逆相クロマトグラフ用カラム洗浄キット・保存液

A-14
HPLC 用カラムケア製品
逆相クロマトグラフ用カラム洗浄キット・保存液
高価なカラムを長持ちさせるため、また安定したデータを得る
ためには、適切な洗浄法でカラムを洗浄し、適切な保存法でカ
ラムを保存することが重要です。弊社では、逆相クロマトグラ
フ用カラムケア製品を販売していますので紹介します。
★ご注意
逆相クロマトグラフ用カラム洗浄キットおよびカラム保存液が適用可能なカラムは、COSMOSIL 5C18-MS- Ⅱ、ARⅡ、PAQ、Cholester、π NAP、PYE、PBB-R などの逆相カラムです。Sugar-D、HILIC、順相カラム、イオン交換カ
ラムなどには使用できませんのでご注意ください。
※弊社上記 COSMOSIL カラムだけでなく、各社 C18 系のカラムにもご使用いただけます。
逆相クロマトグラフ用カラム洗浄キット
カラム洗浄キットは、カラムに吸着した汚れや、剥離した固定相を洗浄するために最適化された組成を持つ洗浄用
試薬キットです。
カラムの汚染により発生する現象は以下のような原因が考えられます。
現象
原因
対応策
サンプルによるカラム内の汚染
カラム洗浄キットによる洗浄
シリカゲルの破損
カラムの交換
固定相の剥離
カラム洗浄キットによる洗浄
サンプルによるカラム内の汚染
カラム洗浄キットによる洗浄
カラムの劣化
カラムの交換
サンプルによるカラム内の汚染
カラム洗浄キットによる洗浄
分析圧の上昇が見られる
ベースラインが乱れ、安定しない
ピーク形状が悪くなった
まずはカラム洗浄キットをお試しください。
1
逆相クロマトグラフ用カラム洗浄キット（続き）
比較例
洗浄の有無による分析圧力上昇の比較
天然物の分析を COSMOSIL 5C18-MS- Ⅱ　4.6 mmI.D. × 150 mm カラムを使って繰り返し行い
ました。その途中で、本キットを用いて洗浄を行ったカラムと洗浄を行わなかったカラムにつ
いてその分析圧力を測定し、洗浄効果を比較しました。
測定条件
カラム：COSMOSIL 5C18-MS- Ⅱ　4.6 mmI.D. × 150 mm
移動相：メタノール：水 =70：30
流速：1.0 ml / min
温度：40℃
洗浄方法
流速：1.0 ml / min
洗浄液 A　15 分→洗浄液 B　30 分
圧力 (MPa)
連続使用における分析圧力の変化
16
14
12
10
8
6
4
2
0
洗浄なし
洗浄あり
0
500
1000
1500
分析回数(回)
2000
2500
＊使用可能な分析回数は、分析サンプルによって異なります。
上図のようにカラムは洗浄しないで使用し続けると、圧力が顕著に上昇していきますが、途中
で洗浄をすることにより圧力の上昇を遅らせ、カラムを長持ちさせることができます。また装
置への負担も軽減できます。
使用例
ベースラインの安定化
カラム内に非常に保持の長い成分が残存しているまたは固定相の剥離が発生しているなどの原
因により、分析開始時になかなかベースラインが安定しない場合があります。特にクルードな
サンプルを分析する場合、その成分の性質の多様性が見られるため、目的成分の分析が終了し
ても、いつまでも不要なピークが出続ける、または非常に保持の長い成分が出てこないことが
あります。
この場合、長時間移動相を流し続けることで、次の分析に入ることが可能ですが、どのタイミ
ングで次のサンプルの分析を開始したら良いかわからず、前回の分析のピークと次の分析のピー
クが重なってしまい、正確な分析が行えなくなることがあります。このような時、カラム洗浄キッ
トを使用すれば、簡単便利、いつでも正確な分析を行うことが可能です。
洗浄方法　洗浄液 A　15 分→洗浄液 B　30 分
洗浄後
洗浄前
mAbs
10
mAbs
254nm (1.00)
50 254nm (1.00)
0
40
-10
30
-20
20
-30
10
-40
0
-50
2.5
5.0
7.5
10.0
12.5
min
本キットによる洗浄で、ベースラインは安定化されました。
2
0.0
2.5
5.0
7.5
10.0
12.5
min
逆相クロマトグラフ用カラム洗浄キット (4.6 mmI.D. × 150 mm カラムの場合 )
使用方法
(1)
(2)
(3)
(4)
カラム内を HPLC 用蒸留水に置換します。( 流速 1 ml / min,30 分間 )
( 塩類を含有する移動相を使用している場合の前処理です。
