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米国プロモーション方針
/ JNTO 平成25年度 米国市場プロモーション方針・事業計画概要 【訪日旅行者数目標】 2012年海外旅行市場の動向(訪日旅行動向) (出典:OTTI/JNTO) 2013年80万人 (←2012年71.7万人) 【シェア目標】 2013年18%※ (←2012年11.2%※) ※ OTTI: 2011 Market Profile: U.S. Residents to Asia. 米国在住者の外国渡航者の内、アジアへの渡航者数における割合 7,000,000 6,000,000 120,000 100,000 米国からの海外渡航者数 5,000,000 80,000 4,000,000 訪日米国人数 3,000,000 60,000 40,000 2,000,000 20,000 1,000,000 0 0 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 【主要ターゲットと季節別事業概要】 1.高所得者層 【最重要】 分析: 大都市圏在住、HHI120K以上、40歳以上、大卒以上 訴求要素: ゴールデンルート、食、伝統文化、体験ベニュー、 3つの価値: 気質、 作品、 生活 お客様に満足いただけることを追求するサービスと温かなもてなし。伝統・歴史 を敬い継承することで守られてきた歴史的建造物。顧客満足度を上げる努力が 生んだ素晴らしい商品・製品。 エージェント 商談会 3.SIT層(教育・ダイビング) 【ニッチ】 分析: 1.教育機関の同窓会組織、2.日本語学習者、3.ダイビング市場 訴求要素と3つの価値: 1. 文化伝統、本物(作品、生活) 2.Cool Japan、日本語と日本文化の背景にある間接性の美(気質、作品、生活) 3. 守り育てられた海や自然、清潔さ、正確さ(作品、生活) 商談会 B2B 共同広告1(夏休み需要) 広告宣伝(B2B) 商談会・旅行博 B2B 共同広告2(春季需要) 主にB2Bと顧客 商談会・旅行博・イベント B2B、B2C 共同広告3(春季需要) 主にB2Bと一般消費者 メディア・業界向け情報発信(セミナー、ニュースレター、プレスリリース) Web/SNS発信(市場の底上げ、認知度の維持向上) 2.アジア系米国人【重要】 分析: 中華系米国人の第一~第二世代を中心とした層。ターゲットの層の拡大 を目的とし、新たに韓国系米国人の取り込みも図る。 訴求要素: 食、温泉、新たな観光魅力(建築、テクノロジー等を含む) 3つの価値: 作品、 生活 自然と共存し楽しみながら安らぐことのできる温泉施設。伝統への敬意から生ま れた新しい文化や建築(五重塔にヒントを得たスカイツリー)。上質な本物が提供 される店舗。公共交通機関の高い利便性と安全性。 広告宣伝(B2C、B2B) ※ 米国におけるすべてのPR事業はVJ米国サイト、VJ米国FBに誘引されるように設計。 共同広告 B2C (旧正月、春季) ※ 4月-8月はこれまで逃し てきたPR期間 共同広告 B2C (旧正月、春季) ナのン エ ーセト ー ミ 等ジ とェ ツアオペ 商談会 旅行博 プロモーション 商談会 B2B (教育機関) ※ニッチ市場のため、BtoC事業は実施しない イベント B2B (ダイビング) (教育旅行) 招請事業 4月 7月 10月 1月 平成 25 年度米国市場プロモーション方針 1.平成 24 年度プロモーションの総括 (1)2012 年の訪日旅行者数 71.7 万人(年初目標 76 万人) (2)目標達成度に関する評価 米国市場は、昨年の夏以降、他の市場に先駆けて比較的順調に震災の影響からの回復を続けて来ていた。昨年度末以降は、円高や燃油高等の影響もあ り、回復のスピードが遅くなって来ているが、今年度に入り6月には、震災前の 2010 年同月比で訪日者数がプラスに転じるなど、震災の影響はほぼ なくなってきている。