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全体ファイル - アルフレッサ ホールディングス
アルフレッサグルー プ CSR報告書 2016 目次 アルフレッサグループの理念体系 編集方針 アルフレッサグループの理念体系 01 アルフレッサグループはCSRに対する考え方や取り組み内 目次・編集方針 02 容をステークホルダー の皆様に紹介するため 、2006 年度よ トップメッセージ 03 りCSR 報告書を発行しています。 本報告書では、環境(Environment) ・社会(Social) ・ガバ ナンス (Governance) 課題への取り組みをお伝えするととも に、事業活動を支える共に働く人々 の声を通して活動を紹介 私たちの思い 特 集 「16-18中期経営計画 明日への躍進」 と することで、当社グループのCSRへの理解を深めていただく すべての人に、 いきいきとした 生活を創造し お届けします ことを目指しています。 2016年度は中期経営計画およびCSR中期活動方針の初年 「16-18CSR 活動方針」 特集 05 社員座談会2016 女性がいっそう活躍できる職場を目指して 07 度であり、特集としてその取り組みを紹介しています。 本報告書の発行を通じて、さまざまなステークホルダーの CSRマネジメント 12 皆様とのコミュニケーションをより有効なものにしたいと考 えています。 私たちのめざす姿 ● 報告対象範囲 会社概要・事業概要・事業活動の流れ 13 アルフレッサ株式会社 医療用医薬品等卸売事業 15 四国アルフレッサ株式会社 セルフメディケーション卸売事業 16 ティーエスアルフレッサ株式会社 医薬品等製造事業 17 医療関連事業 18 アルフレッサ ホールディングス株式会社 健康に関するあらゆる分野の 商品・サービスを提供できる ヘルスケアコンソーシアムをめざします アルフレッサグループの事業 明祥株式会社 株式会社小田島 シーエス薬品株式会社 私たちの約束 安心 安全 誠実 株式会社琉薬 株式会社恒和薬品 アルフレッサ メディカルサービス株式会社 1 2 私たちは、常にお客様が満足を得られる 安心できる商品・サービスを 安定的に提供します 私たちは、安全で働きやすい 職場環境の確保・向上に努め、 一人ひとりの人格・個性を尊重し、 健全な企業風土を創ります アルフレッサ ヘルスケア株式会社 アルフレッサ ファーマ株式会社 3 私たちは、株主様の期待に応えるべく、 健康に携わる企業グループとしての 4 企業価値を高めます 私たちは、公正かつ透明で 自由な競争による 適正な取引を行います 5 お預りした個人情報および 自社の重要情報についての保護に努めるとともに、 6 私たちは、事業活動を通じて 社会に貢献するとともに、地域社会に対し 積極的な社会貢献活動を行い、 広く社会との積極的なコミュニケーションを図り、 地球環境問題にも自主的・積極的に 適切な情報を適時に開示します 取り組みます 19 コンプライアンス 21 リスクマネジメント 22 株式会社日本アポック 環境 (一部上記以外のグループ会社が含まれています) 環境との関わり 23 ● 報告対象期間 2015年4月1日~2016年3月31日まで 社会 (一部2016年度の情報も含まれます) ● 参考としたガイドライン 私たちは、お客様・お取引先様などから コーポレート・ガバナンス アポロメディカルホールディングス株式会社 ※2016年4月アルフレッサ株式会社を存続会社として合併 私たちの 約束 ガバナンス アルフレッサ日建産業株式会社※ ・ GRI(Global Reporting Initiative) 「サステナビリティ・レポーティング・ガイドライン第4版」 ・ ISO26000 (Guidance on social responsibility) 「社会的責任に関する手引き」 お客様・お取引先様との関わり 25 共に働く人々との関わり 27 地域社会との関わり 29 株主・投資家との関わり 31 第三者意見 32 ● 発行時期 2016年9月 (前回発行:2015年9月、次回発行予定:2017年9月) * 登場する共に働く人々の所属および役職名は、原則として 2016年10月1日付のものです。 01 アルフレッサグループ CSR報告書2016 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 02 トップメッセージ グルー プ一体となって 、 変化に先駆けて自らを変革し、 ヘルスケアコンソー シアムの実現を目指します アルフレッサ ホールディングス株式会社 代表取締役社長 「 16-18中期経営計画 明日への躍進」を開始 人々の生命と健康を支えるという社会的使命 ESG ※課題に取り組み、社会の期待に応える 昨今、私たちを取り巻く経営環境は激しく変化していま アルフレッサグループは 、人々 の生命と健康に関わる 私たちを取り巻くステークホルダー は、お客様・お取引 す。少子高齢化がますます加速する中、2025年にはすべ 領域で事業を営む会社であり、大きな社会的責任を担っ 先様や株主・投資家の皆様、共に働く人々、地域社会、地球 アルフレッサグループの大きな強みの一つは 「現場第 ての団塊の世代が後期高齢者の年齢を迎えます。医療・ ています。グル ープで働く一人ひとりが常にその自覚を 環境と多岐に広がります。そのことへの認識を深め、社会 一主義」 にあると私は考えます。お客様や業界の最先端の 介護体制を持続可能なものとするため、すでに医療行政 持ち、CSRという観点からも、医薬品の安定供給に真摯に から信頼される企業グループであり続けるため、 「 16-18 動きをとらえるのは 、日々現場で働くグループの一人ひ は変革に向け大きく舵を切りました。医療費抑制が見込ま 取り組むことが第一義的に重要だと考えます。 中期経営計画」 では、 「 CSR活動方針」 の中に 「 ESG課題へ とりに他なりません。現場からボトムアップで情報や意見 れる一方で 、地域包括ケアシステムの導入などの制度改 まず医薬品流通においては、どんなときでも必要な場 の取り組み」 を掲げました。 「人権の尊重と適正な労働環境 を経営層に上げる仕組みを、グループ各社が築いてきま 定により、医療サービスの姿はこの先大きく変容していく 所に必要な薬を届けるのが使命です。安定供給という責 整備」 「 地域社会との共生・環境保全」 「 組織ガバナンスの充 した。近年私たちを取り巻く環境変化は、そうした姿勢を ことが予測されます。 務は災害時でも例外ではなく、継続的なBCP(事業継続 実による誠実な事業活動の遂行」 という3つの観点から、そ 徹底してこそ対応できるものです。 健康・医療に関わる幅広い分野で事業を展開するグ 計画) の強化が不可欠です。これまで、グループで連携し れぞれ施策を立て、積極的に取り組んでいきます。 私が、目指しているもの、そして共に働く人々に対して ループとして 、私たちはどのように社会に貢献していく たバックアップ体制の整備や、基幹システムのディザスタ 特に、女性活躍推進を含めたダイバーシティ推進は、当 願うのは、ひとりでも多く 「アルフレッサグループが好き」 か 、自らの立ち位置を明確にしなければなりません 。私 リカバリーの構築に取り組んできました。2016年4月に 社グループにとって重要なテーマのひとつです。当社グ という想いを抱いてもらうことです。そのためには、 「自 は2016年4月に代表取締役社長に就任しましたが 、こう 発生した熊本地震では 、東日本大震災の経験や教訓が迅 ループは健康・医療に関するあらゆる分野の商品・サ ー 分が日々取り組む仕事が誰かの役に立っている」 という実 した局面においてグループを率いていく責務を重く受け 速な対応に活かされました。 ビスの提供を目指していますが 、この分野ではすでにた 感や手ごたえが必要です。誰もがグループを誇りに思い、 止めています。 また、私たちは健康に関するあらゆる分野の商品・サー くさんの女性が活躍されています。当社はさらに女性の 働きがいを感じられる環境づくりが極めて大事だと考え 環境の変化に先駆けて自らを変革するため、アルフレッ ビスを提供できる 「ヘルスケアコンソーシアム」 の実現を、 活躍を後押しできるようにしてまいります。 ます。グループ理念に掲げる 「安心・安全・誠実」 を共に働 サグループでは、2016年度より 「16-18 中期経営計画 目標に掲げています。16-18 中期経営計画では特に、製 また、すでにベトナムと中国で事業展開しているように、当 く人々それぞれの立場から追求し、 「すべての人に、いき 明日への躍進」 を開始しました。 「グループ一体となった事 造事業や調剤薬局事業の機能と規模を拡充し、当社なら 社グループの事業は国内に留まるものではありません。医 いきとした生活を創造しお届けする」 企業グループとして、 業強化」 「 健康・医療関連領域の拡充」 「 環境変化に先駆け ではの医療用医薬品サプライチェーンを構築します。 療をめぐる課題が山積するアジアの国々で、私たちが持つ仕 一丸となって歩んでいきます。 た事業モデルの変革」 をグループ経営方針“Challenge3” 組みや機能が役立てることはさまざまあるでしょう。長期的 として掲げ、持続的成長に向けて挑んでいきます。 視野からヘルスケアコンソーシアム構想を国外にも広げ、よ 「アルフレッサグループが好き」 という 共に働く人々を増やしたい り多くの人々の健康に貢献する企業を目指していきます。 ※ESG:環境 (Environment) 、社会 (Social) 、統治 (Governance) の頭文字を取った言葉 03 アルフレッサグループ CSR報告書2016 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 04 16-18CSR 活動方針 &65活動方針 「16-18 中期経営計画 明日への躍進」 の中で 「16-18 CSR 活動方針」 を掲げました。 「社会から信頼される企業グル ープ であり続けること」 を基本方針とし、ESG 課題(環境・社会・統治) への取り組みを掲げています。 アルフレッサグループは、2016年4月から2019年3月までの中期経営計画「16-18 中期経営計画 明日への躍進」 社会から信頼される企業グループであり続けるために を策定しました。 グループ経営方針“Challenge3” と 「16-18 CSR活動方針」 に基づいたCSR経営の推進により、アルフレッサグルー (6*課題への取り組み プの理念体系をさらに具現化し、持続的な成長と企業価値向上に取り組んでいきます。 人権の尊重と 適正な労働環境整備 1 グループ一体となった事業強化 2 健康・医療関連領域の拡充 3 環境変化に先駆けた事業モデルの変革 グループ一体となった事業強化 2 地域社会との 共生・環境保全 組織ガバナンスの充実による 誠実な事業活動の遂行 人権尊重とハラスメント防止 積極的な社会貢献 グループ理念の浸透と実践 女性の活躍推進を含む ダイバーシティの推進 環境保全の取り組み推進 内部統制、コンプライアンスの 充実・強化 ワーク・ライフ・バランス推進 (働き方改革) ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 16-18中期経営計画グループ経営方針“ Challenge3” 1 特集 「16-18中期経営計画 明日への躍進」 と 特集 「16-18CSR活動方針」 リスクマネジメント強化 健康増進の取り組み強化 健康・医療関連領域の拡充 医療用医薬品サプライチェーンを中心とする当社の特色 を発揮することにより、アルフレッサグループ ブランドの浸 ある事業モデルを強化するため 、健康・医療関連領域を中 透を図ります。 