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モーションシステム用レーザー計測と ボールバー診断
XL-80 レーザーシステム QC20-W ワイヤレスボールバーシステム モーションシステム用レーザー計測と ボールバー診断 ボールバー 工作機械の 位置決め精度チェックと 機械エラーの自己診断 レーザー 工作機械とモーションシステム のトレーサブル解析のための 究極の計測ツール レーザー計測とボールバー診断 目次 計測分野をリードするレニショー ............................................................ 3 プロセス制御と計測 ................................................................................ 4 機械性能の把握 ..................................................................................... 5 XL-80 レーザー計測システム ............................................................ 6-29 XL-80 システムコンポーネント............................................................. 7-9 レーザー計測ソフトウェア ............................................................... 10-11 XL-80 レーザーを使用した CMM の計測 システム性能 .................................................................................. 12-13 使用とセットアップのしやすさ ............................................................. 14 計測オプション .................................................................................... 15 位置決め計測 ................................................................................. 16-17 角度計測 ......................................................................................... 18-19 真直度計測 .................................................................................... 20-21 直角度計測 ..................................................................................... 22-23 平面度計測 ..................................................................................... 24-25 XL-80 レーザーと XC-80 環境補正ユニット 割り出し角度計測 ............................................................................ 26-27 オフアクシスロータリ計測...................................................................... 28 システムアクセサリ ............................................................................... 29 QC20-W ワイヤレスボールバーシステム .......................................... 30-35 QC20-W ワイヤレスボールバーおよびボールバーキット ................ 30-31 QC20-W ボールバーのシステムソフトウェア ................................... 32-33 QC20-W ボールバーのアクセサリ ................................................... 34-35 レニショーボールバーによる旋盤性能検査 品質と認証 ...................................................................................... 36-37 サービスとサポート ............................................................................... 38 関連製品 .............................................................................................. 39 QC20-W ワイヤレスボールバーシステム 2 計測分野をリードするレニショー エンジニアリング機器の計測において40年以上の経験を誇 るレニショーは、最高品質と信頼性を備えた計測システムの 設計、製造、販売を通じて、世界中のお客様が規格に対してト レーサブルな計測を行えるようお手伝いします。 現代産業が直面する課題を解決 近代の産業界は、より厳しくなる公差や顧客スケジュールに加え、国 際的な品質基準要求を満たすことが求められています。これにコスト 削減のプレッシャーが加わることで、製造機器の性能がこれまで以上 に重要になっています。 レニショーでは、 タッチトリガープローブから複合ラマンシステムま で、幅広い取扱い製品を揃え、問題に対する真のソリューションを提 供します。 レニショーは、 プロセスを制御し、品質を改善し、生産性 を向上する製品を製造しています。 従来恒温室や研究室のみで使われていたシステムが現在では、機 械現場でも精度や信頼性を損うことなく直接使用できるようになっ ています。レニショー製品は、最高の機械、電気、光学技術を統合し て使いやすく、 フレキシブルでポータブルに設計されています。 レニショーの計測システムは、機械の精度検査において、産業標準 として世界中で使用されています。 レニショーはお客様に品質と生産性を高める製品をお届けし、優 れたカスタマーサービスを通してご満足いただけるよう努力しま す。レニショーのレーザーシステムやボールバーシステムをお求め いただくと、機械計測とメンテナンスに加え、製造環境における精 度維持ニーズを十分に理解したレニショーの世界的なサポートネ ットワークをご利用いただけます。 エンコーダ リニアとロータリーアプリケー ションの高精度位置決めフィー ドバック用エンコーダシステム キャリブレーションシステム 機械の高精度計測および校正 用レーザー干渉計システムな らびにボールバーシステム CNC 工作機械用プロー ブシステム セットアップ時間を最高 90% 短縮し、 プロセス制御を改善 CMM 用プローブシステム 検査のスループットと効率 を改善 3 レーザー計測とボールバー診断 プロセス制御と計測 製造プロセス制御を向上する上で、基本となるのが 計測です。 機械の調子がよくないと、 どれだけプロセスのトラブルシ ューティングを重ねても、良品を一貫して生産することは できません。 しかし、 レニショーは計測専門メーカーの中 でも特別な位置付けを持ち、様々なプローブやセンサー を使用した診断および計測ソリューションに加えて、パー ツや工具の計測、工具検査、機上製品検査、最終的なパー ツの製造後検査のソリューションを提供しています(3 ペ ージを参照してください)。 レニショーでは、製品と製品サポートを通じて加工プロ セスの制御をお手伝いし、スクラップ、やり直し、規格外製 品、作業量、エラー、治具コストの低減に貢献します。 機械の性能を理解することにより得られる機械メーカー の利点 • 機械のセットアップと仕様の検証: 機械性能を短時間で正確に 計測することで、機械的、電気的な問題を特定し、修理や機械エ ラーマップの最適化により問題を解決できます。 • 製造サイクルタイムを短縮:製造する各機械の性能記録を取り、 製造工程を綿密にモニターすることで、製造工程のエンジニア リング問題を確実に把握することができます。 • 仕様数値の立証: 機械性能に関するトレーサブルな計測結果を 提供することで、新しい機械が仕様に合致することを顧客に対し て保証することができます。システムがポータブルなため、客先 受入試験の要請にも対応できます。時間のかかる加工試験が必 要なく、機械買取前の試験時間を短縮することができます。 • 専門的なメンテナンスサービスを提供: 高品質のアフターセー ルスサービスは、今や不可欠なものです。