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JIS製品の説明資料 【PDF】
1 Surge Protective Device JIS・直撃雷対応 JIS・直撃雷対応 サージ防護デバイス サージ防護デバイス 雷ソリューション部 平成18年2月20日 新しく制定されたJIS(SPD関連)の主な概要 名称がSPD(サージ防護デバイス)に 今まで日本国内において保安器、避雷器など名称の統一性はありませんでしたが、JISでは SPD(サージ防護デバイス Surge Protection Device)という名称で記述されました。 IEC規格に準拠 国際規格(IEC)と整合性を図るため、JISが新しく制定されました。そのため内容はほぼIECと同じ ものとなっています。 直撃雷に対応するSPDについて規定されました。 直撃雷波形として10/350μsが規定され、従来の国内の雷波形8/20μsに比べて大きなエネル ギーに耐えられるようになりました。 雷保護領域(LPZ)の考え 建物をゾーン(LPZ:Lightning Protection Zone)に区分けし、ゾーンごとにSPDを設置 することが記載されています。 保護レベルについて 建物の重要度に応じた、保護レベルを規定されました。もっとも厳しいレベルは保護レベルⅠ で200kAの雷電流を想定したものです。 充電部に触れられないような構造 感電防止のため、充電部が触れないような構造になりました。 2 3 SPD関連で制定されたJIS JIS番号 IEC規格 表題 C 5381-1 61643-1 低圧配電システムに接続するサージ防護デバイスの :所要性能及び試験法 C 5381-12 61643-12 低圧配電システムに接続するサージ防護デバイスの :選定及び適用基準 C 5381-21 61643-21 通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス :所要性能及び試験法 C 5381-22 * 61643-22 通信、信号回線に接続するサージ防護デバイスの :選定及び適用基準 C 5381-311 61643-311 低圧サージ防護デバイス用ガス入り放電管(GDT) C 5381-321 61643-321 低圧サージ防護デバイス用アバランシブレークダウンダイオード (ABD)の試験方法 C 5381-331 * 61643-331 サージ防護デバイス用素子 :酸化亜鉛バリスタの仕様 C 5381-341 61643-341 サージ防護デバイス用素子 :サイリスタサージ抑制器の仕様 *印のJISは未発刊である。(2005年12月現在) 4 直撃雷 (10/350μs)と誘導雷( 8/20μs) ※本図はイメージ図ですので、実際の波形とは異 なります。 100kA 直撃雷 10/350μs・100kA波形(クラスⅠ) 電流値 50kA 20kA 誘導雷 8/20μs・20kA波形(クラスⅡ) 0 0 20 時間 350 (μs) 新たに直撃雷波形として10/350μsが規定されました。 5 インパルス電流波形(雷の試験波形)について 雷の試験波形は Tf/Tt μs で表示されます。 ※電圧波形は上記の10%が30%になります波形と多少異なります。 雷保護領域(LPZ:Lightning Protection Zone) LPZ OA 直撃雷にさらされ、全雷電流が流れる可能性がある領域 LPZ OB 直撃雷にはさらされないが、発生する電磁界は減衰しない領域 LPZ 1 外壁内など直撃雷にさらされない領域で、この領域内の導電性部分に流れる電流は、領域0Bに比べて減少する。 LPZ 2 コンピュータールームなどのように、電流及び電磁界の影響をさらに減少させる必要がある場合には、建物内に 遮蔽を施した部屋を形成した空間。さらに保護を強化する場合はLPZ3などを設定する。 6 7 保護レベルについて 新JISでは建物の重要度や危険度に応じて、雷対策のレベルを4段階に定めています。 保護レベル 保護効率 雷電流波高値 (10/350μs) SPDへの最大電流 (10/350μs)※2 Ⅰ 98% 200kA 100kA Ⅱ 95% 150kA 75kA Ⅲ 90% 100kA 50kA Ⅳ 80% 100kA 50kA ※1 ※1: JIS A4201の解説では「一般建築物等ではⅣ、火薬・可燃性液体・可燃性ガスなどの危険物 の貯蔵又は取り扱いの用途に供する建築物等ではレベルⅡを最低基準とし、立地条件、建築物 等の種類・重要度によって更に高いレベルを適用する」と記述されています。 