しかしながら、震災前と比べると円高の傾向が続いているほか、燃油サーチャージも片道で 200 ドル以上高くなっている状況 であり、訪日旅行商品が全般的に割高になっている。また、米国の経済状況が引き続き回復していないことから、全般的に海外旅行の伸びは低調であ る。2010 年は、米国はリーマンショックの影響で海外旅行が前年に比べ大幅に落ち込んだ年であり、この年と比べると 2011 年、2012 年と旅行市場 は伸びて来ているが、リーマンショック前の状況に完全に回復しているわけではない。このため、円高や燃油高の状況も踏まえると、訪日旅行につい て集中的にプロモーションを実施しても、大幅な旅行者増加につなげることはかなり厳しい状況であり、2010 年のレベルまで回復させることが当面 最大の課題となっている。こうした状況の中においても、2012 年の訪日米国人旅行者数は 70 万人台にとどき、ほぼ 2010 レベルまで回復したことか ら、2012 年度プロモーション事業の成果があったものと理解している。 (3)2012 年プロモーション概要と目標への貢献度評価 一般消費者の間に、震災に対する懸念はほぼなくなっていることから、2012 年度は通常ベースの訪日旅行プロモーションを実施することとし、消費 者向け広告事業、ツアーオペレーター等との共同広告事業、消費者・事業者向け旅行博・商談会出展事業、米国サイト・米国ソーシャル・メディア運 営事業、オールジャパン在外公館等連携事業及び官民連携事業を実施する。このうち、消費者向け広告事業においては、従来より訪日旅行商品の画一 化に対する対策が求められていることから、雑誌媒体と共同で、高所得者層向けに趣向を凝らした体験等を組み込んだ旅行を企画し、雑誌媒体を通じ て当該企画旅行をアピールしている。また、2012 年は日米間の航空直行便の新設が複数あることから、これらの機会を捉えた事業を行った。 2012 年度のプロモーションが本格稼働したのは9月以降であり、訪日旅行のピークの一つである秋の旅行シーズンに向けての需要喚起は実施できて いない。秋の時期のプロモーションは、冬の閑散期やイースターの時期の需要喚起につながることが期待される。また、今年度は FB を通じて、 「お 手頃価格で楽しめる日本」のコンセプトの周知徹底にも努め、所得者層の如何に関わらず訪日旅行は高いという固定観念を払拭することを目指し、円 高・燃油高の中でも、訪日旅行が楽しめることをアピールした。 1 2.平成 25 年度目標及び基本方針 (1)2013 年の訪日旅行者数目標 80 万人(2012 年 71.7 万人から 11.6%増) (2)その他目標 ・ 2013 年訪日旅行シェア 18%(2011 年 11.5%、2010 年 21.3%) o 米国の外国旅行市場における訪日米国人数のシェアは 2%台(カナダ・メキシコ行きをのぞく)。アジア方面行きの割合においては 2010 年 には 21.3%台と中国に次いで人気のデスティネーションであったが、2011 年は震災の影響により 11.5%に落ち込み香港についで 4 番目 となったことから、2013 年度はシェアの回復を目指す。 o 大型市場であるため、米国人海外旅行者層の訪日客のシェアのわずかな伸びも送客規模の拡大に直結することから、米国人にとっての訪 日デスティネーションとしての位置づけの確立を目指す。 ※ ここで示すシェアは、 OTTI による米国居住者のアジアへの渡航者数における訪日者数のシェアであるため JNTO の国籍統計とは異なる。 ・ KPI調査の「興味」→「検討」のステップ間転換率が低い。転換率の低さを解消するにあたっては、ターゲット層以外の訪日を促す努力が必要。距 離、言語、費用に関する誤解も検討段階に移る際の障害となっていると考えられ、こうした固定観念の払拭を図るべく、広告や米国サイト等でのプロ モーションにも反映させる。 (3)目標達成に向けたプロモーション基本方針 ・ リーマンショック以降、たたき売り的な特別価格の発表を待ってぎりぎりまで旅行手配をとどまるなど、検討期間が短期化する傾向にあるものの、潜 在的な訪日旅行者が少しでも早い段階から「検討」を開始できるよう、一般消費者向けのプロモーションは、冬の閑散期やイースター時期に向けた事 業を秋前の時期から開始できるようにする。 ・ 米国のツアーオペレーターは2年先の旅行商品の造成を行っていることから、事業者向けプロモーションは中期的な視点に立ったものとなるよう留意 し、2〜3年先の訪日観光トピック情報を充実させる。 ・ 2012 年度実施の市場調査の結果も踏まえつつ、基本的には、これまでターゲットとしてきた旅行者層を引き続き主要ターゲットとしてプロモーショ ンを実施する。大都市圏在住、世帯年収 12 万ドル+、40 歳以上、大卒以上の個人旅行者層を最重要セグメントとして BtoC 及び BtoB のプロモーシ ョンを展開する。これに次ぐセグメントとなるアジア系米国人層については、共同広告や旅行博・商談会を中心にプロモーションを展開する。SIT 層 については、招請事業、業界団体を通じた情報収集や関係強化、旅行博参加によるプロモーションを実施する。 ・ 米国市場はここ 10~20 年間比較的安定状態にあるといえる。KPI の結果に示された興味から検討への転換率の低さを解消することともリンクするが、 本市場の拡大を図るには、従来ターゲット層としていたセグメント以外も可能な限り取り込み、訪日旅行者層の裾野を広げることが必要とされる。 2 3.主要ターゲットと訴求コンテンツ 主要ターゲットとして、3つのセグメントを設定する。短期的な訪日旅行者数増加を狙うセグメントとして、(1)大都市圏在住、世帯年収 12 万ドル+、 40 歳以上、大卒以上の個人旅行者層及び(2)アジア系米国人層をターゲットし、中期的な有望セグメントとして、 (3)教育旅行等 SIT 層をターゲットと する。 (1) 大都市圏在住、世帯年収 12 万ドル+、40 歳以上、大卒以上の個人旅行者層 ①ターゲット層として選定した理由(位置づけと狙い) ・ 米国人の海外旅行者の平均年収は、一般米国人の平均年収よりも高いが、アジアへの旅行者、中でも訪日旅行者層の平均年収はさらに高くなって おり、2011 年の商務省データによると、訪日旅行者の平均年収は$120,400(海外旅行者平均は$109,200)である。 ・ 米国からアジアへの訪問者の多くは大都市圏在住者であり、また、大都市圏(ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトル、ポートランド、ダラス、ニューヨーク、シカゴ、ボストン、 ワシントン DC、マイアミ)はパスポート保有率が高い。 ・ 実際に訪日する男性の 61.0%、女性の 52.0%は 40 歳以上。 ・ 利益率の高いセグメントであるため、民間事業者にとっても取り組みやすい。 ②ターゲット層の特徴(トレンドや旅行様式など) ・ 高所得者層は、自分が価値を認めたサービス・物品に対して対価を支払うというスタンスから、相対的に景気に左右されにくい。 ・ 旅行経験豊富で知的好奇心が強いため、日本ならではの特別な体験等に対して理解も関心も高い。 ・ 特別な体験へのニーズが高いことから、他の所得層に比べると旅行会社・旅行手配エージェントの利用率が高い。高所得者層を専門に対応するツ アーオペレーターやリテーラーエージェントも多い。 ③主要訴求コンテンツ 訴求要素: ゴールデンルート、食、伝統文化、体験ベニュー 例)もてなし、満足いただけるサービスを追求する日本人の気質。損得よりもお客様の満足に重きを置く。職人が耳を傾け、手を触れ、守り継承して きた伝統工芸(地域の伝統工芸品が現代のインテリアにも取り入れられたり、舞台芸術の中で息づいていたりする様子)、伝統文化(お祭りを含む神事 等) 、そして建築物(寺社仏閣、城、現代建築にも息づく手法)。旅行をするのには欠かせない交通機関の安全と正確性。