機械を製造時の仕 様に戻す上で最適な手段は、客先で同じ計測ツールを使用す この工作機械の OEM は、 アセンブリ中、すべての製造検査を XL-80 で実施。 ることです。 • 機械設計を改善: 機械精度と動的特性の詳細解析を使って、新しい設計機能が機械性能に及ぼす影響を確認することができます。 4 機械性能の把握 機械の性能を理解することにより得られる機械ユーザー の利点 • スクラップを低減し、加工されるパーツの精度を向上: 仕様に準 拠した機械性能を保証することが、スクラップ発生率の低減に つながります。さらに、作業に対する許容範囲を狭めて、全体の 精度と品質を改善することができます。 • 機械停止時間を減少:機械性能の各特長が時間の経過によりど のように変化するかを詳細に把握することで、特定の機械のメ ンテナンス時期を予想したり、不測事態への対応策を事前に計 画することができます。 • 競合メーカーから機械加工業務を獲得:顧客に機械加工の品質 を立証する上で、機械の計測グラフと定期性能評価結果が最適 な証拠となります。そのような試験を提供していない他の機械 加工業者に比べて、 これが強い武器となります。 • ISO 9000 シリーズの規格に準拠: ISO 9000 シリーズの品質規 格は、製造・検査装置の校正、モニター、管理を規定しています。 • 機械性能をランク付け: すべての機械の校正を行うことで、相対 的な機械加工能力に応じたランク付けを行うことができます。 許容範囲を満たせる機械に対して特定許容範囲の業務を割り 当てることで、機械の適正を保証し、 スクラップの発生率を抑え ることができます。 • 機械寿命を延長: 保守および校正業者は、XL-80 を使用して 5 軸マシニングセンター の性能を検証。 特定の機械エラーは、駆動系と機械すべり溝を大幅に磨耗することがあります。初期段階でこれらのエラーを特 定して対応することで、機械の寿命を伸ばすことが可能です。 • 納品時に新しい機械の品質を実証:出荷と現場据付により、機械の精度に対して好ましくない影響が及ぶことがあります。据付直後 に機械の性能チェックを行うことで、機械の運転準備を確認することができます。 5 レーザー計測とボールバー診断 XL-80レーザー計測システム XL-80は外付け式干渉計を使用し、究極の精度、 繰返し精度、およびトレーサビリティを備えた計測 を実現します。 計測光学部品 レニショーのレーザー干渉計システムは、工作機械、三次元測定 機(CMM)、その他位置決め精度が要求されるシステムの総合 的な精度評価に使用します。まずはご自分の目でお確かめくだ さい。 XL-80 USB のシステム精度を維持します。 • トレーサブルな干渉方式: 真直度計測、角度計測を含む全て 温度センサー USB XC-80 • 一貫した高精度: 0°C~40°Cの動作範囲を通して、±0.5ppm のレニショーのレーザー計測には干渉方式が採用されてい ます。そのためレーザー光線波長の国際規格に対してトレー サブルなものとなっています。他の電気的ターゲットを用い たピッチ、 ヨー、真直度偏差を計測するシステムは便利に見 えますが、計測精度、安定性においてトレーサブルではあり ません。 • 三脚固定式レーザーにより短時間で安全にアライメント調 整: 全てのアライメント調整は、機械の外側で安全に楽に行 うことができます。 移動軸がわからなくなったり、ケーブルの 引っかかりにより計測値が不正確になることもありません。 • 工場ユーザー向けに設計された光学部品: 全光学部品のハ ウジングは硬質防酸化処理済みアルミニウム製であるため、 軽量で耐久性に優れた部品が得られ、スチール製ハウジン グよりも10倍早く作業環境の温度に順化します。 特許技術 のLS350ビームステアラにより、経験のない人でも簡単に アライメント調整ができるようになっています。 • 長距離計測: 最高80メートルまでの位置決め計測が可能。 さらに、デュアル駆動機の平行軸の同時計測を行うことがで きます。 • 割り出し角度計測:XL-80レーザーをXR20-W回転インデキ サーと組み合わせて使用することで、他の方法では不可能な CMMや工作機械の回転軸の割り出し角度計測を完全自動化 することができます。 • 総合的なソフトウェア: 機械検証の国際規格に準拠したレポー トに加え、位置決め誤差補正や動的モーション解析などのす べての機能を搭載しています。 6 XL-80 システムコンポーネント 新システムの基礎を成すのは、コンパクトなXL-80レーザー ヘッドと独立したXC-80補正システムです。 XL-80 レーザー USB接続のため、 レーザーからコンピュータへの追加インターフ ェースは必要ありません。 さらに、 レーザーにはアナログ信号出 力が標準装備されているほか、オプションとして矩形波出力をご 利用いただくことも可能です。同じソケットにトリガー信号入力を 接続して、データ取得の同期を行うことも可能です。 XL-80レーザーは、国内規格と国際規格へのトレーサビリティの ソフトウェアの画面表示だけ ある波長で、極めて安定性が高いレーザービームを生成します。 レーザーステータスと信号強度は、 でなく、LEDステータスライトでも確認することができます。これ 位置決め計測精度は、0°C~40°Cと650~1150mbarの全環境 らの機能に加えて、切り替え可能な長距離モード(40~80m)が ウォームアップ時間を 6 分未満に抑えていることから、 範囲において、±0.5ppm を保証しています。読み取りは 50kHz 備わり、 で行われ、位置決め計測の最大速度は4m/sです。最大速度で XL-80は優れた使い勝手を誇ります。 も、1nmの位置決め分解能を維持します。 外付けのスイッチモード電源は、90~264Vの入力電圧に対応 XLシステムはすべての計測オプション(位置決め計測だけでな しています。 く)に干渉計を使用するため、すべての計測の精度に自信を持っ レニショーXL-80レーザーは、 クラス2のレーザーを使用してお ていただくことができます。 り、安全メガネは必要ありません。 しかしながら、ビームを直接見 つめないようにして下さい 。 7 レーザー計測とボールバー診断 XL-80 システムコンポーネント XC-80 補正ユニットとセンサー センサーのケーブルは長さ5mで、取り外して簡単に交換するこ とができます。 長い機械には、複数のケーブルをつなぎ合わせて す。 読み取り時に計測値を処理する 「インテリジェントセンサー」 延長することができます。 を搭載したこの補正ユニットは、気温、気圧、および相対湿度を極 XLシステムの計測精度の鍵となるのが、XC-80補正ユニットで めて正確に計測します。 XC-80とセンサーは、ほとんどのシステムに対する日常的な扱い に耐えられるように製造されており、あらゆる操作条件において 極めて正確な計測を行うように設計されています。 XC-80補正ユニットには、最高3つまでの温度センサーを取り付 けて、20°Cの標準物体温度に位置決め計測値を標準化すること ができます。 気温と物体温度センサーは「インテリジェント」に作動します。 内蔵のマイクロプロセッサがセンサーの出力を解析、処理して から、XC-80補正ユニットにデジタルの温度値を送信します。 これにより確実な計測値が得られ、XC-80の小型化が可能に なります。 XC-80 の重量はわずか 490 g で、XL-80 と合わせても 3kg 強です (接続ケーブル、 XL 電源とセンサーを含む)。 その後、 レーザー波長の公称値を補正して変位の計算に真の値 を使用するため、 これらの値の変化から発生するほとんどすべて の計測偏差を排除します。これは、7秒毎に自動的に実行するこ とができ、XC-80ユニットのLEDステータスライトにはその状 況が示されます。 XL-80レーザーと同じように、XC補正ユニットもUSBポートにより コンピュータに直接接続することができ、USBから電源が提供 されます(追加電源は不要です)。 8 センサー性能 範囲 精度 物体温度 0ºC~55ºC ±0.1ºC 気温 0ºC~40ºC ±0.2ºC 気圧 650 mbar ~ 1150 mbar ±1 mbar 0%~95% (結露なし) ±6% RH 相対湿度 (%) 三脚とステージ 専用の計測リグを使用するのでなければ、恐らく三脚とステージ を使用して、目的の計測軸に対するレーザーの位置を調整するこ とが必要になります。ユニバーサル三脚には、軽量小型で、安定し た調整可能を提供できるよう、様々な試験が行われています。 XL三脚ステージは、XL-80を正確に回転、移動できるようにする もので、 レーザーユニットに取り付けたまま保管したり、取り出し てすばやく設定を行えるよう設計されています。 「クイックフィット/リリース」 メカニズムにより、三脚にすばやく確 綿密に設計された XL-80レーザーと光学部品は、花崗岩定盤の 上に直接配置し (三脚ステージを使用することなく)、三次元測定 機(CMM)の計測を行うことができます。 三脚と三 脚ケースは、重量わずか 6 . 2 k gで、他のコンポーネ ントと共 にレ ー ザ ーシステム の 可 搬 性 を 向 上して い ま す。 実に固定することができます。 