塩類を含まない移動相の場合は、(2) の操作から開始してください。）
洗浄液 A を通液し ( 流速 1 ml / min,15 分間 )、カラム内を洗浄します。
洗浄液 B を通液し ( 流速 1 ml / min,15 分間 )、カラム内を洗浄します。
（通液後ベースラインが安定していることを確認した後、(4) の工程に進みます。目安とし
ては概ね 15 分ですが、安定しない場合は、洗浄液 B の通液時間を延長してください。）
カラム内を洗浄液 A に置換します。( 流速 1 ml / min,15 分間 )
その後カラムを使用されない場合は、” 逆相クロマトグラフ用保存液 ” で保存されることをお薦めします。
キット構成
試薬名
主な成分
容量
洗浄液 A
メタノール
500 ml
2本
褐色ガラス瓶
洗浄液 B
テトラヒドロフラン・メタノール
500 m
1本
褐色ガラス瓶
価格表
数量
容器
製品名
法規
規格
製品番号
容量
価格
逆相クロマトグラフ用カラム洗浄キット
危 4-1 水
SP
08966-30
1 kit
6,000
逆相クロマトグラフ用カラム保存液
逆相クロマトグラフ用カラム保存液は、カラムを適切な条件下で保存するための溶液です。
使用方法
逆相クロマトグラフ用カラム保存液 (4.6 mmI.D. × 150 mm カラムの場合 )
(1)
(2)
カラム内を HPLC 用蒸留水に置換してください。( 流速 1 ml / min,30 分間 )
( 高濃度の緩衝液を含有する移動相を用いている場合の前処理になります。
塩類を含まない移動相の場合は、(2) の操作から開始してください。）
カラム保存液を通液後 ( 流速 1 ml / min,15 分間 )、保存します。
価格表
製品名
法規
規格
製品番号
容量
価格
逆相クロマトグラフ用カラム保存液
-
SP
08967-20
1 kit(500ml)
6,000
■COSMOSIL 逆相カラム選択ガイド 汎用C18 シリーズ
(ファーストチョイス)
C18-MS-Ⅱ
①
分離不十分
COSMOSIL 逆相高機能カラム(COSMOSILオリジナル)
Cholester
・Ｃ18のファーストチョイス
C18-AR-Ⅱ
πNAP
・耐酸性に優れる
C18-PAQ
フェニル型
・水100移動相使用可能
PYE
⑤
NPE
フロー中の番号：コスモシール推薦選択順
②
・C18と同じ分析条件
・高い分子形状認識能
③
④
・フェニル型よりも強い
π-π相互作用
・最強のπ-π相互作用
⑤
PBB-R
・双極子を識別 ・分散力による分離
3
●　COSMOSIL ホームページで HPLC 関連情報を公開中　●
弊社 COSMOSIL ホームページ (http://www.nacalai.co.jp/cosmosil/index.htm) では、液体クロマトグラ
フィーの基礎・技術情報のコーナーに、液体クロマトグラフィーに関する基礎的な情報や、本紙で紹介し
ましたカラム洗浄法をはじめとして、日々実験を行っていく上で、実際に起こり得るトラブルに関する情
報も掲載しています。ぜひ一度ご覧ください。
コスモシール HP トップ画面
テクニカルノート画面例
～コスモシールテクニカルノート一覧～
①
逆相クロマトグラフィー用充填剤の相互作用の違いによる分離への効果
②
よくあるご質問
③
トラブルシューティング
④
HPLC 用移動相の調整方法
⑤
HPLC 用サンプルの前処理
⑥
グラジエント溶離法におけるベースラインの乱れ
⑦
分析圧上昇時の対処方法
⑧
ガードカラムの効果
⑨
順相 HPLC 分析におけるトラブル解消法
⑩
カラム内径について（スケールダウン・スケールアップ）
⑪
旧カラムとの性能比較
⑫
カラムクロマト用充填剤のカラム充填方法
ご注意　試験・研究用以外には使用しないでください。
②、③、⑦にカラム洗浄に
関する情報が掲載されてい
ます、ご参照ください。
※記載の内容は、'11 年 3 月現在の情報に基づいております。
※価格に消費税は含まれておりません。
■販売取扱店
ナカライテスク株式会社
〒 604-0855　京 都 市 中 京 区 二 条 通 烏 丸 西 入 東 玉 屋 町 498
Web site
http://www.nacalai.co.jp
試　薬 は こ こ に
0 1 2 0 - 4 8 9 - 5 5 2
価格 ・ 納期のご照会
製品に関する技術的なご照会 E-mail:[email protected]
TEL:075-211-2703 FAX:075-211-2673
1103T