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Pirani Gauge Enhanced
Pirani Gauge Enhanced PGE500 取扱説明書 「EU 適合宣言書 」を含む (2016-10) 1 目次 1 2 3 4 製品の識別 4 本書の適用 5 重要な情報 6 安全に関する一般的注意 6 責任ならびに保証 6 はじめに/一般情報 7 1.1 製品の説明 7 1.2 仕様 7 1.3 寸法 8 1.4 オプション・アクセサリ 8 安全に関する重要な情報 8 2.1 安全面の対策-全般 9 2.2 安全面の対策-サービス・運転 9 2.3 電気的な条件 9 2.3.1 適切な機器接地 10 2.3.2 電気的インターフェースおよび制御部 10 2.4 過圧および危険ガスの使用 10 2.5 窒素/空気以外のガス 10 設置 11 3.1 機械的設置 11 3.2 電気的設置 12 3.2.1 接地 12 3.2.2 電気接続 12 設定と操作 13 4.1 初期設定 13 4.2 ユーザーインターフェースの基本 13 4.3 プログラミング 14 4.4 工場出荷時設定への復帰 16 5 各種ガスへの真空計の使用 17 6 表示 18 2 6.1 表示-Torr/mTorr 18 6.2 表示-Pa 22 (2016-10) 7 8 9 アナログ出力 26 7.1 非リニアアナログ出力 0.375~5.659 V、Torr/mTorr 27 7.2 非リニアアナログ出力 0.375~5.659 V、Pa 31 7.3 対数アナログ出力 1~8 V、Torr 35 7.4 対数アナログ出力 1~8 V、Pa 39 7.5 対数アナログ出力 1.15~10.215 V 44 7.6 リニアアナログ出力 0~10 V 44 RS485/RS232 シリアル通信 45 8.1 装置固有のシリアル通信情報 45 8.2 RS485/RS232 コマンドプロトコル概要 46 保守 49 9.1 調整 49 9.2 メンテナンス 49 9.3 トラブルシューティング 50 9.4 汚染 52 9.5 PGE500 の交換 53 10 INFICON 技術サポート 53 11 本製品の返送 53 12 廃棄 53 EC 適合宣言書 54 本書内の参照先の表示には、( XY)を用いています。 (2016-10) 3 製品の識別 インフィコンにお問い合わせの際は、本製品の銘板に記載されている内容をお知らせくださ い。銘板に記載されている内容を、書きとめておくと便利です。 4 (2016-10) 本書の適用 本書は、以下の部品番号の製品に適用されます。 1) 2) 3) 4) 44 27、31 35、39 44、アナログ出力 0~10 V は、どの製品でもピン 9 で利用できます(デフォルト)。 部品番号(PN)は製品の銘板で確認できます。 本書の図は、説明文に特に記載がなければ、DN 25 ISO-KF の真空接続部を備えた製品を表 します。これらの図から類推することによって、他の製品にも当てはめることができます。 弊社は、予告なく技術的な変更を加える権利を保有します。 (2016-10) 5 重要な情報 ソリッドステート式と電気機械式の機器では 動作特性が異なります。こうした違いや、ソ リッドステート機器の用途の多様性という性 質上、この機器を利用するすべてのユーザー は、あらゆる対策を講じるとともに、使用目 的が安全で、その使用方法が容認されるもの であることを理解しなければなりません。 インフィコンは、いかなる場合であれ、この 機器の使用または適用によって生じる間接的 または結果的損害に対して一切責任を負いま せん。 本書に記載されているすべての用例または図 は、単に説明目的で使用されています。特定 の設置を行う際、さまざまな条件や要求事項 が求められるため、インフィコンは、用例お よび図を基にした実際の使用について責任を 負うことはできません。 インフィコンは、本書に記載の情報回路、機 器またはソフトウェアの使用に関して、特許 上の責任を負いません。 本書では、全体を通じて、注、注記、ならび に国際的に認められた表示および安全メッセ ージを用い、安全面を考慮するよう喚起して います。 対策が講じられない場合、死亡もしくは重傷、 物的損傷、または経済的損失につながり得る 電気的または物理的な危険性をはらんだ実施 手法または状況についての情報を示していま す。 CAUTION 対策が講じられない場合、軽傷もしくは中程 度の傷害、物的損傷、または経済的損失につ ながり得る電気的または物理的な危険性をは らんだ実施手法または状況についての情報を 示しています。 6 NOTICE 製品を問題なく利用し、理解するために重要 な情報を示しています。 SHOCK HAZARD 危険電圧が存在する可能性を警告するために、 装置上または装置の内部にラベルが貼付され ていることがあります。 安全に関する一般的注意 適用可能な規制に従い、使用するプロセス 媒体に対して必要な対策を講じてくださ い。 材料に起こりうる反応について考慮してく ださい。 製品から発生する熱に起因してプロセス媒 体に起こりうる反応(爆発など)について 考慮してください。 適用可能な規制に従い、実行するすべての 作業に対して必要な対策を講じ、かつ、本 取扱説明書に記載されている安全に関する 注意を守ってください。 作業を開始する前に、真空コンポーネント が汚染されていないかチェックしてくださ い。該当する規制を遵守し、汚染されてい る部品を取り扱う場合には必要な対策を講 じてください。 すべてのユーザーに対して、安全に関する注 意を周知徹底してください。 責任ならびに保証 エンドユーザーまたは第三者が以下に該当す る行為を行った場合、インフィコンはその責 任を負わず、また保証は無効になるものとし ます。 (2016-10) 本取扱説明書の内容に従わない場合。 製品を不適切に使用した場合。 製品に対して何らかの変更(改造、変造な ど)を行った場合。 製品説明書に記載されていない付属品とと もに製品を使用した場合。 使用するプロセス媒体については、エンドユ ーザーが責任を負うものとします。 汚染または消耗に起因する真空計の故障、お よび消耗部品(たとえばピラニーフィラメン トなど)については、保証の対象外とします。 1 はじめに/一般情報 1.1 製品の説明 熱伝導真空計は、センサから周囲のガスへの 熱損失量を検出して、圧力を間接的に測定し ます。周囲のガスの圧力が高いほど、センサ から多くの熱が奪われます。ピラニー熱伝導 真空計は、センサ(通常は金属線)をある一 定温度に保ち、その温度を維持するために必 要となった電流または電力を測定します。標 準 的 な ピ ラ ニ ー 真 空 計 は 、 約 10-2 Pa ~ 1000 Pa の実用的な測定レンジをもちます。 対流拡張型ピラニー真空計では、100 Pa を超 える圧力で発生する対流を利用することによ り、大気圧をわずかに上回る圧力まで測定レ ンジを拡大しています。 INFICON PGE500 拡張型ピラニー真空計は、 対流真空計を完全な測定機器として使用する ために必要な基本信号調節機能を備えていま す。PGE500 では、リニア、非リニアまたは 対数のアナログ出力と、2 点のセットポイン トリレー、そして RS232/485 シリアル通信 を利用できるほか、内蔵ディスプレイによっ て、真空計の設定や操作のための使いやすい ユーザーインターフェースを実現しています。 1.2 仕様 (2016-10) 測定レンジ 1.3×10-2 Pa~133.3 kPa 1.3×10-4~1333 mbar 1×10-4~1000 Torr 精度-N2 1.3×10-1~53000 Pa 53000~133.3 kPa 読取値の±10% 読取値の±2.5% 再現性-N2 読取値の±2% ディスプレイ 高輝度有機 EL、4 桁 (最大)、mbar/Torr /Pa はユーザーが選択 可 接ガス材料 金メッキタングステン、 304 & 316 ステンレス 鋼、ガラス、ニッケル、 Teflon® アルミニウム押出 ハウジング(電子回 路) 内部容積 26 cm3(1.589 in3) 内部表面積 59.7 cm2(9.25 in2) 重量 340 g(12 oz.) 許容温度 動作 0~+40 °C 保管 相対湿度 使用条件 動作 保管 取り付け方向 –40~+70 °C 0~95%、非結露状態 高度最大 2500 m (8200 ft.)まで 高度最大 12500 m (41000 ft.)まで 水平推奨(133Pa 未満 の測定値では、向きの影 響はなし) アナログ出力信号(測定信号) 3PE5-0xx-B7F0 対数 1.15~10.215 V (dc)、 1.286 V/decade p = 100.778(U-c) ( 44) -B7F2 非リニア S 字曲線 0.375~5.659 V (dc) Granville-Phillips® MiniConvectron®との互換性 あり ( 27, 31) -B7F5 対数 1~8 V (dc) 1 V/decade P = 10(V - 5) ( 35, 39) -B7F– リニア 0~10 V (dc) ( 44) 7 RS232C/RS485 インターフェース ASCII プロトコル 電源電圧 12~28 V (dc)、2 W、電 力逆転および過渡過電圧 に対する保護 セットポイントリレー 2 点、単極双投 (SPDT)リレー、1 A @ 30 V (dc) 抵抗性/ V (ac) 無誘導性 電気接続 9 ピン D-sub オス型 15 ピン HD D-sub オス 型(RS485 あり) 1.4 オプション・アクセサリ 注文番号 PGE300/500 用の電源供給装置 352-525 入力:100~240 V (ac) 出力:24 V (dc) @ 2.5 A (60 W) ケーブル長:2 m (6 ft.) 1.3 寸法 AC プラグが必要なときは、このバリエーシ ョンの電源供給装置を用いることができます。 従来型の IEC60320 AC 電源ソケットを使用 した場合、全世界対応の AC 電源コードセッ トとの使用が可能です。 2 フィッティング DN 16 ISO-KF DN 25 ISO-KF DN 40 ISO-KF DN 16 CF-R DN 40 CF-R 4 VCR メス型 8 VCR メス型 1/8" NPT オス型 mm 25.9 25.9 25.9 34 34 43.7 40.9 21.8 寸法 A (inch) (1.16) (1.16) (1.16) (1.34) (1.34) (1.72) (1.61) (0.86) 安全に関する重要な情報 インフィコンは、製品が本書に記載の厳格な 安全ガイドラインの範囲内で設置および運転 されることを前提として、製品の設計と試験 を行っています。すべての警告と指示を読み、 それに従ってください。 WARNING 重傷を負ったり、死亡事故につながるのを避 けるため、本書の安全情報に従ってください。 これらの安全手順に従わない場合、死亡を含 む重大な身体的傷害や物的損傷につながる可 能性があります。 これらの警告に従わない場合、この真空計の 安全設置基準および用途に違反することにな ります。インフィコンは、お客様がこれらの 指示に従わなかったことに関して一切責任を 負いません。 インフィコンでは、最も一般的な設置形態に 配慮すべく最大限努力していますが、さまざ まな設置、運転またはメンテナンス状況から 生じる不測の事態をすべて見込めるわけでは 8 (2016-10) ありません。本製品の安全な設置および使用 について疑問点があるときは、インフィコン にお問い合わせください。 2.1 安全面の対策-全般 筐体を外した状態で製品を運転させることは 絶対におやめください。 WARNING! 製品筐体内には、オペレー ターが保守できる部品または調整部は含まれ ていません。 訓練を受けた適格なインフィコンのサービス 担当者による許可なく本製品に変更を加えた り、部品を代用したりしないでください。す べての安全機能が維持されていることを確か めるには、インフィコンの認定サービス・修 理センターに製品を返送する必要があります。 不正な変更が行われた製品については、使用 を中止してください。 WARNING! サービス業務を行う前に、 必ず製品から主電源を取り外してください。 本製品のサービス業務後は、適格なサービス 担当者がすべての安全点検を確実に行ってく ださい。交換用部品が必要になったときは、 その部品がインフィコン指定のものであるこ とを確かめてください。不適格な部品で代用 すると、火災、感電またはその他の危険につ ながることがあります。不適格な部品を使用 したり、本製品に変更を加えたりした場合、 保証は無効になります。 火災や感電のリスクを減らすため、本製品を 雨または湿気にさらさないでください。これ らの製品は、防水性ではないため、種類を問 わず液体をこぼさないよう細心の注意を払わ なければなりません。損傷を受けている製品 については、使用を中止してください。製品 が損傷した場合は、直ちにインフィコンに連 絡し、返送の手配を行ってください。 製品は、特定の環境条件下で使用されると腐 食する可能性があり、時間とともにその安全 性が低下する恐れがあります。製品を定期的 に検査して、電気が安全に接続され機器が接 地されていることを確かめることが重要です。 機器の接地や電気的な絶縁が損なわれている 場合は、機器を使用しないでください。 (2016-10) 2.2 安全面の対策-サービス・運 転 PGE500 真空計を取り付けている真空ポート が電気的に接地されていることを確かめてく ださい。 12~28 V (dc)、2 W の適切な電源を使用して ください。 PGE500 の保守を開始する前に、製品の電源 を切ってください。 ケーブルまたはプラグが損傷していたり、製 品がこの取扱説明書どおりに正常に動作しな い場合は、製品の電源を切ってください。