国内における消防法では保護レベルⅠを適用することが規定されました。 保護レベルの 設定は施工主が雷リスクを考慮し選択決定ができます。 ※2:条件によって異なります。 サンコーシヤのSPDは最も厳しい 保護レベルⅠに対応しています。 8 サージ防護デバイスへ流れる雷電流の大きさと 保護レベルによる分流値 JIS規格(JISC0367-1、JISC5381-12)では避雷針に直撃雷 があった場合、雷電流の分流について、接地抵抗地やケー ブルのインピーダンスによる個別の計算が不可能な場合に は、下図のような割合で分流するものとして仮定している。 直撃雷 100% 通信線には最大で5%流れる SPD SPD ③電力線および引込管 ②通信線 (5%) 50% ①接地極 保護 レベル 保護 効率 雷電流 (10/350μs) 50% 雷電流の分流 電力線および引込管 通信線 接地 100% 50% (5%) 50% Ⅰ 98% 200kA 100kA 10kA 100kA Ⅱ 95% 150kA 75kA 7.5kA 75kA Ⅲ 90% 100kA 50kA 5kA 50kA Ⅳ 80% 100kA 50kA 5kA 50kA 電源系統の耐インパルスカテゴリの分類とSPDの選定について 設備の公称電圧 9 必要なインパルス耐電圧 カテゴリ Ⅳ カテゴリ Ⅲ カテゴリ Ⅱ カテゴリ Ⅰ 設備の引き込み口 幹線および 分岐回路 負荷 特別に保護された 機器 3相系統 単相3線 − 120-240 4kV 2.5kV 1.5kV 0.8kV 230/400 277/480 − 6kV 4kV 2.5kV 1.5kV 400/690 − 8kV 6kV 4kV 2.5kV 電力量計 電流制限器 漏電遮断器 引込用電線 分電盤 配電用遮断器 コンセント 屋内配線用電線 電話、FAX、PC 通信機器 照明器具 エアコン 機器内部 用途 ■SPDの選定について 三相400/690 ※実際の日本国内における一 般の機器電源部の耐電圧は、 AC1.5kVでインパルスでは5kV 程度の実力があります。 7 機器のインパルス耐電圧 機器の耐電圧を把握し、耐 電圧以下に抑えられる電 圧防護レベルのSPDを選 定する。耐インパルスカテ ゴリーは機器の耐電圧設 計をする目安になります。 (kV) 8 6 5 三相230/400 277/480 4 単相 120/240 3 2 1 0 Ⅳ Ⅲ 耐インパルスカテゴリ Ⅱ Ⅰ 10 JIS対応サージ防護デバイス 低圧配電システム用(直撃雷対応、クラスⅠ) 電源回路の方式別に組み合わせて使用します。 MZG−200形 幅35×奥行き100×高さ64 直撃雷 50kA ■クラスⅠ、Ⅱ対応品 ■Iimp:10/350μs・50kA ■Up:1.5kV MZS−200形 幅35×奥行き100×高さ64 直撃雷 25kA ■クラスⅠ、Ⅱ対応品 ■Iimp:10/350μs・25kA ■Up:1.5kV MZG−NPE形 幅70×奥行き100×高さ65 直撃雷 100kA ■クラスⅠ対応品(N-PE相用) ■Iimp:10/350μs・100kA ■Up:1.5kV 11 JIS対応サージ防護デバイス 低圧配電システム用(誘導雷対応、クラスⅡ) 電源回路の方式別に製品がラインアップされています。 MZ−200形 幅18×奥行き98×高さ66 誘導雷 MZ-200JK2形 MZ-200JK3形 MZ-200JK4形 単相二線用 単相三線、三相三線用 三相四線用 MZ-200JK1ARR形 MZ-200JK2ARR形 MZ-200JK3ARR形 単相二線用 単相三線、三相三線用 三相四線用 40kA ■クラスⅡ対応品 ■Imax:8/20μs・40kA ■Up:1.5kV ■劣化表示、警報接点機能付き 12 SPD保護用ヒューズ バックアップヒューズ SPDが故障した際に電源回路から切り離すことによっ てSPDのメンテナンスを行うためや、SPDが完全破壊す るのを避けるため、SPDのバックアップとして設置します。 