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2014 SUPER GT Round4 『SUGO GT300km Race』レースレポート
2014 SUPER GT Round4 『SUGO GT300km Race』レースレポート 7月19日（土） 公式練習 『濃霧により公式予選は中止に。無料ピットウォークでファンと交流』 ! 2014年のSUPER GTは中盤戦に突入。19・20日の2日間にわたって宮城県のスポーツ ランドSUGOでシリーズ第4戦が行われた。 ! 今年も山本尚貴がエースを務めるウイダーモデューロ童夢レーシングは今回からドラ イバーを変更。ジャン・カール・ベルネに代わり昨年までパートナーを組んでいたフレ デリック・マコヴィッキィの復帰。ここSUGOから第7戦タイまでの参戦が決まってい る。また今回から全車エンジンスペックが新しくなり、これまで苦戦が続いていたNSX CONCEPT-GTもハイブリッドシステムによるハンデ軽減など一部規制が緩和された。 ! これまで以上に進化したマシンで臨んだレースウィークだったが、予選日には思わぬ 展開が待ち構えていた。午前中の公式練習は雨の中で行われたものの、午後の公式予選 の開始時刻が迫るに連れて濃い霧が発生。あっという間にサーキット全体が真っ白にな り、視界不良のため予選開始が見送られることになった。 www.naoki-yamamoto.com 約1時間ほど天候回復を待ったが、状況は回 復せず15時すぎに中止が決定。翌日の朝に予 選を行うことも同時に発表された。 この後、サーキット側の計らいで約50分ほど 無料でピットレーンを開放。山本も時間の許す 限り訪れたファンにサインや記念撮影などの対 応を行った。 ! 7月20日（日） 公式予選 『朝に行われた予選は山本がタイムアタックを担当するも、トラブルの影響 で10位に終わる』 濃霧のため決勝日の朝に順延された公式 予選が午前9時05分から行われた。通常は2 ラウンドのノックアウト方式で決勝グリッ ドが決められるが、今回は急きょの対応な ため各クラスの専有時間を25分間行い、ベ ストタイム順で全グリッドを決定する方法 に変更。2人のドライバーが走らなければ ならないという義務はなく、今回は山本が タイムアタックを担当した。 セッション開始と同時にコースインしタイムアタックを試みたが、マシンバランスが悪 く思うようにタイムが伸ばせない。数周走ってピットに戻ってくるとデフのトラブルが発 生していたことが判明。応急処置を施し、乾き始めた路面に合わせたタイヤ選択で再び タイムアタックを行い上位進出を目指した。しかし、ここでもタイムを思うように伸ばせ ずトップから0.972秒遅れの1分20秒125で10位に終わった。 同じホンダ勢では100号車のRAYBRIG NSX CONCEPT-GTが今季ベストの2位を 獲得。17号車のKEIHIN NSX CONCEPTGTも4位に食い込み、マシン改良の成果が 出た。その中で18号車も上位進出が期待さ れたが、トラブルに泣かされた予選となっ てしまった。 ! www.naoki-yamamoto.com 決勝レース 『目まぐるしく変わる天候に翻弄されながらも、山本がファステストラッ プを記録！マコヴィッキィも粘り強く走り8位入賞』 ! 今回は変則的なスケジュールとなり、予選から決勝までのインターバルはわずか4時間 弱。この間に童夢レーシングのメカニックはトラブルを修復。万全の状態で18号車をグ リッドへ送り出した。! ! 予選日は霧、決勝日も雨に見舞われる悪天候だったが、3連休中での開催ということ もあり、この日は28,000人が来場。グランドスタンドは1年に一度の東北ラウンドを楽 しみにしていたファンで埋め尽くされた。! ! 各車がグリッドにつく頃には雨も止み、濡れていた路面も回復。全車が晴れ用のス リックタイヤを選択してスタートを切るが、フォーメーションラップ中に雨が降り出す 波乱の展開が待ち受けていた。チームと山本は雨脚などを考慮してスタート直後に雨用 のウエットタイヤへの交換を決断。