保 守や本書に未記載と思われる状態に関するト ラブルシューティングについては、インフィ コンの適格なサービス担当者にお問い合わせ ください。 製品を定期的に検査して、電気が安全に接続 され機器が接地されていることを確かめるこ とが重要です。機器の接地や電気的な絶縁が 損なわれている場合には、使用を中止してく ださい。 落下させてしまった製品や筐体が損傷した製 品は、使用しないでください。インフィコン に連絡し、返送の承認を得るとともに、診断 のための製品の返送に関する指示を仰いでく ださい。 2.3 電気的な条件 WARNING! 真空システムに高電圧がか かっているときは、すべての露出された導体 部が接地電位に保たれている場合を除き、生 命を脅かす感電の危険が存在する場合があり ます。これは、真空チャンバー内のガスと接 触するすべての製品に当てはまります。ガス 環境内での放電によって、非接地導体部に危 険な高電圧が直接かかることがあります。露 出した高電圧電位の非接地導体に人が接触す ると、重傷または死亡につながる可能性があ ります。こうした条件は、真空チャンバー (真空/圧力容器)内のガスと接触すること があるすべての製品に当てはまります。 9 2.3.1 適切な機器接地 WARNING! 重傷を負ったり、死亡を引 き起こし得る危険な電圧は、多くの真空プロ セスに存在します。PGE500 を取り付けてい る真空ポートが電気的に接地されていること を確かめてください。機器の接地について何 か疑問点がある場合は、適格な電気技術者に 相談してください。お使いの機器を正しく接 地することは、安全のためだけでなく、機器 を目的どおりに動作させるためにも不可欠で す。PGE500 は、高品質なアース接地に直接 接続しなければなりません。必要に応じて、 PGE500 の真空接続部の接地ラグ/フランジ を使用してください。 WARNING! 感電や身体的傷害から人体 を守るため、真空システム内やその周辺で起 こり得る高電圧放電にさらされるすべての導 体を遮蔽してください。 2.3.2 電気的インターフェースおよび 制御部 本製品および外部装置(例、リレーおよびソ レノイド)につながる接続部からの電気信号 が安全な方法で使用されていることを、ユー ザーの責任において確かめてください。信号 をプロセスの自動化に利用する前に、必ずシ ステム設定をもう一度確認してください。お 客様のシステム設計の危険運用分析を実施し、 怪我や物的損傷を防ぐための安全措置および 防護対策がとられていることを確かめてくだ さい。 2.4 過圧および危険ガスの使用 WARNING! 真空チャンバー内の圧力を、 真空チャンバーシステムのコンポーネントの 有する許容圧力より低いレベルに制限するよ う適切な保護装置を設置してください。イン フィコンの真空計は、133.3 kPa(絶対圧力) を超える圧力で使用しないでください。 機器の故障が危険な状況を招き得る場合には、 必ずフェイルセーフなシステム運用を実施し てください。例えば、チャンバーに過圧防止 安全装置が設置されていない場合、不具合が 10 起きたときに内部圧力が高くなる可能性を考 慮して、自動充填運転において過圧防止安全 装置を使用します。 PGE500 は、133.3 kPa を超える圧力での使 用は想定していません。センサ内部の圧力が 250 kPa を超えないようにしてください。お 使いのチャンバーがこれよりも高い圧力に達 する場合は、隔離弁または過圧防止安全装置 を設置して真空計管を過圧状態から保護して ください。フィッティングによっては、実際 に安全な過圧条件が上記よりも低い場合があ ります。例えば、クイック接続の O リング付 きコンプレッションフィッティングの場合、 現地の気圧(大気圧)を約 0.1~0.2 気圧上回 っただけで真空チャンバーのフィッティング から真空計管が強制的に外れてしまうことが あります。 CAUTION! 現地の気圧(大気圧側)よ りも真空計装置の内部圧力が高くなり得る状 況では、真空フィッティングが外れたり、起 こり得る過圧状態によって漏れが生じた結果、 真空計管内部のガスが周囲の環境に放出され ることがあります。有毒性、引火性および自 然発火性などの危険ガスが真空/圧力容器か ら大気環境に漏れる可能性がある場合、負傷 したり機器が損傷する可能性があります。危 険ガスの使用時は、現地の大気圧より高い圧 力に真空計管の内部容積をさらすことは絶対 に避けてください。 2.5 窒素/空気以外のガス WARNING! 窒素(N2)または空気以外 のガスで機器を使用しようとする際は、必ず 補正係数データ表を参照してください。 インフィコンの真空計およびは、窒素または 空気を直接読み取るように校正されています。 アルゴン(Ar)や二酸化炭素(CO2 )など、 その他のガスで機器を使用しようとする際は、 必ず正確な N2-他ガス変換用のデータを適切 に用いなければなりません。これについては、 「各種ガスへの真空計の使用」、「表示」、 「アナログ出力」のセクションでより包括的 に取り上げます。 (2016-10) WARNING! 本製品を爆発性雰囲気中ま たは引火性のガス、蒸気または煙の存在下で 使用しないでください。本製品を爆発性、可 燃性ガスまたはガス混合物の測定に使用しな いでください。真空計内のセンサ線は通常 125 °C で動作しますが、不具合が生じた場合、 センサ線の温度が特定の可燃性ガスおよびガ ス混合物の発火温度を超える可能性がありま す。この場合、爆発が起きて、重傷を負った り死亡につながる恐れがあります。 3 設置 PGE500 は、測定したい箇所からできるだけ 近い場所に取り付けます。 配管が長い場合や 直径が小さい場合は、プロセスチャンバーと 真空計の間に圧力差が生じます。これにより、 圧力変化に対する応答の遅れが生じる場合が あります。 PGE500 の取り付け場所がガス源入口に近す ぎる場合も、測定およびコントロールが不安 定になることがあります。また、PGE500 は、 ヒーターや空調の吹き出し口などの熱源また は冷却源の近くに取り付けないでください。 PGE500 は、主軸(長い方の軸)が水平にな るように取り付けます(次の図参照)。真空 計を水平に取り付けないと、133 Pa を超える 圧力において圧力読取値エラーが起こること があります。133 Pa 未満の圧力では、取り付 け位置による影響は全く、もしくは、ほとん どありません。 133 Pa 超の圧力において正確な測定を行うに は、次の図に示すように真空計の軸を水平に 取り付けます。 (2016-10) 不適切な取り付け方向 真空チャンバー 3.1 機械的設置 真空チャンバー PGE500 は、可能であれば、ポートを下にし て取り付けます。これによって、微粒子や結 露が真空計に集まることによって生じる影響 を最小限にとどめます。 PGE500 は、極端な振動にさらされる場所に は取り付けないでください。振動があると、 読取値が不安定になるほか、測定値エラーや 部品への機械的ストレスにつながる場合があ ります。 フランジ/フィッティングについては、次の ことに留意した上で、製造業者の推奨事項に 従ってください。 - NPT フィッティング:NPT フィッティング を使って真空計を接続するときは、ねじシー ル剤を塗布するか、配管のねじ部に PTFE (Teflon®)テープなどの管用ねじシールテー プを 1 周半から 2 周分巻き付け、真空計ポー トに真空計を手で締め付けます。真空計が損 傷することがあるため、レンチまたはその他 の工具は使用しないでください。 11 9 ピン D-sub コネクタのピン配列 3.2 電気的設置 ピン番号 3.2.1 接地 安全を確保するため、そして機器を目的 どおりに動作させるため、真空計とそれ以外 のお客様の真空システムは、必ず適切に接地 するようにしてください。KF フランジをお使 いの場合は、金属製クランプを用いて適切な 接地を確保しなければなりません。テフロン テープを使用した NPT 接続部のような一部の 真空フィッティングでは、真空計と真空チャ ンバーの金属間接触が不可能な場合があるた め、注意が必要です。そのような場合、次の 図のように、12 ゲージ以上のサイズの銅線に よって真空計と真空チャンバーの接地ラグを 接続します。 ピンの説明 1 リレー1 常開 2 リレー1 常閉 3 電源(12~28 V (dc)) 4 電源グランド 5 アナログ出力 1(対数 1~8 V、対数 1.15~10.215 V、または非リニア Granville-Phillips® Mini-Convectron® 互 換) 6 リレー1 コモン 7 リレー無効化(ピン 4-グランドに接 続されると、両方のリレーを無効化し ます。) 8 アナロググランド 9 アナログ出力 2(プログラム可能なリ ニア 0~10 V) 15 ピン D-sub コネクタのピン配列 12 ゲージ以上の サイズの接地線を 使用 真空計管 接地ラグ 真空チャンバー 金属製クランプ または金属製ホ ースクランプ 3.2.2 電気接続 ピンの説明 1 RS485 DATA B (+) 入力/出力 2 RS485 DATA A (-) 入力/出力 3 電源(12~28 V (dc)) 4 電源グランド(シリアル通信使用時 も、このピンは一般に、お使いの PC RS232 シリアルポートの 9 ピン D-sub コネクタのピン番号 5 または RS485 コ ンバーターのグランドピンに接続され ます。) 5 アナログ出力 1(対数 1~8 V、対数 1.15~10.215 V、または非リニア Granville-Phillips® Mini-Convectron® 互 換) 6 アナロググランド 7 RS232 TX(このピンは一般に、お使い の PC シリアルポートの 9 ピン D-sub コネクタのピン番号 2 に接続されま す。) 8 RS232 RX(このピンは一般に、お使 いの PC シリアルポートの 9 ピン Dsub コネクタのピン番号 3 に接続され ます。) 9 リレー無効化(ピン 4-グランドに接 続されると、両方のリレーを無効化し ます。) 10 リレー1 常開 11 リレー2 常開 12 リレー2 コモン 13 リレー2 常閉 14 リレー1 常閉 15 リレー1 コモン 真空計フィッティング ケーブルを抜き差しする前にケーブルから電 力を取り除いておくことを推奨します。 9 ピンと 15 ピンの D-Sub コネクタの両方に 電源を接続しないでください。電力は、どち らか一方だけに供給します。インフィコンの PGE500 は、9 ピン D-sub コネクタ(DE-9P) または 15 ピン D-sub コネクタ(DE-15P)を もつ Granville-Phillips® Mini-Convectron® から 直接置き換えが可能で、ケーブルと電子回路 も既存のものを使用することができます。新 たに設置する場合は、使用する信号/機能へ の接続用ケーブルを製作します。RS232 また は RS485 シリアル通信を使用する場合は、 次の表の 15 ピン D-Sub ピン配列に従って独 自のケーブルを製作しなければなりません。 標準的な市販のシリアル通信ケーブルは利用 できません。すべての信号およびピン割り当 てを次に示します。 12 ピン番号 (2016-10) 4 設定と操作 4.1 初期設定 真空計の初期設定における 2 つの重要ステッ プは、4.3 のプログラミングのセクションに 記載されているゼロ点の調整(SET VAC)と 大気圧の調整(SET ATM)です。この調整に よって、真空計の正常な動作と精確な圧力測 定を確実なものにします。真空計は、工場に おいて窒素を用いて校正されています。また、 工場での校正時、真空計は特定の向きで設置 されており、真空計をお客様のシステムに設 置した後にゼロ点および大気圧の調整を行わ ないと、真空計が精確な圧力を表示しない場 合があります。精確な圧力が表示されない原 因としては、真空計の調整に空気などの窒素 以外のガスを用いていること(最もよくある ケース)や、真空計の向きが工場での使用時 と異なることが考えられます。このようなこ とから、実際のシステムに真空計を設置した 状態で独自に設定と調整を行うことが非常に 重要となります。次のことに留意してくださ い。 ゼロ点の調整(SET VAC):ゼロ点を調整す ること によって、真空計 が 1.33×10-2 Pa~ 1.33×10-1 Pa という低圧力範囲で動作すると きの性能を最適化します。最低動作圧力が 1.33×10-1 Pa よりも高い場合は、このゼロ点 設定は通常必要なく、大気圧設定だけで十分 です。システムを 1.33×10-2 Pa 未満に真空排 気できるのであれば、必要に応じてゼロ点の 確 認 お よ び 調 整 を 推 奨 し ま す 。 4.3 「 SET VAC」を参照してください。 大気圧の調整(SET ATM):大気圧の調整は、 新しく設置された真空計において重要な調整 ステップです。窒素ではなく空気を用いて大 気圧を設定したい場合は、真空システムチャ ンバーをベントし、真空計を現地の大気圧 (空気)にさらします。そして、すでにわか っている現地の気圧値(空気)に合わせて大 気圧を調整します。この調整値が、真空チャ ンバーをチャンバー外側周囲の大気にベント および開放したときに表示されるはずの周囲 の圧力の読取値です。海抜ゼロの地点では、 この圧力は一般に 100 KPa 付近になります。 件をオンラインで確認し、それを手掛かりに その地域における気圧値を入手します。4.3 「SET ATM」を参照してください。 注-ゼロ点と大気圧の調整は、通常、初期設 定時に一度だけ必要となり、その後はユーザ ーの定期的なチェックに委ねられます。真空 計の電源を入れたら、ゼロ点と大気圧を調整 する前に 5 分間ウォームアップし、真空計を 安定させます。 4.2 ユーザーインターフェースの 基本 プログラミング用ソフトキー ユーザーインターフェースは、使いやすく、 設定パラメーターの進行が自然に行える設計 となっています。