心に経営資源を投入します。 ガ バ ナン ス 各事業セグメントが持つ強みを束ねてグループシナジー VOICE CSR推進委員長の メッセージ 共に働く人々がCSR 活動の当事者です。 誠実かつ積極的な取り組みを推進し、社会から信 頼される企業グループであり続けていきます。 今年度、CSR 推進委員長に就任しました。 アルフレッサグループの事業活動は人々の生命と健康に直接関わることから、 三宅 俊一 事業活動そのものがCSR活動であると位置づけ、共に働く人々がCSR活動の当事 者として責任を持って取り組むことで、企業の社会的責任を果たしていくことにな 環境 アルフレッサ ホールディングス株式会社 取締役 副社長 内部統制・財務・総務担当 CSR推進委員長 るものと考えています。 今般、事業活動でのCSRに加え、 ESG課題への取り組みをCSR中期活動方針に 掲げました。具体的には 「人権の尊重と適正な労働環境整備」 「 地域社会との共生・ 環境保全」 「 組織ガバナンスの充実による誠実な事業活動の遂行」 を推進してまい 3 ります。 環境変化に先駆けた事業モデルの変革 事業環境の変化に先駆けて各事業セグメントの変革を進め ます。さらに国内の強い事業モデルで培ったノウハウを梃子 に、アジアを中心とした海外事業の拡大も進めていきます。 アルフレッサグループは理念体系に 「安心」 「 安全」 「 誠実」 を掲げており、それを支 えるコンプライアンス、リスクマネジメントの更なる充実・強化に努めてまいります。 またダイバーシティとワーク・ライフ・バランスの推進は社会的にも注力すべき 社会 テーマであり、人財活用、働きがい向上、生産性向上につなげていきたいと考え ています。環境面では事業活動で使用する車両燃料や工場・事業所の消費電力 の管理といった環境マネジメントを推進してまいります。 CSR活動方針を基にアクションプランを策定し、共に働く人々が誠実かつ積極 卸売事業、SPD事業 高度な流通体制が必要な特殊医薬品等 的に取り組みを進めることで 、企業の持続的な成長を図り、社会から信頼される 企業グループとして企業価値を一層高めていきたいと考えています。 特色あるアルフレッサファーマ製品等 05 アルフレッサグループ CSR報告書2016 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 06 特集 特集 社員座談会2016 女性がいっそう活躍できる職場を目指して ダイバーシティ推進の一環として、女性の活躍推進に注力するアルフレッサグループ 。 女性がやりがいを持っていきいきと働き続けられる職場を実現するため、 私たちがいま抱える課題は何か、いかにそれを乗り越えていくべきか。 グループ各社で働く6名の役員・社員が集まり、幅広い見地から意見を交換しました。 岸田 人事担当者として課題に感じるのは、 「女性のキャリ ることがあります。子どもの急病時、繁忙期だった私に代 ア」 をめぐる意識です。男性社員の一部に 「女性は結婚や出 わって夫が有給休暇を取ると 「なぜ男性が育児を理由に仕事 産により仕事を離れるもの」 という固定概念を持つ人がいる を休むのか」 と夫の会社から強い非難を受けたこともありま した。女性の活躍推進は自社だけで完結できる問題ではな 成への意識が十分でない場合があるように感じます。 く、 「家事や育児は男女が共同で担うもの」 という考えが社会 また、営業職であるMSでは、内勤職に比べて労働時間が 全体に浸透していくことが不可欠と感じています。 4 2 5 3 6 1 アルフレッサ ホー ルディングス (株) 取締役 副社長 内部統制・財務・総務担当 CSR 推進委員長 ❷岸田 誠一 アルフレッサ (株) 人事部長 ❸上内 まゆみ アルフレッサ ファーマ (株) 執行役員 管理本部長 兼 CSR 担当 ❹高橋 小百合 アポロメディカルホー ルディングス (株) 人事部人事労務課マネージャー ❺西村 奈津美 アルフレッサ ヘルスケア (株) 仕入管理部 ❻西本 侑未 ティーエスアルフレッサ (株) 倉敷支店 ❼ファシリテーター/薗田 綾子氏(株) クレアン 長くなりがちです。女性MSへのヒアリングでは 、 「時短の ガ バ ナン ス のを否めません 。一方で女性自身も 、長期的なキャリア形 7 ❶三宅 俊一 ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 女性活躍推進をめぐり私たちが抱える現状と課題 課題の解決のために、いま取り組むべきこと 西村 1 年半の産休・育休を取得したのち 、時短勤務で現 いて、直行直帰できない」 などの声が挙がっています。 職に復帰しました。復帰してすぐの頃はブランクを感じ、子 岸田 当社では近年、新卒採用でも積極的に女性の採用を ティ研修を行い、育児・介護などを含めた多様な人材活用に 育てをしながら働き続けることへの不安もありました。 進めており、入社した若手社員たちに幅広いキャリアの選択 ついての教育も必要と考えています。 上内 私が入社した当時は、職場での男女の役割は明確に 現在、夫が単身赴任中のため 、育児・家事をできるのは 肢を示せるよう、女性活躍のロー ルモデルづくりが急務と 今年10月には全社員へ女性活躍および次世代育成に関 分かれていました。一定以上の世代ではその頃の刷り込み 私のみという状況です。しかし、仕事と育児の両方があるこ なっています。現場からは 「将来、出産・育児を迎えてもで するアンケート実施を予定しており、各人が活躍していくた が残っているのかもしれません。一方、若い世代はまた違っ とでむしろ生活のバランスを取れるようになり、充実した毎 きれば営業職に近い業務で働き続けたい」 という意見が多 めには何が必要か 、何が阻害要因でどうすれば改善してい た教育を受けており、男女関係なくいずれはマネジメント職 日を送れていると思っています。 く、それに応えるために現在取り組むのが 「営業経験を活か けると思うかなど、より広い視野から社内の意見を求めてい に就くという意識が醸成されてきているように思います。 一方、時間的な制約で関われない仕事は確かにあり、子 し、時間的な制約を受けにくい新たな職種」 の開発です。試 きます。 アルフレッサ ファーマ (株) は 、25名の女性MRがおりま どもの体調不良などで急に休まなければならないこともあ 験的に、新規開拓に特化した営業と事務・配送などを組み合 すが、出産・育児を経験した社員が未だおらず、その支援策 ります。限られた業務時間をいかに効率的に使うかがいつ わせた職務を設定し、すでに一部で運用を開始しています。 高橋 男女関係なく、仕事の効率を重視し、責任を持って働 は未整備と言え、対象者が出る前の整備を目指し、現在急 も課題となっています。 さらに、2年に1度の自己申告制度を今期からスタートし、 くことがまず大切だと思います。保育園へのお迎えがあり、 職種やエリアの希望、家庭や健康上のことで配慮してほしい 残業はできないために、出産前とは仕事への意識が変わり、 ピッチで進めています。最初から完璧な制度運用は難しい と考えており、活用してもらいながら少しずつ改良していこ 西本 新卒入社して4年目を迎え、MSとして働いています。 ことなどを申告できるようにし、個々人に合わせた働きやす 毎日7 時間、本当に集中して働くようになりました。生産性 うと考えています。 仕事へのやりがいは感じるものの、ティーエスアルフレッサ さの実現を目指しています。 を上げなければならないからこそ、すべてを自分でやるの ではなく、周りと分担できるものは分担するようにもなりま (株) では女性MSの数が少なく、営業職では課長以上に女性 がいないのが現状です。前例がないため、今後のキャリアを 上内 MRはみなし労働時間制を採用しており、早朝や夜 した。 勤務で働いています。育児中であっても責任ある仕事を任 考えるとき将来へのイメージが湧きづらいように思います。 間、取引先や得意先を訪問する必要もありますが 、育児中 また、いざというとき助けてもらうためには、日頃相手を せてもらっているという点で非常に恵まれた環境にいて、特 また同様に、これまで産休や育休を取得した女性MSがい の人がそうした勤務体制をとるのは現実的に難しいと考え 助けることも重要で 、自分に余裕があるときは率先して手 に制約を感じることはありません。 ないので 、将来結婚して子どもを持った場合も営業として ます。そういうことをふまえ、現在当社では育児期間中社 を貸すよう努めています。コミュニケーションを十分に取り、 ただ 、社会的には 「育児は母親の仕事」 という意識がまだ 働き続けられるのか 、または事務などに職種を変えて働け 員を対象とした新しい制度の整備に着手しています。制度 チームで働く体制を整えることが、誰にとっても働きやすい 強く、他社に勤務する夫の働き方が、私にとっての制約とな るのか、選択肢が見えないことへの不安があります。 の整備と並行して 、男女すべての管理職に対しダイバ ーシ 職場につながるのではないでしょうか。 アルフレッサグループ CSR報告書2016 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 08 社会 高橋 私は5 歳と2 歳の子どもを持ち 、9時~17時の時短 07 環境 適用が難しい」 「 急な休みが取りにくい」 「 朝礼が慣習化して 特集 社員座談会 2016 女性がいっそう活躍できる職場を目指して 特集 西本 一人のMSとしての立場からは 、きちんと営業実績 西村 「女性活躍推進」 という言葉にも表れるように、働くう 西本 将来的には女性MSの数がもっと増えることが 、女 て効率的に働くことや、一緒に働く人々との情報共有を大事に を積んでいくこと、また、今年MSで初めて産休に入る予定 えで男女が区別されているのが現状と感じます。将来的に 性のキャリアに対する職場の理解を促し、働きやすい環境づ しています。急に休まなければならないときに備えて、業務 の先輩のサポートを頑張ることが自分にできることだと思っ は、そうした意識がなくなるほどに、男女とも当たり前に育 くりにつながるのではないかと思います。その上で 、男女 の進行状況を日頃から同僚に話しておくよう心がけています。 ています。 児休業を取得するなど、仕事と家庭を両立できるようになれ 関係なくだれもがどのようなライフステージを迎えても 、 産休・育休を取得した経験からは、長期間職場を離れてい 産休・育休で職場を離れる人が出た場合、その人が担当し ば理想的です。 お互いにサポートし合うことで業務を遂行できるよう、チー ると不安を感じることもありましたので、適宜会社とコンタ ていた業務をどう割り振るか、人員補充を含めサポート体制 育児は 、自分では気付かないことを子どもから教わるな ム力を活かして働ければ素晴らしいです。 クトが取れる機会があると良いと思いました。それに加えて をあらかじめ整備しておく必要があると思います。それが ど毎日が発見の連続で 、私自身は自分を成長させてくれて 私自身は独身・実家暮らしで家族からの協力が手厚いた 職場復帰プログラムによる支援などがあると、よりスムーズ ないままに周囲に負荷がかかると、 「 産休・育休」そのもの いる大きな要素になっていると感じます。仕事との両立の め 、今まで時間的な制約を意識したことはなかったのです に業務に戻ることができると思います。 にネガティブな印象が付きかねません。新しい職種をつくる 大変さだけでなく、そうしたメリットも周囲に積極的に伝え が 、今回こうした場でさまざまな方の意見を聞けて視野が ことを含め、柔軟な勤務体制が求められていると感じます。 ていければと考えています。 広がりました。