工作機械のテーブルに直接固定 する場合など、三脚を使用できないアプリケーションには、オプシ ョンのM8アダプターを使用し、ステージとレーザーを標準のマ グネットベースに取り付けることも可能です。 9 レーザー計測とボールバー診断 XLシステムの性能とメリットを最大限引き出す LaserXL™ ソフトウェア XL-80 システムの能力を最 大限に発揮する上で鍵とな るのが、多機能なソフトウェ アとサポート資料です。 動的計測 動的計測機能により、10Hz~50kHzの速度(12の設定値)でデ ータ収集を行い、変位、速度、および加速データを得ることができ ます。 位置、速度、加速度のデータをオシロスコープ形式でリアルタイ ム表示するには、QuickViewXL™ソフトウェアを参照してください。 LaserXL™ ソフトウェア リアルタイム計測を実行することで、特定の機械エラー特性を明 確にし、定量化することができます。例えば、 LaserXL™ソフトウェアには、位置決め、角度、割り出し角度、平 • ボールネジとナット機構のプリロードとヒステリシス • 位置決めの安定性とエンコーダの性能 • 駆動モーター、スピンドル、その他のシステムの共振特性 • 送り速度精度、安定性、補間精度 • 制御ループの最適化 2 軸同時計測 一部の装置では、1つの軸が 2つの駆動系と2つのフィードバック システムによりコントロールされているものもあります。 (例: 航空機用翼桁の加工機、複合旋盤や大型デュアルビームタイプ の三次元測定機等)。 この場合、2つ目のレーザーと光学部品と2 軸同時計測用のソフトウェアを利用することで、自動的に同時平 行軸のデータ取得を取得することができます。 2軸同時計測のソフトウェアは、標準的なLaserXL™ソフトウェア に含まれております。 面度、真直度、直角度計測用のモジュールに加え、動的計測能力 (下記参照)が搭載されています。LaserXL™、QuickViewXL™ およびシステムマニュアルは、英語、日本語をはじめとする主要 言語から使用言語を選択できます。* A. レーザー B. 干渉計 C. 反射鏡 D. 環境補正 XCal-Viewのレポートオプションは、ISO、ASME、VDI、JISおよび GB/Tなど、多くの国際機械性能評価基準に対応しており、包括的 なレニショー解析機能が組み込まれています。 標準ソフトウェアには、CNC工作機械で使用できる補正値を生 成するオプションが含まれており、工作機械の位置決め精度を大 幅に向上することができます。 C B C A B A D PC 代表的な 2軸同時計測 * ソフトウェアは、英語やその他サポートされた言語で御使用頂くことができます(詳細は、www.renishaw.com/lasercalsupportをご覧下さい)。 10 D 位置、速度、加速度のレー ザー計測データをリアルタ イムに表示 QuickViewXL™は簡単に使用でき、XL-80レーザー計測システム から取得した動的計測データを表示・保存する、わかりやすい ソフトウェアパッケージです。 QuickViewXL™ ソフトウェア 動的解析用 QuickViewXL™ ソフトウェア システムの動的特性を知ること-加速度、速度、振動、安定時間、 共振・減衰―これらは多くのアプリケーションにおいて重要です。 これらの特性は、位置決め精度、繰返し性、表面仕上げ、 スループ ットや磨耗など動作能力に影響します。 QuickViewXL™は研究開発に最適なツールです。ユーザーに は、以下の機能を提供します。 • オシロスコープフォーマットのリアルタイムデータ表示 • 50kHzでのデータ取得 • 位置決め・角度・真直度計測をサポート • 3モードのデータ取得:フリー・シングル・連続トリガー • 移動量・速度・加速度表示モード • 選択可能なフィルター1, 2, 5, 10, 20, 50,100ms • 位置表示による振幅、時間、周波数計測 • 選択データをクローズアップするための手動スケール、拡大、 縮小機能 • 自動スケール機能 取 得 デ ー タ は 、C S V フ ァ イ ル フ ォ ー マ ット を 使 用 し て MathCAD、MathmaticaやMicrosoft Excelのようなサポートされて いるアプリに読み込ませることができ、さらに解析することができ ます。 また、取得データはレニショーのXCal-View™ソフトウェアに も読み込むことができます。 11 レーザー計測とボールバー診断 システム性能 信頼できる正確な波長補正を行わない場合、通常 20ppm ~ 30ppm の誤差が発生します。 ±0.5 ppm 環境動作条件全範囲で立証された位置決め 計測精度 1 nm 位置決め分解能(最大速度でも) 4 m/s 最大移動速度 7 秒 環境補正の自動更新間隔 50 kHz 最大動的取得速度 80 m 標準位置決め範囲 レーザー計測で最も多く発生する不確定要因は、公称値と環境 な変化が発生すると、 レーザー波長が0.25ppm増加します。 • 温度が 0.26°C上昇 精度ppm 条件(気温、気圧、湿度)の偏差です。条件が多少変化しただけで も、 レーザー波長と測定値に影響を与えます。たとえば、次のよう • 気圧が 0.93 mbar減少 他社 レニシ ョー X L -80 温度、湿度、気圧の変化が組み合わさると、測定に20~30ppm の不確定要因が発生することがあります(テスト条件が安定して ºC いる場合でも)。 システムの位置決め計測精度 VS 環境温度 レニショーでは、XC-80環境補正ユニットと非常に精度の高い環 境センサーを使用してレーザー波長の影響を補正しています。 レニショーでは、XC-80補正ユニットとセンサーがシステムの おこなっています。このために、0~40°Cと全気圧範囲におい て、±0.5ppmの位置決め計測精度を維持しています(補正システ ムの比較グラフを参照)。 精度ppm 全動作範囲において高精度を維持するよう、最大限の努力を 他社 レニシ ョー X L -80 ºC 10 ppm/°C での物体標準化精度 12 精度に関する様々な要因 最適な計測 • レーザー周波数安定性-3年間で±0.05ppm。 これは、 レーザ ーチューブの長さを温度制御により数ナノメートル以内で保 機械の熱膨張補正する為、XC-80環境補正ユニットは、3つの物 つことで実現しています。 は、XC-80補正ユニットと物体温度センサーを機械の最適な場 • 独立した干渉計 - レニショーは、 レーザー光源に干渉計を取 り付けるタイプの代わりに、温度ドリフトの影響を避ける為、 遠隔式干渉計を採用しています。 • 体温度センサーよりデータを取ることができます。標準的な試験 所に設置し、すべて 20°Cに換算します。位置決め計測を特に大 型工作機械や高精度な工作機械の位置決め計測を実行する際、 温度補正は非常に重要です。 すべての計測において高精度 - 位置決め精度は計測ソリュー ションの一部分です。XL-80システムを利用した位置決め・角 度・真直度・直角度・平面度・割り出し角度はすべてトレーサブ ルな位置決め計測をベースとしております。 高精度の設計 レニショーは、日々の使用においてXL-80が真の精度、信頼をお 客様に与えていると信じています。 レニショーの精度仕様は、 レーザー安定性・センサー最終的な 位置決め計測への影響の計算、すべてのパラメーター不確かさ (EA-4/02)に従い導かれます。 すべてのシステム精度は、確実度 95%(K=2) で、環境動作範囲全 体にわたり有効です。 フィールドで証明された実績 世界中で数千台、25年以上の稼動実績があり、弊社のレーザー 測定システムは、様々な環境下において日々ニーズに対応し続け ます。第3者機関(国際機関を含む)で試験を行い、繰返し実証さ れています。 13 レーザー計測とボールバー診断 使用とセットアップのしやすさ 持ち運びやすく、すばやくセットアップして使用できる XL-80により、無駄な時間を省き、その時間を計測に充 ててください。 • 予熱時間の短縮(6 分未満) • レーザーとステージを取り付けたまま収納可 • ステージをすばやく解放できる三脚固定機能を搭載 • コンポーネントと接続ケーブルを減少。 レーザーと補正ユニッ トは、USBによりコンピュータに接続できるため、追加インター フェースや複雑なセットアップは不要です。 • XC-80補正ユニットは、USB接続から電源を取るため、外付け 電源が必要ありません。 柔軟性と簡単な操作 • 標準距離モード(40m) と長距離モード(80m) で切り替え可能。 • アナログ入出力モードにより、 アナログおよび矩形波信号出力 (オプション) とトリガー信号入力に対応。 • わかりやすい LED によりステータスと信号強度を表示。 • 遠隔式手動データ取得には、標準マウスかコードレスマウスを 使用。 XL-80とXC-80環境補正ユニットは、システム全体(三脚を除く) を可搬性すぐれたホイールケースに収納することができます。位 置決め計測システムの重量は、約12kg。オプションの角度用部 品・アクセサリを含めてわずか15kg超。他社では真似することの できない可搬性に優れたシステムです。 