このセクションでは、より わかりやすいように、簡単に操作方法を説明 します。 フロントパネルには、ディスプレイの両側に 2 つずつ、合計 4 つのソフトキーがあります。 これらのキーは、利用できる各種機能の選択 やプログラミングに使用します。PGE500 を プログラムしている間、ディスプレイには各 キーが代表する機能が明示されます。 プログラミングを開始するには、4 つのキー の内どれか 1 つを押します。ディスプレイに 機能の選択肢が表示されます。ディスプレイ 上に示される機能に応じてキーを押し、目的 となるパラメーターのプログラミングを続け ます。 各種パラメーターを設定し終えたら、SAVE キーを押し、新しい設定を保存してメイン画 面に戻ります。引き続き他のパラメーターを 設定するときは、MORE キーを使って目的の パラメーターの位置まで前方にスクロールし ます。 海抜より高くなると、この圧力は低下します。 この情報が手元にないときは、地域の航空当 局や空港のウェブサイトまたは現在の気象条 (2016-10) 13 4.3 プログラミング SET VAC NOTICE mbar またはパスカル(Pa) のいずれかの単位を使用している場合、真 空読取値の調整(SET VAC)の前に SET ATM を行わなければなりません。以降の SET ATM を参照してください。これを行 わない場合、真空計の動作が不精確になり ます。工場出荷時設定は Torr です。測定 単位を変更や工場出荷時設定にリセットし た場合、測定単位の再設定が必要です。 1) 真空読取値(「ゼロ」点)を正しく設定す るためには、PGE500 を真空システムに設 置した状態で、真空計を 1.33×10-2 Pa 未満 に真空排気します。 2) SET VAC 画面を表示します。真空システ ムの圧力が 1.33×10-2 Pa 未満になったら PRESS TO SET VAC キーを押します。こ れで、ゼロ点(真空計を真空にさらしたと きに表示される圧力読取値)が調整されま す。 UNITS [工場出荷時設定=注文に応じた設定] 単位は、注文に応じて工場であらかじめ設定 されています。別の単位に切り替えるときは、 このパラメーターを最初に設定してください。 この測定単位(mBAR、TORR、PASCAL) が他のすべての設定に使用されます。 PGE500 が既に設定済みで、リレーのセット ポイントおよびリニアアナログ出力の圧力設 定がプログラムされている場合、測定単位を 変更すると、リレーのセットポイントおよび リニアアナログ出力の圧力設定は、TORR 単 位の工場出荷時設定に戻ってしまいます。こ の場合、新たに設定した測定単位で、リレー のセットポイントおよびリニアアナログ出力 の圧力設定をプログラミングし直さなければ なりません。 SET ATM 1) 大気圧読取値の設定(「スパン」調整とも 呼ばれる)を行うためには、閉鎖された真 空チャンバーに窒素ガスまたは空気を流し 込み、圧力を 40,000 Pa より高い既知の値 まで上昇させます。別の方法として、現地 の気圧(空気)がわかっている場合には、 14 真空システムチャンバーをベントして、真 空計を現地の大気圧にさらします。 2) SET ATM 画面を表示します。目的とする 圧力が安定したら、INCR(増加)または DECR(減少)キーを使って PGE500 に表 示されている圧力読取値を既知の値に調整 します。 SAVE キーを押して新しい大気圧 (スパン)値を保存します。例として、す でにわかっている現地の気圧値が 100 kPa であれば、SET ATM 画面に 100 kPa と入 力します。これで、真空計が大気圧の間は、 メインの圧力測定画面に 100 kPa と表示さ れます。 まずスパン(ATM)を確認・調整してから ゼロ点(VAC)を確認・調整し、最後にス パン設定を再確認して、圧力測定用として 目的の測定レンジ全体で回路のバランスが 適切にとれていることを確かめます。 SP1 ON および SP2 ON これらの設定値は、リレーがオン(通電状態) になる圧力値に相当します。リレーは、圧力 がプログラムされた圧力値を下回るとオンに なります。SP1 ON または SP2 ON の値を高 くできないときは、まず SP1 OFF または SP2 OFF の画面にアクセスし、これらの値を SP1 ON または SP2 ON の設定予定値よりも 高くしておく必要があります。 SP1 OFF および SP2 OFF これらの設定値は、リレーがオフ(非通電状 態)になる圧力値に相当します。リレーは、 圧力がプログラムされた圧力値を上回るとオ フになります。SP1 OFF または SP2 OFF の 値を低くできないときは、まず SP1 ON また は SP2 ON の画面にアクセスし、これらの値 を SP1 OFF または SP2 OFF の設定予定値よ りも低くしておく必要があります。 RS485 ADDR [工場出荷時設定=1] この設定値は、1 バイトの RS485 デバイスア ドレスの下位 4 ビットに相当します。アドレ スオフセット(RS485 OFFSET)を 0 とした 場合、ADDR を 5 に設定すると、アドレスは 16 進数で 0x05 になります。15 に設定すると、 ADDR は 16 進数で 0x0F に設定されます。こ のアドレス(ADDR)は RS232 コマンドの送 信時にも使用する必要があるため、ご注意く ださい。 (2016-10) RS485 OFFSET [工場出荷時設定=0] この設定値は、1 バイトの RS485 アドレスの 上位 4 ビットに相当します。ADDR を 0 とし た 場 合 、 ア ド レ ス オ フ セ ッ ト ( RS485 OFFSET)を 5 に設定すると、アドレスは 16 進数で 0x50 になります。アドレスオフセッ トを 15 に設定すると、デバイスアドレスは 16 進数で 0xF0 になります。 ┌--------------1 バイト--------------┐ (2 進数) 16 進数 アドレス ADDR OFFSET ┌上位 4 ビット┐ ADDR ┌下位 4 ビット┐ 1 0000 0001 5 0000 0101 05 15 0000 1111 0F 16 0001 0000 F0 01 BAUD [工場出荷時設定=19,200] この設定値は、RS485 および RS232 シリア ル通信のボーレートです。ボーレートは、シ リアルインターフェースまたはフロントパネ ルのソフトキーを通じてさまざまな値に設定 できます。パリティの変更は、シリアルイン ターフェースのコマンドセットを通じてのみ 行うことができます。設定時において、現在 の設定が選択肢のリストに表示され、変更後 に再び選択できるようになっています。 SET LINEAR [工場出荷時設定=1 mTORR~1 TORR に対 応した 0.01 V~10 V] このリニアアナログ出力の設定には、次の 4 つの画面が登場します(アナログ出力のセク ション参照)。 a) 最小圧力の設定 b) 最小圧力に対応する最小電圧の設定 c) 最大圧力の設定 d) 最大圧力に対応する最大電圧の設定 注-LINEAR アナログ出力は、リニアの 0~ 10 V(dc)の出力信号を生成します。リニア 出力電圧は、表示される 1.33×10-1 Pa から 133 KPa ま で の 間 の 圧 力 に 対 応 さ せ て 、 10 mV から 10 V までの任意の値をとること ができます。ただし、リニアアナログ出力の 有効レンジは、3 桁となります。お客様の使 用に際し、これ以上の圧力レンジをカバーす るアナログ出力が必要な場合は、非リニアま (2016-10) INFO この画面には、製品のソフトウェアバージョ ンが表示されます。 ANALOG TYPE [工場出荷時設定=注文に応 じた設定] ┌---------2 進数アドレス--------┐ 10 進数 アドレス たは対数アナログ出力の使用をご検討くださ い。対数または非リニアアナログ出力の選択 方法については、以下の ANALOG TYPE メ ニューを参照してください。 アナログ出力を非リニア(S 字曲線)に設定 するときは「NONLIN」を、対数に設定する ときは「LOG」を選択します(アナログ出力 のセクション参照)。 AOUT CAL [工場出荷時設定=工場にて設定 された値] この値は、工場であらかじめ設定されている もので、アナログ出力校正の最適化に使用し ます。ユーザーは、PGE500 に表示されてい る圧力とアナログ出力からの圧力計算結果が 厳密に一致しない場合以外は、この設定を調 整しないことが推奨されます。この設定を調 整するためには、PGE500 アナログ出力を高 精度の電圧計、お客様のシステム、PLC など に接続します。AOUT CAL 画面を表示し、真 空計を大気圧にさらした状態で、INC または DECR キーを使って、対応する画面上の圧力 に合わせてアナログ出力を調整します。例と して、前述の PGE500 ANALOG TYPE メニ ューが LOG に設定されていて、AOUT CAL 画面で大気圧が 101.3 kPa と表示されている 場合、7.3 の式と表から、101.3 kPa において 期待されるアナログ出力は 7.881 V です。 AOUT CAL 画面で INC または DECR キーを 使い、電圧計、PLC などで記録されるアナロ グ出力を 7.881 V に設定します。別の方法と して、アナログ出力を利用して PLC またはシ ステムのディスプレイコンソールに圧力を表 示している場合、真空計を大気圧にさらした まま、PLC に表示される大気圧と PGE500 に 表示される大気圧が一致するように AOUT CAL を調整します。AOUT CAL の調整は、 53.2 kPa~133.2 kPa (400~999 Torr)の範囲 内の任意の圧力(大気圧推奨)で行うことが できます。 15 SCREEN SAVER [工場出荷時設定=ON] PGE500 は、有機 EL ディスプレイを使用し ています。このディスプレイは、長期間経過 すると、常に点灯しているピクセルとそうで ないピクセルの間に違いが現れ始めることが あります。ここから、ピクセルに焼き付き現 象が生じる場合もあります。この焼き付き現 象を最小限に抑えるため、SCREEN SAVER メニューの選択肢を ON に設定してスクリー ンセーバー機能を有効にすることができます。 スクリーンセーバー機能をオンにしておくと、 ディスプレイの体裁が 12 時間ごとに変化し ます。最初の 12 時間は暗い背景色の通常モ ードで、次の 12 時間は背景が点灯する背景 色モードに切り替わります。一日の中で特定 の時間に 12 時間周期の通常ディスプレイモ ードをスタートさせたいときは、SCREEN SAVER メニューにアクセスし、設定を一旦 OFF にしてから再度 ON にすれば、スクリー ンセーバー機能が最初からすぐに起動します。 注-有機 EL ディスプレイの寿命を延ばすた め、インフィコンでは、スクリーンセーバー 機能を工場出荷時設定のまま ON にしておく ことを推奨します。 AOUT OFFSET お客様が使用する際、PGE500 における表示 がゼロ(0.00 Pa)のときに、データ収集シス テム(PGE500 からのアナログ出力を使用) も正確にゼロの圧力読取値を記録することが 極めて重要となる場合以外は、ユーザーがこ の設定を調整しないよう推奨します。 AOUT OFFSET を調整すると、大気圧でのアナログ 出力校正にも影響が出ることにご注意くださ い(前述の AOUT CAL メニュー参照)。以上 を考慮し、表示圧力がゼロのときにディスプ レイ表示とアナログ出力が厳密に一致してい な け れ ば な ら な い 場 合 を 除 い て 、 AOUT OFFSET は変更しないようにしてください。 この設定を調整するには、PGE500 が 0.0 Pa を示すように、システムを 1.33 ×10-2 Pa およ び SET VAC(ゼロ点)未満まで減圧します。 PGE500 アナログ出力を高精度電圧計、お客 様 の シ ス テ ム 、 PLC な ど に 接 続 し ま す 。 AOUT OFFSET 画面で、INC または DECR キ ーを使い、対応する画面上の圧力ゼロに合わ せてアナログ出力を調整します。 OFFSET 画面で圧力が 0.00 Pa (mTorr)と表示 されている場合、0.00 Pa (mTorr)において期 待 さ れ る ア ナ ロ グ 出 力 は 0.954 V で す 。 AOUT CAL 画面で INC または DECR キーを 使い、電圧計、PLC などで記録されるアナロ グ出力を 0.954 V に設定します。別の方法と して、アナログ出力を利用して PLC またはシ ステムのディスプレイコンソールに圧力を表 示している場合、PLC の読取値も 0.00 Pa (mTorr)となるように AOUT OFFSET を調整 します。 例 2:前述の PGE500 ANALOG TYPE メニュ ーが NONLIN(非リニア)に設定されていて、 AOUT OFFSET 画 面 で 圧 力 が 0.00 Pa (mTorr)と表示されている場合、7.1 の式と表 から、0.00 Pa (mTorr)において期待されるア ナログ出力は 0.375 V です。AOUT CAL 画面 で INC または DECR キーを使い、電圧計、 PLC な ど で 記 録 さ れ る ア ナ ロ グ 出 力 を 0.375 V に設定します。別の方法として、ア ナログ出力を利用して PLC またはシステムの ディスプレイコンソールに圧力を表示してい る場合、PLC の読取値も 0.00 Pa (mTorr)とな るように AOUT OFFSET を調整します。 4.4 工場出荷時設定への復帰 左上のキーと右上のキーを同時に押すと、す べての値を元の工場出荷時設定にリセットす ることができます。