AI の入った自動販売機やウォ シュレットのトイレなど、日本人がホッとする為のサービスや技術がちりばめられた社会。(→外国人にとっては新たな驚き) 。四季の移り変わりにヒ ントを得て、その時々の自然の味わいを表現すべく、五感に訴える食が和洋の様式を問わず認められ、求められている。 ・ 3 (2)アジア系米国人層 ①ターゲット層として選定した理由(位置づけと狙い) ・ アジア系米国人は知人訪問等の目的でアジアを旅行する頻度が他のセグメントよりも多く、アジア旅行の動機も他のセグメントよりも強い。 ・ 中華系ツアーオペレーターの造成する商品の旅程をみても、母国人と類似の情報や嗜好をもっている。台湾系、香港系が主流であることから、親日 家が多く、訪日旅行への関心も高い。 ・ リピーターも他のセグメントに比べて多いため、日本国内での訪問地の多様化(地方への誘導)を図ることが可能。 ・ 米国の団体旅行市場においては、他のセグメントよりも 1 社当たりの送客数が多い。 ②ターゲット層の特徴(トレンドや旅行様式など) ・ 中華系(338 万人)をはじめ 1470 万人、10 年間で 44%増。(出典:2010 年 US センサス) ・ 人口の多い州はカリフォルニア州(アジア系全体の 33%) 、ニューヨーク州(同 10%) 、テキサス州(同 7%)。(出典:2010 年 US センサス) ・ アジア系顧客を持つ専門ツアーオペレーターが存在する。 ・ リピーターが多く、訪問先が多様化している。(中華系大手のシグネットツアーズは関東、関西、ゴールデンルート、九州、北海道に続き、2012 年 は四国を商品に追加。 ) ・ アジア系のビジネスで成功したツアーオペレーターはメインストリーム市場にも進出する可能性あり。 ③主要訴求コンテンツ 訴求要素:食、温泉、新たな観光魅力(建築、テクノロジー等を含む) 例:公共サービスの利便性と安全性。必要な時に必要なものが手に入る社会の利便性。伝統や職人のこだわりに裏打ちされた食と Affordable であって も遊び心を忘れない B 級グルメなどの対比を楽しむことが出来ること。自然と共存し楽しみながら安らぐことのできる温泉施設。安価であっても流行 を発信していく力を持つ衣料品や雑貨。奇抜さ、斬新さだけを追求せずに伝統・先駆者への敬意や尊敬の念から生まれた新しい文化や建築(コンパク トで美しい電化製品、地震でも倒れることのなかった数々の高層ビル、五重塔にヒントを得たスカイツリー) 。 (3)教育旅行等 SIT 層 ①ターゲット層として選定した理由(位置づけと狙い) ・ 訪日の強い動機があり、そのために支出を惜しまないセグメント。 ・ 目的達成のためには訪問理由のある場所に行くことを惜しまないため、日本国内での訪問地の多様化(地方への誘導)を図ることが可能。 ・ 米国旅行市場の中で、訪日旅行者層として今後の伸びが期待される SIT 層としては、教育旅行、ダイビング、スキー、アニメ等ポップカルチャー、 LGBT 等が考えられる。2013 年度は教育旅行及びダイビングを主にプロモーション活動に取り組むこととする。 4 ・ 教育旅行を特に取り上げる理由は以下のとおり。 旅行単価が高く、経済効果が期待されるほか、同様に旅行単価が高い高所得者層向けプロモーションと併行してプロモーションを実施しや すい。 高額な旅行商品であることから、旅行参加者は社会的に影響力のある層であり、口コミ効果も期待できる。 アイビーリーグ等大学アラムナイ旅行を実施している大学や、会員向け旅行を実施している美術館・博物館が東海岸周辺に多く、情報収集 をしやすい。 過去に日本向けツアーを実施した組織や現在企画している組織があり、さらにプロモーションすることにより、ツアーの実施本数を増やす ことが期待できる。 日本語学習者の訪日旅行については、西海岸を中心に実施している学校関係機関が多く、将来の訪日旅行リピーター層として需要喚起する 意義が高い。 ・ ダイビングを特に取り上げる理由は以下のとおり。 