自分の支店だけでいると考え方が固定され るので 、研修などを通し、グループ全体での対話の機会を いただけるならぜひ参加したいです。 働きやすくやりがいのある職場の実現に向けて 出産や育児のライフステージを迎えた社員はもちろん、親 目線が経営に反映される意義は大きく、将来的には経営を の介護に当たる社員へのサポートも今後はますます求めら 担う女性が出てきてほしいと願います。キャリアアップが大 れます。さらに、グローバル展開を進める以上、性別のみに 切なのは営業職だけではなく、事務系職種の女性にもジョ 限らず 、国籍などを含めた多様性にも目を向けなければな ブローテーションや選抜研修を通して教育の機会を提供し、 長期的視野から管理職候補を育てていきます。 座 談 会を終えて CSR推進委員長 三宅俊一 株式会社クレアン 薗田綾子氏 「16-18 中期経営計画」 では、CSR活動方針の柱のひ 企業にとって人材の多様性は競争力の源泉となりま りません。それぞれ異なるバックグラウンドを持つ人が誰も とつとして 「人権の尊重と適正な労働環境整備」 を掲げて す。男性以上に多様なライフイベントを持つ女性は 、一 がやりがいを持って働けるような環境づくりを目指します。 います。この根底にあるのは、 「共に働く人々と、良い職 時的には働き方に制約を受けることもありますが、長期 場環境で良い仕事をすることで、社会に貢献していく」 と 的にはそうしたさまざまな経験が一人ひとりの成長を促 いう決意です。女性活躍推進を含むダイバーシティの推 し、企業の力を多面的に高めます。 労働力人口の減少が日本全体での課題となる中、女性の ガ バ ナン ス 岸田 当社のお客様には女性のご担当者も多い中、女性の 高橋 家事・育児を優先して働きたい女性がいれば 、出産 の意識を高めていくことが欠かせません。女性の勤務形態 後もしっかりとしたキャリアを積みたい女性もいて、また一 のみに留まるような話では当然なく、男性の育児休業の取 進や、それに密接に関わるワークライフバランスの充実 政府目標では2020年までに女性管理職比率30%が 方で 、昇進よりも家庭を大事にしたいという男性もいるで 得推進などを含め 、広い視野からの働き方改革を進めてい はグル ープ全体での重要なテーマであり、意識を合わ 目指されています。アルフレッサグループでも、最初に しょう。男性だから、女性だからというくくり方は適切では きます。 せて取り組んでいかなければなりません 。 高い目標を定め、それを達成するための方法や道筋を模 なく、一人ひとりの価値観に合わせたキャリア形成ができる 女性活躍推進に向けた課題は多数あり、一朝一夕では 索することで、従来にはない大胆な発想が生まれ、働き 環境が必要だと思います。 上内 アルフレッサグループがヘルスケアコンソーシアム いかないことばかりですが 、今回皆さんからいただい 方や職場のコミュニケーションに革新が起きるのではな 私個人としては育児の大変さを知って 、子育て中の他の の実現を目指す上では、より良い事業を遂行するため、さま たご意見を積極的に取り組みに活かしていければと思い いでしょうか。 「共助力」 や 「情報共有」 をキーワードに、周 人々 への共感や理解を深めることができました。周りの未 ざまな優れた人材をより多く確保することが絶対不可欠で ます。 囲を巻き込み職場が一体となった取り組みに期待します。 婚の女性たちに 「大変そう」 という印象を与えることなくい す。国が目標とする 「一億総活躍」 を当社に置き変えるなら、 また今後も、人事部門を中心にグループ間で情報を共 きいきと働き、 「育児をしながら責任を持って働く」 ロールモ 私たちが目指すべきは 「全社員総活躍」 で、多様性を享受で 有し、継続してコミュニケーションを深めていきたいと デルとなれるよう頑張りたいです。 考えています。 環境 力をいかに活かすかは大きなテーマで、全社でそのことへ きるような制度の充実と意識改革が両軸で必要でしょう。 ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 西村 仕事と育児の両立のため、職場では優先順位を意識し 社会 09 アルフレッサグループ CSR報告書2016 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 10 特集 女性がいっそう活躍できる職場を目指して CSRマネジメント 特集 グループ各社の経営層を中心に選定されたメンバーで構成されたCSR 推進委員会において 、CSRに関する重要な アルフレッサグループの女性活躍推進関連データ(2015 年度実績) 方針等の協議を行い、グループ各社におけるアクションプランに基づいた活動の報告・評価などを行っています。 女性管理職比率目標 女性労働者の割合 21.7% 管理職に占める 女性の割合 3.2% 43.2% 有給休暇取得率 102 人 (契約社員、パートを含む) (男性1人、女性101人) 39.0% 平均勤続年数 女性役員の数 3人 20.3 年 女性12.3 年 男性 6.0 5% 以上 CSR 推進委員会 4% 以上 4.0 3.2% 構成 2.0 事務局 ▶ グループ全体のCSR 活動の推進 ▶ グループ全体のCSRに関する重要な方針等の協議 委員長:アルフレッサ ホールディングス (株) 取締役副社長 委 員:グループ会社役職員 グループ会社 CSR 協議会 ▶ 自社CSR 活動の推進 アルフレッサ ホー ルディングス (株) 内部統制・法務部 ※CSR推進委員会は年に3 回開催しています 0 2015年 実績 2018年 目標 2020年 目標 2015 年度の活動方針・実績 ※注記のないものは正社員の実績 自己評価:○ 計画通りに進捗 △ 若干の課題あり 2015年度の活動方針 VOICE 女性活躍推進法への対応として、2016年3月に女性活躍推進に関する 女性活躍推進に関する 行動計画を策定 に女性社員の声を聴き、女性にとって活躍できる基準になっているかを精 査しながら、人事評価制度の見直し検証を実施しております。また 、ダイ バーシティ研修の導入や、女性管理職養成等を目的とした研修プログラム 共に働く人々の 働きがい向上 の充実にも努めています。 以上とする目標を掲げるとともに、求職者に対する積極的な広報や 、自社 PRの際に社内で活躍する女性を紹介するなど、女性採用割合を増やす活 コンプライアンスの 充実 大村 慎也 た。女性社員のキャリア形成意識を醸成し、女性社員が目標にする人財を リスクマネジメントの 強化 ▶ 女性の積極的採用 ○ p.7-11 p.27-28 ▶ 仕事と家庭の両立可能な労働環境の整備 ▶ 育児・介護支援施策の啓発・拡充 ○ p.28 △ p.28 ○ p.28 ▶ コンプライアンスハンドブックの利用啓発 ○ p.21 ▶ 安全運転支援装置の導入、 活用 ○ p.12 ▶ 安否確認結果伝達訓練実施 ○ p.22 ▶ システム利用時の認証強化 ○ p.22 ▶ 労働時間管理の強化と業務効率化の推進 ▶ 不正防止対策の強化 ▶ 相談窓口対応の継続と内部通報制度の啓発 ▶ BCPの見直し、 災害対策の強化 ▶ 情報管理体制の強化 増やしていきたいと思います。 ▶ 地域交流の推進 積極的な社会貢献 TOPIC 多様な働き方実践企業 認定制度で 「プラチナ」取得 (株) 日本アポック (株) 日本アポックでは、男性社員による育児休業取得を機に2012年に 子育て支援の推進企業に与えられる 「くるみんマーク」 を取得しました。そ の後、女性の多様な働き方や女性管理職の活躍、出産した女性が現に働き き方実践企業認定制度で、最上位の 「プラチナ」 に認定されました。 ▶ 電力使用量の削減 ▶ 車両による環境負荷低減 ▶ 健康診断の有所見者フォロー ▶ メンタルヘルス研修実施等 ▶ 各種コンプライアンス研修実施 ▶ 内部通報制度の啓発活動実施 ▶ システム災害対策強化 ▶ 災害用備品等追加配備 ▶ 地域清掃活動に参加 ▶ こども110番運動 ○ ▶ 認知症サポーター養成 ▶ 献血活動への参加 ○ ▶ 車椅子、 福祉車両の寄贈 ▶ エコキャップ運動への参加 ▶ 節電の取り組み ▶ 省エネ車両への切り替え p.29-30 ○ ○ ▶ エコドライブ推進 p.23 2016年度からは、新たなCSR活動方針(P.6参照) に沿ってアクションプランを策定し取り組んでいます。 グループ統一活動※について どの風土が構築され、第2子以降の育児休業も取得されるようになりました。 2015年度は、交通安全と災害対策を重点的に取り組みました。交通安全では、交通安全意 考えています。 識醸成に加え安全運転支援装置の効果的活用を図りました。また、災害対策ではグループの 16社が参加して 、 「 グループ各社安否確認結果の災害対策本部への伝達訓練」 を実施しまし た。2016年度からは適正な労働環境整備を一層推進するため、新たに 「ダイバーシティへの 取り組みとワーク・ライフ・バランス推進」 に取り組んでいきます。 アルフレッサグループ CSR報告書2016 ▶ 有給休暇取得促進活動実施 多様な働き方を実践するうえで、産前・産後休業、育児休業、短時間勤務な 今後は、男性の育児休業取得対象者へ積極的に取得を促していきたいと 11 ▶ ノー残業デーの推進 社会 続けていることなどが評価され、2013年には、埼玉県が認定する多様な働 ▶ 社会福祉への貢献 ▶ NPO等の活動支援 環境マネジメントの 推進 p.12 ▶ 多様な人財の育成と活用 ▶ グループ統一活動の実施※ 環境 (株) 小田島 管理本部 総務人事部 人事課長 行動計画策定後、2016年4月、新たに、女性管理職1 名が誕生しまし ○ ▶ ポスター掲示によるグループメッセージの浸透 ▶ CSR意識の引き上げ ▶ 交通安全の取り組み強化 動も行っております。 関連 ページ ▶ グループ理念の浸透 ▶ 健康増進およびメンタルヘルスの強化 管理職(課長級以上)に占める女性割合を3年後に5.0% 、5年後に6.0% 自己 評価 ガ バ ナン ス 行動計画を策定しました。まずは、女性が活躍できる職場環境整備を目的 グループ理念の 浸透と実践 2015年度の活動実績 ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 採用した労働者に 占める女性の割合 育児休業取得実績 CSR推進体制 (単位:%) ※グループ統一活動:グループで共に働く人々が一体となり 「安心」 「 安全」 「 誠実」な事業活動を行い 、アルフレッサグ ループの理念を体現することを目的とした取り組み アルフレッサグループ CSR 報告書2016 12 アルフレッサグループの事業 会社概要・事業概要・事業活動の流れ 特集 事業活動の流れ 株主・投資家 情報 アルフレッサグループ 医薬品等メーカー 配当 資本 取引先 共に働く人々 お客様 情報 医薬品、医療用検査試薬、医療機器・用具の卸販売、製造販売、輸出入等ならびに アルフレッサホールディングス株式会社 調剤薬局の経営とこれらに附帯する事業を行う子会社の管理等 サービス (SPD事業など) 医療用医薬品等卸売事業 仕入 ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 医療機関 (病院・診療所・ 調剤薬局等) 医療用医薬品を中心に、診断薬、医療機器・用具などの商品・ 仕入 医薬品原薬、医薬品、診断薬、医療機器 等を製造・販売しています。 仕入 ●医薬品や診断薬 ●APIs ※ 製造受託 商品 サービスを病院、診療所や調剤薬局などに提供しています。 医薬品等製造事業 マーケティング セルフメディケーション卸売事業 ●手術用縫合糸やマイクロ波手術器等の スペシャリスト (医薬品卸販売担当者) 一般用医薬品を中心に、健康食品、サプリメントなどをド ※医薬品原薬のこと ラッグストア、薬局、薬店などにお届けしています。 