合 離婚 割合 不詳 割合 計 割合 164 62.6% 31 11.8% 67 25.6% 0 0.0% 262 100% 28 28.6% 49 50.0% 19 19.4% 2 2.0% 98 100% 192 53.3% 80 22.2% 86 23.9% 2 0.6% 360 100% ・配偶者がない自殺者360人の離別方法は、男性で未婚が62%と最も多く、 女性では、半数が死別であった。 図17 自殺者の世帯の仕事 (山梨県人口動態統計H15~17)N=653 農家 自営 18.6% 男 勤Ⅰ 23.5% 20.8% 勤Ⅱ 無職 その他・不詳 11.0% 女 0% 農家 割合 男 女 計 28.8% 21.5% 20% 40% 自営 割合 60% 勤Ⅰ 割合 80% 100% 勤Ⅱ 割合 無職 割合 その他・ 不詳 割合 計 割合 43 8.8% 91 18.6% 102 20.8% 50 10.2% 115 23.5% 89 18.2% 490 100% 16 9.8% 18 11.0% 35 21.5% 16 9.8% 47 28.8% 31 19.0% 163 100% 59 9.0% 109 16.7% 137 21.0% 66 10.1% 162 24.8% 120 18.4% 653 100% 注:農家:農業だけ又は農業とその他の仕事を持っている世帯 自営:自由業・商工業・サービス業等を個人で経営している世帯 勤Ⅰ:企業・個人商店等(官公庁は除く)の常用勤労世帯で勤め先の状業者数が1人から99人までの世帯 勤Ⅱ:勤Ⅰにあてはまらない常用勤労者世帯及び会社団体の役員の世帯 その他:上記にあてはまらないその他の仕事をしている世帯 無職:仕事をしている者のいない世帯 ・自殺者の世帯の仕事は、男性、女性ともに無職が多く、中小企業で働いているが続いている 図18 自殺者の直接死因 (山梨県人口動態統計H15~17)N=653 男 60.2% 女 57.1% 0% 20% 縊死 一酸化炭素中毒 薬物 溺死 飛び降り 飛び込み その他 不詳 18.8% 11.7% 40% 60% 80% 100% 一酸化 飛び 飛び 縊死 割合 炭素中 割合 薬物 割合 溺死 割合 降り 割合 込み 割合 その他 割合 不詳 割合 計 毒 男 女 計 295 60.2% 93 57.1% 388 59.4% 92 18.8% 19 11.7% 111 17.0% 30 15 45 6.1% 9.2% 6.9% 26 11 37 5.3% 6.7% 5.7% 6 12 18 1.2% 7.4% 2.8% 6 3 9 1.2% 1.8% 1.4% 32 10 42 6.5% 6.1% 6.4% 3 0 3 0.6% 0.0% 0.5% 割合 490 100% 163 100% 653 100% ・直接死因は男女ともに縊死が最も多く6割に近い。平成15年の国の男66.4%、女58.9%と比べるとやや低い。 続いて男女とも一酸化炭素中毒死が2位であり、男性は全国と同様であるが、女性は全国の4.8%に比べて一酸化炭素中毒死 11.7%と多い。 図19 自殺に至った原因及び影響を及ぼした傷病 (山梨県人口動態統計H15~17)N=69 57.8% 男 17.8% 50.0% 女 0% 20% その他 20.8% 40% 60% うつ病等 24.4% その他の 精神疾患 精神疾患 以外の疾患 29.2% 80% 100% 精神疾 うつ病 割合 の精神 割合 患以外 割合 計 等 疾患 の疾患 男 26 57.8% 8 17.8% 11 24.4% 女 12 50.0% 5 20.8% 7 29.2% 計 38 55.1% 13 18.8% 18 26.1% 注:集計表⑥の記載有りについて掲載した 割合 45 100% 24 100% 69 100% ・自殺に至った原因及び傷病は、記載のあった69人(10.6%)の内、半数以上がうつ病等の気分障害に関係する疾患で 治療していた。その他の精神疾患も含めると7割以上になる。 合計 女 男 1月 2月 1月 3月 39 8.0% 11 6.7% 50 7.7% 4月 2月 5月 4月 46 9.4% 14 8.6% 60 9.2% 5月 34 6.9% 19 11.7% 53 8.1% 9 月 1 0月 1 1月 1 2月 不 詳 55 11.2% 17 10.4% 72 11.0% 8月 3月 7月 32 6.5% 6 3.7% 38 5.8% 6月 6月 45 9.2% 10 6.1% 55 8.4% 女 男 7月 35 7.1% 13 8.0% 48 7.4% 8月 43 8.8% 17 10.4% 60 9.2% ・自殺が発生した月は、男性で3月、4月が最も多い。女性では5月が多くかなりばらついている H15年全国の状況では4月、5月が多く、同様の傾向である。 数 割合 数 割合 数 割合 0 10 20 人 30 40 50 60 図20 自殺が発生した月 (山梨県人口動態統計H15~17)N=653 9月 43 8.8% 16 9.8% 59 9.0% 10月 37 7.6% 10 6.1% 47 7.2% 11月 35 7.1% 12 7.4% 47 7.2% 12月 28 5.7% 15 9.2% 43 6.6% 不詳 18 3.7% 3 1.8% 21 3.2% 計 490 100.0% 163 100.0% 653 100.0% 図21 自殺した時間帯 (山梨県人口動態統計H15~17)N=653 140 120 100 80 女 男 人 60 40 20 不 詳 未 満 未 満 18 ~ 24 時 未 満 12 ~ 18 時 6~ 12 時 0~ 6時 未 満 0 0~6時未満 6~12時未満 12~18時未満 18~24時未満不詳 計 数 96 89 113 68 124 490 割合 19.6% 18.2% 23.1% 13.9% 25.3% 100.0% 数 43 34 44 18 24 163 割合 26.4% 20.9% 27.0% 11.0% 14.7% 100.0% 数 139 123 157 86 148 653 割合 21.3% 18.8% 24.0% 13.2% 22.7% 100.0% ・自殺した時間は、男女とも12~18時が最も多く、女性は全国のH15 29.7%と同様であった 男性は、全国では0~6時未満の夜明け前が最も多い傾向と異なっていた。 男 女 合計 図22 自殺が発生した場所 (山梨県人口動態統計H15~17)N=653 43.5% 男 自宅・敷地内 42.9% 自宅以外の住居 屋外 不詳 56.4% 女 0% 男 女 合計 20% 28.2% 40% 60% 80% 100% 自宅・敷地内 自宅以外の住居屋外 不詳 計 数 213 37 210 30 490 割合 43.5% 7.6% 42.9% 6.1% 100.0% 数 92 18 46 7 163 割合 56.4% 11.0% 28.2% 4.3% 100.0% 数 305 55 256 37 653 割合 46.7% 8.4% 39.2% 5.7% 100.0% ・自殺が発生した場所は、男女とも自宅やその敷地内が最も多く、女性では56%に及ぶ。 続いて屋外が多い。