ベースシステムケースに は、位置決め計測システム と角度計測システムのフ ルセットを収納* システム用の「ホイールケース」 と 追加三脚ケースが可搬性を向上 * 光学部品とアクセサリを収容できる大型ケースもオプショ ンで提供しています 14 計測オプション 位置決め 軸の位置決め精度と繰返し精度 レーザーは、軸上の実際の変位量を計測して、機械軸のエンコーダ により示された変位量と比較することができます。 これが工作機械 CNC の誤差補正の基本です。 角度 軸のピッチングとヨーイング これらの要因が位置決め偏差の一般的な原因です。軸にわずかでも 誤差があると、工具の先端に大きな影響が及びます。干渉計計測は、 国際規格に完全にトレーサブルです。 真直度 軸の真直度 軸移動の水平および垂直の真直度を測定できます。真直度偏差は、 機械のパスに直接的な影響を及ぼし、機械軸に沿って一定しない可 能性が高くなります。 直角度 両軸の直角度 軸上の精度に加えて、両軸が直角になっている必要があります。計測 された光学スクエアを使用し、2つの真直度計測値を使用すること で、2 軸の直角度を正確に計算できます。 平面度 表面の平面度 参照テーブルの平面度が重要になる場合があります。 これを計測す ることで、表面形状の3D画像を作成することができます。 回転 軸/テーブルの割り出し角度 工作機械にはますます多くの回転軸が使用されるようになっていま す。XR20-W は、 レニショーのレーザーおよび角度光学部品と併用し た場合に、 自動データ収集が可能です。 15 レーザー計測とボールバー診断 レーザー計測システム - 位置決め計測 機械に対して実行される計測で最も一般的なのが位置 決め計測です。 これは、機械コントローラに表示された位置とレーザーシステムの 計測した真の位置を比較して、位置決め精度と繰返し精度を計測 するものです。 セットアップ この計測に使用する構成部品 • • • 位置決め用ビームスプリッター 反射鏡(2) ターゲット (光学部品のアライメント調整用) 位置決め計測では、1つの反射鏡をビームスプリッターに取り付 けて、干渉計の固定長の参照用とします。別の反射鏡はビームス プリッターに相対移動し、可変長の計測用となります。 レーザー システムは、計測用の反射鏡とビームスプリッター間のあらゆる 変化も検出します。 位置決め用光学部品 XL-80には、 「ハイゲイン」信号スイッチが組み込まれており、 こ れにより80mまでの位置決め計測が可能となります。 しかし、 レーザービームは長距離上で広がり、出射レーザービームと 入射レーザービームがお互いに干渉することがあります。 長距離位置決め計測アクセサリキットには、出射ビームを分離す るペリスコープと、分離を維持しアライメントを簡素化する大型反 射鏡が提供されています(キットは標準位置決め計測光学部品と 共に使用する必要があります)。 長距離用反射鏡とペリスコープ 2 軸/複軸駆動機の計測には、同時 2 軸ソフトウェ アで 2 台のレーザーシステムを接続します。 詳細は 10 ページを参照してください。 簡単なセットアップとアライメントの詳細について は、28 ページを参照してください。 立形マシニングセンタでの X 軸の位置決め計測 16 システムのメリット • 耐性に優れた光学部品 – アルミニウム製光学ハウジングは、ネ ジ部を含み、すべて耐腐食性と耐衝撃性を備えた硬質防酸化 処理済みアルミニウムからできています。 • 簡単なセットアップ – 干渉計を、計測を行う機械の軸移動を妨 げない領域に取り付けます。これにより、1点から複数の軸計 測を行うことができます。 • 動的応答を改善 – 重量をスチール製光学ハウジングの半分以 下に抑え、機械への負荷を低減しています。 • 外部からレーザーの調整 – 機械の外側から簡単に三脚に固定 されたレーザーを調整できます。 • 短時間で熱順化 – アルミニウム製の光学部品はスチール製の ものに比べて10倍早く周囲の温度に順化します。 • • 温度ドリフトを低減 – 干渉計がレーザー光源から離れている ため、機械とレーザーの熱源が隔離されます。 長距離の調整も容易 – 大きな反射鏡を使用することで、 ターゲ ットに合わせやすくなり、気流変化の環境でもより多くのレー ザー光線を返すことができます。 仕様 位置決め計測範囲* 計測精度 (XC-80補正ユニットを使用) 分解能 メートル法 0m ~ 80m ±0.5ppm(ppm は 100 万分の 1) 0.001 µm * 標準 0m ~ 40m 位置決め計測モード(上記) とその他の計測モードの性能仕様は、信頼度 95%(K=2) で、動作環境範囲全 体にわたって有効です。 17 レーザー計測とボールバー診断 レーザー計測システム - 角度計測 ピッチングやヨーイングの角度エラーは、工作機械の位 置決め精度不良やCMMの計測精度エラーを引き起こ す主要因の一つです。 セットアップ この計測に使用する構成部品 • • • 角度用ビームスプリッター 角度用反射鏡 械のベッドやCMMのプローブヘッドなど、機械の移動部に取り 付けます。ビームスプリッターと反射鏡間の相対角度の変化を 検出することで計測が行われます。 ターゲット (光学部品のアライメント調整用) 計測セットアップとして最適なのは、角度用ビームスプリッター を、例えば工作機械の移動ベッドのスピンドルやCMMの花崗岩 定盤など、機械の固定部に取り付けます。次に反射鏡を、工作機 b) a) 角度用光学部品。構成部品:a) 角度干渉計、b) 角度反射鏡とプ ラスチックアライメントターゲット 位置決め計測と角度計測の単一セットアップを ご希望であれば、 レニショーでは専用光学部品 の組み合わせキットをご用意しておりますので、 お問い合わせください。 立形マシニングセンタでの X 軸のピッチング計測 18 システムのメリット LS350 ビームステアラを使用すれ ば、 アライメント調整を簡単に行う ことができます。詳細は 28 ペー ジを参照してください。 位置決め計測の優位性に加えて... • トレーサビリティ - 干渉計では、 レーザー波長のトレーサビ リティがメリットとなります。PSD/CCD/Quadセルベース のシステムにはこのメリットがありません。 角度用光学部品は、定盤や表面 プレートの平面度計測にも利用 できます。詳細は 24 ページを参 照してください。 • 精度 - 干渉計は、PSD/CCD/Quadセルベースのシステム に比べて乱流ノイズに対する感度が低いため、 より高い精 度とリニアリティーを有します。 • 簡単なセットアップ - 干渉計を、計測を行う機械の軸移動 を妨げない領域に取り付けます。これにより、1点から複数 の軸計測を行うことができます。 角度用光学部品をXR20-W回転 インデキサーと組み合わせて使用 すれば、回転軸の割り出し角度計 測も可能です。詳細は26ページを 参照してください。 独自設計の位置決め、角度、真直 度用光学部品により、 レーザーの 再調整を行わなくても別の計測を 実行することができます。 角度計測例 仕様 メートル法 計測距離 0m ~ 15m 角度計測範囲 ±175m rad 角度測定精度 ±0.002A ±0.5 ±0.1M µ rad 分解能 A = 表示された角度値 0.1 µm/m M = 計測距離(メートル) 19 レーザー計測とボールバー診断 レーザー計測システム - 真直度計測 真直度計測は、機械すべり溝の全体の歪みや調整ずれ を特定するものです。 これらの原因として、すべり溝の磨耗や、事故によるすべり溝の損 傷、機械の基礎にある欠陥による機械全体のそりなどが考えられ ます。真直度エラーは、機械の位置決めと輪郭精度に直接影響 を及ぼします。 計測セットアップとしては、真直度反射鏡を機械の固定部に取り 付けます。次に、真直度用ビームスプリッターを可動部に取り付 けます。短い軸(0.1~4.0m) と長い軸(1~30m)の計測用に 2 種類のキットをご用意しています。 セットアップ この計測に使用する構成部品 • 真直度用ビームスプリッター(ウォラストンプリズム) • 真直度計測反射鏡 ショートレンジ真直度用光学部品 機械の水平軸方向での垂直方向の真直度と機械の垂直軸での 真直度を計測する場合には、セットアップに真直度計測用アクセ サリキットも必要となります。 真直度用アクセサリキット 立形マシニングセンタでの X 軸の真直度計測 20 システムのメリット • 簡単なセットアップ - 特許取得の真直度用反射鏡は、出力レ ーザービームと反射レーザービームが重ならないような配置 になっているため、他社のシステムと比較してアライメント調 整が大幅に簡素化されています。 • 最高の長距離性能 - PSD/CCD/Quadセルベースのシステ ムには、特に長距離計測でノイズや精度の問題がつきまとい ます。 • 簡便性 - 移動用光学部品にはケーブルがないため、引っかか ったり絡まる心配がなく、最高の精度と簡便性が得られます。 2 軸に対して真直度計測を行うことで、平行 度を評価することができます。さらに、両軸間 の直角度偏差を計測することも可能です。 詳細は 22 ページを参照してください。 