ガ バ ナン ス 医療機器 MS ●お客様対応 ●物流 ●配送 SA セールス・アシスタント 商品 (配送専門職) MR 医療関連事業 情報システムの運用・保守および開発 アルフレッサグループ向けの情報システムの運用・保守および開発を行っています。 処方 メディカル・ リプレゼンタティブ (医療情報担当者) 調剤薬局事業などを通じて、さまざまな医療ニーズにお応 えしています。 患者様 処方 環境 規制・監督 行政 事業環境提供 法令遵守・納税 地域社会支援 地域の協力 地域社会 厚生労働省等の省庁、都道府県、業界団体 環境保全 地域との対話 地域住民・コミュニティ 地球環境 アルフレッサグループの会社概要・事業概要 アルフレッサホールディングス株式会社 ● 所在地:100-0004 東京都千代田区大手町一丁目1 番3 号 (単位:億円) 30,000 ● 設立年月日:2003 年9月29日 ● 資本金:18,454 百万円 営業利益・経常利益 25,045 (単位:億円) 24,211 25,764 554 600 445 20,000 400 10,000 200 ● 代表者:代表取締役社長 久保泰三 ● 事業内容:医薬品、医療用検査試薬、医療機器・用具の卸販 ■営業利益 ■経常利益 349 389 452 292 附帯する事業を行う子会社の管理等 13 ※金額、人数は2016年3月31日現在 アルフレッサグループ CSR報告書2016 0 2014年 3月期 2015年 3月期 2016年 3月期 0 ● 医療用医薬品等卸売事業 2015年 3月期 2016年 3月期 ● 医療関連事業 アルフレッサ ヘルスケア株式会社(東京都) アポロメディカルホー ルディングス株式会社(東京都) 四国アルフレッサ株式会社(香川県) 株式会社茂木薬品商会(東京都) 株式会社日本アポック (埼玉県) ティーエスアルフレッサ株式会社(広島県) 株式会社小田島(岩手県) 2014年 3月期 ● セルフメディケーション卸売事業 アルフレッサ株式会社(東京都) 明祥株式会社(石川県) 売、製造販売、輸出入等ならびに調剤薬局の経営とこれらに ● 従業員数:14,556 名(連結) 連結子会社(2016年4月現在) ● 医薬品等製造事業 アルフレッサ ファーマ株式会社(大阪府) シーエス薬品株式会社(愛知県) 青島耐絲克医材有限公司(中国山東省) 株式会社琉薬(沖縄県) アルフレッサ ファインケミカル株式会社(秋田県) 株式会社恒和薬品(福島県) サンノーバ株式会社(群馬県) ● 情報システムの運用・保守および開発事業 アルフレッサ システム株式会社(東京都) アルフレッサ メディカルサービス株式会社(東京都) アルフレッサグループ CSR 報告書2016 14 社会 (英訳名 Alfresa Holdings Corporation) 売上高 アルフレッサグループの事業 事業紹介 特集 医療用医薬品等卸売事業 事業概要 セルフメディケーション卸売事業 売上高 医療用医薬品を中心に、診断薬、医療機器・ 22,873 22,051 22,907 ラとしての役割、使命を果たすため 、全国 津々浦々の医薬品等を必要としているお客 様へ、必要な時に、必要な量を、必要な場所 へ確実にお届けできるよう、高い処理能力 MS(医薬品卸販売担当者) の人数 2,642 人々の健康と生命を支える社会的インフ 人 配送担当者数 2013年 3月期 2014年 3月期 2015年 3月期 2016年 3月期 24 (2016年3月末現在) 一般用医薬品を中心に、健康食品、サプリ メントなどの商品・サービスをドラッグスト ア、薬局、薬店等に提供しています。 2,449 2,021 2,008 1,999 で、医療費負担を軽減するためには 「国民一人 ひとりが、自分の健康に責任を持ち、軽度な症 ディケーションの重要性が増しています。 2013年 3月期 2014年 3月期 2015年 3月期 19 13 の物流センター 超高齢社会を背景に、医療費が増大する中 状は自分で治して健康維持に努める」 セルフメ 2016年 3月期 を備える物流センターを効果的に配置し、幅 事業会社(2016年4月現在) 「人々の 精 神(こころ) と身 体(からだ)の 事業会社(2016年4月現在) 広い知識を持つMS (医薬品卸販売担当者) ●アルフレッサ株式会社(東京都) ●四国アルフレッサ株式会社(香川県) トータルヘルスケアを目指し、すべての人々 ●アルフレッサ ヘルスケア株式会社(東京都) がお客様をサポートしています。 ●株式会社小田島(岩手県) ●シーエス薬品株式会社(愛知県) ●株式会社琉薬(沖縄県) の健康をサポートするために、多様化する生 ●株式会社恒和薬品(福島県) ●アルフレッサ メディカルサービス株式会社(東京都) 活者のニーズを捉えた付加価値の高い商品 制度の変化に先駆けた収益構造のさらなる 強化と、お得意様特性に応じた営業機能の 改革や全国物流を視野に入れた物流拠点の 最適化などの取り組みを進めています。ま (2016 年3月末現在) ●株式会社茂木薬品商会(東京都) 提案と、スピーディーな商品の供給体制で、 主な出来事 2015 年9月●アルフレッサ株式会社「大阪物流センター 」 が稼動 2016 年3月●アルフレッサ株式会社の完全子会社であるエス・エム・ディ株式会社の株 式の一部を富田薬品株式会社(熊本県) と、株式会社モロオ (北海道) に譲 渡し、スペシャリティ医薬品流通における連携をさらに強化 全国の薬局・薬店やドラッグストアなど小売 業を営むお客様の信頼にお応えしています。 今後は 、専売商品の発掘・育成やグルー た 、地域包括ケアシステムやスペシャリティ 2016 年4月●アルフレッサ株式会社がアルフレッサ日建産業株式会社を吸収合併 プの医療用医薬品卸売会社とも連携した調 医薬品流通の対応強化などの取り組みも進 2016 年5月●アルフレッサ株式会社「京都医薬品センター 」 が稼動 剤薬局への販売強化、ネット販売先への対 めています。 の得意先専用センター ガ バ ナン ス 医療用医薬品No.1卸として、今後の医療 ●ティーエスアルフレッサ株式会社(広島県) ●明祥株式会社(石川県) カ所の事業拠点 (23支店、1営業所) ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 21,684 売上高 (単位:億円) 人 用具などの商品・サービスを病院、診療所や 調剤薬局などのお客様に提供しています。 事業概要 3,483 (単位:億円) 2016 年10月 (予定) ●アルフレッサ株式会社がシーエス薬品株式会社を吸収合併 応強化なども進めていきます。 環境 事業トピック 大阪物流センター・京都医薬品センターの稼働 事業トピック アルフレッサ ヘルスケア (株) 多くの医療機関が集まる大阪、京都の中心部に位置しており、地域に密着した安心・安全な医薬品流通の — おかげさまで5周年 — 中核拠点として一層地域医療へ寄与していきます。 アルフレッサ ヘルスケア (株) は 、設立5周年にあたり、取引メー カー様をはじめ、各方面の皆様に感謝の意を込めて2015年9月に 「お 大阪物流 京都医薬品 センター センター かげさまで5 周年記念式典」 を開催しました。 セルフメディケーションを支える中間流通業の果たす役割が日増しに高まる中、式典では、時代のニー お取引先様のご要望、ご期待に応えていく姿勢を打ち出しました。 「 alf-net(アルフネット)」 は営業と、得意先企業のサポートを両立させる次世 保管品目30,000 品目 物流センターに周辺の営業拠点を併設させ、直接お得意様に 納品できる効率的かつ迅速な配送体制を構築。自家発電設備 や地下給油タンクを装備し、地域の方も利用できる非常用トイ レの設置や飲料水等の備蓄品を保管 15 アルフレッサグループ CSR報告書2016 代型システム。 コンテンツの電子化により営業の機動力と訴求力が画期的に向上。発注の簡 保管品目25,000 品目 7つの営業拠点を集約し、物流の効率化と地域に密着した安 心・安全な医薬品流通により、生活者の皆様の健康に貢献 素化や需要予測機能システムを視野に入れ得意先の発注や販促の効率化が 期待される。 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 16 社会 ズに即した営業を展開するための営業支援ITツール 「 alf-net(アルフネット) 」 を発表し、今後もお客様、 アルフレッサグループの事業 事業紹介 特集 医薬品等製造事業 事業概要 医療関連事業 売上高 (単位:億円) 予防、診断、治療の総合的な観点からユ ニークで存在感のある、高品質な医薬品、診 272 267 260 取扱品目 行い、人々の健康で豊かな暮らしに貢献してい (医薬品93、診断薬50、医療機器71、 ます。また、医薬品原薬の製造・販売事業、医 医薬品原薬4、他2) ※サンノーバ (株) の数値は含みません。 薬品の製造受託事業も推進し、安心・安全・ 誠実なモノづくりに取り組んでいます。さらに 製品ラインナップの拡充と販売力強化、海外 カ所 2013年 3月期 2014年 3月期 2015年 3月期 2016年 3月期 (2016年3月末現在) 売上高(※2016年3月期より連結) (単位:億円) 2015年度より医療関連事業のセグメント 313 を新設しました。医療関連事業セグメントに 含まれる調剤薬局事業などを通じてさまざま な医療関連ニーズへお応えし、ヘルスケアコ ンソーシアムの実現に向けて、着実に前進し ています。 調剤薬局事業では、新規出店や効率化、 2013年 3月期 2015年 3月期 2014年 3月期 2016年 3月期 調剤薬局店舗数 126 事業会社(2016年4月現在) ●株式会社日本アポック (埼玉県) 薬剤師教育などの機能強化により収益力の 取り組み紹介 事業会社(2016年4月現在) 向上を図るとともに、業態変化への取り組み ●薬の宅配・服薬指導 を強化していきます。 ●アルフレッサ ファーマ株式会社(大阪府) を進め立地から機能への転換を図ります。 アポロメディカルホールディングス (株) と、 (株) 日本アポックでは、在宅医 新製品情報 アルフレッサ ファーマ 岡山製薬工場 製剤棟、包装棟、配送センター 整備完了 収益力の向上 業態変化へ の取り組み 相談にお応えするなどのサービスを行っています。 さらなる 付加価値の 追求(+α) ●調剤過誤撲滅のために (株)日本アポックでは、患者様に安心して薬を飲んでいただくために、過誤撲滅プロジェクトを中心として、調 剤過誤防止に対するさまざまな課題解決に取り組んでいます。 2015 年9月●体外診断用医薬品「アルソニック® 」 シリーズを新発売 図や絵を使用したわかりやす アルフレッサ ファーマ株式会社は、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、RSウイルスによる感染症の診 健康サポート薬局 シリーズを新たに発売開始しました。本シリーズは 、 断の補助として使用する診断キットである 「アルソニック® 」 5 分という短時間での判定を実現し患者様の待ち時間短縮につながることが期待されます。 かかりつけ薬局 「アルソニック®アデノ」 、 「アルソニック®RSV」 は同じ検体抽出液を共用でき、複数 さらに、 「アルソニック®Flu」 のウィルス検査が必要な場合 アルフレッサ ファーマ 千葉工場 生産設備の強化 青島耐絲克医材有限公司 2016年新棟建設 において 、患者様の負担軽減 につながります。 ガ バ ナン ス サンノーバ 2016年4月に完全子会社化 ●サンノーバ株式会社(群馬県) 超高齢化が進む日本においては 、在宅医療のニーズが増えています。 