ヒューズホルダー ヒューズ 13 電源用SPD盤の構成例 項目 直撃雷対応 クラスⅠ SPD盤 誘導雷対応 クラスⅡ SPD盤 クラスⅠSPD盤 相数線数 内蔵SPD 寸法(mm)W×H×D 備考 1φ2W MZS-200 MZG-NPE 1個 1個 320×620×150 バックアップヒューズ付 屋外用、SUS 1φ3W MZS-200 MZG-NPE 2個 1個 320×620×150 バックアップヒューズ付 屋外用、SUS 3φ3W MZS-200 MZG-NPE 3個 1個 400×680×150 バックアップヒューズ付 屋外用、SUS 1φ2W+3φ3W MZS-200 MZG-NPE 4個 2個 550×680×150 バックアップヒューズ付 屋外用、SUS 1φ3W+3φ3W MZS-200 MZG-NPE 5個 2個 550×680×150 バックアップヒューズ付 屋外用、SUS 1φ2W MZ-200JK1ARR 1個 300×400×140 遮断器付、屋内用 1φ3W MZ-200JK2ARR 1個 300×400×140 遮断器付、屋内用 3φ3W MZ-200JK3ARR 1個 300×400×140 遮断器付、屋内用 1φ2W+3φ3W MZ-200JK1ARR MZ-200JK3ARR 1個 1個 400×400×140 遮断器付、屋内用 1φ3W+3φ3W MZ-200JK2ARR MZ-200JK3ARR 1個 1個 500×400×140 遮断器付、屋内用 クラスⅠSPD盤 JIS対応サージ防護デバイス 通信・制御回路用SPD CLP−「 」形 ZP−「 」形 高耐量タイプ スリムタイプ ■電話、ISDN、ADSL、その他通信 計装回線 ■Imax:10/350μs・5kA 8/20μs・20kA ■電話、ISDN、ADSL、その他通信 計装回線、制御回線、リレー ■Imax:10/350μs・500A 8/20μs・10kA ■劣化表示機能付き 14 15 ボンディング用バー(主接地端子) ボンディング用バー(主接地端子) ボンディング用導体 SPD 接地極システムへ 直接接続が可能な 導電性部品 接地極システムへ SPDを経由して接続 する導電性部品 屋外から引込む電力線と通信線に対するボンディング用バーは、極力建物などへの引 込み口に設置することが望ましい。 16 サージ防護デバイスの設置場所例 通信用 SPD ZP形 LPZ 0 屋外 LPZ 1 LPZ 1 LPZ 2 建物の受電盤内等 IDF内等 分電盤内等 SPD F SPDⅡ ヒューズ・遮断器等 SPDⅠ F SPD LPZ 3 弱電引込盤内等 負荷機器 通信用 SPD CLP形 B クラスⅠ SPD MZG-200形 クラスⅡ SPD MZ-200形 ボンディングバー 接地極システム LPZの境界にSPDを設置する。 LPZ0とLPZ1の境界 : クラスⅠ LPZ1とLPZ2の境界 : クラスⅡ 設置場所は受電盤や分電盤の内部を推奨 ※直撃雷を考慮しない場合はクラスⅡのみも可 17 単相3線における電源回路別SPDの設置例 クラスⅠとクラスⅡ クラスⅠ MZS-200×2 MZG-NPE×1 クラスⅡ MZ-200JK3 LPZ 1 負荷機器 遮断器 電力供給点側 LPZ 2 V結線 U N V スイッチ MZS-200 MZS-200 MZ-200 MZ-200 MZ-200 MZG-NPE ヒューズ・遮断器等 B種接地 クラスⅠとクラスⅡのSPDの間が10m以上離 れているときは、減結合素子は必要ない。 設備の接地極 18 V結線における電源回路別SPDの設置例 クラスⅠとクラスⅡ クラスⅠ MZS-200×3 MZG-NPE×1 クラスⅡ MZ-200JK3 LPZ 1 負荷機器 遮断器 電力供給点側 LPZ 2 V結線 R S T スイッチ ヒューズ・遮断器等 MZS-200 MZS-200 MZS-200 MZ-200 MZ-200 MZ-200 MZG-NPE B種接地 クラスⅠとクラスⅡのSPDの間が10m以上 離れているときは、減結合素子は必要ない。 設備の接地極 19 Δ結線における電源回路別SPDの設置例 クラスⅠとクラスⅡ クラスⅠ MZS-200×2 MZG-NPE×1 クラスⅡ MZ-200JK3 LPZ 1 負荷機器 遮断器 電力供給点側 LPZ 2 Δ結線 R S T スイッチ MZS-200 MZS-200 MZG-NPE MZ-200 MZ-200 MZ-200 ヒューズ・遮断器等 B種接地 クラスⅠとクラスⅡのSPDの間が10m以上 離れているときは、減結合素子は必要ない。 設備の接地極 20 単相3線における電源回路別SPDの設置例 引き込み口から負荷機器までが10m以下の場合 移動体基地局、通信用シェルターなど クラスⅠ、Ⅱ対応 MZS-200×2 MZG-NPE×1 LPZ 1 負荷機器 遮断器 電力供給点側 V結線 U N V ヒューズ・遮断器等 MZS-200 MZS-200 MZG-NPE B種接地 設備の接地極 クラスⅠSPDから負荷機器までが10m以下 のときは、クラスⅡSPDは使用しなくても大丈 夫です。