同じ選択をした他チームのマシンとともにピットイ ンし追い上げていく作戦に出た。ところがスタートから数周のうちに雨は上がり再び路 面が乾き始め、あっという間にコース上に留まり続けたライバルたちのペースが良く なっていく。結局、10周を終えたところで再びピットインしスリックタイヤに交換。こ の時点でトップから1周差の12位となり、序盤から大きく遅れをとってしまった。! www.naoki-yamamoto.com ここからの逆転はほぼ不可能に近い状況だったが、山本は諦めずに各コーナーを攻め 少しでも上のポジションを目指す。特に39周目には1分13秒667を記録。このレースでの ファステストラップを叩きだすとともにコースレコードも塗り替える速さをみせた。! ! 46周終えたところで9位までポジションを上げてピットイン。今回がSUPER GT復帰 戦となるマコヴィッキィにバトンを渡す。レース後半も雨が降ったり止んだりという難 しいコンディションに各チームは翻弄。マコヴィッキィも濡れた路面に足元をすくわれ コースオフ。すぐにピットインしてウエットタイヤに交換するなど、終始天気に振り回 されるレースとなってしまった。それでもNSX CONCEPT-GTでの初レースということ を感じさせない素晴らしい走りを披露。粘り強くゴールまでマシンを導き8位でフィ ニッシュした。 ! これでトータル14ポイントに伸ばし、ランキング10位につけた山本。今回のホンダ勢最 上位はNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT（塚越広大／金石年弘組）に3位表彰台を奪われ たものの、陣営では唯一4戦連続でポイントを獲得。SUGOの気まぐれな天気に翻弄され 悔しい結果に終わってしまったが、中盤に他を圧倒する速さをみせるなど、確実にマシ ン・エンジンは進化してることが感じられたレースウィークだった。次回は8月9・10日の 富士スピードウェイで第5戦が開催される。今季初表彰台に期待がかかる1戦になりそう だ。 ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! www.naoki-yamamoto.com 山本尚貴コメント 「急きょ日曜朝に行われた予選を担当しま したが、マシンバランスが予想外に悪くて チーム全体で“なんでだろう？”と悩んでし まいました。ピットに戻ってきてマシンを チェックしてみたらデフのトラブルがあっ たことが分かりました。前日もハイブリッ ドシステムの不具合で悩まされていたの で、万全の状態で走れなかったのは悔し かったですね。 ! 午後の決勝はいきなり雨が降ってきてチー ムと相談した結果タイヤを替えようという ことになりました。しかし、すぐに路面も 乾いてきてウエットタイヤへの交換という 作戦は失敗。そこから歯車がズレてしまい 修正することができなかったです。今回は 戦略に関しては裏目に出てしまいました ね。 ! スリックに戻してからはマシンのパフォー マンスも良かったですし、タイヤの消耗が 気になり出す中盤にファステストラップを 刻めた事は、今後に対してはポジティブな 要素だったと思います。確実にきっかけは 掴んだので8月の富士と鈴鹿は期待できる と思います。」 ! ! ! ! ! ! ! ! www.naoki-yamamoto.com 『ウイダーモデューロ童夢レーシングが山本尚貴の誕生日をお祝い！特製写 真入りケーキも登場』 予選日のスケジュールが全て終了した19日夕方、7月11日に26歳の誕生日を迎えた山 本尚貴のお祝い会がウイダーモデューロ童夢レーシングのピット前で行われた。! ! この日のためにチームは約1ヶ月前から準備を開始。特にケーキは山本の顔写真入り の特製バージョンとなっており、準備段階から盛り上がっていた。 そして主役が登場。もちろん本人は何も知らずチームスタッフに出迎えられ、突然の サプライズに驚いていた。パートナーのフレデリック・マコヴィッキィも出席し全員で バースデーソングが贈られた。笑顔でケーキを頬張った山本は「26歳も頑張ります！」 と意気込みを語った。 www.naoki-yamamoto.com