療サービスの一環として、自宅へ薬をお届けしたり、自宅での薬管理のご ●アルフレッサ ファインケミカル株式会社(秋田県) アルフレッサ ファインケミカル 2015年4月に完全子会社化 (2016 年3月末現在) ●アポロメディカルホールディングス株式会社(東京都) 事業の拡充など、事業拡大に向けて生産体制 ●青島耐絲克医材有限公司(中国山東省青島) ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 断薬、医療機器等の研究、開発、製造、販売を 4 220 生産拠点 315 事業概要 いお薬手帳を作り、服用方法 バーコードリーダー 等の利用で調剤時の 薬の取り違いを防止 します。 従来 などを説明しています。 また複数の薬を服用する場合 は、医師への確認のもと1回 分ごとに袋にまとめた 状 態 (一包化:ワンドウズ)のものを お届けし、飲み忘れ、飲み誤 りを防止します。 環境 事業トピック 2016年4月 アルフレッサグループの医薬品等製造事業の 規模拡大と、収益基盤強化のために、 サンノーバ株式会社を子会社としました。 高度な生産体制と品質管理体制をもつ 同社と、アルフレッサ ファーマ株式会社 レッサグループにおける製造受託事業の 生産能力が拡充し、医薬品等製造事業の 基盤をより強化します。 地域の 「健康なんでも相談所」 人々の健康意識の高まりで、健康づく りのご相談で来局される方が増えている ことから、アポロメディカルホールディン グス (株)が運営するアイランド薬局で は 、日頃の食事などのアドバイスも行っ ています。今後は医師だけでなく栄養士 社会 のもつ生産能力を合わせることで、アルフ 事業トピック やスポーツトレーナーなどとも連携をと り、地域の皆様の健康をサポートができ る、 『 健康なんでも相談所』になることを 目指しています。 サンノーバ株式会社 (群馬県 太田市) 17 アルフレッサグループ CSR報告書2016 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 18 ガバナンス コーポレート・ガバナンス 特集 アルフレッサグループは 、生命・健康に関連する領域で事業を営む企業として 、アルフレッサグ ループ理念体系を実践し、さまざまなステークホルダーに対する責任を果たすことを掲げています。 コーポレート・ ガバナンスに対する こうした企業としての社会的責任を果たし、企業価値の向上を図るために、コーポレート・ガバナン スの充実が基本であると考えています。 基本的考え方 意思決定の透明性・公正性を確保するとともに、保有する経営資源を十分有効に活用し、迅速・ TOPIC 社外取締役の メッセージ 果断な意思決定により経営の活力を増大させることを大切にしています。 長期的な課題を見据えた事業展開を 2015年6月1日に、企業統治のあり方に関する基本原則を示したコーポレートガ バナンス・コードが東京証券取引所によって導入されました。アルフレッサ ホール ディングス (株) も、コーポレートガバナンス・コードが要請する 「株主の権利・平等性 の確保」 、 「 株主以外のステークホルダーとの適切な協働」 、 「 適切な情報開示と透明 コーポレートガバナンスガイドラインの制定 アルフレッサ ホールディングス (株) は監査役会設置会社 当社グループのコーポレート・ガバナンスに関する基本方 を選択し、監査役・監査役会が取締役の職務執行を監査して 針として、2015年11月に 「コーポレートガバナンスガイドラ います。また、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を イン」 を制定しました。 明確にするため、執行役員制度を採用し、意思決定・監督機 本ガイドラインでは 、アルフレッサグループ理念体系に定 能は取締役会が担い 、業務執行機能を執行役員が担ってい めた 「私たちの思い」 「 私たちのめざす姿」 および 「私たちの ます。なお、取締役(11名) のうち2名(ともに女性学識経験 約束」 の実現に向けて 、ステークホルダーとの関係やコーポ 者) を社外取締役とする体制とし、各々の見地から助言・提言 レート・ガバナンス体制に関する各種条項を定めました。 いただいています。 2015年11月27日より実施している当社のコーポレートガバナンスガイドライ ンの冒頭には、 「アルフレッサグループ理念体系に定めた『 私たちの思い』 『 私たち のめざす姿』および『 私たちの約束』の実現を通じて、安心・安全・誠実にお客様、 慶應義塾大学 経済学部 教授 アルフレッサ ホールディングス株式会社 取締役 寺井 公子 東京大学大学院経済学研究科博士課程 修了。経済学博士。 専門は公共経済学、財政学。社会保障制 度を含めた財政分野に精通。 お取引先様、共に働く人々、株主様、地域社会等のステークホルダーに対する責 任を果たすため、一層の企業価値の向上を目的とする」 と、ガイドラインの目的が 掲げられています。グループ全社でガイドラインの基本理念を共有し、意思決定 の透明性・公平性の維持に不断の努力を続けることが、社会から信頼される企業 であり続けるための前提条件であろうと思います。 具体的な取り組みの一つの例として、コーポレートガバナンス委員会を組織し、 ガ バ ナン ス コーポレート・ガバナンス体制 ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 性の確保」 等の5つの基本原則の理解に努め、具体的な取り組みを開始しました。 定期的に会合を開催しています。社外取締役・社外監査役もメンバーに含まれて コーポレートガバナンスガイドライン おり、市場環境、中長期の経営課題についての情報を共有できる有益な場となっ http://www.alfresa.com/investor/cg/cgguideline.pdf ています。 企業には、日々変化する市場環境への迅速で賢明な対応だけでなく、中・長期 的見通しに基づいた経営計画を策定し、適時に公開することが求められています。 日本経済は人口高齢化、生産年齢人口の減少などの構造的な問題を抱えていま コーポレート・ガバナンス体制図 す。 「ヘルスケアコンソーシアム」 を目指す当社には 、長期的展望に基づく確かな 株主総会 選任/解任 選任/解任 経営戦略、事業展開が必要です。性差、技能など、さまざまな特質を持つ個人が お互いを認め合い、仕事と生活の両立を図ることができる労働環境の中で、職務 連携 を通してこのような課題に立ち向かう姿勢を持つことがグループの発展、ひいて 助言・ 提言 監査役 (会) 連携 監査役 3名 取締役会 監査 (うち社外監査役2名) 取締役 11名 代表取締役 助言・ 提言・ 答申 アルフレッサグループ CSR報告書2016 内部監査 各部 事業戦略会議 グループ社長会議 各部門間で連携 参加 参加 業務の適正を確保するための体制 アルフレッサ ホールディングス (株) は、会社法および会社 いての報告体制を整備するとともに、各種会議やグループ内 法施行規則に則り、業務の適正を確保するための内部統制 の人事交流により、グループ会社間の相互の連携と情報の 基本方針を決定しています。基本方針には、法令遵守、損失 共有を図っています。 危機の管理、監査体制の整備などを定めています。また、グ 業務の適正を確保するための体制の運用状況について ループ会社については 、グループ会社運営規程にもとづき は、その概要を事業報告に記載しています。 各グループ会社の経営に関する管理を行い 、重要事項につ アルフレッサグループ CSR 報告書2016 20 社会 連携 執行役員 協議 役員人事・報酬等委員会 連結子会社 会計監査人 監査 監督 業務執行会議 19 は社会への貢献につながるものと考えます。 コーポレートガバナンス委員会 (うち社外取締役2名) 報告 監査部 環境 選任/解任 ガバナンス ガバナンス コンプライアンス リスクマネジメント 特集 コンプライアンス に対する 基本的考え方 コンプライアンスは 「共に働く人々が法令、社内外の諸規則および社会規範を遵守し、法的責任と社 会から期待される倫理的な責任を主体的に果たすこと」 と定め、誠実な事業活動を遂行しています。 ライバシーなど人権に配慮し、秘密を保持するとともに、公 議」 を設置するほか 、グループ各社の推進体制を整備し、以 下の考え方で推進しています。 (1)法令等を上回る自主的な基準を設け、その基準を目標と 時・的確な管理・実践が可能となるように体制・対応策を整備しておくことが大切だと考えています。リ スクを予見、識別し、対応策を整備するとともに、共に働く人々がそれを理解し、また自らの役割を認識 して責任のある適時・的確な行動がとれることを目標に掲げています。 災害対策 益を目的とした通報者の権利を保護しています。 西日本 地震および南海トラフ巨大地震の被害想定見直しを受け、当 コンプライアンス相談窓口の運営 西日本で被害があった場合に、 社グループでは大規模災害への対策を一層強化しています。 相談者(共に働く人々 ) アルフレッサグループの取締役、監査役、執行役員、 社員、顧問・嘱託、パートタイマー、アルバイト、派遣社員 東日本 通常時は最新データをバックアップ 東日本大震災や熊本地震の発生に加え、政府の首都直下 当社グループでは 、コンプライアンスをCSRの重要領域 の一つと捉え、CSR 推進委員会の下に 「コンプライアンス会 事業の経営にマイナスの影響を及ぼす 、または及ぼす可能性のあるさまざまなリスクに対して 、適 メイン グループ各社において 、規程やマニュアルの最新化や環 基幹システムを切り替える (2)共に働く人々が 、コンプライアンスガイドラインを理解 報告・相談 し、日々の行動で体現できるように支援する 文書 電話 Eメール 面談 報告 当社グループは 、高度な情報化社会に対応するため関連 是正措置 関係部署との連携 ▶ 事業継続計画(BCP) 法規を遵守することはもとより、情報管理基本方針を定め 、 アルフレッサグループでは大規模災害やパンデミックの発 体制の整備や事業活動において保有する情報の適切な管理 生に備えたBCP(事業継続計画) の強化を重ねてきました。 に努めています。 当社グループでは、高い倫理観のもと、コンプライアンス 医療用医薬品等卸売事業を担うグループ各社による被災時 ガイドラインを遵守し事業活動を行っていますが、法令・企業 の支援体制を確立し、特定エリアの物流センターや支店が被 ▶ コンプライアンス研修・啓発活動 災しても、ほかの拠点がそれを補完し、必要な場所へ医薬品 当社グループは 、個人情報を保護することが事業活動に 供給を継続できる体制を全国規模で整えています。 おける重要な社会的責務であると認識し、アルフレッサグ しています。相談窓口はグループ各社社内のほかアルフレッ グループ各社では 、コンプライアンスハンドブック等を用 システム面では、医薬品流通を止めないように、共同利用 ループ・プライバシーポリシーに基づいて個人情報の保護に サ ホールディングス (株) にグループ共通の相談窓口を設け いた研修や啓発活動を実施し、コンプライアンス意識の浸透 基幹システムのバックアップのためデータセンターが万が一 努めています。 ており、グループ全体に関する相談等幅広く対応しています。 に努めています。 被災しても、第二のデータセンターへのシステムに切り替え さらに近年は、内部通報が集まりやすい環境を強化するた コンプライアンスハンドブックは、コンプライアンスガイド を行うディザスタリカバリーを確立しています。 めグループ各社にて社外相談窓口の設置を進め 、概ね設置 ラインを周知・徹底する冊子で、身近な事例などを通じてコ が完了し運用を開始しています。