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測定の不確かさに関する方針 - VLAC株式会社電磁環境試験所認定

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測定の不確かさに関する方針 - VLAC株式会社電磁環境試験所認定
VLAC-VR105
第4版
測定の不確かさに関する方針
発 行 日 : 2006 年 1 月 1 日
株式会社 電磁環境試験所認定センター
(VLAC)
本書は「著作権法」によって、著作権等の権利が保護されております。私的使用のための複製を除き、
本書の全部又は一部につき無断で複製、転載等をされると、著作権等の権利侵害となる場合があります
ので、ご注意下さい。
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VLAC-VR105
第4版
測定の不確かさに関する方針
序文
この文書は、株式会社 電磁環境試験所認定センター(以下、当社という。)が、電磁両立性(EMC)
試験分野に関わる試験所認定のための評価基準の一部として用いるものである。
この文書は、VR101「試験所の認定に関する一般要求事項」(ISO/IEC 17025 版)5.4.6.2 及び/又は
5.4.6.3 の要求事項に基づき、測定の不確かさの推定に関する具体的な運用を行なうための解釈を与え
るものであり、一般要求事項の範囲を超えるものではない。
1.適用範囲
この文書は、電磁両立性試験(電磁妨害試験及び電磁耐性試験)を実施する能力のある試験所とし
て認定を得ようとする場合、当該試験所が測定の不確かさを推定するために規定するものである。こ
の文書を制定する時点で既に認定された試験所についても適用する。
2.引用規格及び関連規格
VR101「試験所の認定に関する一般要求事項」で掲げた引用規格及び VR102「電磁両立性分野の特定
要求事項」で掲げた関連規格に加え、以下の規格を定める。
2.1 引用規格
GUM: 1993
3. 定義
3.1 トレーサビリテイ:不確かさがすべて表記された、切れ目のない比較の連鎖を通じて、通常は国
家標準又は国際標準である決められた標準に関連づけられ得る測定結果又は標準の値の性質
(VIM:1993)
。
3.2 校正:計測器又は測定システムによって指示される量の値、若しくは、実量器又は標準物質によ
って表される値と、標準によって実現される対応する値との関係を、特定の条件下で、確定する一
連の作業(VIM:1993)。
3.3 測定:量の値を決定する目的を持つ一連の作業(VIM:1993)。
3.4 測定の不確かさ:測定結果に付随した、合理的に測定量に結びづけられ得る値のばらつきを特徴
づけるパラメータ。例えば、標準偏差あるいは測定量の真の値が存在する範囲を示す推定値
(VIM:1993、GUM:1993)
。
3.5 試験:特定の手順に従って特性を明確にすること。
3.6 検証:客観的証拠を提示することによって規定要求事項が満足されていることを確認すること。
3.7 参照標準:一般に、ある場所又はある組織内で利用できる最高の計量機能を持ち、そこで行なわ
れる測定の基になる標準 (VIM-6.6)。
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4.基本方針
4.1 一般
試験所は、電磁妨害試験における測定の不確かさを推定する手順を持ち、適用する。
(当面は電磁耐性試験に関する測定の不確かさは対象としないが、将来何らかの合意が関係者の間
でとれた場合は導入を検討する。)
ある場合には、試験方法の性質から厳密で計量学的及び統計学的に有効な測定の不確かさの計算が
出来ないことがある。このような場合には、試験所は少なくとも不確かさの全ての要因の特定を試
み、合理的な推定を行い、報告の形態が不確かさについて誤った印象を与えないことを確実にする。
合理的な推定は、方法の実績に関する知識及び測定の有効範囲に基づくものであり、例えば、以前
の経験又は妥当性確認のデータを活用したものである。
参考1.測定の不確かさの推定において必要とされる厳密さの程度は、次のような要因に依存する。
―試験方法の要求事項
―依頼者の要求事項
―仕様への適合性を決定する根拠としての狭い限界値の存在
参考2.広く認められた試験方法が測定の不確かさの主要な要因の値に限界を定め、計算結果の表
現形式を規定している場合には、試験所はその試験方法及び報告方法の指示にしたがうこと
によってこの項目を満足すると考えられる。
備考1.校正機関又は自身の校正を実施する試験所は、すべての校正およびすべてのタイプの校正
について測定の不確かさを推定する手順をもち、適用する。
備考2.測定の不確かさを推定する場合には、適切な分析方法を用いて当該状況下で重要なすべて
の不確かさの成分を考慮する。
4.2 電磁両立性試験における測定の不確かさの推定
推定の方法として CISPR16-4-2:を適用する。
a)電磁両立性試験所における測定機器関係の不確かさ uc(y)は CISPR16-4-2 に示される測定機器
について個々の量を見積し、次式により算定することが出来る。
uc ( y ) = ∑ ci2 u2 (xi )
i
但し
uc ( y ) : 測定機器関係の合成標準不確かさ
ci : 感度係数
u (xi ) : 個々の測定機器の標準不確かさ
電磁両立性試験所が試験報告書に記載する試験所の不確かさ
u
lab
=2
u
lab
は次式による。
u (y)
c
詳細は CISPR16-4-2 4.1 項参照
b)メインポート伝導妨害試験用の対象測定機器:CISPR16-4-2 4.2 項参照
c)電界強度試験用の対象測定機器:CISPR16-4-2 4.4 項参照
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4.3 試験報告書への記載
試験報告書への記載は VR101「試験所の認定に関する一般要求事項」の 5.10.3.1 c)に従うが、電
磁妨害試験に関しては不確かさに関する表明が適用可能であるので、少なくとも当社の認定シンボル
を掲載する電磁妨害試験に関する試験報告書には4.2項による測定の不確かさの推定結果を記載す
ること。
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