ダイバーは、常にあまり知られていない良質の新しいダイビング・スポットを求めており、ダイビング・デスティネーションとして認知度 の低い日本は「隠れたスポット」として、特に熟練ダイバーのニーズにマッチする。 米国のダイバーの 56%の世帯年収は 75,000~100,000 ドルであり、訪日のターゲットとしても有望である。(出典:米国のダイビング業界 団体 DEMA の”Profile of the most active divers –study 2006”) 日本のダイビング・スポットはゴールデンルート以外に所在しているため、地方都市の魅力発信にも寄与する。 ②ターゲット層の特徴(トレンドや旅行様式など) ・ SIT 層は旅行目的が明確であり、経済的な要素よりも目的を達成するための条件が揃っているか否かを重視する傾向にある。 ・ 外国への旅行経験及び、目的とするアクティビティーを通じて現地の人々との交流経験が豊富であり、文化や慣習の違いを含めた訪問先の特性を楽し むことができる。 ・ SIT の目的の旅行商品の取り扱いに特化した専門のツアーオペレーターがあり、ターゲットのツアーオペレーター利用割合も高い。 ・ 近年は、一般の旅行者も、クッキングレッスン、ワイナリー巡り、美術館の学芸員等による専門的なレクチャーといった SIT の要素を組み込んだ旅 行を好む傾向が高くなっている。 ③主要訴求コンテンツ 訴求要素: a. 教育機関の卒業生・同窓会組織・・・文化伝統、本物 例:もてなし、満足いただけるサービスを追求する気質。損得よりもお客様の満足に重きを置く姿勢。職人が耳を傾け、手を触れ、守り継承し てきた伝統工芸(地域の伝統工芸品が現代のインテリアにも取り入れられたり、舞台芸術の中で息づいていたりする様子) 、伝統文化(お祭り を含む神事等) 、そして建築物(寺社仏閣、城、現代建築にも息づく手法) 。旅行をするのには欠かせない交通機関の安全と正確性。AI の入った 5 自動販売機やウォシュレットのトイレなど、日本人がホッとする為のサービスや技術がちりばめられた社会。 (→外国人にとっては新たな驚き) 。 四季の移り変わりにヒントを得て、その時々の自然の味わいを表現すべく、五感に訴える食が和洋の様式を問わず認められ、求められている。 b. 日本語学習者・・・Cool Japan、日本語と日本文化の背景にある間接性の美 例:公共サービスの高い利便性と安全性。必要な時に必要なものが手に入る社会の利便性(ATM、コンビニ。英語の表記の充実)。守り、継承す るという精神が支える歴史的建造物、工芸品。自然を愛でる為に考え抜いて作られた庭園。安価でも安全で遊び心のある食。歴史や伝統にヒン トを得ながらも新しい切り口を見つける若者文化(Cool Japan 要素) 。日本語がそうであるように Direct ではない優しさや思いやり(困ってい る人がいるとついつい助けてしまう。周りの人に迷惑をかけないように列を作って待つ) 。まずは相手を立てる礼儀の文化(お辞儀、敬語) 。 c. ダイビング市場 ・・・守り育てられた海や自然、清潔さ、正確さ 例:自然への畏怖、感謝。日本人が守ってきた自然環境、日本人によって手入れされたリゾート。本格的なものから気軽なものまでバリエーシ ョンがあり楽しめる。また、北から南までダイビング・スポットが多く、日本ならではの異なる自然の顔を満喫できる(流氷ダイブ~沖縄のウ ォームウォーターダイブ) 。 (4)その他(他省庁、地方自治体事業など) 海外オールジャパン連携事業、官民連携事業等 6 参考資料 1.米国市場における訪日旅行の現況・・・P7 2.SWOT 分析・・・P15 3.米国市場の海外旅行市場の現況・・・P16 4.主な競争相手のプロモーションの現況・・・P18 1.米国市場における訪日旅行の現況 ① 訪日客数の推移 JNTO 訪日旅行誘致ハンドブック 2011 より 7 ② 訪日米国人 性・年齢別(2010) 男性 64.3%、女性 35.7%。 男性の 61%、女性の 52%が 40 歳以上。 