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経営戦略コンサルタントとしてのORの切り口
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( 19 )3 1 3 表 1 i¥¥ 経営戦略 1 《司 「実戦ポート 7 ォリオ 経営」 ダイヤモンド社 、 、 、 " - J f f i ] 圏 < 。<司 先手管理 経営先行指導 変化適応型モジュー lレ構造計画 目標手段解決法 (YS 法) 「判断と決定の科学」 目本能率協会 日本経営出版会 ユ〆 。日 田 6 国 組田 一寸田 ヨ / ‘ 思 考一 験 3 画のたて方J 』 ) 5 主11 質的判断 経営予測 「これからの経営計 レ 実 経営管理 経営計画 Z 製品構成戦略 y わが社における OR 応用発展の推移 経営資源配分戦略 「ポート 7 ォリォ・ 7 戦略的重点管理 戦略的計|利 質的評価選択法 商品別販売適応予測 ーケティング」 ビジネス社 11 昌 経営効率向上戦略 l ' ~MI 構成戦略 コ 3 次尼グラ 7 J〆 ピ 5'先手管理グラ 7 7 経営先行グラ 7 9'戦略的重点管理グラ 7 10' 販売適応予測グラ 7 3' 重要度・満足度対角線 グラ 7 6' 綾合比較折れ線グラ 7 .\'経営資t原配分戦略 二L タ ユ主化適応計画 7 ラ 7 8'戦略的計画グラ 7 8 次元グラ 7 夕刊 11' 経営効率向上戦略 7 6 次Jê l' ラ 7 フ イ ソ ク ス C G 1 5 1 3 人 工 弾力的計画 戦略的重点管理 変化推察エキスパート ンステム エキスパートシステ エキスパートシステム システム 1 2 質的判断システム ①事実明確化法 ②加工分析法 ム 知 古色 A l 1 7 1 6 経営戦略エキスパート ③比較評価法 ④対策立案法 1 4 合計 戦略的決定ルール 5 5 5 5 20 システム ンステム A 社の経営資源配分構成を調べてみたところ, í あるベ 後に満足できる投入効率の見通しが得られた .A 社の役 き姿の事業構造J から見て相当のギャップがあるのがわ 員会において, A 社の経営戦略J についてプレゼンテ かった.そこで経営資源配分をどのように,どのくらい ーションを行なってプロジェクトを終了した. 変えれば良いか j の思考実験をパソコンで行なった.最 3 1 4(20) © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず. オベレーションズ・リサーチ 4 . 6 . B 社の経営計画のシミュレーション D 社の管理者の経営戦略に利用…実 ミ J J4 …実例 2 B 社の中期 3 カ年計画を 私は教育研修の依頼を受けることが多い.役員または B 社は多くの店舗を抱えているス 管理者のための教育研修である.役員の場合は 20人程 B 社のトップからの依頼で, たてることになった. ーパーである.したがって地域別売上高と損益を中心と する中期 3 カ年計画を策定することにした. 企画部を通して地域別売上高の過去と現状の計画用デ 度,管理者の場合は数百人程度の人数になる. こう L 、う場合に OR と言えば,お定まりはビジネス・ ゲームである. しかし, 私の会社がやるのは, r 意思決 ーダを入手した.その上でコンサルタント側で今後の発 定技法 j を応用した「グループ実習」となっている.私 展見通しをたてて, が考案した「質的判断法」の中から 3 つまたは 4 つの技 3 年先までの中期計画シミュレーシ ョン・モデルを作りあげたわけである.パソコンのソフ トウェアは私の会社で開発した計画ソフト“ SIMPLE" 法を応用し 2 泊 3 日または 1 泊 3 日の研修を行なう. D 社の場合には,f[.の講義とグル}プ実習の 2 つを組 というプログラムを使った.特に重点を置いたのは計画 み合せて, の多角的検討による利益の向上である. 行なった.そして,このグループ実習で意思決定論の分 コンサルテーションを終るに当たって,数量的分析だ けでは決められない具体策を立案した. ゼンテーションは, トップへのプン OR 利用による計画シミュレーショ ンの数量的分析結果と,コンサルタントの判断による質 的検討結果を合わせて報告したわけである. 5 . C 社の研究開発テーマの評価…実例 3 C 社は中堅の製造会社である.この C 社の研究開発部 門から依額を受けて, r研究開発テーマの評価J を行な った. 従来において C 社では研究開発の評価を,勘と経験に 頼ってきた.研究開発の進捗段階のポイントごとにテー 300人の管理者に対して「経営戦略研修」を 野に属する 4 つの技法を教え,受講者自身が抱えている 業務上の課題,悩みの解決策を出させた. 4 つの技法と は,私が考案した「質的判断法」の中の次のものであ る. ・目標手段解決法 -質的評価選択法 -可否決定法 ・投入資源配分法 それぞれの技法の中身は, OR の切り口で言えば意思 決定技法とシミュレーションとグラフを組み合せたもの である. 7 . OR を実務に役立てるには 私の体験から言えば .OR を実務に役立てるには,次 マをふるいにかけて,さらに進めたり中断したりしてい の 3 つが大事だと思う. た.しかし一定の評価基準はないので,評価をする幹部 ①真剣勝負の厳しさ……サラリーマンであった頃の OR ・管理者が替わると,評価の考え方と評価結果が揺れ動 応用時代に比べて,現在のプロフェッショナルになっ いたのである. てからは「真剣勝負の厳しさ J が出てきた.あなたは そこで C 社では,外部の経営コンサルタントに依頼し て. r 研究開発テーマ評価システム」を作り上げること サラリーマンであって良いが「真剣の中の真剣さが重 要だ j とつくづく思う. に決定した.依頼を受けた矢矧コンサルタントは,従来 ②オリジナリティの鋭さ……実務上の大きな課題解決に の研究開発テーマの評価結果の実態を調べあげたうえで 取り組むと .OR の教科書,定石が当てはまらない. 新しいテーマ評価基準項目と評価の仕組みを提案した. そこで自分なりの考えの柱を深く現実の泥沼の底に打 社内プロジェクト・メンパーとコンサルタントとの討 ちこんで,固い岩盤(問題の核心)に穴をあけること 議の末,この新システムが採用された.この評価の仕組 が大事である. みは,わが社が考案した「質的評価選択法 J を応用した ものである.この方法は矢矧コンサルタントが考案した 「質的判断法 J 20技法の 1 つとなっている. ③広〈応用できる柔らかさ……経営戦略の分野で言えば 多くの業種に広〈応用できるように, OR のコンセ プト,手順,技法に磨きをかけることが大切である. 以上の「厳 J. r鋭 J. r 柔j が OR を実務に役立てる 3 つの鍵と言えよう. 1989 年 7 月号 © 日本オペレーションズ・リサーチ学会. 無断複写・複製・転載を禁ず. ( 21 )3 1 5