「Set Factory Defaults?」 (工場出荷時設定に戻しますか?)というメ ッセージが現れるので、Yes か No を選択し ます。 すべての値を元の工場出荷時設定にリセット した場合、4.1 の初期設定手順を再び行い、 必要に応じて他のパラメーターをプログラム し直さなければなりません。 例 1:前述の PGE500 ANALOG TYPE メニュ ー が LOG に 設 定 さ れ て い て 、 AOUT 16 (2016-10) 5 各種ガスへの真空計の使用 熱伝導真空計は、センサ周囲のガスの熱伝導 率に応じた熱損失量を検出します。ガス(混 合物)の種類が違えば、熱伝導率も異なり、 表示される圧力読取値と出力も異なってきま す。インフィコンの対流真空計(およびその 他の熱伝導真空計の大半)は、窒素(N2)を 使って校正されています。N2/空気以外のガ スを使用するときは、窒素(N2)と使用対象 ガスの熱伝導率の違いを補正しなければなり ません。以降のページの図表には、各種ガス がインフィコンの対流真空計の表示と出力に どのような影響を与えるかを示しています。 WARNING! 校正に使用したガス以外の 気体に熱伝導真空計を使用すると、重傷を負 ったり死亡事故につながる可能性があります。 N2/空気以外のガスの圧力を測定するときは、 必ず本書のガス補正用データを使用するよう にしてください。 N2 の場合、校正によって、1.33×10-2 Pa~ 133 kPa の測定レンジ全体を通じ、表示され る圧力と実際の圧力が極めて高い確率で一致 します。133 Pa 未満の圧力の場合、他のガス 種でも同じような校正曲線になります。こう した低い圧力での読取値の差は一定であり、 ガス種間の熱伝導率の差と相関しています。 133 Pa を超える圧力の場合、表示される圧力 読取値に大きな違いが現れることがあります。 こうした高い圧力では、真空計の対流がセン サからの熱損失の主な要因となり、ガスの物 性だけでなく、真空計管の形状および取り付 け位置も校正に影響を及ぼすようになります。 一般に、空気と N2 は、熱伝導率に関しては同 一とみなされますが、それでも比較的高い圧 力の読取値においてはわずかに差が現れます。 例えば、N2 を使ったシステムを大気にベント する場合、チャンバーが開放され、真空計内 の N2 が徐々に空気に置き換わると、読取値に 4,000~5,320 Pa (30~40 Torr)の変化が見ら れることがあります。他の大半のガス種では、 この影響はさらに大きなものとなり、下記の ような危険な状況を招く可能性があります。 N2/空気以外のガス種使用時に考慮すべきそ の他の事項 WARNING! インフィコンの対流真空計 は、引火性、爆発性ガスまたは蒸気存在下に おいて安全性を保証できるものではなく、ま た防爆性を有していないため、これらの環境 下での使用は意図されていません。 インフィコンの対流真空計の電圧および電流 は、通常の条件下では十分に低く、引火性ガ スの発火を引き起こすことはありません。し かし、特定の故障条件下では、引火性蒸気ま たはガスの発火または爆発を引き起こすのに 十分なエネルギーが生成されてしまう可能性 があります。インフィコンの対流真空計のよ うな熱伝導真空計を引火性または爆発性ガス に使用することは推奨しません。 湿気/水蒸気 一部のプロセス(例、凍結乾燥)においては、 含水率以外のガス組成は大きく変わらない場 合があります。水蒸気は、熱伝導真空計の応 答を大きく変化させる可能性があるため、他 のガス種の場合のように補正を行う必要があ ります。 その他の汚染物質 お使いのガスがセンサの結露や被膜、腐食の 原因となる場合、各種ガスに対する真空計の 校正および応答も変化してきます。一般に、 真空計の「校正」(「ゼロ点」および「スパ ン」設定)が行える場合、これらの変化は無 視できるほど小さいものとなります。ゼロ点 およびスパンの設定が行えない場合は、真空 計の交換を行う必要があります。 表示圧力と実際の全圧のグラフ(試験ガス N2、 Ar、He) 実際の全圧(Torr) (キャパシタンスマノメータ) 表示圧力(Torr) (対流真空計) 引火性または爆発性ガス (2016-10) 17 ガス補正用グラフ 上のグラフの Y 軸はキャパシタンスマノメー タ(ガス組成に関係なく実際の全圧を測定す るダイアフラム真空計)で測定した実際の圧 力、X 軸は試験対象の対流真空計が示した圧 力読取値です。このグラフには、インフィコ ンの対流真空計(CVG)と Granville-Phillips® Convectron® 真空計の読取値が示されており、 この両タイプの真空計に応答の違いはほとん ど見られないことがわかります。 CAUTION! このデータは、必ずしも他の対流 真空計にも適用されるものではありません。 同様の場合、同様でない場合、どちらの可能 性も存在します。6.1 の表を参照するととも に、次のような例に留意してください。 例 A:ガスが窒素(N2)の場合、実際の全圧 が 50 kPa のとき、真空計には 50 kPa と表示 されます。 例 B:ガスがアルゴン(Ar)の場合、実際の 圧力が 10 kPa のとき、真空計には 900 Pa 前 後の値が表示されます。 お使いの真空システムを Ar で充填する場合、 システムの圧力が 101.3 kPa (760 Torr)に達し たときに真空計に実際に表示される圧力は約 3,066 Pa (23 Torr)です。読取値を 101.3 kPa (760 Torr)まで上げようとしてシステムの充填 を続けると、チャンバーが過圧状態となり危 険です。 例 C:ガスがヘリウム(He)の場合、実際の 圧力が 1,333 Pa (10 Torr)付近になったとき、 真空計では過圧状態(OP)となります。チャ ンバーが早期に大気圧に開放されると、人や 製品に危害を及ぼす可能性があります。 6 表示 6.1 表示-Torr/mTorr 表示される圧力読取値と選択対象ガスの実際 の圧力との関係-単位 Torr/mTorr(次の表 参照): 色付きの欄に斜体太字で示す圧力は、mTorr 単位です。 色の付いていない欄に通常フォントで示す圧 力は、Torr 単位です。 CAUTION! これらの例は、正確なガス変換用 データとその他の適切な対策を用いずに窒素 (N2)以外のガスを使用した場合、負傷や機 器の損傷につながる可能性があることを示し ています。 窒素(N2)以外のガス使用時の対策案 チャンバーに安全弁またはバーストディスク を設置して、過圧から保護します。また、真 空計の読取部に「表示圧力が ____ Pa (____ Torr)を超えないようにすること」(空欄には お使いのガスの最大表示圧力を記載)と書か かれた警告ラベルを貼付し、真空計を使用し ているオペレーターに、安全な圧力を上回ら ないよう促します。 18 (2016-10) (2016-10) 19 0.0 0.1 0.2 0.5 1.0 2.0 5.0 10.0 20.0 50.0 100 0.1 mTorr 0.2 mTorr 0.5 mTorr 1 mTorr 2 mTorr 5 mTorr 10 mTorr 20 mTorr 50 mTorr 100 mTorr N2 0 mTorr 実際の全圧 [Torr/mTorr] 64.3 32.4 13.1 6.6 3.3 1.4 0.7 0.5 0.2 0.1 0.0 Ar 82.0 40.5 16.1 8.1 4.0 1.6 0.8 0.5 0.2 0.1 0.0 He 97.2 49.2 19.8 9.7 5.0 2.0 1.0 0.5 0.2 0.1 0.0 O2 (続く) 107 54.9 22.2 11.0 4.4 2.3 1.1 0.5 0.2 0.1 0.0 CO2 46.8 23.5 9.5 4.8 2.3 1.0 0.4 0.5 0.2 0.1 0.0 KR 143 72.5 29.9 14.7 7.6 3.1 1.5 0.5 0.2 0.1 0.0 Freon 12 136 69.0 27.2 13.5 7.0 3.1 1.5 0.5 0.2 0.1 0.0 Freon 22 121 60.0 24.3 12.1 6.0 2.4 1.3 0.5 0.2 0.1 0.0 D2 70.0 34.8 14.1 7.1 3.5 1.5 0.7 0.5 0.2 0.1 0.0 Ne 159 77.2 30.4 15.3 7.7 3.3 1.7 0.5 0.2 0.1 0.0 CH4 20 (2016-10) Torr Torr Torr Torr Torr Torr Torr 2 5 10 20 50 100 200 200 100 50.0 20.0 10.0 5.00 2.00 1.00 500 500 mTorr Torr 200 200 mTorr 1 N2 実際の全圧 [Torr/mTorr] 9.79 8.83 7.85 5.80 4.0 2.45 1.14 600 312 126 Ar OP OP OP OP OP 13.5 2.22 940 435 165 He 295 209 77.6 22.3 10.3 4.98 1.94 970 486 194 O2 (続く) 12.3 9.25 8.22 6.59 4.97 3.34 1.71 950 489 210 CO2 3.32 2.74 2.57 2.29 1.78 1.28 700 400 217 91.1 KR 5.99 4.68 3.79 3.32 2.96 2.45 1.62 1.05 611 275 Freon 12 6.42 4.91 4.14 3.72 3.39 2.62 1.66 1.04 594 262 Freon 22 OP OP OP OP OP 246 4.13 1.55 687 250 D2 表「表示される圧力読取値と実際の圧力との関係-単位 Torr/mTorr」(続き) OP OP OP 584 21.5 5.24 1.59 745 359 141 Ne OP OP 842 355 27.9 7.53 3.33 1.60 781 315 CH4 (2016-10) 21 N2 300 400 500 600 700 760 800 900 1000 実際の全圧 [Torr/mTorr] 300 Torr 400 Torr 500 Torr 600 Torr 700 Torr 760 Torr 800 Torr 900 Torr 1000 Torr 32.5 28.5 25.1 23.7 21.8 18.8 16.1 13.5 11.3 Ar OP OP OP OP OP OP OP OP OP He OP OP 997 941 859 730 604 485 380 O2 111 79.5 59.4 53.9 46.1 36.4 28.7 22.4 16.9 CO2 5.08 4.99 4.84 4.75 4.65 4.44 4.21 3.94 3.59 KR 11.1 10.5 9.95 9.76 9.42 8.86 8.28 7.63 6.89 Freon 12 12.7 12.0 11.4 11.1 10.7 9.95 9.21 8.42 7.52 Freon 22 OP OP OP OP OP OP OP OP OP D2 表「表示される圧力読取値と実際の圧力との関係-単位 Torr/mTorr」(最後) OP OP OP OP OP OP OP OP OP Ne OP OP OP OP OP OP OP OP OP CH4 注: 1) OP=過圧を示す表示。ディスプレイが over pressure を読み取ります。 2) 1 Torr において、ディスプレイの Torr と mTorr が自動で切り替わります。 例: 1) 使用されるガスが窒素(N2)の場合、ディ スプレイに圧力測定値 10 Torr が表示され るとき、窒素の実際の圧力は 10 Torr です。 2) 使用されるガスがアルゴン(Ar)の場合、 ディスプレイに圧力測定値 600 mTorr が表 示されるとき、アルゴンの実際の圧力は 1 Torr です。 3) 使用されるガスが酸素(O2)の場合、ディ スプレイに圧力測定値 486 mTorr が表示さ れるとき、酸素の実際の圧力は 500 mTorr です。 6.2 表示-Pa 次の表は、単位に Pa が選択されているときに、 選択対象ガスのさまざまな圧力において表示さ れる読取値を示します。 