日本の国際観光統計 ③ 訪日米国人の旅行形態 (観光客) 2010 年(平成 22 年)より 圧倒的に個人旅行 8 ④ 米国人の訪日回数 訪日客の大半が観光目的での訪日経験が無い(0 回 52.8%) 。 また、同調査では観光客の 62.4%が First Timer。 6-10回, 11回以上, 3-5回, 3.5% 不明, 0.2% 1.5% 6.5% 2回, 6.5% 11回以上, 13.4% 不明, 0.2% 6-10回, 11.7% 1回, 43.6% 1回, 29.0% 0回, 52.8% 3-5回, 16.5% 2010 年 JNTO 訪問地調査より 2回, 14.6% 内側:うち観光目的での訪日回数 外側:過去の訪日回数 ⑤月・年別 訪日米国人数の推移(総数) 春、秋にピーク。冬季は閑散期。 9 ⑥ ⑦日本で行ってみたい地域(いくつでも選択) 0% 北海道 (札幌、富良野、知床、等 スキー場(ニセコ、等)) 東北地方 (仙台、松島、等 スキー場(雫石、蔵王、等)) 10% 20% 中部地方 (富士山、長野、軽井沢、飛騨・高山、白川郷、 伊豆、 名古屋、伊勢志摩、等 スキー場(志賀高原、白馬、等)) 中国地方 (鳥取、広島、宮島、等) 四国地方 (松山、道後温泉、等) 九州地方 (福岡、大宰府、長崎、ハウステンボス、熊本、阿蘇 山、別府、湯布院、鹿児島、等) 沖縄 (那覇、等 ビーチリゾート) 特に思いつかない 50% 60% 70% 80% 7.3% 8.6% 53.4% 16.1% 66.9% 23.7% 7.7% 9.4% 16.4% 25.1% 29.4% 京都・奈良 (清水寺、法隆寺、東大寺、等) 関西地方(京都・奈良以外) (大阪、USJ、神戸、等) 40% 14.3% 20.9% 東京 (銀座、渋谷、新宿、お台場、浅草、上野、秋葉原、 六本木、 原宿、等) 関東地方(東京以外) (東京ディズニーランド、横浜、箱根、鎌 倉、日光、等) 北陸地方 (黒部・立山、金沢、等 スキー場(苗場、湯沢、等)) 30% 15.3% 41.4% 22.9% 11.8% 17.9% 8.0% 12.2% 全体 N=1929 10.8% 16.9% 訪日興味あり N=798 26.4% 19.7% 34.7% 29.3% 10 ⑧ ⑨ 米国人訪問率 地方別(JNTO 訪問地調査 2010 より) 訪問都道府県 % 東京 66.7 京都 25.2 神奈川 20.9 大阪 16.2 千葉 10.5 愛知 9.3 11 ⑩ 州別パスポート保有率 パーチェスファネルの動向 ■日本を旅行先として認知している割合は8割程度。ただし、実際に行ってみたいと感じる割合はその半数の4割程度である。 ■検討まで残った人のおよそ4割が検討⇒選好⇒情報収集へと進む傾向があり、3年以内に行ってみたい国のリストに入ることが重要である。 ●ただし、情報収集から計画までで大きく転換率が低下することから、情報収集の段階から計画へのプロセスにおいて何かしらの訪日への阻害要因があると考 えられる。 出所)訪日観光プロモーションの効果検証に係るアンケート調査:米国(2011 年2月実施) 12 性・年代別日本に対する主要KPI(パーチェス・ファネル)の動向 KPI(パーチェス・ファネル) N 認知 興味 検討 転換率 選好 転換率2 転換率3 転換率4 (興味/認知) (検討/興味) (選好/検討) 1929 79.1% 41.4% 9.6% 4.7% 52.3% 23.3% 48.9% 男性18-29歳 139 75.5% 53.2% 19.4% 10.1% 70.5% 36.5% 51.9% 男性30-39歳 192 76.0% 49.0% 16.7% 6.3% 64.4% 34.0% 37.5% 男性40-49歳 186 78.0% 43.0% 8.1% 3.2% 55.2% 18.8% 40.0% 男性50-59歳 190 75.8% 43.2% 8.4% 5.3% 56.9% 19.5% 62.5% 男性60-69歳 119 