相談窓口では利用者のプ ンプライアンスについて考える機会を提供しています。 倫理に反する行為の早期発見または未然防止のため、共に働 く人々が相談・申告できるコンプライアンス相談窓口を整備 グループ各社の新入社員を対象に行うア 21 アルフレッサグループ CSR報告書2016 アンス講演を取り入れています。コンプライ アンスの解説やインサイダー取引規制等の 講演を聞き、アルフレッサグループに所属す http://www.alfresa.com/privacypolicy.html TOPIC アルフレッサグループ向けの情報システムの運用・保守および開発を行うアル フレッサ システム (株) では 、ISMS 認証(ISO/IEC27001) を取得し情報セキュリ 情報セキュリティ 対策の一層の強化 アルフレッサ システム (株) ティ対策に取り組んでいます。 2015年度は、営業支援システムを改良し、パスワードの長さや入力失敗回数管 社会 アルフレッサグループ ミナーでは、毎年外部講師によるコンプライ 個人情報の取り扱いに関する詳細はWEBをご覧ください ※ディザスタリカバリー:被災したコンピューターシステムを速やかにバックアップシ ステムに切り替えること ルフレッサグループフレッシュメンバーズセ 新入社員を対象とした コンプライアンス研修 個人情報保護 環境 TOPIC ガ バ ナン ス コンプライアンス相談窓口 調査・検証 情報管理 ます。 コンプライアンス相談窓口 相談受付 バックアップ 境・備蓄品の点検・確保に加え、災害対策研修会を実施する など、いつ災害が発生しても対応できるよう対策を重ねてい してPDCAを推進する ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 コンプライアンス推進体制 リスクマネジメント に対する 基本的考え方 理、有効期限管理等、システム利用開始時の本人認証を強化しました。また、災害 に備えてディザスタリカバリーを確立しています。今後順次、基幹システム以外の る一員として、社会的責任の理解とコンプラ 周辺システムを含めたディザスタリカバリーを確立していきます。 イアンスに対する確かな知識の習得に努め 情報システムの安全性を確保・維持していくため、情報セキュリティトレンドを注 ています。 視し、万全の対応を図り、お客様満足度の一層の向上に努めていきます。 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 22 私たちの約束 環境 環境との関わり 6 特集 環境に対する 基本的考え方 当社グループの主な環境負荷はオフィスや工場、物流センターなどで使用される電力と、営業活動で 消費される車両燃料(ガソリン等) に起因しています。グループ全体の環境負荷については 、各事業分 野の全体像を把握したうえで、負荷の低減に向け、積極的に取り組んでいます。 緑あふれる“工場公園”で国際標準の取り組みを継続 アルフレッサファインケミカル( 株)秋田工場 アルフレッサ ファインケミカル株式会社は 、2015 年4月からアルフ レッサグループに参画し、原薬製造の役割を担っています。今回は、新し アルフレッサグループの環境負荷全体像 1,161,315GJ ● ガソリン 14,238kl ● A 重油 1,307kl 382 千㎥ ● 電力(昼間) 55,326 千kWh ● 灯油 158kl ● 都市ガス ● 電力(夜間) 3,071 千kWh ● 軽油 385kl ● LPG 1t しました。 同社秋田工場は 、秋田市沿岸部に広がる松林内に位置し、敷地面積 25. 8万平方メートル (東京ドーム約6個分) という広大な敷地の中で、 「自 然環境の保全と調和」 をモットーに環境活動に取り組んでいます。 卸売事業 製造事業 医療関連事業 ● 医療用医薬品 ● 一般医薬品 ● 医薬品 ● 診断薬 ● 医療機器 ● 診断薬 ● 医療機器 ● 海外販売 ● ファインケミカル販売 理システムを導入することで無駄なく管理し安全性も担保しました。 医薬品や 診断薬 手術用縫合糸や マイクロ波手術器 等の医療機器 調剤薬局 災に関する研修の受講を必須とし、意識の向上を図っています。 ガ バ ナン ス 設備面の充実だけでなく、従業員に対しては、入社時に環境・安全・防 配送 員の心を潤す。 例えば 、高濃度アルコールなどの危険物も含まれる原材料は 、生産管 適正な水質であるかどうかを常時モニタリングしています。 物流 浄化され、きれいになった水の流れは従業 活用した結果、94%までリサイクルに成功。最終的に放出される排水は、 事業活動 お客様対応 工場内にあるとは思えない、人工池。 一方で 、製造後に出る廃液は 、微生物による浄化を行う排水槽などを ● 受託製造 APIs ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 INPUT ● エネルギー くグループの一員となった同社を訪れ 、そのユニークな環境活動を取材 工場を囲むクロマツは地域にとっての防砂 林の役割を果たす。 林の中の薬草園では、四季折々の姿も楽し むことができる。 2000 年にはISO14001を取得し、国際規格に基づく環境マネジメン トを行っているほか 、秋田市とは公害防止協定を結んで地域の環境保全 配送(総走行距離) 165,734 千km への貢献に努めています。これからも地域の豊かな自然環境を尊重し共 存するため、環境への取り組みを進化させていきます。 CO2 排出量 2 2013年度 72,276 2014年度 67,498 2015年度 68,565 環境 OUTPUT 68,565t-CO CO2 排出量の推移(単位 :t-CO2) 注1)電力のCO2 排出係数は、供給電 力会社の係数を使用しています。 敷地内の排水溝で泳ぐ鯉は、水質のバロ 注2)2015年度におけるCO2 排出量 メーター。 の増加は、電力等のエネルギー 使用量の増加によるものです。 24時間体制で水質をモニタリング (写真中 央部に計測器) 。データはリアルタイムで秋 田市に共有され、汚染が発生することがな 集計対象範囲:アルフレッサ (株) 、四国アルフレッサ (株) 、ティーエスアルフレッサ (株) 、明祥 (株) 、 (株) 小田島、シーエス薬品 (株) 、 (株) 琉薬、アルフレッサ日建産業 (株) (2016年4月アルフレッサ (株) を存続会 社として合併) 、 (株) 恒和薬品、アルフレッサ メディカルサービス (株) 、アルフレッサ ヘルスケア (株) 、アルフレッサ ファーマ (株) 、 (株) 日本アポック 「温室効果ガス排出量算定・報告マニュアルVer4.1」 を参照しています。 集計対象期間:2015年4月~2016年3月 CO2 排出量の算定には、地球温暖化対策の推進に関する法律の いようチェックされている。 地域の皆様とともに伝統行事を盛り上げる アルフレッサ ファインケミカル (株) は、 1987年から29年連続で秋田伝統の 「竿 TOPIC 明祥( 株) 燈まつり」のスポンサーになっています。 り組みとして 、本社と支店あわせて6ヵ所に 2015年には後援している自治会が妙技 太陽光発電設備を設置しています。 会で2年ぶり7回目の優勝をするなど、社 これらの発電施設により、同社消費電力 員も家族ぐるみで参加することで 、地域 の約3%を太陽光発電でまかなっています。 に根付き、もっと愛される企業になってい はすべて地下に埋められている。 また、設備導入を通じて社員一人ひとりの きたいと考えています。 の美しい景観を保っている。 環境・省エネ意識向上につながっています。 23 アルフレッサグループ CSR報告書2016 社会 太陽光発電 設備の設置 明祥( 株)では 、節電・環境負荷低減の取 冬場の凍結防止と塩害対策を兼ねて、配管 無機質な配管を地上に露出させず、敷地内 小松支店屋上に設置されたソーラーパネル アルフレッサグループ CSR 報告書2016 24 社会 c お客様・お取引先様との関わり 私たちの約束 私たちの約束 私たちの約束 1 4 5 特集 ▶ お客様・ お取引先様に 対する考え方 常にお客様・お取引先様が満足を得られる安心できる商品・サービスを安定的に提供するとともに、 公正かつ透明で自由な競争による適正な取引を通じて 、お客様やお取引先様の信頼を獲得し、良好な 関係の維持に努めています。 アルフレッサ (株) では 、煩雑なワクチン接種スケジュール を計算・管理・共有できる 「ワクチンスケジューリングシステ ム」 を開発し、2014年に設立したワクチン安全管理(株) にて 運営を行っています。 本システムの利用により、乳幼児を持つ保護者は接種可能 なワクチンと接種時期が確認でき、予約忘れや接種漏れを防 ▶ ISO9001 (製品及びサービス における品質マネジメントシス 高度温度管理物流 テムに関する国際規格) 医薬品の中には、スペシャリティファーマ (バイオ医薬品や ISO13485 (医療機器における 抗体医薬品) のように、厳格な温度管理が必要とされるもの する国際規格) があります。保管時はもちろんのこと、輸送時においても特 ISO27001 (情報セキュリティ 品質マネジメントシステムに関 マネジメントシステムに関する 定の温度を保持しなければ医薬品としての品質が損なわれ 国際規格) アルフレッサ ファーマ (株) 千葉工場、 アルフレッサ メディカルサービス (株) アルフレッサ ファーマ (株) 千葉工場、 アルフレッサ システム (株) アルフレッサグループでは、気密性・断熱性に優れた高機 お客様満足度向上の取り組み 冷所品はもとよりマイナス20℃の冷凍品に至るまでのあら ゆる温度帯における長時間の保冷配送を実現しています。 ▶ カスタマーサポート 当社グループは、医療の最前線にいるお客様に対し、医療 でを、一元的に行い、合理化、効率化を図るSPDシステムを 提案し、お客様の利便性を追求しています。 ※ SPD(Supply Processing and Distribution) の略 ▶ ベトナムにおけるSPD事業 アルフレッサ メディカルサービス(株)は、これまで日本国 内でSPD事業の実績を積んできましたが、2016年、ベトナ お客様・お取引先様とのコミュ二ケーション ム国におけるSPDシステム普及促進事業が 、独立行政法人 最適な医薬品・サービスをご提案・ご提供するにあたって めの民間技術普及促進事業」 に採択され、JICAとの間で業 は、お客様やお取引先様との適切なコミュニケーションは欠 務委託契約を締結しました。日本独自のSPDシステムの導入 かせません 。それぞれに有用となるテーマのセミナーやイベ に向けた取り組みをJICAとともに進めていきます。 国際協力機構(JICA) の 「開発途上国の社会・経済開発のた ントを開催し、健康・医療に関する課題解決や情報共有の場 を提供しています。またいただいたご要望や課題を、日々の 活動改善に活かすことが大切だと考えています。 や医薬品に関する各種最新情報の提供をはじめ、IT活用・経 営支援、在庫管理などさまざまな面からのサポートを行って 品質管理基準の国際規格取得 当社グループでは 、お客様へ提供する商品・サービスの 品質維持と継続的な改善を図るため 、品質管理基準に関す る国際規格(ISO9001、ISO13485、ISO27001) を取得し ています。 ▶ 在庫を保有する必要がなくなります。 事者のニーズに応じた加工・病院内各部署への最適配置ま ガ バ ナン ス な高機能保冷剤であるアイスバッテリー ® を用いることで 、 やワクチン発注の業務の効率化ができ、不要不急のワクチン 岡山製薬工場、茨木リサーチセンター てしまうことから、特に厳格な温度管理が必要です。 能保温ボックスと、長時間にわたって一定温度の保持が可能 止できます。