表示される圧力読取値と選択対象ガスの実際の 圧力との関係-単位 Pa(次の表参照): 22 (2016-10) (2016-10) 23 N2 0.0 .01 .03 .06 .13 .27 .67 1.33 2.06 6.66 13.0 実際の圧力 [Pa] 0 .01 .03 .06 .13 .27 .67 1.33 2.06 6.66 13.0 8.57 4.31 1.74 .88 .44 .19 .09 .06 .03 .01 0.0 Ar 11.0 5.39 2.14 1.07 .53 .21 .11 .06 .03 .01 0.0 He 12.0 6.55 2.63 1.29 .67 .27 .13 .06 .03 .01 0.0 O2 (続く) 14.0 7.31 2.95 1.46 .59 .31 .15 .06 .03 .01 0.0 CO2 6.23 3.13 1.26 .64 .31 .13 .05 .04 .03 .01 0.0 KR 19.0 9.66 3.98 1.95 1.01 .41 .20 .06 .03 .01 0.0 Freon 12 18.0 9.19 3.62 1.79 .93 .41 .20 .06 .03 .01 0.0 Freon 22 16.0 7.99 3.23 1.61 .80 .32 .17 .06 .03 .01 0.0 D2 10.0 4.63 1.87 .95 .47 .20 .09 .06 .03 .01 0.0 Ne 21.0 1.00 4.05 2.03 1.02 .44 .23 .06 .03 .01 0.0 CH4 24 (2016-10) 66.6 133 266 666 1330 2660 6660 13300 66.6 133 266 666 1330 2660 6660 13300 26600 26.0 26.0 26600 N2 実際の圧力 [Pa] 1300 1170 1040 773 533 326 151 79.0 41.0 16.0 Ar OP OP OP OP OP 1790 295 125 57.0 21.0 He 39300 27800 10300 2970 1370 663 258 129 64.0 25.0 O2 (続く) 1630 1230 1090 878 662 445 227 126 65.0 27.0 CO2 442 365 342 305 237 170 93.0 53.0 28.0 12.0 KR 798 623 505 442 394 326 215 139 81.0 36.0 Freon 12 855 654 551 495 451 349 221 138 79.0 34.0 Freon 22 表「表示される圧力読取値と実際の圧力との関係-単位 Pa」(続き) OP OP OP OP OP 32700 550 206 91.0 33.0 D2 OP OP OP 77800 2860 698 211 99.0 47.0 18.0 Ne OP OP 101200 47300 3710 1000 443 213 104 41.0 CH4 (2016-10) 25 N2 40000 53300 66600 80000 93300 101100 106000 119000 133000 実際の圧力 [Pa] 40000 53300 66600 80000 93300 101100 106000 119000 133000 4330 3790 3340 3150 2900 2500 2140 1790 1500 Ar OP OP 132000 125000 114000 97300 80500 64600 50600 O2 14700 10500 7910 7180 6140 4850 3820 2980 2250 CO2 677 665 645 633 619 591 561 525 478 KR 1470 1390 1320 1300 1250 1180 1100 1010 918 Freon 12 1690 1600 1510 1470 1420 1320 1220 1120 1000 Freon 22 各ガス種の下に一覧表示されている値の単位は Pa です。 OP OP OP OP OP OP OP OP OP He 表「表示される圧力読取値と実際の圧力との関係-単位 Pa」(最後) OP OP OP OP OP OP OP OP OP D2 OP OP OP OP OP OP OP OP OP Ne OP OP OP OP OP OP OP OP OP CH4 :注: 1) OP=過圧を示す表示。ディスプレイが 「overpressure」を読み取ります。 例: 1) 使用されるガスが窒素の場合、ディスプ レイに圧力測定値 1,330 Pa が表示される とき、窒素の実際の圧力は 1,330 Pa です。 2) 使用されるガスがアルゴンの場合、ディ スプレイに圧力測定値 1,170 Pa が表示さ れるとき、アルゴンの実際の圧力は 13,300 Pa です。 3) 7 使用されるガスが CO2 の場合、ディスプ レイに圧力測定値 7.31 Pa が表示される とき、CO2 の実際の圧力は 6.66 Pa です。 アナログ出力 ーラの中には、当初の S 字曲線とは異なる出 力を生成するものもあります)。 インフィコンの対流真空計、およびコントロ ー ラ が 生 成 す る 非 リ ニ ア 出 力 は 、 0.375 ~ 5.659 V (dc)(0~1000 Torr に対応)の当初 の S 字曲線を再現しています。 7.1 と 7.2 の表には、非リニア出力電圧を窒素 や他の各種ガスの圧力値に変換するためのル ックアップデータが示されています。 対数出力 インフィコンのおよびコントローラの多くで は、非リニア信号の代わりに次のような対数 出力信号も利用可能です。この対数出力は、 1 桁あたり 1 V の信号であるため、データロ ギングやデータ制御により使いやすくなって います。 8 7 PGE500 では、非リニアまたは 2 種類の対数 アナログ出力のいずれか、および 0~ 10 V (dc) のリニアアナログ出力を利用できま す。 対数アナログ出力 Log-Linear Analog Output Output - Volts 出力[V] 6 5 4 3 2 非リニア出力 10-3 Convectron® 真空計コントローラは、N の 0 ~133 KPa (0 ~1000 Torr)に対応した 0.375 ~5.659 V (dc) の非リニア出力信号を生成し ます。波形は、次のグラフに示すとおり、お およそ「S」字形です。 5 4 3 2 Pressure - Torr 圧力[Torr] 10-3 10-2 10-1 100 10+1 10+2 10+3 Granville-Phillips® では、非リニア出力を備え た Mini-Convectron®およびコントローラの大 半に、同一の出力曲線を採用しています(た だし、ここ数年の Granville-Phillips®コントロ 26 10-1 100 10+1 10+2 10+3 7.3、7.4 および 7.5 の表には、対数出力電圧 を窒素や他の各種ガスの圧力値に変換するた めのルックアップデータと式が示されていま す。 0~10 V (dc) のリニアアナログ出力 Output - Volts 出力[V] 1 10-2 2 非リニアアナログ出力 Non-Linear Analog Analog Output Output 6 圧力[Torr] Pressure - Torr 1 The PGE500 では、0~10 V (dc) のリニアア ナログ出力も利用可能です。リニア出力電圧 は 、 1.33×10-1 Pa ~ 133kPa (1 mTorr ~ 1000 Torr) の 表 示 圧 力 に 対 応 し た 10 mV ~ 10 V の任意の値をとることができます。ただ し、リニアアナログ出力の有効レンジは 3 桁 となります。例えば、最小電圧出力 0.01 V と 対応する最小圧力に 1.33×10-1 Pa(1.00×103 Torr)を選択したのであれば、最大電圧出力 10 V と対応させるべく選択する最大圧力は、 133 Pa を超えないようにしてください。お客 様が使用する際、3 桁の範囲より広い圧力レ ンジをカバーするアナログ出力が求められる 場合、非リニアまたは対数アナログ出力の使 (2016-10) 用をご検討ください。0.01 V 未満~0 V 付近 のアナログ出力は、センサの損傷または欠陥 を示しています。 7.1 非リニアアナログ出力 0.375~5.659 V、Torr/ mTorr 0.375~5.659 V の「S 字曲線」の非リニアア ナログ出力電圧で表される N2/空気の圧力は、 多区分の n 次多項式関数を用いて計算するこ ともできます。各種圧力測定レンジごとに定 義される n 次多項方程式の係数を以下の表に 示します。 最初の表を参考に、次の方程式を使って計算 します。 y(x) = a + bx + cx2 + dx3 + ex4 +fx5 x = 0.3840 V a = -0.02585, b=0.03767, c=0.04563, d=0.1151, e=-0.04158, f=0.008738 y(x) = 圧力 = 1.0E-03 Torr 次の表に示す N2/空気の非リニア電圧出力は、 上記の方程式を用いて計算したものです。他 の各種ガスの非リニア電圧出力についても、 同じ表に示します。 選択対象ガスの非リニアアナログ出力-単位 Torr/mTorr(次の表参照): 0.375~2.842 V の非リニアアナログ出力電圧 レンジには、次の表を使用してください。 係数:y(x) = a + bx + cx2 + dx3 + ex4 +fx5 a b c d e f -0.02585 0.03767 0.04563 0.1151 -0.04158 0.008738 2.842~4.945 V の非リニアアナログ出力電圧 レンジには、次の表を使用してください。 係数:𝑦(𝑥) = 𝑎+𝑐𝑥+𝑒𝑥 2 1+𝑏𝑥+𝑑𝑥 2 +𝑓𝑥 3 a b c d e f 0.1031 -0.3986 -0.02322 0.07438 0.07229 -0.006866 4.94~5.659 V の非リニアアナログ出力電圧 レンジには、次の表を使用してください。 係数:𝑦(𝑥) = a b c d ここで 𝑎+𝑐𝑥 1+𝑏𝑥+𝑑𝑥 2 100.624 -0.37679 -20.5623 0.0348656 y(x)=Torr 単位の圧力 x=V 単位のアナログ出力測定値 例:測定されたアナログ出力電圧が 0.3840 V の場合 (2016-10) 27 28 (2016-10) 0.3768 0.3795 0.3840 0.3927 0.4174 0.4555 0.5226 0.6819 0.2 mTorr 0.5 mTorr 1 mTorr 2 mTorr 5 mTorr 10 mTorr 20 mTorr 50 mTorr 0.8780 0.3759 0.1 mTorr 100 mTorr 0.3751 N2 0 mTorr 実際の全圧 [Torr/mTorr] 0.7450 0.5950 0.4770 0.4290 0.4030 0.3870 0.3810 0.3780 0.3760 0.3757 0.3750 Ar 0.8140 0.6370 0.4970 0.4410 0.4090 0.3890 0.3820 0.3790 0.3765 0.3755 0.3750 He 0.8680 0.6790 0.5210 0.4530 0.4170 0.3920 0.3840 0.3800 0.3770 0.3760 0.3750 O2 (続く) 0.9000 0.7050 0.5360 0.4620 0.4120 0.3950 0.3850 0.3810 0.3770 0.3760 0.3750 CO2 0.6680 0.5440 0.4510 0.4150 0.3950 0.3840 0.3790 0.3772 0.3768 0.3755 0.3750 KR 1.0090 0.7780 0.5810 0.4880 0.4370 0.4010 0.3880 0.3820 0.3780 0.3760 0.3750 Freon 12 0.9900 0.7640 0.5660 0.4800 0.4320 0.4000 0.3880 0.3810 0.3780 0.3760 0.3750 Freon 22 0.9440 0.7270 0.5490 0.4700 0.4250 0.3960 0.3860 0.3810 0.3770 0.3760 0.3750 D2 0.7680 0.6080 0.4840 0.4330 0.4050 0.3880 0.3810 0.3782 0.3763 0.3757 0.3750 Ne 1.0530 0.7960 0.5840 0.4920 0.4380 0.4030 0.3896 0.3825 0.3780 0.3766 0.3750 CH4 (2016-10) 29 Torr Torr Torr Torr Torr Torr Torr Torr 2 5 10 20 50 100 200 5.0190 4.9449 4.8464 4.5766 4.2056 3.6753 2.8418 2.2168 1.6833 500 mTorr 1 1.1552 N2 200 mTorr 実際の全圧 [Torr/mTorr] 4.1920 4.1220 4.0370 3.8010 3.4800 3.0280 2.3330 1.8180 1.3860 0.9620 Ar 7.3140 5.7740 4.3870 2.9390 2.1640 1.5890 1.0680 He 5.1060 5.0260 4.9160 4.6200 4.2250 3.6720 2.8140 2.1950 1.6640 1.1410 O2 (続く) 4.3360 4.1540 4.0710 3.9030 3.6700 3.3160 2.6950 2.1720 1.6680 1.1790 CO2 3.2690 3.1340 3.0750 2.9660 2.7340 2.4290 1.9210 1.5360 1.1940 0.8470 KR 3.8270 3.6180 3.4300 3.3080 3.2040 3.0290 2.6470 2.2570 1.8260 1.3150 Freon 12 3.8830 3.6600 3.5090 3.4140 3.3300 3.0900 2.6660 2.2470 1.8050 1.2910 Freon 22 表「非リニアアナログ出力-単位 Torr/mTorr」(続き) 6.3610 5.0590 3.5080 2.6030 1.9140 1.2650 D2 6.6610 6.4830 6.1590 5.4060 4.6050 3.7150 2.6310 1.9760 1.4690 1.0020 Ne 5.8600 5.7200 5.5830 5.1720 4.6990 3.3130 2.6320 2.0140 1.3920 CH4 30 (2016-10) 5.1111 5.2236 5.3294 5.4194 5.4949 5.5340 5.5581 5.6141 5.6593 400 Torr 500 Torr 600 Torr 700 Torr 760 Torr 800 Torr 900 Torr 1000 Torr N2 300 Torr 実際の全圧 [Torr/mTorr] 4.7450 4.7060 4.6630 4.6430 4.6110 4.5500 4.4770 4.3860 4.2830 Ar 5.7620 5.7130 5.6580 5.6330 5.5920 5.5150 5.4220 5.3150 5.2000 O2 4.9550 4.9190 4.8770 4.8600 4.8300 4.7750 4.7080 4.6210 4.5020 CO2 3.6900 3.6740 3.6450 3.6320 3.6130 3.5730 3.5260 3.4660 3.3840 KR 4.2700 4.2370 4.2030 4.1900 4.1660 4.1240 4.0760 4.0160 3.9380 Freon 12 4.3540 4.3210 4.2860 4.2710 4.2470 4.2030 4.1510 4.0880 4.0050 Freon 22 各ガス種の下に一覧表示されている値の単位は V です。 