78.2% 33.6% 9.2% 4.2% 43.0% 27.5% 45.5% 女性18-29歳 218 78.9% 45.4% 11.5% 4.6% 57.6% 25.3% 40.0% 女性30-39歳 219 81.7% 41.6% 10.5% 5.0% 50.8% 25.3% 47.8% 女性40-49歳 254 79.9% 35.8% 8.7% 5.1% 44.8% 24.2% 59.1% 女性50-59歳 256 78.5% 35.2% 3.1% 2.0% 44.8% 8.9% 62.5% 女性60-69歳 156 88.5% 36.5% 4.5% 3.2% 41.3% 12.3% 71.4% 全体 13 (1) 予約・販売チャンネル ・ 近年ではツアーオペレーターがインターネットで直接消費者に商品を販売するケースが増えており、トラベルエージェントとツアーオペレー ターの分業体制は崩れてきている。 ・ また、消費者が直接オンラインで旅行を予約する傾向が強まってきている。OTTI の調査によると航空機での移動を伴う国外へのレジャー旅 行者のうち、43%が Personal Computer で航空機を予約しており、Travel Agent(30%) 、Airline Directly(16%)を引き離す結果となって いる。さらに、米国の調査会社 Ypartnership の調査結果からもブッキングツールとしてのインターネットの利用率が上昇していることがわか る(2003 年 35%、2007 年 57%、2009 年 56%) 。 ・アジアのようなロングホール市場でも、トラベルエージェントへの依存度は年々低下している傾向が見受けられるものの、比較的トラベルエ ージェントが果たす役割はまだまだ大きく、特に富裕層はトラベルエージェントを介した予約・販売が多い。 (3)トレンド、新たな傾向 ・ Conde Nast Traveler Reader’s Choice 2011 において京都が Top 10 Cities in Asia の 1 位に選出(東京は 7 位) ・ USTOA の調査によると、2011 年に観光に悪影響をもたらす事象が発生した旅行先(日本、エジプト、ギリシャ、ニュージーランド等)の 2012 年の販売予測として、半数以上の会員ツアオペが「造成商品を増やす」と回答しており、約 1/3 のツアオペは既に 2012 年商品の予約が増えて きていると回答。 (4)ビザ状況 特になし。 14 2.SWOT 分析 強み 弱み 好機 脅威 京都等のエキゾチックなイメージで歴史や伝統文化を味わえるイメージが定着。 米国人が望む水準のホテル、レストラン等の近代的サービスとホスピタリティ、清潔さ、安全性がある。 ビジネス出張に伴う観光(家族同伴、友人訪問)が見込める。 地理的にアジアのゲートウェイの位置を保持、DL/UA/AAの拠点がある。 「遠い」「物価高」「言葉が通じない」という固定的先入観。 標識などの英語表示が不十分であることに加え、英語でのオンライン予約への対応があまりない。 他のアジア諸国と比べ、物価・人件費が高いため価格競争力面で不利。さらに昨今の円高により割高感増。 米系旅行会社からの引合いに応えられるランドオペレーターが少ない(対応が遅く内容が画一的という指摘)。 日本語学習者やアニメ世代の日本への関心が継続している。 健康志向の高まりからも日本の魅力の再浮上(日本食、癒し、長寿)。 異文化体験を求めており、旅行を含めた自ら価値があると判断するものに投資する傾向。 (西海岸については)羽田空港への路線の開設による座席供給数の増加と航空会社の販売促進強化。 航空座席供給減、燃油サーチャージの付加による航空運賃の上昇、円高による訪日旅費の高騰。 アジアのビジネス拠点としての日本の地位の低下、アジアへの直行便増大による訪日客数減少。 近距離・短期間旅行傾向により長距離のアジア旅行志向の低下及びユーロ安による欧州旅行志向傾向。 地震・津波等自然災害への懸念。