真直度計測例 仕様 メートル法 計測距離(ショートレンジ) 0.1m ~ 4.0m (ロングレンジ) 真直度計測範囲 精度 ±2.5 mm ±0.005A ±0.5 ±0.15 M2 µm (ショートレンジ) (ロングレンジ)‡ 分解能 (ショートレンジ) ±0.025A ±5 ±0.015 M2 µm 0.01 µm (ロングレンジ) A = 表示された真直度値 1m ~ 30m 0.1 µm M = 計測距離(メートル) ‡ 環境条件による 21 レーザー計測とボールバー診断 レーザー計測システム - 直角度計測 直角度計測は真直度を比較することで、直交する 2 軸 間の直角度エラーを特定するものです。 直角度偏差の原因として、機械すべり溝の磨耗や、事故によるすべ り溝の損傷、機械の基礎にある欠陥、 ガントリーマシンの原点の 調整不良などが考えられます。直角度偏差は、機械の位置決め精 度と輪郭精度に直接影響を及ぼします。 セットアップ この計測に必要な特定構成部品 • • 光学スクエアとブラケット 真直度用光学部品 水平軸と垂直軸の直角度を測定するには、真直度計測アクセサ リキットも必要になります。計測を行う軸と機械の構成によって は、他のアクセサリもセットアップに必要になることがあります。 光学スクエア 工作機械の直角度を短時間で計測する別の 手段として、QC20-Wボールバーがあります。 QC20-Wの計測は完全にトレーサブルな計測 ではありませんが、QC20-Wによる直角度診断 は、簡単かつ短時間で実施でき、XL-80レーザ ーによる詳細解析の必要性を確認できます。詳 細は30ページを参照してください。 立形マシニングセンタでの X-Z 軸の直角度計測 22 システムのメリット • 簡単なセットアップ - 特許取得の真直度用反射鏡は、出力レ ーザービームと反射レーザービームが重ならないような配置 になっているため、他社のシステムと比較してアライメント調 整が大幅に簡素化されています。 • 最高精度 - 直角度用光学式スクエアはプレミアムグレードの 光学部品(±0.5 arc sec)を使用しているため、他のシステムよ りも優れた精度を有します。 直角度計測例. 真直度用光学部品 真直度用アクセサリキット 仕様 メートル法 計測範囲 精度 ±3/M m rad (ショートレンジ) (ロングレンジ) ±0.005A ±2.5 ±0.8 M µ rad ±0.025A ±2.5 ±0.08 M µ rad 分解能 0.1 µ rad A = 表示された直角度値。 M = 最長軸の計測距離(メートル) 23 レーザー計測とボールバー診断 レーザー計測システム - 平面度計測 定盤とあらゆる種類の表面プレートの精度をチェックす る場合に、平面度計測を実施します。 これは、凹凸の存在を調べ、定量化を行うものです。平面度偏差 が平面のアプリケーションに深刻な影響を及ぼす場合は、研磨な どの修正作業が必要になります。 平面度ベースの上には、角度用光学部品を取り付けることも必 要になります。これらは個別にお求めいだだくことができます。 詳しくは角度計測のセクションで解説しています。 詳細は18ペ ージを参照してください。 セットアップ この計測に使用する特定構成部品 • ベース (50 mm) • ベース (100 mm) • ベース (150 mm) • 平面度用ミラー 角度用反射鏡を 3 種類の平面度用ベースの1つに取り付けま す。使用するベースサイズは、計測する表面のサイズと必要な計 測ポイント数によって異なります。 角度用ビームスプリッターを 平面度用ミラーベースに固定します。 平面度用ミラーとベース 角度用光学部品 24 計測を行う前に、計測ラインを表面に記します。各線の長さは、 選択したベースの整数倍とする必要があります。平面度計測に は、次の2種類の標準的な方式があります。 a) ムーディ方式 - 8 本の指定したラインで計測を行うもの。 b) グリッド方式 – 表面で直交する 2 方向の指定したライン上で 計測を行うもの。 システムのメリット • 温度ドリフトを低減 - 干渉計はレーザー光源から離れていま す。 • トレーサビリティ – 干渉計では、 レーザー波長の精度とトレー サビリティがメリットとなります。PSD/CCD/Quadセルベース のシステムにはこのメリットがありません。 • 簡単なセットアップ – 平面度ミ ラーはノンスリップタイプで、 ピッチとヨーに対して短時間で簡単に調整を行うことができ ます。 • フレキシビリティ - ソフトウェアは電子水準器を使用した平 面度計測に対応しています。 また、 グリッド方式とムーディ方 式の両方に対応しています。 • レーザーの位置は固定 - 1ヶ所に固定したレーザーからす べての計測ラインのデータ取得ができます。 平面度計測例。上のグラフはムーディー方式の計測例、下はグ リッド方式の計測例です。 仕様 メートル法 計測距離 0 m ~ 15 m 平面度計測範囲 精度 ±1.5 mm 2 ±0.006A ±0.02 M µm 分解能 ベースの間隔 A = 表示された平面度値 0.01 µm 50mm、100mm、150mm M = 対角線の長さ (メートル) 25 レーザー計測とボールバー診断 レーザー計測システム - 割り出し角度計測 工作機械にはますます多くの回転軸が使用されるよう になっており、その精度が機械全体の精度に極めて重 要です。 多くの国内規格と国際規格では、回転軸の精度の基本的な重要 性が認識されています。これには、回転軸計測の厳密な規定も含 まれています。多くの CMM にもロータリーテーブルが取り付けら れています。XR20-W は、 レニショーが提供するコンパクトで軽量 なワイヤレスデバイス (Bluetooth® ワイヤレス技術) で、以前に 比べて大幅に簡単かつ短時間で回転軸の割り出し角度性能をテ ストすることができます。 セットアップ この計測に使用する構成部品 • • XR20-W 回転軸割り出し角度測定システム 角度干渉計光学部品。ユーザは角度計測光学部品 (18 ページ)の一部として既にお持ちの場合があります。 もしくは、個別にご購入いただくことができます。 XR20-W 回転軸割り出し角度測定装置 26 最近の国際規格は、回転軸を次のような複数の方法で測定するこ とを規定しています。 • 0.1 度の増分で 5 度まで • 3 度の間隔で 360 度 • 0 度、90 度、180 度、270 度の位置と、360 度内のランダムに 選択した 9 ポジション オートコリメータや光学ポリゴンでは、 このような計測が非常に 難しくなります。 XR20-W の自動テストを使用すると、あらゆる角度で回転軸をチ ェックすることができ、他の方法に比べてその所要時間も大幅に 短縮できます。 統合されたターゲットと位置合わせ光学部品、およびテスト前の キャリブレーションルーチンにより、繰返し精度に優れた正確な 測定を行うことができます。 システムは水平、垂直、逆方向で作 動するため、様々な配置の回転軸を簡単に計測することができ ます。 テーブルに固定された XR20-W と角度反射鏡 Bluetooth 表示およびロゴは、Bluetooth SIG, Inc が所有するもので、Renishaw plc はこれら商標を使用する許可を受けています。 その他の商標および商標名は、各オーナーの商標および商標名です。 軸のテスト 次の手順で一般的なテスト (ステップサイズ 5°)を実施します。 1.XR20-W をテストする軸に配置し、 レーザーシステムの位 置決めを行います(右図の通り)。 2. 軸の開始位置にレーザーを基準設定し、PCでデータ取得 を開始してCNCプログラムを実行します。 角度反射鏡 角度干渉計 XR20 レーザー 3. オーバーランの後、軸が最初のターゲット位置に到達し ( レーザー読み取り値が 0)、 レーザーの読み取りが行われ ます。 4. その後、テスト中の軸が 5° 移動して 2 番目のターゲットに 移り、XR20-Wが反対方向に 5°移動します。 取り付けリング 5. システムでは、XL-80とXR20-Wの値を組み合わせて、テス ト中の軸の位置決め誤差を記録します。 USB 6. 連続した目標値に回転軸を駆動することにより、軸の全般 的な精度に関するデータを蓄積することができます。 システムのメリット • 精度と柔軟性 - あらゆるオリエンテーションの回転軸で ±1 arc 秒の検証を実現。様々な固定方法オプション • シンプルな操作 - ワイヤレス技術、 自動キャリブレーション、 シ ンプルなテストセットアップとデータ取得 • 高速でテストを実施 - システムとテストセットアップ、データ取 得を最高速度で実施 仕様 メートル法 ターゲットの角度範囲 最高 25 回転 計測精度(0°で 0) (5° 未満の軸回転) 軸回転速度 (5° 以上の軸回転) 最高 Bluetooth 通信範囲 取付方向 ±5 µm/m 無制限 10 rpm 平均 5~10 メートル 任意 27 レーザー計測とボールバー診断 レーザー計測システム オフアクシスロータリ計測 5軸機上でXR20-Wを使用する 新しい‘オフアクシスロータリソフトウェア’は、XR20-Wを回転軸の旋回中心に取り付けることができなくても、XR20-Wを使用して5軸 工作機械の多くの構成上の軸の割り出し角度を計測することができます。 このソフトウェアは、簡単な6つの手順を行います 1. ハードウェアのセットアップ 2. ‘セットアップ’パラメータを計測 3. NCプログラムの作成 4. 割り出し角度データ*の取得 5. 