He 表「非リニアアナログ出力-単位 Torr/mTorr」(最後) D2 7.0560 7.0000 6.9420 6.9200 6.8900 6.8430 6.8030 6.7670 6.7260 Ne 6.6420 6.5190 6.3420 6.1030 CH4 注:これらの値は、MKS Instruments/ Granville-Phillips® Convectron®真空計、MiniConvectron®およびコントローラが生成する 出力とあえて同一にすることで、お客様のプ ロセスシステムまたはソフトウェアへの影響 なく同等品との入れ替えができるようになっ ています。 0.01 V 未満~0 V 付近のアナログ出力は、セ ンサの損傷または欠陥を示しています。 7.2 非リニアアナログ出力 0.375~5.659 V、Pa 選択対象ガスの非リニアアナログ出力-単位 Pa(次の表参照): (2016-10) 31 32 (2016-10) 0.3759 0.3768 0.3795 0.384 0.3927 0.4174 0.4555 0.5226 0.6819 .01 .03 .06 .13 .27 .67 1.33 2.66 6.60 0.878 0.3751 0 13 N2 実際の圧力 [Pa] 0.745 0.595 0.477 0.429 0.403 0.387 0.381 0.378 0.376 0.3757 0.375 Ar 0.814 0.637 0.497 0.441 0.409 0.389 0.382 0.379 0.377 0.376 0.375 He 0.868 0.679 0.521 0.453 0.417 0.392 0.384 0.38 0.377 0.376 0.375 O2 (続く) 0.9 0.705 0.536 0.462 0.412 0.395 0.385 0.381 0.377 0.376 0.375 CO2 0.668 0.544 0.451 0.415 0.395 0.384 0.379 0.381 0.377 0.376 0.375 KR 1.009 0.778 0.581 0.488 0.437 0.401 0.388 0.382 0.378 0.376 0.375 Freon 12 0.99 0.764 0.566 0.48 0.432 0.4 0.388 0.381 0.378 0.376 0.375 Freon 22 0.944 0.727 0.549 0.47 0.425 0.396 0.386 0.381 0.377 0.376 0.375 D2 0.768 0.608 0.484 0.433 0.405 0.388 0.381 0.3782 0.3763 0.376 0.375 Ne 1.053 0.796 0.584 0.492 0.438 0.403 0.3896 0.3825 0.378 0.376 0.375 CH4 (2016-10) 33 N2 1.1552 1.6833 2.2168 2.8418 3.6753 4.2056 4.5766 4.8464 4.9449 5.019 実際の圧力 [Pa] 26 66 133 266 666 1330 2660 6660 13300 26600 4.192 4.122 4.037 3.801 3.48 3.028 2.333 1.818 1.386 0.962 Ar 7.314 5.774 4.387 2.939 2.164 1.589 1.068 He 5.106 5.026 4.916 4.62 4.225 3.672 2.814 2.195 1.664 1.141 O2 (続く) 4.336 4.154 4.071 3.903 3.67 3.316 2.695 2.172 1.668 1.179 CO2 3.269 3.134 3.075 2.966 2.735 2.429 1.921 1.536 1.194 0.847 KR 3.827 3.618 3.43 3.308 3.204 3.029 2.647 2.257 1.826 1.315 Freon 12 表「非リニアアナログ出力-単位 Pa」(続き) 3.883 3.66 3.509 3.414 3.33 3.09 2.666 2.247 1.805 1.291 Freon 22 6.361 5.059 3.508 2.603 1.914 1.265 D2 6.661 6.483 6.159 5.406 4.605 3.715 2.631 1.976 1.4689 1.002 Ne 5.86 5.72 5.583 5.172 4.699 3.313 2.632 2.014 1.392 CH4 34 (2016-10) N2 5.1111 5.2236 5.3294 5.4194 5.4949 5.534 5.5581 5.6141 5.6593 実際の圧力 [Pa] 40000 53300 66600 80000 93300 101000 106000 119000 133000 4.745 4.706 4.663 4.643 4.611 4.55 4.477 4.386 4.283 Ar 5.762 5.713 5.658 5.633 5.592 5.515 5.422 5.315 5.2 O2 4.955 4.919 4.877 4.86 4.83 4.775 4.708 4.621 4.502 CO2 3.69 3.674 3.645 3.632 3.613 3.573 3.526 3.466 3.384 KR 4.270 4.237 4.203 4.19 4.166 4.124 4.076 4.016 3.938 Freon 12 4.354 4.321 4.286 4.271 4.247 4.203 4.151 4.088 4.005 Freon 22 各ガス種の下に一覧表示されている値の単位は V です。 He 表「非リニアアナログ出力-単位 Pa」(最後) D2 7.056 7 6.942 6.92 6.89 6.843 6.803 6.767 6.726 Ne 6.642 6.519 6.342 6.103 CH4 注:これらの値は、MKS Instruments/ Granville-Phillips® Convectron®真空計、MiniConvectron®およびコントローラが生成する 出力とあえて同一にすることで、お客様のプ ロセスシステムまたはソフトウェアへの影響 なく同等品との入れ替えができるようになっ ています。 0.01 V 未満~0 V 付近のアナログ出力は、セ ンサの損傷または欠陥を示しています。 7.3 対数アナログ出力 1~8 V、Torr 選択対象ガスの対数アナログ出力-単位 Torr (次の表参照): (2016-10) 35 36 (2016-10) 1.3011 1.699 2.000 2.301 2.699 3.000 3.301 3.699 4.000 0.0002 0.0005 0.0010 0.0020 0.0050 0.0100 0.0200 0.0500 0.1000 4.301 1.000 0.0001 0.2000 N2 実際の圧力 [Torr] 4.100 3.808 3.511 3.117 2.820 2.519 2.146 1.845 1.699 1.301 1.000 Ar 4.217 3.914 3.607 3.207 2.908 2.602 2.204 1.903 1.699 1.301 1.000 He 4.288 3.988 3.692 3.297 2.987 2.699 2.301 2.000 1.699 1.301 1.000 O2 (続く) 4.322 4.029 3.740 3.346 3.041 2.643 2.362 2.041 1.699 1.301 1.000 CO2 3.960 3.670 3.371 2.978 2.681 2.362 2.000 1.602 1.477 1.301 1.000 KR 4.439 4.155 3.860 3.476 3.167 2.881 2.491 2.176 1.699 1.301 1.000 Freon 12 4.418 4.134 3.839 3.435 3.130 2.845 2.491 2.176 1.699 1.301 1.000 Freon 22 4.398 4.083 3.778 3.386 3.083 2.778 2.380 2.114 1.699 1.301 1.000 D2 4.149 3.845 3.542 3.149 2.851 2.544 2.176 1.845 1.699 1.301 1.000 Ne 4.498 4.201 3.888 3.483 3.185 2.886 2.519 2.230 1.699 1.301 1.000 CH4 (2016-10) 37 N2 4.699 5.000 5.301 5.699 6.000 6.301 6.699 7.000 7.301 7.477 実際の圧力 [Torr] 0.5000 1.0000 2.0000 5.0000 10.0000 20.0000 50.0000 100.0000 200.0000 300.0000 6.053 5.991 5.946 5.895 5.763 5.602 5.389 5.057 4.778 4.494 Ar 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 6.130 5.346 4.973 4.638 He 7.580 7.470 7.320 6.890 6.348 6.013 5.697 5.288 4.987 4.687 O2 (続く) 6.228 6.090 5.966 5.915 5.819 5.696 5.524 5.233 4.978 4.689 CO2 5.555 5.521 5.438 5.410 5.360 5.250 5.107 4.845 4.602 4.336 KR 5.838 5.777 5.670 5.579 5.521 5.471 5.389 5.210 5.021 4.786 Freon 12 表「1~8 V 対数アナログ出力-単位 Torr」(続き) 5.876 5.808 5.691 5.617 5.571 5.530 5.418 5.220 5.017 4.774 Freon 22 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 7.391 5.616 5.190 4.837 D2 8.041 8.041 8.041 8.041 7.766 6.332 5.719 5.201 4.872 4.555 Ne 8.041 8.041 8.041 7.925 7.550 6.446 5.877 5.522 5.204 4.893 CH4 38 (2016-10) 7.602 7.699 7.778 7.845 7.881 7.903 7.954 8.000 400.0000 500.0000 600.0000 700.0000 760.0000 800.0000 900.0000 1000.0000 6.512 6.455 6.400 6.375 6.338 6.274 6.207 6.130 Ar 8.041 8.041 7.999 7.974 7.934 7.863 7.781 7.686 O2 7.045 6.900 6.774 6.732 6.664 6.561 6.458 6.350 CO2 5.706 5.698 5.685 5.677 5.667 5.647 5.624 5.595 KR 6.045 6.021 5.998 5.989 5.974 5.947 5.918 5.883 Freon 12 6.104 6.079 6.057 6.045 6.029 5.998 5.964 5.925 Freon 22 各ガス種の下に一覧表示されている値の単位は V です。 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 He 上の表の対数出力信号と圧力の関係は、次の式で表されます。 P = 10(V - 5) V = log10(P) + 5 ここで、P は Torr 単位の圧力、V はボルト単位の出力信号です。 N2 実際の圧力 [Torr] 表「1~8 V 対数アナログ出力-単位 Torr」(最後) 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 D2 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 Ne 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 8.041 CH4 0.01 V 未満~0 V 付近のアナログ出力は、セ ンサの損傷または欠陥を示しています。 次のグラフは、上の表および式の結果を窒素 に関して図示したものです。 グラフは、対数目盛の X 軸に実際の圧力(N2) を、リニア目盛の Y 軸に出力信号をとります。 