医療機関においてはワクチン接種の予約受付 病院で使用される医療材料や医薬品等の供給や 、医療従 ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 品質管理 SPD 事業 ワクチンスケジューリングシステムの提供 います。 I Tを活用したサポートとしては 、在庫管理、受発注業務の 効率化などをサポートする機能や各種情報提供機能を備え たシステムを多数取り揃え、お客様の多様なニーズにお応え 満足度アンケートを実施し、サービス品質の向上やスタッフ教育・訓練 お客様満足度アンケートの 結果をサービス向上の材料に 方針の判断材料としています。 アンケートでは 、提供サービスや接客への評価のほか 、満足または 不満に感じている点などを総合的にお伺いしています。 環境 しています。 当社では、2009年度から毎年1回SPD契約施設様を対象にお客様 VOICE アンケート結果は各営業管理職を集めた報告会で共有し、各現場の TOPIC 担当者へと説明しているほか、いただいた課題や要望への対策(計画) アルフレッサ (株) では、医療機関様の業務に役立つ 「情報」 と アルフレッサ メディカルサービス(株) 営業本部 営業企画室 室長 「オンライン発注機能」 をあわせ持った医療機関様向けサービ 「 alf-web」 で医療機関の 広範な業務をサポート アルフレッサ (株) スサイト 「 alf-web」 を2009 年より運用しており、お客様であ る薬局や医療機関の薬剤師や医師の皆様にご活用いただいて います。 当サイトの利用でオンライン発注が可能になり、お客様の を構築することができました。 廣瀬 孝洋 TOPIC ドラッグストアショーに出展 商品認知度の向上に貢献 アルフレッサ ヘルスケア(株) お客様や生活者の方々に対して当社専売商品をPRすることを目的 に、日本チェーンドラッグストア協会主催 「第16回JAPANドラッグスト アショー」 に出展しました。専売商品のほか、共同出展したアルフレッサ 社会 発注業務の効率化を実現できたとともに、より強固な関係性 とその後の実施状況を営業会議等で報告する体制になっています。 (株) のCM映像を流しながら、 「 スマホよ薬」 ( 調剤予約サービス) の紹 2015年5月時点で会員数は約3万軒にのぼっています。今 介も行いました。 後もさらなる利便性向上と有益な情報提供を目指し、利用者 出展によって商品の認知度が向上しただけでなく、生活者から直接 に満足していただけるサイトにするためにコンテンツや機能の お悩みやご意見をいただくことができ、今後の商品展開の参考になり 追加、画面構成を含めたリニューアルを検討しています。 ました。 ▶ alf-webはグループ各社に展開され、お客様へサービスを提供しています。 25 アルフレッサグループ CSR報告書2016 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 26 私たちの約束 社会 c 共に働く人々との関わり 2 特集 ▶ 適正な職場環境整備 共に働く人々 に対する 基本的考え方 共に働く人々が 、安全で働きやすい職場環境の確保・向上に努めるとともに、健全な企業風土を醸成 し、さまざまな価値観や考え方を有した多様な人財が個性や能力を発揮し活躍できる企業を目指します。 多様な人財活用 当社グループでは、年齢、性別、障がいの有無など、さま ざまな価値観の違いを受け入れた上で 、個人の能力を最大 限に発揮できる環境を整え、多様な人財の活用に取り組んで とで生活の満足度を高め、また、共に働く人々の充実した生活 また、セクシャルハラスメントおよびパワーハラスメント等 が質の高い成果につながると考えています。 「仕事と生活の の未然防止にも努め、コンプライアンス ガイドラインでハラス 調和 (ワーク・ライフ・バランス) 」 の実現を目指して、各種制 メントに関する指針を定めるとともに、人権やハラスメントに 当社グループでは、共に働く人々が公平かつ納得が得られ 度の充実や、制度を利用しやすい環境づくりに取り組み 、育 関する問題や悩みを相談できる相談窓口を設置しています。 る人事評価を実施するよう努めています。 児・介護等に関する制度のほか、共に働く人々のニーズや、グ グループ各社では、職能や業績(目標設定) による評価に、 ループ各社の特性に即した制度の整備を図っています。 人事評価 「コンピテンシー評価」 「 自己評価」 などを加味した評価制度を 導入しています。 時間外労働削減の取り組み の心身の健康の維持・増進を重要な取り組みテーマと位置 により労働時間を管理し、時間外労働に対する管理意識を高 加えて 、特殊作業者検診、年齢別検診などの実施や検査項 当社グループは 、人財育成を経営上の重要な課題と認識 めています。また 、時間外労働実施時の事前申請を徹底す 目の充実を図り、健康診断の結果有所見者となった方へは2 しており、社会から信頼される事業活動が行えるよう、さま る取り組みなども各社で積極的に行い、一人ひとりの時間管 次検査受診促進等のフォローに努めています。また、メンタ ざまな教育・研修を展開しています。 理の意識向上と、計画的な業務遂行を促し、効率的な業務配 ルヘルス維持の取り組みとして 「アルフレッサグループここ ろの相談窓口」 を設置しています。 人財育成の推進 2015 13,434 14,020 14,556 正社員 7,521 7,668 8,168 具体的には、グループ各社の研修体系に基づく職種別・階層 分の指導や役割分担の見直しなど、時間外労働削減のため 顧問・契約・嘱託 3,415 3,698 3,620 別の教育研修や自己啓発のための通信教育への補助のほか、 の取り組みを推進しています。 パート・派遣社員 2,498 2,654 2,768 次世代の育成を目的としたグループ研修等を行っています。 新入社員採用数 (人) 226 213 227 2015 年度は、経営幹部候補の育成を目的としたAEP(ア 平均勤続年数 (年) 17.0 16.4 15.4 ルフレッサグループエグゼクティブプログラム) を開催しまし 障がい者雇用人数 (人) 229 227 252 た。AEPには部長級以上の管理職から16名が参加し、経営 単年度の高齢者雇用者数 (人) 128 133 171 幹部に求められる知識・スキルの習得とともに創造性を高め 形態別 人数 (人) る研修などに取り組みました。 ガ バ ナン ス づけています。グループ各社では 、定期健康診断の実施に 2014 雇用 健康管理・メンタルヘルスケア 健康・医療分野で活動する当社グループは、共に働く人々 ▶ 2013 従業員数 (人) ▶ グループ各社では 、早帰り運動やノー残業デーの設定等 ▶ 年度 に際して 、国籍、年齢、性別、障がいの有無などによる差別 的な扱いや不当な人権侵害を行いません 。 います。 人事に関する基本データ (アルフレッサグループ) ワーク・ライフ・バランスの推進 ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 ▶ 当社グループは、基本的人権を尊重し、採用や評価、業務 当社グループは、共に働く人々が仕事にやりがいを感じるこ ▶ 人財を活かす取り組み ▶ 人権の尊重・ハラスメントへの対応 当社では、社員一人ひとりが健康増進に努めるきっかけづくりにと、自身の VOICE 健康診断結果をいつでも詳しく確認できる 「健康結果照会」 機能をつけた健康 健康管理システム導入で 一人ひとりの意識改革 管理システムを導入しました。これは 、毎年の健康診断結果をデータベース に蓄積した上で、各人が検査項目の詳細や現在までの健康診断結果の推移を 環境 見られるようにしたものです。 利用した共に働く人々からは、 「過去からの推移が確認できて良い」 「どの項 目に異常があったか確認しやすい」 といった声をもらっています。 当社では、障がい者に対し、個々の障がい特性に合わせた職務内容を検討 VOICE し、それに適した作業環境を提供しています。 障がい者も働きやすい 職場づくり て見ることができるデジタル拡大機や 、大型モニター導入などの工夫に取り 障がい者であっても、その人の適材適所を 考えれば 、作業効率を上げることも可能で す。また 、これらの取り組みを通じて 、社員 同士のコミュニケーションが豊かになる効果 も出ています。 27 アルフレッサグループ CSR報告書2016 健康増進を促しています。 全社ヒアリングの実施で 職場環境を改善 (株)恒和薬品 取締役執行役員 管理本部長CSR担当 兼 総務部長 髙野 純一 当社では、昨年7月まで1年をかけて全社員を対象に職場環境に関するヒア リングを行い、そこで出た意見や要望を改善につなげる活動をしています。ヒ アリングは1人あたり約30分で、業務量や残業時間といった職務状況から人 社会 業務に携わってもらいパートタイム制を導入しています。 金城 達也 石川 元 また 、人事部からは定期的に 「健康管理システム便り」 を発行して日頃から 例えば 、視力が低下している社員に対し、書類や郵便物等の文字を拡大し 組みました。また 、透析通院が必要な再雇用社員に対しては 、連続性のない (株) 琉薬 総務部長 アルフレッサ ファーマ(株) 管理本部 人事部長 間関係なども含めた職場環境まで、幅広い内容をヒアリングしました。 ヒアリングを受けて 、営業所の設備や営業車両(4WD 車へ変更など) が改 善されたほか、有給休暇の利用促進にも取り組んでいます。 今後出てきた要望や提案などに優先順位をつけながら、ワーク・ライフ・バ ランスの施策を推進していきたいと考えています。 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 28 私たちの約束 社会 c 地域社会との関わり 6 特集 地域社会に 対する考え方 当社グループは、企業市民としての責任を自覚し、地域社会に密着した事業活動を展開するとともに、 社会との共生を図りながら持続的に発展することを目指して積極的に社会貢献活動に取り組みます。 献血活動 寄付・協賛 医療を支える企業として、高齢化の進む日本で増加してい ティーエスアルフレッサ (株) では、毎年中国地方各地の医 病気やケガの治療のため輸血や血液製剤を必要とする方 グループ各社では、社会貢献活動の一環として、各種基金 る認知症の方を応援するため、認知症を正しく理解し、認知 療・福祉施設へ車椅子の寄贈を行っており、その活動は20 が数多くいます。医療に関わる企業が果たす社会的役割の一 やNPOなどへの寄付活動を行っています。アルフレッサ (株) 症の方やその家族の良き理解者である 「認知症サポーター 」 年以上を数え、積み重ねてきた実績が地域社会からの信頼 環として、共に働く人々に献血への協力を呼びかけています。 では2015年度も震災孤児・遺児支援※のための寄付を継続 の養成が進んでいます。 につながっています。2015年度も130台の寄贈を行い、こ アルフレッサ ファーマ (株) では152名が 、明祥(株) では したほか 、 (株) 恒和薬品では 「こども放射線防御・震災復興 四国アルフレッサ (株) で認知症サポーター養成講座を全 れまでの累計寄贈台数は3,024 台となりました。 72 名が献血に協力するほか 、 (株) 小田島、ティーエス アル 国際シンポジウム」 (こどもの健康および震災復興を協議) の 社的に開催したほか、明祥(株) 、 四国アルフレッサ (株) では昨年度の設立10 周年を記念し フレッサ (株) 、 (株) 琉薬、 (株) 恒和薬品などでも年1 ~2回、 後援金を寄付しています。