直線軸データ†の取得 6. 軸解析の作成 *RotaryXLと†LaserXLソフトウェアが必要となります。 下記の図のように、オフアクシス計測の方法は、テストの 間レーザー計測のビームのアライメント状態が維持され るように回転軸と直線軸の動きを同期させることによっ て行うことができます。 XR20-W 角度干渉計 1 2 直線軸を動かす理由は、XR20-Wによる計測が直線軸からの追加の角度誤差(例:ピッチング)を含む可能性があるからです。 これら に寄与する角度誤差は、 (XL-80と角度ミラーを使用して)分けて計測することで、最初の回転軸の結果から取り除きます。 このソフトウェアは、XR20-Wの追加オプションとして提供しており、 ソフトウェア、パートプログラムジェネレータと電子マニュアルが 含まれています。オフアクシスソフトウェアは、XR20-WとRotaryXLのみで互換性があり、WindowsXP SP3、 もしくはそれより新しい OSで使用できます。マニュアルには、セットアップやハードウェア製造の要求も記載されています。追加アクセサリとして、90°ブラケッ トを多様な取り付け方法の解決策として標準品としてご用意しています。 XR20-W 90°ブラケットキット XR20-W 90°ブラケットは、90°の厳しい製造交差内に取付けるなど、XR20-Wのさまざまな取り 付け要件を満たすためのソリューションとして開発されました。柔軟な取付けオプションとして、 取り外し可能な磁気マウンティングシステム、 もしくはさまざまなボルトアタッチメントを準備し ています。 ブラケットは「オフアクシス」の割り出し角度計測での取付けや「オンアクシス」上に取 付けることが困難なトラニオンタイプの機械においても有効です。 28 レーザー計測システム - システムアクセサリ LS350 ビームステアラ 特許取得のこのユニークな光学部品は、垂直および水平面でのレーザービームの 角度調整を容易にするもので、 レーザー調整がワンステップで済むようになりま す。ビームステアラは直線方向でも直角方向でも、位置決め、角度、真直度計測を スピードアップします。これは位置決め/角度コンビネーションキットやスイベル/ 固定ターニングミラーと同時に使用することが可能です。ビームステアラは、固定 ネジを使って簡単に計測用光学部品に取り付けることができます。 仕様 ステアリングの調整範囲 ステアリングの位置決め距離 メートル法 ± 35 m rad 0 ~ 10m スイベルミラー このミラーは、ANSI B5.54 対角線計測のアライメント調整に使用することができ ます。 また、傾斜ベッドタイプの旋盤にも便利です。ミラーは、固定ネジを使って 簡単に計測用光学部品に取り付けることができます。 固定ターニングミラー このミラーはレーザービームを90度に反射するものです。スイベルミラーと同様、 計測用光学部品に取り付けてセットアップに用いることができ、主に必要な計 測軸へのセットアップが制限される場合に使用されます。 光学部品マウントキット このキットはレニショーの光学部品を機械に取り付ける上で不可欠な要素です。 光学部品はレーザーの調整を行わなくても、簡単に取り替えることができます。こ の中には、硬質防酸化処理済みアルミニウム製固定ブロック、 ステンレススチール 製ピラー、可搬性と耐性を保証するためのベースが提供されます。さらに、マグネ ットベースまたはレニショーのCMMプローブヘッド取り付け用のM8ネジ部品 も含まれます。 29 レーザー計測とボールバー診断 QC20-W ワイヤレスボールバーおよびボールバーキット 工作機械の性能評価に最も広く使用されているシステム ます。データは、 グラフに加えて数値でも表示され、容易に診断を 行うことができます。 信号処理はボールバー内で実行され、Bluetooth®クラス2モジ ュールを使用して適切な PC にデータが送信されます。各ユニッ トには、標準(非充電式)のCR2リチウムバッテリを提供していま す。本体には、バッテリ、通信、およびエラーステータスを示すLED ステータスインジケータを内蔵しています。 解析レポート 最新 ISO 230-4、JIS B 6190-4、ASME B5.54、B5.57、GB17421.4 の各規格に準拠したテストデータの解析と表示を行うことができ ます。これらのレポートには、真円度偏差などの機械の総合的な 位置決め精度が示されます。別のレニショー解析フォーマットは、 独自のアルゴリズムを使用して、最高15種類の機械誤差値を算 出します。さらに、全体の位置決め精度に対する影響の度合いに より、 これらを順番に表示することができます。つまり、1つのテス トから機械誤差の詳細診断を提供する真のエキスパートシステム となります。 レニショーの解析は、パーシャルアークのテストデー タにも使用できます。 レニショーのQC20-Wボールバーは完全なソリューションを提供 します。 これは工作機械の状態をモニターする最も早くて、最も 簡単で、最も効果的な方法です。 このシステムの中核を成すのは、両側に精密なボールを配した 超高精度のテレスコープリニアセンサーのボールバーです。使 用時には、ボールが機械テーブルと機械スピンドルまたはスピン ドルハウジング用の精密なマグネットカップに三点支持方式で 保持されます。 このように設置されたボールバーは、機械がプログラムされた円 形パスをたどるときに、半径のごくわずかな変化も測定できるよ うになります。 これにより収集されたデータを使用すると、ISO 230-4などの国 際規格に従って、総合的な位置決め精度(真円度、真円度偏差) を計算し、 レニショー独自の解析レポートに出力することができ Bluetooth 表示およびロゴは、Bluetooth SIG, Inc が所有するもので、Renishaw plc はこれら商標を使用する許可を受けています。 その他の商標および商標名は、各オーナーの商標および商標名です。 30 テスト能力 これにより、センターピボットを再設置しなくても、3つの直交す る平面でボールバーテストを実施できるため、テストをスピード アップすることができます。 標準QC20-Wボールバーキットには、長さ100mmのボールバ ーアセンブリと、長さがそれぞれ 50mm、150mm、300mmのエ レポート機能(ソフトウェアセクシ クステンションバーが含まれています。 ボールバーに各エクステ この結果は、新しい「空間解析」 ョンを参照) で、 すべての同じ参照点から収集されたデータを解 ンションバーを組み合わせて使用することにより、半径100mm、 150mm、250mm、300mm、400mm、450mm、550mm、600mm の 析することができます。 ボールバーテストを実行することができます。 追加エクステンシ ョンを使用すると、水平面で半径1350mmまでのテストの実施 ケースに入った完全なキットとして提供されるボールバーキット が可能になります。 は、強力かつ可搬性に優れたソリューションで、 これにPCを追 オプションのスモールサークルキットを使用すると、半径50mm 加するだけで、すぐにテストを開始できます。 のテストを実行できます。オプションのアクセサリを使用する キットの内容 と、2軸の機械や旋盤でもテストを実行できます。 • QC20-Wワイヤレス ボールバー • センターピボット • ツールカップ • 50mm、150mm、300mm のエクステ ンションバー • システムソフトウェア (マニュアルを 含む) • ボールバーキャリブレータ • ‘Getting started with QC20-W’ DVD • セッティングボール • 機械認証カード • 校正証書 • システムキャリーケース(オプションのスモールサークルと VTL アダプターの収納スペースも含まれます) QC20-Wでは、新設計されたボールマウント (新しいセンターピ QC20-W ボールバーキット パーシャルアークテスト ボットとツールカップエクステンションを含む)により、センター ピボットの軸を通る平面で 220°のアークテストを実施すること ができます。 220° システム仕様 センサー分解能 0.1 µm ボールバーの計測精度 * ± (0.7 + 0.3% L) µm ボールバーの計測範囲 ±1.0 mm センサーのストローク -1.25 mm ~ +1.75 mm 最大サンプリングレート 1000 Hz データ送信 Bluetoothクラス 2 10m 動作温度範囲0°C ~ 40°C システムケース寸法 395 x 300 x 105mm システムケースの重量 (キットの内容を含む) 約 3.75 kg * 半径方向の計測偏差 有効範囲 15 °C~ 25 °C (59 °F - 77 °F) L = 誤差量として計測した長さ 機械で 10µm の誤差を測定した場合の仕様 ±0.73µm 機械で 100µm の誤差を測定した場合の仕様 ±1.00µm 31 レーザー計測とボールバー診断 QC20-W ボールバーのシステムソフトウェア Ballbar 20 ソフトウェア 機械履歴 QC20-Wボールバーと同様、ボールバー20ソフトウェアは機能 性と使いやすさを誇ります。直感的なインターフェースとステッ プバイステップの解説により、すぐにシステムを使い始めること ができます 機械履歴機能は、特定機械のテスト履歴を残して、評価するため の機能です。 