原発事故による放射能汚染への懸念。 15 3.米国市場の海外旅行市場の現況 (1)海外旅行人数、訪問国 メキシコ、カナダがほとんど。アジアでは日本は中国、香港、インドに次ぐ。 渡航先順位(JNTO 調べ) 16 (2)トレンド、新たな傾向等(以下 USTOA 情報) ・USTOA の調査によると、USTOA 加盟ツアーオペレーターのうち、3/4 が 2012 年に対して楽観視しており、1/4 以上が 10%以上の売上げ増加 を見込んでいる。 ・メンバーの 6 割以上が 2011 年の売上げが前年に比べて伸びたと回答しており、その半数近くの回答者が 10%以上の伸びを記録している。 ・2011 年に観光に悪影響をもたらす事象が発生した旅行先(日本、エジプト、ギリシャ、ニュージーランド等)の 2012 年の販売予測として、半 数以上が「造成商品を増やす」と回答しており、約 1/3 のツアオペは既に 2012 年商品の予約が増えてきている。中でもエジプト商品の造成を 予定している回答が最も多かった。 ・2012 年の旅行トレンドの面では、E-FACTOR(Experiential Travel=体験ものを含んだ旅行)が、売り上げの増加に於いて重要・非常に重要だと 考える TO が 85%に上った。 ・53%が、2012 年に新たな体験ものを含む旅程を造成する予定であると答え、テーマの内訳は食:26%、文化:22%で上位を占め、自然、冒険、写 真、ゴルフも挙がった。 ・“Off-the-beaten-track”の旅行先として最も回答が多かったのが、順にベトナム、インド、エクアドール、中国となっており、今後の注目が期待 17 される。 ・メンバーの 85%が、商品造成・販売において、 「体験型旅行」を非常に重要なポイントとして上げており、商談の中でも“Cookie-cutter”(従来 の定番募集型)の商品では今後は売れないという意見が多く聞かれた。 (3)航空・船舶運航状況及び動向 ・アメリカン航空:HND-JFK を再開(2012 年 6 月 1 日より週 7 便)、同時に NRT-JFK を運休 ・デルタ航空:HND-DTW 線を運航再開(2012 年 4 月) → 2012 年 9 月末に再び運休(ただし、2013 年 6 月 1 日から HND-SEA 便開始) ・日本航空:NRT-BOS 線開設(2012 年 4 月 22 日より週 4 便、6 月 1 日以降週 7 便) 、NRT-SAN 線開設(2012 年 12 月 2 日より週 4 便、2013 年 3 月より週 7 便) ・マレーシア航空:NRT-LAX 線を 10 年ぶりに再開(2012 年 3 月 25 日より週 4 便) ・全日空:NRT-SEA 線開設(2012 年 7 月 25 日より週 7 便) 、NRT-JFK 線増便(2012 年 10 月 28 日より週 14 便)、NRT-SJC 線開設(2013 年 1 月 11 日より週 5 便) ・ハワイアン航空:FUK- HNL 線開設(2012 年 4 月 17 日より週 7 便)、CTS- HNL 線開設(2012 年 11 月 1 日より週 3 便。2013 年 6 月 26 日 より HNL 発の便が SDJ 経由ルートに切り替え) ・ユナイテッド航空:NRT-DEN 線開設(2013 年 3 月 31 日より週 7 便) 4.主な競争相手のプロモーションの現況 韓国:2012 年(FY 1 月-12 月)はビジネス客の取り組みに注力。新たに Flight Centre(GoGo Vacation)との共同プロモーションをスタート。 香港:60% BtoC、40% BtoB。BtoB 対策としてコンソーシアムとの連携に重点。 タイ:ニッチ市場(LGBT、ハネムーン)への取り組みを強化。スペシャリストプログラムの改良。 台湾:トラベルショーのメインスポンサーになったり、ドジャーススタジアムでバックネットエリア広告を展開するなど BtoC のプロモーションが活発。 18