対数アナログ出力電圧と圧力のグラフ 出力信号[V] 圧力[Torr] 先のページから窒素の対数出力信号の式とデータを用いて計算した 圧力のグラフ 7.4 対数アナログ出力 1~8 V、Pa 選択対象ガスの対数アナログ出力-単位 Pa (次の表参照): (2016-10) 39 40 (2016-10) 1.301 1.699 2.000 2.301 2.699 3.000 3.301 3.699 4.000 0.02 0.05 0.10 0.20 0.50 1 2 5 10 4.301 1.000 0.01 20 N2 実際の圧力 [Pa] 4.103 3.809 3.512 3.188 2.820 2.524 2.146 1.903 1.699 1.301 1.000 Ar 4.217 3.928 3.607 3.208 2.908 2.602 2.204 1.938 1.699 1.301 1.000 He 4.288 3.989 3.693 3.294 2.991 2.699 2.301 2.000 1.699 1.301 1.000 O2 (続く) 4.325 4.033 3.741 3.345 3.012 2.672 2.355 2.028 1.523 1.301 1.000 CO2 3.963 3.671 3.372 2.979 2.675 2.370 1.970 1.668 1.699 1.301 1.000 KR 4.445 4.157 3.863 3.473 3.172 2.883 2.487 2.125 1.699 1.301 1.000 Freon 12 4.424 4.136 3.837 3.434 3.136 2.855 2.487 2.125 1.699 1.301 1.000 Freon 22 4.393 4.082 3.779 3.385 3.082 2.778 2.392 2.080 1.699 1.301 1.000 D2 4.148 3.844 3.543 3.150 2.849 2.551 2.166 1.903 1.699 1.301 1.000 Ne 4.500 4.197 3.886 3.484 3.186 2.893 2.523 2.167 1.699 1.301 1.000 CH4 (2016-10) 41 N2 4.699 5.000 5.301 5.699 6.000 6.301 6.699 7.000 7.301 7.477 実際の圧力 [Pa] 50 100 200 500 1000 2000 5000 10000 20000 30000 6.131 6.903 6.045 5.969 5.815 5.633 5.404 5.064 4.784 4.495 Ar 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 6.070 5.324 4.962 4.634 He 7.625 7.526 7.282 6.862 6.337 6.008 5.695 5.288 4.987 4.686 O2 (続く) 6.253 6.157 6.065 6.002 5.886 5.743 5.550 5.249 4.982 4.696 CO2 5.654 5.606 5.548 5.514 5.433 5.309 5.141 4.865 4.614 4.341 KR 5.918 5.851 5.751 5.680 5.621 5.556 5.447 5.250 5.044 4.798 Freon 12 表「対数アナログ出力-単位 Pa」(続き) 5.950 5.877 5.780 5.722 5.675 5.602 5.471 5.255 5.037 4.783 Freon 22 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 7.288 5.579 5.174 4.825 D2 8.125 8.125 8.125 8.125 7.608 6.252 5.696 5.192 4.867 4.553 Ne 8.125 8.125 8.125 8.125 7.409 6.374 5.877 5.517 5.201 4.893 CH4 42 (2016-10) 7.699 7.778 7.845 7.881 7.903 7.954 8.000 8.041 50000 60000 70000 76000 80000 90000 100000 110000 8.079 7.602 40000 120000 N2 実際の圧力 [Pa] 6.580 6.539 6.494 6.488 6.399 6.380 6.349 6.295 6.237 6.178 Ar 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 He 8.125 8.125 8.092 8.042 7.988 7.965 7.928 7.861 7.786 7.705 O2 (続く) 7.028 6.936 6.847 6.766 6.687 6.658 6.611 6.532 6.448 6.353 CO2 5.822 5.812 5.799 5.787 5.772 5.765 5.754 5.734 5.710 5.679 KR 6.146 6.128 6.111 6.092 6.072 6.063 6.050 6.025 5.996 5.962 Freon 12 表「対数アナログ出力-単位 Pa」(続き) 6.204 6.187 6.167 6.146 6.122 6.112 6.097 6.070 6.038 6.000 Freon 22 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 D2 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 Ne 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 8.125 CH4 (2016-10) 43 8.114 8.125 130000 133300 6.636 6.624 Ar 8.125 8.125 O2 7.169 7.140 V = log10(P) + 3 5.830 5.828 KR 6.169 6.164 Freon 12 6.228 6.222 Freon 22 8.125 8.125 D2 8.125 8.125 Ne 8.125 8.125 CH4 次のグラフは、上の表および式の結果を窒素に関して図示したものです。グラフは、対数目盛の X 軸に実際の圧力(N2)を、リニア 目盛の Y 軸に出力信号をとります。 0.01 V 未満~0 V 付近のアナログ出力は、センサの損傷または欠陥を示します。 ここで、P は Pa 単位の圧力、V はボルト単位の出力信号です。 P = 10(V - 3) CO2 各ガス種の下に一覧表示されている値の単位は V です。 8.125 8.125 He 上の表の対数出力信号と圧力の関係は、次の式で表されます。 N2 実際の圧力 [Pa] 表「対数アナログ出力-単位 Pa」(最後) 7.6 リニアアナログ出力 0~10 V 出力信号[V] PGE500 アナログ出力は、表示圧力と直接の 比例関係をもった 0~10 V (dc) の出力信号を 生成するように設定することもできます。リ ニアアナログ出力信号の設定・処理の準備に おいては、まず PGE500 にプログラムする次 のパラメーターを定義します。 圧力[Pa] 先のページから窒素の対数出力信号の式とデータを用いて計算した 圧力のグラフ (定義されるアナログ出力レンジの)最小 測定圧力 (最小圧力に応じた)所望の最小出力電圧 (アナログ出力信号レンジの)最大測定圧 力 (最大圧力に応じた)所望の最大出力電圧 これらのパラメーターの表を作成しておくと、 表示圧力とアナログ出力電圧の関係を文書化 する際に役立ちます。例として、代表的な設 定を下の表に示します。 7.5 対数アナログ出力 1.15~10.215 V 測定レンジ 1.15~10.16 V 圧力 p[mbar] 最小圧力 = 1.33E-01 Pa 最小電圧 = 0.01 V 最大圧力 = 133 Pa 最大電圧 = 10 V リニアアナログ出力電 圧[V] 0.01 0.10 1.00 10.00 出力信号 U[V] p = 100.778(U-c) 有効レンジ U [V] [V] [V] [V] p [mbar] [µbar] [Torr] [mTorr] ここで、 p U c 44 U = c +1.286log10 p 1.3×10-4 mbar <p< 1333 mbar c 6.143 2.287 6.304 2.448 U [V] [V] [V] p [micron] [Pa] [kPa] c 2.448 3.572 7.429 測定(表示)圧力 [Pa] 1.33E-01 1.33 13.3 133 リニア出力信号レンジがカバーする圧力変化 の設定は、最大でも 3 桁とすることが推奨さ れます。例えば、最小電圧出力 0.01 V と対応 する最小圧力に 1.33×10-1 Pa(1.00E-03 Torr) を選択したのであれば、最大電圧 10.0 V と対 応させるべく選択する最大圧力は 133 Pa を 超えないようにしてください。 ご使用の際、3 桁より広い範囲の圧力レンジ をカバーするアナログ出力電圧が必要な場合 は、対数またはリニアアナログ出力の使用を ご検討ください。 圧力 出力信号 定数(圧力単位ごと) (2016-10) 8 RS485/RS232 シリアル通 信 8.1 装置固有のシリアル通信情報 PGE500 の標準モデルでは、RS232/RS485 シリアル通信が利用できます。装置とのシリ アル通信の設定には、下記の情報と次のペー ジの RS232/RS485 通信プロトコル概要の 一覧をお使いください。 1) 既定値は、19200 ボーレート、8 データビ ット、パリティなし、1 ストップビットと なっています[工場出荷時設定=19200、 8、N、1]。 2) ボーレートは、シリアルインターフェー スのコマンドセットまたはフロントパネ ルの押しボタンによって、別の値に設定 することができます。 3) パリティは、シリアルインターフェース のコマンドセットによってのみ変更が可 能です。データビットの数は、選択した パリティに応じて変化します。 4) ストップビットは常に 1 のままです。 5) すべての応答は、13 文字の長さです。 6) xx は、装置のアドレスです(00~FF)。 7) <CR>は、行頭復帰です。 8) _はスペースです。 9) SET/READ TRIP POINT コマンド内の 「z」は、+または-です。プラスは「下回 ったらオン」になる点、マイナスは「上 回ったらオフ」になる点です。 10) に送信されるコマンドはすべて「#」で はじまり、からの応答はすべて「*」では じまります。 11) このプロトコルは、Granville-Phillips® Mini-Convectron®と 100%互換性をもつ ように設計されています。 12) RS232 コマンドにおいても有効なアドレ スを使用しなければなりません[工場出 荷時設定=1]。 (2016-10) 45 46 #xxRD<CR> (例:#01RD<CR>) 現在の圧力を Torr 単位で読み取り ます。 通信(RS485)アドレスオフセット #xxSAxx<CR> (上位 4 ビット)およびアドレスを (例:#01SA20<CR>) 設定します。(1) 上記の#01SA20 の例の場合: READ SET ADDR OFFSET & ADDRESS (2016-10) #xxTZy.yyEzyy<CR> (例:#01TZ0.00E-04<CR>) #xxSLzy.yyEzyy<CR> (例:#01SL+4.00E+02<CR>) (例:#01SL-5.00E+02<CR>) #xxSHzy.yyEzyy<CR> (例:#01SH+4.00E+02<CR>) (例:#01SH-5.00E+02<CR>) ゼロ点または真空校正点を設定しま す。 リレー#1 用の「下回ったらオン」 になる圧力点を設定し、リレー#1 用の「上回ったらオフ」になる圧力 点を設定します。(2) リレー#2 用の「下回ったらオン」 になる圧力点を設定し、リレー#2 用の「上回ったらオフ」になる圧力 点を設定します。(2) #xxRLz<CR> リレー#1 用の「下回ったらオン」 になる圧力点を読み取り、リレー#1 (例:#01RL+<CR>) 用の「上回ったらオフ」になる圧力 (例:#01RL-<CR>) 点を読み取ります。 SET ZERO SET TRIP POINT #1 SET TRIP POINT #2 READ TRIP POINT #1 (続く) #xxTSy.yyEzyy<CR> (例:#01TS7.60E+02) スパンまたは大気圧校正点を設定し ます。 SET SPAN 2=アドレスオフセット、0= アドレス コマンド構文 簡単な説明 コマンド *xx_y.yyEzyy<CR> (例:*01_7.60E+02<CR>) *xx_PROGM_OK<CR> *xx_`PROGM_OK<CR> *xx_PROGM_OK<CR> *xx_PROGM_OK<CR> *xx_PROGM_OK<CR> *xx_y.yyEzyy<CR> (例:*01_7.60E+02<CR>) 応答 8.2 RS485/RS232 コマンドプロトコル概要 (2016-10) 47 #xxFAC<CR> (例:#01FAC<CR>) #xxSByyyyy<CR> (例:#01SB19200<CR>) #xxSPN<CR> (例:#01SPN<CR>) #xxSPO<CR> (例:#01SPO<CR>) すべての設定を強制的に出荷前の工 場設定に戻します。 (1) RS485 および RS232 通信用のボー レートを設定します。(1) RS485 および RS232 の通信にパリ ティなし、8 ビットを設定します。 (1) RS485 および RS232 の通信に奇数 パリティ、7 ビットを設定します。 (1) SET FACTORY DEFAULTS SET BAUD RATE SET NO PARITY SET ODD PARITY (続く) *xx_mmnnv-vv (例:*0105041-00) #xxVER<CR> (例:#01VER<CR>) ファームウェアのリビジョン番号を 読み取ります。 READ SW VERSION *xx_PROGM_OK<CR> *xx_PROGM_OK<CR> *xx_PROGM_OK<CR> *xx_PROGM_OK<CR> *xx_y.yyEzyy<CR> (例:*01_7.60E+02<CR>) #xxRHz<CR> リレー#2 用の「下回ったらオン」 になる圧力点を読み取り、リレー#2 (例:#01RH+<CR>) 用の「上回ったらオフ」になる圧力 (例:#01RH-<CR>) 点を読み取ります。 READ TRIP POINT #2 応答 簡単な説明 コマンド コマンド構文 表「RS485/RS232 コマンドプロトコル概要」(続き) 48 (2016-10) #xxSPE<CR> (例:#01SPE<CR>) #xxRST<CR> (例:#01RST<CR>) RS485 および RS232 の通信に偶 数パリティ、7 ビットを設定しま す。(1) 装置をリセットします(一部のコ マンドを完了するために必要)。 SET EVEN PARITY RESET 応答なし *xx_PROGM_OK<CR> 応答 (2) 「簡単な説明」欄に(2)の記載があるコマンドは、ADDR OFFSET & ADDRESS コマンドの再送信に続き、RESET コマン ドが完了するまで有効になりません。 (1) 「簡単な説明」欄に(1)の記載があるコマンドは、RESET コマンドが送信されるか、電源が入れ直されるまで有効になり ません。このプロトコルは、Granville-Phillips® Mini-Convectron®と 100%互換性をもつように設計されています。 コマンド構文 簡単な説明 コマンド 表「RS485/RS232 コマンドプロトコル概要」(最後) 9 保守 9.1 調整 インフィコンのあらゆる真空計は、出荷前に 窒素(N2)を使って校正されていますが、お 客様において先述の 4.3「プログラミング」 の手順を用いて、ゼロ点(真空)およびスパ ン(大気圧)の調整を行っていただくことが できます。ゼロ点およびスパン(大気圧)の 調整は、表示値と出力信号に影響を与えます。 ゼ ロ 点 調 整 は 、 1.33×10-2 Pa ~ 1.33×10-1 Pa の低圧力範囲での動作時における真空計の性 能を最適化します。お客様における最低動作 圧力が 1.33×10-1 Pa よりも高い場合、通常こ のゼロ点調整は必要なく、スパン調整だけで 十分となります。お客様のシステムを 1.33×10-2 Pa 未満に真空排気できるのであれ ば、必要に応じてゼロ点の確認および設定を 行うことを推奨します。システムが 1.33×102 Pa 未満に真空排気されているにもかかわら ず、真空計の汚染が原因で 1.33×10-2 Pa より 高い読取値が表示される場合も、この手順に よって性能が改善することが多いです。 9.2 メンテナンス 一般に、お手元のインフィコンの真空計には メンテナンスは必要ありません。真空計の性 能の確認は、既知の参照基準との比較によっ て、定期的に行うこともできます。 (2016-10) 49 50 ゼロ点およびスパンが正しく調整されていることを確認 してください。 PGE500 の調整が行われていない /調整が不適切だった 真空計を調整できない-ゼロ点お よびスパンの調整が行えない 読取値にノイズが多い/読取値が 不安定 異なるガス種の熱伝導率に関して読取値を修正してくだ さい。各種ガスへの真空計の使用については、セクショ ン 5 を参照してください。 PGE500 の調整に用いられたガス とプロセスガスが異なっている 読取値が予想圧力からかけ離れて いる (続く) PGE500 を交換してください。 その他の原因によるセンサの故障 極端な振動のある場所に真空計が取り付けられていない ことを確かめてください。 振動 PGE500 を交換してください。 真空計の入口に微粒子、付着物、変色などの汚染の兆候 がないか点検してください。 汚染 汚染 接続部を確認し、締め付けてください。 ケーブルまたは接続部の緩み 電源供給装置と電源ケーブルを確認してください。 電力が供給されていない ディスプレイが消えている/何も 表示されない とり得る対処法 考えられる原因 症状 9.3 トラブルシューティング (2016-10) (2016-10) 51 システムの圧力が 133.3 kPa(1000 圧力を下げてください。 Torr)を超えている ディスプレイに「overpressure」 と表示される 大気圧の読取値が低すぎる状態 で、正しい値に設定できない 大気圧の読取値が高すぎる状態 で、正しい値に設定できない センサ線が損傷している ディスプレイに「Sensor Bad」と 表示される PGE500 を交換してください。 PGE500 を交換してください。 汚染 PGE500 を交換してください。 センサ線が損傷している センサ線が損傷している PGE500 を交換してください。 PGE500 を交換してください。 PGE500 を交換してください。 汚染 電子回路に欠陥がある 設定が不適切である セットポイントが作動しない セットポイント設定を確認してください。 考えられる原因 症状 とり得る対処法 表「トラブルシューティング」(最後) 9.4 汚染 あらゆる真空計にとって、最も一般的な故障 原因はセンサの汚染です。ノイズや不安定な 読取値、ゼロ点または大気圧の設定不能、全 体的な真空計の故障は、すべて真空計の汚染 によって起こり得る症状です。 汚染は、一般に次のいずれかに特徴づけるこ とができます。 A) センサエレメントとプロセスガスの反応 B) センサエレメントへの物質の堆積。化学 反応が原因で故障したセンサは、一般に 回復不能です。 A) 反応性ガス プロセスガスとセンサの構成材料が反応する と、時間とともにセンサの腐食や分解が起こ ります。この故障モードが起こり得る例とし ては、プラズマエッチングやその他の反応性 半導体プロセスに用いられるガスの化学的性 質が挙げられます。この場合、センサが破壊 されてしまうため、クリーニングでは問題を 解決できません。PGE500 の交換が必要にな ります。 この故障モードが早期または頻繁に発生した 場合は、お客様の用途に適した別の真空計を ご検討ください。お客様固有のプロセスガス と反応しない各種センサ材料を使用した熱伝 導真空計を使用することができます。インフ ィコン対流真空計で使われている標準の金メ ッキタングステン製センサは、空気や、N2、 アルゴンなどの不活性ガス向けです。 すべての化学物質に耐性のある材料というの は存在しないため、真空計(およびその他の すべての真空コンポーネント)を選ぶ際は、 その構成材料とお使いのプロセスガスとの間 に起こり得る反応を考慮に入れる必要があり ます。また、空気を含む大気にベントする際、 限られた量の水分がチャンバー内に入り込む ため、プロセスガスと結び付いたときの水蒸 気の影響についても考慮してください。 B) 油、結露、被膜、微粒子 汚染には、結露水といった除去の簡単なもの も、固形微粒子などの難しいものもあります。 油と炭化水素:真空計の内部表面が油と炭化 水素にさらされると、センサの汚染につなが ることがあります。湿式真空ポンプからの油 52 の逆流の可能性があるときは、フィルターま たはトラップを取り付けて真空システムのコ ンポーネントの汚染を防ぐことを推奨します。 結露:一部のガス(水蒸気など)は、センサ 表面に凝縮して、液体被膜を形成することが あります。これにより、センサからの奪熱割 合(感度)が変化してしまいます。たいてい の場合、プロセスサイクル間に真空計をポン ピングするだけでセンサを回復させることが できます。ドライ N2 パージによって乾燥のス ピードアップを助けたり、真空計を緩やかに あたためることも可能です。ただし、温度は 動作温度の規定上限値である 40 °C を超えて はなりません。 被膜:一部のガスは、センサ表面に凝縮して、 固体被膜を形成することがあります。これに より、センサからの奪熱割合(感度)が変化 してしまいます。 微粒子:プロセスで発生する微粒子が、プロ セスサイクル中またはベントサイクル中に、 真空計内に侵入し、センサからの奪熱に干渉 することがあります。微粒子は真空計内で強 固に捕捉され得るので、微粒子汚染は最も除 去が難しい汚染となります。プロセスによっ ては、プロセス中に固形微粒子が真空計内部 を含むチャンバー全体で生成されます。微粒 子は、室温の真空計内などの比較的温度の低 い表面に形成される傾向があります。プロセ スサイクル中に真空計の温度を(規定上限内 で)あたたかく保っておくと、真空計内での 微粒子の堆積を遅らせることができる場合も あります。 ベントサイクル時に、プロセスチャンバー内 の微粒子が真空計内に入ってくることがあり ます。PGE500 は、真空計ポートにスクリー ンを内蔵し、最も大きいサイズの微粒子が真 空計内に入り込むのを防いでいます。汚染度 が非常に高い用途に使用する場合や、微粒子 がスクリーンを通り抜けるほど小さい場合は、 入口に追加のフィルターを設置すると、真空 計の寿命延長につなげることができます。 一部の真空プロセス、特に高真空条件下(分 子流領域など)では、直線上の搬送路でプロ セス真空チャンバーに接続された真空コンポ ーネントに、プロセスからの離脱物質および スパッター物質が侵入することもあります。 直線上の勢いによって搬送される物質が真空 計または他のコンポーネントに侵入しないよ うに、直線上をブロックする何らかの形の装 (2016-10) 置を設置することをお勧めします。多くの場 合、シンプルなつくりの 90°エルボでも、微 粒子搬送の真空計への侵入を防止または低減 するのに役立ちます。 お客様の負担にて送り主の住所に返送いたし ます。 12 廃棄 9.5 PGE500 の交換 PGE500 は、工場において内蔵のセンサ(真 空計管)ごとに校正が行われています。セン サが何らかの理由で故障した場合、PGE500 を交換してください。 DANGER 注意:汚染された部品 汚染された部品は、健康および環境 に損害を与える恐れがあります。 作業を開始する前に、汚染された部 品がないか確認してください。汚染 された部品を取り扱う場合は、適用 規制を遵守し、安全対策を施してく ださい。 10 INFICON 技術サポート WARNING 製品の技術的なサポートのご用命はインフィ コンに直接お問い合わせください。 WEBお問合せフォーム http://www.inficon.jp/ 電話:045-471-3328 11 本製品の返送 WARNING 注意:汚染された製品の返送 汚染された製品(放射性、毒性、腐 食性、生物学的危険性など)は、健 康および環境に損害を与える恐れが あります。 インフィコンに返送する製品には、 有害物質が含まれないようにしてく ださい。また、送り先国および企業 の規則を遵守し、正確に記載された 「汚染状況申告書」を添付してくだ さい*)。 *) 注意:環境に有害な物質 機械部品および電気部品、作動油な どは、環境に損害を与える恐れがあ ります。 環境に有害な物質は、当該地域の規 制に従って廃棄してください。 分別廃棄 本製品を分解した後、部品を以下のカテゴリ ーに分類して廃棄してください。 汚染部品 汚染された部品(放射性、有毒、腐食性、 生物学的など)は、当該国の規制に従って 汚染を除去し、材料の種類ならびに廃棄方 法に従って分類し、リサイクルしてくださ い。 その他の部品 これらのコンポーネントは、材料の種類に 従って分類し、リサイクルしてください。 サイト www.inficon.com から入手できる記入 用紙を使用してください。 「有害物質を含まない」ことを明示していな い製品は、お客様の負担にて無害化の作業を 実施します。 正確に記載された「汚染状況申告書」が製品 に添付されていない場合、弊社はその製品を (2016-10) 53 EC 適合宣言書 弊社-インフィコンは、以下の製品が電磁適合性に関する指令(2014/30/EU)、およ び電気・電子機器における特定有害物質の使用制限に関する指令(2011/65/EU)の条 項を満たしていることを宣言します。 Pirani Gauge Enhanced PGE500 Standards Harmonized and international / national standards and specifications: EN 61000-6-2:2005 (EMC: generic immunity standard) EN 61000-6-4:2007 + A1:2011 (EMC: generic emission standard) EN 61010-1:2010 (Safety requirements for electrical equipment for measurement, control and laboratory use) EN 61326-1:2013; Group 1, Class A (EMC requirements for electrical equipment for measurement, control and laboratory use) Manufacturer / Signatures INFICON AG, Alte Landstraße 6, LI-9496 Balzers 19 July 2016 19 July 2016 Dr. Bernhard Andreaus Director Product Evolution 54 Marco Kern Product Manager (2016-10) 新横浜ナラビル 5 階 Document:tinb21j1 (2016-02)