機械とテストテンプレートを選び、機械フォルダの 該当するテストを選択するだけで実行することができます。 主要機能: • 使いやすいインターフェース (Windows XP、Windows Vista®、 Windows 7, Windows 8 に対応) • リアルタイムのデータ取得 機械履歴機能により、標準レポート値を使用して、一定期間の機 械性能の変化をグラフィック表示することができます。 機械性能の変化をはっきりと確認し、各プロットのポイントに関 して、元のテストレポートと極座標系グラフを照会することがで きます。 • 最新 ISO 230-4、JIS B 6190、B5.57、B5.54 の各規格に準拠 したテストデータの解析と表示、および機械誤差を自動診断す る多様なレニショー解析 空間解析 これは、3つのテストファイルを選択して、真球度値、および最大/ 最小真円度を表示するための新しいレポートオプションです。 こ れにより、3つの各平面と個々の真円度結果に対してグラフが表 示されます。 この解析オプションでは、個々のテストの真円度結 果を表示することもできます。空間解析は、 「レニショー解析」で 結果を表示する場合にのみ使用できます。 これは、ISO、ASME な どの他の解析では対応されていません。 つまりこれは、機械の完全なカルテを作成する機能です。 ソフトウェアのその他の機能 • 各機械のパラメーターに合わせて、性能に対する警告と不合 格の許容範囲を設定 • ボールバーテスト中に、 これらの許容値を上回った場合、その 場でメッセージを表示 解析の有効性を保証するために、 ソフトウェアは、機械名の一貫 性、送り速度、半径、テスト平面が直交することなどのチェックを データファイルに対して実行し、 これらの条件を満たしている場 合にのみ、解析を表示します。 空間解析は、ボールバー20ソフトウェアにより取得したデータの みに使用できますが、 これはQC10(3回の360°テスト)または QC20-W(360°および2回の220°テスト)にも使用できます。 32 さらに、一定期間にわたるすべてのパラメーターのそれぞれの真 円度値を示す組み合わせ履歴プロットがあります。 これはこれらの値の相対的な重要性とその経時変化を確認する ための最初の手順として、非常に有益です。 * ソフトウェアは、 英語やその他サポートされた言語で御使用頂くことができます(詳細は、www.renishaw.com/lasercalsupportをご覧下さい)。 機械履歴により次のメリットが得られます。 • テストと機械のセットアップ • 使用経過にともなう機械性能の劣化を表示 ボールバー20を使用すると、繰り返し再現性のあるテストを • 事前にメンテナンスの必要性を推定することで、予期せぬ機械 停止時間を減少 • 機械故障の前後の性能を比較して、対応策を判断 • メンテナンスと調整作業中に効果を検証 • 機械履歴から、繰り返し発生する問題を検出し、前回の修理の 効果を検証 実施するためのテストテンプレートを作成できます。 これが「 機械履歴」機能の基本になります。テストテンプレートは、主要 テストパラメーターを定義するもので、機械に関連付けること ができます。テストする各機械には、機械の主要なデータを設 定するための独自の機械ファイルがあります。 複数の機械がある場合には、目的の機械を簡単に探すための 機能が求められます。 このためには、 「カテゴリ」別に並べ替え、 その後で名前、場所(複数拠点を持つユーザーに有益)、最後 のテスト日により並べ替えます。機械ファイルをコピーしてから ボールバープロットシミュレータ 編集してセットアップ時間を短縮したり、テストテンプレートを 1 つの機械から別の機械にコピーすることができます。これは 非常に柔軟性に優れたソリューションです。 • パートプログラムジェネレータ これは、ボールバーテスト用にパートプログラムを自動作成 する機能です。単にボールバーテストを選択するか、既存の テストテンプレートを選択してから設定してある CNCコン トローラの定義を選択し、 「作成」ボタンをクリックします。 作成したパートプログラムは、画面で検討してから印刷したり、 リムーバブルディスクにエクスポートすることができます。 • 総合的なマニュアルと多言語サポート* これは、対応策を検討し、メンテナンス作業を推定するためのパ ワフルなツールです。シミュレータを使用すれば、テスト結果を 画面表示した後、機械の幾何学偏差、ガタ、動的偏差のパラメー ターを変更して、ボールバープロットや真円度、位置決め許容値 の条件を変化させて、それに応じた結果を確認することができま す。 簡単操作 • ユーザーモード • アドバンス - セットアップのフルアクセスと機械データ の編集と作成用。テストテンプレートと機械ファイルを作 成・使用します。 • オペレータ - 包括的な定期テスト用。機械とテストテン プレートのライブラリを使用して、短時間で一貫したテス トを実施できます。 統合型マニュアル ホットリンクと検索機能を搭載した 統合型マニュアル。 多言語サポート ボールバー 20 は操作言語の選択 のほか、多言語でのレポート作成も 可能です。* • クイックチェック - 異なるセットアップで機械を一回ず つテスト。 * ボールバー 20 は操作言語の選択のほか、多言語でのレポート作成も可能です。 英語、 ドイツ語、 フランス語、イタリア語、 スペイン語、中国語、 日本語、チェコ語、韓国語、ロシア語、ポーランド語でご利用いただけます。 33 レーザー計測とボールバー診断 QC20-W ボールバーのアクセサリ スモールサークルキット VTL アダプター QC20-Wにスモールサークルキットを使用すると、半径50mmの ボールバーテストを実行できます。 これは、移動距離が短い機械 軸のテストや、機械におけるサーボ誤差と動的誤差の影響を強 調表示する場合に有益です(小さな円には、 より速い機械の加速 と減速が必要になります) 。 2 軸のCNCアプリケーションには、VTLアダプターを使用できます。 (これは、標準セットアップの「ツールカップ」の代わりに使用す るもので、センターカップの動きを 1 軸のみに制限します)。 これを使えば、立旋盤、レーザー加工機などの一般的な 2軸 キットには、50mmキャリブレータ (および校正証書) とスモール サークルアダプターが含まれており、 これは追加のセンターボー ルが既に取り付けられた状態で提供されています。 アダプターは、ボールバーの本体にネジ式で簡単に取り付けるこ とができます。キットを旋盤アクセサリと一緒に使用することは、 推奨されません。QC10からQC20-Wアップグレードを行うお客様 で、既にスモールサークルキットをお持ちの場合は、 このアダプタ ーを個別にご利用いただくことができます。 原点を設定した状態で、VTLアダプターを使用すると、他の2つ の軸のオフセット誤差を引き起こすことなく、マグネットカップを 引き戻した後(軸の自由移動によりテストの開始位置に送るた め)、引き出す(3軸目の原点位置へ) ことができます。 機械でQC20-Wボールバーを使った診断を行うことができます。 次の図は、VTLの一般的なアプリケーションを示しています。 こ こでは、工具ヘッドが、回転軸の中心線でX軸に沿って移動しま す。 VTL アダプターは、マグネットカ ップの移動を 5mm 以内で可能 にします。 QC20-W スモールサー クルキットの内容 5 mm X Z 50 mm 34 VTL アダプターが工具ホルダに配置された一般的な 2 軸 立旋盤。 いろいろな機械テストに対応 旋盤アクセサリキット 旋盤用アタッチメントを使用すると、旋盤で360° にわたる半径 100mmのボールバーテストを実施することができます。 アタッチ メントは、旋盤のタレットに取り付けるためのアームアセンブリ と、旋盤のスピンドルに取り付けるためのスピンドルバーで構成 されています。アームとスピンドルの両方にボールバーを配置す るためのマグネットカップが含まれています。 アームのマグネット カップは、通常のキットのセットアップにおけるツールカップに相 当するもので、スピンドルバーのマグネットカップは、ピボットア センブリ/センターカップに相当します。 このキットを使用するためには、旋盤が次の能力を備えている必 要がありますのでご注意ください。 旋盤用アタッチメント 軸のクリアランス: X 軸:中心線から 220mm Z-軸:チャックから 330mm スピンドル直径: Ø25mm(他のものにはマグネットベース を追加する必要があります) 工具ホルダー: 20mm ~25mm の工具シャンクを使用可 35 レーザー計測とボールバー診断 完全な信頼性 レニショーは、高品質の設計、製造、およびテクニカルサ ポートで定評を得ています。 これらの要因は、マイクロイ ンチやナノメーター単位の技術を扱う際に不可欠です。 設計 XLシステムは、現在の限界を克服し、将来的に予想されるニーズ に対応できるよう、 レーザーユーザーとレーザーを使用しないユ ーザーから寄せられる豊富なフィードバックを基に設計を行って います。XL-80は、将来的なユーザーニーズの変化に応じて、更 新と開発を行えるように設計されています。 