災害支援のほかにも社会福祉や た社会貢献活動の一環として 、 移動献血車を呼ぶなどして 、献 健康、学術・研究分野など社会貢献としてさまざまな分野へ め、 (株)小田島では 、認知症サ 福祉車両を1 台、香川県へ寄贈 血を行っています。 寄付を行っています。 ポーター養成講座の講師役であ しました。今後も取り組みを継続 る 「認知症キャラバンメイト」が し地域社会との価値あるつなが (株)琉薬などでも取り組みを進 市民講座などで活躍しました。 オレンジリングは認知症を支援するサ ポーターの 「目印」 です。 りを大切に育んでいきます。 当社は、医薬品卸企業として積極的に地域包括ケアに協力しようと、2015 VOICE ※Keep on Smiling for Children Project in 比叡山延暦寺 ~こどもたちの新しい明日へ~(東日本大震災による孤児や遺児たちの支援) 協賛 処方箋を持っていないと入りづらいと思われがちな保険調剤薬局に気軽に TOPIC 入ってもらうきっかけを作ろうと、店舗主体で 「健康祭り」 というイベントを開催 年度から四国内4ヵ所の自治体と 「地域見守り活動」 に関する協定や約束を交 地域見守り活動による貢献 麦谷 賢治 業務中に地域の高齢者の方々の異変に気付いた場合、提携している自治体 健康祭りで地域と交流 (株)日本アポック しています。2015 年度は全41 店舗中14 店舗で実施しました。 同イベントでは、店舗内にある機器を利用して肺年齢や血管年齢、ストレス に通報する取り組みです。 チェック等の測定や服用薬剤の相談などを実施しています。当社の薬局の存 これまで通報した事例はまだありませんが、今後も事業だけでなく、さまざ 在を知ってもらうとともに普段測定チャンスのない項目が測れることで、健康 まな地域活動を通じて人々の健康でいきいきとした生活に貢献したいと考え について関心を持っていただく良い機会になっています。 環境 四国アルフレッサ (株) 営業企画部長 わしています。 ガ バ ナン ス 車椅子 、福祉車両の寄贈 ア ル フ レッサ グ ル ー プ の 事 業 認知症サポーターの養成 ています。 TOPIC 「アイランド子ども薬局」 で 薬剤師体験 アポロメディカルホールディングス (株) アポロメディカルホールディングス (株) では、薬の大切さや薬局内での業務 に関心を持ってもらおうと、小学生を対象に薬剤師を体験できる 「アイランド子 ども薬局」 活動を実施しました。 地域に広がる 清掃活動の輪 を使って調剤を体験し、普段薬剤師が安心・安全に薬をお渡しするための工夫 たようで、声を上げて喜んだり、スタッフへさまざまな質問をしたりする姿が見 られました。 29 アルフレッサグループ CSR報告書2016 境を目指して、定期的に地域での清掃活動を実施しています。 8年ほど前に活動を始めた頃は、協力者も限られた中での活動でしたが、現 在では多くの近隣企業へ波及し、まさに地域ぐるみの活動にまで発展してい や注意している事を学びます。 参加者は2時間のイベントの中で、真剣に、かつ楽しく調剤を体験してくれ 当社では会社周辺を美しくし、お客様や共に働く人々が気持ちよく働ける環 社会 体験では、お菓子を薬代わりにしつつ、薬剤師が使用する本物の器具や機械 VOICE ます。 ティーエス アルフレッサ (株) 物流部 次長 大江 泰之 継続した取り組みのおかげで、地域のゴミの量が減っていると実感していま す。今後も、周辺を美しく保ち、通行する方々が汚したくないと感じるよう継続 していきたいと考えています。 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 30 私たちの約束 社会 c 株主・投資家との関わり 株主・投資家の 皆様に 対する考え方 3 第三者意見 年度の報告書では 、後継者育成計画、取締役会実効性評価な 当社グループでは 、株主・投資家の皆様と長期的な信頼関係を築いていくために、透明性の高い情 ど仏に魂を入れる主体的な取り組みを拝読したいと思う。司令 報を適時・適切に開示し、継続的な双方向コミュニケーションに努めています。 塔としてのアルフレッサ ホー ルディングスの権限・陣容強化 私たちは 、株主様の期待に応えるべく、健康に携わる企業グループとしての企業価値を高めていき など、スピード感を持って経営戦略、経営効率を促進するため ます。 ディスクロージャーポリシー 株主・投資家とのコミュニケーション アルフレッサ ホー ルディングス (株)は 、ディスクロー 企業行動研究センター 所長 のプログラムについての説明も聞きたかった点である。 菱山 隆二氏 「16-18 CSR活動方針」 は、具体的なプログラムや目標につ いて掘り下げて欲しかった。 「 CSRマネジメント」 は過年度の活 今回の報告書がステークホルダ ー(投資家、需要家、取引 動方針と実績を示すが 、それを踏まえての2016 年度の方針 アルフレッサ ホールディングス (株) は、ディスクロージャー 先、社員) 指向を強めたのは評価されよう。彼等が何を喫緊の と目標は説明されていない 。たとえば、 「労働時間管理の強化 ジャーポリシーを定め 、株主・投資家の皆様に情報開示を ポリシーに基づき、積極的にIR活動に取り組んでいます。 重要事項と考え、大きな関心を抱いているかを察知し、それに と業務効率化の推進」の自己評価は過去3ヵ年連続して△だ 行っています。 株主総会をはじめ 、記者向けやアナリスト・機関投資家向 応える包括的で骨太かつ説得力のある情報を開示する。叙述 が 、何が原因か 、今年はどう取り組むのか。深堀した説明が けの決算説明会、海外投資家訪問などを定期的に開催し、株 に関しては、課題を深堀りした充実した説明を時には数値を用 あったら良かったと感じた。 主・投資家の皆様と当社経営者が直接コミュニケーションす いて適切に行う。筆者はこれを報告書の基本スタンスと考えつ 女性社員の活躍できる職場を目指す観点からすれば 、女性 る機会を設けています。また 「決算短信」 「 有価証券報告書」 つ、本報告書を拝見した。 の採用割合は43.2% だが 、働いている割合は21.7% 、平均 「アニュアルレポート」 「 報告書」 などを作成し、株主・投資家 まず知りたかったのは 、どんな市場環境や経営課題を予見 勤続年数は12.3年( 男性は20.3年) 、役員は1人(女性の社外 の皆様に当社の経営方針や事業概況をご理解いただくため した将来ビジョンを持っているか、中長期の明確な企業像はど 取締役2名は含まず)である。本件についてのトータルな分 場規程」 に定める会社情報の適時開示に関する規定(以下「適時 の一助としています。 うかであった。対応するのが「16-18 中期経営計画」の開示だ 析、施策、目標の説明があったらよかったのにと惜しまれる。 開示規則」 ) に従って情報開示を行っておりますが 、諸法令や 「適 情報発信も東証のTDnetを用いて適時開示を行うほか 、 と思うが、最終経営目標の提示があったらもっと効果的だった 最後に次年度は介護休業取得実績、時間外労働実績、職種 自社ホームページ等を活用してタイムリーかつフェアなIR情 のではないか。 別・階層別研修実績、相談窓口への相談・通報実績などにつ かつ公平に開示してまいります。 報の発信を行っています。株主・投資家の皆様の当社グ 次いで、グループのガバナンス、経営戦略、経営効率をどの いても一層の開示を希望したい。 ただし、プライバシーを侵害する情報等、開示が不適切と判断 ループへのご理解を深めていただけるよう、今後もIR活動を ように高度化していくのか 、そのプログラムを知りたかった。 各位の努力を多としつつもあれこれ要望を記した。次年度 積極的に推進していきます。 コーポレートガバナンスガイドラインを制定した由なので、次 のさらなる充実を切望して述べた次第である。 1.ディスクロージャーの基本方針 当社は株主・投資家の皆様に適切な情報をお届けするために、 透明性・公平性・継続性・適時性・双方向性を原則として 、タイ ムリーな情報開示を行っております。具体的には会社法、金融商 品取引法などの諸法令ならびに東京証券取引所の 「有価証券上 時開示規則」 に該当しない情報についても株主・投資家の皆様の 一助となると判断した情報については、適切な方法により積極的 される情報についてはこの限りではありません。 2. 情報開示の方法 「適時開示規則」 に該当する情報の開示は 、同規則に従い 、東 京証券取引所への事前説明の後、同取引所の提供する適時開示 情報伝達システム (TDnet) にて公開いたします。また 「適時開 示」 に該当しない情報に当っても 、 「適時開示」 の趣旨を踏まえて 適切な方法により正確かつ迅速に開示してまいります。なお、開 第三者意見を受けて 示する情報については 、当社ウェブサイトにも掲載する他、より 公平かつ広範囲な情報開示を行ってまいります。 貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。さまざまなステークホルダー 3. 将来の見通しについて に向けたCSR報告書ではありますが 、統合報告書発行企業の増加も念頭に、経営戦 当社が開示する情報の中には 、当社の将来の見通しに関する 略、中期経営計画、コーポレートガバナンス・コード対応等、より丁寧な説明、工夫を アニュアルレポート 事項が含まれている場合がありますが 、歴史的事実以外のもの は一定の前提下で作成された見通しや戦略であり、こうした事項 図っていきたいと考えております。ご意見を頂戴した 「16-18中期経営計画」 につい には一定のリスクや不確実性などが含まれており、様々な環境変 化等により、実際の結果がこれら見通しと必ずしも一致するもの アルフレッサ ホールディングス株式会社 取締役 副社長 内部統制・財務・総務担当 CSR推進委員長 ではないことを予めご了承ください。 4. 沈黙期間について 三宅 俊一 当社では、決算情報の漏洩を防ぎ、公平性を確保するために、 各四半期決算日の翌日から決算発表日までを 「沈黙期間」 として、 決算に関連するコメントや質問への回答を控えさせていただきま す。ただし、 「沈黙期間」 中に判明した業績予想と既発表の業績予 想とが大きく外れることが明らかになった場合には 、適宜、情報 開示を行ってまいります。 31 アルフレッサグループ CSR報告書2016 ホームページ 株主様向け報告書 てはホームページにて最終経営目標も含め掲載させていただいております。後継者 育成計画の策定や実効性のある取締役会評価の方法等、コードの残る課題につきまし ても、鋭意検討中でございます。 「労働時間管理の強化と業務効率化の推進」 につきま しては 、今年度からグループ統一活動(ダイバーシティ、ワーク・ライフ・バランス推 進) の中で推進し、報告も行ってまいります。女性活躍推進については、女性採用割合 は向上しましたが、女性労働者の割合増加など計画に沿って着実な向上を図ってまい ります。ご提言を踏まえ、開示内容の一層の充実を図るとともに、社会から信頼され る企業グループであり続けるため、グループ全体で取り組みを進めてまいります。 アルフレッサグループ CSR 報告書2016 32 〒100-0004 東京都千代田区大手町一丁目1番3号 Tel. 03-5219-5100 URL:http://www.alfresa.com/ 社名の由来 アルフレッサ (Alfresa) は、ALL(「全ての」 の意) +FRESH(「いきいきとした」 の意) を合わせたネーミングです。 「あらゆる人の幸せを願い、健康に関する全てのニーズに応え、新世代のいきい きとした生活を創造、提供する」 企業をめざす、私たちの思いを込めた社名です。 本報告書の制作・印刷においては、以下のような配慮を行っています。 印刷に関する配慮 用紙に関する配慮 インクに関する配慮