レニショーレーザーシステムの性能は、独立機関の英国国立物 理学研究所(NPL) とドイツ物理工学研究所(PTB)により検証さ れています。 製造 レニショーは、豊富な製造能力を備えており、 自社工場でほとんど すべてのコンポーネントとアセンブリーを製造することができま す。 社内には、表面仕上げ部門を含む近代的な設備の広大な機械工 場があります。 さらに、PCBの設計、製造と試験を行う完全な設 備も備えています。 設計や製造をアウトソーシングするメーカーとは異なり、 レニショ ーでは、社内で設計と製造を行うことにより、設計・製造プロセス を完全に理解し、制御することができます。 36 完全な信頼性 品質へのこだわり レーザー、センサーの校正証明書はそれぞれ作成しているため、 置き換えた場合でも精度保証は維持されます。 レニショーは、最新の ISO 品質保証システム規格、ISO 9001:2008 認証を取得しています。開発・製造・販売・アフター サポートそして校正設備まですべてを保証します。 製品の再校正サービスについては、各国のレニショー代理店に ご用命ください。 校正証明書は、UKAS に正式認可さ れた国際的に承認された校正機関の BSI マネジメントシステムにより発行 されます。 Calibration certificate ISO9001:2008 品質証書 テストと校正 すべてのレーザーとボールバーシステムの校正は、弊社もしく は英国国立物理学研究所(NPL)にトレーサブルな校正された ヨウ素安定化レーザーシステムを使って行われます。すべての XL-80、XC-80、XR20-W、QC20-Wシステムには、国際規格にトレ ーサビリティ、校正規格の詳細及びテストデータ (表やグラフ)を 添付した包括的な校正証明書が添付されます。 レーザー校正 ボールバー校正 37 レーザー計測とボールバー診断 サービスとサポート 世界的サポート レニショーのセールスとサポートエンジニアは、販売前と販売後のサポートともに定評 があります。レニショーでは、お客様各社にとってレーザーシステムの購入が大きな投資 にあたることを認識しています。 不明な点がありましたら、弊社までお問い合わせくださ い。お客様のアプリケーションに最良のソリューションをお届けできるよう努めます。 英国レニショー本社では、製品開発とアプリケーションにおける幅広い経験に加え、詳細 な製品知識を有するサポートスタッフが製品・アプリケーションサポートにあたっていま す。 世界的サポート さらに、 レニショーは全ての主要マーケットに支社を置き、販売および技術的問い合わせ に対してローカルサポートを提供しています。その他の地域では、認定販売代理店を通 じてサポートを提供しています。 各国のレニショーの連絡先は、本書の裏表紙またはwww.renishaw.com/contactをご覧 ください。 トレーニング レニショーでは、客先もしくはレニショートレーニングセンターでのオペレータトレーニ ングを提供しています。さまざまなレベルに合わせたコースや、復習コース、ユーザーグ ループセッション、セミナーを定期的に開講しておりますので、 ご利用ください。 製品関連文書 システム構成、 ソフトウェア、 アプリケーション、 システム用途については、包括的で明確な 指示と情報を提供できるよう、最善の努力をしています。また、予備知識として基本原理 についても解説しています。 このような情報の提供と、更新情報の随時提供を行う上で 最適な手段は、電子データ版マニュアルを利用することです。 サポートパッケージ 各レーザーシステムには、システムマニュアル(多言語に対応)をCDで提供します。 こ れには、各計測のセットアップ手順を図説しているほか、計測のヒントと解析情報を含 めています。 これをコンピュータにインストールして、 ソフトウェアのヘルプボタンからア クセスするか、個別に参照することができます。追加CDのご用命も無料で承ります。 QC20-Wボールバーシステムオンラインマニュアルはボールバー5ソフトウェアに含ま れています。 トレーニング 製品関連文書 保証 すべての新しいXL-80レーザーシステムとアクセサリ*には、3年間の保証が適用されま す。QC20-Wシステムとアクセサリ*には、1年間の保証が適用されます(装置の修理と交 換は、それぞれ3ヶ月と6ヶ月の保証が適用されます)。 わずかな料金をいただくだけで、5年間へのXL-80レーザーシステムの保証期間延長も 承ります(詳細については、お問い合わせください)。 *すべてのソフトウェアには、 メディア品質のみをカバーする限定保証が適用されます。 38 サポートパッケージ 関連製品 ボールバーとレーザーを使用することで、 メリットを拡大 レーザー計測と 誤差補正を実施 ボールバーテストにより レーザーテストの ベンチマークを実施 スタート 機械を修理 または調整 定期的に ボールバーでチェック T3 T2 T1 テスト履歴機能により 問題領域を特定 レニショーのボールバーシステムは、工作機械の性能を短時間でチェックし、定期的なレーザー校正を実施する合間にベンチマーク を行うための理想的なツールとして国際的に認識されています。 RLE レーザーと RSU10 USB インターフェース レーザーからの信号は、アナログ~デジタルインターフェース となり、信号の内挿分割を行うRSU10により処理されるため、 XL-80システムソフトウェア (LaserXLとQuickViewXL™)を使用 することができます。 高精度仕様 50kHzのサンプリング、±0.5ppmの精度、4メートルの位置決め 範囲。位置決め計測は、最大速度1m/s 、分解能9.64ピコメート ルです。 (平面鏡システム構成)。 一部のアプリケーション(システムの試験装置など)には、携帯性 追加機能 と装置のフレキシビリティよりも、装置上への取り付けのしやすさ 環境条件が一定しないアプリケーションにはXC-80補正ユニッ トと併用できます(写真には示していません)。 が重要になります。 レニショーのRLEレーザーは、非常にコンパクトなレーザーヘッド (98mm×50mm)が着脱可能な光ファイバーケーブルにより遠 隔レーザー光源に接続されています。 このように接続が簡単で、 置き場所をとらないことから、試験装置やその他の機器への取り 付けを簡単に行うことができます。 39 レニショー株式会社 〒160-0004 東京都新宿区四谷4-29-8 レニショービル T 03-5366-5316 F 03-5366-5320 名古屋支社 〒461-0005 愛知県名古屋市東区東桜1-4-3 大信ビル3階 T 052-961-9511 F 052-961-9514 [email protected] www.renishaw.jp レニショーについて レニショーは、製品開発と製造における技術革新では確固たる実績を伴って、エンジニアリング技術のグローバルリーダーとしてその 地位を確立してきました。1973 年の創業以来一貫して、生産工程に生産性の向上を、製品に品質向上をもたらし、 コスト効率の高い 自動化ソリューションを実現する最先端の製品を提供しております。 世界各国のレニショー現地法人および販売代理店のネットワークを通して、群を抜く優れたサービスとサポートをお客さまに提供い たします。 取り扱い製品: • 設計・試作・製造用アプリケーションに使用する積層造形技術、真空鋳造技術 • 歯科技工用CAD/CAMのスキャニングシステムおよび歯科技工・補綴製品提供 • 高精度の直線、角度、回転位置決めフィードバックを提供するエンコーダシステム • 三次元測定機(CMM)およびゲージングシステム用治具 • 加工済みパーツを比較計測するゲージングシステム • 極限の過酷な環境で機能する高速レーザー測定・測量システム • 工作機械の性能測定およびキャリブレーション用レーザーシステムとボールバーシステム • 脳神経外科アプリケーション用医療機器製品 • CNC工作機械での段取り・芯だし、工具計測、寸法計測用プローブシステムおよびソフトウェア • 非破壊方式の素材分析用ラマン分光分析システム • 三次元測定機(CMM)の測定センサーシステムおよびソフトウェア • 三次元測定機(CMM)および工作機械プローブ計測のアプリケーション用各種スタイラス 世界各国でのレニショーネットワークについては、Webサイト をご覧下さい。www.renishaw.jp/contact. レニショーでは、本書作成にあたり、細心の注意を払っておりますが、誤記等により発生するいかなる損害の責任を負うものではありません。 ©2010-2015 Renishaw plc. All rights reserved. 仕様は予告無く変更される場合があります。 RENISHAW および RENISHAW ロゴに使用されているプローブシンボルは、英国およびその他の国における Renishaw plc の登録商標です。 apply innovation およびレニショー製品およびテクノロジーの商品名および名称は、Renishaw plc およびその子会社の商標です。 本文書内で使用されているその他のブランド名、製品名は全て各々のオーナーの商品名、標章、商標、 または登録商標です。 *L-9908-1004-05 発行: 0115 パーツ No L-9908-1004-05-A